JP4212426B2 - Iii族窒化物系化合物半導体基板の製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物系化合物半導体基板の製造方法 Download PDF

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本発明は、単層又は複層のIII族窒化物系化合物半導体層から成る下地層を片面のみに有するシリコン基板の前記下地層の上に更に、厚さ1μm以上のIII族窒化物系化合物半導体をHVPE法により結晶成長させる方法に関する。
この方法は、例えば半導体レーザ、LED、受光素子、圧力センサなどの任意の半導体素子の結晶成長基板を製造する際に、大いに有用なものである。
シリコン基板などの比較的安価な異種基板を用いて厚さ1μm以上のIII族窒化物系化合物半導体を良好に結晶成長させる方法としては、例えば下記の特許文献1に記載されているものなどが公知である。
一般に、異種基板はIII族窒化物系化合物半導体と格子定数が大きく異なる。そのためそれら異種基板にいわゆるバッファ層を形成したのちIII族窒化物系化合物半導体をエピタキシャル成長させることが一般的である。しかし、このような場合でも、1000℃以上の極めて高温でエピタキシャル成長を行ったのち室温に戻す際、異種基板とIII族窒化物系化合物半導体の熱膨張係数の違いから多大な熱応力が生じてしまう。即ち、たとえ高温の段階では良好なエピタキシャル成長を行ったとしても、室温に冷却する際に、異種基板とIII族窒化物系化合物半導体の熱膨張係数が大きく違うことにより、異種基板内部及びIII族窒化物系化合物半導体層内部で結晶欠陥又は亀裂(クラック)が多数生じることとなる。
また、格子定数差に基づいて発生する応力は、温度変化の有無大小に係わらず結晶成長の進行に伴って発生するものであり、勿論その様な応力についても同様に、極力排除することが望ましい。
特開2003−7619
上記の背景技術の問題は、シリコン基板上に結晶成長される半導体の厚さが1μm以上の場合に、表面化或いは顕在化する。この問題を解決するために、上記の特許文献1に記載されている技術が開発されたが、上記の特許文献1に記載されている技術には、以下の問題がある。
即ち、異種基板としてシリコン基板を用いた場合、シリコン基板の裏面に窒化膜が生成されてしまうことがある。この窒化膜は、MOVPE法やHVPE法などで用いられるアンモニア雰囲気がシリコン基板の裏面に作用して生成されるものであり、深くまで窒化が進むと、その後のHVPE反応装置(反応炉)内でのシリコン基板のドライエッチングが困難となったり、或いは必要以上にエッチング時間が長くなったりする場合が生じ得る。このエッチングを反応炉内で実施するのは、勿論、降温に伴う熱応力を排除するためである。
また、窒化膜がシリコン基板の裏面に薄く形成された場合でも、その様な窒化膜は、シリコン基板の裏面が平坦にエッチングされ難くなる原因となる。この場合、シリコン基板が部分的にエッチングされずに残ってしまい、シリコン基板の裏面に凹凸が生じ、勿論、最終的に得るべき目的のIII族窒化物系化合物半導体の裏面にも凹凸が生じ易くなり、割、クラックの原因となる。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、工業生産するIII族窒化物系化合物半導体の結晶品質、反り、表面(ひょうめん)平坦度、或いは電気抵抗率などに関する品質を向上させることである。
また、本発明の更なる目的は、工業生産するIII族窒化物系化合物半導体の生産性を向上させることである。
ただし、上記の個々の目的は、本発明の個々の手段の内の少なくとも何れか1つによって、個々に達成されれば十分なのであって、本願の個々の発明は、上記の全ての課題を同時に解決し得る手段が存在することを必ずしも保証するものではない。
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
即ち、本発明の第1の手段は、シリコン基板の結晶成長面に、III族窒化物系化合物半導体層から成る下地層を介して、厚さ1μm以上のIII族窒化物系化合物半導体をHVPE法により結晶成長させる製造工程において、シリコン基板の片面に上記の下地層を成膜する前に、その片面とは反対に位置するシリコン基板の裏面に、シリコン基板の窒化反応を阻止する保護膜を成膜し、かつ、シリコン基板に下地層をMOVPE法により成膜した後に、裏面の保護膜を除去し、HVPE法による結晶成長工程の実行期間中に、結晶成長面とは反対に位置するシリコン基板の裏面の窒化反応が阻止される様に、裏面に略継続的に窒化抑制ガスを吹き付ける窒化抑制ガス吹き付け工程を設け、結晶成長工程の終了後又は途中で、シリコン基板裏面からエッチングしてシリコン基板と下地層を除去するガスエッチング工程を有し、下地層を、Al x Ga 1-x N(0<x≦1)から成る第1下地層とGaNから成る第2下地層から成る総膜厚1μm未満の2層構成とすることである。
第1下地層の膜厚は、0.1〜0.4μm程度で良く、より望ましくは0.2〜0.3μm程度である。また、第2下地層の膜厚は、0.1〜1.0μm程度で良く、より望ましくは0.2〜0.7μm程度である。また、第1下地層と第2下地層の膜厚の合計は、1μm未満であることが望ましい。より望ましくは、下地層全体の厚さは、0.5〜0.8μm程度が良い。
シリコン基板を裏面からエッチングして除去した後続けて、下地層もエッチングして除去するものである。
この様な裏面側のガス制御をも並行して同時に実行できる結晶成長装置としては、例えば前述の特許文献1にその例示がある。
また、上記の窒化抑制ガスとしては、希ガスの他に、窒素ガス(N2)や水素ガス(H2)などを用いることができ、また、これらのガスには、少量のHClガスなどが混ざっていても良い。
ただし、ここで言う「III族窒化物系化合物半導体」一般には、2元、3元、又は4元の「Al1-x-yGayInxN;0≦x≦1,0≦y≦1,0≦1−x−y≦1」成る一般式で表される任意の混晶比の半導体が含まれ、更に、p型或いはn型の不純物が添加された半導体もまた、これらの「III族窒化物系化合物半導体」の範疇である。
また、上記のIII族元素(Al,Ga,In)の内の少なくとも一部をボロン(B)やタリウム(Tl)等で置換したり、或いは、窒素(N)の少なくとも一部をリン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等で置換したりした半導体等をもまた、これらの「III族窒化物系化合物半導体」の範疇とする。
また、上記のp型の不純物(アクセプター)としては、例えば、マグネシウム(Mg)や、或いはカルシウム(Ca)等の公知のp型不純物を添加することができる。
また、上記のn型の不純物(ドナー)としては、例えば、シリコン(Si)や、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)、或いはゲルマニウム(Ge)等の公知のn型不純物を添加することができる。
また、これらの不純物(アクセプター又はドナー)は、同時に2元素以上を添加しても良いし、同時に両型(p型とn型)を添加しても良い。
また、採用すべき上記の保護膜の材料としては、例えばSiO2などが物性、価格、取り扱いの容易性などの面で優れているが、この保護膜の材料としては、アンモニアによって窒化され難く、かつ、後からその保護膜だけを選択的に除去することが可能または容易な材料であれば何でも良い。
スエッチング工程の後、更にHVPE法による結晶成長工程を実施すると良い(請求項2)。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
以上の本発明の手段によって得られる効果は以下の通りである。
まず、上記の保護膜の作用により、MOVPE法により下地層を成膜する際にシリコン基板の裏面に窒化膜が生成されない。また、下地層を形成した後にこの保護膜を除去しておけば、後からエッチングによりシリコン基板を除去する際に、シリコン基板を均一にエッチングすることが可能または容易となる。
したがって、本発明に基づいて製造された半導体基板(:目的のIII族窒化物系化合物半導体)を半導体デバイスの基板として用いた場合、割れやクラックが無く、反り、転位、裏面の凹凸なども極めて少ない結晶性の良質な高品質の結晶成長基板を使用できるので、極めて駆動効率の高い半導体デバイスを製造することが可能または容易となる。
この様な半導体デバイスとしては、例えば半導体レーザを挙げることができる。勿論その他にも、本発明は、例えばLED、受光素子、圧力センサなどの任意の半導体デバイスに付いても有用であり、これらの各種半導体デバイスに付いても同様に、本発明に基づいてそれらの半導体基板を製造すれば、極めて駆動効率や静電耐圧の高い、或いは長寿命の半導体デバイスを容易に製造することが可能となる。
また、現在、HVPE装置の中には、結晶成長させる半導体の原料としてアルミニウム(Al)を使用することができないものもあるが、下地層をMOVPE法により成膜するので、目的のIII族窒化物系化合物半導体の結晶成長に用いるHVPE装置においては、必ずしも下地層を形成する必要がなくなる。したがって、そのようなHVPE装置を用いる場合であっても、シリコン基板上に直接成膜する下地層の最初の層(第1下地層)の材料にアルミニウム(Al)を使用することができる。このため、アルミニウム(Al)を含んだ第1下地層を所謂バッファ層として良好に機能させることができるので、結晶性の優れたIII族窒化物系化合物半導体を製造することができる。
更に、窒化抑制ガスの圧力や気流の作用により、シリコン基板の裏面にアンモニア雰囲気が到達し難くなるので、HVPE法により結晶成長工程中などに炉内でシリコン基板の裏面の窒化反応が進むことはない。このため、例えばシリコン基板の裏面の窒化などの望ましくない窒化反応が未然に防止される。
また、アルミニウム(Al)を含んだ第1下地層を所謂バッファ層として良好に機能させることができるので、結晶性の優れたIII族窒化物系化合物半導体を製造することができる。
シリコン基板をMOVPE装置から一旦取り出して、HVPE装置に移し替る必要が生じる。この時に、シリコン基板が略室温に降温されても、下地層の膜厚を1μm未満にしておけば、シリコン基板と下地層の間の熱膨張係数差に基づく応力によって、クラックなどの損傷が下地層に生じる恐れがない。
また、上記の第1下地層や第2下地層の膜厚に関する適正範囲は、この様な事情と、バッファ層の膜厚に関する周知の適正範囲などとを総合的に考慮して、決定されたものである。例えば、第1下地層の膜厚は、適正範囲を脱するとバッファ層としての機能がなくなるか少なくとも低下する。また、第2下地層の膜厚が厚過ぎると、下地層にクラックが生じ易くなり、薄過ぎると上記の凹凸緩和作用が衰える。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
ただし、本発明の実施形態は、以下に示す個々の実施例に限定されるものではない。
(MOVPE法による工程)
図1は、MOVPE法で製造されたテンプレート10の断面図である。
まず、洗浄し、予備加熱した(111)面を主面とするシリコン基板Aを用意した(図1(a))。ただし、このシリコン基板Aの裏面には、膜厚約0.5μmのSiO2から成る保護膜Bが予め成膜されている。
次に、このシリコン基板Aの上面にMOVPE法により膜厚0.25μmのAl0.2Ga0.8Nから成る第1下地層1と、膜厚0.5μmのGaNから成る第2下地層2を順次積層する(図1(b))。このとき原料はトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)、トリメチルガリウム(Ga(CH3)3)、アンモニア(NH3)を用いた。
次に、シリコン基板Aの裏面の保護膜Bを酸により除去して、シリコン基板Aと下地層(1,2)から成るテンプレート10を得た(図1(c))。図1においては、(c)の断面図は、(b)の断面図に対して2直角回転させて記載されている。即ち、テンプレート10の面10bが上記のシリコン基板Aの裏面に相当する。他方、テンプレート10の面10aは、以下のHVPE法における最初の結晶成長面に一致する。
(HVPE法による工程)
その後、上記の下地層(1,2)を有するシリコン基板Aを裏面から独立してHClガスエッチ可能なHVPE装置100に設置した。図2はそのHVPE装置100の断面図であり、図3はHVPE装置100の結晶成長基板設置部(20,120)の断面図である。この半導体製造装置100は、エピタキシャル成長系統101とエッチング系統102とが、テンプレート10を設置する前の状態においては連通しており、テンプレート10の設置により隔離される構成である。
この2系統(101,102)を完全に分離することは困難である。このため、この気密性が低い場合ほど、本発明の窒化抑制ガス吹きつけ工程の役割(作用)が重要になってくる。言い換えれば、本発明の窒化抑制ガス吹きつけ工程を導入することにより、上記2系統の気密性を必ずしも高くする必要がなくなる。これは、例えば後述の様に、両系統を短時間で同一温度に設定する場合などには都合がよい。半導体製造装置100は、上下2槽の構造である石英反応管110と、基板保持具120、エッチングガス導入管130、V族元素導入管140、III族元素塩化物導入部150から構成される。III族元素塩化物導入部150は、塩化水素導入管部151、III族元素ボート152及びIII族塩化物導入管部153から構成される。
上槽のエピタキシャル成長系統101は、通常のHVPEの構成である。即ち、III族元素ボート152に金属ガリウム、アルミニウム、又はインジウムを入れ、塩化水素導入管部151から塩化水素(HCl)を導入し、III族塩化物導入管部153からGaClをテンプレート10に向け供給する。一方、V族元素導入管140からはアンモニアが供給される。尚、V族元素導入管140、III族元素塩化物導入部150のいずれも、キャリアガスによって希釈した状態で供給しても良い。
下槽のエッチング系統102は、エッチングガス導入管130が、均熱板20の中央部の孔21に接続される。詳細は図3の断面図の通りである。円形の基板設置孔を有する石英反応管110に、段差を有する円環状の基板保持具120が配置される。円環状の基板保持具120に、上方からテンプレート10が設置される。テンプレート10と円環状の基板保持具120により、石英反応管110はエピタキシャル成長系統101と、エッチング系統102とに分離される。円環状の基板保持具120は、直径方向の断面がZ字又はS字状である。そのより開口部の狭い下部がテンプレート10を支える。このとき、テンプレート10の下面10aの周縁部が円環状の基板保持具120と接する。また、円環状の基板保持具120の上部は、最も半径の大きい部分であり、ここで石英反応管110の円形の基板設置孔に懸かる構成となる。こうして、エピタキシャル成長系統101にはテンプレート10の一方の面(下面)10aが、エッチング系統102にはテンプレート10の他方の面(a上面)10bが面することとなる。
図4は、以下のHVPE法で結晶成長する半導体結晶の断面図である。上記の結晶成長基板設置部(20,120)に下地層を有するシリコン基板Aを設置した後は、HVPE装置100のハライド気相成長側(:エピタキシャル成長系統101側)と、ガスエッチング側(:エッチング系統102側)を、それぞれ共に1000℃に設定した。
こうして、エピタキシャル成長系統101においては、GaClとアンモニアの雰囲気中でテンプレート10の面10aを最初の結晶成長面とするハライド気相成長を行い、それと並行して同時にエッチング系統102においては、テンプレート10の面10b(シリコン基板Aの裏面)に不活性ガスの1種である窒素(N2)ガスを2slmの割合で継続的に吹き付けた(図4(a):窒化抑制ガス吹き付け工程)。これにより、アンモニアとシリコンが反応して面10bに窒化膜が生成されてしまう現象が防止できた。
窒化抑制ガスの吹き付け量は、0.5〜5slm程度で良い。
次に、GaN層3が100μm程度結晶成長した段階で、エッチング系統102からの供給ガスを窒化防止ガスである窒素(N2)からエッチングガスである水素(H2)をキャリアガスとした塩化水素(HCl)に切り換えた。これにより、テンプレート10の面10b(シリコン基板Aの裏面)を塩化水素でガスエッチングしていった(図4(b))。この時、エッチングは、窒化膜などの障害がないため、略均一に順調に進んだ。
その後も、シリコン基板Aを完全にガスエッチしたのちもガスエッチングを継続し、MOVPE法にて形成した下地層(第1下地層1と第2下地層2)をも全て除去して、膜厚約100μmのGaN層3を得た(図4(c))。
次に、基板温度を1050℃に昇温して、GaClとアンモニアにより、GaN層3の上面からGaN層4のハライド気相成長を1050℃で行った。GaN層3,4からなる基板の膜厚は200μmで、曲率半径は約5mであった。これは、直径5cmの円盤状の基板に換算すると、中心部に対する周縁部のそりの量は中心部の接平面に対して0.06mmに過ぎないものであった。即ち、1050℃でハライド気相成長させたGaN層3,4からなる基板(目的の厚膜のIII族窒化物系化合物半導体)は、割れやクラックが無い極めて平坦な、反りのほとんどない基板であった(図4(e))。
図5に、その時の、HVPE装置100の結晶成長基板設置部(20,120)の断面図を示す。図4、図5の符号30は、以上のHVPE法の手順によって、上記のHVPE装置100内で成長した半導体結晶を指している。
本発明に基づく例えば以上の様な方法により、結晶品質が高く、反りが無く、表面平坦度の良好な高品質のIII族窒化物系化合物半導体を効率よく生産することができる。
シリコン基板1を実施例1のHVPE装置に設置し、シリコン基板1の裏面に窒素ガス(N2)を2slmの割合で吹き付けながら、膜厚約200μmのAlGaN層4を成長した。この半導体層のアルミニウム組成比は、約0.2とした。その後、実施例1と同様に、シリコン基板1の裏面をエッチングした。AlGaN層4の結晶成長温度は1000℃とした。
以上の様にして得られたAlGaN層4からなる膜厚200μmの基板は、クラックのない、品質の優れた基板であった。
〔その他の変形例〕
その他にも以下に例示される様な変形を行っても良い。この様な変形や応用によっても、品質の高い半導体基板を製造できる。
(変形例1)
上記の実施例1では、特許文献1に開示されている様なエッチングストッパ層を設けていないが、必要ならばその様なエッチングストッパ層を設けても良い。その場合には、最終的に得られる目的の半導体基板の裏面の凹凸をより確実に平坦化することができる。
本発明は、例えば半導体レーザ、LED、半導体受光素子、半導体圧力センサなどの任意の半導体デバイスの結晶成長基板を製造する際に、大いに有用なものである。
即ち、本発明に基づいて製造された、例えば窒化ガリウム基板などの半導体結晶は、発光素子、受光素子、圧力センサなどの任意の半導体デバイスの基板として大いに有用となり得る。
MOVPE法で製造されたテンプレート10の断面図 HVPE装置100の断面図 HVPE装置100の結晶成長基板設置部(20,120)の断面図 HVPE法で結晶成長する半導体結晶の断面図 HVPE装置100の結晶成長基板設置部(20,120)の断面図
符号の説明
A : シリコン基板
B : 保護膜(SiO2
1 : 第1下地層(AlGaN層)
2 : 第2下地層(GaN層)
3 : GaN層(目的の厚膜のIII族窒化物系化合物半導体)
4 : GaN層又はAlGaN層(目的の厚膜のIII族窒化物系化合物半導体)
10 : テンプレート
20 : 均熱板
30 : HVPE法により成長した半導体結晶
100 : HVPE装置
120 : 基板保持具

Claims (2)

  1. シリコン基板の結晶成長面に、III族窒化物系化合物半導体層から成る下地層を介して、厚さ1μm以上のIII族窒化物系化合物半導体をHVPE法により結晶成長させる方法であって、
    前記シリコン基板の片面に前記下地層を成膜する前に、その片面とは反対に位置する前記シリコン基板の裏面に、前記シリコン基板の窒化反応を阻止する保護膜を成膜し、
    前記シリコン基板の前記片面に前記下地層をMOVPE法により成膜し、
    前記シリコン基板の裏面の前記保護膜を除去し、
    HVPE法による結晶成長工程の実行期間中に、
    前記結晶成長面とは反対に位置する前記シリコン基板の裏面の窒化反応が阻止される様に、前記裏面に略継続的に窒化抑制ガスを吹き付ける窒化抑制ガス吹き付け工程を有し、
    前記結晶成長工程の終了後又は途中で、前記シリコン基板裏面からエッチングして、前記シリコン基板と前記下地層を除去するガスエッチング工程を有し、
    前記下地層をAl x Ga 1-x N(0<x≦1)から成る第1下地層と、GaNから成る第2下地層との2層から成る総膜厚1μm未満の複層構成とすることを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体基板の製造方法。
  2. 前記ガスエッチング工程の後、更にHVPE法による結晶成長工程を実施することを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物系化合物半導体基板の製造方法。
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