JP4209286B2 - 高強度水溶性中子、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、砂落しの容易性の目安となる水溶性を低下させずに、高温強度を向上させた水溶性中子、及びその製造方法に関する。
鋳型に溶湯を圧入し、急冷凝固させて鋳物を製造することができる。このような、精密鋳造技術においては、機械部品等の精密鋳造品の内部に空間を設けるために、中子が広く利用されている。例えば、アルミ合金を使ったシリンダの内部空間、エグゾースト内部の冷却媒体通路の作製に中子は不可欠なものである。
中子の強度を増加させるためには、樹脂、無機塩等のバインダが使用されている。特に、中子バインダとして無機塩を用いることにより、鋳造時のガス発生量を低減させ、鋳造後は中子砂落しを水で行うことのできる水溶性中子が考えられている。しかしながら、実用化・量産化は困難であるとされている。その理由は、バインダの結合力がないため、必要な中子強度を得ることが困難なことによる。
即ち、中子用鋳物砂に無機塩等のバインダを添加する場合、
1)バインダ量を増加すれば、中子強度が向上する。
2)バインダは、水に溶かして(飽和濃度にして)鋳物砂に添加する。よって、バインダ量の増加は、水の量の増加となる。
3)水の増加は、鋳物砂の流動性低下となり、中子型への鋳物砂の充填性を阻害する。
このように、鋳物砂に、バインダだけの添加だと、中子強度と鋳物砂の流動性を両立させることができない。そこで、バインダ量を増加させずに、中子強度を向上させる技術が必要となっている。
下記特許文献1には、流動性、充填性、成形性の改善を目的として、無機粒子に黒鉛をバインダで被覆してなる無機複合粒子であって、黒鉛の被覆量が無機粒子100重量部に対して0.1〜50重量部であり、かつ黒鉛に対するバインダの重量比が0.002〜2である無機複合粒子からなる鋳物用砂の発明が開示されている。しかし、用いられているバインダは、フェノール樹脂、フラン樹脂、ピッチであり、本発明のように、水溶性中子を得るものではない。
また、下記特許文献2には、鋳造時に有機バインダより分解ガスが発生することを解消することを目的として、鋳物砂に対して無機材料を成分とするバインダを用いることが開示されている。具体的には、バインダとして硫酸カルシウムと硫酸マグネシウムを成分とする構成とし、硫酸カルシウムと硫酸マグネシウムの混合比率は、硫酸カルシウムを35〜95%とし、残部を硫酸マグネシウムとしている。しかしながら、この方法では、中子強度、特に高温での強度が充分ではなく、造型後、鋳造までの間に、中子形状が崩れてしまい、設計通りの鋳物が得られないという問題がある。
一方、水溶性中子バインダとしては、硫酸マグネシウム(MgSO4)が知られている。しかながら、硫酸マグネシウム(MgSO4)水溶液は、以下の欠点を有している。
1)粘着力が弱く、中子強度が充分ではない。
2)バインダ必要量が多くなり(水の量も増加する)、鋳物砂の流動性が悪化し、中子造型時にブロー充填性が不十分である。
そこで、下記特許文献3には、塩化ナトリウムを基材とし、これに硫酸リチウム2〜40%、硫酸マグネシウム2〜20%等を加えた水溶性中子バインダが開示されている。又、下記特許文献4には、硫酸カルシウムと硫酸マグネシウムから成る水溶性中子バインダが開示されている。しかしながら、これら特許文献3及び4に開示された水溶性中子バインダを用いても強度は十分ではなかった。
特開2002−263782号公報 特開平11−285777号公報 特公昭52−10803号公報 特開平11−285777号公報
上記問題に鑑み、本発明は、砂落しの容易性の目安となる水溶性を低下させずに、高温強度を向上させた水溶性中子及びその製造方法を提供し、水溶性中子を実用性のあるものとすることを目的とする。
本発明者らは、多数の化合物について検討した結果、特定のフィラーのみがバインダとして水溶性無機塩と共存でき、砂落しの容易性の目安となる水溶性を有するとともに、中子強度、特に高温強度、充填性等を満たすことを見出し本発明に到達した。
即ち、第1に、本発明は、水溶性中子の発明であり、鋳物砂粒子の表面が水溶性無機塩バインダで被覆された水溶性中子において、該水溶性無機塩バインダに、珪砂(珪粉)、アルミナ、チタン酸カリウム、炭化珪素、珪酸ジルコン、繊維状チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウムから選択される無機フィラーの1種以上が添加されていることを特徴とする。
本発明の水溶性中子は、流動性、充填性と水溶性が低下することなく、高温強度が向上している。水溶性中子の高温強度が向上することで、造型された中子のハンドリングに優れるという実用性が生じる。
本発明で用いられる水溶性無機塩としては、マグネシウムイオン(Mg2+)、ナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)から選択されるカチオンと、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 2-、B47 -から選択されるアニオンとの組み合わせからなる水溶性無機塩の1種以上であることが好ましい。その中でも、硫酸マグネシウム(MgSO4)が好ましい。又、水溶性無機塩として、硫酸マグネシウム(MgSO4)0〜100重量%と、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、4ホウ酸ナトリウム(Na247)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)から選択される1種以上100〜0重量%から混合系も好ましい。
無機塩バインダと特定の無機フィラーを併用することによって、中子の高温強度が向上する理由は以下のことと考えられる。水溶性中子の鋳物砂に無機塩バインダのみを添加した場合は、鋳物砂の表面に無機塩バインダが被覆され、鋳物砂間の結合力は、鋳物砂間の接点に存在する無機塩バインダ量に依存している。この場合、多量のバインダを添加しても、接点以外の表面に被覆されたバインダは結合に寄与しない。例えば、水溶性無機塩として、硫酸マグネシウム(MgSO4)単味から成るバインダは、造型直後(約100℃〜160℃)の温間強度及び鋳造時(約200℃〜700℃)での高温強度が低い。これは、硫酸マグネシウム(MgSO4)結晶が、加熱により、粘性化して低強度化するためと考えられる。これに対して、本発明のように、水溶性無機塩に特定のフィラーを添加することによって、表面が水溶性無機塩バインダで被覆された鋳物砂粒子同士の接点において、これら特定のフィラーが存在することで、鋳物砂粒子同士の接点が破壊されることを防止するためと考えられる。
本発明の水溶性中子では、鋳物砂に対する前記無機塩バインダ添加量が0.8〜10重量%であり、前記無機フィラー添加量が0.2〜10重量%であることが好ましい。無機塩バインダ添加量と無機フィラー添加量がこの範囲を外れると、両者を併用する本発明の効果が減少する。
第2に、本発明は、高強度水溶性中子の製造方法の発明であり、鋳物砂粒子と、無機塩バインダの水溶液とを配合・混練し、得られた混練物を中子型で造型する造型工程を含む水溶性中子の製造方法において、水溶性無機塩バインダに、珪砂(珪粉)、アルミナ、チタン酸カリウム、炭化珪素、珪酸ジルコン、繊維状チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウムから選択される無機フィラーの1種以上が添加されていることを特徴とする。
本発明の方法により、高温強度と、砂落しの容易性の目安となる水溶性を兼ね備えた水溶性中子を製造することが出来る。
好ましい水溶性無機塩の種類、各成分の量比等は上記第1の発明と同様である。
本発明の方法において、無機フィラーを水に溶解する際には、即溶解性の無機フィラーや僅かな力を加える程度で溶解する無機フィラーの場合は、溶解自体は容易である。本発明で用いられる幾つかの無機フィラーについては、水への溶解時に、超音波処理することは溶解時間を短縮させる上で効果的であり、好ましい。
第3に、本発明は、アルミ合金の鋳造方法の発明であり、中子造型工程、鋳造工程、及び砂落し工程を含むアルミ合金鋳造方法において、中子造型工程で請求項1乃至4のいずれかに記載の水溶性中子を用いることを特徴とする。本発明により、例えば、アルミ合金シリンダ等の精密鋳造品を製造することが出来る。
本発明のアルミ合金鋳造方法において、砂落しを効率的に行うためには、砂落し工程で、超音波処理を用いて前記水溶性中子を水に溶解することが好ましい。
本発明のように、水溶性無機塩バインダに、珪砂(珪粉)、アルミナ、チタン酸カリウム、炭化珪素、珪酸ジルコン、繊維状チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウムから選択される無機フィラーの1種以上を添加することで、高温強度と、砂落しの容易性の目安となる水可溶性を併せ持つ水溶性中子が得られる。
特に水溶性無機塩として、マグネシウムイオン(Mg2+)、ナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)から選択されるカチオンと、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 2-、B47 -から選択されるアニオンとの組み合わせからなる水溶性無機塩の1種以上を用いる水溶性中子バインダを用いることで、十分な中子強度と水可溶性を併せ持つ水溶性中子を得ることができる。また、この水溶性中子を用いることで、鋳造時に型崩れせず、鋳造後の砂落しが容易な鋳造を行うことができる。
本発明で用いられる鋳物砂粒子は、従来知られたものを用いることができる。具体的には、SiC,アルミナ,ムライト,シリカ,ジルコン等を用いることが好ましい。これらは、優れた強度,低熱膨張率を有するとともに入手が比較的容易であり、強度,寸法精度等に優れた水溶性中子を製造することができる。
鋳物砂に対する無機塩バインダ添加量の合計量は0.8〜10重量%であることが好ましく、4〜7重量%であることがより好ましい。
本発明で用いられる特定の無機フィラーは、表面が無機塩バインダで被覆された鋳物砂粒子の接点付近に存在して、鋳物砂粒子の結合力を高めるものである。その平均粒径は、数μm〜数10μm程度が鋳物砂の接点付近に存在するのに好ましい。
これら、鋳物砂粒子:無機塩バインダ:無機フィラーの量比としては、100:4〜7:1〜7であることが中子強度と鋳物砂の流動性(充填性)を両立させることから好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明する。
(実施例1〜10)
[配合]
鋳物砂としてムライト系人工砂に、無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)を水に溶かした水溶液に、下記表1に記載の各種無機フィラーを添加し、120分間、混練して、硫酸マグネシウム(MgSO4)含有量を2.5%とし、各種無機フィラーの含有量を0.1〜2.5%とした。なお、他の水溶性無機塩、例えばNa塩は併用しなかった。
[中子造型]
断面10mm×10mm(H)、長さ60mmの中子形状を有する金型に、上記配合物を手込めした。上記金型を、恒温炉にて、150℃で30分間放置して乾燥した(JISによる)。同様に丸棒を造型した。
[中子強度測定]
中子をl(50mm)間の支点に置き、中心部へ上部よりP(kgf)加圧した。下記式より、抗折強度σ(kgf/m2)を求めた。
σ = 3/2 × l/a・H2 × P
表1に、上記JISによって造型された中子、丸棒に造型された中子の抗折強度σ(冷間強度、kgf/m2)、JISによって造型された中子を400℃で1分間加熱した場合の抗折強度σ(高温強度、kgf/m2)の結果を示す。同時に、砂落しの容易性の目安となる、700℃で1時間加熱した場合での水可溶性の結果と充填性の結果を示す。
(比較例1)
無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)のみを用いた他は、実施例1と同様の中子を成型し、強度等を測定した。
(比較例2〜9)
無機フィラーとして表1に記載のものを用いた他は、実施例1と同様の中子を成型し、強度等を測定した。
Figure 0004209286
表1の結果より、無機バインダに特定の無機フィラーを併用する本発明の実施例1〜10では、いずれも砂落しの容易性の目安となる水可溶性に優れているとともに、その多くは高温での中子の抗折強度σが向上していることが分かる。これに対して、無機バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)のみを用いた比較例1や、無機バインダに本発明以外の無機フィラーを併用する比較例2〜9では、高温での中子の抗折強度σに改善されたものが見られるもの、比較例1以外は水に不溶であり、砂落しが出来ないことが分かる。即ち、本発明の実施例1〜10の中子はいずれも高温強度と水可溶性の両者に優れていることが分る。
(実施例11〜13)
鋳物砂としてムライト系人工砂に、無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と4ホウ酸ナトリウム(Na247)を併用して水に溶かした水溶液に、下記表2に記載の各種無機フィラーを添加し、120分間、混練して、硫酸マグネシウム(MgSO4)含有量を2.0%又は2.5%とし、4ホウ酸ナトリウム(Na247)含有量を2.0%とし、各種無機フィラーの含有量を2.4〜2.5%とした。
実施例1と同様の中子を成型し、強度等を測定した。表2に、上記JISによって造型された中子、丸棒に造型された中子の抗折強度σ(冷間強度、kgf/m2)、上記JISによって造型された中子の温間抗折強度σ(kgf/m2)、JISによって造型された中子を400℃で1分間加熱した場合の抗折強度σ(高温強度、kgf/m2)の結果を示す。同時に、砂落しの容易性の目安となる、700℃で1時間加熱した場合での水可溶性の結果と充填性の結果を示す。
(比較例10、11)
無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と4ホウ酸ナトリウム(Na247)を併用し、無機フィラーを添加しなかった他は、実施例1と同様の中子を成型し、強度等を測定した。
(比較例12)
無機フィラーとして表2に記載の塩化ナトリウムを用いた他は、実施例1と同様の中子を成型し、強度等を測定した。
Figure 0004209286
表2の結果より、無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と4ホウ酸ナトリウム(Na247)を併用する実施例11〜13は、硫酸マグネシウム(MgSO4)のみを用いる比較例1と比べて、冷間強度及び高温強度が大幅に向上している。又、硫酸マグネシウム(MgSO4)と4ホウ酸ナトリウム(Na247)を併用する無機バインダに特定の無機フィラーを併用する本発明の実施例11〜13では、いずれも砂落しの容易性の目安となる水可溶性に優れているとともに、高温での中子の抗折強度σが向上していることが分かる。これに対して、無機バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と4ホウ酸ナトリウム(Na247)を併用するのみの比較例10と11や、無機バインダに本発明以外の無機フィラーを併用する比較例12では、高温での中子の抗折強度σに改善が見られるもの、比較例12は水に不溶であり、砂落しが出来ないことが分かる。即ち、本発明の実施例11〜13の中子はいずれも高温強度と水可溶性の両者に優れていることが分る。
(実施例14〜18)
鋳物砂としてムライト系人工砂に、無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)を併用して水に溶かした水溶液に、下記表3に記載の各種無機フィラーを添加し、120分間、混練して、硫酸マグネシウム(MgSO4)含有量を2.0%又は2.5%とし、炭酸ナトリウム(Na2CO3)含有量を2.0%とし、各種無機フィラーの含有量を0.1〜2.5%とした。
実施例1と同様の中子を成型し、強度等を測定した。表3に、上記JISによって造型された中子、丸棒に造型された中子の抗折強度σ(冷間強度、kgf/m2)、上記JISによって造型された中子の温間抗折強度σ(kgf/m2)、JISによって造型された中子を400℃で1分間加熱した場合の抗折強度σ(高温強度、kgf/m2)の結果を示す。同時に、砂落しの容易性の目安となる、700℃で1時間加熱した場合での水可溶性の結果と充填性の結果を示す。
(比較例13、14)
無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)を併用し、無機フィラーを添加しなかった他は、実施例1と同様の中子を成型し、強度等を測定した。
Figure 0004209286
表3の結果より、無機塩バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)を併用する実施例14〜18は、硫酸マグネシウム(MgSO4)のみを用いる比較例1と比べて、冷間強度及び高温強度が大幅に向上している。又、硫酸マグネシウム(MgSO4)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)を併用する無機バインダに特定の無機フィラーを併用する本発明の実施例14〜18では、いずれも砂落しの容易性の目安となる水可溶性に優れているとともに、高温での中子の抗折強度σが向上していることが分かる。これに対して、無機バインダとして硫酸マグネシウム(MgSO4)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)を併用するのみの比較例13と14では、高温での中子の抗折強度σの改善も見られないことが分かる。即ち、本発明の実施例14〜18の中子はいずれも高温強度と水可溶性の両者に優れていることが分る。

Claims (6)

  1. 鋳物砂粒子の表面が水溶性無機塩バインダで被覆された水溶性中子において、該水溶性無機塩バインダに、珪砂(珪粉)、アルミナ、チタン酸カリウム、炭化珪素、珪酸ジルコン、繊維状チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウムから選択される無機フィラーの1種以上が添加されており、該水溶性無機塩が、硫酸マグネシウム(MgSO )と、炭酸ナトリウム(Na CO )、4ホウ酸ナトリウム(Na )、硫酸ナトリウム(Na SO )から選択される1種以上から成ることを特徴とする高強度水溶性中子。
  2. 鋳物砂に対する前記無機塩添加量が0.8〜10重量%であり、前記無機フィラー添加量が0.2〜10重量%であることを特徴とする請求項に記載の水溶性中子。
  3. 鋳物砂粒子と、無機塩バインダの水溶液とを配合・混練し、得られた混練物を中子型で造型する造型工程を含む水溶性中子の製造方法において、該水溶性無機塩バインダに、珪砂(珪粉)、アルミナ、チタン酸カリウム、炭化珪素、珪酸ジルコン、繊維状チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウムから選択される無機フィラーの1種以上が添加されており、該水溶性無機塩が、硫酸マグネシウム(MgSO )と、炭酸ナトリウム(Na CO )、4ホウ酸ナトリウム(Na )、硫酸ナトリウム(Na SO )から選択される1種以上から成ることを特徴とする高強度水溶性中子の製造方法。
  4. 鋳物砂に対する前記無機塩添加量が0.8〜10重量%であり、前記無機フィラー添加量が0.2〜10重量%であることを特徴とする請求項に記載の水溶性中子の製造方法。
  5. 中子造型工程、鋳造工程、及び砂落し工程を含むアルミ合金鋳造方法において、鋳造工程で請求項1又は2に記載の水溶性中子を用いることを特徴とするアルミ合金鋳造方法。
  6. 前記砂落し工程で、超音波処理を用いて前記水溶性中子を水に溶解することを特徴とする請求項に記載のアルミ合金鋳造方法。
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