JP4217569B2 - 道路セグメントの網を表示する方法及びルートを決定する方法 - Google Patents
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Description
図3は、地理的データベースのマスターバージョン100を示す。地理的データベースのマスターバージョン100は、カバレージエリア104における地理的特徴を表わすデータ102を含む。カバレージエリア104は、米国のような国全体に対応する。或いは又、カバレージエリア104は、米国、カナダ及びメキシコ、或いはフランス、ドイツ及びイタリア、等々の幾つかの国々に対応してもよい。別の形態によれば、地理的データベースのマスターバージョン100のカバレージエリア104は、米国の西海岸又は中西部のような国内の1つの地域のみを表わしてもよい。地理的データベースのマスターバージョン100は、全カバレージエリア104における地理的特徴を表わすデータを含むが、カバレージエリア104の一部分は、地理的データベースのデータにより表わされない地理的特徴を含んでもよいし、或いは地理的特徴の表示が希薄であってもよい。
コンパイルされたデータベース110では、地理的データは、地理的データベースのマスターバージョン100とは異なる仕方で編成される。コンパイルされたデータベースは、それがインストールされるコンピュータプラットホームにおいてデータの使用を容易にするフォーマットで編成され、構成され、構造化され及び/又は記憶される。又、コンパイルされたデータベースは、それが配置される媒体に圧縮フォーマットで記憶することもできる。
ナビゲーション関連ファンクションの遂行を容易にする1つの方法は、特定のナビゲーション関連ファンクションに使用するための地理的データの個別集合体又はサブセットを設けることである。このような各々の個別集合体は、特定の関連ファンクションを遂行するのに必要なデータ及び属性を含むが、ファンクションを遂行するのに必要でないデータ及び属性は除外する。図5は、ファンクションに基づいて地理的データの個別サブセットを与える1つの方法を示す。図5において、コンパイルされた地理的データベース110は、ルートデータ、地図作成データ(マップ表示用)、操縦データ(ルートガイダンス用)、当該ポイントデータ等の個別集合体で構成される。コンパイルされた地理的データベース110は、これらの異なる形式のデータより少ないもの又は多いもので定義されてもよく、そして他の形式のデータが定義されて含まれてもよい。更に、1つ以上のこれら異なる形式のデータ(又は以下に述べるようにそのレベル)を結合して複合形式としてもよい。データ形式のこれらサブセットを互いに作用できるようにするために、クロスレファレンス、サーチツリー、又は他のデータ探索技術を与える1つ以上のインデックスが含まれる。
コンパイルされた地理的データベースにおけるデータを使い易く編成することのできる別の方法は、データをレベルで与えることである。マップ表示ファンクションやルート計算ファンクションといったナビゲーション関連ファンクションの幾つかは、異なる詳細レベルでデータを使用する。データの異なるレベルを実施するために、表示される道路セグメントの各々は、道路の機能的クラスに対応するランクと関連付けされる。ランク「4」の道路セグメントは、エクスプレスウェイやフリーウェイのような大交通量の出入り制御された道路を含む。ランク「3」の道路セグメントは、若干のスピード変化を伴う大交通量の道路であるが、必ずしも出入り制御されない道路である。それよりランクの低い道路は、それに対応する低い交通量を取り扱い、一般的に、スピード変化が大きいか又は低いスピードである。ランク「0」の道路セグメントは、最も少ない交通量を取り扱う。例えば、それらは、横丁、路地等を含む。
あるデータをレベルに編成すると、データが複写されるが、効率が高くなることで一般に欠点を相殺する。これらの異なるレベルを一緒に作用できるようにするために、インデックスを設けることができる。
上述したように、地理的データベース110は、ルート計算に使用される特定の部分又はサブセットを含む。公知の地理的データベースでは、ルート計算に使用されるデータのサブセットは、道路セグメントデータ(個々の道路セグメントを表わす)と、ノードデータ(道路セグメントの交差点又は終了ポイントを表わす)とを含んでいる。ここに示す実施形態では、ルート計算に使用されるデータのサブセットは、道路の交差点を表わすノードデータを含む。しかしながら、ここに示す実施形態では、ルート計算に使用されるデータのサブセットは、道路セグメントデータではなく、遷移ポイント対データを含む。以下に詳細に説明するように、遷移ポイント対データは、個々の道路セグメントを表わさない。
(1)規制された運転操縦の一部分;
(2)出口ポイントに向う方向とは逆の方向における一方向条件の開始;
(3)時限付き一方向条件の開始;又は
(4)通り抜け禁止条件の開始。
遷移ポイント対の入口ポイントと出口ポイントとの間には、1つ以上の交差点があるか、又は交差点が存在しない。従って、遷移ポイント対の入口ポイントと出口ポイントとの間には2つ以上の実際の道路セグメントがある。更に、同じ実際の道路セグメントが2つの異なる遷移ポイント対の一部分であってもよい。
遷移ポイント対データエンティティが「経由ノード」を含む場合には、以下に述べるように、経由ノードを指示するデータが遷移ポイント対データエンティティに含まれる。
遷移ポイント対データエンティティが「条件」を含む場合には、以下に述べるように、条件を指示するデータが遷移ポイント対データエンティティ含まれる。
遷移対データエンティティは、他のデータ要素を含んでもよい。
図7は、図1に示された道路網の一部分を、ここに示す実施形態を使用して、いかに表示するか示す図である。図7において、遷移ポイント対A−Cは、個別のリンクA−B及びB−Cを表わすことに注意されたい。リンクA−Bはランプであるので、リンクA−BからリンクB−Cへの合法的経路しかない。それ故、Bにおける交差点は、判断ポイント交差点ではなく、そして交差点Bは、Aからアーム=2に沿ってスタートする遷移ポイント対の出口ポイントとして使用されない。この経路に沿った次の判断ポイントは、交差点Cである。
上述したように、ここに示す実施形態では、ルート計算に使用されるデータのサブセットがノードデータを含む。ノードは、リンクの終了ポイントであり、それ故、道路の交差点を表わす。ルート計算に使用されるデータのサブセットは、各ノードに対するデータの記録を含む。ノードデータ記録には、それ及び/又はその地理的位置(例えば、その経度、緯度、及び任意であるが標高又は高度)に接続されるリンク(1つ又は複数)を識別できるようにする情報(「属性」や「フィールド」のような)が関連付けされる。
ここに示す実施形態は、公称経路データを使用する。公称経路は、交差点の属性である。地理的データベースを形成するときには、地理的データベースの開発者が、各交差点に対して公称経路のリストを識別する。交差点を通る公称経路は、表示された交差点に入ることのできる各道路セグメントに対して、その表示された交差点を出るところの1つのそして唯一の道路セグメントを識別する。公称経路においては、入口セグメントに関連した出口セグメントは、必ずしも、交差点を合法的に出ることのできる唯一のセグメントではない。しかしながら、公称経路を識別するときには、地理的データベースの開発者により、所与の入口セグメントに対して交差点を出る可能性が最も高い道路セグメントを識別する試みがなされる。公称経路データは、地理的データベースのコンパイルされたバージョン(図4の110)に含まれると共に、地理的データベースのマスターバージョン(図4の100)にも含まれる。公称経路の更に別の説明は、参考として全開示をここに援用する2000年8月25日出願の「METHOD AND SYSTEM FOR COMPACT REPRESENTATION OF ROUTES」と題する米国特許出願第09/649,715号に含まれている。
ここに示す実施形態では、公称経路は、ルート計算に使用されるデータのサブセットには含まれない。むしろ、公称経路データは、別のデータサブセット、例えば、操縦又は複合サブセットに含まれる。
2つの形式の遷移ポイント対、即ち公称形式及び変形形式がある。公称遷移ポイント対は、入口ポイント(即ち開始ノード)から各交差点を経て出口ポイント(即ち終了ノード)へ至る公称経路をたどるものである。変形遷移ポイント対は、その入口ポイントと出口ポイントとの間の各交差点において公称経路をたどらない。変形遷移ポイント対が公称経路から逸脱するところの交差点(即ちノード)は、「経由ノード」と称される。変形遷移ポイント対は、遷移ポイント対が判断ポイント交差点で開始しそして終了する一般的ルールに対する例外である。変形遷移ポイント対は、規制のある運転操縦を表わすのに使用される。経由ノード以外では、入口ポイントと出口ポイントとの間の遷移ポイント対の経路は、各交差点における公称経路をたどる。
変形遷移ポイント対を表わす遷移ポイント対データ記録は、経由ノードを指示するデータ(例えば、ノードID)と、経由ノードから出口ポイントに向ってたどる道路セグメント(即ちアーム)とを含む。
上述したように、遷移ポイント対は、常時ではないが通常、「判断ポイント交差点」において開始及び終了する。ここに示す実施形態では、遷移ポイント対が判断ポイント交差点を横切る場合、その判断ポイント交差点を通る各付加的な合法的経路に対して、同じ開始ノード及びアームをもつ別の遷移ポイント対がある。これらの付加的な遷移ポイント対は、公称経路をたどらないので、変形である。
必ずしも、遷移ポイント対を作り上げる全てのリンク(即ち道路セグメント)が同じランクであることはない。
遷移ポイント対データは、マルチセグメント規制付き運転操縦を表わす効果的な方法である。マルチセグメント規制付き運転操縦は、1つの他の道路セグメントにより分離された別の道路セグメントから1つの道路セグメントに走行するのに適用される交通規制である。ここに示す実施形態では、マルチセグメント規制付き運転操縦は、ある交差点を通る全ての合法的経路を、マルチリンクセグメントを表わす遷移ポイント対として定義するが、規制付き経路を定義しないことにより、サポートされる。時間ベースの条件は、選択されたセグメントを時間規制でタグ付けすることによりサポートされる。
図8ないし12は、種々の遷移ポイント対データエンティティにより表わされた道路セグメントをグラフで示す。
図8は、一般的なケースを示す。2つの遷移データポイント対220及び222は、各方向に1つの、単一の両方向リンクとして定義される。
図9は、多数の道路セグメントを表わす2つの遷移ポイント対230及び232の一例を示す。この例では、交差点234及び236において旋回は許されない。
1つの別の実施形態は、ルートの計算を容易にするために、ある形式の複雑な交差点を表示する方法を含む。複雑な交差点は、交差点内部の乗物走行経路を表わす多数の個別のリンク(セグメント)を有する交差点を含む。これら内部(即ちコネクタ)リンクは、実際の物理的道路セグメントを表わしてもよいし、又は交差点を横切る単なる乗物経路を表わしてもよい。複雑な交差点は、例えば、2つのマルチデジタル化(multi-digitized)道路の交差点を含む。
遷移ポイント対データは、ルート計算のための既知の技術に使用できる。ルートを決定するときには、遷移ポイント対データを使用して、所与のポイントから他のポイントのどこに到達できるかを識別する。既知のルート計算技術を使用すると、これらの到達可能なポイントを評価して、それらのうちのどの1つ以上を潜在的な解決ルートに含ませるように考慮しなければならないかを決定する。次いで、遷移ポイント対データを再び使用して、更に別の到達可能ポイントが決定され、次いで、それらを評価し、等々となる。出発点と行先とを接続する接続遷移ポイント対のリストが見つかるまでデータが繰り返し使用される。遷移ポイント対データは、各方向に、即ち出発点から行先に向う方向、又は行先から出発点へ戻る方向にサーチするように使用できる。ルート計算技術は、参考としてここに援用する米国特許第6,192,314号に開示されている。
102:データ
104:カバレージエリア
110:コンパイルされたデータベース製品
111:コンパイラー
112:プラットホーム
114:第1位置
116:コンピュータ
120:道路網
Claims (11)
- 道路セグメントに沿ったルートの計算を容易にするように地理的領域(104)に位置する道路セグメントの網(120)を表示する方法であって、コンピュータプラットホーム上のコンパイラ(111)がマスタ地理的データベース(100)のデータを使用してコンパイルされたデータベース(110)を生成することによって実施される方法において、
上記コンパイラ(111)が、遷移ポイント対(200)のデータ表示を形成して上記データベース(110)に記憶させ、
各々の上記遷移ポイント対(200)は、入口ポイント及び出口ポイントを含み、
上記入口ポイントは、判断ポイント交差点(246)に対応し、
上記判断ポイント交差点(246)は、少なくとも3つの道路セグメントの交差点であって、それら道路セグメントの1つにおいて交差点に入る乗物は、少なくとも2つの他の道路セグメントにおいて交差点を合法的に出ることができ、
上記出口ポイントは、上記入口ポイントからの単一の合法的走行方向において1つ以上の接続された道路セグメントの経路に沿った第1の判断ポイント交差点(250)に対応し、そして
上記コンパイラ(111)が、少なくとも2つの遷移ポイント対に対する入口ポイントとして使用される交差点に対応する入口ポイントを含む全ての遷移ポイント対が表示されるまで、遷移ポイント対のデータ表示を形成して上記データベース(110)に記憶させることを継続して行う、
という段階を備えた方法。 - 上記コンパイラ(111)が、マルチセグメント規制付き運転操縦を表わすための遷移ポイント対(200)のデータ表示を形成する段階を更に備え、規制付き運転操縦を伴う遷移ポイント対の各データ表示は、上記マルチセグメント規制付き運転操縦にわたる合法的走行経路のみを表わす請求項1に記載の方法。
- 上記コンパイラ(111)が、道路セグメントの上記網に沿った位置と位置との間のルートを決定するのに使用されるデータベースのサブセットに遷移ポイント対の上記データ表示を上記データベース(110)に記憶させる段階を更に備えた請求項1に記載の方法。
- 上記コンパイラ(111)が、道路セグメントの終了ポイントに対応するノードのデータ表示を上記データベース(110)に記憶させる段階を更に備えた請求項1に記載の方法。
- 上記コンパイラ(111)が、遷移ポイント対の上記データ表示を上記データベース(110)の第1サブセットに記憶させる段階を更に備え、この第1サブセットは、道路セグメントの上記網に沿った位置と位置との間のルートを決定するのに使用され、そして
上記コンパイラ(111)が、上記データベース(110)の第2サブセットを形成する段階を更に備え、この第2サブセットは、個々の道路セグメントを表わすデータを含み、そしてこの第2サブセットは、上記個々の道路セグメントのどれが遷移ポイント対に対応するかを決定するのに使用される請求項1に記載の方法。 - 上記コンパイラ(111)が、遷移ポイント対(200)の上記データ表示と共にデータベース(110)に公称経路データを記憶させる段階を更に備え、この公称経路データは、交差点を通る公称経路を指示し、そして各公称経路は、それに沿って交差点に入ることのできる各道路セグメントに対して、それに沿って交差点を出ることのできる1つの道路セグメントを指示する請求項1に記載の方法。
- 上記コンパイラ(111)が、遷移ポイント対(200)の上記データ表示と共にデータベース(110)に公称経路データを記憶させる段階を更に備え、この公称経路データは、交差点を通る公称経路を指示し、そして各公称経路は、それに沿って交差点に入ることのできる各道路セグメントに対して、それに沿って交差点を出ることのできる1つの道路セグメントを指示し、そして
上記コンパイラ(111)が、入口ポイントと出口ポイントとの間に位置する交差点を通して公称経路から逸脱する遷移ポイント対(200)のデータ表示に、このような逸脱が生じるノードと、それらのノードからどの道路セグメントが続くかを指示するデータを含めて、上記データベース(110)に記憶させる段階を更に備えた請求項1に記載の方法。 - 上記第1の判断ポイント交差点(250)は、規制付き運転操縦、出口ポイントに向う方向とは逆方向の一方向条件の開始、時限付き一方向条件の開始、又は通り抜け禁止条件の開始の部分ではない判断ポイント交差点である請求項1に記載の方法。
- 上記コンパイラ(111)が、遷移ポイント対(200)のデータ表示をコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させる段階を更に備えた請求項1に記載の方法。
- 道路網(120)の少なくとも一部を表わす地理的データベース(110)でルートを決定する方法であって、上記地理的データベース(110)がコンピュータプラットホーム(112)において使用されるものである方法において、
コンピュータプラットホーム(112)が、遷移ポイント対データ(200)を含む地理的データベース(110)のサブセットを使用して、出発点と行先との間の骨格解決ルートを決定し、
上記遷移ポイント対データ(200)は、入口ポイント、この入口ポイントから離れるように導く道路セグメント、出口ポイント、及び上記入口ポイントと出口ポイントとの間の走行コストを指示する属性を各々含むデータエンティティを備え、
更に、各入口ポイント及び出口ポイントは、判断ポイント交差点(246、250)に対応し、その判断ポイント交差点(246、250)は、少なくとも3つの道路セグメントの交差点であって、これら少なくとも3つの道路セグメントの1つに沿って交差点に入るドライバは、これら少なくとも3つの道路セグメントの少なくとも2つの他のセグメントに沿って交差点を合法的に出るという選択肢を有し、そして
更に、コンピュータプラットホーム(112)が、上記地理的データベース(110)の別のサブセットを使用して、上記骨格解決ルートに対応する各道路セグメントを決定する、
という段階を備えた方法。 - 上記地理的データベース(110)の他のサブセットは、上記交差点を通る公称経路を指示するデータを含み、各公称経路は、それに沿って交差点に入ることのできる各道路セグメントに対して、それに沿って交差点を出ることのできる1つの道路セグメントを指示する請求項10に記載の方法。
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