JP4210819B2 - ベルト搬送装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無端状ベルトを循環回転させるベルト搬送装置に係り、特に、蛇行調整を可能とすべく傾動自在に駆動されるステアリング駆動ロールが含まれる複数のロール群に無端状ベルトを張架するようにした態様のベルト搬送装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のベルト搬送装置は例えばタンデム型の画像形成装置に使用されている。
この種のタンデム型の画像形成装置は、例えばイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分画像を形成する画像形成ユニットと、この画像形成ユニットの像転写部位に向けて中間転写用又は記録材搬送用のベルトが循環搬送せしめられるベルト搬送装置とを備え、各画像形成ユニットにて形成した各色成分画像をベルトを介してあるいは直接記録材に多重転写するようにしたものである。
ところで、この種のベルト搬送装置は通常駆動ロールが含まれる複数のロール群にベルトを張架するものであるが、各ロールの平行度誤差に起因してベルトが走行方向に直交するラテラル方向に蛇行してしまう、所謂ベルトウォーク現象が発生する懸念がある。
【0003】
このようなベルトウォーク現象は、各色成分画像の色ずれの要因につながってしまうため、カラー画像品質を良好に保つには、この種のベルトウォーク現象を制御することが必要である。
従来においては、ベルト張架ロールの一つを傾動自在なステアリングロールとし、ベルトウォークの状態に応じてステアリングロールを傾動動作させ、ラテラル方向のベルトの蛇行を制御するアクティブステアリング方式が通常採用されている(例えば特開平9−197907号公報参照)。
また、ベルト搬送装置全体を薄型化するという観点から、ステアリングロールを駆動ロールと兼用するステアリング駆動ロールとした態様のものも既に提供されている(例えば特開平5−24704号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ステアリング駆動ロールを備えたベルト搬送装置にあっては、例えばステアリング駆動ロールの一方の軸端と駆動モータとを支持部材で支持し、該支持部材を介してステアリング駆動ロールを傾動させるようにした構成が採用される。
この態様にあっては、ステアリング駆動ロールの傾動時における駆動伝達が容易になるという利点がある。
しかしながら、この種のベルト搬送装置にあっては、定期交換が必要なベルトに適用する場合には、ベルト搬送装置を交換可能なユニット(Customer Replaceable Unit)として構成することが必要であるが、本態様にあっては、ユニット自体に駆動モータを持たせる構成になってしまうため、ユニット内の構成が複雑になってコストが嵩むほか、ユニットの重量が重くなる分、ユニットの交換操作性が損なわれるという技術的課題が見られる。
【0005】
このような技術的課題を解決するには、ベルト搬送装置を設置する設置本体側に駆動モータを設置し、この駆動モータとステアリング駆動ロールとの間に例えばギアなどの駆動伝達系(駆動ギア及び被駆動ギアにて構成)を介在させ、ステアリング駆動ロールに駆動力を駆動伝達するように構成し、駆動モータと切り離してベルト搬送装置をユニット化する手法が考えられる。
ところが、この種のベルト搬送装置にあっては、ギアなどの駆動伝達系を使用すると、ステアリング駆動ロールを傾動させた際に、駆動モータ側の駆動ギアとステアリング駆動ロール側の被駆動ギアとの噛合状態が変化してしまい、これに伴って、被駆動ギアが回転方向に変位してしまい、ベルトに角速度誤差が生じ易いという新たな技術的課題が見出された。
【0006】
このような技術的課題は、タンデム型の画像形成装置に用いられるベルト搬送装置に限られるものではなく、例えば感光体ベルトなどのベルト搬送装置を用いたものを始め、各種ベルト搬送装置についても同様に生ずるものである。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、ステアリング駆動ロールを具備した態様において、低コストで交換操作性を良好に保ちながら、安定して精度良く駆動及び蛇行制御を行うことができるベルト搬送装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1(a)〜(c)に示すように、蛇行調整を可能とすべく傾動支点7を支点として傾動自在に駆動されるステアリング駆動ロール1aが含まれる複数のロール1群(例えば1a〜1e)を平行配置し、これらのロール1群に無端状ベルト2を掛け渡すベルト搬送装置において、このベルト搬送装置を設置する設置本体側に配設される駆動源3に駆動可能に連結された駆動伝達ギア4と、前記ステアリング駆動ロール1aと同軸に設けられて前記駆動伝達ギア4と噛合可能な被駆動伝達ギア5と、前記ステアリング駆動ロール1aの傾動支点7を支点とした傾動軌跡mに伴って被駆動伝達ギア5中心が移動する軌跡と、駆動伝達ギア4の中心位置O 4 及び被駆動伝達ギア5の中心位置O 5 を結ぶ中心間線とのなす角が被駆動伝達ギア5の軸方向から見て被駆動伝達ギア5歯の圧力角α範囲内に収まるように、ステアリング駆動ロール1aの傾動軌跡mを規制する傾動軌跡規制手段6とを備えたことを特徴とするものである。
尚、図1(a)において、他のロール1b〜1eは通常従動ロールとして使用されるほか、要請される適宜機能を具備することができる。例えばロール1b,1cは無端状ベルト2面位置を規制する面出しロール、ロール1dは無端状ベルト2に張力を付与するテンションロールの如くである。
【0008】
このような技術的手段において、駆動伝達ギア4及び被駆動伝達ギア5は、噛合用歯4a,5aを有するものであればよい。
また、駆動伝達ギア4は、設置本体側の駆動源3に連結されていればよく、駆動伝達ギア4の中心位置は基本的に固定であるが、移動可能としてもよい。
更に、傾動軌跡規制手段6としては、ステアリング駆動ロール1aの傾動動作時に、駆動伝達ギア4及び被駆動伝達ギア5の噛合状態変化により被駆動伝達ギア5が回転方向にほとんど変位しない態様であればよい。
【0009】
ここでいう圧力角αは、図1(c)に示すように、被駆動伝達ギア5の噛合用歯5aの歯面のピッチ点(歯形曲線とピッチ円の交点)において、その半径線rと噛合用歯5aの歯形への接線sとのなす角を意味する。
また、ステアリング駆動ロール1aの傾動軌跡mの許容範囲として圧力角α範囲を選定した理由は、仮に、駆動伝達ギア4の中心位置O4が傾動軌跡mから最大圧力角α範囲ずれたとしても、被駆動伝達ギア5への回転変位にはほとんど影響しないことによる。
【0010】
更に、ステアリング駆動ロール1aの傾動動作及び駆動動作をスムーズに行うという観点からすれば、傾動軌跡規制手段6は、駆動伝達ギア4及び被駆動伝達ギア5の噛合状態を維持したままステアリング駆動ロール1aの傾動軌跡mを規制するものであることが好ましい。
仮に、駆動伝達ギア4及び被駆動伝達ギア5の噛合状態が外れてしまうと、再噛合する時に噛合用歯4a,5a同士が干渉する懸念があり、好ましくない。
【0011】
また、ステアリング駆動ロール1aの傾動支点7位置を最適化するという観点からすれば、傾動軌跡規制手段6は、ステアリング駆動ロール1aの軸方向に対してステアリング駆動ロール1aの傾動支点7を駆動伝達ギア4及び被駆動伝達ギア5の噛合部位置に接近配置したものであることが好ましい。
この態様によれば、ステアリング駆動ロール1a傾動時における回転駆動伝達部位置変化を極力抑え、回転駆動伝達部での噛合用歯4a,5aのバックラッシュ変化を最小限に抑えることができる。
尚、ここでいう傾動支点7は、ステアリング駆動ロール1aを傾動させる支点を意味し、通常予め決められた固定位置に設定される。
【0012】
更に、ステアリング駆動ロール1aの傾動軌跡mについては、上述した許容範囲内であれば適宜選定して差し支えないが、ステアリング駆動ロール1aの傾動軌跡mを最適化するという観点からすれば、傾動軌跡規制手段6は、被駆動伝達ギア5中心の移動軌跡が駆動伝達ギア4及び被駆動伝達ギア5の噛合部における接線方向に沿うようにステアリング駆動ロール1aの傾動軌跡mを規制するものであることが好ましい。
この態様によれば、ステアリング駆動ロール1aが傾動した場合、駆動伝達ギア4及び被駆動伝達ギア5の噛合部が相対移動するが、噛合用歯4a,5a同士が圧力角α方向に相対移動するに過ぎず、被駆動伝達ギア5への回転変位には何等影響せず、被駆動伝達ギア5を介してのステアリング駆動ロール1aの角速度誤差は非常に小さいものになる。
【0013】
また、本発明は、ベルト搬送装置に限られるものではなく、このベルト搬送装置を組み込んだ画像形成装置をも対象とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用されたタンデム型画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
同図において、タンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施の形態ではブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)の画像形成ユニット22(具体的には22a〜22d)を横方向に配列し、その上方には各画像形成ユニット22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトユニット(ベルト搬送装置)23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録材(図示せず)が収容される記録材供給カセット24を配設すると共に、この記録材供給カセット24からの記録材の搬送路となる記録材搬送路25を垂直方向に配置したものである。
【0015】
本実施の形態において、各画像形成ユニット22(22a〜22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばブラック用、イエロ用、マゼンタ用、シアン用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電器(本例では帯電ロール)32と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーナ34とを一体的にカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に前記露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施の形態では例えば負極性)で現像するものである。
尚、符号35(35a〜35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くようにしたものである。
【0016】
また、本実施の形態において、ベルトユニット23は、複数の張架ロール231〜235間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写器(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写ロール51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写するようになっている。
尚、ベルトユニット23の詳細については後述する。
【0017】
更に、中間転写ベルト230の最下流画像形成ユニット22dの下流側の張架ロール235に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録材に二次転写(一括転写)するようになっている。
本実施の形態では、二次転写装置52は、図2及び図3に示すように、中間転写ベルト230のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなすバックアップロール(本例では張架ロール235を兼用)とを備えている。
そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、バックアップロール(張架ロール235)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが給電ロール522を介して印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流画像形成ユニット22aの上流側にはベルトクリーナ53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去するようになっている。
【0018】
また、記録材供給カセット24には記録材をピックアップするフィードロール(図示せず)が設けられ、このフィードロールの直後には記録材を送出するテイクアウェイロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録材搬送路25には記録材を所定のタイミングで二次転写部位へ供給するレジストレーションロール(レジストロール)63が配設されている。
一方、二次転写部位の下流側に位置する記録材搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録材排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された収容トレイ68に排出記録材が収容されるようになっている。
【0019】
特に、本実施の形態では、ベルトユニット23に構成上の特徴点がある。
先ず、本実施の形態で用いられる張架ロール231〜235について図2及び図3に基づいて説明する。
同図において、張架ロール231は、中間転写ベルト230の走行方向に直交するラテラル方向の蛇行を制御するために傾動し、かつ、中間転写ベルト230を駆動するステアリング駆動ロールであり、また、張架ロール232,233は各画像形成ユニット22(22a〜22d)に対する中間転写ベルト230の一次転写面Aを予め決められた位置に面出しする面出しロール(いずれも従動ロール)であり、更に、張架ロール234は中間転写ベルト230の撓みを調整するために付勢スプリング(図示せず)にて中間転写ベルト230に所定の張力で押し付けられるテンションロール(従動ロール)であり、更にまた、張架ロール235は前述した二次転写装置52のバックアップロールを兼用するロール(従動ロール)である。
【0020】
また、本実施の形態では、ステアリング駆動ロール231の支持構造は図4(a)(b)及び図5(a)(b)に示すようになっている。
すなわち、本例では、ベルトユニット23が設置される本体ハウジング21(図2参照)に駆動モータ244が固定配設されており、ステアリング駆動ロール231は、ベルトユニット23のフレーム本体241とは別体のロールサブフレーム242に両端軸部を回転自在に支承し、一方の軸部231aには被駆動伝達ギア243を設けると共に、この被駆動伝達ギア243に前記駆動モータ244に固定連結される駆動伝達ギア245を噛合させるようにしたものである。
また、ステアリング駆動ロール231のステアリング機構は、そのロール本体231cの軸部231a寄りに対応したロールサブフレーム242の一部にピボット251を設け、これをフレーム本体241に回転自在に支承する一方、他方の軸部231bに対応するロールサブフレーム242にロール移動機構252を備えている。
本例では、ロール移動機構252は、例えばロールサブフレーム242の側端壁の一部に係合ピン253を突設し、この係合ピン253を回転可能な偏心カム254にて支承し、ステアリングモータ255にて偏心カム254を適宜回転させるようになっている。
尚、このロールサブフレーム242とフレーム本体241との間にはロールサブフレーム242を下方側へ付勢する付勢スプリング258が設けられており、上記係合ピン253が偏心カム254のカム面に常時当接するようになっている
。
【0021】
更に、本実施の形態では、図2及び図3に示すように、中間転写ベルト230の一次転写面Aのうち面出しロール233の近傍にはベルトウォークセンサ260が設けられており、このベルトウォークセンサ260が中間転写ベルト230のエッジ位置を常時検知するようになっている。
そして、ロール移動機構252は、前記ベルトウォークセンサ260からの検知信号に基づいて中間転写ベルト230の蛇行量(ウォーク量)を割り出し、この蛇行量を補正するための制御信号にて偏心カム254を回転駆動し、ステアリング駆動ロール231を傾動動作させるようになっている。
【0022】
更にまた、本実施の形態では、ロール移動機構252は、図5(a)(b)に示すように、ステアリング駆動ロール231をピボット251を傾動支点とし、ステアリング駆動ロール231の一端側を昇降させることで、ステアリング駆動ロール231を傾動させるものであるが、このステアリング駆動ロール231の傾動軌跡mは、ロールサブフレーム242のうちロール軸方向に延びる壁面にガイド面256を形成する一方、このガイド面256に対向するフレーム本体241に適宜数のベアリング257を設け、前記ガイド面256にベアリング257を拘束移動させることで規制するようになっている。
特に、本実施の形態では、ステアリング駆動ロール231の傾動軌跡mは以下のように規制される。
すなわち、図6(a)(b)に示すように、駆動伝達ギア245及び被駆動伝達ギア243は、相互の噛合用歯245a,243aが噛合するものであるが、ステアリング駆動ロール231の傾動軌跡mに対し被駆動伝達ギア243の中心位置Og1から噛合用歯243aの圧力角α範囲内に駆動伝達ギア245の中心位置Og2が位置するようになっている。別の言い方をすれば、被駆動伝達ギア243中心が移動する軌跡と、駆動伝達ギア245の中心位置O g2 及び被駆動伝達ギア243の中心位置O g1 を結ぶ中心間線とのなす角が被駆動伝達ギア243の軸方向から見て被駆動伝達ギア243の噛合用歯243aの圧力角α範囲内に収まるようになっている。
ここで、圧力角αは、被駆動伝達ギア243の噛合用歯243a面のピッチ点における被駆動伝達ギア243の中心位置Og1からの半径線rと噛合用歯243aの歯形への接線sとのなす角度を意味する。
【0023】
また、本実施の形態において、ステアリング駆動ロール231のピボット(傾動支点)251は、被駆動伝達ギア243寄りの軸部231a近傍に配置されている。
具体的には、ピボット251位置から駆動伝達ギア245及び被駆動伝達ギア243の噛合部幅方向中心線までの距離をD、ピボット251位置から偏心カム254の幅方向中心線までの距離をLとした場合、ピボット251はA/Bができるだけ小さくなる位置に配置される。
本例では、「D/L」は、例えばステアリング駆動ロール231の傾動動作時において、駆動伝達ギア245と被駆動伝達ギア243との噛合用歯245a,243aの噛合状態がほとんど変化しない範囲になるように1/20に選定されている。
【0024】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作像プロセスについて説明する。
各画像形成ユニット22(22a〜22d)は感光体ドラム31上に各色成分画像(トナー像)を形成し、中間転写ベルト230上に各色成分画像を一次転写ロール51にて順次一次転写する。
一方、記録材供給カセット24からは記録材が供給され、レジストロール63を経て所定のタイミングで二次転写部位へと搬送される。
そして、中間転写ベルト230上に一次転写された多重転写画像は二次転写部位へと搬送され、二次転写装置52にて記録材に一括転写される。
この後、記録材は定着装置66を経て一括転写された画像を定着した後、排出ロール67を通じて収容トレイ68へと排出される。
尚、各画像形成ユニット22では、感光体ドラム31上の残留トナーがクリーナ34にて清掃される一方、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーナ53にて清掃される。
【0025】
このような作像過程において、ステアリング駆動ロール231には、駆動モータ244からの駆動力が駆動伝達系(駆動伝達ギア245,被駆動伝達ギア243)を介して伝達される一方、ロール移動機構252はステアリング駆動ロール231を傾動させ、中間転写ベルト230におけるラテラル方向の蛇行制御のためのステアリング動作(傾動動作)を行う。
このとき、ステアリング駆動ロール231の傾動軌跡mは、図6(a)(b)に示すように、被駆動伝達ギア243の中心位置Og1と駆動伝達ギア245の中心位置Og2とを結ぶ中心間線に対し圧力角α範囲内に収まるように設定されている、言い換えれば、被駆動伝達ギア243中心が移動する軌跡と、駆動伝達ギア245の中心位置O g2 及び被駆動伝達ギア243の中心位置O g1 を結ぶ中心間線とのなす角が被駆動伝達ギア243の軸方向から見て被駆動伝達ギア243の噛合用歯243aの圧力角α範囲内に収まるように設定されているため、ステアリング駆動ロール231が傾動動作したとしても、駆動伝達ギア245と被駆動伝達ギア243との噛合状態変化は両者の噛合用歯245a,243aが略径方向に変位するだけで、被駆動伝達ギア243が回転方向に変位することはほとんど起こらない。
このため、ステアリング動作に伴って被駆動伝達ギア243が回転方向に変位することはほとんどなく、その分、ステアリング駆動ロール231に角速度誤差が生ずることは有効に防止されることになり、ステアリング駆動ロール231のモーションクオリティは良好に保たれる。
特に、ステアリング駆動ロール231の傾動軌跡mに伴う被駆動伝達ギア243中心の移動軌跡が両ギア243,245の噛合部における接線方向に沿うように設定される態様にあっては、両ギア243,245の噛合状態変化は噛合用歯243a,245aの噛合部における接線方向に沿って摺動するだけで、被駆動伝達ギア243に回転力を与えることは全くなく、被駆動伝達ギア243が回転方向に変位する事態はより確実に回避される。
【0026】
また、本実施の形態においては、図4(b)に示すように、D/Lが小さくなるように、例えば(D/L)=1/20として設定すれば、ピボット251が回転駆動伝達部位置に対応したステアリング駆動ロール231の一方の軸部231a近傍に設定されているため、例えば図7(a)に示すように、ステアリング駆動ロール231の被駆動伝達ギア243側の変位量が偏心カム254側の変位量に比べて小さく(例えば1/20)できることになり、回転駆動伝達部である被駆動伝達ギア243と駆動伝達ギア245との噛合部におけるバックラッシュ変化は極めて小さく抑えられる。
このため、回転駆動伝達部(駆動伝達ギア245及び被駆動伝達ギア243)の噛合部のバックラッシュ変化に起因して、ステアリング駆動ロール231のモーションクオリティが悪化したり、回転駆動伝達部を構成するギアの寿命低下を起こすことがない。
【0027】
この点、図7(b)に示すように、D/Lの比率をある程度大きく設定する場合には、ピボット251位置が回転駆動伝達部である被駆動伝達ギア243と駆動伝達ギア245との噛合部位置から離間してしまうため、ステアリング駆動ロール231の被駆動伝達ギア243側の変位量が必然的に大きくなり、その分、回転駆動伝達部の噛合部におけるバックラッシュ変化が大きくなってしまい、ステアリング駆動ロール231のモーションクオリティが悪化したり、回転駆動伝達部を構成するギアの寿命低下を起こす懸念がある。
【0028】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係るベルト搬送装置によれば、ステアリング駆動ロールを具備した態様において、ベルト搬送装置が設置される設置本体側に駆動源を配設すると共に、駆動源とステアリング駆動ロールとの間に夫々噛合用歯を有する駆動伝達ギア及び被駆動伝達ギアからなる駆動伝達系を介在させた態様にしているため、設置本体側に駆動源を残したまま、ベルト搬送装置を交換可能にユニット化することができる。
特に、本発明においては、ステアリング駆動ロールの傾動軌跡に伴って被駆動伝達ギア中心が移動する軌跡と、駆動伝達ギアの中心位置及び被駆動伝達ギアの中心位置を結ぶ中心間線とのなす角が被駆動伝達ギアの軸方向から見て被駆動伝達ギア歯の圧力角範囲内に収まるように、ステアリング駆動ロールの傾動軌跡を規制するようにしたので、ステアリング駆動ロールを傾動させたとしても、駆動伝達ギア及び被駆動伝達ギアの噛合状態変化により被駆動伝達ギアを回転方向にほとんど変位させることがなく、ステアリング駆動ロールの角速度誤差を有効に抑えることができる。
このため、本発明によれば、低コストで交換操作性を良好に保ちながら、安定して精度良くベルト駆動及び蛇行制御を行うことができる。
また、本発明に係る画像形成装置によれば、上述したベルト搬送装置を画像形成装置に組み込み、ベルトの駆動及び蛇行制御を安定して行えるようにしたので、ベルトを画像形成面として利用したとしても、画像形成面への画像形成動作を安定して行うことが可能になり、画像乱れのない常時良好な画像品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係るベルト搬送装置の概要を示す説明図、(b)は(a)中B方向からステアリング駆動ロールの動作機構を示す説明図、(c)は(b)中C方向から見た矢視図である。
【図2】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1の全体構成を示す説明図である。
【図3】 本実施の形態で用いられるベルト搬送装置の詳細を示す説明図である。
【図4】 (a)は本実施の形態で用いられるステアリング駆動ロールの動作例の概要を示す説明図、(b)はステアリング駆動ロールの動作機構を示す説明図である。
【図5】 (a)は本実施の形態で用いられるステアリング機構を示す説明図、(b)はその要部斜視図である。
【図6】 (a)は図4(b)のVI方向から見た矢視図、(b)はステアリング駆動ロールの傾動軌跡を示す説明図である。
【図7】 (a)(b)は実施の形態におけるステアリング駆動ロールの傾動支点位置の違いによるステアリング駆動ロールの傾動軌跡を示す説明図である。
【符号の説明】
1(1a〜1e)…ロール群,1a…ステアリング駆動ロール,2…無端状ベルト,3…駆動源,4…駆動伝達ギア,4a…噛合用歯,5…被駆動伝達ギア,5a…噛合用歯,6…傾動軌跡規制手段,7…傾動支点
Claims (5)
- 蛇行調整を可能とすべく傾動支点を支点として傾動自在に駆動されるステアリング駆動ロールが含まれる複数のロール群を平行配置し、これらのロール群に無端状ベルトを掛け渡すベルト搬送装置において、
このベルト搬送装置を設置する設置本体側に配設される駆動源に駆動可能に連結された駆動伝達ギアと、
前記ステアリング駆動ロールと同軸に設けられて前記駆動伝達ギアと噛合可能な被駆動伝達ギアと、
前記ステアリング駆動ロールの傾動支点を支点とした傾動軌跡に伴って被駆動伝達ギア中心が移動する軌跡と、駆動伝達ギアの中心位置及び被駆動伝達ギアの中心位置を結ぶ中心間線とのなす角が被駆動伝達ギアの軸方向から見て被駆動伝達ギア歯の圧力角範囲内に収まるように、ステアリング駆動ロールの傾動軌跡を規制する傾動軌跡規制手段とを備えたことを特徴とするベルト搬送装置。 - 請求項1記載のベルト搬送装置において、
傾動軌跡規制手段は、駆動伝達ギア及び被駆動伝達ギアの噛合状態を維持したままステアリング駆動ロールの移動軌跡を規制するものであることを特徴とするベルト搬送装置。 - 請求項1記載のベルト搬送装置において、
傾動軌跡規制手段は、ステアリング駆動ロールの軸方向に対してステアリング駆動ロールの傾動支点を駆動伝達ギア及び被駆動伝達ギアの噛合部位置に接近配置したものであることを特徴とするベルト搬送装置。 - 請求項1記載のベルト搬送装置において、
傾動軌跡規制手段は、前記被駆動伝達ギア中心の移動軌跡が駆動伝達ギア及び被駆動伝達ギアの噛合部における接線方向に沿うようにステアリング駆動ロールの傾動軌跡を規制することを特徴とするベルト搬送装置。 - 請求項1記載のベルト搬送装置を組み込んだ画像形成装置。
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