JP4212318B6 - 蛍光体形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネルの蛍光体層を形成する蛍光体形成装置に関し、特に、ノズルを改良した蛍光体形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の蛍光体形成装置としては、特開H11−204032号に開示するものがあり、図13または図14に基づいて説明する。従来の蛍光体形成装置に用いた蛍光体形成方法は、図13に示すように、背面基板220上に並行して設けた複数の隔壁224の間で形成された直線状凹部に、蛍光体微粒子が液媒体に分散された蛍光体ペースト207を、所定の間隔で吐出部が略直線状に複数配置されたディスペンサ201からマスク材226を介して吐出し、熱処理で蛍光体層225を形成する方法である。前記ディスペンサ201は、図14(a)、(b)に示すように、吐出口の略中央に細かい棒状のガイド221を突出状態で配設し、このガイド221に沿って蛍光体ペースト207を吐出させながら、基板220に対する相対位置を変化させることで、蛍光体層225を隔壁224間の直線状凹部内に形成するものである。
【0003】
従来の蛍光体形成装置によれば、水等と異なり粘性が高く、表面張力が低い蛍光体ペーストが、ガイド221に引き寄せられて、まっすぐ下に落ち、また、ガイド221を毛、ポリアミド系合成繊維から成形した場合、凹部の底部に直接接触させながら蛍光体ペーストを吐出させることもでき、確実に凹部へ蛍光体ペーストを吐出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の蛍光体形成装置は上記のように構成されていたことから、単に吐出部にガイドを設けて蛍光体ペーストを吐出するのみでは、蛍光体ペーストの粘性にもよるが、蛍光体ペーストがガイドの外側面で固化して塊となることにより大きなだまがガイドに生じ、隔壁頂部に蛍光体ペーストが付着し、または、所定外の隣接した隔壁間凹溝部に蛍光体ペーストが入り込み(混色が発生する)、精確に蛍光体層を形成することができないという課題を有する。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされ、大きなだまを生じることなしに、精確に蛍光体層を形成可能な蛍光体形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る蛍光体形成装置は、プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、前記ノズルの先端部に先端を収束させて設けられた複数の細線材を有し、前記細線材の材質は前記蛍光体ペーストのぬれ性に関する接触角が60度以下となるような物性を持つものである。このように本発明においては、ノズルに複数の細線材の一端を固着させ、複数の細線材の他端同士を収束させているので、ノズルに蛍光体ペーストが供給された場合に、蛍光体ペーストの先頭が前記収束した複数細線材に従って移動し、蛍光体ペーストが複数の細線材間に挟まれて収束した状態でだまを形成することなしにノズルから吐出され、所定ポイント外の隔壁頂部に蛍光体ペーストが付着することなく、要求された隔壁間の凹溝部に蛍光体層を精確に形成することができる。また、蛍光体ペーストの接触角が60度以下となる材質により細線材を構成しているので、蛍光体ペーストがノズルに到達し、細線材に沿って移動する場合に、蛍光体ペーストが留まることなく円滑に移動してだまを形成することなしにノズルから吐出されると共に、所定の吐出量を維持することができ、厚さが一定の蛍光体層を形成することができる。
【0007】
また、本発明に係る蛍光体形成装置は必要に応じて、前記細線材の先端を前記隔壁間凹溝部の底面に接触させながら蛍光体ペーストを吐出するものである。このように本発明においては、ノズルに細線材を配設し、複数細線材の先端を凹溝部の底面に接触させながら、ノズル先端を走査し、蛍光体ペーストを塗布しているので、複数細線材に従って移動している蛍光体ペーストが、複数細線材に案内された状態で隔壁間の凹溝部に到達することができ、より精確に要求された隔壁間の凹溝部に蛍光体層を形成することができる。
【0009】
また、本発明に係る蛍光体形成装置は必要に応じて、せん断速度4[1/s]のとき粘度が5[Pa・s]以上50[Pa・s]以下である蛍光体ペーストを塗布するものである。このように本発明においては、蛍光体ペーストがせん断速度4[1/s]のとき粘度が5[Pa・s]以上50[Pa・s]以下であるので、蛍光体ペーストがノズルに到達し、細線材に沿って移動する場合に、蛍光体ペーストが留まることなく円滑に移動してだまを形成することなしにノズルから吐出されると共に、所定の吐出量を維持することができ、厚さが一定の蛍光体層を形成することができる。
【0010】
また、本発明に係る蛍光体形成装置は、プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、前記ノズルの先端当該ノズルからノズルの外径寸法の以上突出するように設けられた複数の細線材を有し、前記細線材の材質は前記蛍光体ペーストのぬれ性に関する接触角が60度以下となるような物性を持つものである。このように本発明においては、ノズルに固着させている細線材のノズルから突出している長さがノズルの外径寸法の以上であるので、精度よく蛍光体ペーストを塗布することができると共に、蛍光体ペーストが円滑に滴下されて細線材の外周へ回り込むことないため、蛍光体ペーストを長時間連続して円滑に滴下することができる。
【0011】
また、本発明に係る蛍光体形成装置は、プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、前記ノズルの先端先端を収束させて設けられた複数の細線材をし、前記複数の細線材は、前記ノズルの先端部の断面積より大きな断面積である貯留部と、当該貯留部の断面積より小さな断面積である吐出部を構しているものである。このように本発明においては、ノズルに細線材を固着し、この細線材がノズルの先端部の断面積より大きな断面積である貯留部、および、この貯留部の断面積より小さな吐出を構成しているので、精度よく蛍光体ペーストを塗布することができると共に、貯留部が蛍光体ペーストを貯留して吐出しており、吐出量が変化した場合にでも円滑に蛍光体ペーストを供給することができる。
【0012】
また、本発明に係る蛍光体形成装置は必要に応じて、前記ノズルの蛍光体ペーストの供給口上部にフィルタを配設し、当該フィルタに細線材の一端を固着させるものである。このように本発明においては、ノズルの蛍光体ペーストの供給口上部に所定の大きさ以上のものをろ過するフィルタを設けているので、ノズルに蛍光体ペーストが供給される前に、フィルタを通して所定以上の大きさのものをろ過し、ノズルのつまりを防止することができ、長時間安定して蛍光体層を形成することができる。
また、本発明に係る蛍光体形成装置は、プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、蛍光体ペーストを吐出するノズルと、前記ノズルの先端部外周の互いに対向する位置に固着されてノズルの長手方向に延び、対向する先端同士を収束させた2枚の板状細線材を有し、前記板状細線材の互いに対向する内面のぬれ性が外面のぬれ性よりも高いものである。このように本発明においては、板状細線材は、対向方向の面がぬれ性が高く、その反対の面がぬれ性が低くされているので、ノズルより供給される蛍光体ペーストが板状細線材に到達し、ぬれ性が高い対向方向のみに沿って移動して収束した状態で板状細線材の先端より吐出される。
また、本発明に係る蛍光体形成装置は、プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、前記ノズルの先端部外周に前記隔壁の配列方向及び該隔壁配列方向と直交する方向のノズル進行方向に対向するように固着されてノズルの長手方向に延びる2対の細線材を有し、前記隔壁の配列方向に対向する一対の細線材はぬれ性に関する接触角が60度より大となるような物性を持つ材質で形成され、前記ノズル進行方向に対向する一対の細線材はぬれ性に関する接触角が60度以下となるような物性を持つ材質で形成されているものである。このように本発明においては、全ての細線材が収束することなく直線形状で、隔壁延長方向に対向して固着する細線材をぬれ性の大きい材質で成形し、隔壁配列方向に対向して固着する細線材をぬれ性の小さい材料で成形しているので、隔壁延長方向つまりノズルの進行方向にぬれ性の大きな細線材を固着することで蛍光体ペーストを隔壁と隔壁の間の中心に誘引し、隔壁配列方向にぬれ性の小さな細線材を固着することで蛍光体ペーストが隔壁方向に接近することを抑制することができ、より精確な蛍光体ペーストの塗布をすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(本発明の第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る蛍光体形成装置を、図1ないし図3に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る蛍光体形成装置の全体図、図2は図1記載のディスペンサ及びノズルの詳細図、図3は本実施形態に係る蛍光体形成装置の対象とするプラズマディスプレイパネルである。
本実施形態に係る蛍光体形成装置は、対象となるプラズマディスプレイパネル(以下、PDP)の一方の基板、例えば背面基板表面上に並行して設けられた複数本の隔壁の間に形成される凹溝部に蛍光体ペースト7を噴射するディスペンサ1と、蛍光体ペースト7を貯蔵し、加圧によりこの蛍光体ペースト7をディスペンサ1に供給する加圧タンク3とからなる。なお、蛍光体形成装置は、この構成に限定されるものでない。
【0014】
前記ディスペンサ1は、図2(A)に示すように先端に蛍光体ペースト7を吐出する吐出口となるノズル2を配設され、このノズル2が所定の口径の貫通した空洞を有し、図2(B)に示すように2つの細線材21の一端をノズル2の外壁に対向して固着させ、細線材21の他端(先端)同士を収束させた構成である。図2では、細線材21の他端同士が収束しているが、若干の距離を置いて離隔している。
【0015】
前記加圧タンク3は、蛍光体ペースト7を貯蔵して内部のガスの圧力に応じて前記ディスペンサ1に蛍光体ペースト7を供給し、さらに、加圧するためのガスを供給するガス系(図示しない)と接続され、ガス系との間にこの加圧タンク3のガスの圧力を調節するガス圧レギュレータ4が配設された構成である。このガス圧レギュレータ4と加圧タンク3との間には吐出圧を測る圧力ゲージ5が設けられており、この圧力ゲージ5で測られる吐出圧を参照しながら、ガス圧レギュレータ4により吐出圧を調節することができる。
【0016】
前記蛍光体ペースト7は、平均粒径3μmの蛍光体粉体とセルロース系樹脂からなる天然樹脂または合成樹脂とを有機溶剤に溶かして分散材を混合させたものであり、各要素の構成比は蛍光体粉体20〜30wt%、セルロース系樹脂5〜10wt%、有機溶剤50〜60wt%の構成比である。なお、分散材0.1〜1wt%を入れてもよい。これにより100〜200ポアズの粘度を有する蛍光体ペースト7が得られる。
【0017】
本実施形態に係る蛍光体形成装置が対象とするPDP100は、例えば、図3に示す一般的な3電極放電型PDPを想定しており、主電極(維持放電電極)111を略平行に複数設けた前面基板110と、主電極111と直交するようにアドレス電極121を略平行に複数設けた背面基板120とを備え、この前面基板110と背面基板120とをシール材(図示しない)を介して密着させて貼り合わせて構成されるものである。この一般的な3電極放電型PDP100のうち、実際に本蛍光体形成装置が蛍光体ペースト7を形成するのは、背面基板120上に設けられた複数の帯状の隔壁124の間に形成される凹溝部(図3では、既に蛍光体層125が形成されている部分にあたる)である。
【0018】
そこで、背面基板120を詳細に説明すると、背面基板120は、基板の基材となる平面ガラス122上にアドレス電極121が主電極111と交差する方向に複数設けられ、これらのアドレス電極121を誘電体123が覆っている。それぞれのアドレス電極121の間には放電を分離するための帯状の隔壁124が設けられ、これらの隔壁124に挟まれた誘電体123の上面とそれぞれの隔壁124の側面には本蛍光体形成装置が形成する赤、緑、青の蛍光体層125(125R、125G、125B)が設けられる。なお、図3では蛍光体層125を1画素しか示していないが、実際にはPDPの画素数に応じて多数設ける。通常、背面基板120の厚さは略2〜3mm、透明誘電体123の厚さは数十μm、隔壁124は100〜200μmである。
【0019】
次に、本実施形態に係る蛍光体形成装置の動作について説明する。ディスペンサ1のノズル2がPDP100の背面基板上120の凹溝部所定ポイントを対象に配置された後に、圧力ゲージを参照しながらガス圧レギュレータ4を調節することでガス系から加圧タンク3に所定のガスの圧力になるようにガスが供給される。加圧タンク3内のガスの圧力が一定値を超えたときに、貯蔵してある蛍光体ペースト7が押し出されるように加圧タンク3とディスペンサとに接続する管6を通じてディスペンサ1に供給される。
【0020】
ディスペンサ1に蛍光体ペースト7が到達すると、ディスペンサ1の中空部分を介してノズル2に到達し、このノズル2に到達した蛍光体ペースト7の先頭部分がノズル2を経て細線材21に沿って収束しながら移動し、細線材21の先端をも通過し、背面基板120上の凹溝部所定ポイントに到達する。以下後続の蛍光体ペースト7も先頭に繋がった状態で移動して所定ポイントに到達し、この蛍光体ペースト7の移動と同時に、ノズル2の先端を隔壁124の一端方向から他端方向へ走査することで、2つの隔壁124に形成される一列の凹溝部に蛍光体ペースト7が切れ目なく連続して塗布されて帯状の蛍光体層125が形成される。ここで、1つのディスペンサに1つのノズルが配設された場合について説明したが、1つのディスペンサに複数のノズルが配設されたマルチノズル構造においても、各ノズル2を介しての蛍光体層125の形成動作は同じである。
【0021】
ノズル2が吐出する単位時間あたりの蛍光体ペースト7の量は、加圧タンク3内のガスの圧力に比例し、よって、ガス圧レギュレータ4により調節が可能となる。例えば、ペースト粘度、ノズル移動速度、背面基板120までの距離に応じてガスの圧力も調節しなければならず、ペースト粘度20Pa・s、ノズル移動速度40mm/s、背面基板までの距離200μmで、吐出圧0.3MPa程度にすれば、適切に蛍光体層125を形成することができる。
【0022】
本実施形態に係る蛍光体形成装置によれば、ディスペンサ1のノズル2の先端部外周に2つの細線材21の一端を対向して固着させ、細線材21の他端(先端)同士を収束させているので、ディスペンサ1に加圧タンク3より蛍光体ペースト7が供給され、ノズル2に蛍光体ペースト7が到達し、蛍光体ペースト7の先頭が前記収束した細線材21に沿って移動するので、蛍光体ペースト7も収束した状態でノズル2から吐出され、だまを形成することなしに、所定ポイント外の隔壁124頂部に蛍光体ペースト7が付着することなく、要求された隔壁124間の凹溝部に蛍光体層125を精確に形成することができる。
【0023】
なお、細線材を蛍光体ペースト7の接触角が60以下となる材質により構成することもでき、この材質により構成された細線材に沿って蛍光体ペーストが一層円滑に移動することができ、だまを形成することがない。
【0024】
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る蛍光体形成装置について、図4に基づいて説明する。図4は本実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
本実施形態に係る蛍光体形成装置は、前記第1の実施形態と同様に構成され、図4(A)に示すようにノズル2の先端部外周に2枚の板状の細線材22を隔壁配列方向に対向して固着させ、細線材22の先端同士を収束させたことを異にする構成である。
【0025】
前記板状細線材22は、対向方向の面がぬれ性が高く、その反対の面がぬれ性が低くされている。このようにすることで、ノズル2より供給される蛍光体ペースト7が板状細線材22に到達し、ぬれ性が高い対向方面のみに沿って移動して収束した状態で板状細線材22の先端より吐出される。また、板状細線材22の先端は半円になるように形成され、板状細線材22を背面基板120の凹溝部の底面に接触された状態でノズル2が走査した場合に当該凹溝部の底面を削ることがない。
【0026】
次に、本実施形態に係る蛍光体形成装置の動作について説明する。前記第1の実施形態と同様にして、加圧タンク3に貯蔵してある蛍光体ペースト7が押し出されるように管6を通じてディスペンサ1に供給される。ディスペンサ1に蛍光体ペースト7が到達すると、ディスペンサ1の中空部分を介してノズル2に到達し、到達した蛍光体ペースト7の先頭部分が板状細線材22に沿って、より収束しながらノズル2の先端を通過し(図4(B)参照)、板状細線材の先端をも通過し、背面基板120上の凹溝部所定ポイントに到達する。
【0027】
以下後続の蛍光体ペースト7も先端に繋がった状態で同様に移動して所定ポイントに到達し、この蛍光体ペースト7の移動と同時に、ノズル2の先端を隔壁124の一端方向から他端方向へ走査することで、2つの隔壁124に形成される一列の凹溝部に蛍光体層125が途切れなく連続して塗布される。ここで、蛍光体ペーストが吐出量が多くて板状細線材22に沿って蛍光体ペースト7が移動することができない場合でも、板状細線材22が隔壁124配列方向に対向して配設されているので、蛍光体ペースト7が隔壁124延長方向のみに拡がって吐出され、隔壁124配列方向に拡がって吐出されることがないため隔壁124頂部または隣接する隔壁124間の凹溝部に蛍光体ペースト7が形成されることはない。
【0028】
本実施形態に係る蛍光体形成装置によれば、ディスペンサ1のノズル2の先端部外周に2つの板状細線材22の一端を隔壁124配列方向に対向して固着させ、板状細線材22の他端(先端)同士を収束させているので、ディスペンサ1に加圧タンク3より蛍光体ペースト7が供給され、ノズル2に蛍光体ペースト7が到達し、蛍光体ペースト7の先頭が前記収束した板状細線材22に沿って移動し、板状細線材22の先端が背面基板120の凹溝部の底面に接触しているためそのまま蛍光体ペースト7も背面基板120の凹溝部に吐出され、だまを形成することなしに、所定ポイント外の隔壁124頂部に蛍光体ペースト7が付着することなく、要求された隔壁124間の帯状の凹溝部に蛍光体層125を精確に形成することができる。また、蛍光体ペーストが吐出量が多い場合でも、隔壁124延長方向のみに蛍光体ペースト7が吐出され、隔壁124頂部または隣接する隔壁124間に形成される凹溝部に蛍光体ペースト7が誤って吐出されることがない。
【0029】
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る蛍光体形成装置を、図5に基づいて説明する。図5は本実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図、表面張力と蛍光体ペーストの密度とにより求まる係数の表およびノズルの外径と細線材の長さとのグラフを示す。
本実施形態に係る蛍光体装置は、前記第1の実施形態と同様に構成されて前記ノズル2の細線材21のみ構成を異にし、図5(A)に示すように、4本(2対)の細線材21の先端が収束することなく直線形状に形成され、ノズル2に固着された状態でノズル2から突出した細線材21の長さが前記ノズル2の外径寸法の半分以上に設定されている。そしてこの4本(2対)の細線材21は、1対が隔壁配列方向に対向して配設され、別の1対が隔壁延長方向に対向して配設されている。
【0030】
前記細線材21の長さをノズル2の半径以上に決定した理由を以下に説明する。蛍光体ペースト7の塗布を考えるにあたって、液滴法を使用した。この液適法は、垂直な管の下端より静かに落下する液滴はその重量が表面張力を超えるときに滴下するというものである。ノズル2の外径をD、蛍光体ペースト7の密度をρ、表面張力をγ、液滴一滴の質量をm、液滴の半径をRとすると、滴下する場合mg≧πDγが成り立ち、滴下が開始直前直後でmg=πDγとなる。ここで、m=4/3(πR3ρ)が成り立ち、mg=πDγに代入すると、4/3(πR3ρ)g=πDγとなり、滴下が開始される液滴半径である滴下開始液滴半径をRsとすると、Rs=(3/4)1/3(γ/ρg)1/3(D)1/3となる。蛍光体ペースト7が細線材21の外周へ回り込むのを抑制するには、ノズル2から突出した細線材21の長さが液滴半径と同じ長さ以上であればよいので、ノズル2から突出した細線材21の長さをhとする、h>Rs=(3/4)1/3(γ/ρg)1/3(D)1/3となる。
【0031】
当該式で、図5(B)に示すように、γとρに具体的に数値を代入し、式中(3/4)1/3(γ/ρg)1/3を係数とみなせば、係数を求めることができる。ここで、この具体的にγとρに数値を代入したそれぞれの場合の関係式を、横軸をノズルの外径(mm)、縦軸を滴下開始液滴半径(mm)とするグラフ上に示すと、図5(C)のような曲線▲1▼ないし▲5▼となる。一般的なノズルの外径が0.2〜0.4mm程度であることと、一般的なγとρの取り得る範囲から係数は1.0×10-2以上であることが求まる。したがって、厳格にはh>Rs=1.0×10-2(D)1/3であることが望ましい。ここで、図5(C)中の直線▲6▼はh=(1/2)×Dを示すものであり、ノズル2の外径が0.2〜0.4mm程度の範囲では各係数の関係式を示す曲線▲1▼ないし▲5▼の一部がh≧(1/2)×Dが示す領域に少なくとも含まれ、つまり、細線材21の長さがノズル2の半径以上であれば一般的なノズル2の外径の場合、蛍光体ペースト7が細線材21の外周へ回り込むことないため、蛍光体ペースト7を長時間連続して円滑に滴下することができる。
【0032】
このように本実施形態に係る蛍光体形成装置によれば、ノズル2に固着された状態でノズル2から突出した細線材21の長さがノズル2の半径以上であるので、精度よく蛍光体ペースト7を塗布することができると共に、蛍光体ペースト7が円滑に滴下されて細線材21の外周へ回り込むことがないため、蛍光体ペースト7を長時間連続して円滑に滴下することができる。
【0033】
(本発明の第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る蛍光体形成装置を、図6および図7に基づいて説明する。図6および図7は本実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
本実施形態に係る蛍光体形成装置は、前記第1の実施形態と同様に構成されて前記ノズル2の細線材24のみ構成を異にし、図6に示すように、ノズル2の延出方向に面上に延びる延出部24aと、この延出部24aに連続してノズル2の中心線へ面状に延びて扇状を形成する屈折部24bと、この屈折部24bに連続して棒状にノズル2の延出方向に延びる棒部24cとからなる細線材24をノズル2の外壁に隔壁配列方向に対向して固着させ、さらに、この細線材24を隔壁延長方向にも対向して固着させ、合わせて4本の細線材2を固着したことを異にする構成である。即ち、前記延出部24aおよび屈折部24bにより形成される内部空間領域が蛍光体ペースト7を貯留する貯留部24dとして作用し、ノズルから供給される蛍光体ペースト7を貯留して円滑且つ精確に細線材24へ供給する。
また、前記延出部24aで画定される領域(貯留部の内部領域)の断面積Sとし、ノズル2の断面積をSとし、また細線材24で画定される領域の断面積をS3とした場合には、S≧S>S3の関係で作成される構成である。
【0034】
次に、本実施形態に係る蛍光体形成装置の動作について説明する。前記第1の実施形態に係る蛍光体形成装置と同様にディスペンサ1まで蛍光体ペースト7が供給される。ディスペンサ1に蛍光体ペースト7が到達すると、ディスペンサ1の中空部分を介してノズル2に到達し、このノズル2に到達した蛍光体ペースト7の先頭部分がノズル2を経て細線材24の延出部24aに到達する。この延出部24aはノズル2のS1より大きなS2で形成され、且つ、側面外周辺を一部開放して形成されているので、ノズル2からの蛍光体ペースト7を円滑に誘引できることとなる。この誘引されて貯留された蛍光体ペースト7は、この延出部24aに沿って移動して屈折部24bに到達し、この屈折部24bに沿って移動して棒部24cに到達し、棒部24cに沿って移動して棒部24cの先端をも通過し、背面基板120上の凹溝部所定ポイントに到達する。以下、前記第1の実施形態に係る蛍光体形成装置の動作と同様に動作する。
【0035】
このように本実施形態に係る蛍光体形成装置によれば、延出部24a、屈折部24bおよび棒部24cからなる細線材24をノズル2の隔壁配列方向および隔壁延長方向にも対向して細線材24を固着し、さらに延出部24aおよび屈折部24bからなる貯留部24dにノズル2から吐出される蛍光体ペースト7を貯留しているので、隔壁配列方向のみに細線材を固着したノズル2がノズル2の進行方向に移動しながら蛍光体ペースト7を塗布する場合に蛍光体ペースト7が細線材を固着していない隔壁延長方向から回り込んで細線材の外側に蛍光体ペーストが付着してしまうのに比べ、隔壁配列方向と共に隔壁延長方向にも細線材24を固着してノズルの四方に細線材24を固着しており、蛍光体ペースト7が容易に回り込んで細線材24の外側に蛍光体ペースト7が付着することなく、延出部24a及び屈折部24bからなる貯留部24dから棒部24cへ円滑且つ精確に蛍光体ペースト7を連続して供給し塗布することができる。
【0036】
なお、本実施形態に係る蛍光体形成装置においては、図7に示すように、細線材24の一端から他端までを面状でなく棒状に形成することもできる。
【0037】
(本発明の第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る蛍光体形成装置を、図8に基づいて説明する。図8は本実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
本実施形態に係る蛍光体形成装置は、前記第1の実施形態と同様に構成されて前記ノズル2の細線材25のみ構成を異にし、図8に示すように細線材25が面状に形成され、細線材25の一端をノズルに面して固着し、細線材25を湾曲形成して細線材25の他端の面方向を一端の面方向と比べて90度変えることを異にする構成である。
【0038】
次に、本実施形態に係る蛍光体形成装置の動作について説明する。前記第1の実施形態に係る蛍光体形成装置と同様にディスペンサ1まで蛍光体ペースト7が供給されてディスペンサ1に蛍光体ペースト7が到達すると、ディスペンサ1の中空部分を介してノズル2に到達し、このノズル2に到達した蛍光体ペースト7の先頭部分がノズル2を経て細線材25に到達し、この細線材25の曲面に従って移動して細線材25の先端をも通過し、背面基板120上の凹溝部所定ポイントに到達する。以下、前記第1の実施形態に係る蛍光体形成装置の動作と同様に動作する。
【0039】
このように本実施形態に係る蛍光体形成装置によれば、ノズル2に隔壁配列方向に対向して細線材を固着すると共に、ノズル2に隔壁延長方向にも対向して細線材25を固着し、細線材25の形状を面状とし、細線材25を湾曲形成して細線材25の一端と他端の面方向を90度変えているので、ノズル2を四方から細線材225で囲っているため細線材の一端においては吐出する蛍光体ペースト7が細線材の外側面に付着することなく、さらに、細線材25が湾曲形成して面方向を90度変えているため吐出量が増加した場合でも吐出口付近の細線材25が抵抗とならず円滑に蛍光体ペースト7を塗布することができる。
【0040】
(本発明のその他の実施形態)
なお、前記各実施形態においては、加圧タンク3に貯蔵する蛍光体ペースト7をノズル2に直接供給しているが、図9に示すように、ディスペンサ1の空洞部分でノズル2の蛍光体ペースト7の供給口上部に、所定の大きさ以上のものをろ過する第1のフィルタ11を設け、この第1のフィルタ11のノズル供給口方向の隣接に第1のフィルタでろ過可能なものより小さなものをろ過可能な第2のフィルタ12を設け、第2のフィルタ12に細線材21(または22)を配設することもでき、蛍光体ペースト7が加圧タンク3からノズル2に供給される前に、第1のフィルタ11が所定以上の大きさのものをろ過し、第2のフィルタ12が第1のフィルタ11より小さなものをろ過し、各フィルタ11、12が適切な大きさのものをろ過することができ、フィルタ11、12を頻繁に交換することなしにより長時間安定して蛍光体層125を形成することができる。図10に示すようにディスペンサ1の一のノズル2が蛍光体ペースト7を細線材21に沿って隔壁124間の凹溝部に吐出する。なお、図9では、1つのディスペンサに対して複数のノズルを有するマルチノズル構造のディスペンサを用いた。ここで、ノズル2の蛍光体ペースト7の供給口上部に設けるフィルタ11、12が少なくとも蛍光体の粒子以上のものをろ過するものを用いる必要があり、少なくとも蛍光体ペースト7の粒子をろ過することなく、蛍光体層125の構成に必要な物質が隔壁124間の凹溝部に細線材21(または22)を介して到達することで、蛍光体層125を形成することができる。
【0041】
また、前記各実施形態においては、蛍光体ペースト7を途切れることなく連続して供給することもでき、ノズル2に蛍光体ペースト7が供給中に、蛍光体ペースト7が連続して前記収束した複数細線材21(または22)に沿ってノズル2内を移動するので、蛍光体ペースト7も収束した状態で途切れることなくノズル2から吐出され、要求された隔壁間の凹溝部に連続した蛍光体層125を形成することができる。
【0042】
また、前記各実施形態においては、図11に示すように、ノズル2にフィラメント状若しくは帯状に極めて細く形成した細線材23を多数配設することもでき、ノズル2に蛍光体ペースト7が供給された場合に、蛍光体ペースト7の先頭が前記収束した多数細線材23に沿ってノズル2内を移動するので、蛍光体ペースト7も確実に収束した状態でだまを形成することなしにノズル2から吐出され、所定ポイント外の隔壁124頂部に蛍光体ペースト7が付着することなく、要求された隔壁124間の凹溝部に蛍光体層125をより精確に形成することができる。
また、前記各実施形態においては、ノズル2の先端から表出した細線材の長さを500μm以上とすることもできる。
【0043】
また、前記各実施形態においては、図12(A)(B)に示すように、全ての細線材21が収束することなく直線形状で、隔壁延長方向に対向して固着する細線材21α、21βをぬれ性の大きい材質で成形し、隔壁配列方向に対向して固着する細線材21γ、21σをぬれ性の小さい材質で成形することもでき、隔壁延長方向つまりノズル2の進行方向にぬれ性の大きな細線材21α、21βを固着することで蛍光体ペースト7を隔壁と隔壁との間の中心に誘引し、隔壁配列方向にぬれ性の小さな細線材21γ、21σを固着することで蛍光体ペースト7が隔壁方向に接近することを抑制することができ、より精確な蛍光体ペースト7の塗布をすることができる。また、図12(c)に示す四角の断面に細線材を形成することもできる。ここで、細線材21の断面積をとげ状にしたり、細線材21の表面に凹凸を持たせることにより精確に誘引することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、ノズルに複数の細線材の一端を固着させ、複数の細線材の他端(先端)同士を収束させているので、ノズルに蛍光体ペーストが供給された場合に、蛍光体ペーストの先頭が前記収束した複数細線材に従って移動し、蛍光体ペーストが複数の細線材間に挟まれて収束した状態でだまを形成することなしにノズルから吐出され、所定ポイント外の隔壁頂部に蛍光体ペーストが付着することなく、要求された隔壁間の凹溝部に蛍光体層を精確に形成することができるという効果を奏する。また、蛍光体ペーストの接触角が60度以下となる材質により細線材を構成しているので、蛍光体ペーストがノズルに到達し、細線材に沿って移動する場合に、蛍光体ペーストが留まることなく円滑に移動してだまを形成することなしにノズルから吐出されると共に、所定の吐出量を維持することができ、厚さが一定の蛍光体層を形成することができるという効果を有する。
【0045】
また、本発明においては、ノズルに細線材を配設し、複数細線材の先端を凹溝部の底面に接触させながら、ノズル先端を走査し、蛍光体ペーストを塗布しているので、複数細線材に従って移動している蛍光体ペーストが、複数細線材に案内された状態で隔壁間の凹溝部に到達することができ、より精確に要求された隔壁間の凹溝部に蛍光体層を形成することができるという効果を有する。
【0047】
また、本発明においては、蛍光体ペーストがせん断速度4[1/s]のとき粘度が5[Pa・s]以上50[Pa・s]以下であるので、蛍光体ペーストがノズルに到達し、細線材に沿って移動する場合に、蛍光体ペーストが留まることなく円滑に移動してだまを形成することなしにノズルから吐出されると共に、所定の吐出量を維持することができ、厚さが一定の蛍光体層を形成することができるという効果を有する。
【0048】
また、本発明においては、ノズルに固着させている細線材のノズルから突出している長さがノズルの外径寸法の以上であるので、精度よく蛍光体ペーストを塗布することができると共に、蛍光体ペーストが円滑に滴下されて細線材の外周へ回り込むことないため、蛍光体ペーストを長時間連続して円滑に滴下することができるという効果を有する。
【0049】
また、本発明においては、ノズルに細線材を固着し、この細線材がノズルの先端部の断面積より大きな断面積である貯留部、および、この貯留部の断面積より小さな吐出を構成しているので、精度よく蛍光体ペーストを塗布することができると共に、貯留部が蛍光体ペーストを貯留して吐出しており、吐出量が変化した場合にでも円滑に蛍光体ペーストを供給することができるという効果を有する。
【0050】
また、本発明においては、ノズルの蛍光体ペーストの供給口上部に所定の大きさ以上のものをろ過するフィルタを設けているので、ノズルに蛍光体ペーストが供給される前に、フィルタを通して所定以上の大きさのものをろ過し、ノズルのつまりを防止することができ、長時間安定して蛍光体層を形成することができるという効果を有する。
また、本発明においては、板状細線材は、対向方向の面がぬれ性が高く、その反対の面がぬれ性が低くされているので、ノズルより供給される蛍光体ペーストが板状細線材に到達し、ぬれ性が高い対向方向のみに沿って移動して収束した状態で板状細線材の先端より吐出されるという効果を有する。
また、本発明においては、全ての細線材が収束することなく直線形状で、隔壁延長方向に対向して固着する細線材をぬれ性の大きい材質で成形し、隔壁配列方向に対向して固着する細線材をぬれ性の小さい材料で成形しているので、隔壁延長方向つまりノズルの進行方向にぬれ性の大きな細線材を固着することで蛍光体ペーストを隔壁と隔壁の間の中心に誘引し、隔壁配列方向にぬれ性の小さな細線材を固着することで蛍光体ペーストが隔壁方向に接近することを抑制することができ、より精確な蛍光体ペーストの塗布をすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る蛍光体形成装置の全体図である。
【図2】図1記載のディスペンサ及びノズルの詳細図である。
【図3】第1の実施形態に係る蛍光体形成装置の対象とするPDPである。
【図4】第2の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【図5】第3の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図、表面張力と蛍光体ペーストの密度とにより求まる係数の表およびノズルの外径と細線材の長さとのグラフである。
【図6】第4の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【図7】第4の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【図8】第5の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【図9】その他の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【図10】その他の実施形態に係る蛍光体形成装置の動作説明図である。
【図11】その他の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【図12】その他の実施形態に係る蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【図13】従来の蛍光体形成装置の動作説明図である。
【図14】従来の蛍光体形成装置のノズルの詳細図である。
【符号の説明】
1、201 ディスペンサ
2 ノズル
21、21α、21β、21γ、21σ、23、24、24a、24b、24c、25 細線材
22 板状細線材
3 加圧タンク
4 ガス圧レギュレータ
5 圧力ゲージ
6 管
7、207 蛍光体ペースト
100 プラズマディスプレイパネル
110 前面基板
111 主電極
111a 透明電極
111b バス電極
112 平面ガラス
113 透明誘電体
114 保護層
120、220 背面基板
121 アドレス電極
122 平面ガラス
123 誘電体
124、224 隔壁
125、125R、125G、125B、225 蛍光体層
221 ガイド
226 マスク材

Claims (8)

  1. プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、
    前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、
    前記ノズルの先端部に先端を収束させて設けられた複数の細線材を有し、
    前記細線材の材質は前記蛍光体ペーストのぬれ性に関する接触角が60度以下となるような物性を持つことを
    特徴とする蛍光体形成装置。
  2. 請求項1に記載の蛍光体形成装置において、
    前記細線材の先端を前記基板上における凹溝部の底面に接触させながら蛍光体ペーストを吐出することを
    特徴とする蛍光体形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の蛍光体形成装置において、
    せん断速度4[1/s]のとき粘度が5[Pa・s]以上50[Pa・s]以下である蛍光体ペーストを塗布することを
    特徴とする蛍光体形成装置。
  4. プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、
    前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、
    前記ノズルの先端当該ノズルからノズルの外径寸法の以上突出するように設けられた複数の細線材を有し、
    前記細線材の材質は前記蛍光体ペーストのぬれ性に関する接触角が60度以下となるような物性を持つことを
    特徴とする蛍光体形成装置。
  5. プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、
    前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、
    前記ノズルの先端先端を収束させて設けられた複数の細線材をし、
    前記複数の細線材は、前記ノズルの先端部の断面積より大きな断面積である貯留部と、当該貯留部の断面積より小さな断面積である吐出部を構していることを
    特徴とする蛍光体形成装置。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の蛍光体形成装置において、
    前記ノズルの蛍光体ペーストの供給口上部にフィルタを配設し、
    当該フィルタに前記細線材の一端を固着させることを
    特徴とする蛍光体形成装置。
  7. プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、
    蛍光体ペーストを吐出するノズルと、
    前記ノズルの先端部外周の互いに対向する位置に固着されてノズルの長手方向に延び、対向する先端同士を収束させた2枚の板状細線材を有し、
    前記板状細線材の互いに対向する内面のぬれ性が外面のぬれ性よりも高いことを
    特徴とする蛍光体形成装置。
  8. プラズマディスプレイパネルの製造工程において基板上に複数設けられた隔壁によって形成される凹溝部に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体形成装置であって、
    前記基板上の凹溝部に塗布される蛍光体ペーストを吐出するノズルと、
    前記ノズルの先端部外周に前記隔壁の配列方向及び該隔壁配列方向と直交する方向のノズル進行方向に対向するように固着されてノズルの長手方向に延びる2対の細線材を有し、
    前記隔壁の配列方向に対向する一対の細線材はぬれ性に関する接触角が60度より大となるような物性を持つ材質で形成され、前記ノズル進行方向に対向する一対の細線材はぬれ性に関する接触角が60度以下となるような物性を持つ材質で形成されていることを
    特徴とする蛍光体形成装置。
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