JP4215680B2 - 耳鼻科用顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、耳鼻科用顕微鏡装置に関し、詳細には耳鼻科の診察において被検者の患部を拡大して観察するための顕微鏡装置に関するものである。
今日では、耳鼻科の診察において、耳腔、鼻腔等の患部の観察に耳鼻科用顕微鏡装置が使用されている。従来の耳鼻科用顕微鏡装置としては、図5に示されるようなものが知られている。当該耳鼻科用顕微鏡装置は、支柱51から延びる多関節アーム52と、この多関節アーム52の先端部から垂下するボールジョイント53と、このボールジョイント53に首振り自在に連結する顕微操作ヘッド54とを備えている。
この多関節アーム52は、両端が水平軸又は鉛直軸中心に回転可能に支承連結される複数のアーム55、56及び57を備えている。特に、両端が水平軸中心に回転可能に支承連結され、鉛直面内での移動を可能とするアーム56及び57は、平行に配設される一対のアーム部材からなるパンタグラフ式とされ、多関節アーム52の先端部の水平性が維持されている。かかる構造の多関節アーム52により、顕微操作ヘッド54を所定範囲内の任意の位置に移動させることができる。
ボールジョイント53は、ボール収納部と、このボール収納部内に回転可能に収納されるジョイント用ボールと、ボール収納部に螺入されてジョイント用ボールの回転を押止しうるノブ61とを備えている。このジョイント用ボールが顕微操作ヘッド54に連結し、ボール収納部が多関節アーム52の先端部に連結する。
顕微操作ヘッド54は、ボールジョイント53に連結するヘッド本体58と、このヘッド本体58に組み込まれる顕微鏡鏡体59と、ヘッド本体58から左右かつ斜め下方に向けて延びる一対のグリップハンドル60と、その他のフォーカス機構、照明装置等とを備えている。従って、顕微鏡鏡体59は、ボールジョイント53によって任意の方向に首振り自在に構成されている。
上記構造の耳鼻科用顕微鏡装置を使用する場合、検者は、顕微操作ヘッド54のグリップハンドル60を持ち、顕微操作ヘッド54を移動させて顕微鏡鏡体59の向きと位置を定め、その姿勢を保持しつつボールジョイント53のノブ61を締め付けて固定する。かかる操作に際し、一方の手でグリップハンドル60を把持し、他方の手でノブ61を締め付ける必要があるため、ノブ61の締め付け時に顕微鏡鏡体59の姿勢がずれる、微妙な姿勢制御ができない等の不都合がある。また、かかる不都合を補うためにボールジョイント53の回転運動をあまり軽く設定できず、顕微鏡鏡体59の姿勢制御動作が重いという不都合も招来している。特に、耳鼻科の診察においては、顕微鏡装置が外来患者の多くに使用される傾向があり、被検者が頻繁に入れ替わることから、上述のノブ61の締め付け等を含む姿勢制御操作が煩雑で、従来の耳鼻科用顕微鏡装置は使いづらいものである。
このような不都合を改善するため、出願人は実開平3−41415号公報、特開2003−175056公報等に開示の提案を行っており、その一例を図6に示す。図6の耳鼻科用顕微鏡装置は、支柱71から延びる多関節アーム72と、この多関節アーム72の先端部から垂下するボールジョイント用ボール73と、このボールジョイント用ボール73に首振り自在に連結する顕微操作ヘッド74とを備えている。
この顕微操作ヘッド74は、ボールジョイント用ボール73に連結するヘッド本体75と、このヘッド本体75の左右両側から突設される一対のグリップハンドル76と、ヘッド本体75の下方に連結する直視型顕微鏡鏡体77とを備えている。このヘッド本体75には、図示していないがボールジョイント用ボール73に摺動可能に外嵌するボール収納部や、ボールジョイント用ボール73を解除可能に押止する姿勢制御機構を有している。また、一方のグリップハンドル76には、押込み動作により姿勢制御機構のボールジョイント用ボール73の押止が解除可能に構成される操作レバーを備えている。
この出願人提案の耳鼻科用顕微鏡装置は、両手でグリップハンドル76を把持し、操作レバーを押し込んでボールジョイント用ボール73の押止を解除することで、自由に姿勢制御ができ、姿勢を決定した後にグリップハンドル76から手を離すと同時に姿勢制御機構によってボールジョイント用ボール73が押止され、顕微鏡鏡体77の姿勢が固定される。その結果、当該耳鼻科用顕微鏡装置によれば、姿勢制御操作が容易になり、姿勢制御機構によってボールジョイント用ボール73を解除した時の顕微操作ヘッド74の首振り運動を軽くすることができる。
実開平3−41415号公報 特開2003−175056公報
しかし、上記出願人提案の耳鼻科用顕微鏡装置は、ボールジョイント用ボール73に首振り自在に連結する顕微操作ヘッド74の重量バランスが考慮されていない。特に、耳鼻科用顕微鏡装置は、殆ど顕微鏡鏡体77の光軸を斜め下方に向けて使用されるため、顕微鏡鏡体77の光軸方向における顕微操作ヘッド74の重量バランスが偏った姿勢で操作される傾向がある。このように顕微操作ヘッド74の重量バランスが悪いと、姿勢制御のために把持したグリップハンドル76で偏重した重量負荷を支えなければならず、微妙な姿勢制御が困難で、顕微操作ヘッド74の首振り運動の軽さが却って姿勢制御の困難性を大きくしている。特に、重量バランスが偏った姿勢で固定された顕微操作ヘッド74の姿勢を変更しようとグリップハンドル76及び操作レバーを握り締めた際、姿勢制御機構で支えていた重量負荷が突然グリップハンドル76に懸かり、不用意に顕微鏡鏡体77の光軸方向がずれることがある。従って、上記出願人提案の耳鼻科用顕微鏡装置では、まだその利点が有効に活用されていない。
また、上記従来の耳鼻科用顕微鏡装置は、多数を占める右利きの検者の操作性を考慮して、操作レバーが一般的に顕微鏡鏡体77の右側のグリップハンドル76の前方(光軸方向)に配設されている。このような操作レバーが右側のグリップハンドル76にある従来の耳鼻科用顕微鏡装置では左利きの検者に対する姿勢制御の困難性を招来するため、操作レバーが左側のグリップハンドル76にある耳鼻科用顕微鏡装置も用意すべきであるが、グリップハンドル76の形状、操作レバーの位置及び姿勢制御機構の構造等に起因して左利き用への改変は容易ではない。
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、姿勢制御の容易性及び確実性に優れ、特に被検者が頻繁に入れ替わる外来診察に好適に用いられ、さらに右利き用及び左利き用への改変が容易な耳鼻科用顕微鏡装置の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る耳鼻科用顕微鏡装置は、(A)支柱から延びる多関節アームと、(B)この多関節アームの先端部から垂下するボールジョイント用ボールと、(C)このボールジョイント用ボールに首振り自在に連結する顕微操作ヘッドとを備え、
この顕微操作ヘッドが、(a)上記ボールジョイント用ボールに摺動自在に外嵌するボール収納部及びボールジョイント用ボールを解除可能に押止する姿勢制御機構を有するヘッド本体と、(b)このヘッド本体から斜め下方に向けて突設されるグリップハンドルと、(c)このグリップハンドルに弾設され、押込み動作により姿勢制御機構のボールジョイント用ボールの押止が解除可能に構成される操作レバーと、(d)上記ヘッド本体の下方に連結する直視型顕微鏡鏡体とを有し、
上記直視型顕微鏡鏡体の光軸が、顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線に垂直な面を基準として斜め下方に傾斜しており、
上記グリップハンドルの中心軸と顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線とが略同一平面内に位置している。
耳鼻科での被検者の診察において、診察台に乗った被検者に対する観察のし易さから、一般的には顕微鏡鏡体の光軸を水平よりやや下向きに向けて観察されている。当該耳鼻科用顕微鏡装置は、ボールジョイント用ボールに首振り自在に連結する顕微操作ヘッドの下方に直視型顕微鏡鏡体を備え、その直視型顕微鏡鏡体の光軸が顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線に垂直な面を基準として斜め下方に傾斜していることから、観察の基本姿勢である顕微鏡鏡体光軸を水平よりやや下向きに向けた状態で顕微操作ヘッドの重心が首振り中心の鉛直下方に位置し、観察の基本姿勢周辺での重量バランスが良好になる。そのため、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、直視型顕微鏡鏡体の姿勢制御に対してバランスよく対応することができる。また、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、顕微鏡鏡体光軸を水平よりやや下向きに向けた状態(重量バランスに偏りのない状態)を顕微操作ヘッドの首振り運動の中心とすることで、姿勢制御において顕微操作ヘッドの種々の方向への首振り運動量を有効に活用することができる。
また、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、上記グリップハンドルが斜め下方に向けて配設され、グリップハンドルの中心軸と顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線とが略同一平面内に位置するため、上述のように直視型顕微鏡鏡体の光軸が顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線に垂直な面を基準として斜め下方に傾斜していることと相俟って、斜め下方に延びるグリップハンドルの先端側が直視型顕微鏡鏡体の光軸に垂直な面(検者の顔の向き)に対してやや前方に傾斜することとなる。そのため、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、観察姿勢でグリップハンドルを把持する検者の両手が自然な向きとなり、操作性が格段に向上する。
顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線に垂直な面を基準とした上記直視型顕微鏡鏡体の光軸の下方への傾斜角としては5°以上30°以下が好ましい。出願人は、種々の調査を行った結果、耳鼻科用顕微鏡装置の観察の基本姿勢が直視型顕微鏡鏡体の光軸を水平より5°以上30°以下下向きに向けた状態であることを見出した。従って、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、直視型顕微鏡の光軸の当該傾斜角を上記範囲とすることで、直視型顕微鏡鏡体の姿勢制御に対して最もバランスよく対応することができ、姿勢制御における顕微操作ヘッドの首振り運動量を最大限活用することができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明に係る別の耳鼻科用顕微鏡装置は、(A)支柱から延びる多関節アームと、(B)この多関節アームの先端部から垂下するボールジョイント用ボールと、(C)このボールジョイント用ボールに首振り自在に連結する顕微操作ヘッドとを備え、
この顕微操作ヘッドが、(a)上記ボールジョイント用ボールに摺動自在に外嵌するボール収納部及びボールジョイント用ボールを解除可能に押止する姿勢制御機構を有するヘッド本体と、(b)このヘッド本体から突設されるグリップハンドルと、(c)このグリップハンドルに弾設され、押込み動作により姿勢制御機構のボールジョイント用ボールの押止が解除可能に構成される操作レバーと、(d)ヘッド本体の下方に連結する直視型顕微鏡鏡体とを有し、
上記操作レバーが配設されるグリップハンドルが、その中心軸を中心にして180°回転させて取付可能に構成されており、
上記直視型顕微鏡鏡体を前後逆に取り付けることができるように構成されている。



当該耳鼻科用顕微鏡装置は、操作レバーが配設されるグリップハンドルをその中心軸を中心にして180°回転させ、直視型顕微鏡鏡体を前後逆に取り付けることで、グリップハンドルの位置及びそのグリップハンドルにおける操作レバーの向きを左右対称に変更することができる。つまり、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、比較的簡単な方法で、右利き用及び左利き用の改変が可能となる。
当該耳鼻科用顕微鏡装置は、上記ヘッド本体及び直視型顕微鏡鏡体間に配設され、直視型顕微鏡鏡体をその光軸方向にスライド可能に構成するフォーカス機構を有するとよい。このようにフォーカス機構を有することで、姿勢制御機構を固定したまま直視型顕微鏡鏡体のフォーカシングが可能となり、観察及び姿勢制御の容易性がさらに向上する。
以上説明したように、本発明の耳鼻科用顕微鏡装置は、直視型顕微鏡鏡体の姿勢制御に対してバランスよく対応することができ、姿勢制御における顕微操作ヘッドの首振り運動量を最大限活用することができる。そのため、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、姿勢制御の容易性及び確実性に優れ、特に被検者が頻繁に入れ替わる外来診察に好適に用いられる。また、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、右利き用及び左利き用への改変が容易であり、右利き及び左利きの検者を問わず姿勢制御の容易性が享受できる。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態に係る耳鼻科用顕微鏡装置を示す側面図、図2は図1の耳鼻科用顕微鏡装置を示す正面図、図3は図1の耳鼻科用顕微鏡装置のヘッド本体及びハンドル部分の部分断面図、図4は図1の操作レバーを有するグリップ部分の断面図である。
図1及び図2の耳鼻科用顕微鏡装置は、耳鼻科の診察において被検者の耳腔、鼻腔等を拡大観察するものであり、支柱から延びる多関節アーム1、ボールジョイント用ボール2及び顕微操作ヘッド3を備えている。
多関節アーム1は、顕微操作ヘッド3を所定範囲内で任意の位置に移動可能な構造であれば特に限定されるものではなく、種々の機構を採用することができる。具体的には、多関節アーム1は、複数のアームを備えており、それらのアームの両端が水平軸又は鉛直軸中心に回転可能に支承連結されている。かかる水平軸中心に回転可能な支承により顕微操作ヘッド3の鉛直平面内での移動が可能となり、鉛直軸中心に回転可能な支承により顕微操作ヘッド3の水平面内での移動が可能となる。特に、両端が水平軸中心に回転可能に支承連結され、鉛直面内での移動を可能とするアームとしては、平行に配設される一対のアーム部材からなり、多関節アーム1の先端部の水平性が維持されるパンタグラフ式が好ましい。かかる構造の多関節アーム1の折り畳み及び引き延ばしにより、顕微操作ヘッド3を所定範囲内で任意の位置に移動させることができる。なお、多関節アーム1が連結する支柱は、移動可能なスタンドから突設されたものでもよく、耳鼻科用診察設備に付帯するものでもよい。また、各アームの支承連結部には、各アームの回転運動を押止するノブが付設されてもよい。
ボールジョイント用ボール2は、鋼製等の真球体であり、その上部から突設される多段径円柱軸9を介して多関節アーム1の先端部の下面から垂下するよう配設されている。この多段径円柱軸9は、ボールジョイント用ボール2への結合部分が細径とされており、顕微操作ヘッド3の首振り角度幅を大きくするよう構成されている。
顕微操作ヘッド3は、ボールジョイント用ボール2に首振り自在に連結する。この顕微操作ヘッド3は、具体的にはヘッド本体4、ハンドル5、操作レバー6、フォーカス機構7及び直視型顕微鏡鏡体8を有している。
ヘッド本体4は、図3に示すように、ボール収納部10及び姿勢制御機構11を有している。このボール収納部10は、上端側が細径に形成され、かつ上端部が開口した円筒形のものであり、ボールジョイント用ボール2に摺動自在に外嵌されている。かかる構造によってヘッド本体4ひいては顕微操作ヘッド3がボールジョイント用ボール2中心に首振り可能となる。
姿勢制御機構11は、ボールジョイント用ボール2に対する押止機構と解除機構とを有している。押止機構は、ボール収納部10の下方に上下動自在に配設される凹状かつ円盤状の押止部材12と、押止部材12の下面に嵌合し、ヘッド本体4内に上下動自在に配設される樽型のスライドブロック13と、スライドブロック13の下面に弾設されるコイルバネ14とを有している。このコイルバネ14の弾発力によってスライドブロック13を介して押止部材12をボールジョイント用ボール2の下面に押圧し、顕微操作ヘッド3を所定の首振り角度で係止することができる。
解除機構は、ヘッド本体4の垂直平面内で作動する平面リンク機構であり、具体的には第1リンク15、第2リンク16、第3リンク17及び第4リンク18を有している。第1リンク15は、ヘッド本体4内の略左右方向に配設され、一端がヘッド本体4に回転自在に軸支され、スライドブロック13内に挿通されている。第2リンク16は、ヘッド本体4内の略上下方向に配設され、その上端が第1リンク15の他端と軸支され、下端が第3リンク17の下端と軸支されている。第3リンク17は、ヘッド本体4内において上下方向に対して約45°傾斜して配設され、下端近傍で回転自在に軸支され、上端が第4リンク18に係合されている。第4リンク18は、丸棒状であり、ハンドル5の一方のグリップハンドル20根本部の中心軸に沿って配設されており、グリップハンドル20の軸方向に摺動自在に構成されている。かかる構造の解除機構は、第4リンク18をヘッド本体4の内部方向に移動させることで、連動して第3リンク17の回転運動、第2リンク16の下方移動及び第1リンク15の下方への回転運動が生じ、この第1リンク15の下方への回転によってスライドブロック13及び押止部材12を押し下げ、ボールジョイント用ボール2の押止を解除することができる。
ハンドル5は、直棒状かつ円筒状に形成される一対のグリップハンドル19及び20を有している。一対のグリップハンドル19及び20は、ヘッド本体4から斜め下方約45°に向けて突設されており、直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xの左右両側に配設されている。また、一対のグリップハンドル19及び20は、その中心軸Zと顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線Yとが略同一平面内に位置するよう構成されている。さらに、一対のグリップハンドル19及び20は、顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線Yに対して対称に配設されている。
操作レバー6は、図4に示すように、所定形状の板状体であり、一方のグリップハンドル20の被検者側に配設され、グリップハンドル20に沿って挿入されている。また、操作レバー6は、根本側(ヘッド本体4側)で回転可能に軸支され、先端側が突出するよう弾設されている。この操作レバー6の底辺に沿ってリンク押圧軸21が配設されている。このリンク押圧軸21の根本側が解除機構の第4リンク18の先端に当接するよう構成されている。当該操作レバー6は、押込み動作によりリンク押圧軸21が第4リンク18をヘッド本体4の内部方向に押し、上述のようなリンク機構の連動によってボールジョイント用ボール2の押止が解除される。上記構造のため、当該操作レバー6が配設されるグリップハンドル20は、その中心軸Zを中心にして180°回転させて取付可能である。
なお、操作レバー6の押込み動作及びこれに連動する解除機構の動作は逐次縮小されるよう構成されている。つまり、操作レバー6の押込み動作のストロークに対して第1リンク15の回転幅が所定の圧縮比で縮小されている。その結果、操作レバー6の押込み力が拡大され、コイルバネ14の強力な弾発力に抗して押止部材12を押し下げることができる。この圧縮比としては、1/200以上1/150以下が好ましい。
フォーカス機構7は、ヘッド本体4及び直視型顕微鏡鏡体8間に配設され、直視型顕微鏡鏡体8をその光軸X方向に移動可能とするスライド機構と、このスライド機構を動作させるノブ22とを有している。このスライド機構は、直視型顕微鏡鏡体8がスライド可能であれば特に限定されず、例えばラックアンドピニオン機構等が採用される。当該フォーカス機構7は、ノブ22を回転させ、直視型顕微鏡鏡体8をその光軸X方向にスライドさせることで、直視型顕微鏡鏡体8のフォーカシングを行うことができる。
直視型顕微鏡鏡体8は、フォーカス機構7の下面に蟻溝構造により着脱可能に取り付けられている。この直視型顕微鏡鏡体8としては、直視型であれば特に限定されるものではなく、具体的には対物レンズ、接眼レンズ、鏡筒、照明用光学系等を有している。当該直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xは、顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線Yに垂直な面Pを基準として斜め下方に傾斜している。
当該耳鼻科用顕微鏡装置は、ハンドル5を把持して顕微操作ヘッド3を被検者の観察部位に多関節アーム1の拡縮によって移動させ、一対のグリップハンドル19及び20を両手で把持し、かつ操作レバー6を押し込んで姿勢制御機構11によるボールジョイント用ボール2の押止を解除し、その状態で直視型顕微鏡鏡体8を覗きつつ顕微操作ヘッド3の姿勢を微調整し、姿勢の決定後に操作レバー6の押し込みを放すことで、顕微操作ヘッド3の姿勢が固定され、被検者の鼻腔等の拡大観察が可能となる。
当該耳鼻科用顕微鏡装置は、直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xが顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線Yに垂直な面Pを基準として斜め下方に傾斜していることから、観察の基本姿勢である顕微鏡鏡体光軸Xを水平よりやや下向きに向けた状態で顕微操作ヘッド3の重心が首振り中心の略鉛直下方に位置し、重量バランスが良好になる。そのため、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、直視型顕微鏡鏡体8の姿勢制御に対してバランスよく対応することができる。また、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、顕微鏡鏡体光軸Xを水平よりやや下向きに向けた状態(重量バランスに偏りのない状態)を顕微操作ヘッド3の首振り運動の中心とすることで、姿勢制御において顕微操作ヘッドの種々の方向への首振り運動量を効果的に活用することができる。
また、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、一対のグリップハンドル19及び20の中心軸Zと顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線Yとが略同一平面内に位置するため、直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xが顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線Yに垂直な面Pを基準として斜め下方に傾斜していることと相俟って、一対のグリップハンドル19及び20の先端側が直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xに垂直な面(検者の顔の向き)に対してやや前方に傾斜することとなる。そのため、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、観察姿勢で一対のグリップハンドル19及び20を把持する検者の両手が自然な向きとなり、操作性が格段に向上する。
さらに、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、一対のグリップハンドル19及び20が顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線Yに対して対称に配設され、操作レバー6が配設されるグリップハンドル20がその中心軸Zを中心にして180°回転させて取付可能であることから、操作レバー6が配設されるグリップハンドル20をその中心軸を中心にして180°回転させ、直視型顕微鏡鏡体8及びフォーカス機構7を前後逆に取り付けることで、直視型顕微鏡鏡体8の光軸方向を基準として、操作レバー6が配設されるグリップハンドル20の位置及びグリップハンドル20における操作レバー6の向きを左右対称に変更することができる。つまり、当該耳鼻科用顕微鏡装置は、比較的簡単な方法で、右利き用及び左利き用の変更が可能となる。
当該耳鼻科用顕微鏡装置において、顕微操作ヘッド3の首振り中心及び重心を結ぶ線に垂直な面Pを基準とした直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xの下方への傾斜角αとしては、5°以上30°以下好ましく、10°以上20°以下が特に好ましい。出願人の調査結果では水平面を基準とする直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xの下向き傾斜角が上記範囲となる姿勢で殆どの観察が行われているため、直視型顕微鏡鏡体8の光軸Xの当該傾斜角αを上記範囲とすることで、直視型顕微鏡鏡体8の姿勢制御に対して最もバランスよく対応することができ、姿勢制御において顕微操作ヘッド3の首振り運動量を有効に活かすことができる。
なお、本発明の耳鼻科用顕微鏡装置は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、フォーカス機構7を備えず、ヘッド本体4の下方に直接直視型顕微鏡鏡体8が付設される構造のものも可能である。また、ハンドル5に関しては、操作レバー6を有するグリップハンドル20のみを備え、他方のグリップハンドル19を備えていない耳鼻科用顕微鏡装置も可能である。
以上のように、本発明の耳鼻科用顕微鏡装置は、耳鼻科用の診察設備の一つとして有用であり、特に被検者が頻繁に入れ替わる外来診察用装置として好適に使用される。
本発明の一実施形態に係る耳鼻科用顕微鏡装置を示す側面図 図1の耳鼻科用顕微鏡装置を示す正面図 耳鼻科用顕微鏡装置のヘッド本体及びハンドル部分の部分断面図 図1の操作レバーを有するグリップ部分の断面図 従来の耳鼻科用顕微鏡装置を示す斜視図 従来の耳鼻科用顕微鏡装置を示す斜視図
符号の説明
1 多関節アーム
2 ボールジョイント用ボール
3 顕微操作ヘッド
4 ヘッド本体
5 ハンドル
6 操作レバー
7 フォーカス機構
8 直視型顕微鏡鏡体
9 多段径円柱軸
10 ボール収納部
11 姿勢制御機構
12 押止部材
13 スライドブロック
14 コイルバネ
15 第1リンク
16 第2リンク
17 第3リンク
18 第4リンク
19 グリップハンドル
20 グリップハンドル
21 リンク押圧軸
22 ノブ
X 直視型顕微鏡鏡体の光軸
Y 顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線
Z 一対のグリップの中心軸
P 顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線Yに垂直な面
α 面Pを基準とした直視型顕微鏡鏡体の光軸Xの下方への傾斜角

Claims (4)

  1. 支柱から延びる多関節アームと、
    この多関節アームの先端部から垂下するボールジョイント用ボールと、
    このボールジョイント用ボールに首振り自在に連結する顕微操作ヘッドとを備え、
    この顕微操作ヘッドが、
    上記ボールジョイント用ボールに摺動自在に外嵌するボール収納部及びボールジョイント用ボールを解除可能に押止する姿勢制御機構を有するヘッド本体と、
    このヘッド本体から斜め下方に向けて突設されるグリップハンドルと、
    このグリップハンドルに弾設され、押込み動作により姿勢制御機構のボールジョイント用ボールの押止が解除可能に構成される操作レバーと、
    ヘッド本体の下方に連結する直視型顕微鏡鏡体とを有し、
    上記直視型顕微鏡鏡体の光軸が、顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線に垂直な面を基準として斜め下方に傾斜しており、
    上記グリップハンドルの中心軸と顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線とが略同一平面内に位置している耳鼻科用顕微鏡装置。
  2. 顕微操作ヘッドの首振り中心及び重心を結ぶ線に垂直な面を基準とした上記直視型顕微鏡鏡体光軸の下方への傾斜角が5°以上30°以下である請求項1に記載の耳鼻科用顕微鏡装置。
  3. 支柱から延びる多関節アームと、
    この多関節アームの先端部から垂下するボールジョイント用ボールと、
    このボールジョイント用ボールに首振り自在に連結する顕微操作ヘッドとを備え、
    この顕微操作ヘッドが、
    上記ボールジョイント用ボールに摺動自在に外嵌するボール収納部及びボールジョイント用ボールを解除可能に押止する姿勢制御機構を有するヘッド本体と、
    このヘッド本体から突設されるグリップハンドルと、
    このグリップハンドルに弾設され、押込み動作により姿勢制御機構のボールジョイント用ボールの押止が解除可能に構成される操作レバーと、
    ヘッド本体の下方に連結する直視型顕微鏡鏡体とを有し、
    上記操作レバーが配設されるグリップハンドルが、その中心軸を中心にして180°回転させて取付可能に構成されており、
    上記直視型顕微鏡鏡体を前後逆に取り付けることができるように構成されている耳鼻科用顕微鏡装置。
  4. 上記ヘッド本体及び直視型顕微鏡鏡体間に配設され、直視型顕微鏡鏡体をその光軸方向にスライド可能に構成するフォーカス機構を有している請求項1、請求項2又は請求項3に記載の耳鼻科用顕微鏡装置。
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