JP4214477B2 - 信号復元方法、そのためのプログラム、記録媒体、信号復元装置、およびそれらを備えた受信局、受信システム - Google Patents
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Description
このため、従来より、より効率の良い方法として以下の特徴(1)〜(5)を有する方法が試されてきている。
この方法は、複数の衛星からの電波を受信して自分の位置を割り出すGPS(global positioning system)受信機を用いる方法で、広範囲の野生生物の行動を追跡することができる利点を有するが、GPSの位置特定ロジックを稼働させるためには、大きな電源容量が必要となる。そのため、野生生物に装着する発信機の電池容量が大きくなり、また、GPS受信局装置の電源容量も大きくなり、結果として発信機を装着できる対象生物が大型の陸上哺乳類に限定される。また、GPSの電波受信が陸上に限定されるため、水中動物(魚類等)に装着することが困難になる。また、一度野生生物にGPS受信機を装着するとデータ回収が困難になる、等の問題点があった。
(2)人工衛星と電波発信機を用いる方法:
電波発信機からの発信電波を人工衛星に反射してから受信する方法で、人工衛星を用いる点で広範囲の野生生物の行動を追跡することが可能になる。しかし、人工衛星に電波を発信するには、大きな電源容量が必要になる。そのため、野生生物に装着する電波発信機の電源容量が大きくなり、従って、電波発信機の形状が大型化する。また、電波発信機から発信されるデータ信号は、人工衛星で反射してから回収するが、人工衛星を使うためデータ信号の量が従量制となり高価になる。
(3)連続型電波発信機を野生生物に装着する方法:
電波発信機からの発信電波が連続信号となるので、受信機で受信する受信信号が連続信号となり、信号の欠損が比較的少ないため、受信信号のビームパターンを安定して得ることができる。しかし、連続型発信を長期間行うため、電波発信機の電源となる電池の消費電力が大きく、このため、発信機の形状が大型化し重くなる。従って、この発信機を装着することができる生物が限定される。
(4)間欠型電波発信機を野生生物に装着する方法:
発信機は間欠発信動作をするため、連続発信動作をするものと比べ時間あたりの使用電力が少なくなり、従来のものと同じ電池を使っても電池寿命が長くなる。更には、時間あたりの使用電力が少なくなるので、その容量に見合った電池にすると電池の形状が小さくなり、従って発信機の形状を小型化することが可能になる。
しかし、発信電波が間欠的なため、間欠的に発信された電波が届いたとき、指向性アンテナの回動角度が一致しないと受信電界強度が低下し、正しい電界強度の信号を得ることが困難になる。このため、電波到来角を得るために高度な電波到来角判定技術が必要になり、特殊化するため汎用性を維持することが困難になる。また、そのための実装装置が高価になる。
(5)ICタグ等のタグを野生生物に装着する方法:
タグは軽量なので装着してもそれ程負担にならず、装着対象を大型動物に限らず小型の動物を含めた多くの動物に広げることができる。しかし、タグは測定データの蓄積は可能であるが、現状では電波を発信することができないので、行動追跡は不可能であり、測定データの回収も困難になる。
この一次電池を電源として、上記効率の良い方法(1)〜(5)の適用を図るとしても、前記方法には種々の問題点が存在する。そのうちで、発信期間を引き延ばすために可能性のある方法としては上記(4)の方法がある。
図10は連続発信信号電波または間欠発信信号電波を受信した受信電界強度を説明する説明図である。図10(a)は(アンテナ角度を固定した場合の)受信電界強度の発信時間変化特性を示す図、図10(b)は受信電界強度のローテータ回転角変化特性を示す図、図10(c)は(アンテナ角度を固定した場合の)受信電界強度の発信時間変化特性を示す図、図10(d)は受信電界強度のローテータ回転角変化特性を示す図である。
連続発信電波を受信した場合、アンテナ角度を固定すると、図10(a)に示すように、発信時間中、一定値の受信電界強度を示し、図10(b)に示すようにローテータ回転角θの角度によって受信電界強度が連続的に変化する。受信信号は連続信号になるため、後処理のためにサンプリングする際、任意のサンプリング間隔でのサンプリングデータを得ることができる。即ち、サンプリングデータの取得が容易になる。
間欠発信電波を受信した場合、図10(c)に示すようにアンテナ角度を固定すると、発信時間中、間欠的に一定値の矩形波状(又はパルス状)の受信電界強度を示し、図10(d)に示すようにローテータ回転角θの角度によって受信電界強度が間欠(離散)的に変化する。受信信号は間欠(離散)信号になるため、後処理のためにサンプリングする際、発信周期によって決まっている間欠的なサンプリング可能期間でサンプリングデータを得ることになる。即ち、発信機が間欠的に発信している区間内だけに対応する受信区間内だけで受信可能な離散信号となり、その受信区間内にサンプリングしなければならなくなる。
さらに困難なことは、前記離散信号では、動物がいる角度に指向性アンテナが回転したとき、電波が発信されている可能性、即ち、前記離散信号が受信されている可能性が小さく、受信感度が低下し、正確な電波到来角を推定することは困難であった。
換言すれば、受信感度の変化する間欠発信信号電波の受信信号は、感度の変化する前記離散信号を不連続に受信する可能性があり、それを信号処理の必要からサンプリングすると不等間隔信号となる。不等間隔信号のままでは処理できないため、等間隔信号に変換する処理が必要になり、非効率的である。
(1)信号復元方法は、
受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手順、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手順、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論により発信信号の復元を行い終了する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間により発信信号の復元を行い終了する手順、
からなる。
(2)プログラムは、
コンピュータに、
受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手順、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手順、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論により発信信号の復元を行い処理を終了する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間により発信信号の復元を行い処理を終了する手順、
を実行させるものとする。
(3)プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータを、
受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手段、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手段、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
として機能させるためのものとする。
(4)信号復元装置は、
受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手段、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手段、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
を有する。
(5)受信局は、
指向性アンテナと、該指向性アンテナを回動可能に支持する回動制御手段と、前記指向性アンテナで受信した受信信号を取り込み、必要な信号処理を行い、処理結果を出力する受信手段と、前記受信手段が出力する処理結果を通信ネットワークを介して送信すると共に、その処理結果に基づいて前記回動制御手段を制御する副コントローラとからなり、
前記受信手段は請求項1記載の信号復元方法又は請求項4記載の信号復元装置を備える。
(6)受信システムは、
複数の請求項5記載の受信局と、主コントローラからなり、これら受信局と主コントローラとを通信ネットワークにより接続して構成する。
本発明は、間欠発信された電波信号を受信したときに、受信信号から発信信号が復元できる程度に応じて受信信号からの復元とするか、受信信号を補間した補間信号による復元とするかを選択できるので、最適な発信信号の復元ができるようになる。
また、本発明の受信装置および受信システムは、上記の復元方法を用いて発信源の方向を決めることができるようになるため、発信源の位置を精度良く特定することができるようになる。
間欠発信機は、間欠発信動作により、電波発生に伴う電池電力の消耗を軽減し、電波発信機の軽量化、長寿命化を実現している。間欠発信機は、野生動物の行動追跡に最適であるとして用いられている。
このシステムは、動物に取付ける間欠発信型電波発信機6、複数の受信局3、4、5、主コントローラ1、2から構成される。受信局3、4、5に設けられた副コントローラ11は例えばコンピュータにより構成される。また、主コントローラ1、2は例えば制御用ホストコンピュータにより構成される。受信局3、4、5は、指向性アンテナ14、受信装置12、受信電界強度計測用A/Dボード13、アンテナローテータ15、アンテナローテータコントローラ16、アンテナローテータコントローラ用リレーボード17、副コントローラ11から構成される。
調査範囲に複数設置される受信局は、無線LAN等のネットワークを介して制御用ホストコンピュータに接続され、随時、制御信号、データ等の送受信を行っている。
受信局3、4、5は、副コントローラ11の制御により、アンテナローテータ15を用いて指向性アンテナ14を回転し、動物に装着された送信機6から発信される間欠発信信号を受信し、その回転角度に対応づけて受信信号の受信電界強度を計測する。受信信号はA/Dボードにより受信電界強度として計測され、受信装置12を介して必要な信号処理を行い受信信号として出力し、例えばコンピュータにより構成される副コントローラ11にデータとして取り込む。
副コントローラ11は、取り込んだ受信信号に基づいて、リレーボード17を切換えてローテータコントローラ16を制御し、ローテータコントローラ16によりローテータ15を制御して指向性アンテナ14を回転制御する。指向性アンテナ14の向きを変えながら発信機6から発信される間欠発信信号を受信し、受信信号の方向と受信電界強度を測定し、受信電界強度のローテータ回転角変化特性として記録し、受信電界強度が最も大きいアンテナ方向を電波到来角と判断し、複数局の電波到来角データを利用して三角測量の原理で発信機の位置を特定する。
図5は、本発明のサンプリング点の数に応じて元の信号を復元するための復元方法を選択する説明図である。図5(a)は、抽出したサンプリング数が元の信号の復元のために十分な場合で、復元処理は情報理論を用いる場合を示す。図5(b)は、抽出したサンプリング数が元の信号の復元のためには不十分な場合で、復元処理は数学的補間を用いる場合を示す。
但し、ここで「サンプリング点」とは、指向性アンテナを回転させながら間欠発信型発信機の間欠発信信号をS(信号)値として観測できたタイミング(時間)とする。
また、後記する「サンプリングデータ」とは、上記サンプリング点とそのサンプリング点における属性(例えば、受信電界強度等)をいう。
「情報理論による復元」を行う場合には、サンプリング点の前提条件は、
(1)データの変曲点を必ず通ること、
(2)サンプリング間隔が量子化されていること(一定間隔でサンプリングされること)、となる。
また、実際に復元する場合のサンプリング点の数は、対象とする発信信号に依存する。素子数が多くサイドローブが多い設計のアンテナの場合、上記の条件を満たしたサンプリング点の数は多く必要になる。
信号データは、図5(a)に示すように、十分なサンプル数、即ち、通常のデジタル−アナログ変換により復元できる程度必要となる。シャノンの情報理論により復元に必要とされる量以上の信号データがあればよい。シャノンの情報理論では、冗長性を大きくとればノイズに対してより強固になるが、限られた長さで送ることのできる情報量は減る。このとき、できるだけ短い情報で高い誤り訂正能力を得ることができる限界をシャノン限界という。信号の単位時間当たりの平均情報量エントロピーより大きな伝送容量を持つ伝送系を使えば、曖昧度を限りなく小さくしうる符号化法が存在する、即ち、アナログ信号の代わりにデジタル信号を使用すると誤りのない伝送をすることができることを示している。
また、sinc関数を用いた補間により離散的なデジタルデータを連続的なアナログ信号に変換するデジタル−アナログ変換処理もある。sinc関数を用いた、信号値の時系列データ、即ち、離散データの補間は、離散データ抽出手段、標本化関数演算手段、畳み込み演算手段を備える。離散データ抽出手段によって、補間演算の対象となる着目点を挟んで存在する複数個の離散データが抽出される。標本化関数演算手段は、このようにして抽出された複数個の離散データのそれぞれについて、着目点と離散データまでの距離をtとして標本化関数H(t)の値を計算し、畳み込み演算手段は、計算によって求められたそれぞれの標本化関数の値に対して畳み込み演算を行う。この補間では、抽出された離散データに対応して標本化関数の値を計算し、この結果に対して畳み込み演算を行うだけで、任意の離散値間のデータ補間を行うことができる。
(1)データの変曲点を必ず通ることがなく、
(2)サンプリング間隔が量子化されていないこと(一定間隔でサンプリングされていないこと)、となる。
極端な場合、受信電界強度が高い点付近で最低3点ほどあればよいことになる。
サンプリング点のサンプリングデータを用いて後記する数学的補間を行い、元の信号を復元する。
基本的には、電波到来角と推定される点(受信電界強度が高い点)付近で最低で3点ほど必要になる。実際には、電波到来角と推定される点の左右に1点ずつあれば、ほぼ他の点は必要としない。この特徴により数学的補間の手法は有利になる。
「数学的補間による発信信号の復元処理」については、「動的な閾値設定法」の項において詳述する。
図3の受信システムは、主コントローラ1、2、および、通信ネットワークで接続された受信局3、4、5の副コントローラ11からなり、それら主コントローラ1、2および副コントローラ11は、例えばコンピュータにより構成され、図示省略する演算手段、メモリ、入出力手段等により構成される。これら主コントローラ1、2および副コントローラ11により、以下に説明する全ての手順を実行する。
図6は本発明の受信局および受信システムが受信する受信信号波形図、図7はLPFをとおして得た受信データの波形図、図8は前記受信データを数学的補間および情報理論によりそれぞれ補完した復元信号波形図である。
START(処理手順を開始する)
(1)受信手順:
指向性アンテナを回転させ、発信機からの間欠発信信号を受信する(ステップS1)。
指向性アンテナの回転角度を、ローテータコントローラの回転角度検出信号を基に副コントローラにおいて記憶しておく。同時に、この回転角度検出信号に対応して、回転角度検出信号と受信信号の対応表を記憶しておく。
(2)ノイズ分離手順:
受信信号をLPF(低域通過フィルタ)に通し、S(信号)とN(ノイズ)を分離する(ステップS2)。
このとき、サンプリング数は、「情報理論による復元」と「数学的補間による復元」に必要と想定されるサンプリング点の多い方を予めSN分離の段階で抽出しておく。
(3)信号作成手順:
上記S(信号)のみの時系列データを作成する(ステップS3)。
S(信号)のみの時系列データにより情報理論による発信信号の復元ができるか判断する(ステップS4)。
S(信号)のみの時系列データをサンプリングし、任意の信号区間(時間範囲)内において、S(信号)のみの時系列データのサンプリング数と変化点の特徴が、信号を復元できる程度存在するか判断する。
シャノンの情報定理によれば、信号を復元できる最小限のデータ内容、即ち、信号を復元可能に圧縮する場合の条件が定義されている。例えば、所定区間内のサンプル数が、サンプリング間隔から予定される予定数の規定%を越えることが必要であるとか、S(信号)のみの時系列データにおける変化点の特徴を構成するサンプルデータが十分な数あるとかの条件が定義される。
S(信号)のみの時系列データを、サンプリングした場合、サンプル数が多く、変化点の特徴が多いと判断されたとき(YES)、サンプリングデータを情報理論により発信信号に復元する(ステップS5)。
「情報理論による復元」を行う場合には、上記「情報理論による発信信号の復元処理」で述べたように、サンプリング点の前提条件は、変曲点(1)では変曲点を必ず通ること、(2)サンプリング間隔が量子化されていること(一定間隔でサンプリングされること)となる。また、実際に復元する場合のサンプリング点の数は、対象とする発信信号に依存する。素子数が多くサイドローブが多い設計のアンテナの場合、上記の条件を満たしたサンプリング点の数は多く必要になる。
この復元手順は、図1の矢印で示すサブルーチンにより実行する。
(5−1) まず、S(信号)のみの時系列データを簡易なフーリエ変換を行うLPFに通し、間欠発信信号の発信間隔のみを抽出する(ステップS9)。
図9は、この処理のときのLPF抽出信号波形のイメージおよび発信信号のレベルのみの抽出信号波形のイメージを示す波形図である。
(5−2) 次に、前記発信間隔における(間欠発信信号が出力されている)サンプリングデータから発信信号を復元する(ステップ10)。(復元手段については上記「情報理論による発信信号の復元処理」の項を参照)
S(信号)のみの時系列データを、サンプリングした場合、サンプル数が少なく、変化点の特徴が少ないと判断されたとき(NO)、動的な閾値設定法によりS(信号)とN(ノイズ)を分離する(ステップS6)。
分離したS(信号)は、サンプリングされた離散値データとして抽出される。
基本的には、上記「数学的補間による発信信号の復元」において述べたように、電波到来角と推定される点(受信電界強度が高い点)付近で最低で3点ほど必要になる。実際には、電波到来角と推定される点の左右に1点あれば、ほぼ他の点は必要としない。この特徴により数学的補間の手法は有利になる。
前記離散値データは、不等間隔データなので、等間隔データにし、更になだらかな曲線のアナログ信号にするために数学的補間による発信信号の復元を実行する(ステップS7)。
この場合、通常のデジタル−アナログ変換では連続的な元データに復元することができないようなサンプル数なので、抽出できたサンプリングデータのみで数式(例えば、スプライン補間式等)にまとめ、元の信号を復元する。
この復元手順は矢印で示すサブルーチンにより実行する。
(7−1)動的な信号抽出により抽出した信号値の時系列データを作成する(ステップS11)。
補間されるべき欠損信号位置も含めてサンプリングされたデータを時系列に並べて、信号値の時系列データを作成する。
(7−2)信号値の時系列データは、スプライン補間、ガウス線形補間、ラグランジェ補間等を用いてなめらかなアナログ信号に補間(関数近似)する。
スプライン補間は、高次の関数における係数を、種々の条件やデータ間隔を区切ることにより求め、全てのデータ点をとおる式を求め、補間処理する。
ラグランジェ補間は、スプライン補間の場合の係数を有する高次の関数を、各項の分子を定数とし、分母は任意のN次関数に書き換えた計算の容易な関数にしたものである。但し、補間の点数が多くなると、特性曲線に大きな振動が発生する問題がある。
ステップ5を実行して発信信号を復元したあと、または、ステップS7を実行して発信信号を復元したあと、その復元信号に基づき電波到来地を推定する(ステップS8)。
ステップS1において記憶してある回転角度検出信号と受信信号の対応表に、復元した発信信号を対応付けし、電界強度の最大点から発信方向を特定する。以上の手順を三角測量の原理に従って配置した3つの受信局または主コントローラにおいて実行し、3つの受信局からの発信方向を示す線が交わる点を発信地点と推定する。
END(処理手順を終了する)
発信信号復元時(復調時)には、サンプルポイントの状態、主にその数に応じて最適な復元方法を選択する必要がある。
間欠発信型発信機の送信出力が大きい場合や、発信機が近くにある場合などは、受信信号の計測時、多くのサンプルポイントがとれる。この場合には、情報理論による発信信号の復元方法が適切で、発信信号を正確に復元できる。
間欠発信型発信機の送信出力が小さい場合や、発信機が遠くにある場合などは、発信信号計測時、少しのサンプルポイントしか得ることができない。この場合には、情報理論による発信信号の復元には、誤差が生じ易く、結果として発信信号の正確な復元ができない。このような場合には、情報理論の復元精度よりは落ちるが、数学的な補間を用いて離散データの補間を行う方が適切な発信信号の復元、電波到来角の復元が可能になる。
このような状態に対応するため、本装置では、サンプルポイント数に応じて動的に発信信号の復元を選択するフロー制御を行い、正確な電波到来角推定を実現し、位置特定精度を維持する。
発信信号の復元の為には、間欠発信信号を受信した後、受信信号から発信信号とノイズとを正確に分離する必要がある。受信信号におけるノイズレベルは、時間的、空間的に動的に変化するため、固定の閾値を用いてノイズレベルを定義するのは困難である。
図2は本発明の動的な閾値設定方法のフロー図である。
図4は本発明の動的な閾値設定方法の説明図である。
「動的な閾値設定法」は、大きく分けて「閾値直線の設定手順」、「信号の判断手順」、「理想的な信号波形とのパターンマッチングによる信号判断手順」および「信号発信時間による信号見落としチェック手順」から構成される。
1.閾値直線の設定手順:
START
(1) 受信データの挙動を参考にして、任意のサンプリング時間を設定する(この例では、図4のt1〜t2とする)(ステップ21)。
サンプリング時間は、通常、複数の間欠発信時間を含む時間とする。
(2) 前記サンプリング時間t1〜t2における受信電界強度の変動傾向を判断する(ステップ22)。
サンプリング時間内で受信した受信信号の電界強度レベルを取り込み、電界強度レベルの時間変化特性から電界強度レベルの変動する変動幅(偏差)および時間間隔を求め、又、ノイズレベルおよび信号レベルを求め、ノイズレベルの値、ノイズレベルと信号レベルが近いか離れているか、信号レベルが変動しているか安定か等の受信電界強度の変動傾向を判断する。
(3) 微妙に変動する受信電界強度を時間的に平均する回帰直線(図4参照)を引く(ステップ23)。
受信信号の電界強度データから受信信号の電界強度の変化の傾向を表す回帰直線を求める。回帰方程式における回帰係数は例えば最小二乗法により推定する。
(4) 計測時間Δtで、回帰直線の値と受信電界強度の残差(図4参照)を計算する(ステップ24)。
任意の時間Δtにおける、作成した回帰方程式の値と、実測した受信信号の電界強度の値との残差(回帰残差)、即ち両者のずれを計算する。
(5) 残差の記述統計値(標準偏差等)を算出する(ステップ25)。
残差(回帰残差)の時間変化特性データに基づいて残差の記述統計値(標準誤差;標準偏差等)を算出する。即ち、受信信号における電界強度の時間変化特性は、回帰方程式を表す回帰直線と比べ、平均で前記記述統計値(標準誤差;標準偏差)分だけずれていることがわかる。
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージン(図4参照)を追加した閾値の直線(図4参照)を設定する(閾値直線)(ステップ26)。
実測値、即ち、受信信号の電界強度特性は、各種のノイズを含む。このため、正確な受信信号を抽出するためには、このノイズを除去する必要がある。
また、回帰方程式は、実測値、即ち、受信信号の電界強度特性と比べ、平均で前記記述統計値(標準誤差;標準偏差)分だけのずれがある。
このため、回帰方程式を修正する必要がある。
そこで、既に求めてあるノイズレベルの値、ノイズレベルと信号レベルが近いか離れているか、信号レベルが変動しているか安定か等の受信電界強度の変動傾向を基に、回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加して新たに閾値の直線を設定する。
ノイズレベルが高いと、受信信号のデータ中にノイズのデータを含む可能性が高いことになるため、閾値直線を回帰直線よりある程度持ち上げなければならない。その「程度」としては、残差記述統計量に対するマージンを例えば196%とする。
また、ノイズレベルと信号レベルが近いと、受信信号のデータ中にノイズのデータを含む可能性が高いことになるため、閾値直線を回帰直線よりある程度持ち上げなければならない。その「程度」としては、残差記述統計量に対するマージンを例えば196%とする。
この場合のマージンとは、ある受信電界強度データがあった場合、そのデータがS(信号)かN(ノイズ)かを判断するための閾値を意味する。
間欠発信信号を受信した際、指向性アンテナの向き等種々の要因により受信信号の電界強度は大幅に変動する。そのため、受信信号のサンプリングデータには、N(ノイズ)のデータを含む可能性が高くなる。その受信信号のサンプリングデータの回帰直線がN(ノイズ)の母平均を表す直線であるとするなら、「マージン」はN(ノイズ)のサンプルデータから統計値(標準偏差)を推測し設定された閾値を意味する。
例えば、ある信号が受信できた場合、この信号がN(ノイズ)といえるか否かという信号処理の問題を統計の問題に置き換えることができる。この方法を利用し、ある受信電界強度データがS(信号)かN(ノイズ)かを判断する。
(例えば、マージンの値を変えてシミュレートした結果等)
マージンの実施例としては、受信電界強度データのサンプルから回帰直線を想定し、その受信電界強度と回帰直線の残差を想定し、残差のサンプルを記述統計し標準偏差(σ)を算出する。その後、回帰直線+1.96σ(マージン)直線を想定し、それよりも大きいものは、S(信号)、少ないものはNとする統計を行う。その際、SNの判別の確実性が向上する。
(SN判別の柔軟性)
受信電界強度は、電波伝搬環境によりその挙動が著しく変化する。電波伝搬環境が悪い場合、受信電界強度は著しく変動を繰り返すようになる。標準誤差(σ)を用いてマージンを設置することは、電波伝搬環境毎にマージンの設定をする必要がなくなり、柔軟なSN判別が可能になる。
(SN判別の確実性)
マージンを1.96σに設定すると、その場、その時の厳密なサンプルデータから閾値を設定することになり、かつ、マージンの設定方法が、かなり定量的・一般化された設定方法となる。このことは、逐次設定を繰り返す必要がなく、堅牢な閾値設定のロジックを得ることができる。
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する(ステップS27)。
閾値直線によりノイズ予想領域を画定し、ノイズが含まれないと予想される領域、即ち、閾値直線よりも大きい受信電界強度領域の受信電界強度データを信号候補とみなしサンプリングする。サンプリング周期は、ステップ2で求めた電界強度レベルの変動する変動幅(偏差)および時間間隔等に基づいて設定することができる。
(8)前記サンプリングした信号候補の内、時間的に連続しない信号は発信信号とみなさず、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する(ステップS28)。
間欠発信信号は、所定発信周期の単位信号を間欠発信区間の間連続して発信していることから、受信信号も間欠発信区間の最後を除いて連続して受信される確率が高い。この傾向に基づき、前記サンプリングした信号候補の内、時間的に連続する信号を信号候補として抽出する。連続する信号の数は発信周波数にもよるが、ステップ2で求めた電界強度レベルの変動する変動幅(偏差)および時間間隔等に基づいて設定することもできる。実施例の場合4連続に設定してある。
(9) 上記「1」「2」の手順により抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとパターンマッチングを行い、一致する場合、信号候補と判断する(ステップ29)。
理想的な信号パターンは予め採取しておく。一致率は、ステップ2で求めた電界強度レベルの変動する変動幅(偏差)および時間間隔等に基づいて設定することができる。
(10) 受信電界強度の時系列データを発信時間間隔毎に遡り、見逃した信号が無いか否かの判断を行う(ステップ30)。
上記手順「1」「2」「3」により一応信号候補を抽出したが、漏れがないか、受信電界強度の時系列データを発信時間間隔毎に遡り、見逃した信号が無いか調べる。即ち、サンプリングポイント全てについてステップS7〜S9を実行し、新しい信号候補があればデータを記憶する。
END
以上述べた本発明の各手順を示すフローチャート、プログラム、記録媒体は、前記本発明の効果を奏する。
3、4、5 受信局
6 発信機
7 通信ネットワーク
11 副コントローラ
12 受信装置
13 A/Dボード
14 指向性アンテナ
15 ローテータ
16 ローテータコントローラ
17 リレーボード
Claims (6)
- 受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手順、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手順、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論により発信信号の復元を行い終了する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間により発信信号の復元を行い終了する手順、
を行うことを特徴とする信号復元方法。 - コンピュータに、
受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手順、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手順、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論により発信信号の復元を行い処理を終了する手順、
前記判断の手順において、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間により発信信号の復元を行い処理を終了する手順、
を実行させるためのプログラム。 - コンピュータを、
受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手段、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手段、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 受信感度の変化する間欠発信信号を受信した受信信号に基づき、次の(1)〜(10)からなる動的な閾値設定を行う手段、
(1)受信データの挙動を参考にして任意のサンプリング時間を設定する、
(2)サンプリング時間における受信電界強度の変動傾向を判断する、
(3)受信電界強度を時間的に平均する回帰直線を引く、
(4)計測時間で、回帰直線の値と受信電界強度の残差を計算する、
(5)残差の記述統計値を算出する、
(6)回帰直線に残差記述統計量のマージンを追加した閾値の直線を設定する、
(7)閾値直線よりも大きい受信電界強度データを信号候補とみなし抽出する、
(8)サンプリングした信号候補の内、時間的に連続した信号を発信信号候補とみなして信号候補として抽出する、
(9)抽出した信号候補を、理想的な信号パターンとマッチングを行い、一致する場合、信号候補として判断する、
(10)信号候補に漏れがないかチエックする、
該閾値を基準として前記受信信号からサンプルポイントを抽出する手段、
前記サンプルポイントの数が情報理論による復元に十分な数か判断する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数であると判断されたとき、情報理論による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
前記判断する手段により、情報理論による復元に十分な数でないと判断されたとき、数学的補間による発信信号の復元を行い処理を終了する手段、
を有することを特徴とする信号復元装置。 - 指向性アンテナと、該指向性アンテナを回動可能に支持する回動制御手段と、前記指向性アンテナで受信した受信信号を取り込み、必要な信号処理を行い、処理結果を出力する受信手段と、前記受信手段が出力する処理結果を通信ネットワークを介して送信すると共に、その処理結果に基づいて前記回動制御手段を制御する副コントローラとからなり、
前記受信手段は請求項1記載の信号復元方法又は請求項4記載の信号復元装置を備えることを特徴とする受信局。 - 複数の請求項5記載の受信局と、主コントローラからなり、これら受信局と主コントローラとを通信ネットワークにより接続したことを特徴とする受信システム。
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