JP4212969B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、従来技術で改善された騒音性能と砂地走行性能を実質的に低下させることなく、泥濘地走行性能を一層向上させたオフロード走行用の空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に中東砂漠地帯などの砂地を走行するオフロード用に適した空気入りタイヤとして、オフロード走行性能及びハイドロプレーニング性能を確保しながら車外騒音を低減させ、砂地走行性能を改善したタイヤを特許文献1として提案した。この特許文献1のタイヤは、トレッド面のセンター領域に、タイヤ周方向に対して20〜40°の角度で傾斜する直線溝を屈曲角度90〜140°でジグザグ状に屈曲させた主溝をタイヤ周方向に2本配列し、その主溝幅をトレッド展開幅の3〜7%にすると共に、陸部の接地面積比率を72%以上にしたものであった。
【0003】
このタイヤは、上記のようなジグザグ状の主溝を設けることにより、一応初期の目的は達成するものであったが、市場からは更に砂地走行性能を低下することなく、泥濘地での走行性能(特にトラクション性能)を向上するようにすることが要請されるようになった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−12007号公報(第1−4頁、図1、2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような要請を満たすため、騒音性能及び砂地走行性能を低下させることなく、泥濘地走行性能を更に向上させるようにしたオフロード走行用の空気入りタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド面にタイヤセンターラインを挟んで周方向に平行に延びる2本のジグザグ状の主溝と、該主溝の屈曲部からそれぞれ両ショルダー側に平行に延びる複数本の傾斜したラグ溝とを配置して、非方向性のトレッドパターンを形成した空気入りタイヤにおいて、前記主溝のなす屈曲角を75〜140°、前記ラグ溝のタイヤ周方向に対する傾斜角を45〜60°、前記主溝の溝幅をトレッド展開幅の2〜4%とすると共に、前記主溝間に、該主溝の直状の溝部分同士を連結するサブ溝を配置し、かつタイヤを正規リムに組込んで正規内圧を充填し正規荷重の75%の荷重を負荷した状態における前記トレッド面の接地面積比率を60〜70%としたことを特徴とする。
【0007】
このように、ジグザグ状の主溝の屈曲部からショルダー部に連通するように設けたラグ溝のタイヤ周方向に対する傾きを、従来タイヤよりも大きい45〜60°の範囲にすると共に、2本の主溝間に、これら主溝の直状の溝部分同士を連結するサブ溝を配置し、かつトレッド面の接地面積比率を60〜70%の範囲に小さくする変更を施したことにより、泥濘地でのトラクションを増大することができる。しかも、主溝のジグザグの屈曲角は75〜140°とほぼ同水準にした上で、主溝幅をトレッド展開幅の2〜4%と小さい範囲に規定したことにより、騒音性能及び砂地走行性能を実質的に低下させることなく、従来タイヤの水準に維持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成につき添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
図1は本発明の空気入りタイヤのトレッド面の一部を展開して示す平面図である。空気入りタイヤのトレッド面1には、タイヤセンターラインLを挟んで周方向に平行に延びる2本のジグザグ状の主溝2、3と、該主溝2、3の屈曲部からそれぞれ両ショルダーS、Sの端部に通り抜ける複数本の傾斜したラグ溝4、4、・・とを配置して、非方向性のトレッドパターンが形成されている。本実施例では2本のジグザグ状の主溝2と主溝3の頂部2a、3aが、それぞれタイヤセンターラインL上に位置するようにしているが、この位置は任意に設定される。
【0010】
上記のトレッドパターンにおいて、ジグザグ状の主溝2、3は、その屈曲角θがそれぞれ75〜140°の範囲に設定され、各ラグ溝4はタイヤ周方向に対する傾斜角βがそれぞれ45〜60°の範囲に設定されている。また、主溝2、3の溝幅Wはそれぞれトレッド展開幅TWの2〜4%に設定され、かつトレッド接地面の接地面積に対する陸部の接地面積比率が60〜70%に設定されている。ここで、接地面積比率は、タイヤを正規リムに組込んで正規内圧を充填し、正規荷重の75%の荷重を負荷した状態におけるときのものをいう。また、正規リム、正規内圧及び正規荷重とは、それぞれ2002年版のJATMAに規定されたリム、内圧及び荷重をいう。
【0011】
本発明の空気入りタイヤは、上述のようにジグザグ状主溝2、3の屈曲部2a、3aから両ショルダーS、S側に通り抜けるラグ溝4、4、・・・の傾斜角βを45〜60°と従来タイヤに比べて大きくすると共に、2本の主溝2,3間に、これら主溝2,3の直状の溝部分同士を連結するサブ溝5を配置し、かつトレッドの接地面積比率を60〜70%と小さくしたことにより、泥濘地走行時のトラクションを従来タイヤよりも向上することができる。他方、センター部の2本のジグザグ状主溝2、3は、屈曲角θを75〜140°の範囲として従来タイヤとほぼ同水準にする一方、主溝幅Wをトレッド展開幅TWの2〜4%と小さく規定したため、砂地走行性能や騒音性能は従来タイヤの性能と略同等に維持することができる。
【0012】
主溝2,3の屈曲角θが75°未満では偏摩耗の問題を生じ、一方140°超になると泥濘地走行性能が低下することになる。また、ラグ溝4、4、・・・の傾きについては、傾斜角βが45°未満では本発明が目的とするより高いレベルの泥濘地走行性能が低下し、60°超では偏摩耗の問題が生ずる。また、主溝2、3の溝幅Wがトレッド展開幅TWの2%未満では耐ハイドロプレーニング性能及び泥濘地走行性能が低下し、4%超では騒音性能が低下することになる。さらに、接地面積比率が60%未満では騒音性能が低下することになり、70%超では泥濘地走行性能が低下することになる。
【0013】
本発明の空気入りタイヤにおいて、さらに泥濘地走行性能を向上させるためには、ラグ溝4の溝幅をタイヤセンターラインL側からショルダーS側に向かって徐々に拡張させて、ラグ溝4に入り込んだ泥濘を外部に排出しやすくすることが好ましい。
【0014】
【実験例】
タイヤサイズ(275/65R17)及びトレッドパターン(図1) を共通にして、接地面積比率、主溝の屈曲角θ、ラグ溝のタイヤ周方向に対する傾斜角度β、及び主溝幅のタイヤ展開幅に対する比率を表1のように異ならせた従来タイヤ(従来例)、本発明タイヤ(実施例1〜4)、及び比較タイヤ(比較例1〜8)を製作した。
【0015】
上記13種類のタイヤをリム(17×8JJ)に装着し、空気圧(200kPa)を充填して車両に装着し、以下の方法により泥濘地走行性能、騒音性能及び砂地走行性能との評価を行い、その結果を表1に記載した。
〔泥濘地走行性能評価方法〕
泥濘地において停止状態から所定の距離を走行する間に経過した時間を測定した。その結果を従来例を100とする指数により評価した。数値が大きいほど優れていることを示す。
〔騒音性能評価方法〕
テストコースにおいて50km/hで車両を直進走行させた時の車外騒音を測定した。その結果を従来例を100とする指数により評価した。数値が大きいほど優れていることを示す。
〔砂地走行性能評価方法〕
砂地において車両を走行させ、2人のパネラーによるフィーリング評価を行い、その結果を◎、○、△、×の4段階により表示した。なお、評価が分かれたものについては「〜」で結んで表示した。
【0016】
【表1】
表1より、実施例1〜4は、ラグ溝4の傾斜角βと接地面積比率を本発明の規定範囲にしたことにより、砂地走行性能(及び騒音性能)を従来例のレベルに実質的に維持した状態で、泥濘地走行性能が向上したことがわかる。
【0017】
【発明の効果】
上述したように、本発明の空気入りタイヤは、ジグザグ状の主溝の屈曲部からショルダー部に連通するように設けたラグ溝のタイヤ周方向に対する傾きを45〜60°の範囲にし、かつトレッド面の接地面積比率を60〜70%の範囲にしたことにより、泥濘地でのトラクションを増大することができる。
【0018】
しかも、主溝のジグザグの屈曲角を75〜140°とした上で、主溝幅をトレッド展開幅の2〜4%にしたことにより、騒音性能及び砂地走行性能を実質的に低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤのトレッド面の一部を展開して示す平面図である。
【符号の説明】
1 トレッド面
2、3 主溝
4 ラグ溝
5 サブ溝
L タイヤセンターライン
S ショルダー
Claims (1)
- トレッド面にタイヤセンターラインを挟んで周方向に平行に延びる2本のジグザグ状の主溝と、該主溝の屈曲部からそれぞれ両ショルダー側に平行に延びる複数本の傾斜したラグ溝とを配置して、非方向性のトレッドパターンを形成した空気入りタイヤにおいて、前記主溝のなす屈曲角を75〜140°、前記ラグ溝のタイヤ周方向に対する傾斜角を45〜60°、前記主溝の溝幅をトレッド展開幅の2〜4%とすると共に、前記主溝間に、該主溝の直状の溝部分同士を連結するサブ溝を配置し、かつタイヤを正規リムに組込んで正規内圧を充填し正規荷重の75%の荷重を負荷した状態における前記トレッド面の接地面積比率を60〜70%とした空気入りタイヤ。
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