JP4207738B2 - 表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板およびその製造方法 - Google Patents

表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板およびその製造方法に関する。
自動車に適用される鋼板は、衝突安全性および環境問題対策として燃費向上のための車体軽量化の観点から、高強度化が進行しつつある。それと同時に、高い成形性と優れた表面性状を有する鋼板が強く要望されている。
一般に高い成形性が求められる自動車用鋼板等の場合、C量を数100ppm以下のレベルまで低減することにより加工性を確保し、その上でSi,Mn,P等の固溶強化元素を添加して高強度化を図っている。特に、高加工性を得るために、極低炭素鋼をベースとしたIF(Interstitial-Free)鋼においては、高強度化を図るため、固溶強化元素であるSi,Mn,P等を大量に添加している。
例えば、特開平5-195080号公報(特許文献1)には、C量を極低炭素鋼としてはやや高めとしたTi添加鋼を用いて、TiCで析出強化させた深絞り用高強度鋼板の製造方法が提案されている。これは、C量およびTi量を適切に調節し、かつ熱延巻取温度を規定して、TiCの析出を制御することにより、強度と加工性に優れた高強度鋼板を得るというものである。ここでは、熱間圧延時に炭化物を大量に析出させ、オーステナイトの再結晶と粒成長を抑制して組織を細粒化することにより、高強度化を図るとしている。
特開平7-216452号公報(特許文献2)には、極低炭素Ti-Nb-B複合添加鋼を用いて、熱延条件の適正化とともに、Si,Mn,P添加量のバランスを最適化させることで、深絞り加工性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法が提案されている。
特開平5-125485号公報(特許文献3)には、めっき鋼板が提案されている。低Si化とともに、Mn/Si比を規定し、めっき浴温度を適正化することにより、めっき密着性に優れた合金化高張力亜鉛めっき鋼板を製造できるというものである。
特開平5-163533号公報(特許文献4)には、TiやNb及びBなどを添加せずに、所望の強度特性を有すると共に優れた深絞り性を有する冷延鋼板が提案されている。その詳細は、C:0.002〜0.010%のSi-Mn-P添加鋼を熱間圧延及び冷間圧延し、連続焼鈍後、500〜750℃までを20℃/秒以下の平均冷却速度で冷却し、その後、20℃/秒以上の平均冷却速度にてMs変態点以下に冷却することにより、フェライトと体積率0.1〜5%のマルテンサイトからなる組織を得るというものである。

特開平5-195080号公報 特開平7-216452号公報 特開平5-125485号公報 特開平5-163533号公報
しかし、Si,Mn,P等の固溶強化元素を多量に添加してめっき鋼板とした場合、不めっき、めっき密着性不良、合金化不良等の問題を引き起こす。また、冷延鋼板の場合も、化成処理不良といった問題を引き起こす。従って、固溶強化元素により高強度化を達成することは、極めて困難である。前述の個々の従来技術については、次のような問題がある。
特開平5-195080号公報(特許文献1)記載の技術は、TiC析出物により強度上昇を図っているため、Ti添加量が増加する。そのため、鋼板表面に鋼中のTiに起因する縞状の模様(通称Tiマーク)が発生することがあり、自動車用外板には適用できない。
また、特開平7-216452号公報(特許文献2)記載の技術は、IF鋼をベースとし、r値改善のためMn量を抑制している。しかしその分、強度確保のため多量のSi,Pを添加する成分設計となっており、冷延鋼板の化成処理不良、めっき鋼板の表面性状不良を招き、自動車用途には現実的には使用できない。
特開平5-125485号公報(特許文献3)記載の技術は、Si, Mn/Si比等の適正化により、めっき密着性は改善するものの、バンパー部材やドアガードバー等の超高強度の構造部材を対象としているため、強度確保のためC量が高い。そのため、本発明の目的とする難加工(張出し性、深絞り性)が要求される自動車外板に適用することは、加工性の点で不可能である。
さらに、構造部材と自動車外板では、要求される表面品質のレベルが根本的に異なる。すなわち、自動車外板は自動車部品の中で、最も表面品質要求レベルが高く、Cが高い特許文献3記載の鋼板は、スケール性表面欠陥を発生しやすく、亜鉛めっき後の表面品質が劣化するため適用できない。
特開平5-163533号公報(特許文献4)記載の鋼板は、極低炭素鋼(C: 0.010%以下)であり、複合組織とはいうものの第2相の体積率が5%以下(実施例1〜2%)と低い。従って、この場合、強度の確保は専らSi,Mn,P等の合金元素に頼ることになり、表面性状の点で問題がある。
本発明は、上述の問題を解決し、340MPa以上の強度を有すると共に、成形性が良好で表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、化学成分が質量%で、C:0.010%超0.03%以下、Si:1.0%以下、Mn:3.0%以下、P:0.08%以下、S:0.03%以下、Al:0.01〜0.10%、N:0.01%以下で、残部は鉄および不可避的不純物からなり、かつSi、Mn、Pの含有量と引張強度TSが次の関係を満たすことを特徴とする表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板を提供する。
Si/12+Mn/33+P≦0.0008TS−0.243
但し、TS≧340MPaとする。
本発明の複合組織鋼板において、化学成分としてさらに、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、B:0.01%以下、Ti:0.1%以下、Nb:0.1%以下の内1種以上を含有することもできる。また、亜鉛系めっきを施した亜鉛系めっき鋼板とすることもできる。この場合に亜鉛系めっき鋼板として溶融亜鉛めっき鋼板とすることができる。
本発明はまた、上記化学成分を有する鋼の熱延板を、冷間圧延し、Ac1点以上Ac3点以下の温度範囲で焼鈍し、1次冷却として4℃/秒超10℃/秒未満の冷却速度で450〜700℃まで冷却し、その後、2次冷却として10℃/秒以上の冷却速度でMs変態点以下に冷却することにより、低温変態相の体積率10%未満のミクロ組織を得ることを特徴とする表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板の製造方法を提供する。
上記製造方法において、前記焼鈍後、亜鉛系めっきを施すようにすることができる。また、前記亜鉛系めっきとして溶融亜鉛系めっきを用いることができる。
本発明は、表面性状と成形性を損なうことなく高強度化を図るという、極めて難しい課題に対して、フェライト相+低温変態相からなる複合組織鋼に着目して、鋭意研究の結果なされた。その課程で、第二相による高強度化が、固溶強化、析出強化等に比べて、極めて優れていることを見出した。
研究の過程で、特に、C量を適切な範囲に限定して第2相体積率を所定の範囲に限定することで、高強度かつ高い成形性が獲得できること、さらに変態強化を利用し Si,Mn,Pの添加量を抑えることで、良好な表面性状が得られるという知見が得られ、これに基づき発明が構成されている。以下に本発明の詳細について説明する。
C: 0.03%以下
Cは本発明において極めて重要な元素の1つであり、低温変態相を生成させ、高強度化を図る上で非常に有効である。しかし、C量が0.03%を超えると、加工性の著しい低下を招き、さらに溶接性も劣化させる。一方、一定体積率の低温変態相を形成させるためには、Cを一定量含有させる必要がある。従って、C量を0.03%以下とする。一方、一定体積率の低温変態相を形成させるためには、C量は、好ましくは0.005%以上、より好ましくは0.010%超とする。
Si: 1.0%以下
Siは低温変態相を安定して得るために有効な元素である。しかし、Si量が1.0%を超えると表面性状および化成処理性が著しく低下する。従って、Si量を1.0%以下とする。
Mn: 3.0%以下
Mnは低温変態相の生成に非常に重要な元素であり、焼入性を向上させるため、一定量、好ましくは1.0%以上、添加する必要がある。しかし、3.0%を超えてMnを添加すると、スラブコストの著しい上昇とともに、加工性の劣化を招く。従って、Mn量を3.0%以下とする。
P: 0.08%以下
PはSiと同様に、低温変態相を安定させるために有効な元素である。しかし、P 量が0.08%を超えると、亜鉛めっき層の合金加速度を低下させ、めっき不良や不めっきの原因となるとともに、鋼板の粒界に偏析して耐二次加工脆性を劣化させる。従って、P 量を0.08%以下とする。
S: 0.03%以下
Sは、熱間圧延時にスラブ割れを発生させて表面疵の発生割合が高くなるため、少ない方がよい。S量が0.03%を超えると、MnSの析出により加工性が劣化する。従って、S量を0.03%以下とする。
Al: 0.01〜0.1%
Alは脱酸元素として鋼中の介在物を減少させる作用を有している。しかし、この作用は、Al量が0.01%未満では安定した効果が得られない。一方、Al量が0.1%を超えると、クラスタ状のアルミナ系介在物が却って増加し、延性を劣化させる。従って、Al量は0.01〜0.1%の範囲内とする。
N:0.01%以下
Nは、加工性および時効性の観点から、少ない方がよい。N量が0.01%を超えると、過剰な窒化物の生成により、延性及び靭性が劣化する。従って、N量を0.01%以下とする。
Si,Mn,Pの含有量: Si/12+Mn/33+P≦0.0008TS-0.243
Si,Mn,Pの含有量は、優れた表面性状を得るため適切に制御することが極めて重要である。鋭意検討の結果、Si,Mn,Pの重み付き合計量Si/12+Mn/33+Pが0.0008TS-0.243より大きくなると、強度は得られるものの、冷延鋼板では化成処理不良、めっき鋼板ではめっき不良や合金化不良あるいは線状模様発生等の問題が生じる。従って、Si,Mn,Pの含有量を、Si/12+Mn/33+P≦0.0008TS-0.243の関係を満たす範囲内とする。さらに、TS≧390MPaの強度を有する鋼板においては、これらの元素が表面性状に大きく影響を与えるため、次の不等式(2)を満たす添加量とすることが望ましい。
Si/12+Mn/33+P≦0.0004TS-0.087 (2)
但し、TS≧390MPaとする。
Cr,Mo:添加する場合、それぞれ1.0%以下
Cr,Moは焼入性向上元素であり、低温変態相を安定して生成させるために添加する。但し、1.0%を超えて過剰に添加しても、その効果は飽和するばかりか、コスト面でも不利となる。従って、Cr,Moを添加する場合は、それぞれ1.0%以下とする。
B: 添加する場合0.01%以下
Bは、焼入性向上に有効な元素であり、低温変態相を安定して得るために添加する。但し、0.01%を超えて過剰に添加しても、コストに見合う効果が得られない。従って、Bを添加する場合は0.01%以下とする。
Ti,Nb: 添加する場合0.1%以下
Ti,Nbは、炭窒化物を形成して固溶C,N量を低下させ、深絞り性を向上させるために有効な元素である。但し、いずれも0.1%を超えて過剰に添加しても、その効果は飽和し、焼鈍時の再結晶温度が高くなるため、製造性が低下する。従って、Ti,Nbを添加する場合は、それぞれ0.1%以下とする。
本発明の鋼は、以上に述べた以外、残部は鉄および不可避的不純物からなる。
低温変態相の体積率: 10%未満
低温変態相は高強度化の観点からは体積率が高い方がよいが、10%以上では成形性が劣化する。従って、低温変態相の体積率を10%未満とする。さらに、加工性を高めるためには、8%未満とすることが望ましい。一方、本発明において、低温変態相は必須であるため、低温変態相0%は本発明に含まない。さらに、高強度化の観点から好ましくは体積率2%超、より好ましくは体積率5%超とする。
次に製造条件について説明する。
焼鈍温度: Ac1点以上Ac3点以下
焼鈍温度は、フェライト相+低温変態相のミクロ組織を得るため、適切な温度に加熱(均熱)する必要がある。焼鈍温度がAc1点未満では、オーステナイト相が生成せず、低温変態相を得ることができない。一方、焼鈍温度がAc3点を超えると、フェライト相が全量オーステナイト化し、再結晶により得られた成形性等の特性が劣化する。従って、焼鈍温度をAc1点以上Ac3点以下の範囲内とする。なお、焼鈍温度は、好ましくはAc1点以上Ac1点+50℃以下である。
1次冷却の冷却条件: 冷却速度4℃/秒超10℃/秒未満、冷却停止温度450〜700℃
1次冷却の冷却速度および冷却停止温度は、パーライト析出を抑制し、かつオーステナイトの体積率を確保するために、適切に制御する必要がある。この1次冷却速度が4℃/秒以下では、パーライトが析出するため、成形性が劣化する。また、冷却速度が10℃/秒以上になると、フェライト相とオーステナイト相の2相分離が十分に進まない場合もある。その場合、硬質な低温変態相が得られなくなり、所望の特性が得られなくなる。従って、1次冷却の冷却速度を4℃/秒超10℃/秒未満とする。
また、冷却停止温度が700℃より高い場合は、オーステナイトの体積率が多いまま冷却されるため、低温変態相の体積率が大きくなり、加工性の劣化を招く。一方、冷却停止温度が450℃より低くなるとMs点を超えるため、硬質な低温変態相が得られなくなる。従って、1次冷却の冷却停止温度は450〜700℃の範囲内とする。
2次冷却の冷却速度: 10℃/秒以上、冷却停止温度: Ms点以下
2次冷却の冷却速度は、低温変態相を安定して得るため、Ms点以下の温度まで10℃/秒以上の冷却速度で冷却する必要がある。従って、2次冷却の冷却速度は 10℃/秒以上とし、冷却停止温度はMs点以下とする。なお、所定の強度を確保した上で、さらに良好な表面性状を得るには、この冷却速度を20℃/秒超とすることが望ましい。
本発明は、第2相強化を利用しながら、C量を抑制することにより、340MPa以上の高強度を有し、表面性状の極めて良好な複合組織鋼板を得ることができる。さらにC量の抑制により、高い成形性も得られる。
発明の実施に当たっては、上記の化学成分を有する鋼を用いて、通常の薄鋼板の製造方法により製造する。この発明では特に、鋼のC量を0.03%以下とするが、これを超えると、フェライト相の固溶C量が多くなり、成形性が低下する。また、熱延段階でスケール性欠陥が発生しやすくなり、最終的な化成処理後および亜鉛めっき後の表面性状を劣化させ、自動車内外板の表面品質レベルを得ることができなくなるので、C量を0.03%以下とする必要がある。
また、Si,Mn,Pの含有量を前記の不等式(1)を満たす範囲とするが、Si,Mn,Pの添加量がこれより過剰であると、冷延鋼板では化成処理不良、めっき鋼板では表面酸化皮膜の生成によるめっき不良、合金化不良、あるいは線状模様の発生等の問題を生じ、自動車内外板等に適用できなくなる。
この鋼を連続鋳造後、そのままあるいはスラブを加熱炉で加熱して熱間圧延を行う。熱延仕上温度はAr3変態点以上とするのがよい。巻取温度については、650℃を超えると、鋼板表面のスケールが厚くなり、酸洗工程における酸洗効率の低下等、好ましくない影響をもたらすので、これを上限温度とする。
冷間圧延については、冷圧率を通常の操業範囲内の50〜90%とすればよい。冷間圧延後の焼鈍は、連続焼鈍炉又は溶融亜鉛めっきライン(CGL)により、前述の条件で、加熱とその後の冷却を行う。
表1に示す化学成分を有する鋼を溶解後、連続鋳造によりスラブを製造した。鋼番No.17〜20は、それぞれC量、Si量、Mn量、P量が上限値を上回る比較例である。このスラブを1200℃に加熱後、Ar3変態点以上の仕上温度で熱延鋼板を製造した。この熱延鋼板を酸洗し、冷間圧延を行った。
Figure 0004207738
これに続いて、表2に示す均熱温度、1次冷却速度、2次冷却速度等の焼鈍条件で、焼鈍を行った後、表面処理を行い、溶融亜鉛めっき鋼板または電気亜鉛めっき鋼板を製造した。この表で、本発明例は、化学成分および焼鈍条件を本発明の範囲内としている。
Figure 0004207738
得られた鋼板については、引張特性(YS,TS,El)を測定し、めっき不良、不めっきの発生状況を調査した。以上の調査結果を表2に併せて示す。この表に示すように、本発明例の鋼板は、表面性状、低温変態相の体積率、引張強度(TS)、およびSi,Mn,Pの含有量とTSの関係の総てについて、本発明の既定条件を満たしている。
図1は、表2に示した表面性状の調査結果を、Si,Mn,Pの含有量とTSで整理した図である。但し、化学成分が本発明範囲外のNo.22〜25(鋼番17〜20)については省略した。図1より、不等式(1)左辺(Si,Mn,Pの重み付き含有量)が不等式(1)右辺(TSにより表される式)を上回ると、不めっきが発生することが分かる。また、TSが 390MPa以上に高強度化が進むと、軽微なめっき不良が認められるようになり、前述の不等式(2)を満たすことがより望ましいことが分かる。
本発明により、自動車を始め、家電など広い分野で適用される表面性状に優れた鋼板を提供することが可能となる。
鋼板の表面性状に及ぼすSi,Mn,Pの含有量とTSの影響を示す図。

Claims (7)

  1. 化学成分が質量%で、C:0.010%超0.03%以下、Si:1.0%以下、Mn:3.0%以下、P:0.08%以下、S:0.03%以下、Al:0.01〜0.10%、N:0.01%以下で、残部は鉄および不可避的不純物からなり、かつSi、Mn、Pの含有量と引張強度TSが次の関係を満たすことを特徴とする表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板。
    Si/12+Mn/33+P≦0.0008TS−0.243
    但し、TS≧340MPaとする。
  2. 請求項1記載の表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板において、化学成分としてさらに、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、B:0.01%以下、Ti:0.1%以下、Nb:0.1%以下の内1種以上を含有することを特徴とする表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板。
  3. 前記複合組織鋼板は、亜鉛系めっきを施した亜鉛系めっき鋼板であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板。
  4. 前記亜鉛系めっき鋼板は、溶融亜鉛めっき鋼板であることを特徴とする 請求項3に記載の表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板。
  5. 請求項1または請求項2記載の化学成分を有する鋼の熱延板を、冷間圧延し、Ac1点以上Ac3点以下の温度範囲で焼鈍し、1次冷却として4℃/秒超10℃/秒未満の冷却速度で450〜700℃まで冷却し、その後、2次冷却として10℃/秒以上の冷却速度でMs変態点以下に冷却することにより、低温変態相の体積率10%未満のミクロ組織を得ることを特徴とする表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板の製造方法。
  6. 前記焼鈍後、亜鉛系めっきを施すことを特徴とする請求項5に記載の表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板の製造方法。
  7. 前記亜鉛系めっきは溶融亜鉛系めっきであることを特徴とする請求項6に記載の表面性状に優れた高成形性高強度複合組織鋼板の製造方法。
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