JP4209280B2 - 液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法および制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LNG(液化天然ガス)などの液化ガスを運搬する液化ガス運搬船においてタンク内で発生する蒸発ガス(BOG)を有効にまた安全に処理する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液化ガス運搬船(以下、LNG船で代表する。)の積み荷である液化天然ガス(LNG)などの液化ガスは、断熱タンク中に極低温で貯蔵されるが、完全な断熱は不可能なため少なからず蒸発する。LNG船では、この蒸発ガス(BOG:boil off gas)を無為に放出して環境を汚染しないため、主ボイラで燃焼して発生する蒸気を航行時の推進エネルギーなどの動力源として活用し、また船内の諸動力の需要を越える余剰BOGが発生するときは蒸気の形で処理することにより環境汚染を防止している。
【0003】
図4は、従来のLNG船のBOG処理システムの例を示すブロック図である。LNG船は、ボイラで発生する蒸気によって高圧蒸気タービンと低圧蒸気タービンを回転させ、この回転を減速機でプロペラに適合する回転数まで減速しプロペラを回転させて推進する。廃蒸気は復水器で水に戻して再びボイラに送られる。
LNGタンク内で蒸発するBOGは圧縮機で加圧し燃料としてボイラに送られる。BOGの供給量はBOG制御弁によってLNGタンクにおけるBOG発生量に対応するように調整され、BOGが不足するときは重油などの代替燃料が代替燃料制御弁を介してボイラに供給される。
また、ボイラ蒸気配管から直接に復水器に接続されるダンプ配管が設けられ、ボイラにおける主蒸気圧力が過大になるとダンプ配管中に設けられたダンプ制御弁によって蒸気を復水器に排出して主蒸気圧力を低下させる。
【0004】
停船時など、動力需要が低下してBOG消費量が減少すると、LNGタンク内の圧力が上昇して安全上の問題が発生するため、蒸気を過剰にダンプして余剰BOGを処理する。たとえば、タンク圧力が異常に上昇したときにはダンプ制御弁を開いてボイラ主蒸気圧力を低下させる。すると、ボイラ制御装置が燃料を追加供給するので、余剰BOGを消費することができる。
【0005】
LNG船を自動運用するため、BOG処理とボイラ制御を総合的に実施するようにした総合ガス管理システム(TGMS:total gas management system)が開発されている。
図5はTGMSにおける処理回路を示すブロック図である。
TGMSは、ボイラマスタ制御装置により、ボイラ主蒸気圧力が設定値に合致するようなボイラ負荷を算出し、ボイラ負荷に応じたBOGが供給されるようにBOG制御弁を調整する。重油などの代替燃料(FO)とBOGを混焼させる場合は、燃料配分器によって、代替燃料の必要最低流量を確保し、かつ活用できるBOGを有効に利用できるように燃料配分を決めて、FO流量調節弁とBOG流量調節弁の開度調整を行う。また、ボイラ負荷にBOGが追従できないときは、代替燃料制御弁を調整して応答性のよい代替燃料で補うことになる。
【0006】
主蒸気圧設定値に対してプラスのバイアスを有するダンプ圧力設定値が予め定められていて、主蒸気圧力が異常上昇したときには、ダンプ制御弁を開いてダンプ圧力設定値に保つ。ダンプ制御系により、ボイラの負荷が急変して主蒸気圧力が大きくなったときにも、ダンプ制御弁を介して蒸気を復水器に排出して迅速に対応することができる。
タンク内で余剰BOGが発生しタンク圧力が上昇したときには、ダンプ調節弁を開いて余剰BOG量に見合う量の主蒸気を余分にダンプして主蒸気圧力を下げ、蒸気圧力低下を補償するためBOG供給量を増加させることにより余剰BOGを燃焼処理する。
【0007】
なお、代替燃料とBOGの混焼運転時には、圧縮機を用いたタンク圧力制御系の応答が遅いときに応答性のよい代替燃料供給を行うことによって補償するので、不経済な運転となるおそれがある。そこで、BOG流量調節弁の開度が設定値から離れているときにダンプ調節弁の開度を抑えて代替燃料の増加を抑制するFO増加防止制御手段を備えて、無駄な代替燃料が供給されないようにする。
タンク圧力を調整するためのダンプ調節弁開度と代替燃料の増加を防止するためのダンプ調節弁開度のうち小さい方を選択して開度調整するため、低位選択器が設けられている。
このように、ダンプ制御弁は2個の指示系統を持つので、高位選択器を備えて開度指令の大きい方を選択して開度を決定する。
【0008】
しかし、この従来方法は、余剰BOGが発生するとそれに見合った蒸気を復水器に排出して主蒸気圧力を低下させ、ボイラ負荷を増加させて余剰BOGを消費するものであるため、主蒸気圧力に圧力低下という不要な外乱を伴う。
また、主蒸気圧力低下を補うためBOGだけでなく応答性のよい重油などの代替燃料も増加するので、余剰BOGを処理していながら、代替燃料が不必要に投入されてしまい不経済な運行状況となる。
さらにこのような状態を改良するためには、BOG制御弁の開度が上限値に達すると代替燃料の増加を抑制するFO増加防止制御手段を設けた複雑な回路を用いた複雑な制御方式を利用する必要があった。
【0009】
特許文献1には、TGMSの制御性を向上させ制御回路を簡略化するため、図6に示すような、ボイラ負荷に応じてBOGを優先的に燃焼し不足分を代替燃料で補うように配分した指令値を出力する燃料配分装置と、タンク圧力を設定値にするための余剰BOGを算出してBOG量指令値として出力するタンク圧力制御手段を備え、燃料配分装置から出力されるBOG量指令値とタンク圧力制御手段から出力されるBOG量指令値のうち大きな方を選択してBOG制御弁を調整するようにしたBOG処理制御装置が開示されている。
ボイラ負荷が大きくてBOGに余剰がないときはボイラマスタ制御装置によってBOG制御弁が調整され、ボイラ負荷よりBOG発生量が大きいときはタンク圧力制御装置によってBOG制御弁が調整される。
【0010】
このように、タンクで余剰BOGが発生しタンク圧力が上昇すると、消費すべき余剰BOG量に応じて直接的にBOG制御弁を調整してボイラで余剰BOGを燃焼させるので、フィードバック路が短く制御性が向上する。
余剰BOGの燃焼で主蒸気圧力が上昇すれば燃料配分装置で代替燃料とBOGの流量配分をして燃料を減少させ、それでも間に合わなければダンプ圧力設定値を越えるのでダンプ制御弁が開き余剰蒸気を排出して余剰を処理する。
開示装置では、代替燃料を余分に消費することがないためFO増加防止制御手段を必要としないうえ、LNGタンクなどカーゴ側の制御系統とボイラ側の制御系統の間の干渉が少なく、制御回路を簡略化することができる。
しかし、余剰BOGに基づいて余剰BOG量を直接にBOG流量設定値として制御するため、ボイラおよびバーナの熱量投入制限ができないので、運転員がボイラの安全に十分な注意を用いる必要がある。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−142563
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、液化ガス運搬船の液化ガスタンクで発生する蒸発ガスを処理する方法において、ボイラ制御に対する外乱を軽減して制御調整をより簡単化すると共に、制御回路をより簡易化してより経済的な処理を可能とすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法は、液化ガスタンクで発生する余剰蒸発ガスをボイラで優先的に燃焼させて余剰蒸気を発生させ、これにより過剰に上昇した主蒸気圧力をダンプ制御系で処理し、主蒸気圧力を所定値に保持することを特徴とする。
本発明の方法によれば、ダンプ制御系が他の制御系に干渉されずに余剰蒸気を処理するので、従来より安定した制御を行うことができる。
また、ボイラマスタ制御の主蒸気圧力設定値からバイアスを減じダンプ制御の圧力設定値を主蒸気圧力定格値にして、実質的にボイラマスタ制御を不働とし、ダンプ制御により主蒸気圧力を定格値に保持したまま余剰の蒸発ガスを処理するので、従来より安定した運航をすることができる。
さらに、蒸発ガスを処理するためにボイラの主蒸気圧力を強制的に垂下させて投入熱量を増加させる手順を用いないので、余分な補助燃料消費を防止し経済的に余剰蒸発ガスを処理することができる。
【0014】
また、液化ガスタンクの余剰蒸発ガスに起因するボイラ投入熱量とボイラの負荷に基づいたボイラ投入熱量のうちいずれか大きい方を選択してボイラに供給する燃料量を算出する、オーバーライド制御によることが好ましい。
オーバーライド制御の採用により、タンク圧力制御とボイラマスタ制御の制御系同士の干渉がなくなるので、制御性が向上する。
オーバーライド制御にするために高位選択器を用いて、タンク圧力制御装置からの余剰BOG処理指令とボイラマスター制御指令のうち高位を選択してボイラ投入熱量指令値とし、ボイラ運転状態による熱量投入制限装置とボイラ負荷配分装置を経て、燃料過投入による主蒸気圧力上昇をダンプ弁により調整して、ボイラ制御への外乱要素を最小限にとどめ、余剰BOGを処理するようにすることが好ましい。
【0015】
また、高位選択器の代わりに切替器を用いて、過剰蒸発ガスの処理を行うときには、タンク圧力制御における信号を選択するようにしてもよい。切替信号はタンク圧力測定装置で自動的に、あるいは手動で判定して発行するようにすることができる。
このようなオーバーライド制御を導入することにより、制御モードが単純化して制御性が向上すると共に、制御回路の簡易化を図ることができる。
【0016】
さらに、本発明の液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御装置は、液化ガスタンクの圧力を制御するタンク圧力制御装置と、ボイラの燃焼を制御するボイラマスタ制御装置と、ボイラの蒸気排出を制御するダンプ制御装置を備え、タンク圧力制御装置が液化ガスタンクで発生する蒸発ガスの量を検出して発生蒸発ガスの熱量を算定し、ボイラマスタ制御装置が主蒸気圧力とその設定値との差に基づいてボイラで必要とする投入熱量を算定し、さらに、蒸発ガス熱量に代替燃料の最低流量に基づいた熱量を加えた値とボイラで必要とする投入熱量とを比較して選択する選択器と、選択された投入熱量を基にして蒸発ガスと代替燃料に負荷を配分する燃料配分装置を備え、ダンプ制御装置でボイラの主蒸気をダンプすることを特徴とする。
【0017】
本発明の装置によれば、ダンプ制御装置、ボイラマスタ制御装置、タンク圧力制御装置がそれぞれ他の制御系に干渉されないので、従来より安定した制御を行うことができる。また、主蒸気圧力を所定値に保持したまま余剰の蒸発ガスを処理するので、従来より安定した運航をすることができる。さらに、ボイラの主蒸気圧力を強制的に垂下させて投入熱量を増加させて蒸発ガスを処理する手順を用いる必要がないので、余分な代替燃料消費を防止し経済的に余剰蒸発ガスを処理することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を用いて本発明の液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法を詳細に説明する。
図1は本実施例の液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法のブロック図、図2はその1変形例を示すブロック図、図3はさらに別の変形例を示すブロック図である
【0019】
本実施例の蒸発ガス処理制御方法では、液化ガス運搬船たとえばLNG船のタンク圧力制御器が常時タンク圧力を一定に保つために排出させるべき蒸発ガス(BOG)量を算出し、これをボイラで燃焼させるものとしてボイラへの投入熱量指令値を算出する。このとき、燃焼モードを考慮して、たとえばBOGと重油などの代替燃料(FO)の混焼であれば、代替燃料最低油圧制御時における代替燃料の量をタンク圧力制御器から発せられる熱量投入指令値に加算し、ボイラへの投入熱量の指令値とする。この投入熱量指令値は、LNGタンクで発生するBOGを基準としたものである。
【0020】
一方、ボイラマスタ制御装置は主蒸気圧力を一定に保つようなボイラ投入熱量を算出する。ボイラ投入熱量指令はボイラ運転状態に応じて、ボイラ容量から決まる上限値、ボイラ最低負荷状態で熱量安定供給が可能になるような下限値が設定される。求められたボイラ投入熱量は、ボイラ主蒸気圧力を基準として算定される投入熱量である。
【0021】
本実施例では、図1に表示したように、高位選択器1を備えて、タンク圧力制御装置2で生成される熱量投入指令とボイラマスタ制御装置3で生成される熱量投入指令のいずれか高位のものを実際のボイラ投入熱量指令として選択しボイラ負荷配分回路4に入力する。ボイラ負荷配分回路4で各系列のボイラに熱量配分しさらに各ボイラに設けた燃料配分回路5で代替燃料とBOGに燃料配分する。
このシステムは、ボイラマスタ制御とタンク圧力制御のうち条件に適合した一方を選んで利用するので、ボイラマスタ制御とタンク圧力制御のオーバーライド制御になっている。
【0022】
選択されたボイラ投入熱量指令値は、ボイラ負荷配分回路4と燃料配分回路5を介してそれぞれBOGと代替燃料に配分され流量制御設定値が算出され、それぞれの流量を制御する。燃料配分回路5ではタンク内で発生するBOGを全量消費するためBOGの割合が最大となるように分配する。
【0023】
したがって、タンク圧力制御装置2からの指令値がボイラマスタ制御装置3からの指令値を上回ったときには、BOG流量調節弁の開度はタンク圧力制御装置2に従って大きくなり、ボイラ負荷以上にBOGが供給されて燃焼し、余剰蒸気が発生してボイラの主蒸気圧力が上昇する。ダンプ制御装置6は、主蒸気圧力設定値に所定のバイアスを加えたダンプ設定値を有しており、主蒸気圧力がこのダンプ設定値を超えるとダンプ調節弁を制御して余剰蒸気を図外の復水器にダンプして処理する。
【0024】
本実施例における制御は、ボイラ投入熱量に上下限制限器7を作用させてボイラ容量を越えない上限値とボイラ最低負荷状態で熱量供給が可能になるような下限値を越えないようにすることができる。また、タンク圧力に基づいて算出される投入熱量についても上下限制限器8を用いることによって極端な異常値を生成しないように制限することができる。
なお、余剰BOG処理を行うことを目的とするときは、ダンプ制御のプラスのバイアスをゼロとし、設定値を主蒸気圧力設定値と同じ値にしてダンプ調節弁を制御し、動力源であるボイラの主蒸気圧力を定格圧力に保つ一方、ボイラマスタ制御装置13の圧力設定値にマイナスのバイアスを与えて制御動作が働かないようにすることにより、2つの主蒸気圧力制御間の干渉を防ぐことができる。
【0025】
図2には、図1における高位選択器に代えて、切替器11を使用した例が示されている。液化ガスタンクに余剰BOGが発生したときには、所定の圧力上昇を検出して余剰BOGトリガ12を発生し、このトリガ信号によって切替器をボイラマスタ制御からタンク圧力制御に切り替える。
【0026】
図3には、さらにタンク圧力制御器の上下限制限器を省略したシステムの例が示されている。ボイラマスタ制御装置14の上下限制限器15と下限設定器16の間に高位選択器17を介在させ、タンク圧力制御装置18により算出される熱量投入指令値に最低油圧制御時の重油量19を加算して生成するボイラ投入熱量設定値とボイラ単独の下限設定値のいずれか大きい値を選択して上下限制限器15の下限値とする。
すると、余剰BOGの発生によりタンク圧力が上昇するに従って、ボイラマスタ制御装置14によるボイラ投入熱量下限値が上昇し、ボイラに投入される熱量が増加し蒸気量が増加し蒸気圧力が上昇して、同様に余剰蒸気がダンプ調節弁を介して復水器にダンプされるので、余剰BOGの処理をすることができる。
図3のシステムでは、より簡単な回路構成で同じ機能を達成することができる。
【0027】
上記実施例の液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法によれば、タンク圧力制御による指令値とボイラマスタ指令値のうち高い方を高位選択器で選択し、あるいは余剰BOGがあるときにタンク圧力制御指令値を切替器で選択して、ボイラ投入熱量として一元化することができる。
このように、タンク圧力制御系とボイラマスタ制御系が干渉することなく、ボイラ容量、バーナ容量、ボイラ運転状態などに応じて考慮されるべき上下限制限を有効に機能させたまま作動させることができる。また、余分な回路を設けることなく、主蒸気圧力上昇分をダンプ調節弁を用いたダンプ制御により処分することによって余剰BOGを処理することができるので、制御調整が容易になり制御回路が簡単になる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明により、液化ガス運搬船上の液化ガスタンクで発生する余剰蒸発ガスをボイラで優先的に消費して余剰蒸気を発生させ、これにより過剰に上昇した主蒸気圧力をダンプ制御系で処分するので、主蒸気圧力を所定値に保持したまま従来より容易にかつ安定した運航をしながら経済的に余剰蒸発ガスを処理することができる。
また、制御回路上では、通常のボイラマスタによる制御と余剰BOG処理時のボイラ投入熱量を一元管理するため、容易かつ安全に制御系の移行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液化ガス運搬船の蒸発ガス処理システムの実施例を示すブロック図である。
【図2】本実施例の1変形例を説明するブロック図である。
【図3】本実施例のさらに別の変形例を説明するブロック図である。
【図4】従来の液化ガス運搬船の蒸発ガス処理システムの例を示すブロック図である。
【図5】従来の液化ガス運搬船の総合ガス管理システムの処理回路例を示すブロック図である。
【図6】従来の液化ガス運搬船の蒸発ガス処理回路の改良例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 高位選択器
2 タンク圧力制御装置
3 ボイラマスタ制御装置
4 ボイラ負荷配分回路
5 燃料配分回路
6 ダンプ制御装置
7,8 上下限制限器
11 切替器
12 余剰BOGトリガ
13,14 ボイラマスタ制御装置
15 上下限制限器
16 下限設定器
17 高位選択器
18 タンク圧力制御装置
19 最低油圧制御時の重油量
Claims (5)
- 液化ガスタンクで発生した船内の諸動力の需要を越えた余剰蒸発ガスをボイラで代替燃料に対して優先的に燃焼させて余剰蒸気を発生させ、主蒸気圧力が設定値になるように調整するダンプ制御系を用いて、過剰に上昇した主蒸気圧力に対応する余剰蒸気を復水器にダンプして処分することにより、主蒸気圧力を所定値に保持すると共に、前記液化ガスタンクの圧力制御装置により算出された余剰蒸発ガスによるボイラ投入熱量と前記ボイラの蒸気圧力制御装置により算出されたボイラ負荷に基づいたボイラ投入熱量のうちいずれか大きい方を選択して、前記ボイラに供給する燃料量を算出することを特徴とする液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法。
- 液化ガスタンクで発生した船内の諸動力の需要を越えた余剰蒸発ガスをボイラで燃料油に対して優先的に燃焼させて余剰蒸気を発生させ、主蒸気圧力が設定値になるように調整するダンプ制御系を用いて、過剰に上昇した主蒸気圧力に対応する余剰蒸気を復水器にダンプして処分することにより、主蒸気圧力を所定値に保持すると共に、前記液化ガスタンクにおいて所定値を越える圧力上昇を検出したときは、前記液化ガスタンクの圧力制御装置により算出された余剰蒸発ガスによるボイラ投入熱量と前記ボイラの蒸気圧力制御装置により算出されたボイラ負荷に基づいたボイラ投入熱量のうち前記余剰蒸発ガスによるボイラ投入熱量を選択して、前記ボイラに供給する燃料量を算出することを特徴とする液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法。
- 前記余剰蒸発ガスを処分するときは、前記主蒸気圧力の定格値を前記ダンプ制御系の設定値とし、前記定格値に負のバイアスを加えた値を前記ボイラの蒸気圧力制御装置における主蒸気圧力の設定値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御方法。
- 液化ガスタンクの圧力を制御するタンク圧力制御装置と、主蒸気圧力を設定値に維持することによりボイラの燃焼を制御するボイラマスタ制御装置と、ボイラの蒸気排出を制御するダンプ制御装置を備え、前記タンク圧力制御装置がタンク圧力を一定に保つために排出させるべき蒸発ガス量を算出し、これをボイラで燃焼させるものとしてボイラへの投入熱量指令値を算出し、前記ボイラマスタ制御装置が主蒸気圧力とその設定値との差に基づいて該ボイラで必要とする投入熱量を算定し、前記蒸発ガス熱量に代替燃料の最低流量に基づいた熱量を加えた値と前記ボイラで必要とする投入熱量とを比較して高い方を選択する選択器と、該選択された投入熱量を基にして前記蒸発ガスと代替燃料に負荷を配分する燃料配分装置を備え、前記ダンプ制御装置で前記ボイラの主蒸気をダンプすることを特徴とする液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御装置。
- 請求項4記載の液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御装置において、前記選択器に代えて、液化ガスにおける所定の圧力上昇を検出したときに発生するトリガ信号によってボイラマスタ制御からタンク圧力制御に切り替える切替器を用いることを特徴とする液化ガス運搬船蒸発ガス処理制御装置。
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