JP4211769B2 - 自動車用電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電池外装材に高分子−金属複合を複合したラミネートフィルムを用いた扁平型電池に関するものであり、特に電気自動車(EV)、ハイブリット自動車(HEV)、燃料電池自動車(FCV)のモーター駆動用、または蓄電用として最適な電池構造およびそれを用いた組電池の構造に関するものである。
近年、環境保護運動の高まりを背景として、自動車の排ガスによる大気汚染が世界的な問題となっている中で、電気を動力源とする電気自動車やエンジンとモーターを組み合わせて走行するハイブリッド自動車が注目を集めており、これらに搭載する高エネルギー密度、高出力密度の電池の開発が産業上重要な位置を占めている。
このような用途の電池には、繰り返し充電が可能な二次電池が使用される。電池の構成としては、巻回した発電要素を円筒型のケースに収納したものや、巻回した発電要素あるいは、平板状の電極、セパレータを積層した発電要素を扁平型のケースに収納したものがある。これらの円筒型または扁平型のケースは強度をもたせる必要があるため、例えば、特許文献1に示されるような金属容器で形成される必要がある。そのため、軽量化が容易でないという課題があった。そこで、電池の軽量化をし、より高エネルギー密度、高出力化の手段として、例えば、特許文献2に示されるようなラミネートフィルムを外装ケースとし、その周囲を熱融着によりシールすることにより密閉化した電池の構造が提案されている。
特開2000−348772号公報 特開平11−224652号公報
しかしながら、EV、HEV、FCVのモーター駆動用電源のような、高出力及び高エネルギー密度が要求される用途では、電池から大電流を取り出す必要があるが、外部に電流を取り出すための電極端子に、太い金属線または金属棒を用いる場合に、電池外装材に高分子−金属を複合したラミネートフィルムを用いた電池では、電池外装材から突出させる電極端子の封止部において、十分な封止性を得ることが出来ないという課題があった。
また、電池外装ケースにラミネートフィルムを用いた電池においては、ラミネートフィルムが剛性に乏しいため、外力を加えると容易に変形する。このため過剰な変形はその応力のため電池内部構造を破壊し、内部短絡などを起こし、電池温度が上昇しラミネートフィルムの熱融着部が剥がれ電解液が飛散してしまう。
また特に、EV用等の大容量が必要とされる電池では、電池が大きくなり取り扱い及び車載が困難で、さらに自動車用電池(セル)の厚みが増加し放熱性が悪くなる。そのため、大電流を取り出した際に十分な熱性能が確保できないという課題があった。また、大電流での充放電を繰り返した際に電池の内部抵抗により発生するジュール熱によって温度が上昇し、電池の劣化を招くほか、熱融着部のシール性の低下を招くおそれもある。
そこで、本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、EVやHEVへコンパクトで軽量であるため搭載が容易で、さらに大電流を流しても、十分なシール性を確保でき、大電流での充放電を繰り返した際に電池の温度上昇を抑えることができる電池を提供することを目的としている。
上記目的は、電池外装材に高分子−金属を複合したラミネートフィルムを用いて、その電池周辺部を熱融着にて接合する、あるいは
電池外装材に高分子−金属を複合したラミネートフィルムを用いて袋状にしたその開口部を熱融着にて接合することにより、
正極板、セパレータおよび負極板を積層または巻回した発電要素を収納し封入すると共に、
上記発電要素を構成する各電極と導通される電極端子リードが、上記熱融着部に挟まれて外装材の外部に露出される構造を有する扁平型電池で、
セルの最大厚さ(単位:μm)/単位電極の活物質の厚さ(単位:μm)が、80以下であり、
前記端子リードの幅が、取り出される電池外装材のラミネートフィルム1辺の長さの40〜80%であり、
正極端子リードと負極端子リードとが、それぞれ異なった電池外装材のラミネートフィルムの1辺から取り出されることを特徴とする自動車用電池により達成される。
以上の説明からも明らかなように、本発明の自動車用電池とすることで、大電流で充放電を行った際の電池温度の上昇を抑え良好なシール性を確保し、電池の寿命特性を向上させることが可能となった。さらにEV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電源としてこれら車両に搭載する組電池あるいは複合組電池を作製する際、使用目的ごとの電池容量や出力に対する要求に、新たに電池(単電池および組電池)を作製することなく、比較的安価に対応することが可能になった。
本発明は、電池外装材に高分子−金属を複合したラミネートフィルム(以下、単に高分子−金属複合ラミネートフィルムまたはラミネートフィルムともいう)を用いて、その電池周辺部を熱融着にて接合する、あるいは、電池外装材に高分子−金属を複合したラミネートフィルムを用いて袋状にしたその開口部を熱融着にて接合することにより、正極板、セパレータおよび負極板を積層または巻回した発電要素を収納し封入すると共に、上記発電要素を構成する各電極と導通される電極端子リードが上記熱融着部に挟まれて外装材の外部に露出される構造を有する扁平型電池(セル)で、セルの最大厚さ(単位:μm)/単位電極の活物質の厚さ(単位:μm)が、80以下であり、前記端子リードの幅が、取り出される電池外装材のラミネートフィルム1辺の長さの40〜80%であり、正極端子リードと負極端子リードとが、それぞれ異なった電池外装材のラミネートフィルムの1辺から取り出されることを特徴とする自動車用電池(本明細書中、扁平型電池、単電池あるいはセルとも称する)である。
ここで、単位電極の活物質の厚さは、集電体上に塗布した活物質層の厚さ(片側)をいう。詳しくは、図10(b)に示すように、1対の正極板4および負極板5からなる単位電極9において、正極板4を構成する正極集電体4a上に塗布された正極活物質層4bの片側の厚さ(丸数字2−1)と、負極板5を構成する負極集電体5a上に塗布した負極活物質層5bの片側の厚さ(丸数字2−2)との合計の厚さをいう。なお、ここでいう活物質層には、正極または負極活物質の他に、従来公知の導電剤やバインダー(結着剤)等の添加剤を含む。具体的には、正極活物質の他に、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂粉末あるいはカルボキシルメチルセルロース等のバインダー;アセチレンブラック等の導電助剤;などを含んでいてもよいし、同様に、負極活物質の他に、例えば、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂粉末あるいはカルボキシルメチルセルロース等などのバインダーを含んでいてもよいが、これらに制限されるべきものではない。
また、セルの最大厚さは、正極板、セパレータおよび負極板を積層または巻回した発電要素およびこれらを収納する高分子−金属複合ラミネートフィルムを含めた自動車用電池の厚さをいう。詳しくは、図10(a)に示すように、正極板4、セパレータ6および負極板5を積層(または巻回)した発電要素9aおよびこれらを収納する高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材3を含めた自動車用電池(セル)1の厚さ(丸数字1)をいう。よって、セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは、図10に示す丸数字で表わせば、丸数字1/(丸数字2−1+丸数字2−2)となる。
EVやHEVのモーター駆動用のような大電流での充放電を繰り返した際に自動車用電池の内部抵抗でジュール発熱による電池の温度上昇が引き起こされるが、セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さを80以下とすることで、放熱性を高めることができる。そのため、大電流での充放電を繰り返すことによっても、電池の温度上昇を低く抑えることができる。
さらに、電池外装ケースに高分子−金属複合ラミネートフィルムを用いた電池においては、該ラミネートフィルムが剛性に乏しいため、外力が加わったことにより自動車用電池が容易に変形し、内部短絡等の異常状態に陥るが、セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さを80以下とすることで放熱性を改善でき、異常状態に陥った場合においても、ガスの放出が少ない電池が作製可能である。
また、セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは、本発明の目的であるセルの放熱性を高める観点からは、80以下であれば特に制限されるべきものではないが、体積効率を損なうことなく放熱性を高める観点からは、10〜80とすることが望ましい。セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さを10以上とすることで、電池の活物質以外の正極および負極集電体、セパレータおよび高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材の材料の比率が増加し、体積効率が低下するのを最小限に抑え、EV、HEVまたはFCVのモーター駆動用電源のような自動車用電池に必要な電気性能を確保できる。
なお、本発明に係る自動車用電池としては、特に制限されるべきものではなく、従来公知の各種電池を適用することができる。なかでもEV、HEVおよびFCVへコンパクトで軽量であるため搭載が容易で、さらにこれらのモーター駆動用電源のような、高出力及び高エネルギー密度が要求され、電池から大電流を取り出す必要がある用途においては、リチウムイオン電池などが適している。
なお、本発明に係る自動車用電池、特に大電流を取り出す必要がある用途において好適なものであるリチウムイオン電池を例にとれば、該自動車用電池に用いられるセパレータの厚さは、製造時に混入する不純物や電極活物質の脱落によるマイクロショートを防止するため20μm以上である。電極集電体の厚さは、活物質を塗布する際の集電箔がちぎれるのを防止するためや、抵抗増加を防止するため10μm以上である。活物質層の厚さ(片側)は、塗布装置の制約などから20μm以上が一般的となっている。そのため単位電極の活物質の厚さ(丸数字2−1+丸数字2−2)は、正極と負極をあわせて40μm以上である。
以下、図面を参照しながらさらに詳細に説明する。ただし本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
まず、本発明に係る自動車用電池の説明をする。図1、2に示すような、本発明に係る自動車用電池1は、高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材(本明細書中、単に、外装ラミネートあるいは外装ラミネートフィルムとも称する)3をその周辺部を熱融着にて接合する(図1)、あるいは電池外装材3を袋状にしたその開口部(周辺部の一部)を熱融着にて接合する(図2)ことにより密閉されてなる。この熱融着部2のうち対向する辺2箇所から正極端子リード8、負極端子リード9を取り出す構造としたが、正極端子リード8および負極端子リード9を取り出す個所は特に限定されない。なお、図2のように、1枚のフィルム状の高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材を筒状に丸めて袋状にする際に、該フィルムの両端を熱融着にて接合してもよいし、重ね合わせて接着してもよいなど、特に制限されず、従来公知の方法を利用することができる。
本発明において、正極板、セパレータおよび負極板を積層または巻回した発電要素については、従来の発電要素と同様に構成される。図3に、図1の扁平型電池の断面図であって、正極板、セパレータおよび負極板を積層し、高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材に収納した自動車用電池の断面図を示す。
図3に示す自動車用電池では、電池外装材3に高分子−金属複合ラミネートフィルムを用いて、その周辺部の全部を熱融着にて接合することにより、正極板4、セパレータ7および負極板6を積層した発電要素を収納し密封した構成を有している。また、上記の各電極板(正極板4及び負極板6)と導通される正極端子リード(図示せず)および負極端子リード9が、各電極板の正極集電体(図示せず)及び負極集電体5に取り付けられ、上記熱融着部2に挟まれて上記の電池外装材3の外部に露出される構造を有している。
正極板4としては、例えば、アルミニウムなどの芯板ないし芯箔(正極集電体の反応部)の片面に上記したような正極活物質を塗布乾燥してなるものが例示できる。負極板6としては、例えば、銅などの芯板ないし芯箔(負極集電体の反応部)の両面に上記したような負極活物質を塗布乾燥してなるものが例示できる。セパレータ7としては、例えば、ポリマー電解質シートからなるものが例示できる。
詳しくは、正極板4は、アルミニウムなどの芯板ないし芯箔の片面に、正極活物質の主材料と有機電解液を吸収保持するポリマーを含む正極活物質を塗布乾燥させて、この正極活物質を芯板ないし芯箔に支持させてなるものである。また負極板6は、銅などの芯板ないし芯箔の両面に負極活物質の主材料と有機電解液を吸収保持するポリマーを含む負極活物質を塗布乾燥させて、この負極活物質を芯板ないし芯箔に支持させてなるものである。セパレータ7は、有機電解液を吸収保持するポリマーからなる多孔性シートで構成されている。負極板6の上側の負極活物質をセパレータ7を介してその上方の正極板4の正極活物質に対向させると共に、負極板6の下側の負極活物質をセパレータ7を介してその下方の正極板4の正極活物質に対向させた状態で、これらを積層状態にして、例えば、熱接合などにより一体化して、積層電極(発電要素)を構成している。上記アルミニウムなどの芯板ないし芯箔、および銅などの芯板ないし芯箔は、ラスプレート、すなわちプレートに切目を入れたものをエキスパンドすることにより網目空間が形成されるプレートにより構成されているものや、金属箔など、従来公知のものが利用できる。
正極板4には正極側リード接続部(正極集電体;図示せず)が形成され、負極板6には負極側リード接続部(負極集電体5)が形成され、これらは超音波溶接等により、正極端子リード(図示せず)および負極端子リード9にそれぞれ接合されている。この接合は抵抗溶接によって行ってもよい。ただし、本発明の発電要素は、これらに何ら制限されるものではない。
また、本発明に係る自動車用電池の電極には、リチウムイオンを吸蔵、脱離できる正極と、リチウムイオンを吸蔵、脱離できる負極を用いることができる。
電極以外の発電要素には、セパレータとこれに染み込ませた電解液、または固体電解質若しくはゲル電解質、またはセパレータを含む固体電解質若しくはゲル電解質を用いることができる。
こうした発電要素を用いてなる、リチウムイオン電池、固体電解質電池またはゲル電解質電池においては、先述した図1、図2に示される扁平型の電池構造にすることが好ましい。これは、円筒型の電池構造とする場合には、正極および負極リード端子を取り出す個所のシール性を高めることが困難であるため、電気自動車やハイブリッド自動車に搭載する高エネルギー密度、高出力密度の電池では、端子リード取り出し部位のシール性の長期の信頼性を確保できないおそれがある。そのため、扁平型の電池構造を採用するのが好ましいものである。
さらに、正極には、LiCoO、LiMn、LiNiOを主材料とする正極活物質、負極には、グラファイトまたは非晶質炭素であるハードカーボンを主材料とする負極活物質を用いることが望ましいが、特に限定されない。
ここで、正極とは、正極活物質を有する正極集電体と該正極集電体の先端部に取り付けられた正極端子リードとを含めたものとする。また、正極板とは、正極集電体のうち正極活物質を有する反応部をいうものとする。同様に、負極とは、負極活物質を有する負極集電体と該負極集電体の先端部に取り付けられた負極端子リードとを含めたものとする。負極板とは、負極集電体のうち負極活物質を有する反応部をいうものとする。したがって、本発明の発電要素には、負極板と、セパレータと、正極板とを具備してなるものである。また負極板と導通される(電気的に接続される)負極端子リードと、正極板と導通される(電気的に接続される)正極端子リードは、いずれも扁平型電池の構成要件の1つであって、発電要素の一部とみなしてもよいし、区別してもよく、特に制限されるものではない。
また、本発明の発電要素の必須要素の1つであるセパレータとしては、特に制限されるべきものではなく、従来公知のものを用いることができる。なお、本発明のセパレータにおいては、その名称に拘泥されるべきものではなく、セパレータの代わりにセパレータとしての機能(役割)を有するような、固体電解質やゲル電解質を用いるものであってもよい。すなわち、本発明が適用できる固体電解質電池やゲル状電解質電池の中には、正極板の正極活物質層と負極板の負極活物質層との間に固体電解質またはゲル状電解質を配設してなる発電要素をラミネートフィルムよりなる電池外装材に収納し周囲を熱融着することにより封入されてなるものも含まれるためである。また、電池内部(発電要素)には、従来と同様に、上記の電解液ないし電解質も含まれている。
また、本発明の電池外装材である高分子−金属を複合したラミネートフィルムとしては、特に制限されるべきものではなく、高分子フィルム間に金属フィルムを配置し全体を積層一体化してなる従来公知のものを使用することができる。具体例としては、例えば、高分子フィルムからなる外装保護層(ラミネート最外層)、金属フィルム層、高分子フィルムからなる熱融着層(ラミネート最内層)のように配置し全体を積層一体化してなるものが挙げられる。詳しくは、電池外装材に用いられる高分子−金属複合ラミネートフィルムは、上記金属フィルムの両面に、高分子フィルムとして、まず耐熱絶縁樹脂フィルムを形成し、少なくとも片面側の耐熱絶縁樹脂フィルム上に熱融着絶縁性フィルムが積層されたものである。かかるラミネートフィルムは、適当な方法にて熱融着させることにより、熱融着絶縁性フィルム部分が融着して接合し熱融着部が形成される。
上記ラミネートフィルムの構成する金属フィルムとしては、アルミニウムフィルム等が例示できる。また、上記絶縁性樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテトラフタレートフィルム(耐熱絶縁性フィルム)、ナイロンフィルム(耐熱絶縁性フィルム)、ポリエチレンフィルム(熱融着絶縁性フィルム)、ポリプロピレンフィルム(熱融着絶縁性フィルム)等が例示できる。ただし、本発明の外装材は、これらに制限されるべきものではない。
こうしたラミネートフィルムでは、超音波溶着等により熱融着絶縁性フィルムを利用して1対ないし1枚(袋状)のラミネートフィルムの熱融着による接合を、容易かつ確実に行うことができる。なお、電池の長期信頼性を最大限高めるためには、ラミネートシートの構成要素である金属フィルム同士を直接接合してもよい。金属フィルム間にある熱融着性樹脂を除去もしくは破壊して金属フィルム同士を接合するには超音波溶着を用いることができる。
なお、本発明に係る自動車用電池につき、リチウムイオン電池、固体電解質電池またはゲル電解質電池の例を挙げて説明したが、本発明の構成要件を満足するものであれば、これらに制限されるべきものではなく、従来公知の各種電池を適用し得るものである。
請求項2の発明は、電池外装材に高分子−金属複合ラミネートフィルムを用いた扁平型電池で、電池の発電要素を構成する各電極と導通される電極端子リードが、ラミネートフィルムの熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分以外の辺の最大長さが250mm以下で、単電池面積(cm)/電池容量(Ah)が30cm/Ah以上であることを特徴とする自動車用電池である。
ここで、電極端子リードがラミネートフィルムの熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分以外の辺の長さとは、図11の自動車用電池の平面図を参照して説明すれば、電極端子リードは正極用、負極用通常2枚のリード8、9が扁平型電池1において異なる2辺(丸数字8−1と丸数字8−2)から取り出されるが、この正極用、負極用通常2枚のリード8、9を取り出す2辺(丸数字8−1と丸数字8−2)以外の辺(丸数字9−1および丸数字9−2)を言う。
また、単電池面積とは、図11の扁平型の自動車用電池の平面図を参照して説明すれば、高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材3内に収納された負極または正極の一層当たりの面積(図11の丸数字7で示す面積)をいう。なお、負極と正極の一層当たりの面積が異なる場合には、広い方の面積をいうものとする。また、正極板、セパレータおよび負極板を巻回した発電要素を収納し封入されてなる巻回タイプの扁平型電池の場合には、電池の平面図(図11参照のこと)でみた場合の発電要素の最外周の面積、すなわち電極の一番外側の広い面積となる。
電池容量(Ah)は、自動車用電池が1C相当の電流値で取り出せる、電気量をいう。
EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用のような大電流の充放電を繰り返す場合においては、電池の内部抵抗をできるだけ小さくし、発熱を抑える必要があるが、電極端子リードが、外装ラミネートフィルムの熱融着部に挟まれて外装材の外部に露出される部分以外の辺の最大長さが250mmを超える場合には、電流を取り出す電極リードから最も離れた電極までの距離が長くなるため、内部抵抗が増加、すなわち大電流を取り出した際の発熱が大きくなるため、電極端子リードが、ラミネートフィルム熱融着部に挟まれて外装材の外部に露出される部分以外の辺の最大長さが250mm以下とすることで、電極の電極端子リードから最も遠い部分から、電極端子リードまで抵抗を低減でき、自動車用に必要な電気性能を確保することができる。
また、EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用のような大電流での充放電を繰り返した際の電池の発熱を、単電池面積/電池容量を30cm/Ah以上とすることで、電池の放熱面積(熱交換面積)を大きくすることができるため、請求項1に記載の発明と同様に、放熱性に優れ寿命特性を改善し、信頼性に優れた電池の作製を可能にすることができる。
なお、EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池は、高出力及び高エネルギー密度が要求されるため、通常1つの自動車用電池で使用されることはなく、該自動車用電池を複数個、直列および/または並列に接続して組電池にして使用することを前提としてある。そのため、組電池として使用されるときの自動車用電池(単電池)の電池容量は、1.5〜6Ahである。
また、請求項1に記載の発明は、外装ラミネートフィルムより取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が、取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの40〜80%でそれぞれ異なった外装ラミネートフィルムの1辺から取り出されることを特徴とする自動車用電池である。40%以上とすることで充放電時の電極端子リードの発熱を抑えて大電流での充放電が可能になり、80%以下とすることでシール性が確保できるが以下の理由による。
例えば、図11の自動車用電池の平面図を参照して説明すれば、いずれも幅が30mmの電極端子リード7、8を用いて、電極端子リード7、8が取り出される辺のラミネートフィルムの幅がいずれも50mmの場合は、外装ラミネートフィルムより取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅(丸数字5)が、取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さ(丸数字6)の60%となる。
EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池は、高出力及び高エネルギー密度が要求されるため、通常1つの電池で使用されることはなく、単電池を複数個、直列および/または並列に接続して組電池にして使用される。このとき外装ラミネートフィルムより取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が、取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの40〜80%でそれぞれ異なった外装ラミネートフィルムの1辺から取り出されることで、これらの電池同士を接続し組電池にする場合において、例えば、超音波溶接等の手段を用いることで、従来のようにボルトなどを使用せずに、比較的簡便に電池間の接続が可能になり、十分な溶接面積を確保することができ、組電池全体の抵抗を低減させ、軽量化をすることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、正極、負極それぞれの電極端子リードがNi、Cu、Al、Feまたはこれらの合金、またはそれらにNi、Ag、Auを被覆したものから選ばれることを特徴とする自動車用電池である。
EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用のような大電流の充放電を繰り返す場合においては、電極端子リードの発熱を抑える必要があるが、電極端子リードにNi、Cu、Al、Feまたはこれらの合金、さらにはそれらにNi、Ag、Auを被覆したものを用いることで、発熱を抑えることができ、熱融着部に挟まれて外装材の外部に露出される電極端子リード部の熱劣化を抑制し、自動車用に必要な長期信頼性を確保できる。被覆材には安価であるという点からNiを用いるのが望ましく、被覆方法としては金属メッキ方法が好ましいが、クラッド材のような金属積層体を用いることも可能である。
請求項4に記載の発明は、正極および負極の活物質の平均厚みが、いずれも20〜80μmの範囲であることを特徴とする自動車用電池である。
ここで、正極の活物質の平均厚みは、発電要素に用いられている総ての正極板に形成された正極活物質層の厚みの平均値とする。各正極活物質層の厚みは、図10(b)で説明した丸数字2−1に相当する正極集電体に形成される正極活物質層の片側の厚みとする。同様に、負極の活物質の平均厚みは、発電要素に用いられている総ての負極板に形成された負極活物質層の厚みの平均値とする。各負極活物質層の厚みは、図10(b)で説明した丸数字2−2に相当する負極集電体に形成される負極活物質層の片側の厚みとする。
自動車用途、特にHEVなど高出力が要求される用途においては、大電流を取り出すため内部抵抗を低減する必要がある。そこで、自動車用電池の正極および負極の活物質の平均厚みを20μm以上にすることで、電池の活物質以外の集電体、セパレータ、ラミネートフィルム等の材料の体積が増加し、体積効率が低下するのを最小限に抑えることができる。また、正極および負極の活物質の平均厚みを80μm以下にすることで、内部抵抗の増加を最小限に抑え、高出力が要求される用途に必要な電気性能の確保が可能になる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に記載の自動車用電池を少なくとも2つ以上、並列または直列に接続したグループが少なくとも1以上存在し、その並列または直列の接続形式が、電池を重ね、積層した電極端子リードどうしを溶着する形式であることを特徴とする組電池である。
ここで、電池を重ねるとは、特段の説明を要するまでもなく、通常の技術常識に基づき容易に理解し得るものであるが、曲解されることなく本発明の理解をより容易にする観点から説明すれば、後述する図7(b)に示すように、図7(a)の組電池構造のA−A線に沿って横から見た断面図に表わしたように、扁平型の自動車用電池(単電池)の扁平化された平らな面同士を重ねて順次積層することである。したがって、上下に重ねて積層してもよいし、図7(b)に示すように左右に重ねて積層してもよい。
EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池は、高出力及び高エネルギー密度が要求されるため、通常1つの電池で使用されることはなく、自動車用電池(単電池)を複数個、直列または並列に接続して組電池にして使用されている。そのため、請求項1〜4に記載の自動車用電池を組電池にして使用する際の並列または直列の接続形式が、電池を重ね、積層した電極端子リードどうしを溶着する形式であることにより、以下の効果を奏することができる。例えば、積層した電極端子リードどうしを超音波溶接等の手段を用いて溶着することで、従来のようにボルトなどを使用せずに、比較的簡便に電池間の接続が可能になり、十分な溶接面積を確保することができる。そのため、組電池全体の抵抗を低減させ、軽量化をすることが可能になる。その結果、こうした組電池をEV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電源としてこれら車両に搭載する際、使用目的ごとの電池容量や出力に対する要求に、新たに電池容量や出力の異なる単電池を用いた組電池を開発、設計、製造することなく、比較的安価に対応することが可能になる。すなわち、放熱性に優れ電池温度の上昇を抑え良好なシール性を有する本発明の自動車用電池を、1種又は2種以上、各車両に搭載可能な共用(共通)の単電池として量産し、これらを電池容量や出力に応じて上記接続形式により軽量かつコンパクトに組電池を作製することにより、比較的安価に電池容量や出力の異なる組電池を生産することができる。そのため高出力及び高エネルギー密度が要求されるEV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池に幅広く適用できるものである。
なお、上記説明では、積層した電極端子リードどうしを溶着する手段の1例として、超音波溶接を用いて溶着する方法を例示したが、本発明では、これらに何ら制限されるべきものではなく、抵抗溶接、スポット溶接など、従来公知の各種溶着技術を利用することができるものである。好ましくは、熱が発生しにくく、電極端子リードが熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分の電池外装材の熱融着部への熱的負荷が低い、超音波溶接を用いるのが望ましい。また、電極端子リード8(9)どうしを直接溶着してもよいし、図7(b)に示すように、電極端子リード8(9)間にスペーサ16を挟み込んでこれらを溶着することで、電極端子リード8(9)どうしをいわば間接的に溶着してもよいなど、従来公知の溶着技術を適用し得るものであり、特に制限されるべきものではない。
また、上記組電池では、自動車用電池を少なくとも2つ以上、上記接続形式により並列または直列に接続されてなるグループが少なくとも1以上存在していればよい。したがって、電池容量や出力の異なる組電池を生産する上で、必要があれば、自動車用電池を少なくとも2つ以上、直列に接続したグループで構成されていてもよいし、並列に接続したグループで構成されていてもよいし、直列と並列に接続したグループで構成されていてもよい。さらに、1つの組電池にこれらの直列に接続したグループ、並列接続したグループ、直列と並列に接続したグループの少なくとも2グループが存在していても良い。かかる複数のグループを存在させる場合、例えば、組電池内の各グループごとに正極および負極端子を取り付けて、各種用途に応じて、各グループごとに所望の電池容量や出力を取り出せるようにし、1つの組電池を多目的用途に利用できるようにしてもよいなど特に制限されるべきものではない。また、他の接続形式(例えば、後述する請求項6に記載の接続形式など)により並列および/または直列に接続されてなるグループなどが存在していてもよい。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4に記載の自動車用電池を少なくとも2つ以上、並列または直列に接続したグループが少なくとも1以上存在し、その接続形式が、電池を左右に並べ、1つまたは複数の電極端子リードをそれぞれ1枚のバスバーに溶着する形式であることを特徴とする組電池である。
ここで、電池を左右に並べるとは、特段の説明を要するまでもなく、通常の技術常識に基づき容易に理解し得るものであるが、曲解されることなく本発明の理解をより容易にする観点から説明すれば、後述する図7(c)に示すように、図7(a)の組電池構造のB−B線に沿って横から見た断面図に表わしたように、扁平型の自動車用電池(単電池)の端子リードが取り出される辺以外の辺(図11の丸数字9−1または丸数字9−2)同士が隣り合うようにして左右に並べることである。したがって、図1、2、11のように正極端子リード7と負極端子リード8とが、それぞれ異なった外装ラミネートフィルムの1辺(丸数字8−1と丸数字8−2)から取り出される場合においても同様に、これらの辺以外の辺(図11の丸数字9−1または丸数字9−2)同士が隣り合うようにして左右に並べることもできる。
EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池は、高出力及び高エネルギー密度が要求されるため、通常1つの電池で使用されることはなく、自動車用電池(単電池)を複数個、直列または並列に接続して組電池にして使用されている。そのため、請求項1〜4に記載の自動車用電池を組電池にして使用する際の接続形式が、電池を左右に並べ、1つまたは複数の電極端子リードをそれぞれ1枚のバスバーに溶着する形式とすることで、請求項5に記載の発明と同様に、以下の効果を奏することができる。例えば、図7(c)に示すように、バスバー17と電極端子リード7、8とを超音波溶接等の手段を用いることで、従来のようにボルトなどを使用せずに、比較的簡便に電池間の接続が可能になり、十分な溶接面積を確保することができる。例えば、積層した電極端子リードどうしを超音波溶接等の手段を用いて溶着することで、従来のようにボルトなどを使用せずに、比較的簡便に電池間の接続が可能になり、十分な溶接面積を確保することができる。そのため、組電池全体の抵抗を低減させ、軽量化をすることが可能になる。その結果、こうした組電池をEV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電源としてこれら車両に搭載する際、使用目的ごとの電池容量や出力に対する要求に、新たに電池容量や出力の異なる単電池を用いた組電池を開発、設計、製造することなく、比較的安価に対応することが可能になる。すなわち、放熱性に優れ電池温度の上昇を抑え良好なシール性を有する本発明の自動車用電池を、1種又は2種以上、各車両に搭載可能な共用(共通)の単電池として量産し、これらを電池容量や出力に応じて上記接続形式により軽量かつコンパクトに組電池を作製することにより、比較的安価に電池容量や出力の異なる組電池を生産することができる。そのため高出力及び高エネルギー密度が要求されるEV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池に幅広く適用できるものである。
なお、上記説明では、電極端子リードをバスバーに溶着する手段の1例として、超音波溶接を用いて溶着する方法を例示したが、本発明では、これらに何ら制限されるべきものではなく、抵抗溶接、スポット溶接など、従来公知の各種溶着技術を利用することができるものである。好ましくは、熱が発生しにくく、電極端子リードが熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分の電池外装材の熱融着部(シール部)への熱的負荷が低い、超音波溶接を用いるのが望ましい。なお、本実施形態では、電極端子リードをバスバーに溶着する手段を用いたが、本発明における電極端子リードの接続形式としては、これらに制限されるべきものではなく、従来公知の各種接続技術を適用することができる。特に、EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電源として高出力及び高エネルギー密度に対応して大電流を流すことができるものであれば、バスバー以外の他の接続部材を用いて溶着等により接続してもよいなど、制限されるものではない。
また、1つまたは複数の電極端子リードをそれぞれ1枚のバスバーに溶着するとして、1つの電極端子リードを1枚のバスバーに溶着する場合を含めたのは、自動車用電池の端子リードのうち、組電池の電極端子に接続する場合には、こうした接続形式(実施形態)もあり得るためである。
また、上記組電池では、自動車用電池を少なくとも2つ以上、上記接続形式により並列または直列に接続されてなるグループが少なくとも1以上存在していればよい。したがって、電池容量や出力の異なる組電池を生産する上で、必要があれば、自動車用電池を少なくとも2つ以上、上記接続形式により、直列に接続したグループで構成されていてもよいし、並列に接続したグループで構成されていてもよいし、直列と並列に接続したグループで構成されていてもよい。さらに、1つの組電池にこれらの直列に接続したグループ、並列接続したグループ、直列と並列に接続したグループの少なくとも2グループが存在していても良い。かかる複数のグループを存在させる場合、例えば、組電池内の各グループごとに正極および負極端子を取り付けて、各種用途に応じて、各グループごとに所望の電池容量や出力を取り出せるようにし、1つの組電池を多目的用途に利用できるようにしてもよいなど特に制限されるべきものではない。また、他の接続形式(例えば、上記請求項5に記載の接続形式など)により並列および/または直列に接続されてなるグループなどが存在していてもよい。
ここでは、図7に、上記請求項5及び6に記載の接続形式により直列と並列に接続したグループが存在する組電池の構造の具体例を示す。図7に示すように、上記の扁平型の自動車用電池1を4枚並列に請求項5に記載の接続形式により接続し(図7(b)参照のこと)、こうして4枚並列にした扁平型の自動車用電池1をさらに6枚直列に請求項6に記載の接続形式により接続して金属製の組電池ケース11に収納し(図7(b)、(c)参照のこと)組電池10とすることができる。なお、組電池ケース11上部の蓋体11aに設けられた組電池10の正極端子12および負極端子13と、各自動車用電池1の電極リード端子7、8とは、組電池10の正極および負極端子用リード線14、15を用いて電気的に接続されている。また、自動車用電池1を4枚並列に請求項5に記載の接続形式により接続する際には、スペーサ16のような適当な接続部材を用いて各自動車用電池1の電極端子リード7どうしを溶着することで電気的に接続すればよい(図7(b)参照のこと)。同様に、4枚並列にした各自動車用電池1をさらに6枚直列に接続する際には、接続部材にバスバー17を用いて各自動車用電池1の電極リード端子8、9を電気的に接続すればよい(図7(c)参照のこと)。ただし、本発明の組電池は、ここで説明したものに制限されるべきものではなく、従来公知のものを適宜採用することができる。また、該組電池には、使用用途に応じて、各種計測機器や制御機器類を設けてもよく、例えば、組電池ケース11上部の蓋体には電池電圧を監視するために電圧計測用コネクタ18などを設けてもよいなど、特に制限されるものではない。
請求項7に記載の発明は、請求項5および/または6に記載の組電池を少なくとも2以上直列、並列、または直列と並列に複合接続したことを特徴とする複合組電池である。請求項5および/または6に記載の組電池を少なくとも2以上直列、並列または直列と並列に接続することで、電気自動車やハイブリッドカーに搭載する際、使用目的ごとの電池容量や出力に対する要求に、新たに組電池を作製することなく、比較的安価に対応することが可能になる。
複合組電池としては、例えば、図8に示したように、上記の組電池10(図7)を6組並列に接続して複合組電池21とするには、各組電池ケース11上部の蓋体11aに設けられた組電池10の正極端子12および負極端子13を、外部正極端子部22、外部負極端子部23を有する組電池正極端子連結板24、組電池負極端子連結板25を用いてそれぞれ電気的に接続する。また、各組電池ケース11の両側面に設けられた各ネジ孔部(図示せず)に、該固定ネジ孔部に対応する開口部を有する連結板26を固定ネジ27で固定し、各組電池10同士を連結する。また、各組電池10の正極端子12および負極端子13は、それぞれ正極絶縁カバー28および負極絶縁カバー29により保護され、適当な色、例えば、赤色と青色に色分けすることで識別されている。
請求項8に記載の発明は、請求項5、6項に記載の組電池、又は請求項7に記載の複合組電池を搭載することを特徴とする車両である。請求項5、6項に記載の組電池、又は請求項7に記載の複合組電池を搭載することで、比較的安価でエネルギー密度が大きく高出力な組電池が作製でき、航続距離の長く、燃費の良いEV、HEVあるいはFCVを提供することが可能になる。
また、前記組電池および/または複合組電池をEV、HEV、FCV等の車両に搭載することで、搭載時の大電流放電時における電極端子リードの発熱抑制でき、寿命特性が向上し、さらに比較的長期にわたる良好なシール性を確保という前記課題を解決することができる。例えば、図9に示したように、EV、HEVあるいはFCV31の車体中央部の座席下に複合組電池21を搭載するのが、社内空間およびトランクルームを広く取れるため便利である。ただし、本発明では、これらに何ら制限されるべきものではなく、後部トランクルームの下部に搭載してもよいし、あるいはEVやFCVのようにエンジンを搭載しないのであれば、車体前方のエンジンを搭載していた部分などに搭載することもできる。なお、本発明では、複合組電池21だけではなく、使用用途によっては、組電池を搭載するようにしてもよいし、これら組電池と複合組電池を組み合わせて搭載するようにしてもよい。また、本発明の組電池および/または複合組電池を搭載することのできる車両としては、上記EV、HEV、FCVが好ましいが、これらに制限されるものではない。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
実施例1
厚さ120μmの高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材をその周辺部を熱融着にて接合し、熱融着部のうち対向する辺2箇所から厚さ100μm、幅80mmの正極端子リード、負極端子リードを取り出す構造とした扁平型電池を作製した(図1を参照のこと)。
詳しくは、正極板には、厚さ15μmのアルミニウム箔の正極集電体上に、LiMnを正極活物質として、バインダーであるPVdF、導電助剤であるアセチレンブラックを混合したスラリーを塗布し、乾燥させて片側の厚さが60μmの正極活物質層を両側に形成し、300cmに切断したものを用いた。負極板には、厚さ15μmの銅箔の負極集電体上に、リチウムイオンを吸蔵、脱離できる非晶質系炭素を負極活物質として、バインダーであるPVdFと混合したスラリーを塗布し乾燥させて片側の厚さが60μmの負極活物質層を両側に形成し、300cmに切断したものを用いた。セパレータには厚さ25μmのポリプロピレン製のセパレータを用いた。また、電解液には、PC−DMCを1:1の溶媒にLiPFを1mol/L溶解したものを用いた。
上記負極板6枚と正極板5枚の間にセパレータを挟み込み(詳しくは、図3に示すように、セパレータは、電極間に挟み込むほか、両端の電極の外側にもセパレータを配置する)積層し、厚さ100μm、幅80mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して発電要素を封入し扁平型の自動車用電池を作製した。尚、電解液は、注射器を使用して電池内部に注入した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは15であり、単電池面積/電池容量は176cm/Ahであった。電池サイズは、図10、11を参照して説明すれば、170mm(丸数字8)×200mm(丸数字9)×1800μm(丸数字1)である(以下、同様に電池サイズを表記する)。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。なお、電池容量は、設計値容量の1CAで4.2Vから2.5Vまで放電したときの、放電電流×放電時間により求めた(以下、同様である)。
実施例2
実施例1と同様の電極を用いて、負極板11枚と正極板10枚の間にセパレータを挟み込み積層し、厚さ200μm、幅80mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは29であり、単電池面積/電池容量は79cm/Ahであった。また、電池サイズは、170mm×200mm×3500μmである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例3
実施例1と同様の電極を用いて、負極板16枚と正極板15枚の間にセパレーを挟み込み積層し、厚さ200μm、幅80mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは43であり、単電池面積/電池容量は50cm/Ahであった。電池サイズは、170mm×200mm×5100μmである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例4
負極、正極それぞれの活物質層の片側の厚さを30μmとした以外は実施例1と同様の電極を用いて、負極板16枚と正極板15枚の間にセパレータを挟み込み積層し、厚さ200μm、幅80mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合し、以下は実施例1と同様にして、扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは55であり、単電池面積/電池容量は100cm/Ahであった。電池サイズは、170mm×200mm×3270μmである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例5
実施例4と同様の電極を用いて、負極板21枚と正極板20枚の間にセパレータを挟み込み積層し、厚さ450μm、80mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは71であり、単電池面積/電池容量は73cm/Ahであった。電池サイズは、170mm×200mm×4270μmである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例6
電極の面積をいずれも105cmにして、実施例1と同様にして、負極板11枚と正極板10枚の間にセパレータを挟み込み積層し、厚さ200μm、幅30mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは29であり、単電池面積/電池容量は75cm/Ahであった。また、負極端子リード/負極集電体総厚さは1.2であり、正極端子リード/正極集電体総厚さは1.3であり、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの40%であった。電池サイズは、75mm×140mm×3500μmである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例7
それぞれの電極端子リードの幅を45mmに変更する以外は実施例6と同様にして、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの60%である扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量、負極端子リード/負極集電体総厚さ、正極端子リード/正極集電体総厚さ及び電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例8
それぞれの電極端子リードの幅を60mmに変更する以外は実施例6と同様にして、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの80%である扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量、負極端子リード/負極集電体総厚さ、正極端子リード/正極集電体総厚さ及び電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例9
電極の面積をいずれも105cmにして、実施例6と同様にして、負極板11枚と正極板10枚の間にセパレータを挟み込み積層し、厚さ150μm、幅30mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して扁平型の自動車用電池を作製した。
負極端子リード/負極集電体総厚さは0.9であり、正極端子リード/正極集電体総厚さは1.0であり、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅は、取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの40%であった。セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量及び電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例10
それぞれの電極端子リードの幅を45mmに変更する以外は実施例9と同様にして、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの60%である扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量、負極端子リード/負極集電体総厚さ、及び正極端子リード/正極集電体総厚さは、実施例9と同じである。また、電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例11
それぞれの電極端子リードの幅を60mmに変更する以外は実施例9と同様にして、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの80%である扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量、負極端子リード/負極集電体総厚さ、及び正極端子リード/正極集電体総厚さは、実施例9と同じである。また、電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例12
電極の面積を105cmにして、実施例6と同様にして、負極板11枚と正極板10枚の間にセパレータを挟み込み積層し、厚さ75μm、幅30mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して扁平型の自動車用電池を作製した。
負極端子リード/負極集電体総厚さは0.5であり、正極端子リード/正極集電体総厚さは0.5であり、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅は、取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの40%であった。セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量及び電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例13
それぞれの電極端子リードの幅を45mmに変更する以外は実施例12と同様にして、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの60%である扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量、負極端子リード/負極集電体総厚さ、及び正極端子リード/正極集電体総厚は、実施例12と同じである。また電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
実施例14
それぞれの電極端子リードの幅を60mmに変更する以外は実施例12と同様にして、取り出されるそれぞれの電極端子リードの幅が取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの80%である扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さ、単電池面積/電池容量、負極端子リード/負極集電体総厚さ、及び正極端子リード/正極集電体総厚さは、実施例12と同じである。また電池サイズは、実施例6と同じである。本実施例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
比較例1
高分子−金属複合ラミネートフィルムからなる電池外装材を、その周辺部を熱融着にて接合し、熱融着部のうち対向する辺2箇所から厚さ100μm、幅80mmの正極端子リード、負極端子リードを取り出す構造とした扁平型の自動車用電池を作製した(図1を参照のこと)。
詳しくは、正極板には、厚さ15μmのアルミニウム箔の正極集電体上に、LiMnを正極活物質として、バインダーであるPVdF、導電助剤であるアセチレンブラックを混合したスラリーを塗布し、乾燥させて片側の厚さが30μmの正極活物質層を両側に形成し、300cmに切断したものを用いた。負極板には、厚さ15μmの銅箔の負極集電体上に、リチウムイオンを吸蔵、脱離できる非晶質系炭素を負極活物質として、バインダーであるPVdFと混合したスラリーを塗布し乾燥させて片側の厚さが30μmの負極活物質層を両側に形成し、300cmに切断したものを用いた。セパレータには厚さ25μmのポリプロピレン製のセパレータを用いた。
上記負極板31枚と正極板30枚の間にセパレータを挟み込み積層し、厚さ100μm、幅80mmの正極および負極端子リードを接続した発電要素を、外装ラミネートフィルム内に収納し、電池外装材の周辺部を熱融着にて接合して発電要素を封入し、扁平型の自動車用電池を作製した。
セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さは105であり、単電池面積/電池容量は48cm/Ahであった。電池サイズは、170mm×200mm×6270μmである。本比較例の自動車用電池の仕様を下記表1に示す。
<特性評価1;100サイクルの放電試験>
電池容量が4Ah以上の実施例3、5および比較例1については100A、その他実施例1、2、4、6〜14については50Aの電流で、放電5秒間を行い55秒間休止を行う、1分間で1サイクルとなる試験を100サイクル行い、そのときの電池温度の上昇量を測定した。測定結果を下記表2に示す。なお、自動車用電池の温度上昇は、電池表面に熱電対を取り付け、20C相当の電流で5秒間の放電を100サイクル行った際の電池の温度上昇を測定し、30℃以上温度上昇したものをNG、温度上昇が30℃未満のものをOKとした。
また、発明の構成要件であるセルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さのうち、セルの最大厚さの好ましい範囲についても参考までに調査を行った。図4は、自動車用電池(セル)の最大厚さと100サイクルの放電を行った際の電池温度との関係を示す。
図4より、セルの最大厚さを6mm以下とすることで、100サイクルの放電を行った際の温度上昇を車両システムの出力制限を指令する温度以下に抑えることができ、EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池の要求性能を満足することができていることが確認できた。ただし、セルの最大厚さが6mmを超える場合であっても、本発明の構成要件であるセルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さが80以下の範囲を満足する場合には、電池の放熱性に優れるため、電池温度の上昇を抑えることができるものである。
また、EV、HEVあるいはFCVに好適に搭載される自動車用リチウムイオン電池に用いられるセパレータの厚さは、製造時に混入する不純物や電極活物質の脱落によるマイクロショートを防止するため20μm以上であり、自動車用で高出力用途であるため50μm以下のものが使用されている。同様に電極集電体も高出力用に10μm以上20μm以下のものが使用されている。また、片側の正極および負極活物質層の厚さは、いずれも80μm以下で塗布装置の制約などから20μm以上である。以上のような構成であるため、セルの最大厚さを2mm以上とすることで、電池の活物質以外の電極集電体、セパレータ、外装ラミネートフィルム等の材料の比率が増加し、体積効率が低下するのを最小限に抑えることができる。ただし、セルの最大厚さが2mm未満であっても、実施例1のように、本発明の要件であるセルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さが80以下の範囲を満足する場合には、電池の放熱性に優れるため、下記表2に示すように、電池温度の上昇を抑えることができるものである。
また、EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池は、高出力及び高エネルギー密度が要求されるため、通常1つの自動車用電池(単電池)で使用されることはなく、単電池を複数個、直列または並列に接続して組電池にして使用されることを前提としてあるため、1つの扁平型の自動車用電池の電池容量は1.5〜6Ahとしてあるのが一般的である。このとき、これらの自動車用電池は、電極端子リードが外装ラミネートフィルムの熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分以外の辺の最大長さが250mm以下で、単電池面積/電池容量が30cm/Ah以上である。下記表1の電池仕様および表2の測定結果から、電極端子リードが外装ラミネートフィルムの熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分以外の辺の最大長さが250mm以下で、単電池面積/電池容量を30cm/Ah以上とすることで、電池の放熱性に優れるため電池温度の上昇を抑えることができる。そのため、充放電を行った際の温度上昇を車両システムの出力制限を指令する温度以下に抑えることができ、EV、HEVあるいはFCVモーター駆動用電池の要求性能を満足することができている。
<特性評価2;釘刺し試験>
実施例1〜14および比較例1の自動車用電池で釘さし試験を行った結果を下記表2に示す。詳しくは、図4の結果に基づき、セルの最大厚さを2〜6mmとした実施例2〜14の電池と、セルの最大厚さが2〜6mmを外れる実施例1と比較例1の自動車用電池であって、セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さを変更した電池において、セルの異常時確認試験(釘刺し試験)を行った。釘刺し試験の釘の進入速度は10cm/秒とした。目視によって電解液の噴出を確認した。電池は全てDODが0%付近になっている。
下記表2の結果から、セルの最大厚さ/単位電極の活物質の厚さを80以下、好ましくは10〜80とすることで体積効率を低下させることなく、大電流充放電の際に電池の温度上昇を抑えることで寿命特性、さらに異常時における信頼性に優れていることが分かる。
<特性評価3;40℃60日間の放置試験及び充放電試験>
実施例1〜14および比較例1の扁平型の自動車用電池で40℃の雰囲気に60日間放置し、その後に電池の漏液の有無の確認を行った。また充放電時の偏平型の自動車用電池の電極端子リードの温度上昇は、電極端子リードの表面中央部に熱電対(K熱電対)を取り付け、20C相当の電流で5秒間の放電を100サイクル行った際の端子の温度上昇を測定した。ここで電極端子リードの温度が30℃以上温度上昇したものをNG、温度上昇が30℃未満のものをOKとした。これら試験結果を図5〜6および下記表2に示す。
図5に電極端子リードの厚さを変更し、正極端子リード/正極集電体総厚さと電極端子リードの温度上昇およびシール不良率の関係を示す。
図5には、測定前の電極端子リード温度に対する電極端子リードの上昇温度量のうち最高の温度上昇量(℃)をプロットした。また、シール不良率の測定は、各実施例ごとに自動車用電池3個を40℃(湿度は制御しない)の恒温槽中に60日間放置した後、目視およびリトマス試験紙にて漏液の有無の確認を実施した。このときの漏液があった電池の個数を全体数に対する割合でシール不良率(%)を算出した。
図5から明らかなように、正極端子リードの厚さと正極集電体の総厚さの比(正極端子リード/正極集電体総厚さ)および負極端子リードの厚さと負極集電体の総厚さの比(負極端子リード/負極集電体総厚さ)を、いずれも0.4〜2.0の範囲とすることで、良好なシール性を確保し、電極端子リードの温度上昇を30℃以下に抑えることができている。電極端子リードの温度上昇を30℃以下に抑えることで、電池外装材にラミネートシートを用いた自動車用電池においては、電池の温度上昇による内圧の増加によるシール性が損なわれるのを抑えることができるものである。特に、自動車用電池を電気自動車やハイブリッドカーに搭載する場合、電池温度が60℃程度にまで上昇することもある。その際、電極端子リードでは、充放電時に大電流を使うため、電池温度よりもさらに30℃を超えて高くなると、外装ラミネートフィルム中の樹脂の軟化点(90℃程度)を超えることもあり、こうした状況下では、電池の内圧の増加により、とりわけ電極端子リードと接する電池外装材の熱融着部位のシール性が損なわれる恐れがある。しかしながら、電極端子リードの厚さと電極集電体の総厚さの比を上記範囲内にすることで電極端子リードの温度上昇をこうした問題が生じない温度域に抑えることができるものである。
また、図6に電極端子リードの幅を変更し、電極リードの幅/電池の幅(電極端子リードが取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さ)の百分率(%)と電極端子リードの温度上昇およびシール不良率の関係を示す。
なお、扁平型電池の電極端子リードの温度上昇およびシール不良率の測定は、図5で説明したと同様にして行った。
図6から明らかなように、電極端子リードの幅を、該電極端子リードが取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さの40〜80%とすることで、良好なシール性を確保し、電極端子リードの温度上昇を30℃以下に抑えることができている。この場合にも、上述したと同様の効果を奏することができる点で有利である。
Figure 0004211769
Figure 0004211769
本発明に係る自動車用電池の外観構造を模式的に表わす概略斜視図であって、外装ラミネートフィルムを用いてその周辺部を熱融着にて接合することにより、発電要素を収納し封入すると共に、該発電要素を構成する各電極と導通される正極端子リードと負極端子リードとが、上記熱融着部に挟まれて電池外装材の外部にそれぞれ異なった外装ラミネートフィルムの1辺から取り出される構造を有する扁平型の自動車用電池の概略斜視図である。 本発明に係る自動車用電池の他の外観構造を模式的に表わす概略斜視図であって、外装ラミネートフィルムを用いて、袋状にしたその開口部を熱融着にて接合することにより、発電要素を収納し封入すると共に、該発電要素を構成する各電極と導通される正極端子リードと負極端子リードとが、上記熱融着部に挟まれて電池外装材の外部にそれぞれ異なった外装ラミネートフィルムの1辺から取り出される構造を有する扁平型の自動車用電池の概略斜視図である。 本発明に係る自動車用電池の内部構造の1部を模式的に表わす断面概略図であって、外装ラミネートフィルムを用いて、その周辺部を熱融着にて接合することにより、正極板、セパレータおよび負極板を積層した発電要素を収納し封入すると共に、該発電要素を構成する各電極と導通される正極端子リードと負極端子リードとが、上記熱融着部に挟まれて電池外装材の外部にそれぞれ異なった外装ラミネートフィルムの1辺から取り出される構造を有する扁平型の自動車用電池のうち、負極端子リードが電池外装材の外部に取り出される側の構造を表わした断面概略図である。 実施例で作製した扁平型の自動車用電池の特性評価として、セルの最大厚さと電池温度の関係を表わすグラフである。 実施例で作製した扁平型の自動車用電池の特性評価として、正極端子リード/正極集電体総厚さと、電極端子リードの温度上昇およびシール不良率の関係を表わすグラフである。 実施例で作製した扁平型の自動車用電池の特性評価として、電極端子リードの幅/電池の幅(電極端子リードが取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さ)のパーセンテージ(百分率;%)と電極端子リードの温度上昇およびシール不良率の関係を表わすグラフである。 本発明に係る組電池構造の代表的な一実施形態を模式的に表した概略図であり、図6(a)は平面図であり、図6(b)は図6(a)のA−A線に沿って横から見た際の側面図であり、図6(c)は図6(a)のB−B線に沿って横から見た断面図である。 本発明に係る複合組電池構造の代表的な一実施形態を模式的に表した概略図である。 本発明に係る複合組電池を搭載した車両を模式的に表した概略図である。 本発明に係る自動車用電池の構成要件に関する各部位の厚さを模式的に説明してなる電池断面概略図であって、図10(a)は、自動車用電池のセル最大厚さ、電極(正極側)端子リード厚さ、電極(正極側)集電体総厚さを模式的に説明してなる電池断面概略図であり、図10(b)は、自動車用電池の単位電極の正極活物質の厚さ(片側)、負極活物質の厚さ(片側)を模式的に説明してなる電池断面概略図である。 本発明に係る自動車用電池の構成要件に関する各部位の長さ、幅、面積を模式的に説明してなる電池断面概略図であって、自動車用電池の電極端子リードの幅、ラミネート幅(電極端子リードが取り出される外装ラミネートフィルム1辺の長さ)、単電池面積、端子リードが前記外装ラミネートフィルムの熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分以外の辺の最大長さを模式的に説明してなる電池断面概略図である。
符号の説明
1 扁平型の自動車用電池(単電池、セル)、
2 熱融着部、
3 電池外装材(高分子−金属複合ラミネートフィルム)、
4 正極板、
4a 正極集電体、
4b 正極活物質(層)、
5 負極板、
5a 負極集電体、
5b 負極活物質(層)、
6 セパレータ、
7 正極端子リード、
8 負極端子リード、
9 単位電極、
9a 発電要素、
10 組電池、
11 組電池ケース、
11a 組電池ケースの上部蓋体、
12 正極端子、
13 負極端子、
14 正極端子用リード線、
15 負極端子用リード線、
16…スペーサ、
17 バスバー、
18 電圧計測用コネクタ、
21 複合組電池、
22 外部正極端子部、
23 外部負極端子部、
24 組電池正極端子連結板、
25 組電池負極端子連結板、
26 連結板、
27 固定ネジ、
28 正極絶縁カバー、
29 負極絶縁カバー、
31 EV、HEVあるいはFCV。

Claims (8)

  1. 電池外装材に高分子−金属を複合したラミネートフィルムを用いて、その電池周辺部を熱融着にて接合する、あるいは
    電池外装材に高分子−金属を複合したラミネートフィルムを用いて、袋状にしたその開口部を熱融着にて接合することにより、
    正極板、セパレータおよび負極板を積層または巻回した発電要素を収納し封入すると共に、
    上記発電要素を構成する各電極と導通される電極端子リードが上記熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される構造を有する扁平型電池で、
    セルの最大厚さ(単位:μm)/単位電極の活物質の厚さ(単位:μm)が、80以下であり、
    前記端子リードの幅が、取り出される電池外装材のラミネートフィルム1辺の長さの40〜80%であり、
    正極端子リードと負極端子リードとが、それぞれ異なった電池外装材のラミネートフィルムの1辺から取り出されることを特徴とする自動車用電池。
  2. 前記端子リードが前記ラミネートフィルムの熱融着部に挟まれて電池外装材の外部に露出される部分以外の辺の最大長さが、250mm以下で、
    単電池面積(cm)/電池容量(Ah)が30cm/Ah以上であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用電池。
  3. 前記端子リード材が、Ni、Cu、Al、Feまたはこれらの合金、またはそれらにNi、Ag、Auを被覆したものから選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用電池。
  4. 正極および負極の活物質の平均厚みが、いずれも20〜80μmの範囲であることを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項に記載の自動車用電池。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車用電池を少なくとも2つ以上、並列または直列に接続したグループが少なくとも1以上存在し、その並列または直列の接続形式が、電池を重ね、積層した電極端子リードどうしを溶着する形式であることを特徴とする組電池。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車用電池を少なくとも2つ以上、並列または直列に接続したグループが少なくとも1以上存在し、その接続形式が、電池を左右に並べ、1つまたは複数の電極端子リードをそれぞれ1枚のバスバーに溶着する形式であることを特徴とする組電池。
  7. 請求項5または6に記載の組電池を少なくとも2以上直列、並列、または直列
    と並列に複合接続したことを特徴とする複合組電池。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の組電池または複合組電池の少なくとも1つを搭載してなることを特徴とする車両。
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