JP4206957B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭、あるいは業務用に使用する炊飯器に関するものである。
近年、電磁誘導加熱を利用した炊飯器が市場で広まっている。電磁誘導加熱を利用した炊飯器(誘導加熱炊飯器)は、鍋底部の外側に誘導加熱コイルを有し、誘導加熱コイルから発生する磁力を利用して鍋自体を加熱するので、ヒータを用いる従来例の炊飯器に比べてふっくらとしたおいしいご飯が炊ける。
一方、ご飯の食味を向上させるために、鍋の中の米及び水の量(炊飯量)を判定し、炊飯量に応じて加熱量を制御する炊飯器が普及してきた。従来、加熱時(例えば、所定温度
で米に吸水させた後に沸騰させる時)の鍋の温度上昇速度から炊飯量を判定する方法が知られている。しかし、この場合、温度が所定値に達して炊飯量が判定されるまでは、火力制御が不可能である。従って、炊飯量が少ない場合に、吸水が十分行われる前に水が沸騰し、米に芯が残ってご飯が硬くなることがあった。
特許文献1に、従来例の炊飯器が開示されている。従来例の炊飯器は、炊飯開始と同時に重量検知手段によって内鍋の重量(内鍋、水及び米の総重量)を検知して炊飯量を判定し、炊飯時のヒータの電力量(火力)を制御する。従って、炊飯開始とともにその炊飯量に見合った火力制御が可能となり、おいしいご飯を炊くことができる。
特公平1−27724号公報
特許文献1に開示された従来例の炊飯器は、本体、底枠及び底枠の内側に挿入される底蓋を有する。本体に鍋を収納すると、鍋と本体との合計重量に比例して底枠及び底蓋に取り付けられた電極間の距離が変化する。電極間静電容量の変化を発振状態の変化として検出し、炊飯量を検知する。しかし、従来例の炊飯器は鍋に対する炊飯器全体の大きさが大きく、持ち運び及び設置性が悪いという問題があった。更に、部品点数が多く組み立て性が悪いという問題があった。
従来例の炊飯器と同様の重量検知手段を、誘導加熱炊飯器に取り付けようとする場合、以下のような問題が生じた。
誘導加熱炊飯器においては炊飯時、鍋自体が高温に加熱されることによって鍋の中で水が対流し、その対流による熱伝導で米が加熱される。従って、鍋内の米と水を均一に加熱して炊きムラを生じさせないためには、鍋と誘導加熱コイルとの間の位置関係を最適な状態に固定し、炊飯量に応じて所定の状態、強さの対流を鍋内に起こす必要がある。
このため、誘導加熱コイルは3次元的な複雑な形状を有することが多い。一方、誘導加熱コイルを内装する収納部(上部の上枠と下部のコイルベースとから構成される)は、成型性及び量産性を鑑み、通常は樹脂で生産される。
鍋は高温になり樹脂の耐熱性はそれほど高くない故に、一般に誘導加熱炊飯器は、鍋が収納部の上端にそのフランジ部などで水平に懸架され、鍋と収納部との間に隙間を有する。従って、従来例の炊飯器と同様の重量検知手段を、誘導加熱炊飯器に取り付けることはできなかった。
また、上記のような重量検知手段を搭載して米の重量を測定して、測定した米量に合わせて最適水量を設定するような炊飯器の機能を考慮すると、重量検知精度のばらつきは米と水の比率である加水比のばらつきとなるため、炊飯器本来の機能であるご飯の炊き上がり状態に大きな影響を与える。
ここで、炊飯器の使用環境を考慮すると、本体周囲および収納部には米粒等の異物が介在する可能性が高く、鍋と鍋に入れられた調理物の総重量を正確に検知するためには、異物を完全に排除するか、異物が介在しても重量検知精度に影響を与えず、常に高い検知精度を確保することが必要となる。
また、鍋は毎回着脱されるものであり、鍋の傾きなどの収納ばらつきも重量検知精度に影響を与えるため、この影響を排除、軽減して安定して優れた炊飯性能を確保することが困難であった。
本発明は、鍋と鍋に入れられた調理物との総重量を安定して高い精度で検知することにより、調理物の重量に応じた適切な火力制御が可能な、電磁誘導加熱を利用した優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、上面が開口した本体と、前記本体の収納部に着脱自在に収納される磁性材からなる鍋と、前記収納部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を誘導加熱する誘導加熱手段と、前記収納部の底面下方に基台を介して取り付けられた重量検知手段、および鍋検知手段とを具備し、前記重量検知手段は、前記鍋の底部外側の略中心部に当接する円筒状の検知体と、前記検知体に固定され、同検知体とともに下方変位可能なセンサー台と、前記基台に配置され、前記センサー台の下方への変位により荷重を受けて重量検知信号を出力する重量検知素子とからなり、一方、鍋検知手段は、基台に取り付けられ、前記センサー台の下方への変位により作動するマイクロスイッチで構成されていて、前記重量検知素子により前記鍋と前記鍋に入れられた調理物との総重量を、マイクロス
イッチにより鍋の存在をそれぞれ検知するようにし、また、前記収納部の底面壁には前記検知体が貫通する貫通孔を形成して、前記貫通孔内面と前記検知体外面との間に空隙を介在させて、前記空隙の上部の間隔(入口隙間)D3と下部の間隔(出口隙間)D4の寸法関係をD4>D3に設定し、さらに、前記マイクロスイッチの動作ストロークは前記センサー台の下方変位量よりも大きくしたことを特徴とする。
本発明は、鍋と鍋に入れられた調理物との総重量を安定して高い精度で検知することにより、調理物の重量に応じた適切な火力制御が可能な、電磁誘導加熱を利用した優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を実現できるという有利な効果を奏する。
本発明の炊飯器は、上面が開口した本体と、前記本体の収納部に着脱自在に収納される磁性材からなる鍋と、前記収納部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を誘導加熱する誘導加熱手段と、前記収納部の底面下方に基台を介して取り付けられた重量検知手段、および鍋検知手段とを具備し、前記重量検知手段は、前記鍋の底部外側の略中心部に当接する円筒状の検知体と、前記検知体に固定され、同検知体とともに下方変位可能なセンサー台と、前記基台に配置され、前記センサー台の下方への変位により荷重を受けて重量検知信号を出力する重量検知素子とからなり、一方、鍋検知手段は、基台に取り付けられ、前記センサー台の下方への変位により作動するマイクロスイッチで構成されていて、前記重量検知素子により前記鍋と前記鍋に入れられた調理物との総重量を、マイクロスイッチにより鍋の存在をそれぞれ検知するようにし、また、前記収納部の底面壁には前記検知体が貫通する貫通孔を形成して、前記貫通孔内面と前記検知体外面との間に空隙を介在させて、前記空隙の上部の間隔(入口隙間)D3と下部の間隔(出口隙間)D4の寸法関係をD4>D3に設定し、さらに、前記マイクロスイッチの動作ストロークは前記センサー台の下方変位量よりも大きくした。
したがって、米粒などの異物が収納部内部に落下した場合、異物が貫通孔と検知体の入口隙間D3よりも大きい場合は、収納部側から容易に異物を取り除くことができる。また、異物が貫通孔と検知体の入口隙間D3よりも小さい場合においても、出口隙間D4>D3であるので、内部に侵入した異物は貫通孔と検知体の隙間に詰まることなく容易に下方に排出されるため、異物の詰まりが起こらない。
その結果、重量の誤検知を起こすことがなく、ご飯の炊き上がりに大きな影響を及ぼす米重量に対する水重量(加水比)を決定する重量検知精度を安定させることが可能となるものである。
また、異物の詰まりが起こらないため、お手入れ性も向上させることができ、しかも、炊飯器の組立工程においても、収納部外側から検知体を組み付けることが可能となることより、生産性を高めることが可能となる。
さらに、前記鍋検知手段の動作ストロークは検知体のそれよりも大きくしたから、鍋の負荷が前記鍋検知手段に不用意に加わらず、よって、重量検知素子による重量検知に悪影
響を及ぼさない。
以下本発明の実施の形態について図面とともに記載する。
(実施の形態1)
図1から図4を用いて、本発明の実施の形態1の炊飯器を説明する。
図1は、本発明の実施の形態の炊飯器の一部切欠した側面図である。破断部分に断面図を示す。図面を簡潔にするために、電気的接続のためのリード線等は省略してある。
図1において、10は炊飯器のボディ(本体)である。ボディ10には、その上面を覆う蓋20が開閉自在に設置されている。ボディ10の収納部30は、上方の上枠32と下方のコイルベース31とから構成される。
12は、ステンレス、鉄などの磁性体によって形成される鍋である。鍋12は、上端開口部に外側にせり出したフランジ121を有し、フランジ121を上枠32の上端から浮き上がった状態で載置することにより、収納部30に着脱自在に収納される。
コイルベース31の鍋12底部に対向する部分に、鍋12を誘導加熱する誘導加熱コイル13が配設される。誘導加熱コイル13は、コイルベース31の底面外側に配設された外コイルと、底面内側に配設された内コイルとからなる。それぞれの誘導加熱コイルは、鍋12の底部の中心の略真下に中心を有する巻線である。
14は、回路基板である。回路基板14にはマイクロコンピュータ(図示しない)が搭載されている。マイクロコンピュータはソフトウエアにより、誘導加熱コイル13に交番磁界を発生させるための電流を制御する。実施の形態1の炊飯器は、鍋12を誘導加熱し、鍋12内の調理物19を加熱調理する。調理物19は、炊飯前の米と水又は炊き上がったご飯等である。
21はコイルベース31の底部に隙間を有して固定される基台である。基台21に、鍋12の重量を検知する重量検知手段40、鍋12の有無を検知する鍋検知手段16及び鍋12の温度を検知する温度検知手段52が設けられる。
重量検知手段40は、図2にも示すように、ロードセル41、センサー台(絶縁部材)42及び当て筒(検知体)43から構成される。
ロードセル41は、ロバーバル型の荷重変換器(重量検知素子)である。ロードセル41は、一端にネジ穴411、他端にネジ穴412を有する。基台21にはネジ穴212を有する薄板211が取り付けられている。
ロードセル41の一端は基台21に、ネジ穴212及びネジ穴411を介してネジ止めされる。ロードセル41の他端は、基台21に対して隙間を有する。ロードセル41には抵抗線ひずみゲージ413が取り付けられている。
ロードセル41が荷重によりたわむ時のひずみゲージ413の抵抗変化を、ブリッジ回路で電気信号として取り出す。
42は樹脂製のセンサー台である。センサー台42の凹部421に、ロードセル41が嵌め込まれる。センサー台42はロードセル41の一端に、ネジ穴422及びネジ穴412を介してネジ止めされる。
43は厚さ2mmのアルミで形成される当て筒(検知体)である。当て筒43は、下端を内側に折り曲げたフランジ形状を有しており、下側に対向する2つの爪部431を有する。
当て筒43は、爪部431をセンサー台42の当て筒固定孔423に通し、折り曲げることによって、センサー台42に固定される。
当て筒43は上端に外側にせり出したフランジ432を有する。コイルベース31の底面外側には誘導加熱コイル13が配設されている。
当て筒43は、コイルベース31の底の中央部(誘導加熱コイル13の中心部であって、ここには誘導加熱コイル13が配設されていない)に設けられた1つの貫通孔61に通される。
当て筒43の上端はコイルベース31の内側底部より高い(図1)。重量検知手段40は鍋12の重量をその外側底部の略中心部でのみ支え計測する。
従って、重量検知手段40を誘導加熱コイル13と干渉することなく取り付けることが出来る。
底の中心部で支えられる鍋12は安定して収納部30に配置される故、誘導加熱コイル13は適切に且つ安定して鍋12を加熱出来る。
温度検知手段52は、上部に対向する2つのつば521を有し、当て筒43およびセンサー台42に下側から挿入される。更に、当て筒43と温度検知手段52との間にバネ51が挿入される。
バネ51は、つば521の下面とセンサー台42とに当接し、温度検知手段52が鍋12に密接するように、温度検知手段52を付勢する。
温度検知手段52が検出した鍋12の温度に対応する電気信号は、リード線53及びコネクタ54を介して回路基板14に入力される。リード線53は、センサー台42の溝424から引き出される。
収納部30に鍋12が無い時、温度検知手段52のつば521の上面は、センサー台42の下面に当接しており、温度検知手段52の上面は、フランジ432の上面より高い位置にある。また、鍋12は収納時に、収納部30との間に隙間を有する。
当て筒43を非磁性金属材料であるアルミで構成することにより、機器動作時に誘導加熱により加熱されることがないため、温度検知手段25の検知精度に影響を与えることがないうえ、樹脂材料に比べて熱劣化がなく、異常発熱時等の場合においても、容易に溶解することなく鍋12を安定して保持することが可能となり、安全性の高い炊飯器を実現することができる。
また、セラミック等の非磁性焼結材料に比較して、耐衝撃構成が簡素化することができ、安価な構成で検知精度を高めることができる。
図3、図4は、貫通孔、検知体近傍の構成を示す要部断面図である。
貫通孔61の内径D1と当て筒43の外径D2の寸法関係は、D1>D2となっており、コイルベース31の裏側から組み付けることができる。また、貫通孔から収納部下方へ異物が入り込む隙間は鉛直方向に入り込む隙間が形成され、検知体と収納部底面との間に水平方向に入り込む隙間は形成されない。
鉛直方向から混入する異物については、以下の構成にて異物による重量誤検知を防ぐことが可能となる。
貫通孔61と当て筒43の隙間において上方の隙間(入口隙間)D3と下方の隙間(出口隙間)D4の寸法関係は、D4>D3との関係を有しており、米粒などの異物が収納部内部に落下した場合、異物が貫通孔と検知体の入口隙間D3よりも大きい場合は、収納部側から容易に異物を取り除くことができる。
また、異物が貫通孔と検知体の入口隙間D3よりも小さい場合においても、出口隙間D4>D3であるので、内部に侵入した異物は貫通孔と検知体の隙間に詰まることなく容易に下方に排出されるため、異物の詰まりが起こらない。
鍋12は、鍋底と受け筒頂点434の当接位置D5で支えられ、当接位置D5は当て筒43の最外形D2に対して、D2>D5となるように構成されている。
鍋底は検知体の最外形D2よりも内側で保持されるため、受け筒上側端面435と鍋12の底面が接触せず、角による引っかかりがなく、スムーズに鍋を収納することができるため、重量検知精度に影響を及ぼす鍋の設置ばらつきを軽減することが可能であり、鍋12の底面を傷つけることなく使用できる。
収納部30に鍋12が収納される時、鍋12の底部は始めに温度検知手段52に当接し、最後に温度検知手段52と当て筒43とに当接する(図1)。従って、当て筒43が鍋12を中心部で支持するので、鍋12が傾かない。
ロードセル41は、鍋12、調理物19、センサー台42、バネ51、温度検知手段52及び当て筒43の総重量を検知し出力する。温度検知手段52は、バネ51により当て筒43の中に沈み込み、その上面がフランジ432の上面と同じ高さで鍋12の底と接する。温度検知手段52は、過大な力がかかることなく、バネ51により規定される適切な圧力で鍋12の底と接する。
鍋検知手段16は、基台21に固定されたマイクロスイッチで構成される(図1)。鍋12が収納部30に収納されると、センサー台42の底部がマイクロスイッチに当接し、鍋検知手段16はON信号を出力する。
マイクロスイッチの動作ストロークは、鍋12を載せられたセンサー台42の変位量より大きい。
これにより、センサー台42に鍋12が載せられて、マイクロスイッチが動作した場合にも、マイクロスイッチが支える鍋12の重さは非常に小さく、重量検知手段40の測定値に影響を与えない。
マイクロスイッチをアクチュエータ(例えばバネ性を有するりん青銅の板)を介して駆動することにより、マイクロスイッチが一定以上の鍋12の重さを支えないように構成しても良い。
温度検知手段52、鍋検知手段16及び重量検知手段40(ロードセル41)からの電気信号は、それぞれ回路基板14に入力される。
回路基板14に搭載されたマイクロコンピュータは、予め所定の状態(鍋12が無い時、空の鍋12を収納している時、最大の炊飯量の米と水を入れた鍋12を収納している時)でのロードセル41の出力信号データ(S1、S2、S3)を記憶している。ロードセル41の出力信号の大きさがSの時、鍋12の中の調理物19の重量Wは、
W=Wmax×(S−S2)/(S3−S2)
となる。
ただし、Wmaxは、調理物19の最大重量であり、既知の量(最大の炊飯量の米と水(調理物19)を入れた鍋12、センサー台42、バネ51、温度検知手段52及び当て筒43の総重量であって、ロードセル41の出力信号データS3に対応する値)である。マイクロコンピュータは、この式から、調理物19の重量を算出し、炊飯量を推定する。
本発明の実施の形態1の炊飯器の炊飯工程における動作を、炊飯中に温度検知手段52の温度上昇勾配によって炊飯量を判定する従来の炊飯器の動作との違いに着目して説明する。
炊飯工程は、時間順に前炊き、炊き上げ、沸騰維持、追い炊き、蒸らしに大分される。前炊き工程において、鍋12の温度が米の吸水に適した温度(50℃)になるように鍋内の米と水とを加熱する。
次に、炊き上げ工程において、鍋12の温度が所定値(100℃)になるまで鍋12を所定の熱量で加熱する。従来の炊飯器においては、この時の温度上昇速度によって、炊飯量を判定する。
沸騰維持工程において、鍋12の水が無くなり、鍋12の温度が100℃を超えた所定値になるまで、米と水を加熱する。最後に蒸らし工程において、一定時間の間に複数回、炊飯量に応じた加熱(追い炊き)と加熱の停止を繰り返す。
前炊き工程について説明する。図5(a)及び(b)は、本発明の実施の形態の炊飯器で1合炊飯する時及び5合炊飯する時の、前炊き工程での鍋底(実線)及び調理物中心部(破線)の温度を示す。
図5(c)及び(d)は、炊き上げ工程において炊飯量を判定する従来例の炊飯器で、1合炊飯する時及び5合炊飯する時の、前炊き工程での鍋底(実線)及び調理物中心部(破線)の温度を示す。鍋底の温度は、温度検知手段52によって検知される。
炊き上げ工程において炊飯量を判定する従来例の炊飯器は、調理物19の多少に関わらず、温度検知手段52が検知した温度が吸水に適した温度(50℃)になるまで加熱を行う。その後所定時間(Ta)、鍋12の温度を50℃に保ち、米を吸水させる。
しかし、炊飯量が多い場合(図5(d))、調理物19全体の温度が50℃になるまでに時間がかかるので、適温での吸水時間が不足する。従って、ご飯に芯が残ってしまう。
本発明の実施の形態の炊飯器は、調理物19の量に応じて、吸水時の温度(温度検知手段52によって検知される温度)を変える。例えば、炊飯量が1合の時は、温度検知手段52が検知した温度が50℃になるまで加熱を行う。そして、所定時間(Ta)、鍋12の温度を50℃に保ち、米を吸水させる(図5(a))。
例えば、炊飯量が5合の時は、温度検知手段52が検知した温度が60℃になるまで加熱を行う。
そして、所定時間(Ta)、鍋12の温度を60℃に保ち、米を吸水させる。調理物19の中心部の温度は、外側の温度より遅れて上昇し50℃程度になるので、米は十分に吸水できる。
炊き上げ工程について説明する。炊き上げ工程において炊飯量を判定する従来例の炊飯器は、調理物19の多少に関わらず、所定の火力(誘導加熱コイル13の通電率及び/又は通電量)で鍋12を所定温度(100℃)まで加熱する。
従って、炊飯量が少ない場合には、早く沸騰しすぎて米の表面のみが糊化し、芯が残ったご飯ができる。本発明の実施の形態の炊飯器は、炊飯量に応じて、炊き上げ工程における火力(誘導加熱コイル13の通電率及び/又は通電量)を変える。
即ち、炊飯量の多少に関わらず炊き上げ工程の所要時間が一定になるように、炊飯量が少ない時ほど火力を弱める制御を行う。
本発明の実施の形態1の炊飯器は、加熱開始前に正確に炊飯量を算出し、炊飯量に応じた火力制御を行う。
従って、炊飯量によらず常においしいご飯を炊くことができる。
なお、炊飯量に応じて前炊き時の温度ではなく、前炊きの時間を変える制御方法としても良い。
実施の形態1の炊飯器は、当て筒43とロードセル41との間に樹脂製のセンサー台42を設ける構成としたので、鍋12、当て筒43及び温度検知手段52の間の摩擦によって生じる静電気が弱電回路に侵入しない。
実施の形態1においてはセンサー台42を樹脂によって作成したが、絶縁性を有する材料で作成すればよい。
温度検知手段52は、当て筒43の外(例えば、鍋12の底の周縁部)に設ける構成としても良い。
重量検知素子41として圧電素子、静電容量検出素子、バネばかりを用いても良い。好ましくは、鍋12の重量による変位量が非常に小さく(被加熱物の重量により、鍋12と誘導加熱コイル13との距離が変化しないことが好ましい。)、誘導加熱コイル13の漏洩磁束により渦電流が流れて温度上昇する恐れがない検知素子(例えばアルミ又はアルミ合金製のロードセル又は圧電素子)を用いる。
鍋12が収納部30に収納されている時に重量検知素子41が検知する重量には、少なくとも鍋12(調理物19が有れば、鍋12及び調理物19)の重量が含まれていれば良い。
鍋12は収納時に、収納部30との間に隙間を有するので、鍋12から収納部30に熱が伝わりにくい。従って、収納部30(コイルベース31及び上枠32)を樹脂成型によって安価に製造できる。
好ましくは、温度検知手段52、重量検知素子41のアクチュエータ、及び鍋検知手段16(又はそのアクチュエータ)は、炊飯器の中心近傍に、上からこの順番に配置される。温度検知手段52は、直接鍋12の底の中心と接触して高い精度で温度を検出する。
重量検知素子41(又はそのアクチュエータであるセンサー台42)は、鍋12と、温度検知手段52と、温度検知手段52の保持構造物(実施の形態1においてはバネ51及び検知体43)とを含む重量を受ける構造とする。
重量検知素子41は、高い精度で鍋12及び調理物19の重量を検知する。鍋検知手段16は、センサー台42の変位に基づいて鍋の有無を検出できる。
図1に示すように、センサー台42(重量検知素子41のアクチュエータの役割を果たす。)を用いて直方体の形状を有する重量検知素子(ロードセル)41の位置を鍋の底の中心からわずかにずらし、センサー台42の下に鍋検知手段(マイクロスイッチ)16を配置することにより、重量検知素子(ロードセル)41と鍋検知手段(マイクロスイッチ)16とを基台21上に並置することができる。
これにより重量検知素子(ロードセル)41と鍋検知手段(マイクロスイッチ)16との取り付け構造を簡素化することが出来、且つ炊飯器全体の高さを抑制することが出来る。
本発明によれば、鍋12は収納時に、収納部30との間に隙間を有するため、米粒などの異物が収納部30内部に介在しても、隙間を米粒一粒以上確保していれば、鍋底と異物が接触することがなく、より安定した重量検知精度を確保することができる。また、異物が検知体と収納部底面との間に挟まらないため、鍋と鍋に入れた調理物との総重量を測定する際に、重量検知が変化することはなく、ご飯の炊き上がりに大きな影響を及ぼす重量検知精度を安定させることが可能となるのもである。
また、異物の詰まりが起こらないため、お手入れ性も向上させることができる。また、炊飯器の組立工程においても、収納部外側から検知体を組み付けることが可能となることより、生産性を高めることができるものである。
受け筒端面435は、本発明のように約180度折り返す構成ではなく、受け筒端面435が鍋12の底面に接触しない程度に折り曲げてあっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
本発明に係る炊飯器は、家庭用又は業務用の炊飯器として有用である。
本発明の実施の形態1〜実施の形態2の炊飯器の一部切欠した側面図 本発明の実施の形態1〜実施の形態2の炊飯器の要部分解斜視図 本発明の実施の形態1の炊飯器の要部断面図 本発明の実施の形態1の炊飯器の要部断面図 (a)本発明の実施の形態1〜実施の形態3の炊飯器で1合炊飯する時の、前炊き工程での鍋底(実線)及び調理物中心部(破線)の温度を示す図、(b)本発明の実施の形態1〜実施の形態3の炊飯器で5合炊飯する時の、前炊き工程での鍋底(実線)及び調理物中心部(破線)の温度を示す図、(c)炊き上げ工程において炊飯量を判定する従来例の炊飯器で、1合炊飯する時の、前炊き工程での鍋底(実線)及び調理物中心部(破線)の温度を示す図、(d)炊き上げ工程において炊飯量を判定する従来例の炊飯器で、5合炊飯する時の、前炊き工程での鍋底(実線)及び調理物中心部(破線)の温度を示す図
符号の説明
10 ボディ(本体)
12 鍋
13 誘導加熱コイル
19 調理物
20 蓋
30 収納部
40 重量検知手段
41 ロードセル(重量検知素子)
42 センサー台(絶縁部材)
43 当て筒(検知体)
61 貫通孔

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  1. 上面が開口した本体と、前記本体の収納部に着脱自在に収納される磁性材からなる鍋と、前記収納部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を誘導加熱する誘導加熱手段と、前記収納部の底面下方に基台を介して取り付けられた重量検知手段、および鍋検知手段とを具備し、前記重量検知手段は、前記鍋の底部外側の略中心部に当接する円筒状の検知体と、前記検知体に固定され、同検知体とともに下方変位可能なセンサー台と、前記基台に配置され、前記センサー台の下方への変位により荷重を受けて重量検知信号を出力する重量検知素子とからなり、一方、鍋検知手段は、基台に取り付けられ、前記センサー台の下方への変位により作動するマイクロスイッチで構成されていて、前記重量検知素子により前記鍋と前記鍋に入れられた調理物との総重量を、マイクロスイッチにより鍋の存在をそれぞれ検知するようにし、また、前記収納部の底面壁には前記検知体が貫通する貫通孔を形成して、前記貫通孔内面と前記検知体外面との間に空隙を介在させて、前記空隙の上部の間隔(入口隙間)D3と下部の間隔(出口隙間)D4の寸法関係をD4>D3に設定し、さらに、前記マイクロスイッチの動作ストロークは前記センサー台の下方変位量よりも大きくしたことを特徴とする炊飯器。
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