JP4212688B2 - 映像編集装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、AV(オーディオ・ビデオ)ミキサー等に用いられる映像編集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像の編集を行うにあたって、例えば映像を終了する際にその映像に「終」の文字を入れるなど、映像にタイトル(文字など)を重ねて終了させる手法が一般的に用いられており、この手法の主なものとして、ソースフェードとトータルフェードの2つが知られている。ソースフェードは、図6(A)に示すように、映像(この例では富士山の風景)とタイトル(この例では「終」)が重ね合わせた状態から映像のみがフェードアウトしてタイトルだけが残る終了の仕方、トータルフェードは、図6(B)に示すように、映像とタイトルが重ね合わせれた状態から映像とタイトルが共にフェードアウトする終了の仕方である。
【0003】
このソースフェードとトータルフェードを実現するためには、従来はミキサーとタイトラーの2つの機器が必要となる。ミキサーは2つの映像をミックスする機器であり、タイトラーは映像にタイトルを挿入する機器である。これらの機器を用いて上述のソースフェードを実現するためには、図23(A)に示すように、ミキサーを前段に、タイトラーを後段に接続して、映像終了時には、前段のミキサーで背景映像をカラー画面(例えば白または黒など)にしつつ、後段のタイトラーでそのカラー画面にタイトルを重畳するといった操作をする必要がある。一方、トータルフェードを実現するためには、図23(B)に示すように、タイトラーを前段に、ミキサーを後段に接続して、映像終了時には、前段のタイトラーで映像にタイトルを挿入しつつ、後段のミキサーでそのタイトル付き映像の画面全体をカラー画面にフェードアウトさせる操作が必要である。
【0004】
このようなソースフェードとトータルフェードを1つの操作パネル上で操作しようとした場合、例えば図24に示すような操作パネルを用いる必要がある。図24において、インプット・セレクタは入力映像A、B、Cを設定するための選択スイッチボタンであり、「映像」「白バック画面」「タイトル」のうちの何れかを入力映像として選択することができる。フェーダ1は入力映像AとBの切換えを手動操作で行うための操作子であり、A側に操作ノブを移動させれば入力映像Aに、B側に操作ノブを移動させれば入力映像Bに画面が次第に変化するものであり、その中間点では操作ノブの位置に応じたミックス比で両映像A、Bをミックスした画面が映し出される。また、フェーダ2はAB側に移動させれば、フェーダ1による入力画面A、Bのミックス映像が、C側に移動させれば入力映像Cが次第に映し出され、その中間点では操作ノブの位置に応じたミックス比で両映像AB、Cをミックスした画面が映し出される。
【0005】
この操作パネルを用いてソースフェードを行うには、入力映像Aを「映像」に、入力映像Bを「白バック画面」に、入力映像Cを「タイトル」にそれぞれ設定して、フェーダ1をA側からB側に移動させつつこれと同時にフェーダ2をAB側からC側に移動させるように操作する。また、トータルフェードを行うには、上記同様に各入力映像A、B、Cを設定したうえで、フェーダ1をA側からB側に移動させつつこれと同時にフェーダ2をC側からAB側に移動させるように操作する。
【0006】
以上は映像を終了する際のことであるが、映像を開始する場合にも同様なことが言える。すなわち、映像を開始する場合にも、ソースフェードとトータルフェードの2つの仕方がある。この場合、ソースフェードは、映像開始時にまずカラーバック画面を背景にタイトル(例えば「山」の文字)だけが映し出され、その背景に漸次に映像(例えば富士山の風景)をフェードインで重ね合わせる開始方法であり、トータルフェードは、映像とタイトルを重ね合わせた映像を共にフェードインする開始方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来、単体の機器としてのミキサーとタイトラーを用いてソースフェードをトータルフェードを実現しようとした場合には、機器のつなぎ替えが必要となり、ソースフェードとトータルフェードを瞬時に切り換えて使用することはできなかった。また、ソースフェードまたはトータルフェードの操作を操作パネルで行おうとした場合には、フェーダの数や入力映像選択用のスイッチボタンなどの多くの操作子が必要となり、しかも2つのフェーダを同時に操作しなければならないなど、操作が複雑となり熟練を要していた。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、映像編集にあたって、ソースフェードとトータルフェード等の態様でフェードを、機器のつなぎ替えを要することなく、少ない操作子で簡単に行えるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するために、本発明に係る映像編集装置は、基本的な形態として、第1の映像と第2の映像の映像信号を入力する入力手段と、該第1の映像と該第2の映像との映像信号を混合して出力する混合手段と、該映像信号の混合割合を変化させる操作子と、該第1の映像と該第2の映像を混合したトータル映像をフェードするか、該第1の映像のみをフェードするかのフェード態様を指定する指定手段と、該指定手段により指定されたフェード態様で映像をフェードするフェード手段とを備えて成る。
この構成によれば、指定手段によりフェードの態様を指定すれば、フェード手段はそのフェード態様でフェードを行うので、機器のつなぎ替え等を要することなく、簡単な操作で、映像の開始時や終了時などに映像のフェードを実行することができる。
【0011】
上述の映像編集装置は、前記フェード手段によるフェードがフェードインであるか、またはフェードアウトであるかを指定する第2の指定手段を備えるように構成できる。
この第2の指定手段によって、フェードアウトを指定した場合には、指定手段で指定したフェード態様に応じて、例えば、映像の終了時等において、第1の映像をフェードアウトして第2の映像を残すソースフェード、あるいは第1の映像と第2の映像を共に消すトータルフェードなどを実行できる。またフェードインを指定した場合には、指定手段で指定したフェード態様に応じて、例えば、映像の開始時等において、第2の映像のみを表示した状態から第1の映像をフェードインするソースフェード、あるいは第1の映像と第2の映像を共にフェードインするトータルフェードなどを実行できる。
【0012】
また、上述の映像編集装置は、前記フェード手段によるフェードの実行開始を指示する開始指示手段を備え、該開始指示手段の操作に応じて、指定された態様のフェードを開始するように構成できる。
この構成によれば、指定手段により映像のフェード態様を指定した後に、開始指示手段によりフェードの開始を指示すれば、その選択されたフェード態様で映像のフェードが開始されるので、機器のつなぎ替え等を要することなく、簡単な操作で、映像の開始時や終了時などに映像のフェードを実行できる。
【0013】
また、上記の第2の映像は、文字や図形、静止画等からなるタイトル画とすることができる。これにより、映像開始時や終了時のタイトルの挿入が容易に行えるようになる。
【0014】
また、上述の映像編集装置は、該第1の映像および該トータル映像をフェードする時間をそれぞれ任意に設定する設定手段を備えるように構成できる。
【0015】
なお、上記の混合手段は、その映像出力信号に背景色画面の映像信号を混合する手段を含んで構成することができる。
この構成によれば、ソースフェードやトータルフェードに所望の背景色を挿入することができるが、これだけでなく、例えばメイン映像からカラー映像に切り換える際に、その切り換わり目に背景色画面を挿入することで、映像の時間の経過等を表現することができる。
【0016】
図1は上述の本発明に係る映像編集装置を実現する例を示した図である。この図1はフェードの態様を簡単な操作で切り換えることができる映像編集装置のパネル面を示すもので、この映像編集装置は、第1の映像(ソース映像)と第2の映像(サブ映像)を入力し、これらを混合したトータル映像をフェードイン/アウトする手段と、ソース映像のみをフェードイン/アウトする手段と、第2の映像のみをフェードイン/アウトする手段とを備え、操作に応じたフェードを行えるようになっている。
【0017】
図1において、110は第1の映像(ソース映像)と第2の映像(サブ映像)との混合割合を手動で調整する操作子であるフェーダである。スイッチ111は、設定された速度(所要時間)でフェーダの移動を自動的に開始するスイッチである。120は第2の映像(サブ映像)を選択するためのスイッチボタン群であり、スイッチ121はソース映像とは別に入力される映像入力を、またスイッチ122はタイトル画をそれぞれ選択するためのものである。130はフェードに関するスイッチ群であり、スイッチ131は、背景色画面として白または黒の画面を選択するためのもの、スイッチ132はソースフェードを選択するためのもの、スイッチ133はトータルフェードを選択するためのもの、スイッチ134はフェードの実行を指示するためのものである。
【0018】
上記パネル図において、第2の映像としてタイトルを選択し、フェードをサブ映像側に移動することで、ソース映像中にタイトルが映し出される。次に、ソースフェードスイッチ132を押すことにより、ソースフェードを選択し、実行スイッチ134を押すと、ソース映像のみをフェードアウトする。この状態で再度、実行スイッチ134を押すと、ソース映像はフェードインし、タイトルとソース映像の両方を表示する。
【0019】
また、混合表示されている状態でトータルスイッチ132を押すと、トータルフェードが選択され、次に実行スイッチ134を押すと、ソース映像とタイトル画を混合した映像がフェードアウトするように構成している。
このことにより、ソース映像にタイトルをフェードイン/アウトしたり、混合した映像をフェードイン/アウトしたり、ソース映像のみをフェードイン/アウトすることが簡単にできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は本発明の一実施例としての映像編集装置を搭載したAVミキサーの全体構成を概略的に示す図である。図2において、CPU1は装置全体の制御を司る中央処理装置、RAM2は各種のデータを記憶したり作業用のメモリ領域を提供するランダム・アクセス・メモリ、ROM3は制御プログラムや各種のテーブル等を記憶するリード・オンリー・メモリ、表示器4は各種設定データ等を表示するためのLCD(液晶表示器)、表示ドライバー5は表示器4を駆動制御するためのもの、映像・音声回路6は複数の映像信号と音声信号とをそれぞれミキシング等するためのハードウェア回路、操作子群8はAVミキサーの操作パネル上に配置される各種の設定/選択などのための操作子群、インタフェース7はこれら映像・音声回路6や操作子群8とCPU1等との間の信号の授受をインタフェースする回路、タイトル/静止画ファイル用メモリ9は各種のタイトルや静止画の映像データ(圧縮データ)を予め保持しているメモリであり、例えばCD−ROMやフロッピィディスクなどで代表されるものである。
【0021】
図3には操作パネルの外観図が示される。この操作パネル上に各種の操作子群8と表示器4とが配置されている。この操作子群8は、大きく分けて、映像・音声切換え用のスイッチボタン20、フェードコントロール用のスイッチボタン21、タイトル/静止画ファイル選択用のスイッチボタン22、メイン映像/サブ映像を手動で切り換えるための操作子であるフェーダ23、サブ映像選択用のスイッチボタン24、その他の各種の操作用のスイッチボタン25等からなる。
【0022】
ここで、映像・音声切換え用のスイッチボタン20は、映像と音声がその各々に対応する操作子の操作に応じて別々に切り換えられるノーマルモードを選択するためのノーマルボタン201、シーンチェンジにおける映像の切換わり目に白バック画面や黒バック画面等のカラー画面が挿入されるカラーインサートモードを選択するためのカラーインサートボタン202、映像の切換えに連携して音声も映像に一致するように切り換える音声連携モードを選択するための音声連携ボタン203からなる。
【0023】
また、フェードコントロール用のスイッチボタン21は、白/黒ボタン211、ソースモードボタン212、トータルモードボタン213、実行ボタン214からなる。これらのボタンは映像にタイトルを重ね合わせた際のフェードイン/アウトの仕方を選択/実行するためのボタンである。
【0024】
すなわち、ソースボタン212は、ソースフェード・モードを選択するためのボタンであり、このソースフェード・モードでは、映像開始時には、タイトルのみの状態からその背景に映像がフェードインし、映像終了時には、図6(A)に示すように、映像とタイトルが重ね合わされた状態から映像のみがフェードアウトしてタイトルが残る。また、トータルボタン213は、トータルフェード・モードを選択するためのボタンであり、このトータルフェード・モードでは、映像開始時には、映像とタイトルが重ね合わせれた映像が共にフェードインし、映像終了時には、図6(B)に示すように、映像とタイトルが重ね合わせれた状態から映像とタイトルが共にフェードアウトする。
【0025】
白/黒ボタンはこのソースフェード・モードとトータルフェード・モードにおけるバック画面のカラーを白とするか黒とするかを選択するためのボタンである。
【0026】
実行ボタン214はソースボタン212またはトータルボタン213により選択されているモードにおいて、フェードイン、フェードアウトの実行を指示するボタンである。この実行ボタン214の裏側にはLEDが備えられており、ボタンを透過してその点灯状態が確認できるようになっている。通常、LEDは消灯しており、この消灯している時に実行ボタン214を押すと、フェードアウトを開始してLEDが点灯する(映像終了指示機能)。またLEDが点灯している時に実行ボタン214を押すと、フェードインを開始してLEDは消灯する(映像開始指示機能)。
【0027】
タイトル/静止画ファイル用のスイッチボタン22は、タイトル/静止画ファイル用メモリ9に格納されているタイトル/静止画を選択するためのボタン群である。
【0028】
フェーダ23はメイン映像/サブ映像を手動で切り換える際の操作子であり、操作ノブをメイン映像側に移動させるに伴ってメイン映像が、またサブ映像側に移動させるに伴ってサブ映像がより多く出力されるように、メイン映像とサブ映像のミックス比を操作ノブの位置で設定するものである。
【0029】
オートテイクボタン26はメイン映像/サブ映像を自動で切り換える際の操作子であり、オートテイクボタン26がONされたときにはフェーダ23で手動操作した設定値は無視される。
【0030】
サブ映像用のスイッチボタン24は、サブ映像として、映像・音声回路6に入力されている映像Bを選択するための映像Bボタン241、タイトル/静止画を選択するためのタイトルボタン242からなる。
【0031】
その他のボタン群25は、カーソル移動用のカーソルボタン250、バリュー設定用のバリューボタン251、モードを設定モードにするための設定ボタン252、メニューモードにするためのメニューボタン253、Yes/Noを選択するためのYes/Noボタン254、映像Bの取込み(キャプチャ)を指示するするためのキャプチャボタン256、文字抽出のモードにするための文字抽出ボタン257、色加工のモードにするための色加工ボタン258、色抜きのモードをするための色抜きボタン259等からなる。
【0032】
図4には、前述の映像・音声回路6における映像処理に係わる映像回路部分の詳細な構成が示される。図4において、この映像回路にはメイン映像としての映像Aとサブ映像としての映像Bとの映像信号がそれぞれ入力されており、またメモリ35には、タイトル/静止画ファイル用のスイッチボタン22によって選択されてタイトル/静止画ファイル用メモリ9から転送されたタイトル/静止画の映像データがサブ映像として格納されるようになっている。そして、映像出力としてはこれらのメイン映像とサブ映像(映像Bまたはタイトル/静止画)のミックス映像を出力できるようになっている。
【0033】
前処理部31は、入力されたメイン映像Aの映像信号から同期信号を分離し、分離した同期信号をタイミング発生器33に、また残りの映像信号をモジュレータ41の入力端子▲1▼に送出する。
【0034】
また前処理部32は前処理部31と同じ機能を持ち、サブ映像としての入力映像Bの映像信号から同期信号を分離するものであり、同期信号分離後の映像信号はA/D変換器34に入力され、ディジタル化された後にメインコントローラ36に入力される。
【0035】
メモリ35には、上述したように、タイトル/静止画ファイル用メモリ9から読み出されて復号されたタイトル/静止画(以下、説明の便宜上単にタイトル画と略する)の映像データが格納されており、このタイトル画の映像データはメモリコントローラ36によって読み出されるようになっている。
【0036】
タイミング発生器33はメモリ35に格納されたタイトル画をメイン映像Aと同期させて読み出せるように、前処理部31からのメイン映像Aの同期信号に基づいてメモリ読出しのためのタイミング信号を発生し、それをメモリコントローラ36に送出する。
【0037】
メモリコントローラ36は、サブ映像スイッチボタン24によってサブ映像としてタイトル画が選択されているときは、タイミング発生器33からのタイミング信号に基づいてメモリ35からタイトル画の映像データ(ディジタル値)を読み出してD/A変換器38に出力するともに、キー出力部39に後述するキーデータを出力する。キー出力部39はこのキーデータに基づいてキー信号を作成し、乗算器44に出力する。一方、サブ映像として入力映像Bが選択されているときは、入力された映像Bの映像データ(ディジタル値)を一時的にメモリに記憶し、タイミング信号に基づいて読み出すことによって映像Aと同期してD/A変換器38に出力する。
【0038】
キー出力部39に入力されたキーデータは、タイトル(文字)の輪郭を抽出するためのものであり、タイトルの輪郭の縁(もしくはタイトルを取り囲んだ枠)に沿って例えばその内側を1、外側を0などとしている。これには例えばファクシミリ等で文字を符号化するランレングス符号などが利用可能である。キー出力部39はこのキーデータを映像信号に同期したアナログのキー信号に変換して乗算器44に出力する。つまり、このキー信号は、いわば、文字を撮った映像から文字部分(もしくは文字を取り囲む枠部分)を抜き出した映像信号といえる。
【0039】
D/A変換器38は入力された映像データに基づいてその色情報をアナログの色信号に変換するなどして映像データをアナログ映像信号に変換してモジュレータ42の入力端子▲1▼に送出する。
【0040】
モジュレータ41、42、43はそれぞれ同じ構成からなり、それぞれに映像信号が入力される2つの入力端子▲1▼と▲2▼を持ち、制御端子に入力された制御電圧に応じて、入力されている2つの映像信号のミックスと切換えを行う。この実施例では、モジュレータ41、42、43は、制御電圧が0のときに入力端子▲2▼に入力された映像信号を出力し、制御電圧が最大値のときに入力端子▲1▼に入力された映像信号を出力し、その中間では両者をミックスした映像信号を出力する。この際、制御電圧の0と最大値間を漸次に変化させればクロスフェードによる映像切換えとなり、瞬時に変化させれば通常の映像切換えとなる。
【0041】
バックカラー発生器37は映像切換えの際などのその切り換わり目に挿入するバックカラーを発生させるためのもので、バックカラーの映像信号はモジュレータ41、42の入力端子▲2▼とに入力される。モジュレータ41の出力信号はモジュレータ43の入力端子▲1▼に、モジュレータ42の出力信号はモジュレータ43の入力端子▲2▼にそれぞれ入力される。モジュレータ41、42には多チャネルD/A変換器40から制御電圧が入力され、モジュレータ43には乗算器44を介して多チャネルD/A変換部から制御電圧が入力される。この乗算器44の他方の入力端子にはキー出力部39からキー信号が入力される。多チャネルD/A変換器40にはそれら制御電圧の指示データ(ディジタル値)がインタフェース7を通してCPU1から与えられる。
【0042】
モジュレータ43の出力信号はビデオエンコーダ45、ビデオバッファ増幅器46を経て映像出力として出力される。ここで、ビデオエンコーダ45は前処理部31で分離した同期信号を出力映像信号に再び付加するものである。
【0043】
図5には映像・音声回路6における音声処理を行う音声回路部分の詳細な構成が示される。この音声回路は右チャネル用と左チャネル用の2回路からなる。音声回路には、映像A用の音声信号a、映像B用の音声信号b、映像A、Bとはかかわりなく外部入力される例えばBGMなどの外部音声信号AUXがそれぞれ入力されており、これらの音声信号を選択もしくはミックスした信号を音声出力として出力する。
【0044】
図5において、VCA(電圧制御増幅器)51〜53はそれぞれに入力された音声信号a,b,AUXを多チャネルD/A変換器56からの制御電圧に応じて音量調整して出力する回路であり、それらの出力信号は加算器54に入力される。加算器54はそれらの入力信号をミックスする回路であり、その出力信号はさらにVCA55を経て音声出力として出力される。このVCA55は多チャネルD/A変換器56からの制御電圧に応じて音声出力の音量レベルを調整する。また、多チャネルD/A変換器56にはインタフェース7を介してCPU1から各VCA51〜53、55に対する制御電圧の指示データ(ディジタル値)が入力される。
【0045】
以下、この実施例装置の動作を、映像終了時を例にして説明する。まず、図2に示す映像回路の動作概要を説明する。メイン映像Aは前処理部31を経てモジュレータ41に入力され、このモジュレータ41でバックカラー映像とミックスされて、そのミックス映像はさらにモジュレータ43に入力さる。
【0046】
一方、サブ映像については、映像Bがサブ映像として選択されているときには、前処理部32、メモリコントローラ36、D/A変換器38を経てモジュレータ42に入力され、また、サブ映像としてタイトルが選択されているときにはメモリ33、メモリコントローラ36、D/A変換器38を経てモジュレータ42に入力される。モジュレータ42ではサブ映像とバックカラー映像とがミックスされて、そのミックス映像はさらにモジュレータ43に入力される。モジュレータ43は、モジュレータ41、42の出力信号を制御電圧に応じてミックスして映像出力信号とする。
【0047】
モジュレータ43の制御電圧は乗算器44を介して入力されるが、キー出力部39はサブ映像として映像Bが選択されているときは全画面に対してオール“1”のキー信号を乗算器44に出力し、タイトルが選択されているときは、タイトルの文字の輪郭の内側に対してオール“1”、外側に対してオール“0”のキー信号を出力する。この乗算器44はタイトルが選択されている場合には、タイトルの輪郭の外側部分では常に最大値の電圧を出力するようになっている。
【0048】
この実施例の映像回路では、ソースフェードを行うときには、モジュレータ42でタイトル、モジュレータ43でモジュレータ42の出力側(タイトル輪郭の内側)を選択した状態で、モジュレータ41でメイン映像Aからカラーバック画面映像に逐次に切り換える。また、トータルフェードを行うときには、モジュレータ41でメイン映像Aから白バック画面映像に逐次に切り換えると共に、モジュレータ42でカラーバック画面映像からタイトルに逐次に切り換えつつ、モジュレータ43をモジュレータ42の出力側に逐次に切り換える。
【0049】
以下、この実施例装置による各種の映像切換え動作を説明する。なお、以下の説明では、モジュレータ41の制御電圧をC1、モジュレータ42の制御電圧をC2、モジュレータ43の制御電圧をC3で表すものとする。そして、制御電圧C3は、サブ映像がタイトルであるときには、乗算器44においてキー信号が乗算される値である。
【0050】
〔オートテイク動作〕
まず、AVミキサーでの基本的な動作であるオートテイク動作について図7、図8、図9を参照して説明する。
いま、フェーダ23がメイン映像A側に倒されており、一方、サブ映像として映像Bボタン241によって入力映像Bが選択されているものとする。図7に示すように、メイン映像Aは富士山の映像、サブ映像Bはヨットの映像とする。また、音声連携ボタン203もONされているものとする。この状態で、オートテイクボタン26をONにすると、メイン映像Aからサブ映像Bにクロスフェードで画面切換えが行われ、これに連携して音声出力も音声aから音声bにクロスフェードする。
【0051】
図9はオートテイク時における各制御電圧C1、C2、C3の変化状態を示す。図9に示すように、制御電圧C1とC2は共に最大値を継続して出力しており、それによりモジュレータ41はメイン映像Aを、またモジュレータ42はサブ映像Bを出力する。そして、所定のオートテイク設定時間をかけて、制御電圧C3が最大値からゼロに漸減することで、モジュレータ43の出力映像は、モジュレータ41のメイン映像Aから、モジュレータ42のサブ映像Bに切り換わる。
【0052】
一方、サブ映像としてタイトルボタン22によってタイトル(この例では「終」)が選択されている場合には、オートテイクボタン26をONにすると、制御電圧C3はキー出力部39からのキー信号に乗算されてからモジュレータ43に入力される。よって、モジュレータ43からは、画面中のタイトル(文字)部分ではモジュレータ42からのタイトル映像が、またタイトル以外の部分ではモジュレータ41からのメイン映像Aが映像出力される。これにより、図8に示すように、メイン映像にタイトルが重ね合わされた映像となる。
【0053】
このときに、外部音声挿入ボタン204がOFFであれば、図8▲1▼に示すように、音声出力はメイン映像Aの音声aのままであり、一方、外部音声挿入ボタン204がONであれば、図8▲2▼に示すように、オートテイクに伴って音声出力は音声aから外部音声Bにクロスフェードする。
【0054】
〔トータルフェード・モード〕
次に、トータルフェード動作について説明する。
図10、図11はトータルフェード・モードを説明するための図であり、図10はトータルフェードにおける各制御電圧C1、C2、C3の変化状態を示すもの、図11はトータルフェードにおける映像と音声の切り換わり状態を説明するものである。
【0055】
上述のように、サブ映像としてタイトルボタン242によってタイトルが選択され、オートテイクによりメイン映像Aとタイトルとが重ね合わされているものとし、トータルボタン213によってトータルフェード・モードが設定されているものとする。この状態の場合、図10に示すように、制御電圧C1とC2は最大値、制御電圧C3はゼロとなり、これにより、図11▲1▼に示すように、メイン映像A(富士山の映像)とタイトル(「終」の文字)とが重ね合わさって映し出される。
【0056】
この状態で、実行ボタン214をONにすると、図10に示すように、所定のフェード設定時間をかけて、制御電圧C1がゼロに漸減してモジュレータ41から白バック画面が出力され、制御電圧C2がゼロに漸減してモジュレータ42から白バック画面が出力され、また制御電圧C3は最大値に漸増してモジュレータ43からモジュレータ41の白バック画面が出力される。。これにより、図11▲1▼に示すように、メイン映像A(富士山)とタイトル(終)のミックス映像は、一緒にフェードアウトして白バック画面の画面になる。
【0057】
この場合において、音声連携ボタン203で音声連携モードが設定されていた場合には、図11▲1▼に示すように、メイン映像Aの音声aはミックス映像のフェードアウトに伴って音量レベルがゼロに漸減(フェードアウト)する。
【0058】
一方、音声連携モードが設定されていない状態で上述のトータルフェードが行われた場合には、図11▲2▼に示すように、トータルフェード終了時にはまだメイン映像Aの音声aが残っているが、その後に音声連携ボタン203をONすると、その時点から音声aの音量レベルがゼロに向かってフェードアウトする。
【0059】
また、音声連携モードが設定され、かつ音声入力として外部音声AUXが選択されていた場合には、図11▲3▼に示すように、トータルフェード前はミックス映像に伴う音声として外部音声AUXが音声出力され、トータルフェードの実行が指示されると、この外部音声AUXはミックス映像のフェードアウトに伴って音量レベルがゼロにフェードアウトする。
【0060】
この場合において、トータルフェード前の音声連携モードがOFFであって、トータルフェード後にONに設定されたものである場合には、図11▲4▼に示すように、音声連携ボタン203がONされるまでトータルフェード後の白バック画面に対して外部音声AUXが音声出力されており、ONされた時点から外部音声AUXの音量レベルがゼロにフェードアウトする。
【0061】
〔ソースフェード・モード〕
次に、ソースフェード動作について説明する。図12、図13はソースフェード・モードを説明するための図であり、図12はソースフェードにおける各制御電圧C1、C2、C3の変化状態を示すもの、図13はソースフェードにおける映像と音声の切り換わり状態を説明するものである。
【0062】
サブ映像としてタイトルボタン242によってタイトルが選択され、ソースボタン212によってソースフェード・モードが設定されると、図12に示すように、制御電圧C1とC2は最大値、制御電圧C3はゼロとなり、これにより、図13▲1▼に示すように、メイン映像A(富士山)とタイトル(終)とが重ね合わさって映し出される。
【0063】
この状態で、実行ボタン214をONにすると、図12に示すように、制御電圧C1は所定のフェード設定時間を経てゼロに漸減することでモジュレータ41から白バック画面が出力され、制御電圧C2は最大値を維持することでモジュレータ42からはタイトルが出力され、制御電圧C3はゼロを維持することでモジュレータ43はモジュレータ42からのタイトルを出力する。これにより、図13▲1▼に示すように、メイン映像A(富士山)とタイトル(終)のミックス映像は、メイン画像が次第にフェードアウトして白バック画面となり、タイトルだけが残る。
【0064】
この状態において、さらにタイトルをフェードアウトするには、オートテイクボタン26をONにする。これにより、図12に示すように、所定のオートテイク設定時間をかけて、制御電圧C3がゼロから最大電圧に漸増し、それによりモジュレータ43からはモジュレータ41の白バック画面が出力されるので、図13▲1▼に示すようにタイトルはフェードアウトして白バック画面に変わる。
【0065】
このソースフェードの処理において、音声連携ボタン203で音声連携モードが既に設定されていた場合には、図13▲1▼に示すように、ソースフェードによりタイトルだけが残っているときにはメイン映像Aの音声aが音声出力されており、オートテイクボタン26がONにされたときから、この音声aが漸減して消音される。
【0066】
一方、図13▲2▼に示すように、音声連携モードが設定されていない状態で上述のトータルフェードが行われた場合には、オートテイクボタン26によりタイトルが白バック画面に切り換えられても、依然として音声aが音声出力される。そして、音声連携ボタン203により音声連携ONとしたとときから、この音声aが漸減して消音される。
【0067】
また、音声連携モードが設定され、かつ音声入力として外部音声AUXが選択されていた場合には、図13▲3▼に示すように、ソースフェード前はミックス映像に伴う音声として外部音声AUXが音声出力され、ソースフェードの実行が指示されても、この外部音声AUXが音声出力され続け、オートテイクボタン26がONされてタイトルが白バック画面に漸次に切り換えれたときに、それに伴って外部音声AUXも漸次に消音される。
【0068】
また、図13▲4▼に示されるように、トータルフェード前において音声連携モードがOFF、外部音声AUXがONである場合には、ソースルフェードの実行指示に伴って、音声はメイン映像Aの音声から外部音声AUXにクロスフェードで切り換えられる。この状態はオートテイクボタン26でタイトルを白バック画面に切り換えても変わらない。そして、音声連携ボタン203をONにすると、この外部音声AUXは漸次に消音される。
【0069】
〔カラーインサート〕
次に、実施例装置におけるカラーインサート動作について説明する。このカラーインサート動作はシーンチェンジの際に画面の切り換わり目でバックカラー画面(例えば白バック画面や黒バック画面)を挿入することで、例えば切換え前の映像と切換え後の映像における時間の経過を表現するなどのような目的に用いられる。ここではサブ映像として入力映像Bを選択しているものとして説明を行う。
【0070】
図14、図15はカラーインサート(I)の動作を説明するための図であり、図14はカラーインサート時における各制御電圧C1、C2、C3の変化状態を示すもの、図15はカラーインサート時における映像と音声の切り換わり状態を説明するものである。
【0071】
サブ映像として映像Bボタン241によって入力映像B(ヨットの映像)が選択されており、図15に示すように、現在はメイン映像A(富士山の映像)が映像出力されているものとする。この状態でカラーインサートボタン202がONにされると、カラーインサート・モードが設定される。
【0072】
この状態でオートテイクボタン26をONにすると、図14に示すように、制御電圧C1が漸減することで、モジュレータ41からは映像Aに逐次に白バック画面がミックスされる映像が出力され、その後に所定のカラー場面設定時間にわたり白バック画面のみが出力される。このカラー場面設定時間を経たら、今度は制御電圧C2が漸増して最大値となることで、モジュレータ42からは白バック画面に逐次にサブ映像B(ヨット)がミックスされる映像が出力される。
【0073】
一方、制御電圧C3は当初最大値であったものが、上記のカラー場面設定時間をかけてゼロに漸減することで、カラー場面設定時間の終了時点でモジュレータ43からはモジュレータ42の映像Bが出力される。つまり、モジュレータ43からの映像出力は、初めはメイン映像A(富士山)であったものが次第に白バック画面にフェードアウトして、いったん白バック画面となり、次いでその白バック画面にサブ映像B(ヨット)が次第にフェードインしていくものとなる。
【0074】
このカラーインサート動作時における音声出力は、図15に示すように、カラーインサートで映像が切り換えられている際に、メイン映像Aの音声aが漸減してゼロになると同時に、サブ映像Bの音声bがゼロから漸増するようにしたり(1/2切換え)、あるいは音声aと音声bの切り換わり目において、カラー場面設定時間にわたって無音としたり(空白インサート)することが可能である。
【0075】
図16、図17は上記したカラーインサート動作の他の実施例を説明するための図である。この実施例は上述のカラーインサート動作におけるカラー場面設定時間を無くしたものである。図16はこの他の実施例における各制御電圧C1、C2、C3の変化状態を示すもの、図15はこの他の実施例における映像の切り換わり状態を説明するものである。
【0076】
前述の実施例同様、当初は制御電圧C1とC3が最大値であることによって、モジュレータ43からはメイン映像Aが出力されているものとする。また、カラーインサートボタン202がONされているものとする。
【0077】
この状態でオートテイクボタン26をONにすると、図16に示すように、制御電圧C1が漸減することで、モジュレータ41からは映像Aに逐次に白バック画面がミックスされる映像が出力され、やがて白バック画面のみが出力される。これと同時に、今度は制御電圧C2が漸増して最大値となることで、モジュレータ42からは白バック画面に逐次にサブ映像Bがミックスされる映像が出力される。
【0078】
一方、制御電圧C3は制御電圧C1とC2が同時にゼロとなっている時(オートテイク設定時間の半分時点)に瞬間的に最大値からゼロに切り換わる。これにより、図17に示すように、モジュレータ43からの最終的な映像出力は、初めはメイン映像A(富士山)であったものが次第に白バック画面にフェードアウトして白バック画面になり、白バック画面になったら直ちに、その白バック画面画面にサブ映像B(ヨット)が次第にフェードインしていくものとなる。
【0079】
図18、図19は上記したカラーインサート動作のまた他の実施例を説明するための図である。この実施例は上述のカラーインサート動作における映像の切換え時にメイン映像Aとサブ映像bとがクロスフェードするようにしたものである。図18はこの他の実施例における各制御電圧C1、C2、C3の変化状態を示すもの、図19はこの他の実施例における映像の切り換わり状態を説明するものである。
【0080】
前述の実施例同様、当初は制御電圧C1とC3が最大値であることによって、モジュレータ43からはメイン映像Aが出力されているものとする。また、カラーインサートボタン202がONされているものとする。
【0081】
この状態でオートテイクボタン26をONにすると、図16に示すように、制御電圧C1が漸減することで、モジュレータ41からは映像Aに逐次に白バック画面がミックスされる映像が出力され、やがて白バック画面のみが出力されるが、この制御電圧C1が完全にゼロになる前に、今度は制御電圧C2が漸増して最大値となることで、モジュレータ42からは白バック画面に逐次にサブ映像Bがミックスされる映像が出力される。
【0082】
一方、制御電圧C3は制御電圧C1とC2がオーバラップしている時(カラーオーバラップ設定時間)に最大値からゼロに次第に切り換わる。これにより、図19に示すように、モジュレータ43からの最終的な映像出力は、初めはメイン映像Aであったものが次第に白バック画面にフェードアウトしつつ、サブ映像Bとクロスフェードし、その後に次第にサブ映像Bがフェードインしていくものとなる。
【0083】
次に、カラーインサートを行いつつオートテイク動作をする実施例について図20、図21、図22を参照して説明する。図20はこの実施例における各制御電圧C1、C2、C3の変化状態を示すもの、図22はこの実施例における映像の切り換わり状態を説明するものである。
【0084】
この場合、制御電圧C1は最大値で、モジュレータ41は常にメイン映像Aを出力している。制御電圧C2はゼロで、モジュレータ42は当初は白バック画面を出力しているが、オートテイク設定時間の半分時点から最大値に向けて漸増することで、モジュレータ42はタイトルを出力する。制御電圧C3はオートテイクのONとともに、最大値から漸減し、オートテイク設定時間の半分時点でゼロになる。これにより、画面上では、図22に示すように、当初はメイン映像A(富士山)が映し出され、ついでオートテイク設定時間の半分頃までに富士山の映像上においてタイトル(「終」)の切り抜き部分(白バック)が生じ、ついでその切り抜き部分にタイトルがフェードインしていくことになる。
【0085】
この図20の実施例はタイトルが挿入される変わり目がはっきりしている方法であるが、この変わり目を淡いものにしたい場合には、図21に示されるように、制御電圧C3をオートテイク設定時間全てをかけて変化させるようにすればよい。
【0086】
以上の説明では、主に映像を終了させるときのAVミキサーの動作を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、映像を開始するときにも、ソースフェード、トータルフェードを操作子の簡単な操作で実現することができる。すなわち、上述の実施例装置では、実行ボタン214を押すと、フェードアウトが開始され、フェードアウトが完了すると、この実行ボタン214のLEDが点灯する。このときに再度、実行ボタン214を押すと、フェードインとなり、フェードインが完了すると、LEDは消灯する。
【0087】
このことにより、映像開始時には、ソースフェードを選択した状態で実行ボタン214を押せば、タイトルのみの表示から映像Aをフェードインすることができ、また、トータルフェードを選択した状態で実行ボタン214を押せば、タイトルと映像Aの重ね合わせ映像をフェードインすることができる。
【0088】
例えば、ソースフェードの場合には、映像の開示時にまずタイトルのみを表示し、次に映像をフェードインし、次にタイトルをフェードアウトするには、ソースフェードを選択し、フェーダ23をサブ映像側に倒す。これにより、まずタイトルと映像Aが表示されることを確認する。次いで、実行ボタン214を押す。すると、映像Aがフェードアウトし、タイトルだけが表示される。ここから、録画用のビデオの録画を開始する。次に、実行ボタン214を押すと、映像Aがフェードインし、次にオートテークボタン26を押すと、フェーダ23がメイン映像A側に移動し、タイトルがフェードアウトする。
【0089】
また例えば、トータルフェードの場合には、映像の開示時にタイトルと映像を同時にフェードインするには、トータルフェードを選択し、フェーダ23をサブ映像側に倒す。これにより、まずタイトルと映像Aが表示されることを確認する。次いで、実行ボタン214を押す。すると、映像Aとタイトルがフェードアウトする。ここから、録画用のビデオの録画を開始する。次に、実行ボタン214を押すと、映像Aとタイトルが同時にフェードインする。次にオートテークボタン26を押すと、フェーダ23がメイン映像A側に移動し、タイトルがフェードアウトする。
【0090】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、映像の編集にあたって、タイトルを残したままソース映像をフェードイン/アウトしたり、タイトルを含めてソース映像をフェードイン/アウトしたりなどする効果的な演出を、少ない操作子を用いて簡単な操作で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る映像編集装置を実現する例を示す図である。
【図2】本発明の一実施例としての映像編集装置を搭載したAVミキサーの全体構成を概略的に示す図である。
【図3】実施例装置における操作パネルの外観図である。
【図4】実施例装置の映像・音声回路における映像処理にかかわる映像回路部分の詳細な構成を示す図である。
【図5】実施例装置の映像・音声回路における音声処理にかかわる音声回路部分の詳細な構成を示す図である。
【図6】実施例装置におけるソースフェードとトータルフェードを説明するための図である。
【図7】実施例装置におけるオートテイク動作(入力映像B選択時)を説明するための図である。
【図8】実施例装置におけるオートテイク動作(タイトル選択時)を説明するための図である。
【図9】実施例装置におけるオートテイク動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図10】実施例装置におけるトータルフェード動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図11】実施例装置におけるトータフェード動作時の音声・映像の制御状態を示す図である。
【図12】実施例装置におけるソースフェード動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図13】実施例装置におけるソースフェード動作時の音声・映像の制御状態を示す図である。
【図14】実施例装置におけるカラーインサート(I)動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図15】実施例装置におけるカラーインサート(I)動作時の音声・映像の制御状態を示す図である。
【図16】実施例装置におけるカラーインサート(II)動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図17】実施例装置におけるカラーインサート(II)動作時の音声・映像の制御状態を示す図である。
【図18】実施例装置におけるカラーインサート(III )動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図19】実施例装置におけるカラーインサート(III )動作時の音声・映像の制御状態を示す図である。
【図20】実施例装置におけるオートテイク+カラーインサート動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図21】実施例装置におけるオートテイク+カラーインサート動作時のモジュレータ制御電圧の変化を示す図である。
【図22】実施例装置におけるオートテイク+カラーインサート動作時の映像の制御状態を示す図である。
【図23】従来においてソースフェードとトータルフェードを行うときのタイトラーとミキサーの接続関係を示す図である。
【図24】ソースフェードとトータルフェードを行うための従来装置の操作パネルを示す図である。
【符号の説明】
1 CPU(中央処理装置)
2 RAM(ランダム・アクセス・メモリ)
3 ROM(リード・オンリー・メモリ)
4 表示器
5 表示ドライバ
6 映像・音声回路
7 インタフェース
8 操作子群
9 タイトル/静止画ファイル用メモリ
20 映像・音声切換え用のスイッチボタン
21 フェードコントロール用のスイッチボタン
22 タイトル/静止画ファイル用のスイッチボタン
23 フェーダ
24 サブ映像用のスイッチボタン
25 その他のスイッチボタン
31、32 前処理部
33 タイミング発生器
34 A/D変換器
35 メモリ
36メモリコントローラ
37 バックカラー発生器
38 D/A変換器
39 キー出力部
40、56 多チャネルD/A変換器
41〜43 モジュレータ
44 乗算器
45 ビデオエンコーダ
46 ビデオバッファ増幅器
51〜53、55 VCA(電圧制御増幅器)
54 加算器
Claims (5)
- 第1の映像と第2の映像の映像信号を入力する入力手段と、
該第1の映像と該第2の映像との映像信号を混合して出力する混合手段と、
該映像信号の混合割合を変化させる操作子と、
該第1の映像と該第2の映像を混合したトータル映像をフェードするか、該第1の映像のみをフェードするかのフェード態様を指定する指定手段と、
該指定手段により指定されたフェード態様で映像をフェードするフェード手段とを備えた映像編集装置。 - 前記フェード手段によるフェードがフェードインであるか、またはフェードアウトであるかを指定する第2の指定手段を備えた請求項1記載の映像編集装置。
- 前記フェード手段によるフェードの実行開始を指示する開始指示手段を備え、該開始指示手段の操作に応じて、指定された態様のフェードを開始するようにした請求項1または2記載の映像編集装置。
- 該第2の映像としてタイトル画が用いられる請求項1〜3のいずれかに記載の映像編集装置。
- 該第1の映像および該トータル映像をフェードする時間をそれぞれ任意に設定する設定手段を備えた請求項1〜4のいずれかに記載の映像編集装置。
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