JP4204378B2 - Overwrap packaging film and package - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高速、低圧下における低温ヒートシール性に優れ、且つ耐ブロッキング性、帯電防止性(静防性)、スリップ性、密封性、透明性等を有するオーバーラップ包装用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下OPPフィルムと呼ぶことがある)は、その優れた透明性、機械的強度、防湿性、剛性等を活かして包装材料をはじめ広い分野で使用されている。しかし、OPPフイルムは単層ではヒートシール可能温度が高くしかもヒートシールの適正な温度範囲が狭いという欠点がある。そこで、OPPフイルムのヒートシール性を改善するために、OPPフイルムの片面又は両面に低融点のプロピレン・エチレン共重合体層を積層した二軸延伸複合フィルム(特許文献1)、特定の三元ランダム共重合体層をヒートシール層としたフィルム(特許文献2)、特定のプロピレン・1−ブテンランダム共重合体と結晶性プロピレン・α―オレフィンランダム共重合体との組成物を積層したポリプロピレン複合フィルム(特許文献3)等、ポリプロピレンに比べて低融点の樹脂を積層させる方法が多数提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特公昭49−14343号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特公平8−5174号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特公昭61−42626号公報(特許請求の範囲)
【0004】
しかしながら、かかる方法で得られる複合フィルムを自動包装機等で被包装物を高速下で包装した場合に、包装条件によっては、側面のヒートシールが不十分である場合があり、高速包装下においても安定したヒートシール強度が得られるオーバーラップ包装用フィルムが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、オーバーラップ特性に優れた二軸延伸多層ポリプロピレンフィルムを開発することを目的として種々検討した結果、熱融着層に特定のプロピレン系重合体組成物を用いることにより、高速、低圧下における低温ヒートシール性および密封性が改良できることが分り、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【発明の概要】
本発明は、二軸延伸ポリプロピレンフィルムからなる基材層の両面に、DSCに基づく結晶融解曲線から求められたピーク温度(Tp)が110〜140℃及び融解開始温度(Ts)と融解終了温度(Te)との差(Te−Ts)が45℃未満のプロピレン・α―オレフィン共重合体(A)、プロピレン含有量が55〜80重量%及びDSCに基づく結晶融解熱量が10〜80Joule/gのプロピレン・α―オレフィン共重合体(B)及び1−ブテン含有量が60〜99モル%及びDSCに基づく融点(Tm)が50〜130℃の1−ブテン・α―オレフィン共重合体(C)とのプロピレン系重合体組成物、好ましくは熱融着層を形成するプロピレン系重合体組成物が、プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)が5〜40重量%、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)が40〜90重量%及びブテンー1・α―オレフィン共重合体(C)が1〜30重量%の範囲にあるプロピレン系重合体組成物からなる熱融着層が積層されてなることを特徴とするオーバーラップ包装用フィルム及び当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体である。
【0007】
【発明の具体的説明】
プロピレン重合体
本発明に係わるオーバーラップ包装用フィルムの基材層である二軸延伸ポリプロピレンフィルムの主体となるプロピレン重合体は、プロピレンの単独重合体、またはプロピレンと10重量%以下、好ましくは5重量%以下のα−オレフィンとの共重合体、あるいは単独重合体と共重合体との組成物である。α−オレフィンは、プロピレン以外の通常炭素数2〜10のα−オレフィンであって、例えば、エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1―ペンテン、3―メチル―1―ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1―へキセン、1―オクテン等を挙げることができる。これらα−オレフィンの中でも、二軸延伸フィルムにした場合の耐熱性の面からプロピレン単独重合体が好ましい。かかるプロピレン重合体は、二軸延伸フィルムとして成形できる限り、特に限定はされないが、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)が、通常0.1〜100g/10分、好ましくは1〜50g/10分の範囲にある。
本発明に係わるプロピレン重合体には後述の帯電防止剤を、通常0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜1重量%の範囲で添加しておくと、帯電防止性に優れたオーバーラップ包装用フィルムが得られる。
【0008】
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)は、DSCに基づく結晶融解曲線から求められたピーク温度(Tp)が110〜140℃、好ましくは115〜130℃、融解開始温度(Ts)と融解終了温度(Te)との差(Te−Ts)が45℃未満、好ましくは30〜40℃の範囲にあり、好ましくは融解開始温度(Ts)とピーク温度(Tp)との差(Tp−Ts)が35℃未満、より好ましくは25〜34℃の範囲にある。プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)のα―オレフィンの含有量は上記熱融解特性を有する限りとくに制限はされないが、通常はα―オレフィンの含有量は1.0〜20重量%、より好ましくは1.5〜15重量%の範囲にある。α―オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等が例示できる。これらの中では、エチレン及び/又は1−ブテンとのランダム共重合体が好ましい。又、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)はフィルムとすることができる限り特に限定はされないが、通常0.5〜20g/10分、好ましくは2〜10g/10分の範囲にある。本発明に係わるプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)は通常、分子量分布(重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比で表される)が1.5〜3の範囲にある。本発明に係わるプロピレン・α―オレフィン共重合体(A)は、後述のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び1−ブテン・α―オレフィン共重合体(C)とともにオーバーラップ包装用フィルムの熱融着層の原料となる。
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)の上記ピーク温度(Tp)、融解開始温度(Ts)及び融解終了温度(Te)は以下の方法で測定した。プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)約5mgを秤量し、セイコ−電子工業株式会社製の示差走査熱量計(タイプDSC220モジュ−ル)を用いて、昇温速度;10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、降温速度;100℃/分で0℃まで冷却し、再度、昇温速度;10℃/分で0℃〜200℃まで昇温したときの融解曲線を測定し、かかる融解曲線から、ASTM D3419の方法に習い、融解曲線からピ−ク温度(Tp)、融解開始温度(Ts)、融解終了温度(Te)を求めた。尚、本発明では、ASTM D3419に記載の(Tpm1)を(Tp)、(Teim)を(Ts)及び(Tefm)を(Te)とした。
【0009】
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)
本発明に係わるプロピレン・α―オレフィン共重合体(B)は、プロピレン含有量が55〜80重量%、好ましくは60〜75重量%、DSCに基づく結晶融解熱量が10〜80Joule/g、好ましくは20〜70Joule/g、好ましくは融点が100〜127℃、より好ましくは105〜125℃のプロピレンとエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の炭素数が2〜10のα−オレフィンとのランダム共重合体、好ましくはプロピレン・1−ブテンランダム共重合体である。又、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)はフィルムとすることができる限り特に限定はされないが、通常0.5〜20g/10分、好ましくは2〜10g/10分の範囲にある。このプロピレン・α―オレフィン共重合体(B)は、得られるオーバーラップ包装用フィルムの低温ヒートシール性の効果がある。本発明に係わるプロピレン・α―オレフィン共重合体(B)は、前述のプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)及び後述の1−ブテン・α―オレフィンランダム重合体(C)とともにオーバーラップ包装用フィルムの熱融着層の原料となる。
【0010】
1−ブテン・α―オレフィンランダム重合体(C)
本発明に係わる1−ブテン・α―オレフィン共重合体(C)は、1−ブテン含有量が60〜99モル%、好ましくは65〜96モル%、DSCに基づく融点(Tm)が50〜130℃、好ましくは60〜125℃、好ましくは135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.5〜6dl/g、より好ましくは1〜5dl/g、好ましくはX線回折法によって測定した結晶化度が5〜60%、より好ましくは10〜58%の範囲にある1−ブテンとプロピレン、エチレン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の炭素数が2〜10のα−オレフィンとのランダム共重合体、好ましくは1−ブテン・プロピレンランダム共重合体である。又、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度190℃)はフィルムとすることができる限り特に限定はされないが、通常0.5〜20g/10分、好ましくは2〜10g/10分の範囲にある。
1−ブテン・α―オレフィン共重合体(C)は、得られる二軸延伸多層ポリプロピレンフィルムの低温ヒートシール性及び密封性の効果がある。1−ブテン・α―オレフィン共重合体(C)は、前述のプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)及びプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)とともにオーバーラップ包装用フィルムの熱融着層の原料となる。
本発明に係わる1−ブテン・α―オレフィン共重合体(C)の融点(Tm)は、上記プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)の融解曲線の測定方法と同様の方法で行った。但し、ASTM D3419に記載の(Tpm1)を(Tm)とした。
【0011】
プロピレン系重合体組成物
本発明に係わる熱融着層を形成するプロピレン系重合体組成物は、前記融点がプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)及びブテンー1・α―オレフィン共重合体(C)とのプロピレン系重合体組成物、好ましくはプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)が5〜40重量%、更に好ましくは15〜35重量%、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)が40〜90重量%、更に好ましくは35〜85重量%、及びブテンー1・α―オレフィン共重合体(C)が1〜30重量%、更に好ましくは5〜25重量%の組成物である。
【0012】
プロピレン系重合体組成物におけるプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)の量が5重量%未満では、フィルム表面が白化し透明性が悪くなるとともに、熱融着層に用いた場合に耐ブロッキング性が劣る虞があり、40重量%を越えると低温ヒートシール性が改良されない虞がある。プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)の量が40重量%未満では、熱融着層に用いた場合に耐ブロッキング性が劣る虞があり、90重量%を越えるとフィルム表面が白化し透明性が悪くなるとともに、低温ヒートシール性が改良されない虞がある。プロピレン系重合体組成物のおけるブテンー1・α―オレフィン共重合体(C)の量が1重量%未満では、熱融着層に用いた場合に低温ヒートシール性が改良されない虞があり、40重量%を越えるとフィルム表面が白化し透明性が悪くなるとともに、熱融着層に用いた場合に耐ブロッキング性が劣る虞がある。
【0013】
本発明に係わるプロピレン系重合体組成物は、前記プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)及びブテンー1・α―オレフィン共重合体(C)とを種々公知の方法で混合することにより得られる。
【0014】
本発明に係わるプロピレン系重合体組成物には、更に、ブロッキング防止剤を0.01〜3.0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%を添加しておくと、透明性に優れ、且つブロッキング防止性を有するオーバーラップ包装用フィルムとすることができる。ブロッキング防止剤の量が0.01重量%未満では、得られるオーバーラップ包装用フィルムのブロッキング防止効果が充分でなく、一方、3.0重量%を越えると、得られるオーバーラップ包装用フィルムの透明性が劣る傾向にある。かかるブロッキング防止剤としては、種々公知のもの、例えば、シリカ、タルク、雲母、ゼオライトや更には金属アルコキシドを焼成して得た金属酸化物等の無機化合物粒子、ポリメタクリル酸メチル、メラミンホルマリン樹脂、メラミン尿素樹脂、ポリエステル樹脂等の有機化合物粒子等を用い得る。これらの中でも、シリカ、ポリメタクリル酸メチルがアンチブロッキング性、透明性の面から特に好ましい。
【0015】
本発明に係るプロピレン重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)及びブテンー1・α―オレフィン共重合体(C)若しくはプロピレン系重合体組成物には、夫々にあるいは何れかに、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤等の通常ポリオレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
【0016】
耐熱安定剤(酸化防止剤)としては、例えば、3,5―ジーt−ブチルー4−ヒドロキシトルエン、テトラキス[メチレン(3,5―ジーt―ブチルー4―ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン、n−オクタデシルー3−(4'―ヒドロキシー3,5−ジーt―ブチルフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール系酸化防止剤、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系酸化防止剤、2(2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、置換ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系酸化防止剤、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、フェニルサルチレート、4−t−ブチルフェニルサリチレート等が挙げられる。
【0017】
帯電防止剤としては、例えば、アルキルアミンおよびその誘導体、高級アルコール、高級脂肪酸のグリセリンエステル類、ピリジン誘導体、硫酸化油、石鹸類、オレフィンの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル類、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、琥珀酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0018】
滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、高級アルコール、流動パラフィン等が挙げられる。
【0019】
紫外線吸収剤としては、例えば、エチレン−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2、2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4オクトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
【0020】
重合体の製造方法
本発明に係わるプロピレン重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)及び1−ブテン・α―オレフィン共重合体(C)は種々公知の方法、例えば、典型的には固体状チタン触媒成分と有機金属化合物触媒成分から形成される触媒、あるいはこれら両成分および電子供与体から形成される触媒を用いて製造することができる。
【0021】
固体状チタン触媒成分としては、各種方法で製造された三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物、あるいはマグネシウム、ハロゲン、電子供与体、好ましくは芳香族カルボン酸エステルまたはアルキル基含有エーテルおよびチタンを必須成分とする、比表面積が好適には100m2/g以上の担体付チタン触媒成分が挙げられる。特に後者の担体付触媒成分を用いて製造された重合体が好適である。有機金属化合物触媒成分としては、有機アルミニウム化合物が好適であり、具体的には、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライドなどが挙げられる。これらの化合物のうち、好適な有機金属化合物触媒成分は、使用する上記チタン触媒成分の種類によって異なる。
電子供与体は、窒素、リン、イオウ、酸素、ケイ素、ホウ素などを含む有機化合物であり、好適な具体例としては、これらの元素を有する有機エステル、有機エーテルなどを挙げることができる。
担体付触媒成分を用いた重合体の製造方法に関しては、たとえば特開昭50−108385号、特開昭50−126590号、特開昭51−20297号、特開昭51−28189号、特開昭52−151691号などの各公報に開示されている。
【0022】
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィン共重合体(A)は、特にはシングルサイト触媒を用いて製造することができる。シングルサイト触媒は、活性点が均一(シングルサイト)である触媒であり、例えばメタロセン触媒(いわゆるカミンスキー触媒)やブルックハート触媒などがあげられる。例えばメタロセン触媒は、メタロセン系遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物および上記メタロセン系遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物とからなる触媒であり、無機物に担持されていてもよい。
【0023】
前記メタロセン系遷移金属化合物としては、例えば特開平5−209014号、特開平6−100579号、特開平1−301704号、特開平3−193796号、特開平5−148284号、特開2000−20431号等に記載された化合物などがあげられる。
有機アルミニウム化合物としては、アルキルアルミニウム、または鎖状あるいは環状アルミノキサン等があげられる。上記鎖状あるいは環状アルミノキサンは、アルキルアルミニウムと水とを接触させることにより生成される。例えば重合時にアルキルアルミニウムを加えておいて、後で水を添加するか、あるいは錯塩の結晶水または有機、無機化合物の吸着水とアルキルアルミニウムとを反応させることにより得られる。
前記メタロセン系遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物は、例えば特表平1−501950号、特開平3−207704号、特開2002−20431号等に記載された化合物などがあげられる。シングルサイト触媒を担持させる前記無機物としては、シリカゲル、ゼオライト、珪藻土等があげられる。
重合方法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、気相重合等があげられる。これらの重合はバッチ法であっても連続法であっても良い。重合条件は通常、重合温度;−100〜+250℃、重合時間;5分〜10時間、反応圧力;常圧〜300Kg/cm2(ゲージ圧)である。
【0024】
オーバーラップ包装用フィルム
本発明のオーバーラップ包装用フィルムの厚さは用途により種々決められるものであり、特に限定はされないが、通常、プロピレン重合体を主体とした基材層が10〜100μm、好ましくは15〜50μmの範囲、熱融着層であるプロピレン系重合体組成物層が0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μmの範囲にある。
【0025】
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、種々公知の二軸延伸フィルムを製造する方法、例えば、プロピレン重合体を主体とした熱可塑性樹脂とその両面を形成するプロピレン系重合体組成物とを共押出し成形して得た多層シートを、公知の同時二軸延伸法あるいは逐次二軸延伸法等の二軸延伸フィルム製造方法により得られ得る。
【0026】
同時二軸延伸法としては、基材層のプロピレン重合体および熱融着層のプロピレン系重合組成物を別々の押出機より押出しダイス内で積層し共押出し、冷却ロール上にキャストし多層シートを作成する。ついで、テンターにて機械方向、横方向に同時に延伸して目的のフィルムを製造することができる。また、基材層のプロピレン重合体および熱融着のプロピレン系重合組成物を別々の押出機より押出しダイス内で積層し円筒ダイスより共押出し、チューブ状の多層体を作成する。ついで、機械方向、横方向に同時に延伸して目的のフィルムを製造することができる。
【0027】
逐次二軸延伸法としては、基材層のプロピレン重合体および熱融着層のプロピレン系重合組成物を別々の押出機より共押出してダイス内で積層し、冷却ロール上にキャストし多層シートを作成する。ついで、機械方向にロール延伸した後テンターにて横方向に延伸して目的のフィルムを製造することができる。尚、ここで示した二軸延伸フィルムの製造方法は、一例であり特に限定されるものではない。
【0028】
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、熱融着層の少なくとも片面に公知の帯電防止剤を塗布すると更に帯電防止性に優れたオーバーラップ包装用フィルムが得られる。かかる帯電防止剤としては、例えば、アルキルアミンおよびその誘導体、高級アルコール、高級脂肪酸のグリセリンエステル類、ピリジン誘導体、硫酸化油、石鹸類、オレフィンの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル類、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、琥珀酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール等、第4級アンモニウム類が挙げられる。かかる帯電防止剤は、通常0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%の水溶液として熱融着層に塗布し、塗布量は乾燥状態として、通常1〜20mg/m2、好ましくは5〜15mg/m2の範囲にある。
【0029】
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは必要に応じて片面あるいは両面をコロナ処理、火炎処理等の表面処理をしてもよい。かかる処理をすることにより、更に帯電防止性が改良される。
【0030】
包装体
本発明の包装体は、前記プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)及びブテンー1・α―オレフィン共重合体(C)からなるプロピレン系重合体組成物層を熱融着層とした二軸延伸多層フィルムからなるオーバーラップ包装用フィルムで種々公知の被包装材料を包装してなる包装体である。被包装材料としては、例えばチョコレート、ガム、キャンデー等の菓子類、たばこ、化粧品等の嗜好品、カセットテープ、ビデオテープ、CD、CDR、DVD、ゲームソフト等の記録材料、およびそれらの集積包装材料等が挙げられる。
【0031】
【発明の効果】
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、高速、低圧下における低温ヒートシール性に優れ、且つ耐ブロッキング性、帯電防止性(静防性)、スリップ性、透明性、密封性等も優れるので、オーバーラップ包装機械適性が優れており、前記被包装物を従来に比べ、より高速下において、しかもより低い温度において充分なヒートシール強度が得られるので、高速包装が可能であり、省エネルギー化も可能である。
【0032】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に制約されるものではない。
【0033】
本発明における各種試験法および評価法は次の通りである。
(1)融点の測定法
セイコー電子工業株式会社製示差走査熱量計DSC220を用い、試料約5mgを測定した。昇温速度10℃/分で室温(約20℃)〜200℃まで昇温し200℃で5分間保持した後100℃/分で0℃まで急冷し再度昇温速度10℃/分で200℃まで昇温したときの吸熱曲線のピーク値を融点とした。
(2)ヒートシール強度
東洋精機株式会社製ヒートシーラーHG−100を用いて、シール圧力9.8N、4.9N、2.9Nの3種類シール時間0.5sで所定の温度範囲でヒートシールし試料を作成し、株式会社オリエンテック社製テンシロンを用いてヒートシール強度を測定した。
(3)帯電防止性
株式会社アドバンテスト社製デジタル超高抵抗/微少電流計R8340A、レジスティビティ・チェンバR12704を用いJIS K 6911に準じ測定した。
(4)透明性
日本電色工業株式会社製ヘイズメーターNDH2000を用い、JIS K 7105に準じ測定した。
(5)スリップ性
株式会社安田精機製作所製スリップテスターNo.162SLDを用い、傾斜角法から静摩擦係数を測定した。
(6)包装機械適性の評価
オーバーラップ包装機W322(東京自働機械製作所製)を用いてサイド(サイドシール)及び胴部(胴貼りシール)を次の条件で包装した。包装適性は、開封時の官能試験にて評価した。
シール温度:115℃、125℃、135℃、速度:200ショット/分
(7)密封性(エアーリーク量)
W322型包装機(東京自働機械製作所製)を用いてサイド(サイドシール)及び胴部(胴貼りシール)のシール温度135℃、ショット数100個/分の条件で包装した。次いで、JTトーシ社製デジタルリークテスタDL−01型を用いて得られた包装品の一部に小さなの穴をあけ、その部分に一定圧力の空気を注入し、漏れ出る空気の量(エアーリーク量)(ml/分)を測定し、密封性を評価した。
(8)ブロッキング力(N/20mm)
フィルムを20mm×100mm幅の短冊状に切り出し、熱融着層(1)面重ね合わせ、中央付近で250g/cm2の加重をかけ、55℃のオーブン中で24時間放置後、試験片を引張り試験機(東洋精機社製)を用い引張速度300mm/分でせん断剥離強度をブロッキング力とし評価した。
【0034】
実施例及び比較例で使用した重合体は次の通りである。
(1) プロピレン・エチレンランダム共重合体(1)(PER−1)
エチレン含有量:3.1重量%、Ts:94.0℃、Tp:126.6℃、Te:131.4℃、Te−Ts:37.4℃、Tp−Ts:32.6℃、Mw/Mn:2.7及びMFR:7g/10分。
(2) プロピレン・1−ブテンランダム共重合体(PBR)
プロピレン含有量:65.0重量%、結晶融解熱量:50Joule/g、融点:110℃、MFR:7.0g/10分(230℃)、耐熱安定剤:0.1重量%。
(3) ブテンー1・プロピレンランダム共重合体(BPR)
ブテン−1含有量:80モル%、融点:74℃、MFR:4.0g/10分(190℃)、耐熱安定剤:0.1重量%。
(4) プロピレン単独重合体(PP)
融点:160℃、MFR:2.0g/10分(230℃)、帯電防止剤:1重量%耐熱安定剤:0.1重量%。
(5) プロピレン・エチレンランダム共重合体(2)(PER−2)
エチレン含有量:2.8重量%、Ts:97.2℃、Tp:125.6℃、Te:134.2℃、Te−Ts:37.0℃、Tp−Ts:28.4℃、Mw/Mn:1.9及びMFR:7g/10分。
(6) プロピレン・エチレンランダム共重合体(3)(PER−3)
エチレン含有量:2.4重量%、Ts:91.5℃、Tp:132.4℃、Te:139.4℃、Te−Ts:47.9℃、Tp−Ts:40.9℃、Mw/Mn:3.9及びMFR:7g/10分。
【0035】
実施例1
基材層用のプロピレン重合体として、PPを230℃で、熱融着層用のプロピレン系重合体組成物として、PER−1:20重量%、PBR:69.9重量%及びBPR:10重量%、アンチブロッキング剤としてポリメチルメタクリレートを0.1重量%との混合物を200℃でそれぞれの押出機から共押出し、ダイス内で積層し、30℃の冷却ロール上にキャストし多層シートを作成した。次いで110℃で機械方向に5倍ロール延伸した後、テンターを用いて160℃で横方向に10倍延伸し、一方の表面をコロナ処理し基材層の厚さが23μm、熱融着層の厚さが夫々1μmのニ軸延伸多層ポリプロピレンフィルムからなるオーバーラップ包装用フィルムを得た。次いで、かかるオーバーラップ包装用フィルムの物性等を前記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。また、オーバーラップ包装機での評価結果を表1に示す。
【0036】
実施例2
実施例1示す方法で得た多層シートを110℃で機械方向に5倍ロール延伸した後、帯電防止剤を一方の熱融着層の表面に乾燥状態で7.5mg/m2になるように塗布した。次いでテンターを用いて160℃で横方向10倍延伸し他方の表面をコロナ処理し基材層の厚さが23μm、熱融着層の厚さが夫々1μmのオーバーラップ包装用フィルムを得た。次いで、かかるオーバーラップ包装用フィルムの物性等を測定した。結果を表1に示す。また、オーバーラップ包装機での評価結果を表1に示す。
【0037】
実施例3
実施例1の熱融着層に用いたプロピレン・エチレンランダム共重合体(EPR−1)に代えて、プロピレン・エチレンランダム共重合体(EPR−2)を用いる以外は実施例と同様に行いオーバーラップ包装用フィルムを得た。評価結果を表1に示す。
【0038】
比較例1
実施例1の熱融着層に用いたプロピレン・エチレンランダム共重合体(EPR−1)に代えて、プロピレン・エチレンランダム共重合体(EPR−3)を用いる以外は実施例と同様に行いオーバーラップ包装用フィルムを得た。評価結果を表1に示す。
【0039】
比較例2
実施例1において、熱癒着層用のプロピレン系重合体組成物に代えて、PER−1:70重量%及びPBR:30重量%の組成物を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行い、基材層の厚さが23μm、熱融着層の厚さが夫々1μmのオーバーラップ包装用フィルムを得た。次いで、かかるオーバーラップ包装用フィルムの物性等を測定した。結果を表1に示す。また、オーバーラップ包装機での評価結果を表1に示す。
【0040】
比較例3
実施例1において、被覆層用のプロピレン系重合体組成物に代えて、PBR70重量%及びBPR30重量%の組成物を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行い基材層の厚さが23μm、被膜層の厚さが夫々1μmのオーバーラップ包装用フィルムを得た。次いで、かかるオーバーラップ包装用フィルムの物性等を測定した。結果を表1に示す。また、オーバーラップ包装機での評価結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表1の結果から明らかなように、実施例1に示す融点が120〜140℃のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、融点が80〜120℃未満のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び融点が40〜100℃のブテンー1・α―オレフィンランダム共重合体(C)とのプロピレン系重合体組成物を熱融着層としたオーバーラップ包装用フィルムは、低温ヒートシール性、帯電防止性、スリップ性、密封性、透明性及び高速包装適性に優れている。又、帯電防止剤を塗布したオーバーラップ包装用フィルム(実施例2)は、更に塗布面の帯電防止性が改良されていることが分かる。それに対して、融点が120〜140℃のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、融点が80〜120℃未満のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び融点が40〜100℃のブテンー1・α―オレフィンランダム共重合体(C)の何れかを欠く組成物を被覆層としたオーバーラップ包装用フィルムは、低温ヒートシール性、高速包装適正が劣ったり(比較例1及び比較例3)、透明性が劣ったり(比較例2)して性能が優れたフィルムが得られない。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an overlap packaging film having excellent low-temperature heat sealability at high speed and low pressure, and having blocking resistance, antistatic properties (static properties), slip properties, sealing properties, transparency, and the like.
[0002]
[Prior art]
Biaxially stretched polypropylene films (hereinafter sometimes referred to as OPP films) are used in a wide range of fields including packaging materials, taking advantage of their excellent transparency, mechanical strength, moisture resistance, rigidity, and the like. However, the OPP film has a drawback that a single layer has a high heat-sealable temperature and a narrow temperature range for heat-seal. Therefore, in order to improve the heat sealability of the OPP film, a biaxially stretched composite film (Patent Document 1) in which a low melting point propylene / ethylene copolymer layer is laminated on one side or both sides of an OPP film, a specific ternary random A film having a copolymer layer as a heat seal layer (Patent Document 2), a polypropylene composite film in which a composition of a specific propylene / 1-butene random copolymer and a crystalline propylene / α-olefin random copolymer is laminated Many methods of laminating a resin having a lower melting point than polypropylene, such as (Patent Document 3), have been proposed.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No.49-14343 (Claims)
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 8-5174 (Claims)
[Patent Document 3]
Japanese Patent Publication No. 61-42626 (Claims)
[0004]
However, when the composite film obtained by such a method is packaged at a high speed with an automatic packaging machine or the like, depending on the packaging conditions, the side heat seal may be insufficient, even under high speed packaging. There is a need for an overlap wrapping film that provides stable heat seal strength.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the present invention has been variously studied for the purpose of developing a biaxially stretched multilayer polypropylene film having excellent overlap characteristics. As a result, by using a specific propylene polymer composition for the heat-sealing layer, high speed, low pressure It has been found that the low-temperature heat sealability and sealability can be improved, and the present invention has been achieved.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
SUMMARY OF THE INVENTION
The present invention has a peak temperature (Tp) determined from a crystal melting curve based on DSC of 110 to 140 ° C., a melting start temperature (Ts) and a melting end temperature (both sides) of a base material layer made of a biaxially stretched polypropylene film. Te) (Protein / α-olefin copolymer (A) having a difference (Te−Ts) of less than 45 ° C., propylene content of 55 to 80% by weight, and heat of crystal melting based on DSC of 10 to 80 Joules / g. Propylene / α-olefin copolymer (B) and 1-butene / α-olefin copolymer (C) having a 1-butene content of 60 to 99 mol% and a melting point (Tm) based on DSC of 50 to 130 ° C. Propylene-based polymer composition, preferably a propylene-based polymer composition forming a heat-sealing layer, is 5 to 40% by weight of propylene / α-olefin copolymer (A), Heat fusion comprising a propylene-based polymer composition containing 40 to 90% by weight of the len · α-olefin copolymer (B) and 1 to 30% by weight of the butene-1 · α-olefin copolymer (C). An overlap wrapping film characterized in that an adhesive layer is laminated, and a wrapping body packaged with the overlap wrapping film.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Propylene polymer
The propylene polymer as the main component of the biaxially stretched polypropylene film that is the base material layer of the overlap packaging film according to the present invention is a propylene homopolymer or propylene and 10 wt% or less, preferably 5 wt% or less. It is a copolymer of an α-olefin or a composition of a homopolymer and a copolymer. The α-olefin is usually an α-olefin having 2 to 10 carbon atoms other than propylene, such as ethylene, 1-butene, 3-methyl-1-butene, 1-pentene, 3-methyl-1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene and the like can be mentioned. Among these α-olefins, a propylene homopolymer is preferable from the viewpoint of heat resistance when a biaxially stretched film is used. The propylene polymer is not particularly limited as long as it can be formed as a biaxially stretched film, but MFR (melt flow rate; ASTM D-1238 load 2160 g, temperature 230 ° C.) is usually 0.1 to 100 g / 10 min. Preferably it exists in the range of 1-50 g / 10min.
When the antistatic agent described later is added to the propylene polymer according to the present invention in the range of usually 0.1 to 3% by weight, preferably 0.3 to 1% by weight, the antistatic property is excellent. A film for wrapping is obtained.
[0008]
Propylene / α-olefin random copolymer (A)
The propylene / α-olefin copolymer (A) according to the present invention has a peak temperature (Tp) determined from a crystal melting curve based on DSC of 110 to 140 ° C., preferably 115 to 130 ° C., and a melting start temperature (Ts). ) And the melting end temperature (Te) (Te−Ts) is less than 45 ° C., preferably in the range of 30-40 ° C., preferably the difference between the melting start temperature (Ts) and the peak temperature (Tp) ( Tp−Ts) is less than 35 ° C., more preferably in the range of 25 to 34 ° C. The α-olefin content of the propylene / α-olefin copolymer (A) is not particularly limited as long as it has the above-mentioned heat melting characteristics, but usually the α-olefin content is 1.0 to 20% by weight, more Preferably it exists in the range of 1.5 to 15 weight%. Examples of the α-olefin include ethylene, 1-butene, 1-hexene, 4-methyl / 1-pentene, 1-octene and the like. In these, the random copolymer with ethylene and / or 1-butene is preferable. The MFR (melt flow rate; ASTM D-1238 load 2160 g, temperature 230 ° C.) is not particularly limited as long as it can be made into a film, but is usually 0.5 to 20 g / 10 minutes, preferably 2 to 10 g / 10. In the range of minutes. The propylene / α-olefin copolymer (A) according to the present invention usually has a molecular weight distribution (expressed by a ratio of the weight average molecular weight Mw and the number average molecular weight Mn) in the range of 1.5 to 3. The propylene / α-olefin copolymer (A) according to the present invention is used for overlapping packaging together with the later-described propylene / α-olefin random copolymer (B) and 1-butene / α-olefin copolymer (C). It becomes a raw material for the heat-sealing layer of the film.
The peak temperature (Tp), melting start temperature (Ts) and melting end temperature (Te) of the propylene / α-olefin copolymer (A) according to the present invention were measured by the following methods. About 5 mg of propylene / α-olefin copolymer (A) is weighed, and using a differential scanning calorimeter (type DSC220 module) manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd., the heating rate is 200 ° C./min. When the temperature was raised to 0 ° C. and held at 200 ° C. for 5 minutes, the temperature was lowered to 0 ° C. at a rate of temperature decrease of 100 ° C./min, and again raised to 0 ° C. to 200 ° C. at a rate of temperature increase of 10 ° C./min. From this melting curve, the peak temperature (Tp), the melting start temperature (Ts), and the melting end temperature (Te) were determined from the melting curve according to the method of ASTM D3419. In the present invention, (Tpm1) described in ASTM D3419 is (Tp), (Tim) is (Ts), and (Tefm) is (Te).
[0009]
Propylene / α-olefin random copolymer (B)
The propylene / α-olefin copolymer (B) according to the present invention has a propylene content of 55 to 80% by weight, preferably 60 to 75% by weight, and a heat of crystal fusion based on DSC of 10 to 80 Joule / g, preferably Carbon number such as propylene and ethylene, 1-butene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene having a melting point of 20 to 70 Joule / g, preferably 100 to 127 ° C, more preferably 105 to 125 ° C Is a random copolymer with 2 to 10 α-olefin, preferably a propylene / 1-butene random copolymer. The MFR (melt flow rate; ASTM D-1238 load 2160 g, temperature 230 ° C.) is not particularly limited as long as it can be made into a film, but is usually 0.5 to 20 g / 10 minutes, preferably 2 to 10 g / 10. In the range of minutes. This propylene / α-olefin copolymer (B) has the effect of low-temperature heat-sealing properties of the resulting overlap packaging film. The propylene / α-olefin copolymer (B) according to the present invention is an overlap package together with the propylene / α-olefin copolymer (A) described above and the 1-butene / α-olefin random polymer (C) described later. Used as a raw material for the heat-sealing layer of the film.
[0010]
1-butene / α-olefin random polymer (C)
The 1-butene / α-olefin copolymer (C) according to the present invention has a 1-butene content of 60 to 99 mol%, preferably 65 to 96 mol%, and a melting point (Tm) based on DSC of 50 to 130. The intrinsic viscosity [η] measured in a decalin solvent at 60 ° C., preferably 60-125 ° C., preferably 135 ° C. is 0.5-6 dl / g, more preferably 1-5 dl / g, preferably by X-ray diffraction The number of carbons such as 1-butene and propylene, ethylene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene, etc., in which the measured crystallinity is in the range of 5 to 60%, more preferably 10 to 58%. Random copolymers with 2 to 10 α-olefins, preferably 1-butene / propylene random copolymers. The MFR (melt flow rate; ASTM D-1238 load 2160 g, temperature 190 ° C.) is not particularly limited as long as it can be made into a film, but usually 0.5 to 20 g / 10 minutes, preferably 2 to 10 g / 10. In the range of minutes.
The 1-butene / α-olefin copolymer (C) has the effects of low-temperature heat sealing and sealing properties of the resulting biaxially stretched multilayer polypropylene film. 1-Butene / α-olefin copolymer (C) is heat-sealed with an overlap packaging film together with the propylene / α-olefin copolymer (A) and propylene / α-olefin copolymer (B) described above. It becomes the raw material of the layer.
The melting point (Tm) of the 1-butene / α-olefin copolymer (C) according to the present invention was measured by the same method as the method for measuring the melting curve of the propylene / α-olefin copolymer (A). However, (Tpm1) described in ASTM D3419 was set to (Tm).
[0011]
Propylene polymer composition
The propylene-based polymer composition forming the heat-sealing layer according to the present invention has a melting point of propylene / α-olefin copolymer (A), propylene / α-olefin copolymer (B) and butene 1 / α. -Propylene polymer composition with olefin copolymer (C), preferably 5-40 wt%, more preferably 15-35 wt% propylene / α-olefin copolymer (A), propylene / α- The olefin copolymer (B) is 40 to 90% by weight, more preferably 35 to 85% by weight, and the butene-1, α-olefin copolymer (C) is 1 to 30% by weight, more preferably 5 to 25% by weight. % Composition.
[0012]
When the amount of the propylene / α-olefin copolymer (A) in the propylene-based polymer composition is less than 5% by weight, the film surface is whitened and the transparency is deteriorated, and when used for a heat-sealing layer, blocking resistance is prevented. If the amount exceeds 40% by weight, the low temperature heat sealability may not be improved. If the amount of the propylene / α-olefin copolymer (B) is less than 40% by weight, the blocking resistance may be inferior when used in the heat-sealing layer. If it exceeds 90% by weight, the film surface becomes white and transparent. As a result, the low temperature heat sealability may not be improved. If the amount of the butene-1 · α-olefin copolymer (C) in the propylene-based polymer composition is less than 1% by weight, the low temperature heat sealability may not be improved when used in the heat-sealing layer. If it exceeds wt%, the film surface becomes white and the transparency becomes poor, and when used in a heat-sealing layer, the blocking resistance may be inferior.
[0013]
The propylene-based polymer composition according to the present invention comprises the propylene / α-olefin copolymer (A), the propylene / α-olefin copolymer (B), and the butene-1 / α-olefin copolymer (C). Can be obtained by mixing by various known methods.
[0014]
To the propylene polymer composition according to the present invention, 0.01 to 3.0% by weight, preferably 0.05 to 1.0% by weight of an anti-blocking agent is added to improve transparency. It can be set as the film for overlap packaging which is excellent and has antiblocking property. If the amount of the anti-blocking agent is less than 0.01% by weight, the resulting anti-blocking effect of the resulting overlap packaging film is not sufficient. On the other hand, if it exceeds 3.0% by weight, the resulting overlap packaging film is transparent. Tend to be inferior. As such an antiblocking agent, various known compounds, for example, inorganic compound particles such as silica, talc, mica, zeolite and metal oxide obtained by firing metal alkoxide, polymethyl methacrylate, melamine formalin resin, Organic compound particles such as melamine urea resin and polyester resin can be used. Among these, silica and polymethyl methacrylate are particularly preferable in terms of antiblocking properties and transparency.
[0015]
Propylene polymer, propylene / α-olefin copolymer (A), propylene / α-olefin copolymer (B) and butene-1 / α-olefin copolymer (C) or propylene-based polymer composition according to the present invention The product is either heat resistance stabilizer, weather resistance stabilizer, UV absorber, lubricant, slip agent, nucleating agent, antistatic agent, antifogging agent, pigment, dye, inorganic or organic filler, etc. Various additives usually used for polyolefins may be added within a range not impairing the object of the present invention.
[0016]
As the heat stabilizer (antioxidant), for example, 3,5-di-t-butyl-4-hydroxytoluene, tetrakis [methylene (3,5-di-t-butyl-4-hydroxy) hydrocinnamate] methane, n- Phenolic antioxidants such as octadecyl-3- (4′-hydroxy-3,5-di-t-butylphenyl) propionate, 2,2′-methylenebis (4-methyl-6-t-butylphenol), 2-hydroxy-4 Benzophenone antioxidants such as 2-methoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-octoxybenzophenone and 2,4-dihydroxybenzophenone, benzotriazoles such as 2 (2′-hydroxy-5-methylphenyl) benzotriazole and substituted benzotriazole -Based antioxidant, 2-ethylhexyl-2-cyano-3 3-diphenyl acrylate, ethyl-2-cyano-3,3-diphenyl acrylate, phenyl salicylate, and a 4-t-butylphenyl salicylate and the like.
[0017]
Antistatic agents include, for example, alkylamines and derivatives thereof, higher alcohols, glycerol esters of higher fatty acids, pyridine derivatives, sulfated oils, soaps, sulfates of olefins, alkyl sulfates, fatty acid ethyl sulfonates , Alkyl sulfonate, alkyl naphthalene sulfonate, alkyl benzene sulfonate, naphthalene sulfonate, oxalate sulfonate, phosphate ester, partial fatty acid ester of polyhydric alcohol, ethylene oxide adduct of fatty alcohol , Fatty acid ethylene oxide adduct, fatty amino or fatty acid amide ethylene oxide adduct, alkylphenol ethylene oxide adduct, alkyl naphthol ethylene oxide adduct, polyhydric alcohol Ethylene oxide adducts of partial fatty acid esters, polyethylene glycol, and the like.
[0018]
Examples of the lubricant include stearic acid, stearic acid amide, oleic acid amide, higher alcohol, liquid paraffin, and the like.
[0019]
Examples of the ultraviolet absorber include ethylene-2-cyano-3,3′-diphenyl acrylate, 2- (2′-hydroxy-5′-methylphenyl) benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-). t-butyl-5'-methylphenyl) 5-chlorobenzotriazole, 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone, 2,2'-dihydroxy-4-methoxybenzophenone, 2-hydroxy-4octoxybenzophenone and the like.
[0020]
Method for producing polymer
The propylene polymer, propylene / α-olefin copolymer (A), propylene / α-olefin copolymer (B) and 1-butene / α-olefin copolymer (C) according to the present invention are various known methods. For example, it can be produced using a catalyst typically formed from a solid titanium catalyst component and an organometallic compound catalyst component, or a catalyst formed from both components and an electron donor.
[0021]
As a solid titanium catalyst component, titanium trichloride or a titanium trichloride composition produced by various methods, or magnesium, halogen, an electron donor, preferably an aromatic carboxylic acid ester or an alkyl group-containing ether and titanium are essential components. The specific surface area is preferably 100 m2/ G or more of the supported titanium catalyst component. In particular, a polymer produced using the latter supported catalyst component is preferred. The organometallic compound catalyst component is preferably an organoaluminum compound, and specific examples include trialkylaluminum, dialkylaluminum halide, alkylaluminum sesquihalide, alkylaluminum dihalide, and the like. Among these compounds, a suitable organometallic compound catalyst component varies depending on the type of the titanium catalyst component used.
The electron donor is an organic compound containing nitrogen, phosphorus, sulfur, oxygen, silicon, boron, and the like. Suitable specific examples include organic esters and organic ethers having these elements.
With respect to the method for producing a polymer using a catalyst component with a carrier, for example, JP-A-50-108385, JP-A-50-126590, JP-A-51-20297, JP-A-51-28189, JP It is disclosed in each publication such as Sho 52-151691.
[0022]
The propylene / α-olefin copolymer (A) according to the present invention can be produced particularly using a single site catalyst. The single site catalyst is a catalyst having a uniform active site (single site), and examples thereof include a metallocene catalyst (so-called Kaminsky catalyst) and a Brookhart catalyst. For example, a metallocene catalyst is a catalyst comprising a metallocene transition metal compound, at least one compound selected from the group consisting of an organoaluminum compound and a compound that forms an ion pair by reacting with the metallocene transition metal compound, and an inorganic substance. It may be carried on.
[0023]
Examples of the metallocene transition metal compound include JP-A-5-209014, JP-A-6-1005209, JP-A-1-301704, JP-A-3-193966, JP-A-5-148284, and JP-A-2000-20431. And the like, and the like.
Examples of the organoaluminum compound include alkylaluminum, chain or cyclic aluminoxane, and the like. The chain or cyclic aluminoxane is produced by bringing alkylaluminum into contact with water. For example, it can be obtained by adding alkylaluminum at the time of polymerization and adding water later, or by reacting crystallization water of a complex salt or adsorbed water of an organic or inorganic compound with alkylaluminum.
Examples of the compound that reacts with the metallocene transition metal compound to form an ion pair include compounds described in JP-A-1-501950, JP-A-3-207704, JP-A-2002-20431, and the like. . Examples of the inorganic substance that supports the single-site catalyst include silica gel, zeolite, diatomaceous earth, and the like.
Examples of the polymerization method include bulk polymerization, solution polymerization, suspension polymerization, gas phase polymerization and the like. These polymerizations may be batch processes or continuous processes. The polymerization conditions are usually polymerization temperature; −100 to + 250 ° C., polymerization time; 5 minutes to 10 hours, reaction pressure; normal pressure to 300 Kg / cm.2(Gauge pressure).
[0024]
Overwrap packaging film
The thickness of the overlap wrapping film of the present invention is variously determined depending on the application and is not particularly limited. Usually, the base material layer mainly composed of a propylene polymer is 10 to 100 μm, preferably 15 to 50 μm. The propylene-based polymer composition layer which is a range and a heat-fusion layer is in the range of 0.1 to 10 μm, preferably 0.2 to 5 μm.
[0025]
The overlap wrapping film of the present invention is a method for producing various known biaxially stretched films, for example, a coextrusion of a thermoplastic resin mainly composed of a propylene polymer and a propylene polymer composition forming both sides thereof. The multilayer sheet obtained by molding can be obtained by a biaxially stretched film production method such as a known simultaneous biaxial stretching method or sequential biaxial stretching method.
[0026]
In the simultaneous biaxial stretching method, the propylene polymer of the base layer and the propylene polymer composition of the heat-sealing layer are laminated in an extrusion die from different extruders and co-extruded, and cast on a cooling roll to form a multilayer sheet. create. Then, the desired film can be produced by simultaneously stretching in the machine direction and the transverse direction with a tenter. Further, the propylene polymer of the base material layer and the heat-sealed propylene-based polymer composition are laminated in an extrusion die from separate extruders and co-extruded from a cylindrical die to form a tubular multilayer body. Then, the desired film can be produced by simultaneously stretching in the machine direction and the transverse direction.
[0027]
As the sequential biaxial stretching method, the propylene polymer of the base layer and the propylene polymer composition of the heat-sealing layer are co-extruded from separate extruders, laminated in a die, cast on a cooling roll, and a multilayer sheet is formed. create. Subsequently, the film can be stretched in the machine direction and then stretched in the transverse direction with a tenter to produce the desired film. In addition, the manufacturing method of the biaxially stretched film shown here is an example, and is not specifically limited.
[0028]
The overlap wrapping film of the present invention can be obtained by applying a known antistatic agent to at least one surface of the heat-sealing layer to obtain an overlap wrapping film having further excellent antistatic properties. Such antistatic agents include, for example, alkylamines and derivatives thereof, higher alcohols, glycerol esters of higher fatty acids, pyridine derivatives, sulfated oils, soaps, sulfates of olefins, alkyl sulfates, fatty acid ethylsulfonic acid. Salt, alkyl sulfonate, alkyl naphthalene sulfonate, alkyl benzene sulfonate, naphthalene sulfonate, oxalate sulfonate, phosphate ester, partial fatty acid ester of polyhydric alcohol, ethylene oxide addition of fatty alcohol Fatty acid ethylene oxide adduct, fatty amino acid or fatty acid amide ethylene oxide adduct, alkylphenol ethylene oxide adduct, alkyl naphthol ethylene oxide adduct, polyvalent alcohol Ethylene oxide adducts of Lumpur partial fatty acid esters of polyethylene glycol, quaternary ammonium compounds and the like. Such an antistatic agent is usually applied to the heat-sealing layer as an aqueous solution of 0.5 to 5% by weight, preferably 1 to 3% by weight, and the coating amount is usually 1 to 20 mg / m in a dry state.2, Preferably 5 to 15 mg / m2It is in the range.
[0029]
The overlap packaging film of the present invention may be subjected to a surface treatment such as corona treatment or flame treatment on one or both sides as necessary. By performing such treatment, the antistatic property is further improved.
[0030]
Package
The package of the present invention is a propylene polymer comprising the propylene / α-olefin copolymer (A), propylene / α-olefin copolymer (B) and butene-1 / α-olefin copolymer (C). It is a package formed by packaging various known materials to be wrapped with an overlap packaging film made of a biaxially stretched multilayer film having a composition layer as a heat-sealing layer. Examples of packaging materials include confectionery such as chocolate, gum, candy, etc., tobacco, cosmetics, etc., recording materials such as cassette tapes, video tapes, CDs, CDRs, DVDs, game software, and their integrated packaging materials. Etc.
[0031]
【The invention's effect】
The overlap wrapping film of the present invention is excellent in low-temperature heat-sealability at high speed and low pressure, and has excellent blocking resistance, antistatic properties (static properties), slip properties, transparency, sealing properties, etc. Excellent suitability for wrap wrapping machines, and sufficient heat-sealing strength can be obtained at higher speeds and at lower temperatures compared to conventional products, enabling high-speed packaging and energy saving. is there.
[0032]
【Example】
EXAMPLES Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples unless it exceeds the gist.
[0033]
Various test methods and evaluation methods in the present invention are as follows.
(1) Melting point measurement method
About 5 mg of a sample was measured using a differential scanning calorimeter DSC220 manufactured by Seiko Instruments Inc. The temperature was raised from room temperature (about 20 ° C.) to 200 ° C. at a rate of temperature increase of 10 ° C./min, held at 200 ° C. for 5 minutes, then rapidly cooled to 0 ° C. at 100 ° C./min, and then again at 200 ° C. The peak value of the endothermic curve when the temperature was raised to the melting point was taken as the melting point.
(2) Heat seal strength
Using a heat sealer HG-100 manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd., heat seal in a predetermined temperature range with 3 kinds of sealing pressures of 9.8N, 4.9N, 2.9N for 0.5 s and create a sample. The heat seal strength was measured using Tensilon manufactured by Orientec.
(3) Antistatic property
Measurement was performed according to JIS K 6911 using a digital ultrahigh resistance / microammeter R8340A and a resiliency chamber R12704 manufactured by Advantest Corporation.
(4) Transparency
Measurement was performed according to JIS K 7105 using a Nippon Denshoku Industries Co., Ltd. haze meter NDH2000.
(5) Slip property
Slip tester No. manufactured by Yasuda Seiki Seisakusho Co., Ltd. The static friction coefficient was measured from the tilt angle method using 162SLD.
(6) Evaluation of packaging machine suitability
The side (side seal) and the body part (body sticker seal) were packaged under the following conditions using an overlap wrapping machine W322 (manufactured by Tokyo Automatic Machinery Works). The packaging suitability was evaluated by a sensory test at the time of opening.
Sealing temperature: 115 ° C, 125 ° C, 135 ° C, speed: 200 shots / minute
(7) Sealability (air leak amount)
Using a W322 type packaging machine (manufactured by Tokyo Automatic Machinery Works), packaging was performed under conditions of a seal temperature of 135 ° C. for the side (side seal) and the body (body seal), and a shot number of 100 pieces / min. Next, a small hole is made in a part of the packaged product obtained using the digital leak tester DL-01 type manufactured by JT Toshi, and air at a constant pressure is injected into the part, and the amount of air leaking out (air leak amount) ) (Ml / min) was measured to evaluate the sealing performance.
(8) Blocking force (N / 20mm)
The film is cut into a strip of 20 mm × 100 mm width, heat-sealed layer (1) surface overlap, 250 g / cm near the center2After being left in an oven at 55 ° C. for 24 hours, the specimen was evaluated by using a tensile tester (manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd.) at a tensile speed of 300 mm / min as the blocking strength.
[0034]
The polymers used in Examples and Comparative Examples are as follows.
(1) Propylene / ethylene random copolymer (1) (PER-1)
Ethylene content: 3.1 wt%, Ts: 94.0 ° C, Tp: 126.6 ° C, Te: 131.4 ° C, Te-Ts: 37.4 ° C, Tp-Ts: 32.6 ° C, Mw / Mn: 2.7 and MFR: 7 g / 10 min.
(2) Propylene / 1-butene random copolymer (PBR)
Propylene content: 65.0% by weight, heat of crystal fusion: 50 Joules / g, melting point: 110 ° C., MFR: 7.0 g / 10 minutes (230 ° C.), heat-resistant stabilizer: 0.1% by weight.
(3) Butene-1 propylene random copolymer (BPR)
Butene-1 content: 80 mol%, melting point: 74 ° C., MFR: 4.0 g / 10 min (190 ° C.), heat resistance stabilizer: 0.1 wt%.
(4) Propylene homopolymer (PP)
Melting point: 160 ° C., MFR: 2.0 g / 10 min (230 ° C.), antistatic agent: 1% by weight, heat-resistant stabilizer: 0.1% by weight.
(5) Propylene / ethylene random copolymer (2) (PER-2)
Ethylene content: 2.8 wt%, Ts: 97.2 ° C, Tp: 125.6 ° C, Te: 134.2 ° C, Te-Ts: 37.0 ° C, Tp-Ts: 28.4 ° C, Mw / Mn: 1.9 and MFR: 7 g / 10 min.
(6) Propylene / ethylene random copolymer (3) (PER-3)
Ethylene content: 2.4 wt%, Ts: 91.5 ° C, Tp: 132.4 ° C, Te: 139.4 ° C, Te-Ts: 47.9 ° C, Tp-Ts: 40.9 ° C, Mw / Mn: 3.9 and MFR: 7 g / 10 min.
[0035]
Example 1
As a propylene polymer for a base material layer, PP is 230 ° C., and as a propylene polymer composition for a heat fusion layer, PER-1: 20% by weight, PBR: 69.9% by weight, and BPR: 10% by weight %, A mixture of 0.1% by weight of polymethyl methacrylate as an antiblocking agent was coextruded from each extruder at 200 ° C., laminated in a die, and cast on a cooling roll at 30 ° C. to produce a multilayer sheet. . Next, the film was stretched 5 times in the machine direction at 110 ° C., and then stretched 10 times in the lateral direction at 160 ° C. using a tenter. One surface was corona-treated, and the thickness of the base material layer was 23 μm. An overlap wrapping film made of a biaxially oriented multilayer polypropylene film having a thickness of 1 μm was obtained. Subsequently, the physical property etc. of this overlap packaging film were measured by the above-mentioned method. The results are shown in Table 1. Table 1 shows the evaluation results with the overlap wrapping machine.
[0036]
Example 2
The multilayer sheet obtained by the method shown in Example 1 was stretched 5 times in the machine direction at 110 ° C., and then an antistatic agent was applied to the surface of one heat-sealing layer so as to be 7.5 mg / m 2 in a dry state. did. Next, the film was stretched 10 times in the transverse direction at 160 ° C. using a tenter, and the other surface was subjected to corona treatment to obtain an overlap wrapping film having a base material layer thickness of 23 μm and a thermal fusion layer thickness of 1 μm. Subsequently, the physical property etc. of this overlap packaging film were measured. The results are shown in Table 1. Table 1 shows the evaluation results with the overlap wrapping machine.
[0037]
Example 3
In place of the propylene / ethylene random copolymer (EPR-1) used in the heat-sealing layer of Example 1, the same procedure as in Example was performed except that the propylene / ethylene random copolymer (EPR-2) was used. A film for wrap packaging was obtained. The evaluation results are shown in Table 1.
[0038]
Comparative Example 1
In place of the propylene / ethylene random copolymer (EPR-1) used in the heat-sealing layer of Example 1, the same procedure as in Example was performed except that the propylene / ethylene random copolymer (EPR-3) was used. A film for wrap packaging was obtained. The evaluation results are shown in Table 1.
[0039]
Comparative Example 2
In Example 1, in place of the propylene-based polymer composition for the heat adhesion layer, evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that a composition of PER-1: 70% by weight and PBR: 30% by weight was used. In this way, an overlap wrapping film having a substrate layer thickness of 23 μm and a thermal fusion layer thickness of 1 μm was obtained. Subsequently, the physical property etc. of this overlap packaging film were measured. The results are shown in Table 1. Table 1 shows the evaluation results with the overlap wrapping machine.
[0040]
Comparative Example 3
In Example 1, the thickness of the base material layer was evaluated in the same manner as in Example 1 except that a composition of 70% by weight of PBR and 30% by weight of BPR was used instead of the propylene-based polymer composition for the coating layer. Was 23 μm, and the thickness of the coating layer was 1 μm. Subsequently, the physical property etc. of this overlap packaging film were measured. The results are shown in Table 1. Table 1 shows the evaluation results with the overlap wrapping machine.
[0041]
[Table 1]
[0042]
As is apparent from the results in Table 1, the propylene / α-olefin random copolymer (A) having a melting point of 120 to 140 ° C. shown in Example 1 and the propylene / α-olefin random copolymer having a melting point of less than 80 to 120 ° C. An overlap packaging film comprising a propylene-based polymer composition with a polymer (B) and a butene-1, α-olefin random copolymer (C) having a melting point of 40 to 100 ° C. is a low temperature heat Excellent sealability, antistatic properties, slip properties, sealing properties, transparency and high-speed packaging suitability. Moreover, it turns out that the antistatic property of the coated surface is further improved in the overlap packaging film (Example 2) coated with the antistatic agent. In contrast, a propylene / α-olefin random copolymer (A) having a melting point of 120 to 140 ° C., a propylene / α-olefin random copolymer (B) having a melting point of less than 80 to 120 ° C., and a melting point of 40 to 100 The film for overlap wrapping in which the composition lacking any of the butene-1, α-olefin random copolymer (C) at 0 ° C. has a coating layer is inferior in low-temperature heat sealability and high-speed packaging suitability (Comparative Example 1 and Comparative Example 3), transparency is inferior (Comparative Example 2), and a film with excellent performance cannot be obtained.
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