JP4206295B2 - 身体に密着する衣料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばガードル、ショーツ、ボディスーツ、水着、レオタード、スパッツ、スポーツ用タイツなどの身体に密着する衣料に関し、特に、所定の部位の緊迫力を高めることにより体型補正機能を有する衣料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばガードル、ショーツ、ボディスーツ、水着、レオタード、スパッツ、スポーツ用タイツなどの身体に密着する衣料において、例えば腹部の伸縮性を補強するための当て布を付与したり、ヒップ下部に強い緊迫力を有する帯状カーブをジャカード柄により形成したりすることにより、体型補正機能を付与した衣料が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3023354号公報(第11頁、第15図、第16図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の衣料では、腹部押え、ヒップアップなどの部位毎の体型補正効果を得ることはできた。しかし、より高い体型補正機能を実現しようとすると、例えば腹部の当て布やヒップ下部の帯状カーブの緊迫力をより高くするしかなく、それらの部分における局所的な圧迫力が強くなり、バランスの良い体型補正効果が得られず、締め付け感などを生ずることもあるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、この問題を解決するために、身体に密着する衣料において、腹部にかかる緊迫力と、ヒップなどの腹部以外の箇所にかかる緊迫力とを連動させることにより、相乗的に体型補正機能を向上させた衣料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明にかかる衣料は、
(1)ジャカード編からなる地編が非弾性糸で編まれた経編地からなり、腹部布と、前記腹部布にそれぞれ接続される左右の身頃布とを有する衣料において、
前記非弾性糸による地編の表側にあらわれる編組織を緊迫力の強弱の要求に応じて切り替えることにより、前記腹部布および身頃布のそれぞれに、緊迫力の比較的強い部分と緊迫力の比較的弱い部分がパターン状に設けられ、
腹部布の少なくとも中央部が前記緊迫力の比較的強い部分からなり、
前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側の少なくとも一部が、前記身頃布における緊迫力の比較的強い部分に連結されていることを特徴とする、身体に密着する衣料である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の衣料においては、腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側の少なくとも一部が、左身頃布および右身頃布における緊迫力の比較的強い部分に連結されている。このように、腹部布と左右身頃布との緊迫力の比較的強い部分が互いに連結されたことにより、腹部布の緊迫力の比較的強い部分に対して、この部分を少なくとも左右両側の2方向に引っ張る力が働き、着用者の腹部を適度に押さえる効果が得られる。すなわち、従来のように、腹部当て布などによって局所的に腹部を押さえるのではなく、腹部布における緊迫力の比較的強い部分を、身頃布の緊迫力の比較的強い部分と連結させることによって、相乗的な体型補正効果を得ることが可能となる。
【0008】
(2)前記(1)項に記載の衣料においては、前記緊迫力の比較的強い部分が伸縮性を有することが好ましい。
【0009】
(3)前記(1)または(2)項に記載の衣料においては、腹部布において、前記緊迫力の比較的強い部分からなる領域が略工字状であることが好ましい。
【0010】
(4)前記(1)または(2)項に記載の衣料においては、腹部布において、前記緊迫力の比較的強い部分からなる領域が略人字状であることが好ましい。
【0011】
(5)前記(1)または(2)項に記載の衣料においては、腹部布において、前記緊迫力の比較的強い部分からなる領域が略X字状であることが好ましい。
【0012】
(6)前記(1)〜(5)項のいずれかに記載の衣料においては、前記身頃布において、ヒップ部の膨らみの下に沿って腰部脇まで至る連続パターン状に前記緊迫力の比較的強い部分が形成されると共に、前記連続パターンにおける腰部脇から腹部下部に沿って、前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側まで至る連続パターン状に、前記緊迫力の比較的強い部分が形成されたことが好ましい。
【0013】
(7)前記(1)〜(5)項のいずれかに記載の衣料においては、前記衣料が前記身頃布から連続する脚部を有し、前記身頃布において、ヒップ部の膨らみの下に沿って腰部脇まで至る連続パターン状に前記緊迫力の比較的強い部分が形成されると共に、前記連続パターンにおける腰部脇から腹部下部に沿って、前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側を通って、前記脚部の大腿部内側まで至る連続パターン状に、前記緊迫力の比較的強い部分が形成されたことが好ましい。
【0014】
(8)前記(1)〜(7)項のいずれかに記載の衣料においては、前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側が、その幅の1/3以上において前記身頃布における緊迫力の比較的強い部分に連結されていることが好ましい。
【0015】
(9)前記(1)〜(8)項のいずれかに記載の衣料においては、前記経編地に弾性糸が挿入され、緊迫力の強弱の要求に応じて、前記弾性糸の挿入本数及び/又は太さを変化させてなる領域を有することが好ましい。
【0016】
(10)前記(9)項に記載の衣料においては、前記非弾性糸による地編の表側にあらわれる編組織の切り替えによる緊迫力の比較的強い部分と、前記弾性糸の変化による緊迫力の比較的強い領域とが、当該弾性糸の変化による緊迫力の比較的強い領域の幅の1/3以上において重なっていることが好ましい。
【0017】
(11)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の衣料においては、前記身頃布における裾部が、糸抜きにより端部始末不要に形成されたことが好ましい。
【0018】
(12)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の衣料においては、前記腹部布および身頃布の少なくとも一方として、裁断されたままで端部始末不要な布を、その裁断端部が衣料の裾部およびウェスト部の少なくとも一方の端部となるように用いたことが好ましい。
【0019】
(13)前記(1)〜(12)項のいずれかに記載の衣料においては、前記腹部布および身頃布の少なくとも一方が、シングルラッセルジャカード編地から形成されたことが好ましい。
【0020】
(14)前記(1)〜(12)項のいずれかに記載の衣料においては、前記腹部布および身頃布の少なくとも一方が、弾性糸および非弾性糸の少なくとも一方が閉じ目の1×1トリコット組織の編地から形成されたことが好ましい。
【0021】
(15)前記(1)〜(14)項のいずれかに記載の衣料においては、衣料が、ガードル、ショーツ、ボディスーツ、水着、レオタード、スパッツ、スポーツ用タイツから選ばれた衣料であることが好ましい。
【0022】
なお、本発明の衣料は身体に密着させて着用するものであるが、「身体に密着する」とは、必ずしも素肌に直接触れる状態で着用することを意味するものではない。従って、本発明の「身体に密着する衣料」とは、適宜のアンダーウェア類を介して着用される衣料を含む。
【0023】
ここで、本発明にかかる衣料の具体例について、図面を参照しながら説明するが、本発明は、これらの衣料のみに限定されるものではなく、ガードル、ショーツ、ボディスーツ、水着、レオタード、スパッツ、スポーツ用タイツなどの衣料に適用し得る。
【0024】
まず、本発明の一具体例として、図1および図2に、脚部を有するロングタイプのガードル(以下、ロングガードルと称する)の一例を示す。さらに、本発明の他の具体例として、図3および図4に、脚部を有しないショートタイプのガードル(以下、ショートガードルと称する)の一例を示す。
【0025】
まず、本実施形態にかかるロングガードルの概略構成について説明する。図1に示すように、本実施形態にかかるロングガードルは、主として、着用者の腹部に当接する略逆三角形状の腹部布(フロントパネルとも称する)11と、着用者の左半身の腰部、ヒップ部、大腿部を覆う左身頃布12と、着用者の右半身の腰部、ヒップ部、大腿部を覆う右身頃布13と、クロッチ布14とによって構成されている。なお、図1に示す例では、左右身頃布12,13の脚部の裾は、糸抜きにより端始末不要な端部から形成されている。
【0026】
腹部布11、左身頃布12、および右身頃布13は、シングルラッシェルジャカード編地からなる編組織で構成され、地編の表側にあらわれる編み組織を変化させたジャカード柄によって、緊迫力の比較的強い部分と緊迫力の比較的弱い部分をパターン状に有する。図1および図2において、ドットパターンを付した領域が緊迫力の比較的強い部分であり、ドットパターンが付されていない領域が緊迫力の比較的弱い部分である。
【0027】
すなわち、図1および図2に示したロングガードルでは、腹部布11においては、腹部布11の中央部を中心とした略X字状部分11aが緊迫力の比較的強い部分として形成される。一方、腹部布11において、クロッチ布14側の端部11b、腹部布11の中央部の両脇の部分11cおよび11d、腹部布11において着用者のウェスト部の前正面近傍となる部分11eは、緊迫力の比較的弱い部分として形成される。
【0028】
また、左身頃布12および右身頃布13においては、図2に示すように、ヒップ部の膨らみの下に沿って腰部脇からウェストラインまで至り、かつ、図1に示すように、前記腰部脇から腹部下部に沿って、腹部布11における略X字状部分11aの下部両側に連結し、さらに、脚部の大腿部内側から裾ラインまで延びるような連続パターンとして、緊迫力の比較的強い部分12aおよび13aがそれぞれ形成される。そして、これ以外の部分、すなわち、脚部の大腿部外側を覆う部分12b,13b、腹部布11の両側上部12c,13c、ヒップ部上部(ヒップのふくらみ部分から腰部までの部分)12d,13dは、緊迫力の比較的弱い部分として形成される。
【0029】
また、図2に示すように、緊迫力の比較的弱い部分であるヒップ部上部12d,13d内でヒップ部の頂点に当接する領域(最も伸びを要する領域)に、美観を生じるデザイン性を有する形状(例えば図2に示すハート形の他、星形、チューリップ形など)で、緊迫力がさらに弱い部分12eおよび13eを形成すると、ヒップの丸みを押しつぶすことなくヒップラインを美しく整えつつ、衣料のデザイン性が向上する点で好ましい。ただし、このヒップ部頂点における緊迫力のさらに弱い部分12eおよび13eは必須ではない。また、デザイン性も必須ではないので、緊迫力のさらに弱い部分12eおよび13eを、円形または楕円形のような特にデザイン性のない形状としても良い。
【0030】
腹部布11における緊迫力の比較的強い部分の形状は、図1に示した略X字状の他、図3に示すような略「工」字状(または略「I」字状)、図4に示すような略「人」字状(または略逆「Y」字状)であっても良い。腹部布11における緊迫力の比較的強い部分の形状に関して図1、図3、図4の具体例を互いに比較すると、図1または図4に示す具体例は、ウェスト部の前正面近傍またはウェスト部の前正面両側となる部分に緊迫力が比較的弱い部分が形成されているので、腹部を押さえるという体型補正効果は図3の具体例よりもやや劣ると言える。その反面、着用者が例えば前屈みになったりしゃがんだりした場合にウェスト部の前側の圧迫感(締め付け感)が小さいという点では、図1または図4に示す具体例の方が、図3に示す具体例よりも優れていると言える。従って、体型補正効果と着用時の快適さとのどちらを重視するかによって、腹部布11における緊迫力の比較的強い部分の形状を適宜選択すれば良い。
【0031】
また、図5に示すように、腹部布11において、左身頃布12および右身頃布13をそれぞれ接続する辺を直線ではなく曲線としても良い。なお、図5では、緊迫力の比較的強い部分の形状を略X字状としたが、図3または図4に示すような略「工」字状または略「人」字状としても良い。
【0032】
本実施形態のロングガードルでは、図1に示すように、腹部布11における緊迫力の比較的強い部分11aの下部両側の少なくとも一部が、左身頃布12および右身頃布13における緊迫力の比較的強い部分12aおよび13aに連結するように、腹部布11と左右身頃布12,13が縫合されている。このように、腹部布11と左右身頃布12,13との緊迫力の比較的強い部分が連結されたことにより、腹部布11の緊迫力の比較的強い部分に対して、この部分を左右両側と下側(大腿部内側下方向)との3方向に引っ張る力が働き、着用者の腹部を適度に押さえる効果が得られる。すなわち、従来のように、腹部当て布などによって局所的に腹部を押さえるのではなく、腹部布における緊迫力の比較的強い部分を、身頃布の緊迫力の比較的強い部分と連結させることによって、相乗的な体型補正効果を得ることが可能となる。
【0033】
腹部布11の緊迫力の強い領域は、緊迫力の比較的強い領域12a,13aによって、下腹部脇からウェストに向かう方向、下腹部脇からヒップに向かう方向、下腹部脇から大腿部内側を通り裾に向かう方向の、3方向に引っ張られ、腹部布11の緊迫力の強い領域にテンションがかかり、腹部(特に下腹部)を押さえることができる。また、腹部布11の緊迫力の強い箇所と、腰部、脚部における緊迫力の強い箇所が連接することによって、双方にテンションがかかり、双方の緊迫力の効果を高めることができる。よって、ヒップ下部や大腿部内側にも、より強い緊迫力がかかり、ヒップアップ効果および大腿部内側をすっきりさせる効果が高まる。
【0034】
なお、腹部布11における緊迫力の比較的強い部分11aの下部両側が、その幅の1/3以上において左右身頃布12,13における緊迫力の比較的強い部分12a,13aに連結されていることが好ましい。すなわち、図1に示すように、腹部布11における緊迫力の比較的強い部分11aの下部両側の幅をW0、この緊迫力の比較的強い部分11aと左右身頃布12,13における緊迫力の比較的強い部分12a,13aとの連結部分の幅をW1とすると、
W1/W0≧1/3
であることが好ましい。なお、W1/W0の値は大きい方が好ましく、1/2以上であることがさらに好ましい。なお、W1/W0が1となるように、すなわち、腹部布11における緊迫力の比較的強い部分11aの下部両側が、その全幅にわたって、左右身頃布12,13における緊迫力の比較的強い部分12a,13aに連結された構成としても良い。
【0035】
図6は、図1に示した具体例にかかる腹部布11の裁断図である。図中の実線L1が腹部布11の裁断ラインである。なお、図6に示す矢印Sは、糸の供給方向を示す。図6において、腹部布11における緊迫力の比較的強い部分11aとなる領域は、緊迫力を強くするために、2針または3針以上の振りを1繰り返し単位内に所定の割合で入れたサテン調ネット組織として編まれる。なお、この緊迫力の比較的強い部分11aとなる領域は、横方向への伸びが少なく、縦方向にはある程度伸びるように編まれることが好ましい。
【0036】
腹部布11の糸の重量混率は、ナイロン糸83.5%、ポリウレタン糸16.5%である。ナイロン糸は30デニール、ポリウレタン糸は280デニールを使用する。腹部布11は、ヒップから脇に充当する左右身頃布12,13に比べて太いポリウレタン糸を使用し、かつポリウレタン糸の混率が高いことにより、緊迫力がより強くなっている。なお、左右身頃布12,13の糸の重量混率は、ナイロン糸76.1%、ポリウレタン糸23.9%であり、ナイロン糸は30デニール、ポリウレタン糸は270デニール、240デニール、180デニールを使用する。また、腹部布11における緊迫力の強い領域を振りの大きいサテン調ネット組織としていることから、緊迫力が強く、かつ、編み方向に対する垂直方向(衣料横方向)の伸びが少なくなる。尚、ラッセル生地の場合、編み方向には伸びやすい特性があるので、この生地を、生地の編み方向とは垂直方向(横方向)を、衣料腹部に横方向に使用することにより、横方向への伸びが少なく、縦方向にはある程度伸びる状態となる。
【0037】
一方、腹部布11における緊迫力の比較的弱い部分11b,11c,11d,11eとなる領域は、メッシュ調ネット組織として編まれる。なお、サテン調ネット組織およびメッシュ調ネット組織を混在させた編組織が、例えばジャカード制御装置を有する経編機などを用いて、この経編機のコンピュータに各ウェールと各コースの編み方に関する指令を入力することによって実現できることは、当業者にとっては周知の事項である(前述の特許文献1にも詳しい説明が開示されているので必要であれば参照されたい)。また、細幅の連続パターン部分の緊迫力は、特許文献1にも開示されているように、針の振り量及び/または1繰り返し単位内に針の振りを入れる割合を調整することにより、所望の強さに調整できる。さらに、ジャカード制御装置を有する経編機のコンピュータに各ウェールと各コースの編み方に関する指令を入力することによって、花模様や幾何学模様等のデザイン性のある模様を同時に形成することも可能である。
【0038】
図7は、右身頃布13の裁断図である。図中の実線L2が右身頃布13の裁断ラインである。図7においても、矢印Sで示す方向が糸の供給方向である。図7において、右身頃布13における緊迫力の比較的強い部分13aとなる領域は、緊迫力を他の部分よりも強くするために、3針以上の振りを1繰り返し単位内に所定の割合で入れたサテン調ネット組織(強サテン調ネット組織)として編まれる。また、右身頃布13における緊迫力の比較的弱い部分13b,13c,13dとなる領域は、緊迫力を領域13aより弱くするために、2針の振りを1繰り返し単位内に所定の割合で入れたサテン調ネット組織(中サテン調ネット組織)として編まれる。さらに、右身頃布13における緊迫力のさらに弱い部分13eとなる領域は、緊迫力を領域13b,13c,13dよりも弱くするために、1針の振りを1繰り返し単位内に所定の割合で入れたサテン調ネット組織(弱サテン調ネット組織)として編まれる。なお、強サテン調ネット組織、中サテン調ネット組織、弱サテン調ネット組織のそれぞれを形成するための編針の振りの数は、上記の具体例に限定されず、各部分において緊迫力の強弱差を付けることができれば、任意の振り数とすることができる。なお、緊迫力に強弱差を付けることができれば、編み組織は上記に限定されない。
【0039】
なお、通気性を向上させるために、ウェスト部背面中央部近傍に相当する部分13fおよびヒップ下部中央に相当する部分13gを、メッシュ組織で編むことも好ましい。ただし、本発明においてはこのメッシュ組織は必須ではない。
【0040】
左身頃布12は、図7に示した裁断図を左右線対象とした裁断図によって得ることができるため、その説明は省略する。
【0041】
図7に示す裁断ラインL2で裁断された右身頃布13のA−C部分は、図6に示す腹部布11のA’−C’部分と縫合される。このとき、右身頃布13のB点と腹部布11のB’点とが一致する。右身頃布13のC−D部分およびH−G部分は、クロッチ布14と縫合される。右身頃布13のD−E部分は、同じく右身頃布13のG−F部分と縫合されることにより、脚部を形成する。右身頃布13のI−H部分は、左身頃布12におけるこの部分の対称部分と縫合されて後中心の縫合ラインを形成することになる。
【0042】
なお、地編を構成する非弾性糸としては、ナイロン糸、ポリエステル糸などの合成繊維糸、レーヨン糸、アセテート糸、キュプラ糸などの再生繊維糸、木綿糸、絹糸、麻糸、ウール糸などの天然繊維などを用いることができるが、ナイロン糸が特に好ましく、太さとしてはナイロン糸で20〜80デニールに相当する太さの糸が好ましく用いられる。
【0043】
なお、ジャカード柄による緊迫力の強弱切り替えに加えて、図8および図9に示すように、弾性糸を適宜挿入することにより、さらに部分的に緊迫力を異ならせるようにしても良い。例えば、図8および図9に示す実施例では、腹部およびヒップ部に相当する領域R1に、地編に例えば40デニールのナイロン糸を用い、挿入糸として180デニールのポリウレタン糸を1本用いる。そして、脚部を4つの領域(上から順にR2〜R5)に分け、領域R2には240デニールのポリウレタン糸を2本、領域R3には270デニールのポリウレタン糸を1本、領域R4には240デニールのポリウレタン糸を2本、領域R5には270デニールのポリウレタン糸を2本ずつ挿入する。なお、領域R2〜R5の地編には40デニールのナイロン糸を共通して用いればよい。
【0044】
弾性糸により緊迫力が比較的強く形成された直線状領域は、240デニールのポリウレタン糸が2本挿入されたヒップ下部及び下腹部脇領域、そして240デニールのポリウレタン糸が2本挿入された裾上部領域、270デニールのポリウレタン糸が2本挿入された裾領域である。ヒップ下部および、下腹部脇箇所に当接するジャカード編み組織により緊迫力を強くした領域12a,13aと、240デニールのポリウレタン糸を2本挿入し、弾性糸により緊迫力を強くした領域は、特に緊迫力の必要なヒップ下部および腹部脇箇所において、弾性糸によって緊迫力を強くした領域の上下幅方向全域が重なり、緊迫力のより強い領域を形成している。
【0045】
ただし、ここで述べた弾性糸および非弾性糸の太さおよび本数はあくまでも一例であって、挿入する弾性糸の太さおよび本数の少なくとも一方を任意に変化させることによって、局所的な緊迫力を所望の程度に調整すれば良い。なお、図9に、弾性糸の切り替えによって緊迫力を変化させた領域の範囲例を示したが、弾性糸の切り替えによって緊迫力を変化させる領域の数および範囲は、この例に限定されるものではない。
【0046】
次に、本発明の他の具体例として、図10および図11に示すショートガードルについて説明する。
【0047】
図10に示すように、本実施形態にかかるショートガードルは、主として、着用者の腹部に当接する略逆三角形状の腹部布21と、着用者の左半身の腰部およびヒップ部を覆う左身頃布22と、着用者の右半身の腰部およびヒップ部を覆う右身頃布23と、クロッチ布24とによって構成されている。なお、図10に示す例でも、左右身頃布22,23の裾は、糸抜きにより端始末不要な端部から形成されている。
【0048】
腹部布21、左身頃布22、および右身頃布23は、シングルラッシェルジャカード編地からなる編組織で構成され、地編の表側にあらわれる編み組織を変化させたジャカード柄によって、緊迫力の比較的強い部分と緊迫力の比較的弱い部分をパターン状に有する。図10および図11において、ドットパターンを付した領域が緊迫力の比較的強い部分であり、ドットパターンが付されていない領域が緊迫力の比較的弱い部分である。
【0049】
すなわち、図10および図11に示したショートガードルでは、腹部布21においては、腹部布21の中央部を中心とした略X字状部分21aが緊迫力の比較的強い部分として形成される。一方、腹部布21において、クロッチ布24側の端部21b、腹部布21の中央部の両脇の部分21cおよび21d、腹部布21において着用者のウェスト部の前正面近傍となる部分21eは、緊迫力の比較的弱い部分として形成される。
【0050】
また、左身頃布22および右身頃布23においては、図11に示すように、ヒップ部の膨らみの下に沿って腰部脇まで至り、かつ、図10に示すように、前記腰部脇から腹部下部に沿って、腹部布21における略X字状部分21aの下部両側に連結する連続パターンとして、緊迫力の比較的強い部分22aおよび23aがそれぞれ形成される。そして、これ以外の部分、すなわち、腹部布21の両側上部22b,23b、ヒップ部上部(ヒップのふくらみ部分から腰部までの部分)22c,23cは、緊迫力の比較的弱い部分として形成される。
【0051】
また、図11に示すように、緊迫力の比較的弱い部分であるヒップ部上部22c,23c内でヒップ部の頂点に当接する領域(最も伸びを要する領域)に、美観を生じるデザイン性を有する形状(例えば図2に示すハート形の他、星形、チューリップ形など)で、緊迫力がさらに弱い部分22dおよび23dを形成すると、ヒップの丸みを押しつぶすことなくヒップラインを美しく整えつつ、衣料のデザイン性が向上する点で好ましい。ただし、このヒップ部頂点における緊迫力のさらに弱い部分22dおよび23dは必須ではない。また、デザイン性も必須ではないので、緊迫力のさらに弱い部分22dおよび23dを、円形または楕円形のような特にデザイン性のない形状としても良い。
【0052】
腹部布11における緊迫力の比較的強い部分の形状は、ロングガードルの場合と同様に、図10に示した略X字状の他、図3に示すような略「工」字状(または略「I」字状)、図4に示すような略「人」字状(または略逆「Y」字状)であっても良い。
【0053】
本実施形態のショートガードルでも、図10に示すように、腹部布21における緊迫力の比較的強い部分21aの下部両側の少なくとも一部が、左身頃布22および右身頃布23における緊迫力の比較的強い部分22aおよび23aに連結するように、腹部布21と左右身頃布22,23が縫合されている。このように、腹部布21と左右身頃布22,23との緊迫力の比較的強い部分が連結されたことにより、腹部布21の緊迫力の比較的強い部分21aに対して、この部分を左右両側の2方向に引っ張る力が働き、着用者の腹部を適度に押さえる効果が得られる。すなわち、従来のように、腹部当て布などによって局所的に腹部を押さえるのではなく、腹部布における緊迫力の比較的強い部分を、身頃布の緊迫力の比較的強い部分と連結させることによって、相乗的な体型補正効果を得ることが可能となる。
【0054】
なお、このショートガードルの場合も、ロングガードルの場合と同様に、腹部布21における緊迫力の比較的強い部分21aの下部両側が、その幅の1/3以上、より好ましくは1/2以上、あるいはその全幅にわたって、左右身頃布22,23における緊迫力の比較的強い部分22a,23aに連結されていることが好ましい。
【0055】
腹部布21の裁断図については、ロングガードルの腹部布11と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
図12は、右身頃布23の裁断図である。図中の実線L3が右身頃布23の裁断ラインである。図12においても矢印Sで示す方向が糸の供給方向である。図12において、右身頃布23における緊迫力の比較的強い部分23aとなる領域は、緊迫力を他の部分よりも強くするために、3針以上の振りを1繰り返し単位内に所定の割合で入れたサテン調ネット組織(強サテン調ネット組織)として編まれる。また、右身頃布23における緊迫力の比較的弱い部分23b,23cとなる領域は、緊迫力を領域23aより弱くするために、2針の振りを1繰り返し単位内に所定の割合で入れたサテン調ネット組織(中サテン調ネット組織)として編まれる。さらに、右身頃布23における緊迫力のさらに弱い部分23dとなる領域は、緊迫力を領域23b,23cよりさらに弱くするために、1針の振りを1繰り返し単位内に所定の割合で入れたサテン調ネット組織(弱サテン調ネット組織)として編まれる。なお、強サテン調ネット組織、中サテン調ネット組織、弱サテン調ネット組織のそれぞれを形成するための編針の振りの数は、上記の具体例に限定されず、各部分において緊迫力の強弱差を付けることができれば、任意の振り数とすることができる。なお、緊迫力に強弱差を付けることができる編み組織であれば、上記に限定されない。
【0057】
なお、通気性を向上させるために、ウェスト部背面中央部近傍に相当する部分23eおよびヒップ下部中央に相当する部分23fを、メッシュ組織で編むことも好ましい。ただし、本発明においてはこのメッシュ組織は必須ではない。
【0058】
左身頃布22は、図12に示した裁断図を左右線対象とした裁断図によって得ることができるため、その説明は省略する。
【0059】
図12に示す裁断ラインL3で裁断された右身頃布23のJ−K部分は、腹部布21と縫合される。右身頃布23のK−L部分およびN−M部分は、クロッチ布24と縫合される。右身頃布23のO−N部分は、左身頃布22におけるこの部分の対称部分と縫合されて後中心の縫合ラインを形成することになる。
【0060】
なお、このショートガードルにおいても、ロングガードルの具体例について前述したように、ジャカード柄による緊迫力の強弱切り替えに加えて、弾性糸を適宜挿入することにより、図13に示すようにさらに部分的に緊迫力を異ならせるようにしても良い。
【0061】
例えば、図13に示すように、腹部およびヒップ部に相当する領域R6に、地編に例えば40デニールのナイロン糸を用い、挿入糸として例えば180デニールのポリウレタン糸を1本用いる。そして、裾部分を2つの領域(上から順にR7,R8)に分け、領域R7には例えば180デニールのポリウレタン糸を2本、領域R8には例えば240デニールのポリウレタン糸を2本ずつ挿入する。なお、領域R7,R8の地編には例えば40デニールのナイロン糸を共通して用いればよい。ヒップ下部において、ジャカード編組織により緊迫力を強くした領域と、弾性糸により緊迫力を強くした領域の上下幅方向全域が重なり、緊迫力のより強い領域が形成されている。ただし、ここで述べた弾性糸および非弾性糸の太さおよび本数はあくまでも一例であって、挿入する弾性糸の太さおよび本数の少なくとも一方を任意に変化させることによって、局所的な緊迫力を所望の程度に調整すれば良い。なお、図13に、弾性糸の切り替えによって緊迫力を変化させた領域の範囲例を示したが、弾性糸の切り替えによって緊迫力を変化させる領域の数および範囲は、この例に限定されるものではない。
【0062】
そして、弾性糸により部分的に伸縮パワーの強い領域など、伸縮パワーの変化している領域を設けるには、(a)編み込む弾性糸の太さが異なる複数の領域を形成する方式、(b)編み込む弾性糸の本数が異なる複数の領域を形成する方式、(c)前記(a)又は(b)の各領域の幅を変化させる方式、(d)前記(a)、(b)、(c)の方式の少なくとも2つ以上を組み合わせた方式のいずれかの方式により弾性糸による伸縮パワーの強い領域と前記領域より伸縮パワーの弱い領域を形成することができる。
【0063】
例えば、前記経編地に編み込まれる弾性糸のうち、伸縮パワーの強い領域には他の部分よりも繊度の大きな弾性糸を編糸に用いたり、又は、同じウェールに編み込む弾性糸の本数を多くしたりすることにより、上記のように弾性糸により締付パワーを強化した領域が一体に編成された伸縮性経編地とすることができる。
【0064】
この際、前記経編地全体に編み込まれている弾性糸を繊度の比較的小さい弾性糸とし、伸縮パワーを強めたい領域には、繊度の大きい弾性糸を更に編み込んで、伸縮パワーの強い領域とすることもできる。
【0065】
また、前述の様な伸縮パワーの強い領域の幅を細幅にした領域と伸縮パワーの弱い領域の幅を広幅にした領域を交互に設け、一方、伸縮パワーの強い領域の幅を広幅にした領域と伸縮パワーの弱い領域の幅を細幅にした領域とを交互に設けるなど、伸縮パワーの異なる領域の幅を調整することによって全体的に伸縮パワーの強弱を調整することも可能である。
【0066】
なお、弾性糸による伸縮パワーの強弱のグレードを3段階以上にしてもよく、その場合には、上述した弾性糸による伸縮パワーを変化させる手法を3段階以上になるように調整すればよい。
【0067】
なお、本発明にかかる衣料においては、両脚部の裾口部分およびウェスト部の少なくとも一方は、折り返して縫製するなどの端始末を必要としない縁とすることが好ましい。この様な端始末を必要としない縁は、いわゆる糸抜きにより作ることも可能であるが、以下に別の具体例として詳述するように、裁断されたままで端部始末不要な布を用いることによって実現することもできる。なお、「糸抜き」については当業者に周知であるので説明を省略する。
【0068】
ここで、本発明にかかる衣料のさらに他の具体例について説明する。本発明にかかる衣料においては、左右身頃布12,13として、裁断されたままで端部始末不要な布からなる部片(P)を、その裁断端部が脚部の裾口部分およびウェスト部の少なくとも一方の端部となるように用いることも好ましい。また、図14に示すように、裾口部分およびウェスト部の少なくとも一方の端部が(図14の例では裾口部分のみ)、波形状に裁断されていることがさらに好ましい。図14に示すロングガードルの後側からみた斜視図は、裾口部分の形状が波形状である点と、ヒップのふくらみ部にはハート形の部位がない点を除いては、図2と同様であるため、省略する。
【0069】
図14において、ヒップ〜脚部に当接する身頃布12,13は、裁断したままで端部始末不要な布からなり、腹部脇からウェストに当接する12c,13c、ヒップの膨らみからウェストに当接する12d,13d、大腿部から裾に当接する12b,13bの領域は、第2の非弾性糸と弾性糸とを同行させた1×1トリコット組織で、第2の非弾性糸と弾性糸とが共に閉じ目からなる編み組織からなる。腹部脇、ヒップ下部、ヒップ脇、大腿部内側に当接する12a,13aの領域は、第2の非弾性糸と弾性糸とを逆行させた1×1トリコット組織で、第2の非弾性糸と弾性糸とが共に閉じ目からなる編み組織からなる。裾ラインは、36cmであり、12aが裾ラインを形成しているのは5cmであり、裾ライン長さの14%である。左身頃布12あるいは右身頃布13のウェストラインは20cmであり、12aがウェストラインを形成しているのは4cmであり、ウェストライン長さの20%である。つまり、裾ライン長さ、ウェストラインの2/3以上は、第2の非弾性糸と弾性糸を同行させた1×1トリコット組織で、第2の非弾性糸と弾性糸とが共に閉じ目からなる編み組織の領域から形成されている。腹部布11は、図6と同じ布を使用しており、ウェストラインには端部始末がなされている。
【0070】
なお、図14には、ロングガードルの具体例のみを図示したが、この他にも、ショートガードルの裾口部分またはウェスト部、ボディスーツの裾口部分などが、端部始末不要な布からなる部片(P)の裁断端部になるように構成し得ることは言うまでもない。また、図14では、裾口部分の形状を波形状としたが、波形状以外の曲線であっても良い。
【0071】
このように、この具体例にかかる衣料(1)においては、裾口部分およびウェスト部の少なくとも一方に用いる部片(P)は、第1の非弾性糸と、地編組織を形成する第2の非弾性糸及び弾性糸とから編成され、前記地編組織が前記第2の非弾性糸と前記弾性糸とを同行させた1×1のトリコット組織であって且つ各編針において第2の非弾性糸と弾性糸のうちの少なくとも1方が閉じ目により編成されており、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の2/3以上の長さの部分は、第1の非弾性糸も前記地編の第2の非弾性糸と弾性糸とともに同行した1×1のトリコット組織(S)から成る。これにより、編み方向にとらわれずに、比較的自由な方向に、あるいは、比較的自由な形状に衣料の縁となる部分を、裁断により形成できる。
【0072】
しかも、前記部片(P)中には、第1の非弾性糸による編み組織が異なる部分を有しており、所望の位置に所望の形状の第1の非弾性糸による編み組織を異ならしめた領域を設けることにより、伸縮パワーまたは伸縮方向などを適宜変化させた領域を形成でき、適宜の位置に適宜の体形補整機能あるいはフィット性向上などの機能を加味した衣料を提供することができる。しかも、衣料の当該縁の部分が厚くならず、衣料の当該縁の部分が外衣に反映して凹凸となって現れることがなく、本衣料の着用者の外観を良好に保つことができるなどの縁始末不要な縁を有する衣料の利点を発揮できる。
【0073】
すなわち、図14に示す具体例においては、第1の非弾性糸による編み組織を異ならせることにより、腹部布11および左右身頃布12,13において、緊迫力の比較的強い部分と弱い部分とをパターン状に形成することができる。
【0074】
(2)前記(1)に記載の衣料においては、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の長さの全部が、第1の非弾性糸も前記地編の第2の非弾性糸と弾性糸とともに同行した1×1のトリコット組織(S)から成る部分であることが好ましい。
【0075】
(3)また、前記(1)または(2)に記載の衣料においては、前記部片(P)中の(S)から成る領域以外の領域(H)が、下記(H1)または(H3)から選ばれた少なくとも1つであることが好ましい。
【0076】
(H1)第1の非弾性糸による編み組織が、ハーフ編みである領域
(H3)第1の非弾性糸による編み組織が、シンカーループの方向が前記地編組織のシンカーループの方向と逆向きの1×1のトリコットである領域
(4)また、前記(3)に記載の衣料においては、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の長さの2/3より小さい範囲が、(H3)から成る部分であることが好ましい。
【0077】
(5)また、前記(3)に記載の衣料においては、部片(P)として、伸縮パワーを比較的弱くしたい領域に(S)からなる領域を配置し、伸縮パワーを比較的強めたい領域に(H)からなる領域を配置した部片(P)を用いることが好ましい。
【0078】
(6)また、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の衣料においては、前記部片(P)が、伸縮パワーの強弱の要求に応じて、用いる弾性糸の太さ、編み込み本数の少なくともいずれかを変えた弾性糸による伸縮パワーの異なる領域が更に形成されている部片(P)であることが好ましい。
【0079】
かかる好ましい態様とすることにより、弾性糸による伸縮パワーの変化する領域の伸縮パワーの切り替えラインの方向と、縁始末不要な縁の方向とを、平行にせずに、それぞれのラインを必要に応じた好適な方向に自由に設計することができ、しかも非弾性糸による編み組織の変化する領域も合わせて有し、種々のグレードの伸縮パワーを有する領域あるいは伸縮方向などを特定の方向に制御した領域を比較的自由に設計でき、しかも裁断したままでほつれの生じない縁始末不要な縁を少なくとも一部に有する衣料を容易に提供でき好ましい。
【0080】
(7)また、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の衣料においては、前記部片(P)の地編みの、第2の非弾性糸が閉じ目により、弾性糸が開き目により編成されていることが好ましい。
【0081】
(8)また、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の衣料においては、前記部片(P)の地編みの、第2の非弾性糸と弾性糸のいずれもが、閉じ目により編成されていることが好ましい。
【0082】
(9)また、前記(3)〜(8)のいずれかに記載の衣料においては、領域(H1)の第1の非弾性糸によるハーフ編みが、閉じ目により編成されているハーフ編みであることが好ましい。
【0083】
(10)また、前記(3)〜(9)のいずれかに記載の衣料においては、領域(H3)の第1の非弾性糸による編み組織が、シンカーループの方向が前記地編のシンカーループの方向と逆向きの閉じ目の1×1のトリコットであることが好ましい。
【0084】
(11)また、前記(3)〜(10)に記載の衣料においては、緊迫力が比較的強い部分が、(H1)及び(H3)から選ばれた領域(H)からなる領域であることが好ましい。
【0085】
(12)また、前記(6)〜(11)項のいずれかに記載の衣料においては、衣料が、ショーツ又はガードルであり、当該ショーツ又はガードルの裾部及びウェストライン部の少なくとも一方が裁断されたままの状態で縁始末不要な縁からなり、当該裾部及びウェストライン部の縁のラインの方向の少なくとも一方が、当該部片(P)の当該弾性糸により伸縮パワーが変化する領域の伸縮パワーの切り替えラインの方向と非平行であることが好ましい。
【0086】
このように裁断されたままの状態でも、その裁ち端(裁断されたままの縁)が縁始末不要な縁とすることができ、且つ第1の非弾性糸による編み組織が異なる部分を有しているような経編地からなる部片(P)を説明するために、それぞれの領域を構成するに好ましく採用される編み組織の例について、説明する。
【0087】
上記本発明で用いる部片(P)の経編地の編み組織を、図15、図16を用いて説明する。
【0088】
図15、図16においては、いずれも矢印Rで示される方向が、編み方向(言い換えれば、糸の供給方向、ウェール方向、編地の縦方向)であり、それと直角の方向が経編地のコース方向(編地の横方向)になる。100がジャカード筬L1に通糸されて編まれる第1の非弾性糸であり、図はその編み組織を示している。同様に101が地筬L2に通糸されて編まれる第2の非弾性糸であり、図はその編み組織を示している。102がもう一つの地筬L3に通糸されて編まれる弾性糸であり、図はその編み組織を示したものである。
【0089】
図15、図16において共通しているのは、第2の非弾性糸101と弾性糸102からなる地編み組織であり、第2の非弾性糸と弾性糸とを同行させた1×1トリコットであって、かつ各編針において第2の非弾性糸と弾性糸のうちの少なくとも1方が閉じ目により編成されている。図15、図16、図16において図示したものは、各編針において第2の非弾性糸が閉じ目により、弾性糸が開き目により編成されている例を示した。この様に地編みの編糸として非弾性糸と弾性糸とを用いて適度の伸縮性を付与している。地編みを1×1トリコットの編み組織とし、且つ、各編針において非弾性糸と弾性糸のうちの少なくとも1方を閉じ目により編成することにより、編目の安定、裁断されたままの縁のほつれの防止を達成し易くできる。1×1のトリコット編みとしては、ジャカードシングルラッセル編機やジャカードトリコット編機で編まれた1×1のトリコット編みであるが、ジャカードシングルラッセル編機で編まれた1×1のトリコット編みであることがテンションをかけやすく編み密度の高い編地とすることができ好ましい。
【0090】
そして上記伸縮性経編地の地編み組織の態様のみ、別途、図17、図18、図19に示した。図17は、第2の非弾性糸101が閉じ目により、弾性糸102が開き目により編成されている地編組織(A)、図18は、第2の非弾性糸101と弾性糸102のいずれもが閉じ目により編成されている地編組織(B)、図示していないが地編組織(A)とは逆の組み合わせ、即ち、第2の非弾性糸101が開き目により、弾性糸102が閉じ目により編成されている地編組織(C)、及び図19に示した地編組織(D)のように、第2の非弾性糸101と弾性糸102とがともに開き目と閉じ目とを交互に、ただし、同じ編針において第2の非弾性糸101の開き目に対して弾性糸102は閉じ目、同様に第2の非弾性糸101の閉じ目に対して弾性糸102は開き目が組み合わされ編成されている伸縮性たて編地(D)が採用できる。上記のうち、地編組織(A)が、伸縮パワーの強弱差が明確に発揮されやすいと言う観点から好ましい。また、地編組織(B)は、ウェール方向の編み密度を高密度にしやすく、裁断されたままの縁のほつれが特に少ないと言う点で優れている。地編組織(C)や地編組織(D)は、伸度の高い地編組織とすることができるが、伸縮パワーの強弱差が付与しにくくなる傾向になる。地編組織としては、本発明においては(A)が最も好ましく、その次に好ましいのが(B)である。
【0091】
図15のジャカード筬L1に通糸されて編まれる第1の非弾性糸100は、105で示したコースの部分が、第1の非弾性糸と前記地編の前記第2の非弾性糸と前記弾性糸とを同行させた1×1のトリコットであり、前記領域(S)を形成する際に適用される編み組織である。この組織は、特にほつれが生じにくいので、前記部片(P)の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の長さの2/3以上はこの組織で形成されていることが必要であり、好ましくは裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の長さの全部がこの組織で形成されていることが好ましい。
【0092】
上記編み組織において、第1の非弾性糸による1×1のトリコットは、閉じ目により編成されていることが、裁断されたままの縁のほつれがより一層生じにくくなり好ましい。
【0093】
そして、第1の非弾性糸100において106で示したコースの部分は、ハーフ編みであり、編地の伸縮パワーを比較的強めにしたり、あるいは伸縮方向を主として特定の方向に規制する領域(H)の一つとして用いられる。特に限定するものではないが、主として編地の横方向の伸縮方向を伸びにくくしたり、主として編地の横方向の伸縮パワーを強めた領域(H1)を形成しやすい傾向の編み組織である。尚、図15に示した106のハーフ編みは、閉じ目とすることが、伸縮パワーを比較的強めたり伸縮方向を規制する機能をより発揮しやすくできるという観点から好ましい。ハーフ編みは、言い換えれば、1×1のトリコットに比べて横方向に一針多く振った組織であり、伸びが小さくなる傾向がある。このハーフ編みのシンカーループの方向は、地編組織のシンカーループの方向と同方向になる。即ち地編組織のシンカーループの方向が左下から右斜め上に向いている部分においては、ハーフ編みのシンカーループの方向も同様に左下から右斜め上に向き、地編組織のシンカーループの方向が右下から左斜め上に向いている部分においては、ハーフ編みのシンカーループの方向も同様に右下から左斜め上に向いている。
【0094】
尚、ここで編地の横方向とか縦方向とかの基準として、経編地において縦方向とは、編地の編み方向(矢印Rで示される方向)、即ちウェール方向が縦方向であり、従って、ここで言う横方向とは、編地の編み方向と直角の方向、即ち、コース方向であり、完成された衣料の、縦方向、横方向とは無関係である点注意すべきである。仮にこの経編地の縦方向、すなわち編地の編み方向(矢印Rで示される方向)が衣料の横方向になるように使用した場合、その衣料においては、この経編地の縦方向は、衣料の横方向を向いていることになる。
【0095】
次に図16のジャカード筬L1に通糸されて編まれる第1の非弾性糸100は、105で示したコースは、図15の105で示したと同様に、前記地編の前記第2の非弾性糸と前記弾性糸と第1の非弾性糸とを同行させた1×1のトリコットであり、領域(S)を形成する際に適用される編み組織である。そして、図16の第1の非弾性糸100において108で示したコースは、第1の非弾性糸による編み組織は、シンカーループの方向が前記地編のシンカーループの方向と逆向きの1×1のトリコット(これを、「逆行1×1のトリコット」と略称することがある。)であり、編地の伸縮パワーをやや強めにしたり、あるいは伸縮性を変える領域(H)の一つとして用いられる。特に限定するものではないが、(H1)に比べて裁断したままの縁がほつれにくい傾向を有するので、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の編み組織の一部として用いても良い。その場合には、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の長さの2/3より小さい範囲が、(H3)から成る部分であることが好ましい。
【0096】
尚、シンカーループの方向を105の部分から、108の部分の様に逆向きに変更する際には、例えば109で示したコースに鎖編みなどの組織を介して向きを変更することになる。第1の非弾性糸100のあるコースに沿った部分のシンカーループ100aに注目すると、図16では、シンカーループ100aの方向は、左下から右斜め上に向いている。同じコースに沿った部分の第2の非弾性糸101のシンカーループ101aと、弾性糸102のシンカーループ102aの方向は、いずれも右下から左斜め上に向いている。従ってシンカーループ100aの方向が前記地編のシンカーループ101a、102aの方向と逆向きになっている。
【0097】
図16に示した108のシンカーループの方向が前記地編のシンカーループの方向と逆向きの1×1のトリコットは、閉じ目とする方が好ましい。
本発明で用いる経編地は、実際にはピエゾ変換素子などによるジャカード制御装置を有する経編機(例えば米国特許第5,390,512号、対応日本特開平6−166934号、など参照)、より具体的にはジャカード制御装置を有するシングルラッセル編機などを用いて、ジャカード筬L1に第1の非弾性糸、地筬L2に第2の非弾性糸、地筬L3に弾性糸を供給して同時に編まれるのであるが、伸縮パワーの変化や伸縮方向の変化の要求に応じて、第1の非弾性糸による編み組織を変化させることにより、編み組織の変化する領域の境界ラインを、要求に応じて、直線状にしたり、その少なくとも一部が曲線状であるものも含めて、任意のパターンの上述した第1の非弾性糸による、領域(S)、並びに任意のパターンの(H1)あるいは(H3)から選ばれた少なくとも1つの領域(H)を形成する方法を図面を用いて説明する。
【0098】
以下、ジャカード筬L1に通糸されて編まれる第1の非弾性糸の編み組織の変化により、所定部分に領域(H)と領域(S)をパターン状に形成する例を、図20を参照しながら説明する。なお、図20に示すパターンは、単に編み組織の変化のさせ方を説明するためのパターン例に過ぎず、本発明にかかる衣料における緊迫力の強弱のパターンがこれに限定されるわけではない。
【0099】
図20に上述した様な領域(H)を有する経編地201の一例の平面図を示した。ここで仮に202が領域(H)、203が領域(S)、204も領域(S)とする。この経編生地を形成するための糸の供給方向は矢印Rの方向である。すなわち、ジャカード経編機によって編まれて経編機から排出される生地の排出方向(編み方向)が矢印Rの方向である。
【0100】
図20のWn番目のウェールを編む場合は、m0番目のコースからm1番目のコースまでは、領域(S)で採用する組織、すなわち地編と同じ1×1のトリコット(図15の第1の非弾性糸100の105の部分の編み組織参照)で編み、m1番目のコースとm2番目のコースの間は例えばハーフ編(図15の第1の非弾性糸100の106の部分の編み組織参照)で編み、m2番目のコースからm3番目のコースは地編と同じ1×1のトリコットで編むことになる。同様に図20のWn+x番目のウェールを編む場合は、m0番目のコースからq1番目のコースまでは、地編と同じ1×1のトリコットで編み、q1番目のコースとq2番目のコースの間はハーフ編で編み、q2番目のコースからm3番目のコースは地編と同じ1×1のトリコットで編むことになる。かかる編み方は、前述の様なジャカード制御装置を有する経編機のコンピーターに各ウェールと各コースについて上述の様な指令を入力することにより実現できる。尚、上記のハーフ編の部分を、シンカーループの方向が前記地編のシンカーループの方向と逆向きの1×1のトリコット(図16の第1の非弾性糸100の108の部分の編み組織参照)にしたり、適宜、要求に応じて変更できる。
【0101】
図21に、一モデルサンプルとして、前記第1の非弾性糸の編み組織の変化とともに弾性糸による伸縮パワーの異なる複数の領域が更に形成され適宜の形状に裁断されて、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁を有する本発明で用いる衣料の一部を構成する部片(P)の一態様の模式的平面図を示した。
【0102】
尚この部片(P)の形状は、単に、説明のために取り上げた形状であり、ある特定の衣料の部片に適用する厳密な形状ではない。しかし例えば、ある種のショートガードルの前脇から脇をカバーし背部のヒップ部をカバーするための左側の部片に近い形状の部片を説明用のモデルとして採用したものである。図の右側部分が、後中心側となり、上側がウェストライン、左下側が裾ラインとなる。後述する図22なども同様の趣旨の図面である。
【0103】
図21に示した部片(P)300は、301下縁(例えば裾ライン)及び302上縁(例えばウェストライン)の縁が、裁断されたままの状態でほつれの生じない縁始末不要な縁であり、303が第1の非弾性糸の編み組織変化により形成された領域(H)でカーブした帯状パターンの領域、304が弾性糸により形成された伸縮パワーの強い領域(例えば、他の部分より太い弾性糸が編み込まれて伸縮パワーが強められた領域)であり、弾性糸により形成された伸縮パワーの強い領域304の伸縮パワーの切り替えライン304a、304b(以下、特に断らない限り両者をまとめて単に304abと略称する)の方向と、縁始末不要な縁301の方向306や縁始末不要な縁302の方向307とは非平行になっている例を示した。尚、この編地の編み方向は、305の矢印で示された方向であり、従って弾性糸による伸縮パワーの切り替えライン304abの方向は編み方向と同方向になる。しかし、縁始末不要な縁301や302の方向306や307が、編み方向305の方向と同一方向(平行方向)に限定されてしまうと言うことはない。縁始末不要な縁301や302は、裁断により、比較的自由な方向や形状に裁断できるからである。
【0104】
しかも、第1の非弾性糸による編み組織の変化する領域(H)の境界ラインの少なくとも一部が曲線状である様な伸縮パワーないしは伸縮方向が変化する領域と弾性糸による伸縮パワーの変化する領域も合わせて有し、種々のグレードの伸縮パワーを有する領域あるいは伸縮方向が変化する領域を比較的自由に設計でき、且つ裁断したままでほつれの生じにくい縁始末不要な縁を少なくとも一部に有する部片(P)を形成できる。第1の非弾性糸による編み組織の変化による領域303と弾性糸による伸縮パワーの強められた領域304が重なった領域が最も伸縮パワーの強い領域となる。尚、この態様では、領域303以外の領域は、領域(S)を示している。
【0105】
次に図22に、前記図21と同様に、前記第1の非弾性糸の編み組織の変化とともに弾性糸による伸縮パワーの異なる複数の領域が更に形成され適宜の形状に裁断されて、裁断されたままの状態でほつれの生じない縁始末不要な縁を有する本発明で用いる衣料の一部を構成する部片(P)の別の一態様の模式的平面図を示した。
【0106】
図22に示した編地300は、302と301の上下の縁が、裁断により形成された縁で、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁であり、以下、図21と同一の部分には同一の符号を付して重複説明は省略した。下側の縁301が、波形形状になっている点が、図21に示した部片(P)と異なるのみである。
【0107】
そしてこの場合も弾性糸により形成された伸縮パワーの強い領域304の伸縮パワーの切り替えライン304a、304bの方向と、縁始末不要な縁301の方向306や縁始末不要な縁302の方向307とは非平行になっている。縁301は波形形状の曲線であるが、その波の進行方向に相当する全体としての縁301の方向は、矢印306の方向と言える。光は波動するが、全体として直線で進行方向を描いているのと同じ扱い方である。矢印306は、縁始末不要な301の波形の波を上下に分割する中央線をもって全体としての方向としたが、波形の波の頂点を結ぶ接線ラインをもってしても全体としての方向が示せる。この場合においても縁始末不要な縁301や302の方向306や307が、編み方向305の方向と同一方向(平行方向)に限定されてしまうと言うことはない。縁始末不要な縁301や302は、裁断により、比較的自由な方向や形状に裁断できるからである。尚、図示したものは、波形状の波の形が均等な波の例を示しているが、波形状は波の形が均等になっている形状でも不均等になっている形状でもよい。
【0108】
また、本発明の衣料で用いる前記部片(P)の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁からなる衣料上端又は下端の縁の少なくとも一方の縁が、当該編地の編み方向に対し、好ましくは20〜80度、より好ましくは30〜60度、より一層好ましくは40〜50度、最も好ましくは45度前後(具体的には43〜47度)の角度で裁断された縁とすることが好ましい。この角度は、図21や図22においては、角αで示した。これらの図では示していないが、衣料上端(特にウェストライン)の方向307が、当該編地の編み方向に対し、上記範囲の角度で裁断されていることも同様に極めて好ましい。かかる本発明の好ましい態様とすることにより、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の身体へのフィット性が向上し、当該縁部分が、着用者の身体外側にカールすることを防止でき好ましい。即ち、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁を、衣料の上端又は下端、例えば、ウェストや裾などに有する衣料は、当該縁部分が、着用者の身体外側にカールする場合がある。このようなカールを生じないようにするには、上記縁始末不要な縁となる部分の裁断ラインを、当該編地の編み方向に対し上述の角度となるように裁断することが好ましい。編地の編み方向とは、編地を編む場合の糸の供給方向に相当する。上記において編み方向に対し20〜80度とは、編み方向のラインを仮定した場合にその左右のいずれか側に20〜80度の角度であること、言い換えれば編み方向の進行方向側に角の頂点側が向いている角の角度で、編み方向の進行方向ラインに対し±20〜80度の角度である。
【0109】
一方、裁断されたままの縁のほつれが目立ちにくいという別の観点からは、縁始末不要な縁のラインの方向は、編み方向に対し、45度を超えない範囲の角度で裁断されている縁であることも好ましい。尚、裁断されたままで端始末不要な縁を、身体外側にカールすることを防止する必要性の少ない部位に使用する場合には、45度を超えない範囲で裁断した縁を有する部片を使用することも好ましい。また、裁断縁を直線状ではなく、波形などに裁断した部片を使用すれば、縁部が身体外側にカールすることを防止でき好ましい。
【0110】
衣類の部片(P)を裁断する際に、複数の縁部を裁断したままで縁始末不要な縁とする場合、いずれかの箇所は、編み方向に対し20〜80度では裁断できず、編み方向に20度未満の角度で裁断せざるを得ない箇所がある。その様な縁部は波形に裁断すれば、波形のカーブとなった縁部の裁断角度が20〜80度とすることもでき、縁部全体を実質的に20〜80度で裁断した効果を得られる。例えばショートガードルのウエストラインと裾を共に裁断したままで縁始末不要な縁とする場合など、両方の端部を20〜80度で裁断できないこともあり、かかる場合に、一方の縁を波状の縁にすることは好ましい。
【0111】
また、裁断されたままの縁の部分の編み組織は、当該縁の長さの2/3以上が、第1の非弾性糸と前記地編の前記第2の非弾性糸と前記弾性糸とを同行させた1×1のトリコットの組織、即ち前述した領域(S)で採用している組織であることが必要であり、好ましくは裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の長さの全部がこの組織で形成されていることが、縁のほつれがより一層少なくでき好ましい。縁始末不要な縁の長さの一部が領域(S)でない場合には、縁始末不要な縁の長さの一部は、逆行1×1のトリコットである(H3)で採用される編み組織としてもよい。その場合には、裁断されたままの状態で縁始末不要な縁の長さの2/3より小さい範囲が、(H3)から成る部分であることが好ましい。
【0112】
本発明で用いる部片(P)用の経編地を製造するのに使用する第1及び第2の非弾性糸ないしは第3の非弾性糸としては、伸縮性衣類の種類により異なるが、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、レーヨンなどの半合成繊維、絹や綿などの天然繊維のいずれでも、またフィラメント糸、紡績糸のいずれも使用することができる。なかでも吸水性に富むナイロンはインナーウエア用編地として好ましく用いられる。弾性糸についてもとくに制限はないが、一般にポリウレタン弾性糸が使用できる。
【0113】
そして、かかる伸縮性経編地においては、編み目の安定性、裁断されたままの縁のほつれ防止効果などを得る目的でプレセット処理または/およびヒートセット処理の施されているものが、好適である。処理温度は、装置の形状、プレセット処理時間、ヒートセット処理時間、素材の種類、編地の厚さなどにもよるが、180℃以上、好ましくは185℃以上の温度で、さらに確実に前記の効果を得るには190℃〜195℃の範囲で前記処理が施されていると、編地の一部が軟化し編目が軽く融着して編地の形態が安定し、裁断されたままの縁のほつれが特に生じにくくなり好ましい。ヒートセット処理時間は、たとえば6〜8チャンバー構成(チャンバーの合計長さが約15〜30m)の装置を用いた場合、15〜40m/分程度、好ましくは15〜24m/分程度がよい。
【0114】
また、一般的な編地では仕上巾を160cm前後にするが、この伸縮性経編地では可能な範囲で仕上巾を短くし(例えば、110〜130cm程度)、高密度に編成したものが、伸縮性衣類において編目の美しさを保持しつつ、その安定性を向上するために望ましい。使用する編糸の繊度等にもよるが、2.54cm(1インチ)当たり55ウエール以上、好ましくは60ウエール以上、より好ましくは65ウエール以上、更に好ましくは70ウエール前後の高密度に編地を編成することが好ましい。ただし、非弾性糸としてセルロース糸や綿糸が編み込まれている場合はこの限りではない。
【0115】
さらに、通常に較べて非弾性糸の使用糸量を増やし、長くし、且つ弾性糸は短くし、非弾性糸のランナー長を弾性糸のランナー長に比べてかなり長くした伸縮性経編地を好ましく使用する。具体的には、通常80cm/ラック以下の非弾性糸のランナーを85〜120cm/ラック、好ましくは95〜115cm/ラックとし、通常60cm/ラック以下の弾性糸のランナーを70〜110cm/ラック、好ましくは75〜105cm/ラックにして編成することが好ましい。
【0116】
尚、ここで、「ランナー」とは、一定コース数(これを「ラック」と言い、通常、480コースを1ラックとする)を編むのに使用する糸の長さ(cm)を言う。
【0117】
尚、本発明で用いる裁断されたままの状態で縁始末不要な縁を形成しうる部片(P)の経編地は、レース生地ではない。
【0118】
そして、弾性糸により部分的に伸縮パワーの強い領域など、伸縮パワーの変化している領域を設けるには、(a)編み込む弾性糸の太さが異なる複数の領域を形成する方式、(b)編み込む弾性糸の本数が異なる複数の領域を形成する方式、(c)前記(a)又は(b)の各領域の幅を変化させる方式、(d)前記(a)、(b)、(c)の方式の少なくとも2つ以上を組み合わせた方式のいずれかの方式により弾性糸による伸縮パワーの強い領域と前記領域より伸縮パワーの弱い領域を形成することができる。
【0119】
例えば、前記経編地に編み込まれる弾性糸のうち、伸縮パワーの強い領域には他の部分よりも繊度の大きな弾性糸を編糸に用いたり、又は、同じウェールに編み込む弾性糸の本数を多くしたりすることにより、上記のように弾性糸により締付パワーを強化した領域が一体に編成された伸縮性経編地とすることができる。
【0120】
この際、前記経編地全体に編み込まれている弾性糸を繊度の比較的小さい弾性糸とし、伸縮パワーを強めたい領域には、繊度の大きい弾性糸を更に編み込んで、伸縮パワーの強い領域とすることもできる。
【0121】
また、前述の様な伸縮パワーの強い領域の幅を細幅にした領域と伸縮パワーの弱い領域の幅を広幅にした領域を交互に設け、一方、伸縮パワーの強い領域の幅を広幅にした領域と伸縮パワーの弱い領域の幅を細幅にした領域とを交互に設けるなど、伸縮パワーの異なる領域の幅を調整することによって全体的に伸縮パワーの強弱を調整することも可能である。
【0122】
なお、弾性糸による伸縮パワーの強弱のグレードを3段階以上にしてもよく、その場合には、上述した弾性糸による伸縮パワーを変化させる手法を3段階以上になるように調整すればよい。
【0123】
特に限定するものではないが、前記伸縮性の経編地全体に編み込まれている非弾性糸の繊度は、22〜132dtexが好ましく、より好ましくは33〜55dtexである。非弾性糸は、細い方が編目を高密度としやすい。一方、細すぎると強度が弱くなってしまう。よって、33〜55dtexが編地を高密度とでき、かつ安定し強度のある編み組織とすることができるので好ましい。
【0124】
また、弾性糸により伸縮パワーが変化する領域の伸縮パワーの弱い領域に編み込まれている弾性糸の繊度は、特に限定するものではないが、好ましくは33〜77dtex、より好ましくは、44〜55dtexのものであり、弾性糸による伸縮パワーの強い領域に編み込まれている弾性糸の繊度は、好ましくは66〜231dtex、より好ましくは88〜154dtexのものである。
【0125】
部片(P)の伸縮性の経編地において、前記経編地全体に編み込まれている弾性糸の繊度を、好ましくは33〜77dtex、より好ましくは44〜55dtexの弾性糸とし、弾性糸による伸縮パワーの強い領域には、好ましくは66〜231dtex、より好ましくは88〜154dtexの太さの弾性糸が更に編み込まれている態様とすることも好ましい。
【0126】
本発明の衣料において、以上のような部片(P)における裁断されたままの状態で縁始末不要な縁は、目的とする衣料の種類やデザインに応じて、前述した経編地を適宜裁断することで形成しうる。
【0127】
本発明の衣料において、以上のような裁断されたままの状態で縁始末不要な縁を有し、且つ弾性糸により伸縮パワーの強い領域が少なくとも1つ形成されている場合において、弾性糸による伸縮パワーの切り替えラインは編み方向と同一方向を向いた直線状であるが、当該部片(P)は、その当該弾性糸による伸縮パワーの切り替えラインの方向と、縁始末不要な裁断されたままの状態の縁のラインのうち衣料上端(ウェストライン部など)又は下端(裾部など)の縁の少なくとも一方の縁を構成するラインの方向とが、相互に非平行とすることができる。これは、衣料上端又は下端の縁の少なくとも一方の縁を目的とするデザインに応じて、比較的自由に目的とする方向に裁断することで形成しうるからである。尚、必ずしも衣料を構成する部片のすべてをかかる生地で構成する必要はないし、衣料の部位によっては、衣料上端(ウェストライン部)又は下端(裾部)の縁の少なくとも一方の縁のラインの方向と、その当該伸縮パワーの切り替えラインの方向とが、平行である部片が用いられている部分があっても差し支えない。また、衣料の一部の部位に縁始末が必要な生地を用いてもよい。
【0128】
第1の非弾性糸により緊迫力が比較的強い部分が領域(H)であり、この領域が、弾性糸により形成された伸縮パワーの強められた領域と部分的に重なる場合には、重なった部分の伸縮パワーがより一層強くなる。
【0129】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、腹部にかかる緊迫力と、ヒップなどの腹部以外の箇所にかかる緊迫力とを連動させることにより、相乗的に体型補正機能を向上させた衣料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかるロングガードルを前側から見た斜視図。
【図2】 図1のロングガードルを後側から見た斜視図。
【図3】 図1に示したロングガードルの腹部布の一変形例を示す平面図。
【図4】 図1に示したロングガードルの腹部布の他の変形例を示す平面図。
【図5】 図1に示したロングガードルの腹部布のさらに他の変形例を示す平面図。
【図6】 図1に示したロングガードルの腹部布の裁断図。
【図7】 図1に示したロングガードルの右身頃布の裁断図。
【図8】 図1に示したロングガードルに用いることのできる右身頃布において、弾性糸の挿入によって緊迫力の異なる領域を形成した様子を示す裁断図。
【図9】 図8の裁断図に従って形成されるロングガードルを後側から見た斜視図。
【図10】 本発明の他の実施形態にかかるショートガードルを前側から見た斜視図。
【図11】 図10のショートガードルを後側から見た斜視図。
【図12】 図10に示したショートガードルの右身頃布の裁断図。
【図13】 図12の裁断図に従って形成されるショートガードルを後側から見た斜視図。
【図14】 本発明のさらに他の実施形態にかかるロングガードルを前側から見た斜視図。
【図15】 伸縮性経編地の部片(P)中で使用される編み組織の一態様。
【図16】 伸縮性経編地の部片(P)中で使用される編み組織の他の一態様。
【図17】 部片(P)の地編み組織の一態様。
【図18】 部片(P)の地編み組織の別の一態様。
【図19】 部片(P)の地編み組織の更に別の一態様。
【図20】 帯状であり且つカーブした連続パターンの領域(H)を有する経編地の一例の平面図。
【図21】 本発明で用いる衣料の一部を構成する部片(P)の一態様の模式的平面図。
【図22】 本発明で用いる衣料の一部を構成する部片(P)の別の一態様の模式的平面図。
【符号の説明】
11 腹部布
11a 緊迫力の比較的強い部分
11b〜11e 緊迫力の比較的弱い部分
12 左身頃布
12a 緊迫力の比較的強い部分
12b〜12d 緊迫力の比較的弱い部分
12e 緊迫力のさらに弱い部分
13 右身頃布
13a 緊迫力の比較的強い部分
13b〜13d 緊迫力の比較的弱い部分
13e 緊迫力のさらに弱い部分
14 クロッチ布
21 腹部布
21a 緊迫力の比較的強い部分
21b〜21e 緊迫力の比較的弱い部分
22 左身頃布
22a 緊迫力の比較的強い部分
22b〜22c 緊迫力の比較的弱い部分
22d 緊迫力のさらに弱い部分
23 右身頃布
23a 緊迫力の比較的強い部分
23b〜23c 緊迫力の比較的弱い部分
23d 緊迫力のさらに弱い部分
24 クロッチ布

Claims (12)

  1. ジャカード編からなる地編が非弾性糸で編まれた経編地からなり、腹部布と、前記腹部布にそれぞれ接続される左右の身頃布とを有する衣料において、
    前記非弾性糸による地編の表側にあらわれる編組織を緊迫力の強弱の要求に応じて切り替えることにより、前記腹部布および身頃布のそれぞれに、緊迫力の比較的強い部分と緊迫力の比較的弱い部分がパターン状に設けられ、
    腹部布の少なくとも中央部が前記緊迫力の比較的強い部分からなり、
    前記腹部布において、前記緊迫力の比較的強い部分が、略工字状、略人字状、および略X字状のいずれかの形状をなし、
    前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側の少なくとも一部が、前記身頃布における緊迫力の比較的強い部分に連結されていることを特徴とする、身体に密着する衣料。
  2. 前記緊迫力の比較的強い部分が伸縮性を有する、請求項1に記載の身体に密着する衣料。
  3. 前記身頃布において、ヒップ部の膨らみの下に沿って腰部脇まで至る連続パターン状に前記緊迫力の比較的強い部分が形成されると共に、前記連続パターンにおける腰部脇から腹部下部に沿って、前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側まで至る連続パターン状に、前記緊迫力の比較的強い部分が形成された、請求項1または2に記載の身体に密着する衣料。
  4. 前記衣料が前記身頃布から連続する脚部を有し、前記身頃布において、ヒップ部の膨らみの下に沿って腰部脇まで至る連続パターン状に前記緊迫力の比較的強い部分が形成されると共に、前記連続パターンにおける腰部脇から腹部下部に沿って、前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側を通って、前記脚部の大腿部内側まで至る連続パターン状に、前記緊迫力の比較的強い部分が形成された、請求項1〜のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
  5. 前記腹部布における緊迫力の比較的強い部分の下部両側が、その幅の1/3以上において前記身頃布における緊迫力の比較的強い部分に連結されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
  6. 前記経編地に弾性糸が挿入され、緊迫力の強弱の要求に応じて、前記弾性糸の挿入本数及び/又は太さを変化させてなる領域を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
  7. 前記非弾性糸による地編の表側にあらわれる編組織の切り替えによる緊迫力の比較的強い部分と、前記弾性糸の変化による緊迫力の比較的強い領域とが、当該弾性糸の変化による緊迫力の比較的強い領域の幅の1/3以上において重なっている、請求項に記載の身体に密着する衣料。
  8. 前記身頃布における裾部が、糸抜きにより端部始末不要に形成された、請求項1〜のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
  9. 前記腹部布および身頃布の少なくとも一方として、裁断されたままで端部始末不要な布を、その裁断端部が衣料の裾部およびウェスト部の少なくとも一方の端部となるように用いた、請求項1〜のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
  10. 前記腹部布および身頃布の少なくとも一方が、シングルラッセルジャカード編地から形成された、請求項1〜のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
  11. 前記腹部布および身頃布の少なくとも一方が、弾性糸および非弾性糸の少なくとも一方が閉じ目の1×1トリコット組織の編地から形成された、請求項1〜のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
  12. 衣料が、ガードル、ショーツ、ボディスーツ、水着、レオタード、スパッツ、スポーツ用タイツから選ばれた衣料である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の身体に密着する衣料。
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