JP4204352B2 - 電解堆積有機絶縁膜を用いた配線形成方法 - Google Patents

電解堆積有機絶縁膜を用いた配線形成方法 Download PDF

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、電解堆積有機絶縁膜を用いた、集積回路チップ内又は該チップを搭載するための実装系内における配線の形成方法に関し、特に、高速情報処理用デジタル集積回路チップ内およびそのチップを搭載するためのパッケージ、モジュール、ボードなどの実装系内における多層配線の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、集積回路チップ内およびチップを搭載するためのパッケージ、モジュール、ボードなどの実装系内における多層配線において、溶媒可溶性有機材料を絶縁層として用いる場合、チップ内ではスピン塗布法により有機絶縁膜が形成され、実装系内ではノズル噴霧法、印刷法などにより有機絶縁膜が形成されるのが、一般的であった。
【0003】
さらに、多層配線には、すぐれた高速信号伝送特性が要求されるが、これを実現するためには、配線幅をできるかぎり微細にするとともに、配線内の特性インピーダンスを一定にするため、絶縁層の厚さ、配線金属層の厚さと幅を高精度に制御する必要がある。
【0004】
また、集積回路の集積度の向上又は小型化のために、同軸型微細配線構造が用いられている。このような同軸型微細配線構造は、従来、次のような方法により作製されている。通常のスリップ線路構造を有するプリント回路ボードの作製方法に付加し て、金属からなる信号配線の両近傍に、レーザ加工、ドリル加工などにより配線に沿って上のグランド電極から下のグランド電極まで絶縁層内に溝を形成し、メッキ法により溝内部に金属膜を堆積し、シールド電極を形成する。なお、この製造方法の詳細は、第16回エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集、(2002)、pp.165-166、に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、面積が広くなるにつれて、絶縁層の厚さを制御することが困難になる傾向があった。スピン塗布法では、面積が広くなるにつれて、回転の速度を遅くせざるをえないため、膜厚分布が悪くなる傾向にある。ノズル噴霧法、印刷法では、スピン塗布法に比べて厚い膜のみに適用でき、厚さの制御も粗い方法であった。
【0006】
また、従来の同軸型微細配線構造の製造方法には、次のような問題点があった。レーザ加工、ドリル加工ともに数十ミクロンが最小の加工寸法であり、数ミクロン以下の微細な加工は、非常に困難であった。また、どちらの加工方法も加工時に熱が発生するため、絶縁層に対する変成、変形などの影響が問題であり、微細化の妨げになっていた。
【0007】
本発明の目的は、同軸型微細配線構造の凸部上の配線金属層上に、極薄い薄膜を高精度に厚さを制御して、形成することが可能な、同軸型配線の形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、鋭意研究の結果、絶縁膜として、溶剤可溶で溶液中でイオン化する溶媒可溶性有機材料を用いて、電界によるクーロン力を用いた堆積法により有機絶縁層を堆積させることにより絶縁層を形成すると共に、クーロン力を用いた堆積法により有機絶縁層を形成するという特徴を利用した、特定のデバイス作製工程を採用することにより上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、基板上に、下からグランド金属層、絶縁層及び配線金属層が形成されている構造体を準備する工程と、
次いで、リソグラフィ工程によりレジストパターンを形成し、それをエッチングマスクとして、基板上の前記3つの膜をドライエッチングして、基板上に上記3層から成る突部を形成する工程と、
第2の絶縁層として使用される溶媒可溶性有機材料を含む溶液の中で、前記配線金属膜を陽極とし、それに対向して陰極を配置し、陽極と陰極の間に直流電圧を印加して、陽極の前記配線金属膜表面に有機材料を堆積させて有機薄膜から成る第2の絶縁層を形成する工程とを含む、同軸型配線の形成方法を提供する。
【0011】
以下、本発明の好ましい態様を図面に基づいて説明する。先ず、本発明の方法に用いられる、溶媒可溶性有機材料を用いて、電解によるクーロン力を用いた堆積法により溝底部上の金属層上に絶縁層を形成する方法を説明する。
【0012】
本発明による、集積回路チップ内又は該チップを搭載するための実装系内における配線の形成方法の好ましい実施例を図1に示す。図1は、電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドによる微細配線構造形成の実施例(実験室レベル)を示している。なお、寸法や、電圧、濃度、温度等の数値は、一例であり、記載の数値に限定されるものではない。また、下記(1)〜(6)の各工程は、図1中の左側に記載されている(1)〜(6)の番号に対応している。
【0013】
(1) 寸法1cm角程度の半導体、石英、サファイアなどの基板10上にパラジウム、白金、金、銀、ニオブ、チタンなどの金属膜によるグランド電極層12を蒸着法、スパッタ法、メッキ法などの常法により形成する。
【0014】
(2) 絶縁層として使用される溶媒可溶性ポリイミドを含む水溶液の中で、金属膜を表面に形成した基板を陽極とし、それに対向して例えば白金からなる陰極を配置し、陽極と陰極の間に10から数100ボルト程度の直流電圧を印加して、陽極の基板表面に有機材料を堆積させ、有機絶縁層14を形成する。溶液漕から取り出して後、純水で水洗を行い、90℃、150℃、270℃の温度でそれぞれ30分づつ乾燥炉でベーキングを行い、清浄な状態にする。
【0015】
(3) 紫外線(i線またはg線)を用いたリソグラフィにより0.5ミクロン幅から50ミクロン幅までの配線用溝形状レジストパターン16を形成する。
【0016】
(4) レジストパターン16をエッチングマスクとして用いながら、CFガスを用いたリアクティブイオンエッチング法などのドライエッチング技術により有機絶縁層をエッチングして、溝を形成する。
【0017】
(5) レジストパターンを残した状態で、パラジウム、白金などのシード金属を蒸着法およびスパッタ法により堆積し、レジスト上の膜を有機溶媒に浸して、リフトオフ法により除去し、溝の中にシード金属層18を形成する。
【0018】
(6) シード金属層の上に無電解メッキ法により銅、銀、金、錫、ニッケルなどの金属配線層20を形成する。
【0019】
以上のプロセスにより、2ミクロン幅から50ミクロン幅までの微細配線の形成が可能である。
【0020】
以上の工程のうち、工程(2)以外の各工程自体はこの分野において周知の方法により行うことができる(なお、工程の組合せは新規である)。
【0021】
工程(2)において用いられる溶媒可溶性ポリイミドについてさらに説明する。このような溶媒可溶性ポリイミド自体は、公知であり、例えば、エレクトロニクス実装学会誌、Vol. 5, No.3, (2002), pp.233-240や国際公開公報WO 01/10964に記載されている電着用組成物中に含まれる、ペンダントカルボキシル基含有溶媒可溶性ポリイミドを好ましく用いることができる。すなわち、側鎖にオキシカルボニル基をもつポジ型感光性ポリイミドを好ましく用いることができる。ここで、オキシカルボニル基は、電着組成物中で遊離の-COO-基を与えるものであり、カルボキシル基(-COOH)が好ましい。該オキシカルボニル基によって、電着が可能になる。
【0022】
ポリイミドは、1又は2種以上のテトラカルボン酸ジ無水物と、1又は2種以上のジアミンとの重縮合により合成される。ポリイミドの側鎖に存在するオキシカルボニル基は、テトラカルボン酸ジ無水物と、ジアミンのいずれに存在してもよいが、ジアミンに存在することが好ましい。
【0023】
ポリイミド上に存在するオキシカルボニル基の割合(酸当量)は特に限定されないが、酸当量(ポリイミドg数/COOH)は500〜5000程度が好ましく、さらに好ましくは700〜3000程度である。
【0024】
ポリイミドを構成するテトラカルボン酸ジ無水物としては、耐熱性の観点から、芳香族テトラカルボン酸ジ無水物が好ましい。好ましい芳香族テトラカルボン酸ジ無水物の例(モノマーとして記載)として、ピロメリット酸ジ無水物(1、2、3、4−ベンゼンテトラカルボン酸ジ無水物)、3、4、3‘、4’―ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、3、4、3‘、4’―ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、2、3、2‘、3’―ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、2、3、3‘、4’―ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)プロパンジ無水物、2、2−ビス(2、3−ジカルボキシフェニル)プロパンジ無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)エーテルジ無水物、ビス(2、3−ジカルボキシフェニル)エーテルジ無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)スルホンジ無水物、ビス(2、3−ジカルボキシフェニル)スルホンジ無水物、4、4‘−{2、2、2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン}ビス(1、2−ベンゼンジカルボン酸無水物)、9、9−ビス{4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}フルオレンジ無水物、1、2、5、6―ナフタレンテトラカルボン酸ジ無水物、2、3、6、7―ナフタレンテトラカルボン酸ジ無水物、1、4、5、8―ナフタレンテトラカルボン酸ジ無水物、3、4、9、10−ペリレンテトラカルボン酸ジ無水物、2、3、5、6―ピリジンテトラカルボン酸ジ無水物、ビシクロ(2、2、2)―オクトー7―エンー2、3、5、6―テトラカルボン酸ジ無水物等をあげることができる。なお、ナフタレンテトラカルボン酸ジ無水物及びピロメリット酸ジ無水物は、難溶性ポリイミドを生成するため、使用量を少なくすることが好ましく、それぞれ、全テトラカルボン酸ジ無水物成分中、15モル%以下とすることが好ましい。
【0025】
また、オキシカルボニル基を有するジアミンとしては、ジアミノカルボン酸が好ましく、ジアミノカルボン酸としては、3,5-ジアミノ安息香酸及び2,4-ジアミノ安息香酸のようなジアミノ安息香酸が好ましい。
【0026】
これらのジアミンの使用量は、特に限定されないが、全ジアミン成分中70〜20モル%程度が好ましく、さらに好ましくは50〜25モル%程度である。
【0027】
また、ポリイミドの感光性を良好にするために、ジアミン成分として、上記したオキシカルボニル基を有するジアミンに加え、分子主鎖中に、カルボニル基、エーテル基、スルフィド基、ジスルフィド基及びスルホニル基の少なくともいずれか1種の基を持つジアミン、及び/又は側鎖にアルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基及びスルホニル基の少なくともいずれか1種を有するジアミンを用いることが好ましい。
【0028】
ジアミン成分は、耐熱性の観点から芳香族ジアミンであることが好ましい。分子主鎖中に、カルボニル基、エーテル基、スルフィド基、ジスルフィド基及びスルホニル基の少なくともいずれか1種の基を持つジアミンの好ましい例(モノマーとして記載)として、4、4‘−(又は3、4’−、3、3‘−、2、4’−)ジアミノジフェニルエーテル、4、4‘−(又は3、3‘−)ジアミノジフェニルスルフォン、4、4‘−(又は3、3‘−、)ジアミノジフェニルスルフィッド、4、4‘−ベンゾフェノンジアミン、3、3‘−ベンゾフェノンジアミン、4、4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4、4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4、4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2、2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3、3‘、5、5’−テトラメチル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン、4、4‘−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、2、2‘−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2、2’−トリフルオロメチル−4、4‘−ジアミノビフェニル、2、2’、6、6‘−テトラメチル−4、4‘−ジアミノビフェニル、2、2’、6、6‘−テトラトリフルオロメチル−4、4‘−ジアミノビフェニル、ビス{(4−アミノフェニル)−2−プロピル}1、4−ベンゼン、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9、9−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン等の芳香族ジアミン、2、6−ジアミノピリジン、2、4−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル−2−プロピル)−1、4−ベンゼン、ジアミノポリシロキサン化合物等のジアミンが挙げられる。
【0029】
また、側鎖にアルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基及びスルホニル基の少なくともいずれか1種を有する芳香族ジアミンの好ましい例(モノマーとして記載)として、2−ニトロ−1、4−ジアミノベンゼン、3、3‘−ジニトロ−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3‘−ジメトキシ−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3‘−ジヒドロキシ−4、4’−ジアミノビフェニル、2、4−ジアミノフェノール及び0−トリジンスルホンを挙げることができる。
【0030】
ジアミン成分として、上記したジアミン以外のジアミンをさらに用いることができる。このようなジアミンの例(モノマーとして記載)として、1、3−ジアミノベンゼン、1、4−ジアミノベンゼン、2、4−ジアミノトルエン、3、3‘−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、2、2−ビス(トリフルオロ)−メチルベンチジン、2、2−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、4、4‘−ジアミノジフェニルメタン、1、5−ジアミノナフタレン及び9、10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン等を挙げることができる。なお、これらのジアミン成分の使用量は、通常、全ジアミン成分中の80〜30モル%程度であり、好ましくは、75〜50モル%程度である。
【0031】
本発明に用いられるポリイミドは、溶剤可溶である。ここで、「溶剤可溶」とは、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に、5重量%以上、好ましくは10重量%以上の濃度で溶解することを意味する。
【0032】
本発明に用いられるポリイミドの分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量として2万5千以上が好ましく、さらに好ましくは3万〜40万である。重量平均分子量がこの範囲内にあると、良好な溶剤可溶性と膜形成性、膜強度及び絶縁性を達成することができる。また、上記分子量範囲を満足すると共に、熱分解開始温度が450℃以上、ガラス転移点が250℃以上であることが耐熱性の観点から好ましい。
【0033】
以上のような、電解堆積可能な溶剤可溶ポリイミドを含む電解堆積用の組成物は、上記の通り、国際公開公報WO 01/10964に詳細に記載されており、また、市販もされている(株式会社ピーアイ技術研究所製「Q-ED-21-129」(商品名))ので、市販品を用いることもできる。
【0034】
図2には、電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドを水溶液中で電解堆積する工程の説明図を示す。陰極と陽極の間に10から数100ボルト程度の直流電圧を引加することにより、負にイオン化されたポリイミドが陽極に引き寄せられ、陽極の金属電極上に析出し、膜22を形成する様子を示している。
【0035】
図3は、電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドを用いた同軸型微細配線構造形成の好ましい実施例を示している。なお、寸法や、電圧、濃度、温度等の数値は、一例であり、記載の数値に限定されるものではない。また、下記(1)〜(5)の各工程は、図1中の左側に記載されている(1)〜(5)の番号に対応している。
【0036】
(1) 半導体、石英、サファイアなどの基板24上にパラジウム、白金、金、銀、ニオブ、チタンなどの金属膜によるグランド金属層26、および、酸化物、窒化物、有機材料などの絶縁膜による絶縁層28、および、白金、金、銀、ニオブ、チタンなどの金属膜による信号配線金属層30を蒸着法、スパッタ法、メッキ法などにより、連続的に形成する。
【0037】
(2) 紫外線(i線またはg線)を用いたリソグラフィにより信号配線用レジストパターン32を形成した後、CF4ガスを用いたリアクティブイオンエッチング法などのドライエッチング技術により基板の表面まで(1)で形成した多層膜を除去する。
【0038】
(3) 電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドを溶かし込んだ水溶液40の中で信号配線を陽極として、対向する白金などの貴金属電極を陰極34として、直流電源38から給電線36を介して10ないし数100ボルト程度の直流電圧を印加し、露出している信号配線金属30上に第2の絶縁膜42を堆積する。なお、電解堆積に用いる溶剤可溶ポリイミド組成物としては、図1の実施例について先に説明したものを用いることができる。
【0039】
(4) 溶液漕から取り出して後、純水で水洗を行い、90℃、150℃、270℃の温度でそれぞれ30分づつ乾燥炉でベーキングを行い、清浄な状態にする。
【0040】
(5) 試料全面に白金、金、銀、ニオブ、チタンなどの金属膜による第2のグランド金属層44を蒸着法、スパッタ法、メッキ法などにより形成する。
【0041】
以上の工程において、有機絶縁膜が立体的構造の表面に均一に堆積されるため、有機絶縁膜の厚さを精密に制御することが可能となり、同軸型配線の特性インピーダンスも高精度に制御される。
【0042】
図4は、図3に示す工程により形成された多数本配列の同軸型微細配線について、4本分の断面形状を示した図である。本発明により、このような多数本の同軸型微細配線を同時に形成することが可能となり、パッケージ、回路基板などへの適用が期待できる。
【0043】
なお、上記実施例では、有機薄膜としてポリイミド材料を用いているが、絶縁層として利用可能な水溶液中でイオン化する高分子材料であれば、他の有機材料も本発明の方法に適用可能である。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、多層微細配線の作製に関して、水溶液中でイオン化する溶媒可溶性有機材料を用いて、電界によるクーロン力を用いた堆積法により有機絶縁層を堆積させ、その後、絶縁層にドライエッチングにより微細な溝を形成し、溝の中にパラジウム、白金などのシード金属層および銅、銀、金などの配線金属を堆積させ、さらにメッキ法により配線を形成することで、微細配線を形成する。これにより、絶縁層および金属配線層の膜について、膜厚の制御性を大幅に改善することができる。したがって、高精度にインピーダンス制御されたデジタル高速信号伝送に適する多層微細配線を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態として、電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドにより微細配線構造を形成する方法を説明するための模式断面図による工程フロー図である。
【図2】本発明の実施形態として、電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドにより絶縁膜を形成する工程の原理を説明するための模式図である。
【図3】本発明の実施形態として、電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドにより同軸型微細配線構造を形成する方法を説明するための模式断面図による工程フロー図である。
【図4】本発明の実施形態として、電解堆積可能な溶媒可溶性ポリイミドにより形成した4本配列の同軸型微細配線の模式断面図である。
【符号の説明】
10 基板
12 グランド電極層
14 有機絶縁層
16 レジストパターン
18 シード金属層
20 金属配線層
22 電解堆積ポリイミド膜
24 基板
26 グランド金属層
28 絶縁層
30 信号配線金属層
32 信号配線用レジストパターン
34 陰極
36 給電線
38 直流電源
40 溶媒可溶性ポリイミドを溶かし込んだ水溶液
42 第2の絶縁膜
44 第2のグランド金属層

Claims (3)

  1. 基板上に、下からグランド金属層、絶縁層及び配線金属層が形成されている構造体を準備する工程と、
    次いで、リソグラフィ工程によりレジストパターンを形成し、それをエッチングマスクとして、基板上の前記3つの膜をドライエッチングして、基板上に上記3層から成る突部を形成する工程と、
    第2の絶縁層として使用される溶媒可溶性有機材料を含む溶液の中で、前記配線金属膜を陽極とし、それに対向して陰極を配置し、陽極と陰極の間に直流電圧を印加して、陽極の前記配線金属膜表面に有機材料を堆積させて有機薄膜から成る第2の絶縁層を形成する工程とを含む、同軸型配線の形成方法。
  2. 前記第2の絶縁層上に、第2のグランド金属層を形成する工程をさらに含む請求項記載の方法。
  3. 前記同軸型配線が、単一の基板上に複数形成される請求項記載の方法。
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