JP4206624B2 - 希薄燃焼エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、理論空燃比よりも希薄側の空燃比で燃料噴射を行なう燃焼モードと、理論空燃比空近傍で燃料噴射を行なう燃焼モードとをそなえた希薄燃焼エンジンに用いて好適の、希薄燃焼エンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車用エンジンを始めとして、エンジンへの要求負荷が小さい場合には、空燃比をストイキよりも希薄側にしてエンジンをリーン運転して燃費を向上できるようにする希薄燃焼エンジンが開発されている。特に、筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射エンジンの場合、圧縮行程で燃料噴射を行なって適当な濃度の混合気を点火プラグの近傍のみに部分的に集めた層状燃焼が可能であり、この層状燃焼によれば燃料の着火性を確保しながら筒内全体では極めて希薄な空燃比としての運転(超リーン運転)を行なうことができ、燃費のさらなる向上が可能になる。
【0003】
また、リーン運転(特に、層状燃焼による超リーン運転)の場合、同一のエンジン出力を出すためには、ストイキ運転の場合よりも多量な吸気量が必要となるため、例えばスロットルバルブを迂回するエアバイパスバルブを設けてリーン運転時にはこのエアバイパスバルブを通じて吸気増量制御をしたり、スロットルバルブを電子制御式のもの(ETV)としてリーン運転時にはこのETVを通じて吸気増量制御をしたりする必要がある。
【0004】
このような希薄燃焼エンジンでは、エンジンの運転状態に応じてエンジンの燃焼モードを制御し、例えばエンジン出力要求が小さい(エンジン負荷が小さい)場合やエンジン回転数が低い場合には、超リーン運転を行なう超リーンモードやリーン運転を行なうリーンモードが選択され、エンジン出力要求(エンジン負荷)が大きいほどまたエンジン回転数が高いほど、空燃比をリッチ側(例えばストイキ)にする燃焼モード(例えばストイキモード等)が選択されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような従来の希薄燃焼エンジンにおけるリーンモードとこれよりもリッチ側の燃焼モード(例えばストイキモード等)とでは空燃比(A/F)が大きく異なるので、これらのモード間でのモード切換時には、切換ショックを招きやすい。そこで、このようなモード切換時には、目標空燃比(目標A/F)をテーリングさせて空燃比(A/F)が緩やかに変化するようにして、切換ショックを防ぐようにしている。
【0006】
例えば、図7はストイキモードからリーンモード(ここでは、超リーンモード)にモード切換した際のエンジン制御パラメータ及びエンジン運転状態の各変化を示すタイムチャートであり、(a)は第1の例(ケース1)を示し、(b)は第2の例(ケース2)を示す。
図7(a),(b)に示すように、A/F係数[吸気量に対して燃料噴射量(燃料噴射弁駆動時間,インジェクタパルス幅)を設定するための空燃比補正係数(A/F補正係数)]は、ストイキモードではほぼ1.0、リーンモードでは1.0よりも大幅に小さくなり、ストイキモードからリーンモードにモード切換されると、ほぼ1.0から徐々に減少させるテーリング処理が施される。このテーリング処理は、クランク角センサ信号(SGT)に同期してA/F係数を段階的に減少させるように行なう。
【0007】
電子制御スロットルバルブ(ETV)の目標開度(目標ETV開度、略して目標ETV)は、所定の時間周期で算出され、さらにこの演算周期とは異なる通信周期でETVコントローラに送られて、ETVの開度はETVコントローラを通じて所定の時間周期で調整される。ストイキモードからリーンモードにモード切換されると、これを受けて目標ETVがモード切換の直後の演算周期でステップ状に増大される。一方、ETVの実開度(実ETV開度、略して実ETV)は目標ETVの切換に対して即座に開度変化するのではなく、応答遅れをもってしかも微小時間ではあるが時間をかけて増大する。実ETVが増大すれば体積効率Evも増大するが、この体積効率Evも実ETVの増大に対して、応答遅れをもってしかも実ETVよりも緩慢に増大する。
【0008】
燃料噴射量に対応するインジェクタパルス幅(INJパルス幅)は、SGT立ち下がりタイミングで算出される。このINJパルス幅は、吸気量に応じたパラメータ(体積効率Ev)にA/F係数を乗算して算出するので、A/F係数が小さくなればINJパルス幅は減少し、体積効率Evが増大すればINJパルス幅も増大する。ストイキモードからリーンモードへの切換時において、A/F係数の減少と体積効率Evの増大とが適切なタイミングで行なわれれば、INJパルス幅は緩やかに変化する。
【0009】
しかし、通常、モード切換判定が所定の周期のタイマ割り込みで行なわれるのに対して、A/F係数のテーリング開始はSGTに同期して(例えばSGT立ち上がりタイミングで)行なわれ、目標ETVの変更は所定の周期のタイマ割り込みの指令に基づいたタイミングで行なわれる。
したがって、図7(a)に示すケース1のように、モード切換判定の時点t1とその直後のSGT立ち上がりタイミングt2とが接近していると、モード切換判定のタイミング(時点t1)の直後にSGT立ち上がりタイミング(時点t2)が来てA/F係数のテーリングが開始されるが、目標ETVの変更はその後のタイマ割り込みタイミング(時点t3)で行なわれるという場合が生じる。このような場合には、A/F係数のテーリング開始に対して目標ETVの変更が遅すぎて、A/F係数が減少する割りに体積効率Evが増加しない状況が一時的に発生し、この間(時点t4〜t5)は、INJパルス幅が一時期ステップ状に減少して、エンジンの出力トルク[図7(a)中に示す筒内圧Piを参照]の一時期減少を招く。
【0010】
また、図7(b)に示すケース2のように、モード切換判定の時点t1とその直後のSGT立ち上がりタイミングt2とが離隔していると、モード切換判定のタイミング(時点t1)からやや時間を経てSGT立ち上がりタイミング(時点t2)が来て、この時点t2でA/F係数のテーリングが開始されるとともに、この時点t2の近傍でタイマ割り込みが実施され目標ETVの変更が行なわれるという場合が生じる。このような場合には、A/F係数のテーリング開始に対して目標ETVの変更が早すぎて、A/F係数の減少を上回るように体積効率Evが増加してしまう状況が一時的に発生し、この間(時点t6〜t7)は、INJパルス幅が一時期ステップ状に増大して、エンジンの出力トルク[図7(b)中に示す筒内圧Piを参照]の一時期増加を招く。
【0011】
このように、▲1▼A/F係数のテーリング制御はSGTに同期して(例えばSGT立ち上がり割り込みで)行なわれるのに対して、モード切換判定は所定周期のタイマ割り込みで行なわれるため、1行程内でのモード切換判定のタイミングがばらつくこと、及び、▲2▼目標ETVの設定がモード切換判定を受けてから所定周期のタイマで行なわれ、さらに所定周期の通信による信号の授受の後にETV制御が行なわれるために、ETVの開くタイミングがばらつくこと、が生じて、これらに起因して燃料制御の大きなばらつきを招く。この結果、エンジン出力トルクが急変動して、エンジンの運転フィーリングを損なうという課題や、自動車用エンジンにあっては走行フィーリングを損なうという課題が生じる。
【0012】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、空燃比を濃化側空燃比とする燃焼モードから希薄側空燃比とする燃焼モードへの切換時に、空燃比を徐々に切り換えるように制御する場合に、燃料制御のばらつきを抑制して、エンジン出力トルクの急変動を防止することができるようにした、希薄燃焼エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の希薄燃焼エンジンの制御装置では、第1燃焼モードと第2燃焼モードとを運転状態に応じて切り換えることができ、第1燃焼モードでは、空燃比が理論空燃比よりも希薄側の希薄側空燃比になるように燃料噴射を行ない、第2燃焼モードでは、空燃比が該希薄側空燃比よりも濃化側の濃化側空燃比になるように燃料噴射を行なう。このとき、スロットル弁駆動手段は、空燃比が運転状態に応じて設定された目標空燃比となるように、予め設定された時間周期でスロットル弁を駆動する。そして、前記第2燃焼モードから前記第1燃焼モードへの切換時には、空燃比切換手段はエンジンのクランク角信号に同期したタイミングで空燃比を徐々に切り換えるテーリング処理を行なうが、このテーリング処理の開始は、クランク角信号に拘らず前記第2燃焼モードから前記第1燃焼モードへの切換時に該スロットル弁駆動手段の作動開始時点から所定のディレー時間だけ遅れたタイミングで実施する。したがって、空燃比切換をスロットル弁の制御に対応させて行なうことができ、燃料制御のばらつきを抑制して、エンジン出力トルクの急変動を防止することができるようになる(請求項1)。
【0014】
前記空燃比切換手段は、前記テーリング処理を、テーリング処理の開始時点からこの次のクランク角周期までの間の処理開始期間を除いて、基準の漸減量に従って行ない、前記処理開始期間は、基準の漸減量に、クランク角の1周期の時間(T SGT )に対する前記処理開始期間の時間(T 12 )の比率を乗算したものに従って行なうことが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明すると、図1〜図6は本発明の一実施形態としての希薄燃焼エンジンの制御装置を示すものである。
まず、本実施形態にかかる希薄燃焼エンジンについて説明すると、この希薄燃焼エンジンは、例えば自動車に搭載される筒内噴射エンジン(以下、直噴ガソリンエンジン又は単にエンジンともいう)であって、自動車に搭載され、図2に示すように構成されている。
【0016】
つまり、図2に示すように、エンジン1のシリンダヘッド2には、各シリンダ3毎に点火プラグ4と燃焼室5内に直接開口する燃料噴射弁6とが設けられている。シリンダ3内には、クランクシャフト7に連結されたピストン8が装備され、このピストン8の頂面には半球状に窪んだキャビティ9が形成されている。
シリンダヘッド2には、吸気弁10を介して燃焼室5と連通しうる吸気通路11、及び、排気弁12を介して燃焼室5と連通しうる排気通路13が接続されている。図示しないが、吸気ポートは燃焼室5上方に略鉛直に配設され、ピストン8の頂面のキャビティ9と協働して燃焼室5内で吸気による逆タンブル流を形成させるようになっている。
【0017】
また、シリンダ3外周のウォータジャケット15には冷却水温を検出する水温センサ16が設けられ、クランクシャフト7には所定のクランク角位置で信号を出力するクランク角センサ17が、吸気弁10,排気弁12を駆動するカムシャフト(図示略)にはカムシャフト位置に応じた気筒識別信号を出力する気筒識別センサ(図示略)が、それぞれ付設されている。クランク角信号に基づいてエンジン回転速度を算出できるので、クランク角センサ17はエンジン回転速度検出手段としても機能する。
【0018】
吸気通路11には、上流側からエアクリーナ21,吸気管22,スロットルボディ23,サージタンク24,吸気マニホールド25の順に構成され、吸気マニホールド25の下流端部に吸気ポート(図示略)が設けられている。スロットルボディ23には、燃焼室5内へ流入する空気量を調整する電子制御式スロットル弁(ETV)30がそなえられている。このETV30は、スロットル弁アクチュエータ(スロットル弁駆動手段)30aによってスロットル弁30bを電子制御するもので、このETV30の開度制御は、ETVコントローラ30cを通じて行なわれ、アクセル開度に応じた制御のみならず、アイドルスピード制御や、後述するリーン運転時の大量吸気導入の制御も行なえるようになっている。
【0019】
さらに、エアクリーナ21の直ぐ下流部分には吸入空気流量を検出するエアフローセンサ37が、スロットルボディ23にはETV30のスロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ38とETV30の全閉を検出してアイドル信号を出力するアイドルスイッチ39とがそれぞれ設けられている。
排気系は、上流側から排気ポート13を有する排気マニホールド26,排気管27の順に構成され、排気管27には排ガス浄化用の三元触媒29が介装され、排気マニホールド26には、O2センサ40が設けられている。
【0020】
さらに、アクセルペダルの踏込量(アクセルポジション)θapを検出するアクセルポジションセンサ(以下、APSという)42が設けられている。
なお、燃料供給系については図示しないが、圧力が所定の高圧力〔数十気圧(例えば2〜7MPa)程度〕に調整された燃料が燃料噴射弁6に導かれ、燃料噴射弁6から高圧燃料が噴射されるようになっている。
【0021】
そして、点火プラグ4,燃料噴射弁6,ETV30といった各エンジン制御要素の作動を制御するために、内燃機関の制御手段としての機能を有する電子制御ユニット(ECU)60がそなえられている。このECU60には、入出力装置,制御プログラムや制御マップ等の記憶を行なう記憶装置,中央処理装置,タイマやカウンタ等がそなえられており、前述の種々のセンサ類からの検出情報やキースイッチの位置情報等に基づいて、このECU60が、上述の各エンジン制御要素の制御を行なうようになっている。
【0022】
特に、本エンジンは、筒内噴射エンジンであり、燃料噴射を自由なタイミングで実施でき、吸気行程を中心とした燃料噴射によって均一混合させ均一燃焼を行なうほか、圧縮行程を中心とした燃料噴射によって前述の逆タンブル流を利用して層状燃焼を行なうことができる。本エンジンの運転モードとしては、O2センサ40の検出情報に基づいたフィードバック制御により空燃比を理論空燃比近傍に保持するストイキモード(第2燃焼モード)と、空燃比を理論空燃比よりもリッチにするエンリッチモード(第2燃焼モード)と、空燃比を理論空燃比よりも大幅にリーンにして上記の層状燃焼を用いて超希薄燃焼(超リーン運転)させる超リーンモード(第1燃焼モード)とが設けられている。
【0023】
超リーンモード(第1燃焼モード)では、圧縮行程で燃料噴射を行なって、前記の逆タンブル流,ピストン8の頂面のキャビティ9を利用して、噴射燃料を点火プラグ4の近傍のみに部分的に集めるとともにこれ以外の部分は主として空気のみの状態とする層状燃焼を行ない、燃料の着火性を確保しながら筒内全体では極めて希薄な空燃比として、燃費向上を図っている。
【0024】
ECU60では、予め設定されたマップに基づいて、エンジン回転速度(以下、エンジン回転数という)Ne及びエンジン負荷状態を示す平均有効圧Peの目標値(目標Pe)に応じていずれかの運転モードを選択するようになっており、エンジン回転数Neが小さく目標Peも小さい状態では層状燃焼による超リーン運転モード(圧縮リーン運転モード)を選択し、エンジン回転数Neや目標Peが増加していくと、ストイキ,エンリッチの順に運転モードを選択していく。
【0025】
なお、エンジン回転数Neはクランク角センサ17の出力信号から算出され、目標Peは、このエンジン回転数Neと、APS42で検出されたアクセルポジション(又は、スロットルポジションセンサ38で検出されたスロットル開度θth)とから算出される。
ここで、このようなエンジン制御を行なう本実施形態の希薄燃焼エンジンの制御装置について、図1を参照して説明する。
【0026】
図1に示すように、ECU60には、上述のように、エンジン運転状態から燃焼モード(運転モード)を設定する燃焼モード設定手段61と、燃焼モード設定手段61の設定及びエンジン運転状態(Ne,Pe等)に基づいて目標空燃比を設定する空燃比設定手段62と、燃焼モード設定手段61及び空燃比設定手段62の各設定ならびにエンジン運転状態(Ne,Pe等)に基づいて燃料噴射弁6,ETV30の作動を制御する燃料噴射弁制御手段63,ETV制御手段64といった各機能要素が備えられている。もちろん、これ以外に、点火プラグ4を制御する点火プラグ制御手段など他の種々のエンジン制御要素を制御する機能も備えている。
【0027】
燃焼モード設定手段61では、上述のように、エンジン運転状態、つまり、エンジン回転数Ne及び目標Peに応じて上記のいずれかの燃焼モード(運転モード)を選択するが、この燃焼モードの設定(モード切換判定)は所定の周期のタイマ割り込みで行なわれる。なお、エンジン回転数Neはエンジン回転数算出部64によりクランク角センサ17の出力信号から算出され、目標Peはこのエンジン回転数NeとAPS42で検出されたアクセルポジション(又はスロットルポジションセンサ38で検出されたスロットル開度θth)とから目標Pe算出部65によって算出される。
【0028】
また、空燃比設定手段62は、燃焼モード設定手段61により設定された燃焼モード、及び、エンジン運転状態(エンジン回転数Ne及び目標Pe)に応じて、目標空燃比を設定する。特に、燃焼モードが切り換えられると目標空燃比が大きく切り換えられるために、空燃比設定手段62には空燃比切換手段62Aとしての機能がそなえられる。この空燃比切換手段62Aでは、第2燃焼モード(例えばストイキモード)から第1燃焼モード(超リーンモード)への切換時に空燃比を徐々に切り換えるようにする、いわゆるテーリング処理を行なうようになっている。これについての詳細は後述する。なお、目標空燃比の設定や目標空燃比のテーリング処理は、クランク軸角度に応じて、具体的にはクランク角センサ17で検出された信号(SGT)に同期して(例えばSGTの立ち上がりタイミング毎に)行なわれる。
【0029】
燃料噴射弁制御手段63では、空燃比設定手段62により設定された目標空燃比(ただし、テーリング処理時には、テーリング処理用の目標空燃比)から、A/F係数[吸気量に対して燃料噴射量(燃料噴射弁駆動時間,インジェクタパルス幅)を設定するための空燃比係数]を設定し、このA/F係数と実吸気量Qとから目標燃料噴射量(インジェクタパルス幅)を設定し、燃焼モード設定手段61により設定された燃焼モード、及び、エンジン運転状態(エンジン回転数Ne,目標Pe及び吸気量Q等)に応じて、燃料噴射タイミングを設定する。この設定は、燃料噴射弁の開弁時期と閉弁時期をクランク角対応で設定することになり、これに基づいて、燃料噴射弁6を制御する。なお、このインジェクタパルス幅及び燃料噴射タイミングの設定は、クランク軸角度に応じて、具体的にはクランク角センサ17で検出された信号(SGT)に同期して(例えばSGTの立ち上がりタイミング毎に)行なわれる。また、吸気量Qはエアフローセンサ37の検出情報に基づいて吸気量算出部66によって算出される。
【0030】
ETV制御手段64では、燃焼モード設定手段61により設定された燃焼モード、空燃比設定手段62により設定された目標空燃比(ここでは、テーリング処理は無視する)、検出された実吸気量Q、及び、エンジン運転状態(エンジン回転数Ne,目標Pe及び吸気量Q等)に応じて、電子制御スロットルバルブ(ETV)30の目標開度(目標ETV開度、略して目標ETV)を設定して、これに基づいて、ETVコントローラ30cを通じてETV30のスロットル弁アクチュエータ(スロットル弁駆動手段)30aを制御する。なお、この目標ETVの設定,設定した目標ETV情報の通信,ETVコントローラ30cによるスロットル弁アクチュエータ30aの制御は、各々個々に設定された所定の周期(時間周期)で行なわれるようになっている。
【0031】
ここで、上記のテーリング処理について説明すると、空燃比切換手段62Aでは、燃焼モードの切換に応じて空燃比設定手段62で目標空燃比がAF1からAF2へと大きく切り換えられる(この場合、急減される)と、切換直前の目標空燃比AF1を制御周期当たり微小量(A/Fテーリングゲイン)δAFずつ減少させながら、切換先の目標空燃比AF2に到達させるようにしている。この場合の制御周期は、クランク軸角度に応じたもので、例えばクランク角センサ17で検出された信号(SGT)の立ち上がりタイミング毎に、前回の周期の目標空燃比AF(n−1)から微小量δAFを減じてテーリング用の目標空燃比AF(n)[=AF(n−1)−δAF]を設定し、空燃比を漸減させるようにしている。
【0032】
目標空燃比AFに応じたA/F補正係数CAFに着目すれば、目標空燃比AFに応じたA/F補正係数CAFがCAF[S]からCAF[L]へと大きく切り換えられると、前回の周期のA/F補正係数CAF(n−1)から微小量δCAFを減じてテーリング用の目標空燃比CAF(n)[=CAF(n−1)−δCAF]を設定する。
ただし、このテーリングの開始については、SGT立ち上がりタイミングに拘束されることはなく、燃焼モードの切換に応じてETV30が作動を開始した時点から予め設定されたディレー時間を経過した時点で、テーリングを開始するようになっている。
【0033】
つまり、図5に示すように、時点t01で燃焼モードが第2燃焼モード(ストイキモード)から第1燃焼モード(超リーンモード)に切り換わると、従来であれば、図5に細線で示すように、この直後のSGTの立ち上がりタイミング(時点t02)でテーリング処理を考慮した目標空燃比AF(n)が設定され、この目標空燃比AF(n)からA/F係数が設定され、このSGTの立ち上がりタイミングとは独立した時間周期によるタイマ割り込みで目標ETVが設定され、ETVの開度調整(スロットル弁アクチュエータ30aの制御)が行なわれていた。
【0034】
これに対して、時点t01で燃焼モードが第2燃焼モード(ストイキモード)から第1燃焼モード(超リーンモード)に切り換わると、本制御装置では、図5に太線で示すように、実ETV(実際のETV開度、即ち実ETV開度)が燃焼モードの切換に応じて変化するまでは、燃焼モードの切換に応じた目標空燃比AF(n)の設定やA/F係数の設定は行なわずに、この実ETVが変化を開始(ETV30が作動を開始)した時点t03から所定のディレー時間tdを経過した時点t04で、テーリングを開始するようになっている。
【0035】
このように、実ETVが変化を開始してから所定のディレー時間経過後に目標空燃比のテーリングを開始するのは、燃焼モード切換時に、目標空燃比のテーリング開始を実際に燃焼室に供給される吸気量の変化(増加)に同期させて、燃料制御のばらつきを回避できるようにするためである。
つまり、目標燃料噴射量[インジェクタパルス幅(INJパルス幅)]は、A/F係数(A/F補正係数)と実吸気量Qとから設定され、A/F係数は目標空燃比のテーリングに応じて変化(ここでは減少)するため、目標空燃比のテーリングの開始タイミングが実吸気量Qの変化(増加)よりも早すぎれば、目標燃料噴射量の一時的な減少を招き、目標空燃比のテーリングの開始タイミングが実吸気量Qの変化(増加)よりも遅すぎれば、目標燃料噴射量の一時的な増加を招く。
【0036】
このような目標燃料噴射量の一時的な減少や増加は、エンジン出力トルクの急変動を招き、エンジンの運転フィーリング、特に、自動車用エンジンにあっては走行フィーリングを損なうため、これを回避すべく、目標空燃比のテーリング開始を吸気量の変化(増加)に同期させるようにしているのである。
また、目標空燃比のテーリング開始を、実ETVが変化を開始してから所定のディレー時間経過後としているのは、実際の吸気量(体積効率Ev参照)の変化(増加)の開始はETV開度の変化(増加)の開始に対して遅れる点を考慮したものである。また、実際の吸気量の変化(増加)は、開始してからも緩やかに行なわれるので、このような変化(増加)の特性に対応するように目標空燃比のテーリング処理が行なわれるようになっている。
【0037】
なお、実ETVが変化(ここでは増加)を開始したか否かは、燃焼モード切換後における実ETVと燃焼モード切換直前における実ETVとの差が所定量以上か否かで判定する。このため、常時、又は極めて短い周期で、実ETVが検出される。もちろん、実ETVの変化率、つまり、実ETVの検出値が所定の期間(例えば検出周期)に所定量以上変化(増加)したかによっても、実ETVが変化(増加)を開始したかを判定することができる。
【0038】
また、目標空燃比のテーリング処理(A/F係数のテーリング処理を含む)において、目標空燃比やA/F係数の漸減は通常はSGTの立ち上がりタイミング単位などSGTに同期して行なわれるが、テーリング処理の開始時点には、このSGTの立ち上がりタイミングと異なる時点で目標空燃比やA/F係数の漸減が行なわれることになる。このため、テーリング処理の開始時点からこの次のSGTの立ち上がりタイミングまでの時間は、SGTの1周期TSGTよりも短くなる。
【0039】
そこで、テーリング処理を円滑に行なうために(即ち、均一な変化率でテーリング処理を行なうために)、このSGTの立ち上がりタイミングに先立って実ETVの変化に呼応して行なわれるテーリング用のA/F補正係数CAF(0.5)を、図6及び以下の式の示すように、通常の漸減量(A/Fテーリングゲイン)δCAFに、SGTの1周期TSGTに対する初回のテーリング用A/F補正係数CAF(0.5)の使用期間(つまり、SGTの1周期TSGT−直前のSGTの立ち上がりタイミングからテーリング処理の開始時点までの時間T11を減じた時間)T12の比率を乗算したものを用いるようにしている。
【0040】
AF(0.5)=CAF(0)−δCAF*(T12/TSGT
ただし、CAF(0)はテーリング処理開始直前のA/F補正係数であって、ここでは、CAF(0)=CAF[S]≒1、また、T12=TSGT−T11
このようなテーリング用のA/F補正係数CAF(0.5)は、実ETVが変化を開始しているのを検出してからテーリング処理を開始するまでのディレー時間中に十分に算出することができる。
【0041】
この後のSGTの立ち上がりタイミングで設定されるテーリング用A/F補正係数CAF(1),CAF(2),CAF(3),…,CAF(n),…は、次式によって算出する。
AF(n)=CAF(n−1)−δCAF
ただし、n:1以上の自然数
なお、テーリング用の目標空燃比AFが本来の目標空燃比(燃焼モード切換時に設定した目標空燃比)AF2に達したら、換言すると、テーリング用のA/F補正係数CAF(n)が本来のA/F補正係数(燃焼モード切換時に設定したA/F補正係数)CAF[S]に達したら、目標空燃比やA/F係数のテーリング処理を終了するようにしている。
【0042】
本発明の一実施形態としての希薄燃焼エンジンの制御装置は、上述のように構成されているので、エンジン運転中には、例えば図3に示すように、所定の時間周期で処理されるメインルーチンにおいて目標空燃比,A/F係数のテーリング開始処理が行なわれ、その後は、図4に示すように、目標空燃比やA/F係数のテーリング処理が行なわれる。
【0043】
つまり、図3に示すように、まず、各燃焼モードに応じて目標ETV開度(目標ETV)が求められ(ステップA10)、実ETV開度(実ETV)が取り込まれて(ステップA20)、燃焼モード(A/Fモード)の切換中か否かが判定される(ステップA30)。燃焼モード(A/Fモード)の切換中でなければ、ディレータイマが所定のディレー時間にセットされる(ステップA40)と共に、A/Fテーリングフラグをクリアして(ステップA50)、A/Fテーリングを実施しないようにする。
【0044】
一方、燃焼モード(A/Fモード)の切換中であれば、ステップA60に進み、この燃焼モードの切換が、ストイキ又はエンリッチモードからリーンモード(特に、超リーンモード)への切換であるか否かが判定されて、ストイキ又はエンリッチモードからリーンモード(特に、超リーンモード)への切換でなければ、A/Fテーリングに関する処理は行なわない(ディレータイマはセット状態、A/Fテーリングフラグはクリア状態)。
【0045】
燃焼モードの切換が、ストイキ又はエンリッチモードからリーンモード(特に、超リーンモード)への切換であれば、ステップA70に進み、前モードの目標ETV開度(ステップA10参照)と現在の実ETV(ステップA20参照)との差が所定値よりも大きいか否かが判定される。前モードの目標ETV開度と現在の実ETVとの差が所定値以下なら、A/Fテーリングに関する処理は行なわない(ディレータイマはセット状態、A/Fテーリングフラグはクリア状態)。
【0046】
前モードの目標ETV開度と現在の実ETVとの差が所定値よりも大きい場合、ステップA80に進み、A/Fテーリングフラグがセットされているか(A/Fテーリングを実施中)を判定する。A/Fテーリングフラグがセットされていなければ、ディレータイマのカウントダウンを開始する(ステップA90)。
次のステップA100では、ディレータイマの値が0に達したか否かが判定されて、ディレータイマのカウントダウンが進み、ディレータイマの値が0に達したら、ステップA110に進み、A/Fテーリングフラグをセットする。そして、ステップA120に進み、SGTの立ち上がりタイミングに先立ってテーリング用のA/F補正係数CAF(0.5)によって目標燃料噴射量(インジェクタパルス幅)を補正して、燃料噴射を制御する。
【0047】
つまり、テーリング処理開始直前のA/F補正係数をCAF(0)、漸減量(A/Fテーリングゲイン)をδCAF、前回のSGT周期から直前のSGTの立ち上がりタイミングからテーリング処理の開始時点までの時間T11を減じた時間をT12、前回のSGT周期及び今回のSGT周期を何れもTSGTとして、次式によりA/F補正係数CAF(0.5)を算出して、目標燃料噴射量(インジェクタパルス幅)を補正する。
【0048】
AF(0.5)=CAF(0)−δCAF*(T12/TSGT
ただし、CAF(0)=1,T12=TSGT−T11
このような所定周期で行なわれるメインルーチン(図3)とは独立して、A/FテーリングにかかるSGT立ち上がり割り込みルーチンが実施される。
つまり、図4に示すように、ストイキ又はエンリッチモードからリーンモード(特に、超リーンモード)への燃焼モード(A/Fモード)の切換があったか否かが判定され(ステップB10)、このような燃焼モードの切換があれば、ステップB30へ進んで、A/Fテーリングフラグがセットされているか否かが判定される。メインルーチン(ステップA110)で、A/Fテーリングフラグがセットされていれば、ステップB20からステップB30へ進み、SGTの立ち上がりタイミングによるテーリング用のA/F補正係数CAF(n)によって目標燃料噴射量(インジェクタパルス幅)を補正して、燃料噴射を制御する。
【0049】
すなわち、テーリング処理開始直前のA/F補正係数をCAF(0)、漸減量(A/Fテーリングゲイン)をδCAFとして、次式によりA/F補正係数CAF(n)を算出して、目標燃料噴射量(インジェクタパルス幅)を補正する。
AF(n)=CAF(n−1)−δCAF,ただし、n:1以上の自然数
そして、テーリング用のA/F補正係数CAF(n)が、本来のA/F補正係数(燃焼モード切換時に設定した最終的なA/F補正係数)CAF[S]まで低下したか否かを判定して(ステップB40)、テーリング用A/F補正係数CAF(n)が最終的なA/F補正係数CAF[S]まで低下したら、A/Fテーリングフラグをクリヤして、A/Fテーリング処理を終了する(ステップB50)。
【0050】
このようにして、本実施形態にかかる希薄燃焼エンジンの制御装置によれば、ストイキモード又はエンリッチモード(第2燃焼モード)からリーンモード(第1燃焼モード)への切換時には、図5に示すように、燃焼モードに応じたETV40の開作動を待ってA/Fテーリング処理を開始するので、A/Fテーリング処理の開始が吸入空気量の増加開始よりも早くなり過ぎることがなく、したがって、吸入空気量が増加していないのにA/Fテーリング処理による燃料噴射量(インジェクタパルス幅)の減少補正が開始されて、燃料噴射量(インジェクタパルス幅)が図7(a)に示すように、一時的に過剰減少することが防止される。
【0051】
また、図5に示すように、A/Fテーリング処理の開始は、燃焼モードに応じたETV40の開作動開始時点t03から所定のディレー時間だけ経過した時点t04に行なわれるので、ETV開度の変化(増加)の開始に対して遅れる実際の吸気量(体積効率Ev参照)の変化(増加)の開始に合わせてA/Fテーリング処理が開始されるようになり、A/Fテーリング処理の開始タイミングが適切なものになる。もちろん、A/Fテーリング処理の開始が吸入空気量の増加開始よりも遅くなり過ぎることがなく、燃料噴射量(インジェクタパルス幅)が図7(b)に示すように、一時的に過剰増加することもない。
【0052】
この結果、燃料制御のばらつきによるエンジン出力トルクの急変動が防止され、エンジンの運転フィーリングが良好なものになり、自動車用エンジンにあっては走行フィーリングを良好なものにできる。
なお、上述のようなA/Fテーリング処理にかかる制御は、ストイキ又はエンリッチからリーンへのモード切換であり、このようなモード切換はエンジンが定常運転になって行なわれるので、加速時(リーンからリッチ)のようにエンジン状態の変動の大きいモード切換に比べて、制御を安定して行なうのが容易であり、信頼性の高い制御を実現することができる。
【0053】
また、上述の実施形態は一例であって、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々変形して実施することができる。
例えば、第1燃焼モードは、圧縮行程噴射による超リーンモードに限らず、吸気行程噴射によるリーンモードとしてもよい。
したがって、本制御装置は、筒内噴射エンジンに好適であるが、他の希薄燃焼エンジンに適用することも考えられる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の希薄燃焼エンジンの制御装置によれば、前記第2燃焼モードから前記第1燃焼モードへの切換時には、空燃比切換手段は空燃比を徐々に切り換えるテーリング処理を行なうようにするが、このテーリング処理の開始は、クランク角信号に拘らず前記第2燃焼モードから前記第1燃焼モードへの切換時に該スロットル弁駆動手段の作動開始時点から所定のディレー時間だけ遅れたタイミングで実施する。したがって、空燃比切換をスロットル弁の制御に対応させて行なうことができ、燃料制御のばらつきを抑制して、エンジン出力トルクの急変動を防止することができるようになって、エンジンの運転フィーリングを向上させることができる利点や、自動車用エンジンにあっては走行フィーリングを向上させることができる利点がえられる
また、通常、空燃比のテーリング処理はエンジンのクランク角信号に同期したタイミングで行なうことになるが、その開始だけはクランク角信号に拘らずスロットル弁駆動手段の作動開始時点から所定のディレー時間だけ遅れたタイミングで実施することにより、テーリング処理の開始時点からこの次のクランク角信号(SGTの立ち上がりタイミング)までの時間は、1周期T SGT よりも短くなるが、これにより、空燃比のテーリング処理性能を確保しながら、燃料制御のばらつきを抑制して、エンジン出力トルクの急変動を防止することができる以上、請求項1)。
【0055】
さらに、テーリング処理を、テーリング処理の開始時点からこの次のクランク角周期までの間の処理開始期間を除いて、基準の漸減量に従って行ない、前記処理開始期間は、基準の漸減量に、クランク角の1周期の時間(T SGT )に対する前記処理開始期間の時間(T 12 )の比率を乗算したものに従って行なうことにより、テーリング処理を円滑に行なうことができるようになる(請求項2)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての希薄燃焼エンジンの制御装置を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる希薄燃焼エンジンを示す模式的な構成図である。
【図3】本発明の一実施形態としての希薄燃焼エンジンの制御装置にかかる制御内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態としての希薄燃焼エンジンの制御装置にかかる制御内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態としての希薄燃焼エンジンの制御装置にかかるエンジン制御の具体例を示すタイムチャートであり、(a)はインジェクタパルス幅を、(b)は空燃比係数を、(c)は体積効率を、(d)はETVの実開度を、(e)はETVの目標開度を、(f)は燃焼モードを、(g)はクランク角センサ信号を、それぞれ示す。
【図6】本発明の一実施形態としての希薄燃焼エンジンの制御装置にかかるエンジン制御の具体例を示す図であり、図5のA部を拡大して示す図である。
【図7】従来の希薄燃焼エンジンの制御における課題を説明するタイムチャートであり、(a)はケース1を、(b)はケース2をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 エンジン
17 エンジン運転状態検出手段としてのクランク角センサ(エンジン回転速度検出手段)
30 電子制御スロットルバルブ(ETV)
30a スロットル弁アクチュエータ(スロットル弁駆動手段)
37 エンジン運転状態検出手段としてのエアフローセンサ
38 エンジン運転状態検出手段としてのスロットルポジションセンサ
60 ECU
61 燃焼モード設定手段
62 空燃比設定手段
62A 空燃比切換手段
63 燃料噴射弁制御手段
64 ETV制御手段

Claims (2)

  1. 空燃比が理論空燃比よりも希薄側の希薄側空燃比になるように燃料噴射を行なう第1燃焼モードと、空燃比が該希薄側空燃比よりも濃化側の濃化側空燃比になるように燃料噴射を行なう第2燃焼モードとを、運転状態に応じて切り換え可能な希薄燃焼エンジンの制御装置において、
    運転状態に応じて設定された目標空燃比となるように、予め設定された時間周期でスロットル弁を駆動するスロットル弁駆動手段と、
    少なくとも前記第2燃焼モードから前記第1燃焼モードへの切換時にエンジンのクランク角信号に同期したタイミングで空燃比を徐々に切り換えるテーリング処理を行なう空燃比切換手段とをそなえ、
    前記空燃比切換手段は、前記テーリング処理の開始については、前記クランク角信号に拘らず前記第2燃焼モードから前記第1燃焼モードへの切換時に該スロットル弁駆動手段の作動開始時点から所定のディレー時間だけ遅れたタイミングで実施する
    ことを特徴とする、希薄燃焼エンジンの制御装置。
  2. 前記空燃比切換手段は、前記テーリング処理を、テーリング処理の開始時点からこの次のクランク角周期までの間の処理開始期間を除いて、基準の漸減量に従って行ない、前記処理開始期間は、基準の漸減量に、クランク角の1周期の時間(T SGT )に対する前記処理開始期間の時間(T 12 )の比率を乗算したものに従って行なう
    ことを特徴とする、請求項1記載の希薄燃焼エンジンの制御装置。
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