JP4214824B2 - 光学素子の製造方法及び光学素子の製造装置 - Google Patents

光学素子の製造方法及び光学素子の製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子の製造方法及び光学素子の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、撮像装置を搭載した携帯電話機等の電子機器の小型化する傾向にあり、それにしたがって、電子機器に搭載される撮像装置の光学素子の小型化も要求されている。このような光学素子の小型化の要求は、銀塩フィルムを用いた所謂アナログカメラでも同様である。また、CD、DVDなどの光ディスク等の光ピックアップ装置を備えた電子機器でも、ポータブルプレーヤー化、ノートPC用途や車載機器用途などによって、小型化が進んでおり、光ピックアップ装置に用いられる光学素子の小型化が要求される。
【0003】
ところで、上記の撮像装置においては、一般的に、不要光カットや視野決定のために、遮光枠を設けたり、レンズ間に絞りを設けたり、或いは撮像レンズに対して塗布などにより遮光マスクを直接施したりするようになっている。
また、一般的に、光ピックアップ装置の光学系においては、半導体レーザ光の透過率を上昇させるために光学素子に対して反射防止コートを施すようになっており、さらに、波長選択性のあるダイクロイックフィルターや対物レンズの光入射方向の手前側には、入射する光束の絞りを設けるようになっている。
【0004】
しかしながら、上記のように、別部材として遮光枠や絞りを設けると、光軸方向に配置される素子・部材の点数が増加してしまい、装置の大型化やコストアップといった問題が生じてしまう。また、例えば、撮影レンズの小型化に従って絞り板等も小型化する必要があるが、撮像レンズや絞り板等の小型化に起因して、これらの部材の組み込み・組み立てが困難になるという問題も生じてしまう。
【0005】
ところで、近年、インクジェット方式による画像形成が盛んになってきており、個人用途・業務用途に限らず、広く採用されている。このインクジェット方式を利用して、例えば、プラスチック基材上に着色層を有するプラスチック物品を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)
そこで、かかるインクジェット方式を利用して光学素子そのものに遮光部等の光学機能関連部を形成することにより、部品点数を削減しながらも従来と同じ光学機能を達成することで撮像装置や光学系の小型化が可能と考える。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−20076号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1等の場合、光学素子に所望の光学機能関連部を設けるためには、当該光学素子を正確に保持・位置決めして液滴を着弾させなければならないが、光学素子の寸法が小さくなるにつれて、光学素子を正確に保持・位置決めすることがより困難となるという問題があった。
【0008】
本発明の課題は、光学素子に対して光学機能関連部を液滴吐出により形成するに際し、光学素子の保持・位置決めを正確に行うことができ、結果として光学素子が搭載される装置の小型化を図ることができる光学素子の製造方法及び光学素子の製造装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、溶融樹脂が流入され、且つ、光学素子に連設される支軸部を成形するための流入部と、前記流入部に連設され、且つ、前記光学素子を成形するための金型キャビティとを有する金型を用いて前記光学素子を成形する成形工程と、前記成形工程にて成形された前記光学素子に、所定溶液の液滴吐出によって当該光学素子の光学機能に関連する光学機能関連部を所定形状に形成する光学機能関連部形成工程とを備える光学素子の製造方法であって、
前記成形工程後に、前記金型内から前記支軸部が連設された状態で取り出された前記光学素子の前記支軸部を保持して、前記光学素子に前記光学機能関連部を形成する際の当該光学素子の位置決めを行う位置決め工程と、
前記光学機能関連部形成工程後に、前記支軸部を切断する切断工程と、
を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項16に記載の発明は、溶融樹脂が流入され、且つ、光学素子に連設される支軸部を成形するための流入部と、前記流入部に連設され、且つ、前記光学素子を成形するための金型キャビティとを備える金型を有し、前記金型内に溶融樹脂を流入して前記支軸部が連設された前記光学素子を成形する成形部と、前記成形部により成形された前記光学素子に、所定溶液を液滴吐出する液滴吐出ヘッドを有し、前記液滴吐出ヘッドの液滴吐出により当該光学素子の光学機能に関連する光学機能関連部を所定形状に形成する光学機能関連部形成部とを備える光学素子の製造装置であって、
前記成形部により成形され、前記金型内から前記支軸部が連設された状態で取り出された前記光学素子の前記支軸部を保持して、前記光学素子に前記光学機能関連部を形成する際の当該光学素子の位置決めを行う位置決め部と、
前記光学機能関連部形成部により前記光学機能関連部が形成された前記光学素子と前記支軸部とを切断する切断部と、
を備えることを特徴としている。
【0011】
ここで、光学機能関連部は、主に、光学素子の光透過状態を変化させるといった光学的な機能に関連するものであるが、光透過状態の変化に限られず、この光透過状態の変化以外の光学素子に対する光の作用に関連するものであっても良い。
【0012】
上記請求項1又は16に記載の発明によれば、支軸部の切断前において、光学素子に光学機能関連部を液滴吐出により形成する際に、光学素子に連設された支軸部を保持して当該光学素子の位置決めを正確に行うことができる。よって、光学素子に対して液滴を正確に着弾させて光学機能関連部を形成することができることとなって、光学素子を所定の光学系に組み込む際に、当該光学素子の光学機能に関連する部材を別部材で設ける必要がなくなり、従来と同じ光学機能を有する光学系を部品点数を削減しながらも実現することができる。
従って、光学素子を有する光学系及びこの光学系が搭載される装置の小型化を図ることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学素子の製造方法において、
前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子に複数の前記光学機能関連部を重ねて形成することを特徴としている。
【0014】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の光学素子の製造装置において、
前記光学機能関連部形成部は、前記光学素子に複数の前記光学機能関連部を重ねて形成するように構成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項2又は17に記載の発明によれば、光学素子に複数の光学機能関連部を重ねて形成することができるので、光学素子が組み込まれる光学系の部品点数をさらに削減することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法において、
前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部を成形するための光学機能面部成形部が設けられ、
前記成形工程は、前記金型の前記光学機能面部成形部により前記光学機能面部を成形することを特徴としている。
【0017】
請求項18に記載の発明は、請求項16又は17に記載の光学素子の製造装置において、
前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部を成形するための光学機能面部成形部が設けられ、
前記成形部は、前記金型の前記光学機能面部成形部により前記光学機能面部を成形するように構成されていることを特徴としている。
【0018】
請求項3又は18に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明又は請求項16又は17に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光学素子の製造方法において、
前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子の前記光学機能面部の略全面を覆うように、当該光学機能面部に入射する光の反射を防止する反射防止コートを形成することを特徴としている。
【0020】
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の光学素子の製造装置において、
前記光学機能関連部形成部は、前記液滴吐出ヘッドによって、前記光学素子の前記光学機能面部の略全面を覆うように、当該光学機能面部に入射する光の反射を防止する反射防止コートを形成するように構成されていることを特徴としている。
【0021】
請求項4又は19に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明又は請求項18に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、光学素子に対して、当該光学素子の光学機能面部の略全面を覆うように、当該光学機能面部に入射する光の反射を防止する反射防止コートを正確に形成することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の光学素子の製造方法において、
前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子の前記光学機能面部の一部の領域を覆うように、当該光学機能面部に入射する光束を絞るための絞り部を形成することを特徴としている。
【0023】
請求項20に記載の発明は、請求項18又は19に記載の光学素子の製造装置において、
前記光学機能関連部形成部は、前記液滴吐出ヘッドによって、前記光学素子の前記光学機能面部の一部の領域を覆うように、当該光学機能面部に入射する光束を絞るための絞り部を形成するように構成されていることを特徴としている。
【0024】
請求項5又は20に記載の発明によれば、請求項3又は4に記載の発明又は請求項18又は19に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、光学素子に対して、光学機能面部に入射する光束を絞るための絞り部を形成することができるので、光学素子が組み込まれる光学系に、当該光学素子の光学機能面部に入射する光束を絞る機能を有する部材を別部材で設ける必要がなくなる。
【0025】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部以外の部分である非光学機能面部を成形するための非光学機能面部成形部が設けられ、
前記成形工程は、前記金型の前記非光学機能面部成形部により前記非光学機能面部を成形することを特徴としている。
【0026】
請求項21に記載の発明は、請求項16〜20の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部以外の部分である非光学機能面部を成形するための非光学機能面部成形部が設けられ、
前記成形部は、前記金型の前記非光学機能面部成形部により前記非光学機能面部を成形するように構成されていることを特徴としている。
【0027】
請求項6又は21に記載の発明によれば、請求項1〜5に記載の発明又は請求項16〜20に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0028】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光学素子の製造方法において、
前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子の前記非光学機能面部の少なくとも一部の領域を覆うように、当該非光学機能面部に入射する光を遮光する遮光部を形成することを特徴としている。
【0029】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の光学素子の製造装置において、
前記光学機能関連部形成部は、前記液滴吐出ヘッドによって、前記光学素子の前記非光学機能面部の少なくとも一部の領域を覆うように、当該非光学機能面部に入射する光を遮光する遮光部を形成するように構成されていることを特徴としている。
【0030】
請求項7又は22に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明又は請求項21に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、光学素子に対して、非光学機能面部に入射する光を遮光する遮光部を形成することができるので、光学素子が組み込まれる光学系に、当該光学素子の非光学機能面部に入射する光を遮光する機能を有する部材を別部材で設ける必要がなくなる。
【0031】
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の光学素子の製造方法において、
前記光学素子の前記非光学機能面部に、所定溶液の液滴吐出によって当該光学素子を管理するための情報を有する管理情報部を所定形状に形成する管理情報部形成工程を備えることを特徴としている。
【0032】
請求項23に記載の発明は、請求項21又は22に記載の光学素子の製造装置において、
前記光学素子の前記非光学機能面部に、所定溶液を液滴吐出する液滴吐出ヘッドを有し、前記液滴吐出ヘッドの液滴吐出により当該光学素子を管理するための情報を有する管理情報部を所定形状に形成する管理情報部形成部を備えることを特徴としている。
【0033】
ここで、管理情報部は、製造された光学素子のロット管理等に使用されるものであり、具体的には、製造日時や製造に使用された金型キャビティ等を示す情報等が挙げられる。
【0034】
請求項8又は23に記載の発明によれば、請求項6又は7に記載の発明又は請求項21又は22に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、所定溶液の液滴吐出により光学素子を管理するための情報を有する管理情報部を所定形状に形成することができる。従って、当該光学素子を取り扱う者にとって光学素子の管理を容易なものとすることができる。
【0035】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
前記流入部には、所定の保持機構部により保持される被保持部を成形するための被保持部成形部が設けられ、
前記成形工程は、前記金型の前記被保持部成形部により前記被保持部を成形することを特徴としている。
【0036】
請求項24に記載の発明は、請求項16〜23の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
前記位置決め部は、前記支軸部を保持する保持機構部を備え、
前記流入部には、前記保持機構部により保持される被保持部を成形するための被保持部成形部が設けられ、
前記成形部は、前記金型の前記被保持部成形部により前記被保持部を成形するように構成されていることを特徴としている。
【0037】
請求項9又は24に記載の発明によれば、請求項1〜8に記載の発明又は請求項16〜23に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、支軸部に被保持部を成形することができるので、支軸部の保持をより確実なものにすることができる。
【0038】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の光学素子の製造方法において、
前記流入部には、前記被保持部の断面積よりも小さい断面積を有するとともに前記光学素子に連設される架橋部を成形するための架橋部成形部が設けられ、
前記成形工程は、前記金型の前記架橋部成形部により前記架橋部を成形することを特徴としている。
【0039】
請求項25に記載の発明は、請求項24に記載の光学素子の製造装置において、
前記流入部には、前記被保持部の断面積よりも小さい断面積を有するとともに前記光学素子に連設される架橋部を成形するための架橋部成形部が設けられ、
前記成形部は、前記金型の前記架橋部成形部により前記架橋部を成形するように構成されていることを特徴としている。
【0040】
請求項10又は25に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明又は請求項24に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0041】
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
前記位置決め工程は、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を画像認識することにより前記光学素子の位置決めを行うことを特徴としている。
【0042】
請求項26に記載の発明は、請求項16〜25の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
前記位置決め部は、前記位置決めを行う際に、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を画像認識する画像認識部を備えることを特徴としている。
【0043】
請求項11又は26に記載の発明によれば、請求項1〜10に記載の発明又は請求項16〜25に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、支軸部或いは光学素子の所定位置を画像認識することで光学素子の位置決めを確実に行うことができる。
【0044】
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の光学素子の製造方法において、
前記位置決め工程は、前記架橋部の所定位置を画像認識することにより前記光学素子の位置決めを行うことを特徴としている。
【0045】
請求項27に記載の発明は、請求項25に記載の光学素子の製造装置において、
前記位置決め部は、前記位置決めを行う際に、前記架橋部の所定位置を画像認識する画像認識部を備えることを特徴としている。
【0046】
請求項12又は27に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明又は請求項25に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、架橋部の所定位置を画像認識することで光学素子の位置決めを確実に行うことができる。
【0047】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
前記位置決め工程は、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を所定の位置決め部材に当接させることにより前記光学素子の位置決めを行うことを特徴としている。
【0048】
請求項28に記載の発明は、請求項16〜27の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
前記位置決め部は、前記位置決めを行う際に、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を当接させるための位置決め部材を備えることを特徴としている。
【0049】
請求項13又は28に記載の発明によれば、請求項1〜12に記載の発明又は請求項16〜27に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、支軸部或いは光学素子の所定位置を位置決め部材に当接させることで光学素子の位置決めを確実に行うことができる。
【0050】
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
溶液は、光の被照射により硬化する性質を有する材料を含んで構成され、
前記光学素子に吐出された溶液に対して光を照射することにより当該溶液を硬化させる溶液硬化工程を備え、
前記溶液硬化工程後に、前記切断工程を行うことを特徴としている。
【0051】
請求項29に記載の発明は、請求項16〜28の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
溶液は、光の被照射により硬化する性質を有する材料を含んで構成され、
前記光学素子に吐出された溶液に対して光を照射する光照射部を備え、
前記光照射部からの光の被照射により溶液が硬化された後に、前記切断部は前記支軸部を切断することを特徴としている。
【0052】
請求項14又は29に記載の発明によれば、請求項1〜13に記載の発明又は請求項16〜28に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0053】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の光学素子の製造方法において、
溶液は、紫外線硬化性を有する材料を含んで構成され、
前記溶液硬化工程は、溶液に対して紫外線を照射することを特徴としている。
【0054】
請求項30に記載の発明は、請求項29に記載の光学素子の製造装置において、
溶液は、紫外線硬化性を有する材料を含んで構成され、
前記光照射部は、溶液に対して紫外線を照射することを特徴としている。
【0055】
請求項15又は30に記載の発明によれば、請求項14に記載の発明又は請求項29に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
ここで、図1は、本発明を適用した一実施の形態の光学素子の製造装置の要部構成を示すブロック図である。
【0061】
図1に示すように、光学素子の製造装置100は、光学成形部品60を成形する成形部1と、成形部1により成形された光学成形部品60の光学素子61に対して、当該光学素子61の光学機能に関連する光学機能関連部70や管理情報を有する管理情報部80を形成する液滴吐出部2と、この液滴吐出部2による光学機能関連部70の形成の際に光学素子61の位置決めを行う位置決め部3と、液滴吐出部2により光学機能関連部70や管理情報部80が形成された光学素子61と架橋部62とを切断する切断部4と、これらを統括的に制御する制御部5とを備えている。なお、上記の各部は、バスYにより接続されている。
【0062】
以下に、成形部1について図2及び図3を参照して詳細に説明する。ここで、図2は、成形部1に備わる金型11の概観を示す図であり、図3は、図2の金型11の光学素子成形部113の拡大断面図である。
成形部1は、例えば、図2に示す光学成形部品60を成形するための金型11と、金型11内に溶融されたプラスチック樹脂を流入する樹脂流入機構12とを備えて概略構成されている。
【0063】
金型11は、例えば、平面視にて略H字状に形成されており、この略H字の略中央に設けられ、溶融したプラスチック樹脂を当該金型11の平面に対して垂直方向から流入するための流入口11aを有する大径樹脂流入経路111と、大径樹脂流入経路111に連続して略H字状に延在し、流入口11aから流入された樹脂によって光学成形部品60の第一軸部(図示略)を成形するための第一樹脂流入経路112とを備えている。
また、金型11は、公知のように、固定側と可動側で構成され、樹脂流入時にこれらが閉じられ、樹脂が流入された後に冷却され、成形が完了すると固定側と可動側が離間して金型11の内部が開放され、成形された光学素子61を取り出し可能となっている。
【0064】
また、金型11の略H字の第一樹脂流入経路112の樹脂の流れ方向の各末端部付近には、当該末端部から図2における左右方向の各々に延出した2つの光学素子成形部113が設けられており、各光学素子成形部113は、例えば、図3に示すように、第一樹脂流入経路112よりもわずかに小さい断面積を有する第二樹脂流入経路114と、この第二樹脂流入経路114よりも小さい断面積を有する架橋部成形部115と、樹脂の流れ方向の末端となる位置に配設された金型キャビティ116とを備えている。
【0065】
第二樹脂流入経路114は、その樹脂の流れ方向の手前側の端部が第一樹脂流入経路112の樹脂の流れ方向の末端部に連続して形成されており、所定の断面積を有する光学成形部品60の第二軸部63を成形するためのものである。
また、第二樹脂流入経路114には、位置決め部3に備わる保持機構部31(後述)により保持される被保持部64を成形するための被保持部成形部117が形成されている。具体的には、被保持部成形部117は、外周面の図3における上面側と下面側とが略平面状の被保持部64が成形されるように、第二樹脂流入経路114の図3における上面側と下面側が中心方向に突出して形成されている。
また、第二樹脂流入経路114の樹脂の流れ方向の末端部は、架橋部成形部115の樹脂の流れ方向の手前側の端部に連続して形成されている。
【0066】
架橋部成形部115は、第二軸部63及び光学素子61に連続して形成される架橋部62を成形するためのものである。この架橋部成形部115は、例えば、略平板状の架橋部62が成形されるように、樹脂の流れ方向の断面が略矩形状に形成された部材である。
また、架橋部成形部115の樹脂の流れ方向の末端部は、金型キャビティ116の樹脂の流れ方向の手前側の端部に連続して形成されている。
【0067】
上記の大径樹脂流入経路111、第一樹脂流入経路112、第二樹脂流入経路114及び架橋部成形部115によって、流入部が構成され、この流入部内に溶融樹脂が流入されることによって、光学素子61に連設される支軸部としての第一軸部、第二軸部63及び架橋部62を成形可能とされている。
【0068】
金型キャビティ116は、光学素子61を成形するためのものであり、光学素子61の光学機能面部61aを成形するための光学機能面部成形部16aと、光学素子61の光学機能面部61a以外の部分である当該光学機能面部61aの外周を取り囲むように形成されるフランジ部61b(非光学機能面部)を成形するための非光学機能面部成形部16bとを備えている。
光学機能面部成形部16aは、例えば、凸型の光学レンズを成形可能となるように、中央部が図3における上下方向に略円弧状に凹むように略円盤状に形成されている。
また、非光学機能面部成形部16bは、例えば、断面矩形状のフランジ部61bを成形可能となるように、光学機能面部成形部16aの外周縁部に連続して形成され、光学機能面部成形部16aの外周方向に沿う断面が略矩形状となるように形成されている。
【0069】
ここで、光学素子61としては、例えば、デジタルカメラや携帯電話機等の電子機器に搭載される撮像装置に備えられ、この撮像装置の撮像素子に集光させるための光学素子や、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)等の光記録媒体上に集光することにより、当該光記録媒体への情報の記録及び光記録媒体に記録された情報の再生のうち、少なくとも一方を実行可能な光情報記録再生装置に備えられる光学素子等が挙げられる。
また、光学素子61の径寸法は、具体的には、例えば、5mm以下であり、好ましくは、3mm以下である。
【0070】
このような構成の成形部1は、樹脂流入機構12が流入口11aを介して金型11内に溶融したプラスチック樹脂を流入することで、プラスチック樹脂を第一樹脂流入経路112から第二樹脂流入経路114、さらに架橋部成形部115を経て金型キャビティ116に対して流入し、冷却されて光学成形部品60の成形が完了した後、金型11が開放される。
これにより、金型11の内面形状と略同形状とされた光学成形部品60が成形される。即ち、金型11によって成形される光学成形部品60は、例えば、図4に示すように、第二樹脂流入経路114によって成形された第二軸部63と、架橋部成形部115によって成形された架橋部62と、金型キャビティ116によって成形された光学素子61とから構成されている。
なお、図4においては、図3のIV−IV線にて切断部4により切断された状態の光学成形部品60を図示している。
【0071】
また、金型11の内面、すなわち成形面は、これまた公知である様々な加工方法で表面仕上げされている。特に、金型キャビティ116は、非球面だけでなく、回折構造輪帯、位相シフト輪帯、光路差付与輪帯等が形成されるよう構成することが可能である。この場合は、先端が比較的鋭いバイトを用いて、金型11を切削加工する。金型11の材料としては、メッキされた鉄をはじめ、適宜好ましい素材を選択することが可能となっている。
【0072】
また、大径樹脂流入経路111、第一樹脂流入経路112、第二樹脂流入経路114、架橋部成形部115及び金型キャビティ116の径、形状並びに配置等は、金型11の全体構成や、その他の事情に応じて、適宜任意に変更可能となっている。例えば、第一樹脂流入経路112、第二樹脂流入経路114及び架橋部成形部115に所定のカーブを形成することも可能である。また、第二樹脂流入経路114及び架橋部成形部115を共に樹脂の流れ方向に沿って直線状にして、これらが直交するような位置関係にしても構わない。このように構成すれば、金型11が立体的な形状になり、光学素子61の取り数が増えるという利点が得られる。
【0073】
次に、位置決め部3について詳細に説明する。
位置決め部3は、成形部1により成形された光学成形部品60の被保持部64を保持する保持機構部31と、保持機構部31の駆動を制御する駆動制御部32と、光学成形部品60の所定位置を画像認識する画像認識部33とを備えている。
【0074】
駆動制御部32は、図示は省略するが、例えば、保持機構部31を所定方向に移動させるために駆動する例えば駆動モータ等の駆動源と、駆動源の駆動力を保持機構部31に伝動可能な伝動部材等を備えている。
駆動制御部32は、保持機構部31が被保持部64を保持する際に、光学成形部品60が配置された位置までの保持機構部31の移動及び当該保持機構部31の所定軸周りの回転を制御し、そして、保持機構部31による光学成形部品60の被保持部64の保持を制御した後、光学成形部品60を保持した保持機構部31の移動を制御するようになっている。
なお、上記光学成形部品60を保持した保持機構部31の移動において、駆動制御部32は、画像認識部33から出力された信号の入力に基づいて、前記保持機構部31の移動を停止するようになっている。
また、駆動制御部32は、液滴吐出部2による光学素子61に対する光学機能関連部70や管理情報部80の形成終了後に、制御部5から出力された信号の入力に基づいて、光学成形部品60を保持した保持機構部31の切断部4の所定位置までの移動を制御するようになっている。
【0075】
保持機構部31は、図示は省略するが、例えば、略平面状に成形された被保持部64を両側から挟持するチャック部を有し、このチャック部で被保持部64を挟持することにより光学成形部品60の保持が可能となっている。
【0076】
画像認識部33は、図示は省略するが、例えば、光源、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)、A/D変換部、認識処理部等を備えており、駆動制御部32の制御下にて保持機構部31により保持された光学成形部品60を移動させる際に、当該光学成形部品60の液滴吐出部2による光学機能関連部70や管理情報部80の形成位置に対応付けられた所定位置を認識可能に構成されている。
即ち、画像認識部33は、光源から照射された光のうち、保持機構部31により保持された状態で移動する光学成形部品60にて反射した光をCCDにより読み取って電気信号(アナログ信号)に変換し、この電気信号をA/D変換部によりデジタル画像データに変換して、このデジタル画像データを認識処理部に出力する。その後、認識処理部は、デジタル画像データと光学成形部品60のフォーマットデータとを比較判定することにより、移動する光学成形部品60の所定位置を認識すると、駆動制御部32に対して光学成形部品60の停止に係る信号を出力する。
【0077】
なお、画像認識部33により認識される光学成形部品60の位置は、例えば、第二軸部63であっても良いし、また、架橋部62であっても良いし、また、光学素子61であっても良い。さらに、画像認識部33により光学素子61が認識される場合、光学素子61のうち、光学機能面部61aであっても良いし、フランジ部61bであっても良いのは勿論である。さらに、画像認識部33によりフランジ部61bは認識される場合、フランジ部61bに設けられた、複数の金型キャビティ116のうちの何れの金型キャビティ116で成形されたかを示すマークであっても良い。
【0078】
このように構成された位置決め部3により、保持機構部31に保持された状態の光学成形部品60の光学素子61を、液滴吐出部2による光学機能関連部70や管理情報部80の形成位置まで移動可能となっている。
【0079】
次に、液滴吐出部2について詳細に説明する。
液滴吐出部2は、光学素子61の所定位置に対して、光として紫外線が照射されることで硬化する性質を有する溶液をノズルの吐出口から液滴として吐出する液滴吐出ヘッド21と、光学素子61に吐出され着弾した溶液に紫外線を照射する光照射部22と、これら液滴吐出ヘッド21と光照射部22とを搭載支持するキャリッジ23と、キャリッジ23をX軸方向に往復移動させるX軸駆動部24と、X軸駆動部24をY軸方向に往復移動させるのに伴わせてキャリッジ23をY軸方向に往復移動させるY軸駆動部25とを備えている。
【0080】
Y軸駆動部25は、図示は省略するが、例えば、基台上に配設されており、X軸駆動部24のY軸方向への往復移動を案内するのに伴わせてキャリッジ23のY軸方向への往復移動を案内するY軸案内部材と、キャリッジ23をY軸方向へ移動させるために駆動する例えば駆動モータ等のY軸駆動源と、Y軸駆動源の駆動力をキャリッジ23に伝動可能な例えばタイミングベルト等のY軸伝動部材(図示略)とを備えている。
【0081】
X軸駆動部24は、図示は省略するが、例えば、キャリッジ23のX軸方向への往復移動を案内するX軸案内部材と、キャリッジ23をX軸方向へ移動させるために駆動する例えば駆動モータ等のX軸駆動源と、X軸駆動源の駆動力をキャリッジ23に伝動可能な例えばタイミングベルト等のX軸伝動部材とを備えている。
【0082】
上記構成のY軸駆動部25及びX軸駆動部24によって、キャリッジ23は、水平面内における全ての方向に対して水平移動が可能となっている。
【0083】
液滴吐出ヘッド21は、液滴吐出部2にて使用される溶液の各々に応じて複数設けられている。即ち、本実施の形態にあっては、液滴吐出ヘッド21は、例えば、光学素子61の光学機能面部61aに対して反射防止コート71を施すための溶液、光学機能面部61aにフィルター部72を形成するための溶液、光学機能面部61aに絞り部73を形成するための溶液、光学素子61のフランジ部61bに対して遮光部74を形成するための溶液、フランジ部61bに対して所定形状の管理情報部80を形成するための溶液の各々に対応させた5つの液滴吐出ヘッド21が設けられている。
また、液滴吐出ヘッド21は、例えば、その下面にノズル(図示略)の吐出口(図示略)が形成されたノズル面が設けられ、このノズル面が光学機能関連部70の形成時において位置決め部3により位置決めされた光学成形部品60の光学素子61に対向するように配置されている。
【0084】
また、各液滴吐出ヘッド21の内部には、例えば、ピエゾ素子(圧電素子)等の吐出手段(図示略)が設けられており、この吐出手段の作動により、吐出口から溶液を液滴として吐出することで、光学素子61に対して所定形状の光学機能関連部70並びに管理情報部80を形成可能となっている。このように、液滴吐出ヘッド21は、光学機能関連部形成部並びに管理情報部形成部を構成している。
なお、各吐出口から吐出される一滴(1ドット)当たりの液滴の吐出量は、例えば、2pl以上20pl以下である。また、前記吐出量は2pl以上10pl以下であることが好ましく、更に好ましくは4pl以上7pl以下である。
【0085】
ここで、光学機能関連部70は、光の光学素子61の透過状態を変化させるといった光学機能に関連するものである。この光学機能関連部70としての反射防止コート71、フィルター部72、絞り部73、遮光部74は、例えば、図5に示すように、所定の形状を有する薄膜状に形成されたものであり、反射防止コート71、フィルター部72、絞り部73の順に積層されるように形成されている。
具体的には、反射防止コート71は、例えば、光学素子61の光学機能面部61aのうち、光の入射側の面の略全面を覆うような形状に形成されるものであり、光学機能面部61aに入射する光の反射を防止する機能を有している。
また、フィルター部72は、例えば、光学素子61の光学機能面部61aのうち、光の入射側の面の略全面を覆うような形状に形成されるものであり、光学機能面部61aに入射する光のうち、特定の波長の光のみを透過させる機能を有している。
また、絞り部73は、例えば、光学機能面部61aの一部の領域を覆うように、即ち、光学機能面部61aの光の入射側の面の周縁部に沿って所定幅を有し環状に形成されるものであり、当該光学機能面部61aに入射する光束を絞る機能、つまり、光学機能面部61aの絞り値(F値)を規定する機能を有している。
さらに、遮光部74は、例えば、フランジ部61bの少なくとも一部の領域を覆うように、即ち、フランジ部61bの光の入射側である環状平面部の全面を覆うような形状に形成されたものであり、フランジ部61bに入射する光を遮光する機能を有している。
【0086】
さらに、本実施の形態において、反射防止コート71の形成に用いられる溶液は、光学素子61に形成された反射防止コート71が被写体の撮像に必要な光線全般を十分に透過するように調整されている。
また、フィルター部72の形成に用いられる溶液は、光学素子61に形成されたフィルター部72が赤外線や紫外線等の撮像に不要な光を透過させないように調製されている。
また、絞り部73及び遮光部74の形成に用いられる溶液は、光学素子61に形成された絞り部73及び遮光部74が光を透過させないように、光透過率ができる限り0(ゼロ)に近い値となるように調製されている。
【0087】
また、本実施の形態において、管理情報部80は、製造された光学素子61のロット管理等に使用されるものであり、具体的には、製造日時や製造に使用された金型キャビティ116等を示す情報から構成されている。この管理情報部80としては、例えば、文字、記号、バーコード、図形等が挙げられる。
なお、管理情報部80は、文字、記号、バーコード、図形のうちの何れか一つから管理情報が構成されても良いし、複数が組み合わされて管理情報が構成されても良い。
【0088】
光照射部22は、キャリッジ23の所定位置に配設されており、紫外線を照射可能な例えば複数の光源(図示略)を備えている。そして、光照射部22は、液滴吐出ヘッド21から光学素子61に吐出された液滴により形成された所定の光学機能関連部70や管理情報部80に対して、紫外線を照射することで、前記光学機能関連部70や管理情報部80を光学素子61の所定位置にて硬化させて定着させるようになっている。
【0089】
なお、上記光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、発光ダイオード並びに半導体レーザ等が適用可能なっている。
【0090】
また、液滴吐出ヘッド21と光照射部22は、当該光照射部22から照射された光に液滴吐出ヘッド21のノズル面が曝露されると、ノズル面の各吐出口内の溶液が硬化してしまうため、前記ノズル面に入射する光を低減可能な構成となっている。ここで、ノズル面に入射する光を低減可能な構成としては、具体的には、例えば、光照射部22から照射されノズル面に入射する光を遮光する遮光手段を設ける構成や、液滴吐出ヘッド21と光照射部22とを、当該光照射部22からの光が液滴吐出ヘッド21に入射しない程度に所定間隔をもって配置する構成等が挙げられる。
【0091】
次に、切断部4について詳細に説明する。
切断部4は、例えば光学成形部品60の所定位置を当該光学成形部品60の長手方向に直交する方向に沿って切断するためのカッター部41と、カッター部41を光学成形部品60の長手方向に直交する方向に往復移動させるために駆動する例えば駆動モータ等の駆動源42と、駆動源42の駆動力をカッター部41に伝動するための例えばタイミングベルト等の伝動機構部43と、カッター部41を光学成形部品60の切断位置まで移動させるための移動機構部44とを備えている。
【0092】
次に、制御部5について詳細に説明する。
制御部5は、CPU(Central Processing Unit)5a、RAM(Random Access Memory)5b、ROM(Read Only Memory)5c等から構成されている。
【0093】
ROM5cは、光学素子の製造装置100の各部の動作に関する各種制御プログラム(図示省略)や、成形プログラムc1、位置決めプログラムc2、光学機能関連部形成プログラムc3、管理情報部形成プログラムc4、溶液硬化プログラムc5、切断プログラムc6等の他に、各種プログラムの実行に係る制御データ(図示省略)等が記憶されている。
RAM5bは、電力が供給されている間だけ入力されたデータを複数記憶可能に構成されており、CPU5aによる作業領域と、光学素子61に対する光学機能関連部70や管理情報部80の形成を指示するための光学機能関連部データ並びに管理情報部データ等を記憶する記憶領域などが備えられている。
【0094】
CPU5aは、ROM5cに格納されている各種プログラムの中から指定されたプログラムを、RAM5b内の作業領域に展開して、当該プログラムに従った各種処理を実行する。
具体的には、CPU5aは、成形プログラムc1を実行することで、成形部1を制御して、流入部及び金型キャビティ116を備える金型11内に溶融された樹脂を流入して第一軸部、第二軸部63及び架橋部62が光学素子61に連設された光学成形部品60を成形させる。
また、CPU5aは、位置決めプログラムc2を実行することで、位置決め部3を制御して、金型11内から取り出された光学成形部品60の被保持部64を保持して、光学素子61に光学機能関連部70や管理情報部80を形成する際の当該光学素子61の位置決めを行わせる。
さらに、CPU5aは、光学機能関連部形成プログラムc3を実行することで、液滴吐出部2を制御して、位置決め部3により位置決めされた光学素子61の光学機能面部61aの所定位置に対して、液滴吐出ヘッド21から所定溶液を液滴として吐出して光学機能関連部70を所定形状に形成させる。ここで、CPU5aは、溶液硬化プログラムc5を実行することで、光照射部22を制御して、光学素子61の所定位置に形成された光学機能関連部70に対して紫外線を照射して当該光学機能関連部70を硬化させ、前記所定位置に定着させる。
また、CPU5aは、管理情報部形成プログラムc4を実行することで、上記と同様にして、液滴吐出部2を制御して、位置決め部3により位置決めされた光学素子61のフランジ部61bの所定位置に対して、液滴吐出ヘッド21から所定溶液を液滴として吐出して管理情報部80を所定形状に形成させる。ここで、CPU5Aは、溶液硬化プログラムc5を実行することで、光照射部22を制御して、フランジ部61bの所定位置に形成された管理情報部80に対して紫外線を照射して当該管理情報部80を硬化させ、前記所定位置に定着させる。
さらに、CPU5aは、切断プログラムc6を実行することで、切断部4を制御して、液滴吐出部2により光学機能関連部70や管理情報部80が形成された光学素子61と架橋部62と切断させる。
【0095】
次に、制御部5の制御下における光学素子61の製造工程について、図6を参照して説明する。
ここで、図6は、光学素子61の製造工程を説明するためのフローチャートである。
【0096】
先ず、制御部5のCPU5aは、ROM5cから成形プログラムc1を読み出して実行し、成形部1を制御することで、樹脂流入機構12によって金型11内に溶融されたプラスチック樹脂を流入して、プラスチック樹脂が冷却されることで光学成形部品60を成形する(ステップS1:成形工程)。
具体的には、先ず、金型11をプラスチック樹脂、例えばポリカーボネートのガラス転位点温度よりも数度低い状態で保温しておき、この金型11内に、溶融したプラスチック樹脂を流入して射出成形する。
そして、所定時間経過させることで、金型11内にてプラスチック樹脂を固化させて光学成形部品を成形し、金型11を開放することで、当該金型11の内面形状と略同形状とされた光学成形部品60を取り出す。
【0097】
次に、CPU5aは、ROM5cから切断プログラムc6を読み出して実行し、切断部4を制御することで、移動機構部44によって、光学成形部品60の第二軸部63の所定位置(例えば、図3のIV−IV線)までカッター部41を移動させて、当該カッター部41にて前記所定位置を切断して、図4に示すような光学成形部品60を作製する。
【0098】
続けて、CPU5aは、ROM5cから位置決めプログラムc2を読み出して実行し、位置決め部3を制御することで、保持機構部31にて第二軸部63の被保持部64を保持し、光学成形部品60ごと保持機構部31を、画像認識部33により認識される、液滴吐出部2による光学機能関連部70や管理情報部80の形成位置に対応付けられた所定位置まで移動させる。これにより、液滴吐出部2による光学機能関連部70や管理情報部80の形成位置に、光学成形部品60の光学素子61を確実に位置決めする(ステップS2:位置決め工程)。
【0099】
次に、CPU5aは、ROM5cから光学機能関連部形成プログラムc3を読み出して実行し、液滴吐出部2を制御することで、光学機能関連部データに基づき、位置決め部3により位置決めされた光学素子61に対して、当該光学素子61の所定位置に液滴吐出ヘッド21の吐出口が対向するようにキャリッジ23を移動させるとともに、液滴吐出ヘッド21から所定溶液を液滴として吐出することにより光学機能関連部70を所定形状に形成する(ステップS3:光学機能関連部形成工程)。ここで、CPU5aは、光学機能関連部70の各々を形成するごとに、ROM5cから溶液硬化プログラムc5を読み出して実行し、液滴吐出部2を制御することで、前記光学素子61に形成された光学機能関連部70に対し光照射部22から紫外線を照射して、前記光学機能関連部70を硬化させて、光学素子61の所定位置に定着させる(ステップS4:溶液硬化工程)。
【0100】
次に、CPU5aは、ROM5cから管理情報部形成プログラムc4を読み出して実行し、液滴吐出部2を制御することで、管理情報部データに基づき、位置決め部3により位置決めされた光学素子61に対して、当該光学素子61の所定位置に液滴吐出ヘッド21の吐出口が対向するようにキャリッジ23を移動させるとともに、液滴吐出ヘッド21から所定溶液を液滴として吐出することにより管理情報部80を所定形状に形成する(ステップS5:管理情報部形成工程)。ここで、CPU5aは、ROM5cから溶液硬化プログラムc5を読み出して実行し、液滴吐出部2を制御することで、前記光学素子61に形成された管理情報部80に対し光照射部22から紫外線を照射して、前記管理情報部80を硬化させて、光学素子61の所定位置に定着させる(ステップS6:溶液硬化工程)。
【0101】
そして、CPU5aは、ROM5cから切断プログラムc6を読み出して実行し、切断部4を制御することで、移動機構部44によって、光学機能関連部70や管理情報部80が形成された光学素子61と架橋部62との境目の部分までカッター部41を移動させて、当該カッター部41にて前記境目の部分を切断し(ステップS7:切断工程)、これにより、光学素子61の製造を完了する。
【0102】
次に、本発明に係る光学素子の製造方法により製造された光学素子90の実施例1について、図7を参照して説明する。
<実施例1>
実施例1は、光学素子の製造装置100を用いて、デジタルカメラや携帯電話機等の電子機器(図示略)に搭載される撮像装置200に備わる光学素子90を製造して、当該光学素子90を撮像装置200に組み込んだ場合についてのものである。
ここで、図7は、本発明に係る光学素子の製造方法により製造された光学素子90の実施例1を説明するためのものであり、光学素子90を備える撮像装置200の要部拡大断面図である。
【0103】
図7に示すように、撮像装置200は、一枚の基板PCの一方の面上に設けられ、光を感じるセンサとなる撮像素子201、撮像素子201に集光させるための光学素子90、撮像素子201を覆い隠す外枠部材としての鏡枠202、光学素子90に対して押圧力を付与する押圧部材203、押圧部材203を押圧する押圧板204、押圧板204に支持されるカバーガラス205、光学素子90の位置決めを行うための位置決め電気部品206等を備えている。
【0104】
撮像素子201は、矩形薄板状に形成された部材であり、撮像素子201の下面を基板PCの上面に当接させて配設されている。
また、撮像素子201は、例えばCMOS型イメージセンサ、CCD型イメージセンサ等からなり、撮像素子201の上面中央には、画素が2次元的に配列され撮像領域としての光電変換部201aが形成されている。光電変換部201aの外側には、処理部(図示しない)が形成されており、処理部の外縁近傍には、複数のパッド(図示しない)が配置されている。パッドは、外部接続用端子であり、図7に示すように、ワイヤWを介して基板PC上の所定の回路に接続されている。
【0105】
上記構成の撮像素子201は、光学素子90により集光され入射した画像に対応する光を検出し、検出した光を電気信号に変換して、画像データを生成する。そして、撮像素子201は、作成した画像データを所定の回路により、電子機器の図示しない制御部に出力するようになっている。
【0106】
また、撮像素子201の上方には、当該撮像素子201の上面に光学素子90の当接部91の下端を当接させるようにして光学素子90が配設されている。
【0107】
光学素子90は、撮像素子201の光電変換部201aに被写体像を結像させるものであり、透明なプラスチック樹脂を素材とし、例えば管状のフランジ部としての脚部92と、脚部92に支持される凸レンズ形状の光学機能面部としてのレンズ部93とが一体的に形成されている。
脚部92は、下端に当接部91が形成された下脚部92aと、下脚部92aの上端に連続するように形成された上脚部92bと、上脚部92bの上端に連続して形成され、脚部92の上端を塞ぐ板状の上面部92cと、上面部92cに連続して形成され、当該上面部92cとレンズ部93とを接続する接続部92dとを備えており、接続部92dの内周縁部に連続して上面部92cの略中央となる位置にレンズ部93が形成されている。
【0108】
また、光学素子90には、光学機能関連部70として、レンズ部93に反射防止コート71、フィルター部72及び絞り部73が形成され、光学素子90の接続部92d及び上面部92cに遮光部74が形成されている。さらに、上面部に管理情報部80が形成されている。
光学機能関連部70及び管理情報部80は、光学素子90が撮像装置200に組み込まれる前、即ち、光学素子90の製造時において、光学素子の製造装置100によって形成されたものである。
【0109】
ここで、光学素子の製造装置100による光学素子90の製造時における光学機能関連部70及び管理情報部80の形成手順を説明する。
具体的には、光学素子の製造装置100は、先ず、反射防止コート71形成用の溶液を吐出可能な液滴吐出ヘッド21により、レンズ部93の光の入射側の面の全面を覆うような形状の反射防止コート71を形成した後、光照射部22により反射防止コート71に対して紫外線を照射して当該反射防止コート71を硬化させる。
次に、光学素子の製造装置100は、フィルター部72形成用の溶液を吐出可能な液滴吐出ヘッド21により、反射防止コート71を覆うような形状のフィルター部72を形成した後、光照射部22によりフィルター部72に対して紫外線を照射して当該フィルター部72を硬化させる。
続けて、光学素子の製造装置100は、絞り部73形成用の溶液を吐出可能な液滴吐出ヘッド21により、レンズ部93のフィルター部72が形成された光の入射側の面の周縁部に沿って所定幅を有する環状の絞り部73を形成した後、光照射部22により絞り部73に対して紫外線を照射して当該絞り部73を硬化させる。
次に、光学素子の製造装置100は、遮光部74形成用の溶液を吐出可能な液滴吐出ヘッド21により、接続部92dの光の入射側の面及び上面部92cの全面を覆うような形状の遮光部74を形成した後、光照射部22により遮光部74に対して紫外線を照射して当該遮光部74を硬化させる。
さらに、光学素子の製造装置100は、管理情報部80形成用の溶液を吐出可能な液滴吐出ヘッド21により、遮光部74が形成された上面部92cの光の入射側の面に所定形状の管理情報部80を形成した後、光照射部22により管理情報部80に対して紫外線を照射して当該管理情報部80を硬化させる。
【0110】
上記のように、光学素子90には、光学機能関連部70としてフィルター部72、絞り部73及び遮光部74が形成されているので、撮像装置200に、特定の波長の光、即ち、例えば赤外線を吸収する特性を有する素材からなるフィルターや、光学素子90に入射する光の量を調節するための絞り部材や、光学素子90に入射する光を遮光するための遮光部材等を設ける必要がなくなり、撮像装置200の小型化に寄与することができる。
また、光学素子90には、管理情報部80が形成されているので、撮像装置200の製造者が、当該光学素子90の製造日時や、製造に使用された金型キャビティ116等を認識することができる。
【0111】
当接部91は、例えば、3つ(図7においては、2つのみを図示している。)設けられている。なお、当接部91の個数は、適宜任意に変更可能となっているが、当接部91が3つ設けられた場合が、最もがたつきにくく、光学素子90を安定した状態で撮像素子201上に設置することができる。
【0112】
また、光学素子90を、例えば小型の電子機器等に内蔵させる場合においては、光学素子90の光軸方向の高さが15mm以下であることが好ましい。
なお、光学素子90の形状は、上記したようなものに限られない。
【0113】
鏡枠202は、遮光性を有する素材からなり、光学素子90の外側に配置されている。
また、鏡枠202は、例えば略四角柱状に形成され、そのうち対向する二つの内側面には、水平方向に沿って光学素子90を支持する支持部202aが一体に形成されている。
【0114】
さらに、鏡枠202の下端部は、基板PC上に鏡枠が取り付けられる際の接着部位に接着剤Bを介して固着される。
一方、鏡枠202の上端部には、接着剤Bを用いて押圧板204が取り付けられている。
押圧板204は、光学素子90のレンズ部93に対応する位置に、第二の絞りとしての開口を有している。開口の下方には、接着剤Bを用いてカバーガラス205が接合されている。
【0115】
なお、押圧板204とカバーガラス205とによってカバー部材が構成されている。これにより、基板PCと鏡枠とカバー部材とが密着し接合した状態となっているので、撮像装置200は、防塵、防湿の構造を有している。
【0116】
光学素子90と押圧板204との間には、例えば、コイルばねなどの弾性部材により構成された押圧部材203が配置されている。
押圧部材203は、鏡枠202に押圧板204が取り付けられることで、押圧板204によって押圧されて、弾性変形する。これにより、押圧部材203は、光学素子90を図7中、下方に向かって所定の押圧力により押圧して、光学素子90を撮像素子201に付勢する。ここで、押圧板204から下方の撮像素子201に向かう力が加わった際に、押圧部材203が弾性変形することにより、その力を吸収する緩衝作用が働くので、その力は直接撮像素子201には伝達されず、撮像素子201が破損することを防ぐ効果がある。
【0117】
このような構成の撮像装置200が電子機器に設けられることによって、例えば、落下等により電子機器が衝撃を受けた場合であっても、光学素子90や絞り板等の精度を必要とする部品が移動部品として配設されていないことから、前記移動部品が位置ずれしたり壊れたりすることが防止され、電子機器としての信頼性を高めることができる。
【0118】
以上のように、光学素子の製造装置100によれば、架橋部62の切断前において、光学素子61(90)に光学機能関連部70を液滴吐出により形成する際に、保持機構部31にて光学素子61に連設された被保持部64を保持して当該光学素子61の位置決めを正確に行うことができる。よって、液滴吐出部2により、光学素子61に対して紫外線硬化型の溶液を液滴として正確に着弾させて、紫外線を照射することで光学機能関連部70を硬化させ、前記光学素子61に定着させることができる。これにより、光学素子61を所定の光学系に組み込む際に、当該光学素子61の光学機能に関連する部材を別部材で設ける必要がなくなり、従来と同じ光学機能を有する光学系を部品点数を削減しながらも実現することができる。
従って、光学素子61を有する光学系及びこの光学系が搭載される装置の小型化を図ることができる。
【0119】
さらに、光学素子61に対して、当該光学素子61の光学機能面部61a全面を覆うように、当該光学機能面部61aに入射する光の反射を防止する反射防止コート71を正確に形成することができる。
また、光学素子61に対して、光学機能面部61aに入射する光束を絞るための絞り部73を形成することができるので、光学素子61が組み込まれる光学系に、当該光学素子61の光学機能面部61aに入射する光束を絞る機能を有する部材を別部材で設ける必要がなくなる。
さらに、光学素子61に反射防止コート71、フィルター部72及び絞り部73を重ねて形成することができるので、光学素子61が組み込まれる光学系の部品点数をさらに削減することができる。
【0120】
また、光学素子61に対して、非光学機能面部61bに入射する光を遮光する遮光部74を形成することができるので、光学素子61が組み込まれる光学系に、当該光学素子61の非光学機能面部61bに入射する光を遮光する機能を有する部材を別部材で設ける必要がなくなる。
【0121】
さらに、所定溶液の液滴吐出により光学素子61を管理するための情報を有する管理情報部80を所定形状に形成することができるので、製造された光学素子61のロット管理等に使用することができ、当該光学素子61を取り扱う者にとって光学素子61の管理を容易なものとすることができる。
【0122】
また、光学素子61の位置決めの際に、画像認識部33にて光学成形部品60の所定位置を画像認識することで光学素子61の位置決めを確実に行うことができる。
【0123】
<変形例1>
以下に、光学素子の製造方法の変形例1について図8を参照して説明する。
ここで、図8は、光学素子の製造方法の変形例1を説明するためのものであり、製造される光学素子61に光学機能関連部70並びに管理情報部80を形成した状態を示す拡大断面図である。
【0124】
図8に示すように、光学素子61のフランジ部61bには、当該フランジ部61bの光の入射側となる図8における上側の環状平面部の全面に加えて、当該フランジ部61bの周面部の架橋部62が接続された部分よりも図8における上側の部分の全面を覆うような形状の遮光部74が形成されている。
即ち、この変形例の光学素子の製造方法にあっては、例えば、少なくとも遮光部74形成用の溶液を吐出可能な液滴吐出ヘッド21及び光照射部22が、位置決め部3により位置決めされた光学素子61の外周面に沿って当該光学素子61を囲むように配設されている。
【0125】
以下に、本発明に係る変形例1の光学素子の製造方法により製造された光学素子の実施例2について、図9を参照して説明する。
<実施例2>
実施例2は、光学素子の製造装置100を用いて、光ピックアップ装置300に備えられる、コリメータレンズ303、対物レンズ305、シリンドリカルレンズ306、凹レンズ307等の光学素子310を製造して、当該光学素子310を光ピックアップ装置300に組み込んだ場合についてのものである。
ここで、図9は、本発明に係る光学素子の製造方法により製造された光学素子310の実施例2を説明するためのものであり、光学素子310を備える光ピックアップ装置300の構成の一例を示す光路図である。
【0126】
光ピックアップ装置300は、光記録媒体Dへの情報の記録及び光記録媒体Dに記録された情報の再生のうち、少なくとも一方を実行可能な光情報記録再生装置であり、例えば、図9に示すように、レーザ発振器Rから出射されたレーザ光が、ビームシェイパ301を透過した後、ビームスプリッタ302、コリメータレンズ303、1/4波長板304、対物レンズ305を経て、透明保護基板を有する光記録媒体Dの情報記録面D1で反射して戻り、ビームスプリッタ302で取り出されて、シリンドリカルレンズ306、凹レンズ307を経て光センサ308に向かうように構成されている。
【0127】
コリメータレンズ303、対物レンズ305、シリンドリカルレンズ306、凹レンズ307は、プラスチック樹脂から形成されており、これらのレンズには、光学機能関連部70及び管理情報部80が形成されている。
【0128】
ここで、対物レンズ305に光学機能関連部70及び管理情報部80を形成する際の具体的な実施条件を示す。
なお、光学機能関連部70及び管理情報部80の形成において、以下に説明する以外の点は、上記実施例1の場合と略同様であるので、その説明を省略する。
【0129】
<実施条件>
環境温度:25℃、湿度:69%RH(Relative Humidity)
溶液の粘度:23mPa・s(25℃)、溶液の表面張力:34mN/m
液滴吐出ヘッドの解像度:360dpi(dot per inch)、液滴吐出ヘッド及び溶液の温度:36℃
光照射部:ウシオ電機製SP5、光の照射時間:溶液の着弾後5秒以内に、10〜20秒間照射
【0130】
対物レンズ305は、凸レンズ形状の光学機能面部61aとしてのレンズ部305aを有し、このレンズ部305aの光の入射方向に沿った二つの面には、これらの面の全面を覆うような形状の反射防止コート71が施されている。さらに、反射防止コート71のうち、レンズ部305aのレーザ発振器R側の面に施された方には、その周縁部に沿って所定幅を有し環状に形成された絞り部73が形成されている。
また、対物レンズ305のレンズ部305aの外周縁部に連続して形成されたフランジ部305bには、当該フランジ部305bのうち、架橋部62が接続される部分を除く面を覆うような形状の遮光部74が形成されている。
なお、遮光部73、74の形成おいては、溶液としてカーボンブラックが分散された溶液を用いた。
さらに、対物レンズ305のフランジ部305bを構成する、遮光部74が形成された外周面の所定位置には、管理情報部80が形成されている。
【0131】
コリメータレンズ303の光学機能面部61aを構成する光の入射方向に沿った二つの面には、これらの面の全面を覆うような形状の反射防止コート71が施されている。
また、コリメータレンズ303の被光学機能面部61bを構成する外周面の所定位置には、管理情報部80が形成されている。
【0132】
シリンドリカルレンズ306の光学機能面部61aを構成する光の入射側の面には、この面の全面を覆うような形状の反射防止コート71が施されている。
また、シリンドリカルレンズ306の被光学機能面部61aを構成する外周面の所定位置には、管理情報部80が形成されている。
【0133】
凹レンズ307の光学機能面部61aを構成する光の入射側の面には、この面の全面を覆うような形状の反射防止コート71が施されている。
また、凹レンズ307の被光学機能面部61aを構成する外周面の所定位置には、管理情報部80が形成されている。
【0134】
以上のように、変形例1の光学素子の製造方法によれば、コリメータレンズ303、対物レンズ305、シリンドリカルレンズ306、凹レンズ307等の光学素子310に対しても光学機能関連部70や管理情報部80を形成することができ、製造された光学素子310が搭載された光ピックアップ装置300を小型化することができる。
【0135】
なお、上記変形例では、光学素子310の外周面に遮光部74を形成可能となるように、複数の液滴吐出ヘッド21及び光照射部22を光学素子310をその外周面に沿って取り囲むように配設するような構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、保持機構部31を固定した状態で、液滴吐出ヘッド21及び光照射部22を搭載するキャリッジ23を前記光学素子310の外周面に沿って移動可能となるような構成としても良いし、また、キャリッジ23を固定した状態で、光学成形部品60を保持する保持機構部31を当該光学成形部品60の光学素子310の外周面が前記キャリッジ23に搭載された液滴吐出ヘッド21及び光照射部22に対向するように移動可能となるような構成としても良い。
【0136】
また、上記変形例では、光学機能関連部70や管理情報部80が形成される光学素子310として、コリメータレンズ303、対物レンズ305、シリンドリカルレンズ306、凹レンズ307を例示したが、これに限られるものではなく、光ピックアップ装置300に備わり、プラスチック樹脂から形成された光学素子310であれば、如何なるものであっても良く、例えば、カップリングレンズやその他のレンズであっても良い。
【0137】
さらに、光ピックアップ装置300のうち、使用波長が異なる例えばCDやDVDの双方に対して各種情報の記録及び/又は再生を行うものの場合、本発明に係る光学素子の製造方法及び光学素子の製造装置100によってダイクロイックフィルタを形成するような構成であっても良い。
【0138】
<変形例2>
以下に、変形例2について図10を参照して説明する。
ここで、図10は、変形例2の光学素子の製造装置及び光学素子の製造方法を説明するためのものであり、成形された光学成形部品60を位置決め部材34に当接させた状態を示す斜視図である。
【0139】
変形例2の光学素子の製造装置100は、位置決め部3に、光学素子61に対して光学機能関連部70や管理情報部80を形成する場合における当該光学素子61の位置決めの際に、第二軸部63の所定位置を当接させるための位置決め部材34が備えられている。即ち、位置決め部材34は、例えば、図10に示すように、光学成形部品60の長手方向に略直交する方向に延在する長尺な棒状の部材である。そして、位置決め部材34は、液滴吐出部2による光学機能関連部70や管理情報部80の形成位置に対応付けられた所定位置に配設されている。
従って、保持機構部31により光学成形部品60が保持された状態で、当該光学成形部品60を移動させる際に、第二軸部63の所定位置を位置決め部材34に当接させることにより、液滴吐出部2による光学素子61に対する光学機能関連部70や管理情報部80の形成の際の当該光学素子61の位置決めを正確に行うことができる。
【0140】
なお、上記変形例2では、光学素子61の位置決めを行う際に、位置決め部材34を第二軸部63に当接させるような構成としたが、これに限られるものではなく、位置決め部材34に当接させる場所は光学成形部品60の如何なる場所であっても良く、例えば、光学成形部品60の架橋部62であっても良いし、また、光学素子61であっても良い。さらに、第二軸部63の所定位置にて光学成形部品60が切断されずに、金型11から取り出された直後の状態の光学成形部品60を用いて光学素子61の位置決めを行う場合には、第一軸部を位置決め部材34に当接させても良い。即ち、具体的には、第二軸部63の切断前の光学成形部品60にあっては、略H字の略中央に形成された大径樹脂流入経路111によって成形された起立軸部(図示略)が保持機構部31によって保持され、この状態で、起立軸部を軸にして所定方向に回転させることで、第一軸部を位置決め部材34に当接させるような構成であっても良い。
【0141】
なお、上記実施の形態に用いられる溶液としては、光照射、好ましくは紫外線照射により硬化するものであって、水、有機溶剤を含むものである。有機溶剤としては、水溶性のものが好ましい。また、水と水溶性溶剤を混合した溶液も好適に使用される。特に、水を溶剤として含む水系の溶液は、環境や安全性の観点で好ましい。
【0142】
この水系の溶液は、さらに水溶性の重合性化合物および重合開始剤を含有し、さらに光重合開始剤を含むことが好ましい。
【0143】
このような不揮発性の水系の溶液を使用しても、生産性の向上のための高速での光学機能関連部70の形成を実現することが可能であり、光重合開始剤を含めることで、光源からの光照射により記録媒体上の溶液の硬化反応が促進されるため、高速での光学機能関連部70の形成がより容易になる。
【0144】
以下に、本発明に好ましく用いられる水系の溶液について説明する。
【0145】
(重合性化合物)
本発明に用いられる重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
【0146】
また、本発明に用いられるラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物は、併せて1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物が好ましく、そのような化合物としては
【0147】
(1)2塩基酸無水物とヒドロキシ基含有のアクリル酸エステル或いはメタクリル酸エステルとの反応生成物:それらの代表的な化合物としては、無水コハク酸、無水オルソフタル酸、無水マレイン酸などと、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートとの反応物である。
【0148】
(2)エポキシ樹脂のアクリル酸エステルの2級水酸基に2塩基酸無水物を反応せしめた化合物:それらの代表的な化合物としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂であるエピコート828、エピコート1001(商品名;油化シェルエポキシ製)、多価アルコール脂肪族エポキシ樹脂であるデナコール(商品名;ナガセ化成製)、例えば1、4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ペンタエリスルトリグリシジルエーテル、環状脂肪族エポキシ樹脂であるセロキサイド(商品名;ダイセル化学製)などにアクリル酸エステルを反応させた後、残留しているか、新たに生成した水酸基に無水コアク酸、無水マレイン酸を反応させて得られる化合物である。
【0149】
(3)アクリル酸或いはメタクリル酸の多価アルコールエステルに2塩基酸無水物を反応せしめた化合物:これらの代表的な化合物としてはアクリル酸のグリコールないしポリエチレングリコールエステルに無水コハク酸、無水マレイン酸を反応させて得られる化合物である。ここで用いられるグリコールないしポリエチレングリコールとしては、分子量600以下程度のものがよい。
【0150】
(4)分子鎖の中にカルボキシル基側鎖を有する水溶性のウレタンアクリレート及びメタクリレート:紫外線硬化樹脂としてのオリゴマーの合成は公知であるが、カルボキシル側鎖を有するオリゴマー化合物を合成するには、オリゴマー合成反応の途中で無水トリメリット酸に代表される多塩基酸、或いは、ジメチロールプロピオン酸などに代表される、1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物が利用される。
【0151】
また、以上例示した化合物(1)〜(4)は、塩基によって中和され、水に易溶の化合物となる。用いる塩基の具体例としては、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリメチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトアエチレンペンタミン、プロピレンジアミン、エタノールアミン、ヘキシルアミン、ラウリルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルフォリン、ピペリジン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、NaOH、LiOH、KOHなどが挙げられる。ここで、紫外線硬化性化合物にエッチング液に対する化学的な抵抗性を与え、且つ強アルカリで紫外線硬化性化合物を基板から剥離可能とするには、用いる塩基としては有機塩基が好ましく、その中でも揮発性の高い塩基がとりわけ好ましく、それ自身の沸点が常圧下で190℃以下である塩基が好ましい。
【0152】
本発明において、水溶性の重合性化合物を用いることは好ましい形態の1つである。また、併せて水溶性重合開始剤を用いることも好ましい形態の1つである。本発明に用いられる水溶性重合性化合物および水溶性重合開始剤としては、例えば特開2002−187918号公報に記載のものが挙げられる。
【0153】
(着色剤)
本発明に用いられる着色剤としては、従来から知られている顔料及び染料が使用できる。顔料としては、例えば、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、ジオキサンジン系、ジケトピロロピロール系等の各種の有彩色有機顔料、カーボンブラック、チタンホワイト、シリカ、マイカ、酸化亜鉛等の無機顔料等が挙げられる。
【0154】
着色剤として顔料を用いる場合には、その顔料を水性媒体中に均一に分散させた水性顔料分散体を使用し、本発明に係る水性光硬化型樹脂組成物と混合させることが好ましい。水性顔料分散体としては、特に、アニオン性官能基によって水中に顔料が安定に分散されている水性顔料分散体を使用することが好ましい。例えば、ノニオン系或いはアニオン系において安定な、水性グラビアインキ、水性の筆記具用の顔料分散液や、従来公知のインクジェットインク用の顔料分散体等を、そのまま応用することが可能である。
【0155】
アニオン性解離基を持ち、アルカリ可溶性の水溶性高分子を用いて分散された顔料分散体としては、例えば、特開平5−247392号公報、特開平8−143802号公報に開示されている。また、アニオン性解離基を持つ界面活性剤によって分散された顔料分散体としては、特開平8−209048号公報に開示されている。また、高分子によってカプセル化されその表面にアニオン性解離基を付与することによって分散された顔料分散体としては、特開平10−140065号公報、特開平9−316353号公報、特開平9−151342号公報、特開平9−104834号公報、特開平9−031360号公報に開示されている。更に、顔料表面に化学反応によってアニオン性解離基を結合することで顔料を分散させた顔料分散体としては、USP5,837,045号及びUSP5,851,280明細書に開示されるような分散体がある。
【0156】
着色剤として染料を用いた場合は、上記の顔料を用いた場合と異なり、紫外線照射による退色が全く無い状態で使用することはできず、多少は退色を伴う。この理由から、溶液の色材として染料を適用する場合には、金属イオンで錯体を形成しているところの、所謂、アゾ含金染料を用いることが光による退色が少ないので好ましい。しかし、退色の水準を問題にしなければ、一般の水溶性染料であっても、少なくとも溶液組成物としては成り立つ。
【0157】
本発明の水系光硬化性の溶液には、水以外に溶媒成分を添加することもできる。溶媒成分は、溶液に不揮発性を与え、粘度を低下させ、且つ、基材への濡れ性を与えるため等の目的で添加される。非吸収性基材の場合には、溶媒成分を溶液に含ませずに、水だけを含有させて、重合性物質成分の全てが硬化して固体化するように構成することが望ましい。
【0158】
以下に、本発明の水系の溶液に用いることのできる比較的容易に蒸発乾燥する水溶性有機溶媒を列挙する。本発明の溶液においては、これらの有機溶媒の中から、任意に選択した溶媒を添加させることができる。例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコーリモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、そして1価アルコール類等が挙げられる。
【0159】
この他に、必要に応じて重合禁止剤、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。
【0160】
本発明の水系硬化性溶液は、含有させた着色剤の吸収特性に合わせて、溶液中における触媒と重合性物質の濃度を調節することが好ましい。配合量としては、水或いは溶剤の量を、3〜68質量%の範囲、好ましくは50〜65質量%の範囲とする。更に、溶液中における重合性化合物の含有量は、溶液全量に対して、5質量%以上、好ましくは、10%〜90質量%の範囲とする。光重合開始剤は、重合性化合物に対して0.01〜15質量%、好ましくは、0.1〜10質量%の範囲である。
【0161】
溶液の着色剤として顔料が使用される場合には、溶液中における純顔料分の濃度は、概ね、溶液全量に対して0.3〜15質量%の範囲である。顔料の着色力は顔料粒子の分散状態に依存するが、約0.3〜1質量%の範囲であると、淡色の溶液として利用される範囲となる。また、それ以上であると、一般のカラー着色用に用いられる濃度を与える。
【0162】
また、本発明に用いられる溶液は、顔料分散体を用いて溶液組成物の粘度が25℃で10〜500mPa・sで、35℃以上に、加熱することにより1〜30mPa・sになるよう組成比を決める。
【0163】
室温での粘度を上げることにより、吸収性のある記録媒体にも溶液の浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となり、着弾時のドット滲みを抑えることができ、画質が改善される。また、表面張力の違う基材間でも同じようなドットが形成されるため、同じような画質が得られる。10mPa・s未満では、滲み防止効果が小さく、500mPa・sより大きいと、溶液の供給に問題が生じる。
【0164】
また、安定な出射性を得るためには溶液組成物が1〜30mPa.sとなることが好ましい。
【0165】
本発明に係る水性光硬化型溶液に含有されている前記に挙げた各種の重合性物質は、いずれも酸性の官能基を有するため、水に溶解するには、塩基による中和と解離の状態とすることが望ましい。従って、通常は、アルカリ金属、アルコールアミン、アンモニア、モルフォリン、ピぺリジン等によって中性から塩基性に調節され、その後に、水に溶解される。この際、1級、2級のアミノ基を有する化合物を使用することは、水溶液中においても重合性物質の二重結合への付加(マイケル付加)が起こる可能性があるので、避けた方がよい。この反応は、極性基によって阻害を受けるので、水が多量に存在するうちは、反応は極めて僅かしか進むことはない。従って、どの程度、1級、2級のアミノ基を有する化合物の使用を避けるべきかは、組成物の保存保証期間に依存する。
【0166】
溶液は、使用する原材料をいかなる順序で混合してもよいが、混合時の安定性を確保するために、全ての材料が中性から塩基性であるように、予め調節しておくことが好ましい。混合時には、不均一な状態を長く保持することないように、速やかに撹拌を行うことが好ましい。色材として、顔料分散体を使用する場合には、均一性を損なわないように、混合した後、更によく撹拌を行うことが好ましい。
【0167】
なお、上記実施の形態に用いられる溶液の組成は、プラスチック樹脂の構成素材によっても適宜任意に変更可能となっている。即ち、溶液の組成とプラスチック樹脂の構成素材との組合せの種類によっては、液ハジキ等が発生することとなるが、溶液の組成とプラスチック樹脂の構成素材との組合せを変更することで、上記のような問題を発生させないように対応可能となっている。
【0168】
また、上記実施の形態に用いられる溶液は、紫外線の被照射により硬化するものであるが、必ずしもこれには限定されず、紫外線以外の光の被照射により硬化するものであっても良い。ここでいう「光」とは、広義の光であって、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波を含むものである。つまり、上記実施の形態に用いられる溶液には、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の光で重合性化合物どうしの重合反応を開始させる光開始剤とが適用されても良い。紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを上記実施の形態に用いる場合は、その光を照射する光源を本発明に係る光照射部22として適用する必要がある。
【0169】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施の形態では、電子機器に備わる撮像装置200や光ピックアップ装置300等の電子機器に搭載される光学素子61(90、310)を製造する場合を例示したが、これに限られるものではない。即ち、本発明に係る光学素子の製造方法及び光学素子の製造装置100によって製造される光学素子61は、例えば、銀塩フィルムを用いた所謂アナログカメラ用の光学素子であっても良いのは勿論である。
【0170】
さらに、上記実施の形態では、光学素子61に光学機能関連部70としての反射防止コート71、フィルター部72、絞り部73を積層するように形成したが、これに限られるものではなく、光学素子61の所定領域ごと、即ち、輪帯別に異なる光学機能関連部70を形成するような構成であっても良い。例えば、光学素子61の絞り部73が形成される領域には、反射防止コート71やフィルター部72を形成しておく必要がないことから、光学素子61の所定領域に対しては絞り部73を形成し、絞り部73が形成された領域以外の領域に対して反射防止コート71やフィルター部72を形成するような構成であっても良い。
【0171】
また、上記実施の形態では、第二軸部63に略平面状の部分を有する被保持部64を形成した場合を例にとって説明したが、これに限られるものではない。即ち、被保持部64の位置、形状、寸法等は、適宜任意に変更可能となっているのは勿論であり、この場合、保持機構部31のチャック部の形状、寸法等も、上記被保持部64の位置、形状、寸法等に対応させて変更可能となっている。
【0172】
また、位置決め部3による位置決め方法は、上記実施の形態で例示した画像認識や位置決め部材34を用いた方法に限られるものではなく、光学素子61の位置決めを正確に行うことができる方法であれば、如何なる方法であっても良いのは勿論である。例えば、光学成形部品60の所定位置を検知する位置検知センサを用いた方法であっても良い。
【0173】
さらに、本発明に係る光学機能関連部70としての反射防止コート71、フィルター部72、絞り部73、遮光部74の形成及び硬化の順序は、適宜任意に変更可能であるのは勿論であり、加えて、管理情報部80の形成及び硬化のタイミングも適宜任意に変更可能となっている。
【0174】
また、金型11による成形直後の光学成形部品60は比較的温度が高いため、この光学成形部品60の温度にて仮硬化する性質を有する溶液を用いて、光学機能関連部70や管理情報部80の形成を行い、この際に、光学素子61に吐出され着弾した溶液の仮硬化に、成形直後の前記光学成形部品60の温度を使用するような構成であっても良い。具体的には、金型11による光学成形部品60の成形直後は、当該光学成形部品60の温度は、金型11の温度と略等しくなっているが、金型11の開放により、光学成形部品60が外部の雰囲気に接触することで、例えば30秒につき1〜2℃程度低下することから、光学成形部品60の温度が外部雰囲気の温度まで低下する前に、液滴吐出ヘッド21から溶液を吐出させて光学機能関連部70や管理情報部80を形成することが好ましい。これにより、光学素子61に着弾後の溶液の液だれの発生を減少させることができる。
【0175】
さらに、上記実施の形態では、光学機能関連部70及び管理情報部80の形成を、光の被照射により硬化する性質を有する溶液を用いて行うようにしたが、これに限られるものではなく、光の被照射により硬化しない溶液を用いても良い。この場合には、光学機能関連部形成部および管理情報部形成部としての液滴吐出部2の構成を光照射部22を除いたものとすることができ、当該液滴吐出部2の構成を簡略化することができる。
【0176】
また、本発明において、切断部4による架橋部62の切断タイミングは、液滴吐出部2による光学機能関連部70の形成後であれば如何なるタイミングであっても良い。即ち、例えば、架橋部62の切断前における、第二軸部63、架橋部62及び光学素子61からなる光学成形部品60の状態で、当該光学成形部品60を撮像装置200や光ピックアップ装置300等に組み込んだ後、切断部4にて架橋部62を切断するような構成であっても良い。これにより、所定の光学系に対しての光学素子61の組み込みに際して、第二軸部63や架橋部62を保持して作業することができ、光学素子の組み込みを容易なものにすることができる。
【0177】
さらに、本発明にあっては、液滴吐出部2をプラスチック樹脂に対する腐食作用を有する溶液を液滴吐出可能な構成として、光学素子61の光学機能面部61aに対して粗面加工を施すようにしても良い。
また、液滴吐出部2を紫外線等の光の被照射により接着作用が生じる接着剤を液滴吐出可能な構成としても良い。
【0178】
【発明の効果】
本発明の光学素子の製造方法によれば、支軸部の切断前において、光学素子に光学機能関連部を液滴吐出により形成する際に、光学素子に連設された支軸部を保持して当該光学素子の位置決めを正確に行うことができる。よって、光学素子に対して液滴を正確に着弾させて光学機能関連部を形成することができることとなって、光学素子を所定の光学系に組み込む際に、当該光学素子の光学機能に関連する部材を別部材で設ける必要がなくなり、従来と同じ光学機能を有する光学系を部品点数を削減しながらも実現することができる。
従って、光学素子を有する光学系及びこの光学系が搭載される装置の小型化を図ることができる。
【0179】
本発明の光学素子の製造装置によれば、支軸部の切断前において、光学素子に光学機能関連部を液滴吐出により形成する際に、光学素子に連設された支軸部を保持して当該光学素子の位置決めを正確に行うことができる。よって、光学素子に対して液滴を正確に着弾させて光学機能関連部を形成することができることとなって、光学素子を所定の光学系に組み込む際に、当該光学素子の光学機能に関連する部材を別部材で設ける必要がなくなり、従来と同じ光学機能を有する光学系を部品点数を削減しながらも実現することができる。
従って、光学素子を有する光学系及びこの光学系が搭載される装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の光学素子の製造装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1の光学素子の製造装置に備わる成形部の金型の概観を示す図である。
【図3】図2の金型の光学素子成形部の拡大断面図である。
【図4】図3の金型により成形された光学成形部品を示す斜視図である。
【図5】図4の光学成形部品の光学素子に光学機能関連部並びに管理情報部を形成した状態を示す拡大断面図である。
【図6】図1の光学素子の製造装置による光学素子の製造工程を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明に係る光学素子の製造方法により製造された光学素子の実施例1を説明するための要部拡大断面図である。
【図8】光学素子の製造方法の変形例1を説明するための図である。
【図9】本発明に係る光学素子の製造方法により製造された光学素子の実施例2を説明するための図である。
【図10】変形例2の光学素子の製造装置及び光学素子の製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
100 光学素子の製造装置
1 成形部
11 金型
111 大径樹脂流入経路(流入部)
112 第一樹脂流入経路(流入部)
114 第二樹脂流入経路(流入部)
115 架橋部成形部(流入部)
116 金型キャビティ
117 被保持部成形部
16a 光学機能面部成形部
16b 非光学機能面部成形部
2 液滴吐出部(光学機能関連部形成部、管理情報部形成部)
21 液滴吐出ヘッド
22 光照射部
3 位置決め部
31 保持機構部
33 画像認識部
34 位置決め部材
4 切断部
61、90、310 光学素子
61a 光学機能面部
61b フランジ部(非光学機能面部)
62 架橋部(支軸部)
63 第二軸部(支軸部)
64 被保持部
70 光学機能関連部
71 反射防止コート
73 絞り部
74 遮光部
80 管理情報部
200 撮像装置
201 撮像素子
300 光ピックアップ装置(光情報記録再生装置)
303 コリメータレンズ(光学素子)
304 対物レンズ(光学素子)
306 シリンドリカルレンズ(光学素子)
307 凹レンズ(光学素子)
D 光記録媒体

Claims (30)

  1. 溶融樹脂が流入され、且つ、光学素子に連設される支軸部を成形するための流入部と、前記流入部に連設され、且つ、前記光学素子を成形するための金型キャビティとを有する金型を用いて前記光学素子を成形する成形工程と、前記成形工程にて成形された前記光学素子に、所定溶液の液滴吐出によって当該光学素子の光学機能に関連する光学機能関連部を所定形状に形成する光学機能関連部形成工程とを備える光学素子の製造方法であって、
    前記成形工程後に、前記金型内から前記支軸部が連設された状態で取り出された前記光学素子の前記支軸部を保持して、前記光学素子に前記光学機能関連部を形成する際の当該光学素子の位置決めを行う位置決め工程と、
    前記光学機能関連部形成工程後に、前記支軸部を切断する切断工程と、
    を備えることを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の光学素子の製造方法において、
    前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子に複数の前記光学機能関連部を重ねて形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法において、
    前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部を成形するための光学機能面部成形部が設けられ、
    前記成形工程は、前記金型の前記光学機能面部成形部により前記光学機能面部を成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  4. 請求項3に記載の光学素子の製造方法において、
    前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子の前記光学機能面部の略全面を覆うように、当該光学機能面部に入射する光の反射を防止する反射防止コートを形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載の光学素子の製造方法において、
    前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子の前記光学機能面部の一部の領域を覆うように、当該光学機能面部に入射する光束を絞るための絞り部を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
    前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部以外の部分である非光学機能面部を成形するための非光学機能面部成形部が設けられ、
    前記成形工程は、前記金型の前記非光学機能面部成形部により前記非光学機能面部を成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  7. 請求項6に記載の光学素子の製造方法において、
    前記光学機能関連部形成工程は、前記光学素子の前記非光学機能面部の少なくとも一部の領域を覆うように、当該非光学機能面部に入射する光を遮光する遮光部を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の光学素子の製造方法において、
    前記光学素子の前記非光学機能面部に、所定溶液の液滴吐出によって当該光学素子を管理するための情報を有する管理情報部を所定形状に形成する管理情報部形成工程を備えることを特徴とする光学素子の製造方法。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
    前記流入部には、所定の保持機構部により保持される被保持部を成形するための被保持部成形部が設けられ、
    前記成形工程は、前記金型の前記被保持部成形部により前記被保持部を成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  10. 請求項9に記載の光学素子の製造方法において、
    前記流入部には、前記被保持部の断面積よりも小さい断面積を有するとともに前記光学素子に連設される架橋部を成形するための架橋部成形部が設けられ、
    前記成形工程は、前記金型の前記架橋部成形部により前記架橋部を成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
    前記位置決め工程は、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を画像認識することにより前記光学素子の位置決めを行うことを特徴とする光学素子の製造方法。
  12. 請求項10に記載の光学素子の製造方法において、
    前記位置決め工程は、前記架橋部の所定位置を画像認識することにより前記光学素子の位置決めを行うことを特徴とする光学素子の製造方法。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
    前記位置決め工程は、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を所定の位置決め部材に当接させることにより前記光学素子の位置決めを行うことを特徴とする光学素子の製造方法。
  14. 請求項1〜13の何れか一項に記載の光学素子の製造方法において、
    溶液は、光の被照射により硬化する性質を有する材料を含んで構成され、
    前記光学素子に吐出された溶液に対して光を照射することにより当該溶液を硬化させる溶液硬化工程を備え、
    前記溶液硬化工程後に、前記切断工程を行うことを特徴とする光学素子の製造方法。
  15. 請求項14に記載の光学素子の製造方法において、
    溶液は、紫外線硬化性を有する材料を含んで構成され、
    前記溶液硬化工程は、溶液に対して紫外線を照射することを特徴とする光学素子の製造方法。
  16. 溶融樹脂が流入され、且つ、光学素子に連設される支軸部を成形するための流入部と、前記流入部に連設され、且つ、前記光学素子を成形するための金型キャビティとを備える金型を有し、前記金型内に溶融樹脂を流入して前記支軸部が連設された前記光学素子を成形する成形部と、前記成形部により成形された前記光学素子に、所定溶液を液滴吐出する液滴吐出ヘッドを有し、前記液滴吐出ヘッドの液滴吐出により当該光学素子の光学機能に関連する光学機能関連部を所定形状に形成する光学機能関連部形成部とを備える光学素子の製造装置であって、
    前記成形部により成形され、前記金型内から前記支軸部が連設された状態で取り出された前記光学素子の前記支軸部を保持して、前記光学素子に前記光学機能関連部を形成する際の当該光学素子の位置決めを行う位置決め部と、
    前記光学機能関連部形成部により前記光学機能関連部が形成された前記光学素子と前記支軸部とを切断する切断部と、
    を備えることを特徴とする光学素子の製造装置。
  17. 請求項16に記載の光学素子の製造装置において、
    前記光学機能関連部形成部は、前記光学素子に複数の前記光学機能関連部を重ねて形成するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  18. 請求項16又は17に記載の光学素子の製造装置において、
    前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部を成形するための光学機能面部成形部が設けられ、
    前記成形部は、前記金型の前記光学機能面部成形部により前記光学機能面部を成形するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  19. 請求項18に記載の光学素子の製造装置において、
    前記光学機能関連部形成部は、前記液滴吐出ヘッドによって、前記光学素子の前記光学機能面部の略全面を覆うように、当該光学機能面部に入射する光の反射を防止する反射防止コートを形成するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  20. 請求項18又は19に記載の光学素子の製造装置において、
    前記光学機能関連部形成部は、前記液滴吐出ヘッドによって、前記光学素子の前記光学機能面部の一部の領域を覆うように、当該光学機能面部に入射する光束を絞るための絞り部を形成するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  21. 請求項16〜20の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
    前記金型キャビティには、前記光学素子の光学機能面部以外の部分である非光学機能面部を成形するための非光学機能面部成形部が設けられ、
    前記成形部は、前記金型の前記非光学機能面部成形部により前記非光学機能面部を成形するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  22. 請求項21に記載の光学素子の製造装置において、
    前記光学機能関連部形成部は、前記液滴吐出ヘッドによって、前記光学素子の前記非光学機能面部の少なくとも一部の領域を覆うように、当該非光学機能面部に入射する光を遮光する遮光部を形成するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  23. 請求項21又は22に記載の光学素子の製造装置において、
    前記光学素子の前記非光学機能面部に、所定溶液を液滴吐出する液滴吐出ヘッドを有し、前記液滴吐出ヘッドの液滴吐出により当該光学素子を管理するための情報を有する管理情報部を所定形状に形成する管理情報部形成部を備えることを特徴とする光学素子の製造装置。
  24. 請求項16〜23の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
    前記位置決め部は、前記支軸部を保持する保持機構部を備え、
    前記流入部には、前記保持機構部により保持される被保持部を成形するための被保持部成形部が設けられ、
    前記成形部は、前記金型の前記被保持部成形部により前記被保持部を成形するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  25. 請求項24に記載の光学素子の製造装置において、
    前記流入部には、前記被保持部の断面積よりも小さい断面積を有するとともに前記光学素子に連設される架橋部を成形するための架橋部成形部が設けられ、
    前記成形部は、前記金型の前記架橋部成形部により前記架橋部を成形するように構成されていることを特徴とする光学素子の製造装置。
  26. 請求項16〜25の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
    前記位置決め部は、前記位置決めを行う際に、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を画像認識する画像認識部を備えることを特徴とする光学素子の製造装置。
  27. 請求項25に記載の光学素子の製造装置において、
    前記位置決め部は、前記位置決めを行う際に、前記架橋部の所定位置を画像認識する画像認識部を備えることを特徴とする光学素子の製造装置。
  28. 請求項16〜27の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
    前記位置決め部は、前記位置決めを行う際に、前記支軸部或いは前記光学素子の所定位置を当接させるための位置決め部材を備えることを特徴とする光学素子の製造装置。
  29. 請求項16〜28の何れか一項に記載の光学素子の製造装置において、
    溶液は、光の被照射により硬化する性質を有する材料を含んで構成され、
    前記光学素子に吐出された溶液に対して光を照射する光照射部を備え、
    前記光照射部からの光の被照射により溶液が硬化された後に、前記切断部は前記支軸部を切断することを特徴とする光学素子の製造装置。
  30. 請求項29に記載の光学素子の製造装置において、
    溶液は、紫外線硬化性を有する材料を含んで構成され、
    前記光照射部は、溶液に対して紫外線を照射することを特徴とする光学素子の製造装置。
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