JP4215890B2 - バルーンカテーテル装置およびバルーンカテーテルシステム - Google Patents

バルーンカテーテル装置およびバルーンカテーテルシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルーンカテーテル装置およびバルーンカテーテルシステムに関し、さらに詳しくは、血管内手術の際に、ディスタルプロテクション用のバルーンカテーテルとして好適に使用することができるバルーンカテーテル装置、並びにそのようなバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなるバルーンカテーテルシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コレステロールなどが内壁に付着して狭窄している血管部位に対する血管内手術として、バルーンカテーテルにより当該血管を拡張させて血流を回復するPTAと呼ばれる術式が行われている。
また、拡張された血管の再狭搾を防止するために、網状のパイプ(ステント)を留置するステンティングと呼ばれる術式が行われており、このステントを血管部位に留置して拡張させるための手段としてもバルーンカテーテル(ステント留置用バルーンカテーテルおよびステント拡張用バルーンカテーテル)が使用されている。
【0003】
しかるに、頭頸部につながる動脈におけるPTAおよびステンティングでは、血管の内壁に付着しているコレステロールの塊や血栓などが血管拡張の際に遊離して、これらの遊離物が脳の末梢血管に流れて塞栓を形成し、これにより、術後の患者に神経症状を残す例が数多く報告されている。
【0004】
PTAおよびステンティングの施行に伴うこのような副作用を防止するための手段として、PTA用バルーンカテーテル、ステント留置用バルーンカテーテル、ステント拡張用バルーンカテーテルなどのバルーンカテーテル(以下、これらをまとめて「拡張用バルーンカテーテル」という。)の内腔に挿通して使用するディスタルプロテクション(distal protection)用のバルーンカテーテル装置(以下、単に「プロテクト用バルーンカテーテル装置」ともいう。)が提案されている。
【0005】
図1は、プロテクト用バルーンカテーテル装置と、PTA用バルーンカテーテル装置とが組み合わされた状態を示す説明図である。
図1において、1はプロテクト用バルーンカテーテル装置であり、このプロテクト用バルーンカテーテル装置1は、カテーテル2、プロテクト用バルーン3およびインジェクションポート4を備えている。
5はPTA用バルーンカテーテル装置であり、このPTA用バルーンカテーテル装置5は、カテーテル6、PTA用バルーン7およびサイドアーム付きのインジェクションポート8を備えている。
図1に示すように、このプロテクト用バルーンカテーテル装置1は、PTA用バルーンカテーテル装置5の内腔に挿通されて子カテーテルとして使用される。
【0006】
図2(1)〜(3)は図1に示したプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して施行されるPTAの手順を模式的に示す説明図である。図2において、Gはガイディングカテーテル、Aは総頸動脈、Iは内頸動脈、Eは外頸動脈、Cはコレステロールまたは血栓からなる付着物、pは付着物Cの一部が遊離してなる遊離物である。
【0007】
拡張すべき血管部位、すなわち、付着物Cが形成されている血管(内頸動脈I)部位にPTA用バルーン7を位置させるとともに、このPTA用バルーン7よりも末梢血管側の部位にプロテクト用バルーン3を位置させ、このプロテクト用バルーン3をインフレートさせることにより、内頸動脈Iから頭蓋内の末梢血管に流れる血流を遮断する〔図2(1)参照〕。
この状態でPTA用バルーン7をインフレートさせる。これにより、図2(2)に示すように、血管が拡張するとともに、遊離物pが発生する〔図2(2)参照〕。然るに、この遊離物pは、インフレートしているプロテクト用バルーン3に遮断されて頭蓋内の末梢血管に流れることはない。
次いで、PTA用バルーン7をデフレートさせるとともに、ガイディングカテーテルGの後端(図示省略)から生理食塩水を注入することにより、遊離物pは外頸動脈E側に流れる〔図2(3)参照〕。
なお、このガイディングカテーテルGを利用して遊離物pを吸引除去することも可能である。
【0008】
しかして、PTAの施行に際しては、通常、サイズの異なるPTA用バルーンにより段階的に血管を拡張させる。ここに、PTAの施行方法の一例としては、小径のPTA用バルーンによって血管部位を前拡張した後、大径のPTA用バルーンによって当該血管部位を目的とする内径まで拡張する方法が挙げられる。
また、ステンティングの施行に際しては、ステント留置用バルーン(ステントがマウントされたバルーン)により目的部位にステントを留置した後、ステント拡張用バルーンにより、留置されたステントを拡張させる。そして、ステントの拡張操作は、通常、サイズの異なるステント拡張用バルーンによって段階的に行われる。
さらに、PTAに続けてステンティングを行う場合には、PTA用バルーンにより血管を前拡張させ後、ステント留置用バルーンおよびステント拡張用バルーンにより、ステントの留置および拡張を行わせることが必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、従来公知のプロテクト用バルーンカテーテル装置では、拡張用バルーンカテーテルを交換する際に、プロテクト用バルーンカテーテルも同時に交換しなければならない。
【0010】
すなわち、図1に示したような構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置1においては、これを構成するインジェクションポート4が障害となってPTA用バルーンカテーテル装置5のみを抜去することができない。
また、PTA用バルーンカテーテル装置5を抜去するためにカテーテル2からインジェクションポート4を取り外してしまうと、プロテクト用バルーン3がデフレートしてしまい、内頸動脈から末梢血管に流れる血流を遮断することができなくなる。
【0011】
そして、拡張用バルーンカテーテルとともにプロテクト用バルーンカテーテルを抜去するときには、血管拡張時に遊離したコレステロールの塊を末梢血管に流さないように、プロテクト用バルーンの手前側に滞留している血液を生理食塩水などで外頸動脈側に洗い流す必要がある。このように、拡張用バルーンカテーテルを交換するごとに、滞留している血液を洗い流すのはきわめて煩雑であり、手術の長時間化につながる。
【0012】
さらに、拡張用バルーンカテーテルとともにプロテクト用バルーンカテーテルを抜去してしまうと、新たなサイズのバルーンを備えた拡張用バルーンカテーテルをガイドワイヤーなどを用いて挿入しなければならず、目的部位に向けて狭窄している血管を選択しながら拡張用バルーンカテーテルを挿入する操作もきわめて煩雑である。
【0013】
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものである。
本発明の目的は、バルーンをインフレートさせた状態で、親カテーテルを交換(抜去および挿入)することができるバルーンカテーテル装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、拡張すべき血管部位の末梢側においてバルーンをインフレートさせた状態で、拡張用バルーンカテーテルを交換(抜去および挿入)することができるディスタルプロテクション用のバルーンカテーテル装置を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、そのようなバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなるバルーンカテーテルシステムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のバルーンカテーテル装置は、 カテーテル(10)と、
このカテーテル(10)の先端部(11)に装着され、先端に開口(52A)を有するバルーン(50)と、
前記カテーテル(10)の後端部(12)を保持するチャック機構を有し、このチャック機構によって、当該カテーテル(10)の後端部(12)に着脱自在に装着されるインジェクションポート(60)と、
このインジェクションポート(60)から挿入され、前記カテーテル(10)の内腔および前記バルーン(50)の内部を貫通するシャフト(70)とを備えてなり、
前記シャフト(70)は、前記バルーン(50)の開口(52A)を気密または液密に塞ぐように当該開口(52A)から突出する先端部(71)と、この先端部(71)が前記バルーン(50)の開口(52A)を塞いでいるときに、前記カテーテル(10)の後端開口(12A)を気密または液密に塞ぐことのできる拡径部(72)とを有することを特徴とする。
【0018】
また、前記シャフト(70)の後端部に延長シャフトが接続されていてもよい。
【0022】
また、カテーテル(10)とバルーン(50)とインジェクションポート(60)とシャフト(70)とを備えてなる本発明のバルーンカテーテル装置においては、前記カテーテル(10)の長さをL10とし、前記シャフト(70)の長さをL70とするとき、1.3≦(L70/L10)の条件を満足することが好ましい。
【0023】
また、カテーテル(10)とバルーン(50)とインジェクションポート(60)とシャフト(70)と延長シャフトとを備えてなる本発明のバルーンカテーテル装置においては、前記カテーテル(10)の長さをL10とし、前記シャフト(70)と前記延長シャフトとが連結されたときの長さをL70+Eとするとき、1.3≦(L70+E/L10)の条件を満足することが好ましい。
【0024】
本発明のバルーンカテーテルシステムは、本発明のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなることを特徴とする。
【0027】
本発明のバルーンカテーテルシステムは、カテーテル(10)とバルーン(50)とインジェクションポート(60)とシャフト(70)とを備えてなる本発明のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなり、前記シャフト(70)の長さをL70とし、拡張用バルーンカテーテルの全長をLeとするとき、1.5≦(L70/Le)の条件を満足することを特徴とする。
【0028】
本発明のバルーンカテーテルシステムは、カテーテル(10)とバルーン(50)とインジェクションポート(60)とシャフト(70)と延長シャフトとを備えてなる本発明のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなり、前記シャフト(70)と前記延長シャフトとが連結されたときの長さをL70+Eとし、拡張用バルーンカテーテルの全長をLeとするとき、1.5≦(L70+E/Le)の条件を満足することを特徴とする。
【0029】
本発明のバルーンカテーテルシステムは、本発明のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなり、前記バルーンカテーテル装置を構成するカテーテル(10)の長さをL10とし、前記拡張用バルーンカテーテルの全長をLeとするとき、1.5≧(L10/Le)の条件を満足することを特徴とする。
【0030】
【作用】
〔1〕カテーテル(10)の後端開口(12A)がシャフト(40)の先端部(41)により気密または液密に塞がれるので、当該カテーテル(10)の後端部(12)からインジェクションポート(30)を取り外しても、当該カテーテル(10)の内腔およびバルーン(20)の内部における圧力が維持される。従って、バルーン(20)をインフレートさせたまま、カテーテル(10)の後端部(12)からインジェクションポート(30)を取り外すことができる。
そして、インジェクションポート(30)がカテーテル(10)の後端部(12)から取り外されることにより、拡張用バルーンカテーテルをカテーテル(10)およびシャフト(40)に沿って抜去することができ、また、新たなサイズのバルーンを備えた拡張用バルーンカテーテルをシャフト(40)およびカテーテル(10)沿って容易に挿入することができる。
【0031】
〔2〕カテーテル(10)の内腔の圧力を維持するためのバルブ(35)がインジェクションポート(30)に設けられていることにより、当該カテーテル(10)の後端部(12)からシャフト(40)を取り外しても、バルーン(20)がデフレートすることはない。
また、インジェクションポート(30)に流体注入用のアダプターを装着し、当該アダプターからカテーテル(10)の内腔に流体(気体または液体)を注入してバルーン(20)をインフレートさせた後に、当該アダプターを取り外しても、当該バルーン(20)がデフレートすることはない。
【0032】
〔3〕バルーン(50)の開口(52A)がシャフト(70)の先端部(71)によって気密または液密に塞がれるとともに、カテーテル(10)の後端開口(12A)がシャフト(70)の拡径部(72)によって気密または液密に塞がれる。これにより、カテーテル(10)の後端部(12)からインジェクションポート(60)を取り外しても、カテーテル(10)の内腔およびバルーン(50)の内部の圧力が維持される。従って、バルーン(50)をインフレートさせたまま、カテーテル(10)の後端部(12)からインジェクションポート(60)を取り外すことができる。
そして、拡張用バルーンカテーテルを抜去する際の障害となっていたインジェクションポート(60)がカテーテル(10)の後端部(12)から取り外されることにより、拡張用バルーンカテーテルをカテーテル(10)およびシャフト(70)に沿って抜去することができ、また、新たなサイズのバルーンを備えた拡張用バルーンカテーテルをシャフト(70)およびカテーテル(10)沿って容易に挿入することができる。
【0033】
〔4〕バルーン(20)の内部圧力を維持するためのバルブ(83)がカテーテル(80)に設けられていることにより、当該バルーン(20)をインフレートさせた状態で、カテーテル(80)の後端部(82)からインジェクションポート(90)を取り外すことができる。
そして、インジェクションポート(90)を取り外した後、カテーテル(80)の後端開口(82A)から内腔にシャフトを挿入することにより、拡張用バルーンカテーテルをカテーテル(80)およびシャフトに沿って抜去することができ、また、新たなサイズのバルーンを備えた拡張用バルーンカテーテルをシャフトおよびカテーテル(80)沿って容易に挿入することができる。
【0034】
〔5〕カテーテル(10)とシャフト(40)とが連結されたときの長さ(L10 +40 )が、拡張用バルーンカテーテルの全長(Le)の1.5倍以上であることにより、また、シャフト(70)の長さ(L70)が、拡張用バルーンカテーテルの全長(Le)の1.5倍以上であることにより、プロテクト用バルーンを所定の部位に確実に留置させた状態で、拡張用バルーンカテーテルのみを抜去することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図3は、本発明のバルーンカテーテル装置(プロテクト用バルーンカテーテル装置)の一実施形態を示す説明用断面図である。
このプロテクト用バルーンカテーテル装置は、カテーテル10と、プロテクト用バルーン20と、インジェクションポート30と、シャフト40とを備えてなる。
【0036】
カテーテル10は、エラストマーパイプ、金属パイプ、エラストマーの内壁に金属線を編み込んでなる複合パイプなどから構成される。カテーテル10を構成する金属材料としては、ステンレス、超弾性合金などを挙げることができる。
カテーテル10の内径(シャフト40の先端部41が挿入されていないときの内径)は、例えば0.3〜0.5mmとされ、外径は、例えば0.7〜1.0mmとされる。
カテーテル10の長さは、当該カテーテル10に対して親カテーテルとなる拡張用バルーンカテーテルの全長の1.5倍以下であることが好ましく、例えば1500〜2000mmとされる。
カテーテル10の長さが、拡張用バルーンカテーテルの全長の1.5倍以下であることにより、プロテクト用バルーン20のインフレート操作およびデフレート操作をより容易に行うことができる。
カテーテル10の外表面には親水性樹脂がコーティングされていることが好ましく、これにより、拡張用カテーテルの内表面との摩擦抵抗が低減して、拡張用カテーテルの抜去および挿入操作をスムーズに行うことができる。
また、血管の内壁を傷つけないように、カテーテル10の先端部11は、他の部分と比較して柔軟性を有していることが好ましい。
カテーテル10の先端部11には、白金などからなる造影チップ(図示省略)が設けられている。
【0037】
プロテクト用バルーン20は、カテーテル10の先端部11に装着されており、プロテクト用バルーン20の内部はカテーテル10の内腔と連通している。
プロテクト用バルーン20の構成材料としては、シリコーンゴムなどを例示することができる。
プロテクト用バルーン20のインフレート時における外径は、例えば3〜15mmとされる。
プロテクト用バルーン20の先端部には、白金などからなる造影チップ20Cが設けられている。
【0038】
インジェクションポート30はカテーテル10の後端部12に着脱自在に装着され、カテーテル10の後端開口12Aは、このインジェクションポート30の内腔に位置している。
また、カテーテル10の内腔には、その後端開口12Aを気密または液密に塞ぐように、シャフト40の先端部41が挿入されている。
【0039】
図4に示すように、インジェクションポート30は、先端部31と、この先端部31に螺合してローテーターとして作用するポート本体32と、先端部31とポート本体32との間に介在するゴムスリーブ33と、ポート本体32の内腔(管路)に設けられたOリングからなるバルブ35とにより構成される。
インジェクションポート30は、カテーテル10の後端部12の外周を保持するチャック機構を備えており、かかるチャック機構は、先端部31と、ポート本体32と、ゴムスリーブ33とにより構成される。
すなわち、インジェクションポート30の内腔にカテーテル10の後端部12を挿入した状態で、先端部31を押さえながら、先端部31の面31Aとポート本体32の面32Aとが接近する方向にポート本体32を回すと、軸方向に圧縮されたゴムスリーブ33によってカテーテル10の後端部12が締め付けられる。これにより、カテーテル10の後端部12にインジェクションポート30が装着される。
また、面31Aと面32Aとが離間する方向にポート本体32を回すと、ゴムスリーブ33によるカテーテル10の後端部12への締付力が解除される。これにより、カテーテル10の後端部12をインジェクションポート30の内腔から抜き出すこと、すなわち、カテーテル10の後端部12からインジェクションポート30を取り外すことができる。
【0040】
インジェクションポート30に設けられたバルブ35は、カテーテル10の内腔にシャフト40の先端部41が挿入されているときに開いた状態となり(図4参照)、カテーテル10の内腔からシャフト40を取り外すと閉じた状態となる(図5参照)。
このような構造のバルブ35が設けられていることにより、プロテクト用バルーン20をインフレートさせた状態で、カテーテル10の後端部12からシャフト40を取り外しても、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン20の内部の圧力が維持され、当該プロテクト用バルーン20がデフレートすることはない。また、インジェクションポート30に流体注入用のアダプターを装着し、当該アダプターを介してカテーテル10の内腔に流体を注入してプロテクト用バルーン20をインフレートさせた後、当該アダプターを取り外しても、プロテクト用バルーン20がデフレートすることはない。
【0041】
なお、インジェクションポートに設けられるバルブとしては、Oリングからなるものに限定されるものではなく、以下に説明するものを含めて、種々のバルブを挙げることができる。
【0042】
図6(1)〜(2)は、カテーテルの内腔の圧力を維持するためのバルブとして、ダックビルバルブ35Dを備えてなるインジェクションポートを示す断面図である。
図6(1)に示すように、カテーテル10の内腔にシャフト40の先端部41が挿入されているときには、当該ダックビルバルブ35Dは開いた状態であり、カテーテル10の内腔からシャフト40の先端部41を抜いて、当該シャフト40をインジェクションポート30から取り外すと、図6(2)に示すように、当該ダックビルバルブ35Dは閉じた状態となる。
【0043】
図7(1)〜(2)は、カテーテルの内腔の圧力を維持するためのバルブとしてゴムスリーブを備えてなるインジェクションポートを示す断面図であり、同図に示すインジェクションポート36は、先端部37と、この先端部37に螺合するポート本体38と、このポート本体38に螺合するローテーター39と、先端部37とポート本体38の間に介在するゴムスリーブ351と、ポート本体38とローテーター39の間に介在するゴムスリーブ352(カテーテルの内腔の圧力を維持するためのバルブ)とにより構成されている。
【0044】
図7(1)に示すように、カテーテル10の内腔にシャフト40の先端部41が挿入されているときには、ゴムスリーブ352からなるバルブは開いた状態である。
そして、インジェクションポート36からシャフト40を取り外すとともに、ポート本体38に螺合されているローテーター39を回してゴムスリーブ352を軸方向に圧縮することにより、図7(2)に示すように、当該ゴムスリーブ352からなるバルブを閉じた状態とすることができる。
【0045】
図8は、カテーテルの内腔の圧力を維持するためのバルブとして、スリットバルブ35Sを備えてなるインジェクションポートを示す断面図であり、同図に示すように、インジェクションポートの内腔からシャフトを取り外すと、当該スリットバルブ35Sは閉じた状態となる。
【0046】
図3および図4に示すように、カテーテル10の内腔には、当該カテーテル10の後端開口12Aを気密または液密に塞ぐように、シャフト40の先端部41が挿入されている。これにより、カテーテル10とシャフト40とが連結されるとともに、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン20の内部の圧力を維持することができ、プロテクト用バルーン20をインフレートさせたまま、当該カテーテル10の後端部12からインジェクションポート30を取り外すことができる。
【0047】
そして、拡張用バルーンカテーテルを抜去する際の障害となっていたインジェクションポート30がカテーテル10の後端部12から取り外されることにより、当該拡張用バルーンカテーテルをカテーテル10およびシャフト40に沿って抜去することができ、さらに、新たなサイズのバルーンを備えた拡張用バルーンカテーテルをシャフト40およびカテーテル10に沿って容易に挿入することができる。
【0048】
シャフト40の構成材料としては、ステンレスおよびチタンニッケル合金などを例示することができる。
図4に示すように、シャフト40の先端部41は波形の断面形状を有しており、これにより、当該カテーテル10の内腔における気密性または液密性を確実に維持することができる。
カテーテル10の内腔に挿入されている先端部41の直径は、当該カテーテル10の内径(先端部41が挿入されていないときの内径)をd(mm)とするとき、最小径が、例えば(d−0.10)〔mm〕以上(d−0.05)〔mm〕以下とされ、最大径が、例えばd〔mm〕以上(d+0.10)〔mm〕以下とされる。
先端部41以外の部分におけるシャフト40の直径としては、インジェクションポート30の内腔に挿入することのできる大きさであれば特に限定されるものではないが、カテーテル10の外径以下であることが好ましい。
なお、シャフト40の先端部の断面形状は特に限定されるものではなく、図9に示す先端部411のようにテーパー状の断面を有するものであってもよいし、図10に示す先端部412のように、他の部分と同一の断面形状を有するものであってもよい。
【0049】
シャフト40の長さは、例えば500〜2000mmとされる。
また、拡張用バルーンカテーテルの全長をLe、カテーテル10とシャフト40とが連結されたときの長さをL10+40 とするとき、(L10+40 /Le)の値が1.5以上、特に2以上となるように、シャフト40の長さを調整することが好ましい。
(L10+40 /Le)の値が1.5以上であることにより、プロテクト用バルーン20を所定の部位に確実に留置させた状態で、拡張用バルーンカテーテルのみを抜去することができる。
(L10+40 /Le)の値が1.5未満である場合には、プロテクト用バルーンを留置させた状態で拡張用バルーンカテーテルのみを抜去する際に、当該拡張用バルーンカテーテルを抜去している途中で、当該拡張用バルーンの最後端(手元端)がシャフトの最後端(手元端)に到達してしまい、そこから、さらに拡張用バルーンカテーテルを抜去しようとすると、所定の位置に留置されているプロテクト用バルーンが、抜去している方向(手元側)に移動してしまうおそれがある。
【0050】
また、カテーテル10の長さをL10とし、シャフト40の長さをL40とするとき、(L40/L10)の値が0.3以上であることが好ましく、更に好ましくは0.5〜1.5とされる。
(L40/L10)の値が0.3以上であることにより、(L10+40 /Le)の値を1.5以上とすることができる。
【0051】
図11および図12は、本発明のバルーンカテーテル装置の一実施形態における変形例を示す説明用断面図であり、同図に示すインジェクションポート30およびシャフト40は、図3に示したものと同様の構成である。
図11に示すプロテクト用バルーンカテーテル装置は、カテーテル15の先端部の外周面を包囲するようプロテクト用バルーン25が設けられて構成されている。すなわち、プロテクト用バルーン25は、その一端および他端がカテーテル15の先端部の外周面に接着されており、カテーテル15の単一の内腔は、当該カテーテル15の周壁に形成された貫通孔16を介して、プロテクト用バルーン25の内部空間に連通されている。カテーテル15の先端には端部スリーブ17が接続されており、この端部スリーブ17の周壁にはガイドワイヤー18を挿入するための開口19が形成されている。
【0052】
図12に示すプロテクト用バルーンカテーテル装置は、カテーテル13の先端部の外周面を包囲するようプロテクト用バルーン25が設けられて構成され、前記カテーテル13の内腔13Aは、当該カテーテル13の周壁に形成された貫通孔14Aを介して、プロテクト用バルーン25の内部空間に連通されている。
また、前記カテーテル13の周壁には、ガイドワイヤー18を挿入するための開口14Bが形成され、この開口14Bから挿入されたガイドワイヤー18は、前記カテーテル13の内腔13Bを通って、当該カテーテル13の先端開口から突出している。
【0053】
以下、図3に示した構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して行われる、PTA用バルーンカテーテルの交換操作を含むPTAの施行手順について説明する。
【0054】
(1)拡張すべき血管部位(内頸動脈)の手前側で開口するよう予め挿入されているガイディングカテーテルの内腔にPTA用バルーンカテーテル(I)を挿通し、その先端に装着されている小径のPTA用バルーン(i)を拡張すべき血管部位に位置させる。
【0055】
(2)PTA用バルーンカテーテル(I)の内腔に、図3に示した構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を挿通し、PTA用バルーン(i)よりも末梢血管側の部位にプロテクト用バルーン20を位置させる。なお、この段階において、カテーテル10の後端部12にはシャフト40が連結されていなくてもよい。
【0056】
(3)カテーテル10の後端部12にシャフト40が連結されていない状態で、図13に示すように、インジェクションポート30の内腔に流体注入用のアダプター34を装着し、当該アダプター34の先端部34Aをカテーテル10の内腔に挿入する。
次いで、このアダプター34を介して、シリンジ(図示省略)からカテーテル10の内腔に流体を注入し、プロテクト用バルーン20をインフレートさせて内頸動脈から末梢血管に流れる血流を遮断する。
【0057】
(4)インジェクションポート30からアダプター34を取り外す。このとき、Oリングからなるバルブ35が閉じて(図5に示したような状態)、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン20の内部の圧力が維持され、プロテクト用バルーン20は、インフレートしている状態(末梢血管に流れる血流を遮断している状態)を保つことができる。
【0058】
(5)インジェクションポート30の開口からシャフト40を挿入し、その先端部41をカテーテル10の内腔に挿入する。
これにより、カテーテル10とシャフト40とが連結されるとともに、カテーテル10の後端開口12Aが気密または液密に塞がれた状態となる。
【0059】
(6)インジェクションポート30における先端部31の面31Aとポート本体32の面32Aが離間する方向(ゴムスリーブ33への圧縮力を解除する方向)にポート本体32を回すことにより、当該ゴムスリーブ33によるカテーテル10の後端部12への締付力を緩和して、カテーテル10の後端部12からインジェクションポート30を取り外す(図14参照)。このとき、プロテクト用バルーン20は、インフレートしている状態を保つことができる。
【0060】
(7)通常の方法に従ってPTA用バルーン(i)をインフレートさせることにより前記血管部位を前拡張させる。次いで、PTA用バルーン(i)をデフレートさせる。このとき、PTA用バルーン(i)のインフレート時に遊離したコレステロールの塊は、インフレートしているプロテクト用バルーン20に遮断されて末梢血管に流れることはない。
【0061】
(8)プロテクト用バルーン20が移動しないようにシャフト40の最後端(手元端)を押さえながら、PTA用バルーンカテーテル(I)のみをカテーテル10およびシャフト40に沿って抜去する。
【0062】
(9)PTA用バルーンカテーテル(II)をシャフト40およびカテーテル10に沿って挿入し、その先端部に装着されている大径のPTA用バルーン(ii)を拡張すべき血管部位(前拡張された部位)に位置させる。
次いで、通常の方法に従って、PTA用バルーン(ii)をインフレートさせることにより前記血管部位を目的とする内径まで拡張させ、その後、当該PTA用バルーン(ii)をデフレートさせる。
【0063】
(10)プロテクト用バルーン20の手前側に滞留している血液(コレステロールの塊を含む血液)を外頸動脈側に洗い流した後、カテーテル10の内腔からシャフト40を取り外してプロテクト用バルーン20をデフレートさせる。次いで、PTA用バルーンカテーテル(II)とともに、プロテクト用バルーンカテーテルを抜去する。
【0064】
<第2の実施形態>
図15は、本発明のバルーンカテーテル装置(プロテクト用バルーンカテーテル装置)の他の実施形態を示す説明用断面図である。
このプロテクト用バルーンカテーテル装置は、カテーテル10と、プロテクト用バルーン50と、サイドアーム付きのインジェクションポート60と、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン50の内部を貫通するシャフト70とを備えてなる。
【0065】
このカテーテル10は、図3に示したプロテクト用バルーンカテーテル装置(第1の実施形態)を構成するカテーテルと同一のものである。
【0066】
プロテクト用バルーン50は、カテーテル10の先端部11に装着されており、プロテクト用バルーン50の内部はカテーテル10の内腔と連通している。
プロテクト用バルーン50は、バルーン本体51と、先端に開口52Aを有する筒状部52とからなる。筒状部52には、白金などからなる造影チップ50Cが設けられている。
バルーン本体51の構成材料としては、シリコーンゴムなどを例示することができ、筒状部52の構成材料としては白金、銀、金、タングステンなどを例示することができる。
プロテクト用バルーン50のインフレート時における外径は、例えば3〜15mmとされる。
【0067】
インジェクションポート60は、カテーテル10の後端部12に着脱自在に装着され、カテーテル10の後端開口12Aは、インジェクションポート60の内腔に位置している。
【0068】
シャフト70は、インジェクションポート60の開口60Aから挿入されて、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン50の内部を貫通するよう装着されている。
このシャフト70は、プロテクト用バルーン50の開口52Aを気密または液密に塞ぐように当該開口52Aから突出する先端部71と、この先端部71がプロテクト用バルーン50の開口52Aを塞いでいるときに、カテーテル10の後端開口12Aを気密または液密に塞ぐことのできる拡径部72とを有している。ここに「拡径部72」とは、カテーテル10の内径(当該拡径部が挿入されていないときの内径)を(d)とするとき、その直径が(d−α)から(d+β)まで増加するテーパー状の部分(但し、α≧0,β≧0)をいう。
シャフト70の先端部71には、白金などからなる造影コイル(70C)が溶接されている。
【0069】
図16は、図15に示すプロテクト用バルーンカテーテル装置の部分拡大図であり、図16(1)は、カテーテル10の後端開口12Aがシャフト70の拡径部72によって塞がれていない状態(カテーテル10の内腔への流体の注入が可能な状態)を示し、図16(2)は、カテーテル10の後端開口12Aがシャフト70の拡径部72によって塞がれている状態(カテーテル10の内腔の圧力が維持されている状態)を示している。
【0070】
図16に示すように、インジェクションポート60は、先端部61と、この先端部61に螺合するサイドアーム付きのポート本体62と、このポート本体62に螺合する後端部63と、先端部61とポート本体62の間に介在するゴムスリーブ64と、ポート本体62と後端部63の間に介在するゴムスリーブ65とを備えてなる。
【0071】
インジェクションポート60は、カテーテル10の後端部12の外周を保持するチャック機構を備えており、かかるチャック機構は、先端部61と、ポート本体62と、ゴムスリーブ64とにより構成される。
すなわち、インジェクションポート60の内腔にカテーテル10の後端部12を挿入した状態で、先端部61を押さえながら、先端部61の面61Aとポート本体62の面62Aとが接近する方向にポート本体62を回すと、軸方向に圧縮されたゴムスリーブ64によってカテーテル10の後端部12が締め付けられる。これにより、カテーテル10の後端部12にインジェクションポート60が装着される。
また、面61Aと面62Aとが離間する方向にポート本体62を回すと、ゴムスリーブ64によるカテーテル10の後端部12への締付力が解除される。これにより、カテーテル10の後端部12をインジェクションポート60の内腔から抜き出すこと、すなわち、カテーテル10の後端部12からインジェクションポート60を取り外すことができる。
【0072】
さらに、インジェクションポート60は、その内腔に挿通されたシャフト70の外周を保持するチャック機構を備えており、かかるチャック機構は、ポート本体62と、後端部63と、ゴムスリーブ65とにより構成される。
すなわち、インジェクションポート60の内腔にシャフト70を挿通した状態で、ポート本体62を押さえながら、ポート本体62の面62Bと後端部63の面63Bとが接近する方向に後端部63を回すと、軸方向に圧縮されたゴムスリーブ65によってシャフト70の外周が締め付けられる。
【0073】
シャフト70の先端部71の直径としては、プロテクト用バルーン50の開口52Aを気密または液密に塞ぐことができる大きさであって、かつ、カテーテル10の内腔に挿入することができる大きさであることが必要である。
なお、この先端部71は、その直径が連続的に増加するようテーパー状に形成されていてもよい。
また、シャフト70の拡径部72の最小径(d−α)は、(d−0.20)〔mm〕以上(d−0.05)〔mm〕以下とされ、最大径(d+β)は、d〔mm〕以上(d+0.10)〔mm〕以下とされる。
また、先端部71と拡径部72との間におけるシャフト70の直径は、カテーテル10の内腔に挿入することができる大きさであれば特に限定されるものではない。
拡径部72よりも後端側(手元側)におけるシャフト70の直径は、インジェクションポート60の内腔に挿入することができる大きさであれば特に限定されるものではない。
【0074】
シャフト70の長さ(L70)は、カテーテル10に対して親カテーテルとなる拡張用バルーンカテーテルの全長(Le)の1.5倍以上であることが好ましく、更に好ましくは2倍以上とされる。
(L70/Le)が1.5以上であることにより、プロテクト用バルーン50を所定の部位に確実に留置させた状態で、拡張用バルーンカテーテルのみを抜去することができる。
また、カテーテル10の長さ(L10)に対するシャフト70の長さ(L70)の比(L70/L10)の値は1.3以上であることが好ましく、更に好ましくは1.5〜2.2とされる。
(L70/L10)の値が1.3以上であることにより、(L70/Le)の値を1.5以上とすることができる。
シャフト70の具体的な長さとしては、例えば1000〜4000mmとされる。
【0075】
なお、シャフトの後端部に延長シャフトが連結されていてもよい。
シャフトと延長シャフトとの連結手段としては、特に限定されるものではなく、例えば、図17(1)に示すように、延長シャフト73の先端部74をパイプ状に成形し、当該先端部74内に、テーパー状に形成されたシャフト70の後端部75を挿入することにより連結する手段、図17(2)に示すように、テーパー状に形成されたシャフト70の後端部76と、延長シャフト77の先端部78とを接続用パイプ79に挿入することにより連結する手段などを挙げることができる。
なお、シャフトの後端部に延長シャフトが連結されている場合には、両者を連結したときの長さが、拡張用バルーンカテーテルの全長(Le)の1.5倍以上であればよく、また、両者を連結したときの長さがカテーテル10の長さ(L10)の1.3倍以上であればよい。
【0076】
この実施形態のプロテクト用バルーンカテーテル装置においては、プロテクト用バルーン50の開口52Aがシャフト70の先端部71により気密または液密に塞がれるとともに、図16(2)に示すように、カテーテル10の後端開口12Aがシャフト70の拡径部72により気密または液密に塞がれる。これにより、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン50の内部の圧力を維持することができ、プロテクト用バルーン50をインフレートさせたまま、カテーテル10の後端部12からインジェクションポート60を取り外すことができる。
【0077】
そして、拡張用バルーンカテーテルを抜去する際の障害となっていたインジェクションポート60が、カテーテル10の後端部12から取り外されることにより、当該拡張用バルーンカテーテルをカテーテル10およびシャフト70に沿って抜去することができ、さらに、新たなサイズのバルーンを備えた拡張用バルーンカテーテルをシャフト70およびカテーテル10に沿って容易に挿入することができる。
【0078】
以下、図15に示した構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して行われる、PTA用バルーンカテーテルの交換操作を含むPTAの施行手順について説明する。
【0079】
(1)拡張すべき血管部位(内頸動脈)の手前側で開口するよう予め挿入されているガイディングカテーテルの内腔にPTA用バルーンカテーテル(I)を挿通し、その先端に装着されている小径のPTA用バルーン(i)を拡張すべき血管部位に位置させる。
【0080】
(2)PTA用バルーンカテーテル(I)の内腔に、図15に示した構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を挿通し、PTA用バルーン(i)よりも末梢血管側の部位にプロテクト用バルーン50を位置させる。
このとき、プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するカテーテル10の後端開口12Aは、シャフト70の拡径部72によって塞がれていない状態(図16(1)に示した状態)であり、この状態で、シャフト70の外周がゴムスリーブ65によって締め付けられている。
このシャフト70は、プロテクト用バルーンカテーテル装置を挿入する際のガイドワイヤーとして作用する。
【0081】
(3)インジェクションポート60のサイドアームからカテーテル10の内腔に流体を注入してプロテクト用バルーン50をインフレートさせるとともに、ポート本体62を押さえながら、ゴムスリーブ65への圧縮力を解除する方向に後端部63を回して、当該ゴムスリーブ65によるシャフト70の外周への締付力を緩和し、カテーテル10の後端開口12Aが拡径部72により気密または液密に塞がれるようにシャフト70を前進させる(図16(2)に示した状態)。
そして、カテーテル10の後端開口12Aが拡径部72により気密または液密に塞がれているとき、プロテクト用バルーン50の開口52Aも、シャフト70の先端部71により気密または液密に塞がれている状態となり、これにより、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン50の内部の圧力は維持され、インフレートされたプロテクト用バルーン50により、内頸動脈から末梢血管に流れる血流が遮断される。
【0082】
(4)インジェクションポート60における先端部61を押さえながら、先端部61の面61Aとポート本体62の面62Aが離間する方向(ゴムスリーブ64への圧縮力を解除する方向)に、ポート本体62を回すことにより、ゴムスリーブ64による後端部12への締付力を緩和して、カテーテル10の後端部12からインジェクションポート60を取り外す。このとき、プロテクト用バルーン50は、インフレートしている状態を保つことができる。
【0083】
(5)通常の方法に従ってPTA用バルーン(i)をインフレートさせることにより前記血管部位を前拡張させる。次いで、PTA用バルーン(i)をデフレートさせる。このとき、PTA用バルーン(i)のインフレート時に遊離したコレステロールの塊は、インフレートしているプロテクト用バルーン50に遮断されて末梢血管に流れることはない。
【0084】
(6)プロテクト用バルーン50が移動しないようにシャフト70の最後端(手元端)を押さえながら、PTA用バルーンカテーテル(I)のみをカテーテル10およびシャフト70に沿って抜去する。
【0085】
(7)PTA用バルーンカテーテル(II)をシャフト70およびカテーテル10に沿って挿入し、その先端部に装着されている大径のPTA用バルーン(ii)を拡張すべき血管部位(前拡張された部位)に位置させる。
次いで、通常の方法に従ってPTA用バルーン(ii)をインフレートさせることにより前記血管部位を目的とする内径まで拡張させ、その後、当該PTA用バルーン(ii)をデフレートさせる。
【0086】
(8)プロテクト用バルーン50の手前側に滞留している血液(コレステロールの塊を含む血液)を外頸動脈側に洗い流した後、プロテクト用バルーン50の内部およびカテーテル10の内腔からシャフト70を抜去することにより、プロテクト用バルーン50をデフレートさせる。次いで、PTA用バルーンカテーテル(II)とともに、プロテクト用バルーンカテーテルを抜去する。
【0087】
<第3の実施形態>
図18は、本発明のバルーンカテーテル装置(プロテクト用バルーンカテーテル装置)の他の実施形態を示す説明用断面図である。
このプロテクト用バルーンカテーテル装置は、カテーテル80と、カテーテル80の先端部81に装着されたプロテクト用バルーン20と、カテーテル80の後端開口82Aから内腔に先端部91が挿入されることにより、当該カテーテル80の後端部82に装着されたインジェクションポート90とを備えてなる。
この実施形態においては、プロテクト用バルーン20の内部圧力を維持するためのバルブ83がカテーテル80に設けられている点に特徴を有する。
図19(1)に示すように、カテーテル80の後端部82にインジェクションポート90が装着されているとき、すなわち、カテーテル80の内腔に先端部91が挿入されているときには、バルブ83は開いた状態であり、カテーテル80の後端部82からインジェクションポート90を取り外すと、図19(2)に示すように、バルブ83が閉じた状態となる。
【0088】
カテーテル80にバルブ83が設けられていることにより、プロテクト用バルーン20をインフレートさせた状態で、カテーテル80の後端部82からインジェクションポート90を取り外すことができる。
そして、インジェクションポート90を取り外した後、図19(3)に示すように、カテーテル80の内腔にシャフト45の先端部46を挿入することにより、当該プロテクト用バルーン20をインフレートさせたまま、拡張用バルーンカテーテルをカテーテル80およびシャフト45に沿って抜去することができ、また、新たなサイズのバルーンを備えた拡張用バルーンカテーテルをシャフト45およびカテーテル80沿って容易に挿入することができる。
【0089】
以下、図18に示した構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して行われる、PTA用バルーンカテーテルの交換操作を含むPTAの施行手順について説明する。
【0090】
(1)拡張すべき血管部位(内頸動脈)の手前側で開口するよう予め挿入されているガイディングカテーテルの内腔にPTA用バルーンカテーテル(I)を挿通し、その先端に装着されている小径のPTA用バルーン(i)を拡張すべき血管部位に位置させる。
【0091】
(2)PTA用バルーンカテーテル(I)の内腔に、図18に示した構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を挿通し、PTA用バルーン(i)よりも末梢血管側の部位にプロテクト用バルーン20を位置させる。
【0092】
(3)インジェクションポート90からカテーテル80の内腔に流体を注入してプロテクト用バルーン20をインフレートさせることにより内頸動脈から末梢血管に流れる血流を遮断する。
【0093】
(4)カテーテル80の内腔からインジェクションポート90を取り外す。このとき、カテーテル80の内腔に設けられたバルブ83が閉じて、カテーテル10の内腔およびプロテクト用バルーン20の内部の圧力が維持され、当該プロテクト用バルーン20は、インフレートしている状態(末梢血管に流れる血流を遮断している状態)を保つことができる。
【0094】
(5)シャフト45の先端部46をカテーテル80の後端開口82Aから内腔に挿入することにより、拡張用バルーンカテーテルの全長(Le)の1.5倍以上の連結体を形成する。
【0095】
(6)通常の方法に従ってPTA用バルーン(i)をインフレートさせることにより前記血管部位を前拡張させる。次いで、PTA用バルーン(i)をデフレートさせる。このとき、PTA用バルーン(i)のインフレート時に遊離したコレステロールの塊は、インフレートしているプロテクト用バルーン20に遮断されて末梢血管に流れることはない。
【0096】
(7)プロテクト用バルーン20が移動しないようにシャフト45の最後端(手元端)を押さえながら、PTA用バルーンカテーテル(I)のみをカテーテル10およびシャフト45に沿って抜去する。
【0097】
(8)PTA用バルーンカテーテル(II)をシャフト45およびカテーテル10に沿って挿入し、その先端部に装着されている大径のPTA用バルーン(ii)を拡張すべき血管部位(前拡張された部位)に位置させる。
次いで、通常の方法に従ってPTA用バルーン(ii)をインフレートさせることにより前記血管部位を目的とする内径まで拡張させ、その後、当該PTA用バルーン(ii)をデフレートさせる。
【0098】
(9)プロテクト用バルーン20の手前側に滞留している血液(コレステロールの塊を含む血液)を外頸動脈側に洗い流した後、カテーテル80の後端開口82Aから内腔にインジェクションポート90を挿入するなどにより、プロテクト用バルーン20をデフレートさせる。
次いで、PTA用バルーンカテーテル(II)とともに、プロテクト用バルーンカテーテルを抜去する。
【0099】
【実施例】
<実施例1>
図3に示すような構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して、バルーンカテーテルの交換操作を含むPTAおよびステンティングを施行した。
【0100】
〔プロテクト用バルーンカテーテル装置の構成および仕様〕
プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するカテーテル(10)としては、内径0.4mm、外径0.8mm、長さ1750mmのナイロンエラストマー製のパイプからなり、その外表面がビニルピロリドン共重合体(親水性樹脂)によりコーティングされているものを使用した。このカテーテル(10)の先端部(11)は、他の部分よりも柔軟性を有しており、当該先端部(11)には、白金からなる造影チップが設けられている。
【0101】
また、プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するプロテクト用バルーン(20)としては、インフレート時の外径が約10mmとなるシリコーンゴム製のバルーンを使用した。このバルーン(20)の先端部には、白金からなる造影チップ(20C)が設けられている。
【0102】
また、プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するシャフト(40)としては、その先端部(41)(先端から約10mm)が波形の断面形状を有し、当該先端部(41)における最大径が0.42mm、最小径が0.38mm、先端部(41)以外のシャフト(40)の直径が0.8mm、長さが1500mmであるステンレス(SUS304)製のワイヤーを使用した。
【0103】
〔PTAおよびステンティング〕
内頸動脈における狭窄部位(拡張すべき血管部位)の手前で開口するように、ガイディングカテーテルを挿入した。このガイディングカテーテルの内腔に、全長1500mmのPTA用バルーンカテーテルを挿通し、その先端に装着されているPTA用バルーン(インフレート時の外径:5mm)を前記狭窄部位に位置させた。
次いで、PTA用バルーンカテーテルの内腔にプロテクト用バルーンカテーテル装置(シャフト40を外している状態のカテーテル装置)を挿通し、PTA用バルーンよりも末梢血管側の部位にプロテクト用バルーン(20)を位置させた。
【0104】
カテーテル(10)の後端部(12)にシャフト(40)が連結されていない状態で、インジェクションポート(30)の開口から注射針状の先端部(34A)を有する流体注入用のアダプター(34)を挿入し、当該先端部(34A)をカテーテル(10)の内腔に挿入した。次いで、このアダプター(34)を介して、カテーテル(10)の内腔にシリンジから造影剤を注入し、プロテクト用バルーン(20)をインフレートさせて内頸動脈から末梢血管に流れる血流を遮断した。
【0105】
インジェクションポート(30)からアダプター(34)を取り外したところ、インジェクションポート(30)のバルブ(35)が閉じてカテーテル(10)の内腔およびプロテクト用バルーン(20)の内部の圧力が維持され、この結果、プロテクト用バルーン(20)は、インフレートしている状態が保たれていた。
【0106】
インジェクションポート(30)の開口からシャフト(40)を挿入し、当該シャフト(40)の先端部(41)をカテーテル(10)の内腔に挿入した。これにより、カテーテル(10)とシャフト(40)とが連結されるとともに、カテーテル(10)の後端開口(12A)を液密に塞ぐことができた。
【0107】
インジェクションポート(30)における先端部(31)の面(31A)と、ポート本体(32)の面(32A)とが離間する方向、すなわち、ゴムスリーブ(33)への圧縮力を解除する方向にポート本体(32)を回転することにより、当該ゴムスリーブ(33)による後端部(12)への締付力を緩和し、カテーテル(10)の後端部(12)からインジェクションポート(30)を取り外した。
【0108】
ガイディングカテーテルの後端側(手元側)から造影剤を注入することにより、末梢血管に流れる血流が遮断されていることを確認した後、造影剤を注入してPTA用バルーンをインフレートさせ(注入圧力10atm)、狭窄部位を前拡張させた。30秒間経過後、PTA用バルーンをデフレートさせた。
【0109】
プロテクト用バルーン(20)が移動しないようにシャフト(40)の最後端(手元端)を押さえながら、PTA用バルーンカテーテルのみをカテーテル(10)およびシャフト(40)に沿って抜去した。
【0110】
次いで、ステントがマウントされたバルーン(インフレート時の外径が7mmとなるステント留置用バルーン)が先端に装着されている全長1500mmのステント留置用バルーンカテーテル〔I〕を挿入し、当該ステント留置用バルーンを拡張すべき狭窄部位(前拡張された部位)に位置させた。このステント留置用バルーンカテーテル〔I〕の挿入操作はシャフト(40)およびカテーテル(10)に沿ってスムーズに行うことができた。
次いで、ステント留置用バルーンをインフレートさせることによりステントを拡張させ、当該ステントの外表面を血管内壁に押し付けた。10秒間経過後、ステント留置用バルーンをデフレートさせた。
プロテクト用バルーン(20)が移動しないようにシャフト(40)の最後端(手元端)を押さえながら、ステント留置用バルーンカテーテル〔I〕のみをカテーテル(10)およびシャフト(40)に沿って抜去した。
【0111】
次いで、インフレート時の外径が8mmとなるステント拡張用バルーンが先端に装着されている全長1500mmのステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕を挿入し、ステント拡張用バルーンをステントが留置されている部位に位置させた。このステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕の挿入操作はシャフト(40)およびカテーテル(10)に沿ってスムーズに行うことができた。
次いで、ステント拡張用バルーンをインフレートさせることによりステントを拡張させ、当該ステントの外表面を血管内壁に押し付けることにより、従来(正常時)の径まで血管を拡張させた。30秒間経過後、ステント留置用バルーンをデフレートさせた。
【0112】
ガイディングカテーテルの後端側(手元側)から生理食塩水約200ミリリットルを注入することにより、プロテクト用バルーン(20)の手前側に滞留している血液を外頸動脈側に洗い流した。
カテーテル(10)の内腔からシャフト(40)を取り外して、プロテクト用バルーン(20)をデフレートさせた後、ステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕とともにプロテクト用バルーンカテーテルを抜去した。
【0113】
<実施例2>
図7に示したようなインジェクションポート(36)を備えていること以外は、図3に示したものと同様の構成を有するプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して、バルーンカテーテルの交換操作を含むPTAおよびステンティングを施行した。
【0114】
〔プロテクト用バルーンカテーテル装置の構成および仕様〕
プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するカテーテル(10)としては、内径0.5mm、外径0.8mm、長さ1750mmのチタンニッケル合金製のパイプからなり、その外表面がテフロン樹脂(親水性樹脂)によりコーティングされているものを使用した。このカテーテル(10)の先端部(11)は、他の部分よりも柔軟性を有しており、当該先端部(11)には、白金からなる造影チップが設けられている。
【0115】
また、プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するプロテクト用バルーン(20)としては、インフレート時の外径が約10mmとなるシリコーンゴム製のバルーンを使用した。このバルーン(20)の先端部には、白金からなる造影チップ(20C)が設けられている。
【0116】
また、プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するシャフト(40)としては、その先端部(41)(先端から約10mm)が波形の断面形状を有し、当該先端部(41)における最大径が0.51mm、最小径が0.48mm、先端部(41)以外のシャフト(40)の直径が0.8mm、長さが1500mmであるチタンニッケル合金製のワイヤーを使用した。
【0117】
〔PTAおよびステンティング〕
内頸動脈における狭窄部位(拡張すべき血管部位)の手前で開口するように、ガイディングカテーテルを挿入した。このガイディングカテーテルの内腔に、全長1500mmのPTA用バルーンカテーテルを挿通し、その先端に装着されているPTA用バルーン(インフレート時の外径:5mm)を前記狭窄部位に位置させた。
次いで、PTA用バルーンカテーテルの内腔に、プロテクト用バルーンカテーテル装置(シャフト40を外している状態のカテーテル装置)を挿通し、PTA用バルーンよりも末梢血管側の部位にプロテクト用バルーン(20)を位置させた。
【0118】
カテーテル(10)の後端部(12)にシャフト(40)が連結されていない状態で、インジェクションポート(36)の開口から注射針状の先端部(34A)を有する流体注入用のアダプター(34)を挿入し、当該先端部(34A)をカテーテル(10)の内腔に挿入した。次いで、このアダプター(34)を介して、カテーテル(10)の内腔にシリンジから造影剤を注入し、プロテクト用バルーン(20)をインフレートさせて内頸動脈から末梢血管に流れる血流を遮断した。
【0119】
インジェクションポート(36)からアダプターを取り外すとともに、ローテーター(39)を回転してゴムスリーブ(352)を軸方向に圧縮した。これにより、当該ゴムスリーブ(352)からなるバルブが閉じてカテーテル(10)の内腔およびプロテクト用バルーン(20)の内部の圧力が維持され、この結果、プロテクト用バルーン(20)は、インフレートしている状態が保たれていた。
【0120】
ローテーター(39)を回してゴムスリーブ(352)への圧縮力を緩和してインジェクションポート(36)の開口からシャフト(40)を挿入し、当該シャフト(40)の先端部(41)をカテーテル(10)の内腔に挿入した。これにより、カテーテル(10)とシャフト(40)とが連結されるとともに、カテーテル(10)の後端開口(12A)を液密に塞ぐことができた。
【0121】
インジェクションポート(36)におけるゴムスリーブ(351)への圧縮力を解除する方向にポート本体(38)を回転することにより、当該ゴムスリーブ(351)による後端部(12)への締付力を緩和し、カテーテル(10)の後端部(12)からインジェクションポート(36)を取り外した。
【0122】
ガイディングカテーテルの後端側(手元側)から造影剤を注入することにより、末梢血管に流れる血流が遮断されていることを確認した後、造影剤50容量%と生理食塩水50容量%との混合液を注入してPTA用バルーンをインフレートさせ(注入圧力10atm)、狭窄部位を前拡張させた。15秒間経過後、PTA用バルーンをデフレートさせた。
【0123】
プロテクト用バルーン(20)が移動しないようにシャフト(40)の最後端(手元端)を押さえながら、PTA用バルーンカテーテルのみをカテーテル(10)およびシャフト(40)に沿って抜去した。
【0124】
次いで、ステントがマウントされたバルーン(インフレート時の外径が7mmとなるステント留置用バルーン)が先端に装着されている全長1350mmのステント留置用バルーンカテーテル〔I〕を挿入し、当該ステント留置用バルーンを拡張すべき狭窄部位(前拡張された部位)に位置させた。このステント留置用バルーンカテーテル〔I〕の挿入操作はシャフト(40)およびカテーテル(10)に沿ってスムーズに行うことができた。
次いで、ステント留置用バルーンをインフレートさせることによりステントを拡張させ、当該ステントの外表面を血管内壁に押し付けた。15秒間経過後、ステント留置用バルーンをデフレートさせた。
プロテクト用バルーン(20)が移動しないようにシャフト(40)の最後端(手元端)を押さえながら、ステント留置用バルーンカテーテル〔I〕のみをカテーテル(10)およびシャフト(40)に沿って抜去した。
【0125】
次いで、インフレート時の外径が10mmとなるステント拡張用バルーンが先端に装着されている全長1350mmのステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕を挿入し、ステント拡張用バルーンをステントが留置されている部位に位置させた。このステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕の挿入操作はシャフト(40)およびカテーテル(10)に沿ってスムーズに行うことができた。
次いで、ステント拡張用バルーンをインフレートさせることによりステントを拡張させ、当該ステントの外表面を血管内壁に押し付けることにより、従来(正常時)の径まで血管を拡張させた。30秒間経過後、ステント拡張用バルーンをデフレートさせた。
【0126】
ガイディングカテーテルの後端側(手元側)から生理食塩水約200ミリリットルを注入することにより、プロテクト用バルーン(20)の手前側に滞留している血液を外頸動脈側に洗い流した。
カテーテル(10)の内腔からシャフト(40)を取り外して、プロテクト用バルーン(20)をデフレートさせた後、ステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕とともに、プロテクト用バルーンカテーテルを抜去した。
【0127】
<実施例3>
図15に示すような構成のプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して、バルーンカテーテルの交換操作を含むPTAおよびステンティングを施行した。
【0128】
〔プロテクト用バルーンカテーテル装置の構成および仕様〕
プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するカテーテル(10)としては、ナイロンエラストマーの内壁にステンレス(SUS304)製のフラットワイヤーを編み込んでなる内径0.5mm、外径0.8mm、長さ1700mmの複合パイプからなり、その外表面がビニルピロリドン共重合体(親水性樹脂)によりコーティングされているものを使用した。このカテーテル(10)の先端部(11)は、他の部分よりも柔軟性を有しており、当該先端部(11)には、白金からなる造影チップが設けられている。
【0129】
また、プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するプロテクト用バルーン(50)としては、先端に開口(52A)を有し、インフレート時の外径が約10mmとなるシリコーンゴム製のバルーンを使用した。このバルーン(50)の先端部には、白金からなる造影チップ(50C)が設けられている。
【0130】
また、プロテクト用バルーンカテーテル装置を構成するシャフト(70)としては、長さ1900mmのステンレス(SUS304)製のワイヤーを使用した。このシャフト(70)の先端部(71)(先端から約70〜150mm)はテーパー状の断面形状を有しており、当該先端部(71)には白金からなる造影コイル(70C)が溶接されている。先端部(71)における最小径は0.2mm、最大径は0.4mmである。
【0131】
シャフト(70)の拡径部(72)(先端から約1400〜1600mm)はテーパー状の断面形状を有しており、当該拡径部(72)における最小径(d−α)は0.35mm、最大径(d+β)は0.52mmである。
また、先端部(71)と拡径部(72)の間におけるシャフト(70)の直径は0.35mmである。
【0132】
〔PTAおよびステンティング〕
内頸動脈(拡張すべき血管部位)における狭窄部位の手前で開口するように、ガイディングカテーテルを挿入した。このガイディングカテーテルの内腔に、全長1350mmのPTA用バルーンカテーテルを挿通し、その先端に装着されているPTA用バルーン(インフレート時の外径:5mm)を前記狭窄部位に位置させた。
次いで、PTA用バルーンカテーテルの内腔に、プロテクト用バルーンカテーテル装置を挿通し、PTA用バルーンよりも末梢血管側の部位にプロテクト用バルーン(50)を位置させた。
【0133】
カテーテル(10)の後端開口(12A)がシャフト(70)の拡径部(72)により塞がれていない状態〔図16(1)に示した状態〕で、インジェクションポート(60)のサイドアームからカテーテル(10)の内腔に造影剤を注入してプロテクト用バルーン(50)をインフレートさせるとともに、ゴムスリーブ(65)への圧縮力を解除する方向に後端部(63)を回転して当該ゴムスリーブ(65)によるシャフト(70)の外周への締付力を緩和し、カテーテル(10)の後端開口(12A)が拡径部(72)により気密または液密に塞がれるようにシャフト(70)を前進させた〔図16(2)に示したような状態〕。
このとき、プロテクト用バルーン(50)の開口(52A)もシャフト(70)の先端部(71)により気密または液密に塞がれている状態となり、これにより、カテーテル(10)の内腔およびプロテクト用バルーン(50)の内部の圧力は維持され、インフレートされたプロテクト用バルーン(50)により、内頸動脈から末梢血管に流れる血流が遮断された。
【0134】
ゴムスリーブ(64)への圧縮力を解除する方向に、ポート本体(62)を回転することにより、ゴムスリーブ(64)によるカテーテル(10)の後端部(12)への締付力を緩和し、カテーテル(10)の後端部(12)からインジェクションポート(60)を取り外した。
【0135】
ガイディングカテーテルの後端側(手元側)から造影剤を注入することにより、末梢血管に流れる血流が遮断されていることを確認した後、造影剤を注入してPTA用バルーンをインフレートさせ(注入圧力8atm)、狭窄部位を前拡張させた。15秒間経過後、PTA用バルーンをデフレートさせた。
【0136】
プロテクト用バルーン(50)が移動しないようにシャフト(70)の最後端(手元端)を押さえながら、PTA用バルーンカテーテルのみをカテーテル(10)およびシャフト(70)に沿って抜去した。
【0137】
次いで、ステントがマウントされたバルーン(インフレート時の外径が7mmとなるステント留置用バルーン)が先端に装着されている全長1350mmのステント留置用バルーンカテーテル〔I〕を挿入し、当該ステント留置用バルーンを拡張すべき狭窄部位(前拡張された部位)に位置させた。このステント留置用バルーンカテーテル〔I〕の挿入操作は、シャフト(70)およびカテーテル(10)に沿ってスムーズに行うことができた。
次いで、ステント留置用バルーンをインフレートさせることによりステントを拡張させ、当該ステントの外表面を血管内壁に押し付けた。15秒間経過後、ステント留置用バルーンをデフレートさせた。
プロテクト用バルーン(50)が移動しないようにシャフト(70)の最後端(手元端)を押さえながら、ステント留置用バルーンカテーテル〔I〕のみをカテーテル(10)およびシャフト(70)に沿って抜去した。
【0138】
次いで、インフレート時の外径が9mmとなるステント拡張用バルーンが先端に装着されている全長1350mmのステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕を挿入し、ステント拡張用バルーンをステントが留置されている部位に位置させた。このステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕の挿入操作は、シャフト(70)およびカテーテル(10)に沿ってスムーズに行うことができた。
次いで、ステント拡張用バルーンをインフレートさせることによりステントを拡張させ、当該ステントの外表面を血管内壁に押し付けることにより、従来(正常時)の径まで血管を拡張させた。30秒間経過後、ステント拡張用バルーンをデフレートさせた。
【0139】
ガイディングカテーテルの後端側(手元側)から生理食塩水約200ミリリットルを注入することにより、プロテクト用バルーン(50)の手前側に滞留している血液を外頸動脈側に洗い流した。
プロテクト用バルーン(50)およびカテーテル(10)を固定した状態で、シャフト(70)を後退させることにより、プロテクト用バルーン(50)をデフレートさせた。次いで、ステント拡張用バルーンカテーテル〔II〕とともに、プロテクト用バルーンカテーテルを抜去した。
【0140】
【発明の効果】
本発明のバルーンカテーテル装置によれば、バルーンをインフレートさせた状態で、親カテーテルを交換(抜去および挿入)することができる。
本発明のバルーンカテーテル装置およびこれを備えた本発明のバルーンカテーテルシステムによれば、拡張すべき血管部位よりも末梢血管側の部位にバルーン(プロテクト用バルーン)をインフレートさせたまま、親カテーテルである拡張用バルーンカテーテルを交換することができる。
この結果、拡張用バルーンカテーテルを交換するごとに、滞留している血液を洗い流す必要がなく、PTAおよびステンティングの簡略化、迅速化を図ることができる。
また、新たな拡張用バルーンカテーテルを、本発明のバルーンカテーテルに沿って挿入することができるので、当該拡張用バルーンカテーテルの挿入操作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロテクト用バルーンカテーテル装置と、PTA用バルーンカテーテル装置とが組み合わされた状態を示す説明図である。
【図2】図1に示したプロテクト用バルーンカテーテル装置を使用して施行されるPTAの手順を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明のバルーンカテーテル装置の一実施形態を示す説明用断面図である。
【図4】図3に示すバルーンカテーテル装置の部分拡大図である。
【図5】インジェクションポートに設けられたバルブが閉じたときの状態を示す説明用断面図である。
【図6】バルブの変形例を示す説明用断面図である。
【図7】バルブの変形例を示す説明用断面図である。
【図8】バルブの変形例を示す説明用断面図である。
【図9】シャフトの先端部の変形例を示す説明用断面図である。
【図10】シャフトの先端部の変形例を示す説明用断面図である。
【図11】本発明のバルーンカテーテル装置の一実施形態における変形例を示す説明用断面図である。
【図12】本発明のバルーンカテーテル装置の一実施形態における変形例を示す説明用断面図である。
【図13】カテーテルの内腔に、流体注入用のアダプターの先端部を挿入している状態を示す説明用断面図である。
【図14】カテーテルの後端部からインジェクションポートが取り外された状態を示す説明用断面図である。
【図15】本発明のバルーンカテーテル装置の他の実施形態を示す説明用断面図である。
【図16】図15に示すバルーンカテーテル装置の部分拡大図である。
【図17】シャフトの後端部に延長シャフトが接続されている状態を示す説明用断面図である。
【図18】本発明のバルーンカテーテル装置の他の実施形態を示す説明用断面図である。
【図19】図18に示すバルーンカテーテル装置の部分拡大図である。
【符号の説明】
10 カテーテル
11 カテーテルの先端部
12 カテーテルの後端部
12A 後端開口
13 カテーテル
13A 内腔
13B 内腔
14A 貫通孔
14B 開口
15 カテーテル
16 貫通孔
17 端部スリーブ
18 ガイドワイヤー
19 開口
20 プロテクト用バルーン
20C 造影チップ
25 プロテクト用バルーン
30 インジェクションポート
31 インジェクションポートの先端部
32 ポート本体
33 ゴムスリーブ
34 アダプター
35 バルブ
35D ダックビルバルブ
36 インジェクションポート
37 インジェクションポートの先端部
38 ポート本体
39 ローテーター
351 ゴムスリーブ
352 ゴムスリーブ
35S スリットバルブ
40 シャフト
41 シャフトの先端部
411 シャフトの先端部
412 シャフトの先端部
45 シャフト
46 シャフトの先端部
50 プロテクト用バルーン
51 バルーン本体
52 筒状部
52A 開口
50C 造影チップ
60 インジェクションポート
61 インジェクションポートの先端部
62 ポート本体
63 インジェクションポートの後端部
64 ゴムスリーブ
65 ゴムスリーブ
70 シャフト
71 シャフトの先端部
72 拡径部
73 延長シャフト
74 延長シャフトの先端部
75 シャフトの後端部
76 シャフトの後端部
77 延長シャフト
78 延長シャフトの先端部
70C 造影コイル
80 カテーテル
81 カテーテルの先端部
82 カテーテルの後端部
82 後端開口
83 バルブ
90 インジェクションポート
91 インジェクションポートの先端部

Claims (8)

  1. カテーテル(10)と、
    このカテーテル(10)の先端部(11)に装着され、先端に開口(52A)を有するバルーン(50)と、
    前記カテーテル(10)の後端部(12)を保持するチャック機構を有し、このチャック機構によって、当該カテーテル(10)の後端部(12)に着脱自在に装着されるインジェクションポート(60)と、
    このインジェクションポート(60)から挿入され、前記カテーテル(10)の内腔および前記バルーン(50)の内部を貫通するシャフト(70)とを備えてなり、
    前記シャフト(70)は、前記バルーン(50)の開口(52A)を気密または液密に塞ぐように当該開口(52A)から突出する先端部(71)と、この先端部(71)が前記バルーン(50)の開口(52A)を塞いでいるときに、前記カテーテル(10)の後端開口(12A)を気密または液密に塞ぐことのできる拡径部(72)とを有することを特徴とするバルーンカテーテル装置。
  2. 請求項1に記載のバルーンカテーテル装置であって、シャフトの後端部に延長シャフトが接続されていることを特徴とするバルーンカテーテル装置。
  3. 請求項1に記載のバルーンカテーテル装置であって、カテーテル(10)の長さをL 10 とし、シャフト(70)の長さをL 70 とするとき、下記の式に示す条件を満足することを特徴とするバルーンカテーテル装置。
    式: 1.3≦(L 70 /L 10
  4. 請求項2に記載のバルーンカテーテル装置であって、カテーテル(10)の長さをL 10 とし、シャフト(70)と延長シャフトとが連結されたときの長さをL 70+E とするとき、下記の式に示す条件を満足することを特徴とするバルーンカテーテル装置。
    式: 1.3≦(L 70+E /L 10
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなることを特徴とするバルーンカテーテルシステム。
  6. 請求項1に記載のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなり、前記バルーンカテーテル装置を構成するシャフトの長さをL 70 とし、前記拡張用バルーンカテーテルの全長をLeとするとき、下記の式に示す条件を満足することを特徴とするバルーンカテーテルシステム。
    式: 1.5≦(L 70 /Le)
  7. 請求項2に記載のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなり、前記バルーンカテーテル装置を構成するシャフトと延長シャフトとが連結されたときの長さをL 70+E とし、前記拡張用バルーンカテーテルの全長をLeとするとき、下記の式に示す条件を満足することを特徴とするバルーンカテーテルシステム。
    式: 1.5≦(L 70+E /Le)
  8. 請求項1または請求項2に記載のバルーンカテーテル装置が拡張用バルーンカテーテルの内腔に挿通されてなり、前記バルーンカテーテル装置を構成するカテーテルの長さをL 10 とし、前記拡張用バルーンカテーテルの全長をLeとするとき、下記の式に示す条件を満足することを特徴とするバルーンカテーテルシステム。
    式: 1.5≧(L 10 /Le)
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