JP4219468B2 - 等速自在継手 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転バックラッシュを嫌う用途に適した等速自在継手に関し、特に自動車のステアリング装置に好適である。
【0002】
【従来の技術】
例えば図10に概念的に示すように、自動車のステアリング装置において、ステアリングホイール(ハンドル)20に与えられた回転トルクは、ステアリングコラムの主軸(メインシャフト)21から中間軸(インターミディエイトシャフト)22を介してステアリングギヤ23のギヤ軸(ピニオン軸等)24に入力され、さらにステアリングギヤ23の機構で直線運動に変換されることにより、リンク機構(ナックル等)25を介して車輪26に転舵力として伝えられる。ステアリングギヤ23には、ラックピニオン式、ボールスクリュー式、ウォームローラ式など多くの種類があり、最近では、剛性が高く、軽量であることから、ラックピニオン式が主流になっている。中間軸22は、主軸21及びギヤ軸24に対して角度をもった状態で配設され、また衝突時の衝撃エネルギーを吸収する目的から、自在継手27、28を介して主軸21及びギヤ軸24にそれぞれ連結される。
【0003】
ステアリング装置に用いられる自在継手(27、28)としては、従来、カルダン継手(十字軸を用いた自在継手)が主流であったが、継手部分の高角化を図り(車両レイアウト等との関係)、また継手部分の作動性を高めるため(操舵フィーリング等との関係)、カルダン継手に代えて等速自在継手を使用する傾向が強くなってきた。
【0004】
一方、一般構成の等速自在継手は、トルク伝達ボールとボールトラックとの間に僅かなクリアランス(内部隙間)があり、回転方向の変化時、継手内部に回転バックラッシュ(円周方向のガタツキ)が生じることが不可避である。そのため、一般構成の等速自在継手をそのままステアリング装置に用いると、操舵時の操縦安定性やダイレクト感・シャープ感などが損なわれるという問題がある。
【0005】
また、自動車用途において、等速自在継手はドライブシャフト用に多くの実績があり、通常、一般構成の等速自在継手はドライブシャフト用としての要求特性を満足できる設計仕様になっている。しかし、ステアリング装置では、ドライブシャフトに比較して、継手に負荷されるトルクが小さく、また継手の回転数も低いので、一般構成の等速自在継手では要求特性に対してオーバスペックの感があり、継手重量や製造コストを低減する観点から改良の余地がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は、上述した問題点に鑑み、回転バックラッシュがなく、軽量・コンパクト、かつ低コストで、特にステアリング装置に好適な等速自在継手を種々開発し既に出願している(特願平7−339319号、特願平9−351010号等)。本発明は、この種の等速自在継手のさらなるコスト低減を図り、また高角化を達成しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、球面状の内径面に曲線状の案内溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に曲線状の案内溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝とこれに対向する内側継手部材の案内溝とが協働して形成され、軸方向の一方に向かって楔状に縮小したボールトラックと、ボールトラックに配されたトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持する保持器と、トルク伝達ボールとボールトラックとの間の隙間を詰める予圧付与手段とを備えた等速自在継手において、内側継手部材の案内溝の中心は外径面の中心に対して継手開口側にオフセットされ、予圧付与手段は、内側継手部材と保持器との間に設けられた軸方向隙間と、内側継手部材と保持器との間に介在し、内側継手部材をその案内溝の中心のオフセット方向と反対方向に押圧付勢する弾性部材とで構成され、弾性部材は保持器の内径面の継手開口側領域に設けられた円筒面に配設されて抜け止め固定されると共に、前記内側継手部材の外径面に接触する凹球状の球面部又は円錐形状の円錐面部を有し、保持器の円筒面の半径は内側継手部材の外径面の半径よりも大きく、外側継手部材に、相手部材との連結用のヨークを一体形成した等速自在継手を提供する。
【0008】
従来は外側継手部材とヨークとを別々に製造し、両者を溶接や摩擦圧接等で結合一体化していたが、工数がかかり、また精度面においても、両者の同軸度を確保することに手間がかかり、コストアップの要因になっていた。外側継手部材にヨークを一体形成することにより、製造工数、部品点数、組立工数を削減して、コスト低減を図ることができ、また両者の同軸度も確保することができる。
【0009】
予圧付与手段に関し、保持器と内側継手部材との間に軸方向隙間が設けられていることにより、内側継手部材は保持器(及び外側継手部材)に対する軸方向の相対変位が許容される。弾性部材は、保持器の内径面の継手開口側領域に設けられた円筒面に配設されて抜け止め固定され、その凹球状の球面部又は円錐形状の円錐面部で内側継手部材の外径面に接触して、内側継手部材をその案内溝の中心のオフセット方向と反対方向に押圧付勢する。内側継手部材は、弾性部材の押圧付勢力を受けて、案内溝の反オフセット方向に軸方向に相対変位してトルク伝達ボールを押圧し、トルク伝達ボールと内・外側継手部材の案内溝(ボールトラック)との間の内部隙間がなくなる位置で止まる。その結果、トルク伝達ボールに軸方向の一定の予圧が与えられ、回転バックラッシュ(円周方向のガタツキ)がなくなる。また、弾性部材を配設する保持器の内径面の継手開口側領域の円筒面は、その半径が内側継手部材の外径面の半径よりも大きく、かつ、内側継手部材の案内溝の中心が外径面の中心に対して継手開口側にオフセットされているので、内側継手部材の軸線を保持器及び外側継手部材の軸線に一致させた状態で、内側継手部材を軸方向に進めて保持器の内径面およびトルク伝達ボールの内側に組み込むことができる。
【0010】
内側継手部材には、軸部を一体形成することができる。これにより、製造工数、部品点数、組立工数を削減して、コスト低減を図ることができる。
【0011】
外側継手部材及び内側継手部材の案内溝にアンダーカットフリーの領域を設けることができる。これにより、継手作動角の高角化を図ることができる。
【0012】
また、外側継手部材の内径面の開口側領域を、保持器の外径面に適合する円筒面にすることができる。これにより、保持器の外側継手部材への組み込みが容易になる。
【0013】
本発明の等速自在継手は、回転バックラッシュがなく、軽量・コンパクト、低コストで、また高作動角を取ることができるので、特に自動車のステアリング装置に好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
【0015】
図1及び図2に示す等速自在継手は、例えば図10に示す自動車のステアリング装置において、中間軸(22)とステアリングギヤ(23)のギヤ軸(24)とを角度変位自在に連結するものである。
【0016】
この実施形態の等速自在継手は、球面状の内径面1aに例えば3本の曲線状の案内溝1bを軸方向に形成した外側継手部材1と、球面状の外径面2aに例えば3本の曲線状の案内溝2bを軸方向に形成した内側継手部材2と、外側継手部材1の案内溝1bとこれに対向する内側継手部材2の案内溝2bとが協働して形成されるボールトラックに配された例えば3個のトルク伝達ボール3と、トルク伝達ボール3を保持する保持器4と、内側継手部材2の外径面2aと保持器4の内径面4aとの間に介装された弾性部材5とを備えている。
【0017】
図4に示すように、この実施形態において、外側継手部材1は一端が開口したカップ状のもので、ステアリングギヤ(例えばラックピニオン式ステアリングギヤ)のギヤ軸(例えばピニオン軸)を連結するためのヨーク1cが他端に一体に形成されている。外側継手部材1にヨーク1cを一体形成することにより、製造工数、部品点数、組立工数を削減して、コスト低減を図ることができる。また、両者の同軸度も確保することができる。
【0018】
案内溝1bの中心O1は内径面1aの球面中心O1’に対して、軸方向に(この実施形態では継手の奥部側に)所定距離f1だけオフセットされている。また、内径面1aの開口側領域は円筒面1a1になっている。円筒面1a1の内径(半径)D1は、後述する保持器4の外径{図6(a)の方向}を包含できる径に設定されている。
【0019】
外側継手部材1は、例えば、鋼材料から熱間鍛造又は亜熱間鍛造によってほぼ所定形状に予備成形され、内径面1aおよび案内溝1bを冷間鍛造加工によって成形される。内径面1aについては、さらに精度確保のための後加工(研削加工等)が施されるが、案内溝1bについては、上記の冷間鍛造加工が最終仕上げ加工になる。従って、製品として完成された状態で、案内溝1bの表面は冷間鍛造加工による成形面である。従来に比べ、案内溝の後加工(研削加工等)が不要になるので、外側継手部材の製造コスト低減になる。
【0020】
図5に示すように、この実施形態において、内側継手部材2には中間軸(22:図10参照)を兼ねる軸部2cが一体に形成されている。軸部2cの一端には、例えばステアリングホイール側の等速自在継手(この実施形態の等速自在継手と同様の構成)の外側継手部材(ヨークが一体形成)に連結される(ヨークに連結される)連結部2c1が形成される。内側継手部材2に軸部2cを一体形成することにより、製造工数、部品点数、組立工数を削減して、コスト低減を図ることができる。
【0021】
案内溝2bの中心O2は、外径面2aの球面中心O2’に対して、軸方向に(この実施形態では継手の開口側に)所定距離f2だけオフセットされている。案内溝2bのオフセット方向は、外側継手部材1の案内溝1bとは逆方向になっている(案内溝1bは奥部側、案内溝2bは開口側にオフセットされている。)。
【0022】
内側継手部材2は、例えば、鋼材料から熱間鍛造又は亜熱間鍛造によってほぼ所定形状に予備成形され、外径面2aおよび案内溝2bを冷間鍛造加工によって成形される。外径面2aについては、さらに精度確保のための後加工(研削加工等)が施されるが、案内溝2bについては、上記の冷間鍛造加工が最終仕上げ加工になる。従って、製品として完成された状態で、案内溝2bの表面は冷間鍛造加工による成形面である。従来に比べ、案内溝の後加工(研削加工等)が不要になるので、内側継手部材の製造コスト低減になる。
【0023】
図6に示すように、この実施形態において、保持器4はトルク伝達ボール3を収容する3つの窓形のポケット4bを備えている。保持器4の内径面4aは、開口側領域が円筒面4a1、奥部側領域が円錐面4a2になっている。円筒面4a1の内径(半径)D5は、内側継手部材2の外径面2aの外径(半径)D2に対して、D5>D2に設定されている。奥部側領域は球面又は円筒面としても良い。保持器4の外径面4cは半径D4の球面である。保持器4は金属材料で形成しても良いが、より一層の軽量・低コスト化を図るため樹脂材料で形成することもできる。
【0024】
この実施形態では、弾性部材5として、図7に示すような縮拡径自在な分割リングを採用している。この弾性部材5はバネ鋼等で形成され、1つの割り口5aと、軸方向に突出した3つの爪部5bを備えている。各爪部5bの先端は、内側継手部材2の外径面2aと同じ曲率をもった凹球状の球面部5cになっている。尚、弾性部材5は樹脂、ゴム等の弾性材料で形成しても良い。また、弾性部材5は割り口5aを設けない一体リングとしても良い。その場合、爪部(5b)の弾性によって必要な弾性力を得る構造としても良いし、あるいは、波板バネ、ゴムリング、樹脂リング等の弾性リングを併用して必要な弾性力を得る構造としても良い。さらに、各爪部(5b)の先端部(5c)を、内側継手部材2の外径面2aと線接触する形状、例えば円錐形状(円錐面部)としても良い。
【0025】
この実施形態の等速自在継手は、保持器4を外側継手部材1の内径面1aに組み込む工程、トルク伝達ボール3を保持器の4のポケット4bに組み込む工程、内側継手部材2を保持器4の内径面4aに組み込む工程、保持器4の内径面4a(円筒面4a1)に弾性部材5を組み込み、止め輪6で抜け止め固定する工程を経て組み立てられる。外側継手部材1の内径面1aの開口側領域が保持器4の外径{図6(a)の方向}を包含できる円筒面1a1になっているため、保持器4を外側継手部材1に容易に組み込むことができる。また、トルク伝達ボール3は、保持器4の内径側からそのままポケット4bに組み込むことができる。さらに、保持器4の内径面4aの開口側領域が半径D5(>D2)の円筒面4a1であり、かつ、内側継手部材2の案内溝2bの中心O2が開口側にオフセットされているため、内側継手部材2の軸線を保持器4及び外側継手部材1の軸線に一致させた状態で、内側継手部材2を軸方向に進めて保持器4の内径面4aおよびトルク伝達ボール3の内側に組み込むことができる。弾性部材5は、保持器4の内径面4a(円筒面4a1)に組み込み、その球面部(又は円錐面部)5cで内側継手部材2の外径面2aを継手の奥部側に向けて軸方向に押圧付勢して、止め輪6で抜け止め固定する。尚、止め輪6に代えて、弾性部材5を保持器4の円筒面4a1に加締め、固着(溶着等)、凹凸係合(例えば、弾性部材5に設けた突出部を保持器4の円筒面4a1に設けた係合溝に係合させる。)等の手段で抜け止め固定しても良い。
【0026】
外側継手部材1、内側継手部材2、トルク伝達ボール3、保持器4、および弾性部材5を上述したような態様で組立てると、図1及び図2に示すこの実施形態の等速自在継手が完成する。外側継手部材1の案内溝1bの中心O1と内側継手部材2の案内溝2bの中心O2とは、トルク伝達ボール3の中心O3を含む継手中心面Oに対して軸方向に等距離fだけ反対側(中心O1は継手の奥部側、中心O2は継手の開口側)にオフセットされている。そのため、案内溝1bと案内溝2bとが協働して形成されるボールトラックは奥部側が広く、開口側に向かって楔状に漸次縮小した形状になる。また、外側継手部材1の外周と、内側継手部材2の軸部2cの外周にブーツ10が装着され、ブーツバンド11、12によって締付け固定される。
【0027】
図3に拡大して示すように、保持器4の内径面4a(円錐面4a2)と内側継手部材2の外径面2aとの間に軸方向隙間Sが設けられ、内側継手部材2の保持器4(及び外側継手部材1)に対する軸方向の相対変位が許容されている。この軸方向隙間Sと弾性部材5とにより、予圧付与手段が構成される。
【0028】
内側継手部材2の外径面2aと保持器4の内径面4a(円筒面4a1)との間に介在する弾性部材5の弾性力Eによって、内側継手部材2の外径面2aが案内溝2bの中心O2のオフセット方向(継手の開口側)と反対方向(継手の奥部側)に押圧付勢されている。内側継手部材2は、弾性部材5の押圧付勢力Eを受けて中心O2の反オフセット方向(継手の奥部側)に軸方向に相対変位してトルク伝達ボール3を押圧し、トルク伝達ボール3と外・内側継手部材1、2の案内溝1b、2bとの間の内部隙間がなくなる位置で止まる。その結果、トルク伝達ボール3に軸方向の一定の予圧Eが与えられ、回転バックラッシュ(円周方向のガタツキ)がなくなる。
【0029】
図8は、本発明の他の実施形態を示している。この実施形態では、外側継手部材1の案内溝1b、内側継手部材2の案内溝2bに、それぞれ、アンダーカットフリーの領域1b1、2b1が設けられている。例えば、領域1b1は、案内溝1bの中心線O1から継手の奥部側に設けられ、外側継手部材1の軸線と平行である。また、領域2b1は、案内溝2bの中心線O2から継手の開口側に設けられ、内側継手部材2の軸線と平行である。アンダーカットフリーの領域1b1、2b1を設けることにより、継手の作動角を高角化することができる。
【0030】
図9は、本発明の他の実施形態を示している。この実施形態では、保持器4の内径面4aの全領域を円筒面に形成し、内径面4aの開口側領域4a1に上述した弾性部材5を装着すると共に、内径面4aの奥部側領域4a2’に補助リング7を装着したものである。補助リング7は、例えば、上述した弾性部材5と同様の爪部7bと球面部(又は円錐面部)7cを有する一体リングで、奥部側領域4a2’に嵌着され、止め輪8によって抜け止め固定される。補助リング7の球面部(又は円錐面部)7cと内側継手部材2の外径面2aとの間には軸方向隙間Sが設けられる。この軸方向隙間Sと弾性部材5とにより、予圧付与手段が構成される。前述した実施形態に比べて、保持器4の形状を簡略化することができるという利点がある。
【0031】
尚、図10に示す自動車のステアリング装置において、主軸(21)と中間軸(22)とを角度変位自在に連結する自在継手(28)として、上述した実施形態と同様の等速自在継手を用いることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明は以下に示す効果を有する。
【0033】
(1)トルク伝達ボールとボールトラックとの間の隙間を詰める予圧付与手段を備えているので、回転バックラッシュ(円周方向のガタツキ)がない。また、外側継手部材に保持器とボールとを組み込んだ後、内側継手部材の軸線を保持器及び外側継手部材の軸線に一致させた状態で、内側継手部材を軸方向に進めて保持器の内径面およびトルク伝達ボールの内側に組み込むことができるので、組立作業が簡素化され、製造コスト低減に寄与する。
【0034】
(2)外側継手部材にヨークを一体形成したので、従来に比べ、製造工数、部品点数、組立工数が減少し、コストが低減される。また、両者の同軸度も確保される。
【0035】
(3)内側継手部材に軸部を一体形成することにより、製造工数、部品点数、組立工数を削減して、コスト低減を図ることができる。
【0036】
(4)外側継手部材及び内側継手部材の案内溝にアンダーカットフリーの領域を設けることにより、継手作動角の高角化を図ることができる。
【0037】
(5)外側継手部材の内径面の開口側領域を、保持器の外径面に適合する円筒面にすることにより、保持器の外側継手部材への組み込みを容易にすることができる。
【0038】
(6)本発明の等速自在継手は、回転バックラッシュがなく、軽量・コンパクト、低コストで、また高作動角を取ることができるので、特に自動車のステアリング装置に用いられた場合に、操縦安定性、操舵フィーリング等の向上、車両レイアウトの自由度の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる等速自在継手の縦断面図である。
【図2】図1のO−O横断面図である(ブーツは省略)。
【図3】図1における要部拡大縦断面図である。
【図4】外側継手部材の縦断面図(一部側面)である。
【図5】内側継手部材の縦断面図(一部側面)である。
【図6】保持器の縦断面図{図6(a)}、図6(a)の右方向矢視図{図6(b)}である。
【図7】弾性部材の正面図{図7(a)}、図7(a)のb−b断面図{図7(b)}である。
【図8】本発明の他の実施形態に係わる等速自在継手の要部拡大断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係わる等速自在継手の要部拡大断面図である。
【図10】自動車のステアリング装置の一例を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1 外側継手部材
1a 内径面
1b 案内溝
1c ヨーク
2 内側継手部材
2a 外径面
2b 案内溝
2c 軸部
3 トルク伝達ボール
4 保持器
5 弾性部材
S 軸方向隙間

Claims (5)

  1. 球面状の内径面に曲線状の案内溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に曲線状の案内溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝とこれに対向する内側継手部材の案内溝とが協働して形成され、軸方向の一方に向かって楔状に縮小したボールトラックと、ボールトラックに配されたトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持する保持器と、トルク伝達ボールとボールトラックとの間の隙間を詰める予圧付与手段とを備えた等速自在継手において、
    前記内側継手部材の案内溝の中心は外径面の中心に対して継手開口側にオフセットされ、
    前記予圧付与手段は、前記内側継手部材と保持器との間に設けられた軸方向隙間と、前記内側継手部材と保持器との間に介在し、前記内側継手部材をその案内溝の中心のオフセット方向と反対方向に押圧付勢する弾性部材とで構成され、
    前記弾性部材は前記保持器の内径面の継手開口側領域に設けられた円筒面に配設されて抜け止め固定されると共に、前記内側継手部材の外径面に接触する凹球状の球面部又は円錐形状の円錐面部を有し、
    前記保持器の円筒面の半径は前記内側継手部材の外径面の半径よりも大きく、
    前記外側継手部材に、相手部材との連結用のヨークを一体形成したことを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記内側継手部材に軸部を一体形成したことを特徴とする請求項1記載の等速自在継手。
  3. 前記外側継手部材の案内溝が該外側継手部材の軸線と平行なアンダーカットフリーの領域を有し、前記内側継手部材の案内溝が該内側継手部材の軸線と平行なアンダーカットフリーの領域を有する請求項1記載の等速自在継手。
  4. 前記外側継手部材の内径面の開口側領域が保持器の外径面に適合する円筒面である請求項1記載の等速自在継手。
  5. 自動車のステアリング装置に用いられる請求項1から請求項4の何れかに記載の等速自在継手。
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