JP4219190B2 - 耐震管継手用スペーサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、耐震管継手用スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】
耐震管継手として、一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口を挿入し、挿口の先端が受口の奥端に当たる位置と、挿口の外周に形成された突部が受口の内部に装着されたロックリングに受口奥側から係り合う位置との間で受口挿口間の伸縮が許容されるように構成された耐震管継手が知られている。
【0003】
ところで、水圧による不平均力が作用する管路に上記耐震管継手を使用するとその伸縮機能のために、管路が不平均力の作用する方向へ伸縮屈曲し、はなはだしい場合は継手部のシール性に悪影響が生じるといった問題がある。
【0004】
従って、このような屈曲の可能性のある管路では、不平均力の作用する範囲、即ち一般に一体化範囲と称される範囲にある継手は動かないように拘束する必要がある。
【0005】
このような場合、従来では、図13に示すように、挿口11の先端16と受口10の奥端13との間に設けられる最大隙間にその長さに合致する鋳鉄製のスペーサ15を介挿し、上記耐震管継手の受口10内で挿口11が軸方向に相対移動しないように固定することが行われている(特許文献1)。
【0006】
なお、図中20はシール用ゴム輪、17は押輪、19は押輪17をフランジ10aに締結するボルトを示す。
【0007】
【特許文献1】
実開平7-332555号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常、管の径には寸法許容差があり、図14に、説明のためやや誇張して示されているが、環状スペーサ15の外径dに対し寸法許容差内にある受口10の内径Dとの差δが大きいと、その差δ分、スペーサ15が管内下方へ落ち込み、この結果スペーサ15の上半部分15aが管内に突き出て抵抗となる問題がある。
【0009】
特に大径管ほど寸法許容差による径の差δの絶対値が大きくなるのでこの弊害は大きくなる。
従って、従来では図13に示したように芯出用の弾性リング15bを環状のスペーサ15の外周に嵌込み、これによって受口10内面と環状スペーサ15との同心性を保つようにされていた。
【0010】
しかし、この場合、常に弾性リング15bと環状スペーサ15の二種を管接続時の装備品として準備する必要があり、また、管の径に対応して複数の部材も管理しなければならないので、備品の保管管理が面倒となる上、施工にも手間がかかる問題があった。
【0011】
さらに、上記スペーサは、管と同じ肉厚の鋳鉄製コアとされているので大径管となるほど重量が嵩み、取り扱いが困難となる問題があった。
この発明は、上記問題点を解消し、スペーサの構造を、軽量化し取り付け作業も容易化することを課題としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するためこの発明は、一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、挿口の先端が受口の奥端に当たる位置と、挿口の外周に形成された突部が受口の内部に装着されたロックリングに受口奥側から係り合う位置との間で受口挿口間の伸縮が許容されるように構成された管継手において、該管継手の前記突部がロックリングに受口奥方から接した状態としたときに挿口先端から受口奥端に至る間にできる隙間に、前記挿口先端と受口奥端との間に介挿される幅とされた、前記受口内面に沿って湾曲する複数の帯状板であって、周方向端部を接続することにより前記受口内周に沿った径の環を形成可能とされ、複数の帯状板の湾曲内面に接続部材が収納される周方向溝が形成されてなるものである。
【0013】
従って、この構成によれば、複数の帯状板を、相互の接続間隔を調整しつつ環状に接続すれば、寸法許容差のある受口であっても必ず受口内面に均等に当接する外径を有した環状体にすることができ、特に芯出部材の必要性が無くなるのである。そして、一つ一つの帯状板は軽量であるので運搬は容易であり、接続作業も容易に行える。
【0014】
また、湾曲した帯状体を環状に接続するための金具並びにボルトなどの締結部材は、周方向溝内に収まるので、流体の抵抗となりにくくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の耐震管継手用スペーサの実施の形態について説明する。
図1はこの発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの正面図、図2は図1の側面図、図3は平面図、図4は図1のA-A線断面図である。
【0016】
この発明の耐震管継手用スペーサ1は、鋳鉄ないしはダクタイル鋳鉄よりなる帯状板2…2であって、図5〜図9に示すようにそれぞれが装着される受口10の内径に沿う曲率で湾曲され、周方向の端部には図4あるいは図8〜図10の部分説明図に示すように、ボルト用のねじ孔3、3が穿設されている。そして、相互が接続金具4…4で図1に示すように環状に接続可能とされている。
【0017】
また、接続金具4には、図11に示すように接続すべき帯状板2、2を止着するためのボルト挿通用孔6、7が形成されているが、一方のボルト挿通用孔6は円孔とされ、他方側のボルト挿通孔7は長孔とされ、環状に接続する際の周方向止着位置がこの長孔により調節可能とされている。
【0018】
また、帯状板2…2の内周面に、図4に示すように幅方向中央部に周方向溝5が形成され、この周方向溝5内に接続金具4並びに試着用のボルト8が収納されるようにされている。この周方向溝5により、接続金具4の位置決めが容易となり、また止着ボルト8の頭部が凹部内に隠れて、内部水流の抵抗となるのが防止できる。
【0019】
次に、上記耐震管継手用スペーサ1の使用方法について説明する。
一体化範囲での管路を耐震継手を用いて接続する場合、まず複数の帯状板2…2を配置された受口10の奥方へ運び込み、まず一つ目の帯状板2を受口10の底面部に置き、その両側端に接続金具4の一端を止着する。次いで帯状板2の両端に新たに運び込んだ帯状板2、2をそれぞれ接続金具4を介して取付け、その端部に接続金具4、4を取り付け、最後に受口10の天井部の帯状板2を接続金具4、4を介して取付け、それぞれの取付け金具4の長孔7で周方向長を調節し、受口10奥方にセット後、挿口11を挿入する。
【0020】
なお、受口10近傍で帯状板10…を接続金具4…で環状に接続し、長孔とされたボルト挿通孔7によって環径を受口10の寸法許容差如何にかかわらず、実寸内径に合致するように環状体の径を調整してボルト8で締結し、その後これを受口10奥方に設置する用にしても良い。
【0021】
何れの取付け方法にせよ、環状体の外径は、受口10の寸法許容差如何にかかわらず、実寸内径に合致するようにされているため、芯出し用の弾性リングの使用は必要ない。
【0022】
次いで受口13内に通常の接続作業と同様ロックリング14を挿入し、挿口11を受口内に挿入する。
挿口突部12がロックリング14部分を通過し、抜け出しが規制されれば、直ちに挿口先端16が帯状板2…2を連結してできる環状体の端面に当接するので、図12に示すように受口10内に挿入した挿口11の挿口先端12と受口奥方13との間に隙間無く介挿され、挿口11は受口内で軸方向位置が固定される。
【0023】
従って、軸方向への伸縮が許容された耐震継手であっても、この耐震管継手用スペーサ1によって伸縮屈曲が拘束される。また、スペーサが管内に突出することもないので水流の抵抗となることもない。
【0024】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、軸方向の伸縮屈曲が許容された耐震管継手を不平均力に対抗して動かないように拘束するスペーサを、周方向にいくつか分割してなる湾曲した帯状板としたので、施工現場までは、これら分割した状態のものを運べばよく、運搬ならびに施工が容易となり、また受口内へのセット作業に際しても、受口内径の寸法許容差にかかわらず、実寸に合わせて外径を調整可能であるから、芯出し部材を使用しなくても必ず受口内径と同心状にセットできるので管理すべき部材点数も減り、作業も容易となる。
【0025】
また、分割体であっても環状に連結してしまうので上方に位置する分割体が落下してしまうことがなく、受口奥方へのセット後は自立し、支える手段は不要となるので施工が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの正面図である。
【図2】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの側面図である。
【図3】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの平面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの帯状板のみの正面図である。
【図6】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの帯状板のみの側面図である。
【図7】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの帯状板のみの平面図である。
【図8】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの帯状板のみの底面図である。
【図9】図4のB−B線断面図である。
【図10】帯状板の接続状体を示す要部断面図である。
【図11】帯状板の接続金具の平面図である。
【図12】この発明の実施の形態である耐震管継手用スペーサの使用状態を示す断面図である。
【図13】従来の耐震管継手用スペーサの使用状態を示す断面図である。
【図14】耐震管継手用スペーサの使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 耐震管継手用スペーサ
2 帯状板
3 ねじ孔
4 接続金具
10 受口
11 挿口
12 挿口先端
13 受口奥方
14 ロックリング
Claims (1)
- 一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、挿口の先端が受口の奥端に当たる位置と、挿口の外周に形成された突部が受口の内部に装着されたロックリングに受口奥側から係り合う位置との間で受口挿口間の伸縮が許容されるように構成された管継手において、該管継手の前記突部がロックリングに受口奥方から接した状態としたときに挿口先端から受口奥端に至る間にできる隙間に、前記挿口先端と受口奥端との間に介挿される幅とされた、前記受口内面に沿って湾曲する複数の帯状板であって、周方向端部を接続することにより前記受口内周に沿った径の環を形成可能とされ、複数の帯状板の湾曲内面に接続部材が収納される周方向溝が形成されてなることを特徴とする耐震管継手用スペーサ。
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JP2003056457A JP4219190B2 (ja) | 2003-03-04 | 2003-03-04 | 耐震管継手用スペーサ |
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2003
- 2003-03-04 JP JP2003056457A patent/JP4219190B2/ja not_active Expired - Lifetime
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