JP4217492B2 - データ放送受信機及びデータ放送印刷方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送局により送信される放送データを受信して表示するデータ放送受信機及びデータ放送印刷方法に関し、特に、データ放送の表示画面の全部または一部を印刷可能なデータ放送受信機及びデータ放送印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
2000年12月から始まったBSデジタル放送に対応したテレビ受像機及びチューナが商品化されているが、これらのデジタル放送受信機は、放送データを表示するためのものであり、放送データを印刷することへの考慮はなされていない。
【0003】
しかし、放送データを印刷可能なデータ放送受信機は必要である。図2は、印刷機能を有するデータ放送受信機の概略構成ブロック図を示す。放送局1から送信されたデータ放送の放送データは、図示しないアンテナ等を経て受信され、読み込み可能な放送データへ復号されたのち、放送データ解析手段2に入力する。ここで放送データとは、電波産業会(ARIB)規定に基づいたbml文書により記述されている。bmlは構造化文書の一つであり、xhtmlを放送用の限定及び拡張を加えて規定しなおしたものである。
【0004】
放送データ解析手段2は、入力したbml文書を解析し、解析結果としてDOMオブジェクト及びCSS特性を生成し、これら少なくとも画面表示中は内部に保持する。DOMオブジェクトとは、bml文書の構造及び各要素の属性情報などを保持するものであり、CSS特性とは、各要素のレイアウト情報(フォントの種類・配置・背景色など)を保持するものである。
【0005】
表示用描画手段3は、放送データ解析手段2からDOMオブジェクト及びCSS特性を読み出し、表示用のレイアウトオブジェクトを生成する。生成された表示用レイアウトオブジェクトは、ディスプレイなどのモニタ4上に表示される。
【0006】
印刷用描画手段5は、放送データ解析手段2から読み出したDOMオブジェクト及びCSS特性を使って、印刷用のレイアウトオブジェクトを生成する。生成された印刷用レイアウトオブジェクトは、プリンタ6に印加され、印刷される。
【0007】
データ放送は、番組視聴者がリモコン9を使って情報を引き出すものであり、番組視聴者はリモコン9を操作して、画面遷移、フォーカス移動及びスタイルシートの切り替えなどを指示できる。リモコン9の操作はユーザインターフェース8を介して動作制御手段7に伝達され、動作制御手段7が、番組視聴者の指示に従って受信機全体を制御する。
【0008】
ユーザインターフェース8は、データ放送番組を印刷するときに使用するためのものであり、印刷支援画面の表示及びリモコン9による動作制御を行う。印刷用レイアウトオブジェクトが生成されるのは、リモコン9からの印刷依頼がなされた時である。実際の印刷が行われるのは、ユーザインターフェース8による印刷支援画面をリモコン9で操作して、印刷開始依頼がなされた時である。
【0009】
デジタルテレビ放送では、従来、視聴者がリモコン等を用いてIRD(Integrated Receiver/Decoder)を操作し、受信したいチャンネルを選択する。受信する放送データには、映像、音声、データ放送及びその他制御用データが含まれており、その中から指定したチャンネルのデータが分別され、復号される。
【0010】
図5は、従来のlRDの概略構成ブロック図を示す。201は、衛星、CATV又は地上波等のデジタルテレビ放送信号を受信し、復調し、エラー訂正して、MPEG2トランスポートストリーム(以後、TSと呼ぶ)を出力する放送受信手段である。202は、TSをパケットID(PlD)により、ビデオデータ、オーディオデータ及びデータのストリームに分別するデマルチプレクサである。203は、デマルチプレクサ202により分別されたMPEGビデオ信号を復号するMPEGビデオデコーダである。
【0011】
204は、MPEGビデオデコーダ203により復号された映像信号に、CPU207により作られた表示データと、データ放送デコーダ210により作られた表示データとを元に描画した画像を合成し、表示器に合った信号フォーマットに変換する表示データ生成手段である。205は、デマルチプレクサ202により分別されたMPEGオーディオ信号を復号するMPEGオーディオデコーダである。206は、MPEGオーディオデコーダ205により復号された音声信号をアナログ信号に変換するD/A変換器である。207は、デマルチプレクサ202により分別されたデータ信号を解読し、表示すべき情報の場合には表示データ生成手段204に出力するCPUである。CPU207は他に、各手段を総合的に制御する。
【0012】
208は、図示しないCPU、ROM及びRAM等から構成されるICカードの読取装置を含み、lCカードに含まれている暗号解読キーと解読プログラムを用いてデマルチプレクサ202により暗号化TSを分別させるコンディショナル・アクセス・モジュール(CAM)である。
【0013】
209は、図示しないリモコン等の操作によりチャンネル選択を行う選局手段である。210は、デマルチプレクサ202により分別されたデータ放送用データ信号を復号するデータ放送デコーダである。
【0014】
使用者がデジタルテレビ放送を視聴するには、IRDを用いてTSを映像、音声及びその他のデータに復号しなければならない。衛星、CATV又は地上波等のデジタルテレビ放送信号を放送受信手段201で受信し、復調及びエラー訂正等を行う。その出力信号をデマルチプレクサ202でMPEGビデオ信号、MPEGオーディオ信号、データ放送用データ信号及びその他のデータ信号に分離する。暗号化されたTSの場合、CAM208により提供される暗号解読キーと解読プログラムが必要となる。
【0015】
MPEGビデオデコーダ203は、MPEG方式で圧縮されているビデオ信号を復号し、表示データ生成手段204に供給する。表示データ生成手段204は、表示器にあった信号フォーマットに変換し、出力する。MPEGオーディオデコーダ205は、MPEG方式で圧縮されているオーディオ信号を復号し、D/A変換器206に供給する。D/A変換器206は、デコーダ205の出力をD/A変換し、左チャンネルと右チャンネルの音声信号を出力する。
【0016】
データ放送デコーダ210は、受信したデータ放送用データを元にBML(Broadcasting Markup Language)文書を解釈し、表示データ生成手段204は、データ放送デコーダ210の解釈結果に応じた表示データを生成し、図示しない表示器に印加する。これにより、受信したデータ放送用データの内容が表示される。
【0017】
また、視聴者が表示内容を印刷する場合、映像出力信号から画像を取り込み、取り込んだ画像の印刷を指示する。
特許文献1には、文字放送番組番号とタイトルのデータを利用者が一覧可能な範囲に収める書式で編集処理し、番組番号およびタイトルからなる目次番組の一覧をプリンタから出力することが開示されている。
【特許文献1】
特開平9−219842号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなプリンタ機能付きデータ放送受信機では、印刷対象となったbml文書を解析して得られたDOMオブジェクト及びCSS特性を使って印刷用レイアウトオブジェクトを生成し、印刷している。ARIBの規格によれば、表示可能であり文字も使用可能であるp要素、a要素及びinput要素に対して指定しうるCSS特性のうち、フォント種類については、丸ゴシック、太丸ゴシック及び角ゴシックの3種類があるに過ぎない。これらの要素の文字を印刷した場合、表示用モニタ4の解像度よりも印刷用プリンタ6の解像度のほうが高いこともあり、プリンタ6の能力よりも劣った文字の印刷がなされることになり、印刷文字が汚いという問題があった。
【0019】
デジタル放送受信装置でデータ放送を受信し、その内容を印刷する場合、従来例では、使用者の印刷命令を受けてから表示画面の内容をそのまま取り込み印刷データを作っているので、命令を行ってから印刷物が出力されるまでに時間がかかっていた。また、データ放送では、動画のコンテンツも含まれているが、画面表示をそのままを印刷したのでは、情報が不足してしまっていた。
【0020】
本発明は、このような問題点を解決するデータ放送受信機及びデータ放送印刷方法を提示することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデータ放送受信機は、データ放送用の放送データを受信するデータ放送受信機であって、前記放送データに基づいて、少なくともフォントの種類およびサイズに関する情報を有するCSS特性データを含む解析結果を出力する放送データ解析手段と、前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換して、プリンタで印刷するための印刷用レイアウトオブジェクトを生成する印刷用描画手段とを備え、前記印刷用描画手段は、前記CSS特性データによって指定され得る複数種類のフォントに対応して、変換前のフォントのサイズと前記印刷用フォントのサイズとの対応関係が定められた複数の変換テーブルのうち、前記CSS特性データによって指定されたフォントの種類に対応する変換テーブルを用いて、前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換することを特徴とする。
本発明に係るデータ放送印刷方法は、データ放送用の放送データを受信して、プリンタで印刷させるデータ放送印刷方法であって、前記放送データに基づいて、少なくともフォントの種類およびサイズに関する情報を有するCSS特性データを含む解析結果を出力する放送データ解析ステップと、前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換して、プリンタで印刷するための印刷用レイアウトオブジェクトを生成する印刷用描画ステップとを備え、前記印刷用描画ステップにおいて、前記CSS特性データによって指定され得る複数種類のフォントに対応して、変換前のフォントのサイズと前記印刷用フォントのサイズとの対応関係が定められた複数の変換テーブルのうち、前記CSS特性データによって指定されたフォントの種類に対応する変換テーブルを用いて、前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換することを特徴とする。
【0022】
【実施例】
以下、図面を参照にして、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0023】
(第1実施例)
図1は本発明の実施例のブロック図である。放送局11から送信された放送データは、データ放送受信器の図示しないアンテナ等を用いて受信されて読み込み可能な放送データに復号されたのち、放送データ解析手段12へ入力される。放送データ解析手段12は、受信したbml文書を解析し、DOMオブジェクト及びCSS特性として内部に保持する。表示用描画手段13は、DOMオブジェクト及びCSS特性に基づいて表示用レイアウトオブジェクトを生成する。生成された表示用レイアウトオブジェクトはモニタ14に印加され、表示される。
【0024】
データ放送の番組視聴者がリモコン19を使って引き出したbml文書において、視聴者からリモコン19を介して印刷依頼を受け取ると、印刷描画手段15が印刷用レイアウトオブジェクトを生成する。印刷用レイアウトオブジェクトは、現在、表示中であるbml文書のDOMオブジェクト及びCSS特性に基づきつつ、フォント切り替え機能を実行して、レイアウトオブジェクトを生成する。フォント切り替え機能により、DOMオブジェクトに含まれる表示可能な要素のうち、p要素、a要素及びinput要素について文字情報が存在した場合は、CSS特性により得られるフォント指定に関わらず、データ放送受信機に予め搭載してある印刷用フォント20を用いて、印刷用レイアウトオブジェクトが生成される。
【0025】
印刷用描画手段15にて生成された印刷用レイアウトオブジェクトは、番組視聴者がユーザインターフェース18による印刷支援画面において、リモコン19を介して印刷開始を依頼することによって、プリンタ16により実際に印刷される。
【0026】
図3は、フォントを切り替え機能の処理フロー図を示す。動作制御手段17は、番組視聴者からリモコン19を介して印刷依頼を受けると、印刷用描画手段15に印刷用レイアウトオブジェクトを生成させる。印刷用描画手段15は、フォントを切り替えるために、DOMオブジェクトにアクセスをし(ステップS1)、現在、表示中のbml文書に文字情報を持つp要素が含まれているかどうかを調べ(ステップS2)、含まれていれば、その文字情報のフォントを印刷用フォント20へ切り替える(ステップS5)。a要素及びinput要素についても同様に、文字情報が含まれているかどうかを調べ(ステップS3,S4)、含まれていれば、各文字情報を印刷用フォント20へ切り替える(ステップS6,S7)。
【0027】
p要素、a要素及びinput要素を漏らさず調べればいいのであり、その調査の順番は特に限定されない。
【0028】
この実施例によれば、印刷時にフォントの切り替えを行うことにより、データ放送の任意の表示画面について、モニタ14とプリンタ16の解像度の差にかかわらず、キレイなフォントで印刷を行うことが可能となる。
【0029】
(第2実施例)
bml文書情報であるDOMオブジェクトが保持する表示可能な要素であるp要素、a要素及びinput要素において、適用可能なCSS特性のうちのフォントに関しては、フォント種類(丸ゴシック・太丸ゴシック・角ゴシック)の他にフォントサイズ(ピクセル単位の整数値)と字体(ノーマル・ボールド)がある。フォント切り替えがなされた印刷用レイアウトオブジェクトを生成する際に、切り替え前後のフォントの整合性をとるために、切り替え前のフォントサイズ及び字体に対応したフォント切り替えを行うことが望ましい。
【0030】
図4は、フォントサイズ及び字体に対応したフォント切り替えを第2実施例におけるフォント切り替え機能の処理フロー図を示す。動作制御手段17は、番組視聴者からリモコン19を介して印刷依頼を受けると、印刷用描画手段15に印刷用レイアウトオブジェクトを生成させる。
【0031】
フォントを切り替えるために、DOMオブジェクトにアクセスをして(ステップS11)、現在、表示中のbml文書に文字情報を持つp要素が含まれているかどうかを調べ(ステップS12)、含まれている場合は、CSS特性を参照して字体がノーマル指定かボールド指定かを調べる(ステップS13)。フォントサイズは、フォントの種類が異なると、表示又は印刷されるフォントの大きさも異なる場合が多い。このような大きさの違いによるフォント変換時の不整合を回避するために、ボールド用変換表及びノーマル用変換表を予め用意しておく。変換前のフォントは丸ゴシック・太丸ゴシック・角ゴシックの3種類あるので、印刷用フォント20とこれらのフォントとの変換表を使用して、印刷用に適用すべきフォントサイズを決定する。例えば、CSS特性が、丸ゴシックのノーマルでフォントサイズが10pxに指定していた場合、ノーマル用変換表から印刷用フォント20のフォントサイズが9pxとなっていれば、印刷用フォント20のうちの字体がノーマルでフォントサイズが9pxであるフォントを変換後のフォントとして切り替える(ステップS16)。
【0032】
a要素及びinput要素についても、同様に文字情報が含まれているかを調べ(ステップS17,S22)、含まれていれば、ノーマル指定/ボールド指定により(ステップS18,S23)、適用すべき変換表を決定し(ステップS19,20;S24,25)、最適なフォントサイズの印刷用フォント20へ切り替える(ステップS21,S26)。
【0033】
p要素、a要素及びinput要素を漏らさず調べればいいのであり、その調査の順番は特に限定されない。
【0034】
第2実施例では、印刷時にフォントの切り替えをに際して、切り替え前のフォントの字体及びフォントサイズとの整合性のとれた印刷用フォントを選択するので、データ放送の任意の表示画面について、モニタとプリンタの解像度の差にかかわらず、キレイなフォントでの印刷を行うことが可能となり、更には、フォントの字体及び大きさに関しても表示時と変わらない状態で印刷を行うことが可能となる。
【0035】
(第3実施例)
次に、本発明の第3実施例を説明する。図6は、第3実施例使用するデータ放送システムの概略構成図を示す。51は放送を受信し受信結果を出力するIRD、52はIRD51で生成した印刷用データを基に印刷を行うプリンタ、53はIRD51から出力される番組の映像音声を出力するモニタ、54は衛星及び地上波等のデジタルテレビ放送信号を受信し、IRD51に入力するアンテナ、55はIRD51とプリンタ52を接続するプリンタケーブル、56はIRD51とモニタ53を接続し、映像音声信号を伝送するAVケーブルである。
【0036】
使用者は、デジタルテレビ放送を視聴し、視聴中のデータ放送を印刷できる。図示しない放送局から送信される放送信号はアンテナ54を介してIRD51に入力する。ITD51は受信号を復号し、映像音声信号としてAVケーブル56を介してモニタ53に出力する。また、IRD51はまた、データ放送を復号し、モニタ53に出力する。
【0037】
使用者が図示しないリモコン等を用いて印刷指示を出すと、IRD51で復号され印刷用に生成されたデータが、プリンタケーブル55を通してプリンタ52に出力される。
【0038】
図7はIRD51の概略構成ブロック図を示す。図5に示す従来例と同じ構成要素には同じ符号を付してある。
【0039】
301は、デマルチプレクサ202で分別されたデータ放送用データをデータ放送デコーダ210で復号及び印刷用割付け処理した印刷用の画像データを印刷用データにして印刷データ記憶手段302に記憶し、CPU207から印刷命令を受け次第、印刷データ記憶手段302の記憶内容をプリンタ2に送る印刷データ生成手段である。302は、印刷データ生成手段301で作られた印刷用データを常に記憶する印刷データ記憶手段である。
【0040】
使用者がデータ放送を視聴し、その内容を印刷する際、lRD51に対して図示しないリモコン等を用いて印刷指示を出す。使用者からの印刷指示以前に、データ放送デコーダ210は、モニタ52に表示するための画像データを生成するためにBML文書の記述内容を基に表示レイアウトを決め、コンテンツを復号する。印刷用の印刷画像データも同様に、BML文書の記述を基に生成される。印刷データ生成手段301は、表示用画像データに対応した印刷用画像データから印刷用データを生成し、印刷データ記憶手段302に常時、記憶しておく。印刷用データの生成が完了したら、画像データをモニタ52に表示する。
【0041】
このように、印刷するための印刷用データをあらかじめ生成しておくことで、使用者は、視聴しているデータ放送をすぐに印刷することが可能となる。
【0042】
(第4実施例)
画面表示内容と違うレイアウトで印刷を行ってもよい。使用者は、データ放送を印刷する際、IRD51に対して図示しないリモコン等を用いて印刷指示を出す。データ放送デコーダ210は、モニタ52に表示すべき画像データを生成するためにBML文書の記述内容を基に表示レイアウトを決め、コンテンツを復号する。印刷用の印刷画像データも同様に、BML文書の記述を基に生成され、表示用画像データに対応した印刷用画像データが印刷データ生成手段301に供給される。
【0043】
レイアウトに動画がある場合、この動画の各シーンの画像を数枚用いてタイリングしてはめ込む。このタイリングの画像は、動画があった場所にレイアウトするが、表示用の画像の解像度は100dpi程度であるので、一般的にプリンタ52の表現可能解像度よりも低い。従って、縮小してタイリングして印刷しても、プリンタ52の表現可能解像度は十分である。
【0044】
文字については、IRD51で持っているフォントは、文字の種類及び大きさ共に限られているので、モニタ53より高い解像度を持つプリンタ52に用いるには貧弱である。そこで、タイトル部及び内容部をフォントサイズによって判別し、それぞれのサイズに対応した印刷用のフォントに置き換える。この処理により得た印刷画像データを用いて、印刷データ生成手段301は、最新の印刷用データを生成し、印刷データ記憶手段302に逐次、記憶しておき、印刷指示と同時にプリンタ52に印刷用データを送り、印刷を始める。
【0045】
このようにすることで、使用者は、視聴しているデータ放送からより多くの情報を含んだ印刷物をすぐに得ることが可能となる。
【0046】
図8は、表示用データの表示イメージを示し、図9は、図8に対応する印刷用データの印刷イメージである。401〜406は、データ放送で表示されているコンテンツである。407〜410は、印刷用のコンテンツである。
【0047】
401は、動画であるので、印刷のためにはキャプチャ等の処理が必要となる。本実施例においては、407として、一定時間おきに画像を取り込み、その画像を縮小して3×3でタイリングする。古い画像はどんどん捨てていき、最新の9枚を印刷用に用いる。
【0048】
402は、静止画のデータである。このデータは印刷にそのまま使えるので、印刷レイアウト上の同じ領域408は同じ静止画データを配置する。
【0049】
403は、本データ放送のタイトルであると思われるもので、大きなフォントを用いている。本実施例では、印刷レイアウト上では、符号409で示すように、大きなフォントで置換する。これにより、綺麗に印刷できるようになる。
【0050】
404は、小さなフォントの文字情報である。こちらも綺麗に印刷できるよう置き換えを行う。
【0051】
405,406は、画面操作を行うための表示であるので、印刷用には省いている。
【0052】
このように、画面表示内容より多くの情報を含み、より綺麗に印刷するために、BML文書から対応する印刷用画像を用意すると共にフォントを置換して、印刷用データを生成する。
【0053】
このような構成により、視聴しているデータ放送の印刷を行う際、あらかじめ印刷に用いる印刷用データを用意しておくことで、視聴者の印刷の指示に対して素早い印刷を行うことが可能となる。また、画面表示内容に動画が存在する場合、一定時間毎に取りこんだ画像をタイリングする。モニタとプリンタの解像度の違いから画質を落とすことなく印刷物の情報量を増やすことが可能となる。
【0054】
(他の実施態様)
以下、本発明の好ましい実施態様を列挙する。
【0055】
【実施態様1】
放送データを受信するデータ受信装置と、
放送データの読み込みと解析を行ってDOMオブジェクト及びCSS特性を生成する放送データ解析手段と、
DOMオブジェクト及びCSS特性を基に表示用レイアウトオブジェクトを生成する表示用描画手段と、
画面表示を行うためのモニタと、
DOMオブジェクト及びCSS特性を基に印刷用レイアウトオブジェクトを生成する際に表示可能な要素において指定されているフォントとは異なるフォントに切り替える機能を有する印刷用描画手段と、
フォント切り替えを行う際に使用する印刷用フォントと、
印刷を行うためのプリンタと、
データ放送の視聴や印刷を行うためのリモコンと、
リモコンに応じて表示データの動作制御を行う動作制御手段と、
印刷支援画面を表示してリモコンによる印刷制御を行わせるためのユーザインターフェース
とを備えることを特徴とするデータ放送受信機。
【0056】
【実施態様2】
上記印刷用描画手段は、番組視聴者がリモコンを操作して現在表示中のデータ放送番組画面の全部もしくは一部を印刷するための印刷依頼に応じて、上記印刷用レイアウトオブジェクトを生成する実施態様1に記載のデータ放送受信機。
【0057】
【実施態様3】
上記印刷用描画手段がフォント切り替えを行う際に、切り替え前後のフォントの整合性をとるために、CSS特性から切り替え前のフォントサイズ及び字体(標準もしくはボールド)を示す値を参照して、切り替え後のフォントサイズと字体を決定することを特徴とする実施態様1に記載の記載のデータ放送受信機。
【0058】
【実施態様4】
上記印刷用描画手段がフォント切り替えを行う際に、丸ゴシック及び太丸ゴシック及び角ゴシックと印刷用フォントとの間のフォントサイズの変換表を使ってフォントの切り替えを行うことを特徴とする実施態様1に記載のデータ放送受信機。
【0059】
【実施態様5】
デジタル放送を受信する放送受信手段と、
放送受信手段から得た受信データからデータ放送用データを分別する分別手段と、
受信中のデータ放送の内容を印刷するための印刷用画像データに復号するデータ放送復号手段と、
前記印刷用画像データから印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
印刷データ生成手段により生成された印刷データを記憶する記憶手段
とを有し、前記印刷データ記憶手段は、画面表示内容に対応するように、常に最新の印刷データを記憶することを特徴とするデジタル放送受信機。
【0060】
【実施態様6】
前記印刷データ生成手段によって生成される印刷データは、対応する画面表示内容を表示する前に前記印刷データ記憶手段に記憶されることを特徴とする実施態様5に記載のデジタル放送受信機。
【0061】
【実施態様7】
デジタル放送を受信するための放送受信手段と、
放送受信手段から得た受信データからデータ放送用データを分別する分別手段と、
受信中のデータ放送の内容を印刷するための印刷用画像データに復号するデータ放送復号手段と、
前記印刷用画像データから印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
印刷データ生成手段により生成された印刷データを記憶しておく記憶手段
とを有し、前記データ放送復号手段は、画面表示内容より詳細に印刷するために、画面表示されている画像とは別の画像を用いて、前記印刷用画像データを生成することを特徴とするデジタル放送受信装置。
【0062】
【実施態様8】
画面表示内容に動画を含んでいる場合、前記データ放送復号手段は、前記動画の所定時間毎の画像を複数枚用いて、前記印刷用画像データを生成することを特徴とする実施態様6に記載のデジタル放送受信装置。
【0063】
【実施態様9】
デジタル放送を受信するための放送受信手段と、
放送受信手段から得た受信データからデータ放送用データを分別するための分別手段と、
受信中のデータ放送の内容を印刷するための印刷用画像データに復号するデータ放送復号手段と、
前記印刷用画像データから印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
印刷データ生成手段により生成された印刷データを記憶しておく記憶手段、
とおを有し、前記印刷データ記憶手段の印刷データは、画面表示内容に対応するように、常に最新の印刷データを記憶することを特徴とするデジタル放送受信装置。
【0064】
【実施態様10】
前記印刷データ生成手段によって生成される印刷データは、対応する画面表示内容を表示する前に前記印刷データ記憶手段に記憶することを特徴とする実施態様9のデジタル放送受信装置。
【0065】
【実施態様11】
デジタル放送を受信するための放送受信手段と、
放送受信手段から得た受信データからデータ放送用データを分別するための分別手段と、
受信中のデータ放送の内容を印刷するための印刷用画像データに復号するデータ放送復号手段と、
前記印刷用画像データから印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
印刷データ生成手段により生成された印刷データを記憶しておく記憶手段、
を有し、前記データ放送復号手段によって復号される印刷用画像データは、画面表示内容より詳細に印刷するために、画面表示されている画像とは別の画像を用いることを特徴とするデジタル放送受信装置。
【0066】
【実施態様12】
前記データ放送復号手段によって復号される印刷用画像データは、画面表示内容に動画を含んでいる場合、所定時間毎の画像を複数枚用いることを特徴とする実施態様11のデジタル放送受信装置。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、データ放送番組の表示画面の全部もしくは一部を印刷する際に、放送局側の指定である表示時のフォントを使わずに、データ放送受信機に搭載してある印刷用のフォントに切り替えて使うことにより、モニタとプリンタの解像度の差にかかわらず、キレイな印刷結果を得ることができるようになった。
【0068】
更に、切り替え前後のフォントの字体及びフォントサイズについても考慮して、切り替え前の字体及びフォントサイズと切り替え後の字体及びフォントサイズとの対応を示す変換表を用いてフォントの切り替えを行うことにより、表示時と印刷時の差を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】 従来のデータ放送受信機の概略構成ブロック図である。
【図3】 第1実施例におけるフォント切り替え機能の処理フロー図である。
【図4】 第2実施例におけるフォント切り替え機能の処理フロー図である。
【図5】 従来のlRDの構成図である。
【図6】 第3実施例を使用する受信システムの概略構成ブロック図である。
【図7】 第3実施例の概略構成ブロック図である。
【図8】 第4実施例でのデータ放送の表示レイアウト例である。
【図9】 図8に対応する印刷レイアウト例である。
【符号の説明】
1:放送局
2:放送データ解析手段
3:表示用描画手段
4:モニタ
5:フォント切り替え機能つき印刷用描画手段
6:プリンタ
7:動作制御手段
8:ユーザインターフェース
9:リモコン
10:印刷用フォント
11:放送局
12:放送データ解析手段
13:表示用描画手段
14:モニタ
15:印刷用描画手段
16:プリンタ
17:動作制御手段
18:ユーザインターフェース
19:リモコン
20:印刷用フォント
51:IRD
52:プリンタ
53:モニタ
54:アンテナ
55:プリンタケーブル
56:AVケーブル
201:放送受信手段
202:デマルチプレクサ
203:MPEGビデオデコーダ
204:表示データ生成手段
205:MPEGオーディオデコーダ
206:D/A変換器
207:CPU
208:コンディショナル・アクセス・モジュール(CAM)
209:選局手段
210:データ放送デコーダ
301:印刷データ生成手段
302:印刷データ記憶手段
Claims (3)
- データ放送用の放送データを受信するデータ放送受信機であって、
前記放送データに基づいて、少なくともフォントの種類およびサイズに関する情報を有するCSS特性データを含む解析結果を出力する放送データ解析手段と、
前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換して、プリンタで印刷するための印刷用レイアウトオブジェクトを生成する印刷用描画手段
とを備え、
前記印刷用描画手段は、前記CSS特性データによって指定され得る複数種類のフォントに対応して、変換前のフォントのサイズと前記印刷用フォントのサイズとの対応関係が定められた複数の変換テーブルのうち、前記CSS特性データによって指定されたフォントの種類に対応する変換テーブルを用いて、前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換する
ことを特徴とするデータ放送受信機。 - 前記複数種類のフォントに対応する前記複数の変換テーブルは、少なくともノーマル字体に対応するノーマル用変換テーブルと、ボールド字体に対応するボールド用変換テーブルとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信機。 - データ放送用の放送データを受信して、プリンタで印刷させるデータ放送印刷方法であって、
前記放送データに基づいて、少なくともフォントの種類およびサイズに関する情報を有するCSS特性データを含む解析結果を出力する放送データ解析ステップと、
前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換して、プリンタで印刷するための印刷用レイアウトオブジェクトを生成する印刷用描画ステップとを備え、
前記印刷用描画ステップにおいて、前記CSS特性データによって指定され得る複数種類のフォントに対応して、変換前のフォントのサイズと前記印刷用フォントのサイズとの対応関係が定められた複数の変換テーブルのうち、前記CSS特性データによって指定されたフォントの種類に対応する変換テーブルを用いて、前記CSS特性データによって指定されたフォントのサイズを印刷用フォントのサイズに変換する
ことを特徴とするデータ放送印刷方法。
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