JP4209016B2 - 排水性能に優れた乗用車用空気入りタイヤ - Google Patents

排水性能に優れた乗用車用空気入りタイヤ Download PDF

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    • B60C2011/0337Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
    • B60C2011/0339Grooves
    • B60C2011/0374Slant grooves, i.e. having an angle of about 5 to 35 degrees to the equatorial plane

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気入りタイヤに関するもので、特に、周方向に直線状に延びる複数本の周方向溝と、周方向に傾斜した方向に延びる多数の傾斜溝とによって、タイヤ軸方向および周方向に間隔を置いて多数のブロックが形成された、いわゆるブロック・タイプのトレッド・パターンを備えた乗用車用空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の典型的なブロック・タイプのトレッド・パターンを備えた乗用車用空気入りタイヤは、図2に示すように、周方向に直線状に延びる5本の周方向溝と、周方向に傾斜した方向に延びる多数の傾斜溝とによって、タイヤ軸方向および周方向に間隔を置いて多数のブロックが形成されたトレッド・パターンを備えていた。
上記のようなブロック・タイプのトレッド・パターンでは、周方向溝が主として前後方向への排水機能を担い、傾斜溝が主として横方向への排水機能を担っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなブロック・タイプのトレッド・パターンでは、周方向溝と傾斜溝とが交差する箇所で、異なる方向に流れる水流が衝突して、水流に乱れが生じて気泡が発生し、排水性能が低下するという不具合が生じていた。
そこで、このような不具合を避けるために、周方向溝と傾斜溝とが交差しないように長い傾斜溝を配置したトレッド・パターンを備えた乗用車用空気入りタイヤが提案されているが、操縦安定性能、振動乗り心地性能および耐偏摩耗性能などの乗用車用空気入りタイヤに要求される基本的な諸性能が低下するという欠点があった。
また、上記のようなブロック・タイプのトレッド・パターンでは、ショルダー部にヒールアンドトー摩耗と呼ばれる偏摩耗が発生しやすく、かつ、パターン・ノイズによるタイヤ騒音が悪いレベルであった。
【0004】
本発明の目的は、操縦安定性能などの乗用車用空気入りタイヤに要求される基本的な要求性能を犠牲にすることなく、濡れた路面を走行したときの排水性能および耐偏摩耗性能に優れた乗用車用空気入りラジアル・タイヤを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
トレッドの中央部に配置されタイヤの周方向に平行またはほぼ平行に連続して延びる少なくとも1本の中央周方向溝と、トレッドの両側部に配置されタイヤの周方向に連続して延びる左右1対の側部周方向溝と、タイヤの周方向に間隔を置いて配置され該中央周方向溝と該側部周方向溝とに開口しタイヤの周方向に傾斜した方向にS字状に湾曲して延びる多数の傾斜溝とによって多数のS字状のブロックが形成されているパターンをトレッドに備えた空気入りタイヤにおいて、
(1)該傾斜溝は、該中央周方向溝および該側部周方向溝の開口端近傍で、タイヤの周方向に対し10度以下の傾斜角度で延びていて、
(2)該ブロックの両端には、該傾斜溝と該中央周方向溝および該側部周方向溝とによって、10乃至30度の角度の鋭角隅部が形成されており、
(3)該傾斜溝と該中央周方向溝および該側部周方向溝とによって該ブロックの両端に形成される鋭角隅部の表面が面取りされており、
(4)該傾斜溝は、周方向に対して傾斜して延びる溝であって、溝の傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向が指定されている方向性傾斜溝であり、
(5)該傾斜溝の、該側部周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度が、該中央周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度よりも小さいことを特徴とする乗用車用空気入りタイヤである。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤでは、該ブロックの両鋭角隅部端縁を結ぶ線分のタイヤの周方向に対する傾斜角度が10乃至40度で、さらに限定すれば15乃至30度であることが好ましい。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤでは、該傾斜溝の、該側部周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度が、該中央周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度よりも小さいことが好ましい。
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤでは、
該中央周方向溝と該側部周方向溝との間に形成されたブロック列の幅が、該側部周方向溝とトレッド端との間に形成された側部周方向リブの幅の2倍以上であること、
該中央周方向溝と該側部周方向溝との間に形成されたブロック列の幅がトレッド幅の20乃至30%であること
該中央周方向溝がタイヤ赤道線を挟んで、溝中心間の距離がトレッド幅の10乃至25%の位置に左右に一対配置され、該左右一対の中央周方向溝によって、タイヤの周方向に平行またはほぼ平行に連続して延びる1本の中央周方向リブがトレッドの中央部に形成されていること、および、
該ブロックには、該傾斜溝と交差する方向に延び、両端を該傾斜溝に開口する1乃至2本のサイプが形成され、該ブロックが2乃至3ヶの小さなブロックに分割されていること
が好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤでは、
該側部周方向溝とトレッド端との間に側部周方向リブが形成され、該側部周方向リブが周方向に連続していてもよく、または
該側部周方向溝とトレッド端との間に形成された側部周方向リブに、該側部周方向溝とトレッド端とに開口しタイヤ周方向に傾斜した方向に延びる多数の側部傾斜溝がタイヤの周方向に間隔を置いて配置され、該側部傾斜溝が、少なくとも該側部周方向溝への開口端近傍では、タイヤが標準荷重の負荷を受けて接地したときに溝の側壁が接触する程度の細い幅の溝であって、該側部周方向リブが接地したときに実質的に周方向に連続していてもよい。
本明細書において、「標準荷重」とは、社団法人日本自動車タイヤ協会が1997年度に発行したJATMA YEAR BOOKにおいて定められた、寸法測定に使用する質量、すなわち、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力の88%を指す。
【0010】
本発明の空気入りタイヤは、トレッドの中央部に配置され周方向に平行またはほぼ平行に連続して延びる少なくとも1本の中央周方向溝と、トレッドの両側部に配置され周方向に連続して延びる左右1対の側部周方向溝と、周方向に間隔を置いて配置され中央周方向溝と側部周方向溝とに開口しタイヤの周方向に傾斜した方向にS字状に湾曲して延びる多数の傾斜溝とをトレッドに備えることによって、濡れた路面を走行したときのタイヤの排水機能を担おうとするものである。
この中央周方向溝と側部周方向溝とを結ぶ多数の傾斜溝での水の流れをスムースにするために、本発明の空気入りタイヤは、ブロックをS字状とし、さらに、
(1)傾斜溝が、中央周方向溝および側部周方向溝の開口端近傍で、タイヤの周方向に対し10度以下の傾斜角度で延び、
(2)ブロックの両端には、傾斜溝と中央周方向溝および側部周方向溝とによって、10乃至30度の角度の鋭角隅部が形成されているおり、
(3)該傾斜溝と該中央周方向溝および該側部周方向溝とによって該ブロックの両端に形成される鋭角隅部の表面が面取りされ
(4)該傾斜溝は、周方向に対して傾斜して延びる溝であって、溝の傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向が指定されている方向性傾斜溝であり、
(5)該傾斜溝の、該側部周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度が、該中央周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度よりも小さい
ことが要件となる。
すなわち、S字状に湾曲して延びる傾斜溝が中央周方向溝および側部周方向溝と極めて小さな傾斜角度で合流または分岐するので、乱流の少ないスムースな排水性を確保するために必須である。
ブロック全体が急傾斜であるとブロック剛性が確保されず、ピッチ長さを大きくするとピッチ数が少なくなってパターン・ノイズが悪化する。そこで、本発明の空気入りタイヤは、ブロックの中央部は傾斜角度が緩やかになるようにブロックをS字状として、ピッチ長さを大きくすることなしにブロック剛性を確保している。
また、本発明の空気入りタイヤでは、ブロックの両端には、傾斜溝と中央周方向溝および側部周方向溝とによって、10乃至30度の角度の鋭角隅部が形成されているので、スムースな排水性と基本的なブロック剛性を確保することができる。さらに、傾斜溝と中央周方向溝および側部周方向溝とによってブロックの両端に形成される鋭角隅部の表面が面取りされているので、十分なブロック剛性が確保され、合流または分岐点での水圧上昇が抑制され、スムースな排水性が確保される。
また、本発明の空気入りタイヤでは、好ましくはブロックの両鋭角隅部端縁を結ぶ線分のタイヤの周方向に対する傾斜角度が10乃至40度で、なかでも15乃至30度とすることによれば、スムースな排水性とブロック剛性を確保することが可能となる。
【0011】
本発明の空気入りタイヤでは、上記のように、中央周方向溝がタイヤ赤道線を挟んで、溝中心間の距離がトレッド幅の10乃至25%の位置に左右に一対配置され、左右一対の中央周方向溝によって、タイヤの周方向に平行またはほぼ平行に連続して延びる1本の中央周方向リブがトレッドの中央部に形成されているので、トレッドの中央部の剛性を確保する一方で、中央周方向溝排水効果の高くなるトレッドの中央部に形成されることになる。
S字状ブロックは相対的に大きなブロックであり、タイヤの接地性を阻害する恐れがあるが、本発明の空気入りタイヤでは、上記のように、このS字状ブロックには、傾斜溝と交差する方向に延び、両端を傾斜溝に開口する1乃至2本のサイプが形成され、このS字状ブロックが2乃至3ヶの小さなブロックに分割されているので、タイヤの接地性が向上する。サイプが傾斜溝と交差する方向に延びることによって、ブロック剛性が確保される。
【0012】
本発明の空気入りタイヤでは、ヒールアンドトー摩耗の発生を抑制しかつパターン・ノイズによるタイヤ騒音レベルの悪化を防止するために、上記のように、側部周方向溝とトレッド端との間に側部周方向リブが形成され、この側部周方向リブが実質的に周方向に連続していることが好ましい。しかしながら、特に、濡れた路面をコーナリング走行する時の排水性を確保するためには、側部周方向溝とトレッド端との間に形成された側部周方向リブに、側部周方向溝とトレッド端とに開口しタイヤ周方向に傾斜した方向に延びる多数の側部傾斜溝がタイヤの周方向に間隔を置いて配置され、この側部傾斜溝が、少なくとも側部周方向溝への開口端近傍では、タイヤが標準荷重の負荷を受けて接地したときに溝の側壁が接触する程度の細い幅の溝であって、側部周方向リブが接地したときに実質的に周方向に連続していることが好ましい。上記のように、接地したときに溝の側壁が接触する程度の細い幅の溝であれば、耐ヒールアンドトー摩耗性能が大きく悪化することはない。
【0013】
本発明の空気入りタイヤでは、排水性を高めるため、傾斜溝は、周方向に対して傾斜して延びる溝であって、溝の傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向が指定されている方向性傾斜溝である。さらに、側部周方向リブ周方向に連続させた場合、または、側部周方向リブが接地したときに実質的に周方向に連続させた場合は、側部周方向溝からトレッド外側に排水できないことによって排水性能が低下する不具合が生じる。この不具合を避けるため、本発明の空気入りタイヤでは、傾斜溝の、側部周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度が、中央周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度よりも小さい。本発明の空気入りタイヤでは、上記のように、中央周方向溝と側部周方向溝との間に形成されたブロック列の幅がトレッド幅の20乃至30%であることが好ましい。これは、このブロック列の幅がトレッド幅の20%より小さいと、接地面積が不足しタイヤの操縦安定性能が低下し、溝面積が不足して排水性能が低下するからであり、一方、このブロック列の幅がトレッド幅の30%より大きくなると、側部周方向リブが狭くなって、リブの剛性が不足して肩落ち摩耗が発生しやすくなるからである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従う実施例の乗用車用タイヤおよび従来例の乗用車用タイヤについて図面を参照しながら説明する。タイヤ・サイズは、いずれも205/55R16である。
【0015】
図1に示す本発明に基づく実施例のタイヤは、トレッドの中央部に配置されタイヤの周方向に平行またはほぼ平行に連続して延びる2本の中央周方向溝1と、トレッドの両側部に配置されタイヤの周方向に連続して延びる左右1対の側部周方向溝2と、タイヤの周方向に間隔を置いて配置され中央周方向溝1と側部周方向溝2とに開口しタイヤの周方向に傾斜した方向にS字状に湾曲して延びる多数の傾斜溝3とによって多数のS字状のブロック4が形成されているパターンをトレッドに備えている。
傾斜溝3は、中央周方向溝1および側部周方向溝2の開口端近傍で、タイヤの周方向に対し極めて小さな傾斜角度で延びていて、中央周方向溝1の開口端近傍では傾斜角度α1 が5度で、側部周方向溝2の開口端近傍では傾斜角度α2 が2度である。
ブロック4の両端には、傾斜溝3と中央周方向溝1および側部周方向溝2とによって、鋭角隅部41、42が形成されていて、鋭角隅部41の角度β1 が20度で、鋭角隅部42の角度β2 が25度である。
ブロックの両鋭角隅部端縁43、44を結ぶ線分のタイヤの周方向に対する傾斜角度が20度である。
傾斜溝3は、周方向に対して傾斜して延びる溝であって、溝の傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向RDが指定されている方向性傾斜溝である。
傾斜溝3と中央周方向溝1および側部周方向溝2とによってブロック4の両端に形成される鋭角隅部41、42の表面が面取りされていて、面取り長さは25mmで面取り深さは6.5mmである。
中央周方向溝1と側部周方向溝2との間に形成されたブロック列の幅W1 が46mmで、側部周方向溝2とトレッド端TEとの間に形成された側部周方向リブ5の幅W2 が10mmで、幅W1 が幅W2 のおよそ4.6倍である。また、このブロック列の幅W1 がトレッド幅(170mm)の27%である。
中央周方向溝1がタイヤ赤道線ELを挟んで、溝中心間の距離がトレッド幅TWの16%の位置に左右に一対配置され、この左右一対の中央周方向溝1によって、タイヤの周方向に平行に連続して延びる1本の中央周方向リブ6がトレッドの中央部に形成されている。
ブロック4には、傾斜溝3と交差する方向に延び、両端を該傾斜溝に開口する2本のサイプ7が形成され、ブロック4が3ヶの小さなブロックに分割されている。
側部周方向溝2とトレッド端TEとの間に側部周方向リブ5が形成され、この側部周方向リブ9に、側部周方向溝2とトレッド端TEとに開口しタイヤ周方向に傾斜した方向に延びる多数の側部傾斜溝8がタイヤの周方向に間隔を置いて配置され、この側部傾斜溝8が、少なくとも側部周方向溝2への開口端近傍では、タイヤが標準荷重の負荷を受けて接地したときに溝の側壁が接触する程度の細い幅の溝であって、側部周方向リブ5が接地したときに実質的に周方向に連続している。
なお、標準荷重は、社団法人日本自動車タイヤ協会が1997年度に発行したJATMA YEAR BOOKにおいて定められた寸法測定に使用する質量、すなわち、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力の88%を指し、実施例のタイヤのサイズは205/55R16であるので、この場合の標準荷重は510kgである。
【0016】
図2に示す従来例のタイヤは、図示のごとく、トレッド中央部に周方向に直線状に延びる周方向溝を備え、センター・グルーブの左右に周方向に直線状に延びる2本の周方向溝が配置され、さらにその外側に周方向に直線状に延びる2本の周方向溝が配置され、これらの5本の周方向溝とトレッドを横断する方向に延びる多数の傾斜溝とによって、タイヤ軸方向および周方向に間隔を置いて多数のブロックが形成されたトレッド・パターンを備えている。
【0017】
本発明に基づく上記実施例のタイヤと上記従来例のタイヤについて、濡れた路面を走行したときのタイヤの排水性能、乾燥した路面を走行したときのタイヤの操縦安定性能、タイヤの騒音性能および耐偏摩耗性能の評価試験を実施した。
濡れた路面を走行したときのタイヤの排水性能は水深5mmの濡れた路面を直線走行したとき、および、半径80mの曲線走行したときのハイドロプレーニング発生限界速度をフィーリングで評価したものであり、乾燥した路面でのタイヤの操縦安定性能は乾燥した状態のサーキット・コースを各種走行モードによりスポーツ走行したときのテスト・ドライバイーによるフィーリングで評価したものであり、タイヤの騒音性能は直線平滑路を100km/hから惰行したときの車内音をフィーリングで評価したものであり、耐偏摩耗性能は高速道路、市街地路および山坂路を想定したモード走行において5000km走行した後のトレッドの偏摩耗を目視及び残溝測定で評価したものである。
【0018】
上記の評価試験の結果、上記従来例のタイヤの性能を100とした指数で表示すると、本発明に基づく上記実施例のタイヤは、濡れた路面を直線走行したときのタイヤの排水性能は120で、濡れた路面を曲線走行したときのタイヤの排水性能は105で、乾燥した路面での操縦安定性能が105で、タイヤの騒音性能は110であり、耐偏摩耗性能がいずれも115であった。
いずれも、数字が大きいほどタイヤの性能が優れていることを示す。
上記の評価試験の結果をまとめて表1に示す。
【0019】
【表1】
Figure 0004209016
【0020】
【発明の効果】
上記の結果から、本発明によって、操縦安定性能などの乗用車用空気入りタイヤに要求される基本的な要求性能を犠牲にすることなく、濡れた路面を走行したときの排水性能および耐偏摩耗性能に優れた乗用車用空気入りタイヤが得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタイヤのトレッド・パターンの一部拡大正面図である。
【図2】従来例のタイヤのトレッド・パターンの一部拡大正面図である。
【符号の説明】
1 中央周方向溝
2 側部周方向溝
3 傾斜溝
4 ブロック
5 側部周方向リブ
6 中央周方向リブ
7 サイプ
8 側部傾斜溝
EL タイタの赤道線
RD タイタの回転方向
TE トレッド端
TW トレッド幅
W1 ブロック列の幅
W2 側部周方向リブの幅

Claims (8)

  1. トレッドの中央部に配置されタイヤの周方向に平行またはほぼ平行に連続して延びる少なくとも1本の中央周方向溝と、トレッドの両側部に配置されタイヤの周方向に連続して延びる左右1対の側部周方向溝と、タイヤの周方向に間隔を置いて配置され該中央周方向溝と該側部周方向溝とに開口しタイヤの周方向に傾斜した方向にS字状に湾曲して延びる多数の傾斜溝とによって多数のS字状のブロックが形成されているパターンをトレッドに備えた空気入りタイヤにおいて、
    (1)該傾斜溝は、該中央周方向溝および該側部周方向溝の開口端近傍で、タイヤの周方向に対し10度以下の傾斜角度で延びていて、
    (2)該ブロックの両端には、該傾斜溝と該中央周方向溝および該側部周方向溝とによって、10乃至30度の角度の鋭角隅部が形成されており、
    (3)該傾斜溝と該中央周方向溝および該側部周方向溝とによって該ブロックの両端に形成される鋭角隅部の表面が面取りされており、
    (4)該傾斜溝は、周方向に対して傾斜して延びる溝であって、溝の傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向が指定されている方向性傾斜溝であり、
    (5)該傾斜溝の、該側部周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度が、該中央周方向溝の開口端近傍におけるタイヤの周方向に対する傾斜角度よりも小さいことを特徴とする乗用車用空気入りタイヤ。
  2. 該ブロックの両鋭角隅部端縁を結ぶ線分のタイヤの周方向に対する傾斜角度が10乃至40度である請求項1に記載の乗用車用空気入りタイヤ。
  3. 該中央周方向溝と該側部周方向溝との間に形成されたブロック列の幅が、該側部周方向溝とトレッド端との間に形成された側部周方向リブの幅の2倍以上である請求項1もしくは2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 該中央周方向溝と該側部周方向溝との間に形成されたブロック列の幅がトレッド幅の20乃至30%である請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 該中央周方向溝がタイヤ赤道線を挟んで、溝中心間の距離がトレッド幅の10乃至25%の位置に左右に一対配置され、該左右一対の中央周方向溝によって、タイヤの周方向に平行またはほぼ平行に連続して延びる1本の中央周方向リブがトレッドの中央部に形成されている請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 該ブロックには、該傾斜溝と交差する方向に延び、両端を該傾斜溝に開口する1乃至2本のサイプが形成され、該ブロックが2乃至3ヶの小さなブロックに分割されている請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 該側部周方向溝とトレッド端との間に側部周方向リブが形成され、該側部周方向リブが周方向に連続している請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 該側部周方向溝とトレッド端との間に側部周方向リブが形成され、該側部周方向リブに、該側部周方向溝とトレッド端とに開口しタイヤ周方向に傾斜した方向に延びる多数の側部傾斜溝がタイヤの周方向に間隔を置いて配置され、該側部傾斜溝が、少なくとも該側部周方向溝への開口端近傍では、タイヤが標準荷重の負荷を受けて接地したときに溝の側壁が接触する程度の細い幅の溝であって、該側部周方向リブが接地したときに実質的に周方向に連続している請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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