JP4203701B2 - 温水暖房装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水暖房装置の温水熱交換器構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来灯油などの液体燃料を燃焼して、その燃焼排ガスを排出する過程で熱交換して高温の温水を確保するという温水暖房装置には、図5に示すように燃焼排ガスを排出する経路の周囲に温水を貯めるウォータージャケット1を形成し、直接温水を加熱するというタイプと、図6に示すように燃焼排ガスを排出する経路を形成する燃焼筒2を設け、その燃焼筒2の外周面に温水を熱交換するための温水熱交換器3を取り付け、間接的に温水を加熱するというタイプに大別される。前者は比較的能力の大きい業務用などに用いられ、バーナ構造なども堅牢な構成がとられており、バーナ部の耐熱性も材料、構造面で十分配慮した設計がなされていた。後者は比較的能力の小さい家庭用の暖房などに用いられ、運転開始後の暖房の立ち上がりの早さを重視した瞬間加熱タイプの構成にしたものが多く、前記温水熱交換器の構成として燃焼排ガスを排出する経路を形成する燃焼筒2の外周面に略円形状のパイプ3を螺旋状に巻き付けるというものであった。また、灯油などの液体燃料を燃焼するバーナ部4は燃料を気化し、その気化ガスを噴出して火炎を形成する炎口部5と、この炎口部5で完全燃焼できない不完全燃焼排ガスを前記炎口部の下流に設けた二次空気孔6より導入される二次空気と混合して完全燃焼させるための燃焼室7で構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成で、特に燃焼排ガスを排出する経路を形成する燃焼筒を設け、その燃焼筒の外周面に温水を熱交換するための温水熱交換器を取り付け、間接的に温水を加熱するというタイプにおいては、温水熱交換器は燃焼排ガスと熱交換する熱交換器の外周面にのみ巻き付けた構成としているため、暖房能力、つまり温水熱交換器の熱交換能力を増大させようとする場合、燃焼筒の外径を大きくして温水熱交換器との熱交換面積を多く確保するか、燃焼筒の長さを長くして温水熱交換器の巻き数を増やすことで熱交換面積を拡大させるということが必要となり、必然的に本体寸法が大きくなるという問題を有するものであった。また、温水熱交換器は燃焼筒外周面に巻き付けるという構成を採るため、燃焼筒の温度上昇は温水熱交換器との熱交換により軽減されるが、燃焼筒の終端部を覆い燃焼排ガスを収束して排気通路に導く排気蓋近傍の温度は燃焼排ガスにより高温に曝されることになり温度上昇が激しいものになるとともに、その部分からの輻射熱で他の構成部品に影響を与えるという問題もあった。
【0004】
さらに、燃焼筒外周面に温水熱交換器を巻き付けて熱交換させるという構成においては、バーナ部で発生した熱量を有効に熱交換させる構成とは言い難く、かなり多くの熱量を排気口より燃焼排ガスとともに排出していることになり、熱交換効率の面でも問題を有するものであった。
【0005】
本発明は、このような上記問題に鑑みてなしたもので、温水熱交換器の配設構成の適正化を図ることで、バーナ部で発生した熱量を有効に熱交換させ、燃焼排ガス経路の部分的な温度上昇を抑制するとともに、機器本体のコンパクト化を図るようにしている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、バーナと、このバーナに連通し燃焼排ガスを導く燃焼筒と、この燃焼筒の端部を覆い、前記燃焼排ガスを収束して排気通路に導く排気蓋と、温水を熱交換する温水熱交換器とを備え、前記温水熱交換器は排気蓋と排気蓋押さえに温水パイプを挟み込んだ構成としている。
【0007】
上記発明によれば、バーナで発生した燃焼排ガスを収束して排気通路に導く排気蓋に温水パイプを密着して取り付け、前記温水パイプを挟み込むように排気蓋押さえで覆って温水熱交換器を構成しているため、温水パイプを完全に燃焼排ガスを遮蔽するための部材で覆う構成となり、温水パイプからの放熱を遮断することでバーナ部で発生した熱量を有効に熱交換させることができ熱交換効率の向上が図れる。つまり、従来では廃熱として放出していた燃焼排ガスを熱交換により温水を得る構成としているため、バーナ部で発生した熱量を無駄なく利用することができるとともに、燃焼筒周壁に巻き付けて構成した主熱交換器に加えて温水熱交換器を増設することができるため、暖房能力の増大にも寄与するものである。
【0008】
さらに、燃焼筒周面を温水が循環する構成となるため、機器本体の温度上昇を抑えることができ、特に燃焼排ガス経路の全般において部分的な温度上昇のない安全な温水暖房装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1の温水暖房装置は、バーナと、このバーナに連通し燃焼排ガスを導く燃焼筒と、この燃焼筒の端部を覆い、前記燃焼排ガスを収束して排気通路に導く排気蓋と、温水を熱交換する温水熱交換器とを備え、前記温水熱交換器は排気蓋と排気蓋押さえに温水パイプを挟み込んだ構成としている。
【0010】
そして、バーナで発生した燃焼排ガスを収束して排気通路に導く排気蓋に温水パイプを密着して取り付け、前記温水パイプを挟み込むように排気蓋押さえで覆って温水熱交換器を構成しているため、温水パイプを完全に燃焼排ガスを遮蔽するための部材で覆う構成となり、温水パイプからの放熱を遮断することでバーナ部で発生した熱量を有効に熱交換させることができ熱交換効率の向上が図れる。つまり、従来では廃熱として放出していた燃焼排ガスを熱交換により温水を得る構成としているため、バーナ部で発生した熱量を無駄なく利用することができるとともに、燃焼筒周壁に巻き付けて構成した主熱交換器に加えて温水熱交換器を増設することができるため、暖房能力の増大にも寄与するものである。
【0011】
さらに、燃焼筒周面を温水が循環する構成となるため、機器本体の温度上昇を抑えることができ、特に燃焼排ガス経路の全般において部分的な温度上昇のない安全な温水暖房装置を提供することができる。
【0012】
また、請求項1の温水暖房装置は、温水パイプは略U字型に形成するとともに、排気蓋及び排気蓋押さえに形成した溝に密着して取り付け、前記排気蓋及び排気蓋押さえと共に固定具を介して一体化構成としている。
【0013】
そして、温水パイプを略U字型に形成することで、排気蓋及び排気蓋押さえでの熱交換面積を効果的に確保し、熱交換効率のアップと暖房能力の増大を図るようにするとともに、温水パイプと排気蓋及び排気蓋押さえは一体化構成とし、組立性の向上を図るようにしている。
【0014】
また、請求項2の温水暖房装置は、排気蓋と排気蓋押さえにより形成される溝高さが、U字状の温水パイプの直径よりも短くなるようにしている。
【0015】
また、請求項3の温水暖房装置は、排気蓋と排気蓋押さえにより形成される溝の内径が、U字状の温水パイプの外径よりも小さくなるようにしている。
【0016】
また、請求項4の温水暖房装置は、排気蓋と排気蓋押さえにより形成される溝の形状が、排気蓋または排気蓋押さえ側の少なくとも一方に一部平らな面を持つ構成としている。
【0017】
そして、温水パイプを排気蓋と排気蓋押さえで形成される溝内に圧入するように装着することで密着性を高め熱交換効率のアップを図り、また温水パイプと密着する排気蓋または排気蓋押さえ側の少なくとも一方に一部平らな面を持つ構成とすることで、圧入時に温水パイプの一部が内側に変形することなく、排気蓋と排気蓋押さえで形成される溝に沿って装着でき、温水パイプの径がばらついたり、変形している場合でも密着性を高めることができる。
【0018】
また、請求項5の温水暖房装置は、排気蓋は燃焼筒内の一部に内通させた複数のフィンを一体化して設けた構成としている。
【0019】
また、請求項6の温水暖房装置は、排気蓋は中央部に排気口を有し、その周りに放射状となる複数のフィンを一体化して設けた構成としている。
【0020】
また、請求項7の温水暖房装置は、排気蓋の放射状となる複数のフィンの略中央部に、略円筒状のフィンを設け、放射状のフィンを内側と外側に分離し、排気口を前記略円筒状のフィンの内側に連通するように構成している。
【0021】
そして、排気蓋の燃焼筒側に内側と外側に分離した放射状のフィンを設けることにより、燃焼排ガスをフィンの外側から内側に迂回させながら排気口に導くことができるため、熱交換面積を広く確保でき、熱交換効率を向上させることができる。
【0022】
また、請求項8の温水暖房装置は、排気蓋の放射状となる複数のフィン全体を抵抗筒で覆い、抵抗筒の排気蓋側には燃焼筒と連通した開口部を設け、前記抵抗筒は排気口まで連通するように構成している。
【0023】
そして、燃焼筒内に抵抗筒を挿通させ、その抵抗筒の内側に排気蓋に一体に形成した複数のフィンを挿通させるようにしているため、燃焼排ガスは抵抗筒により燃焼筒内壁に設けた複数のフィンの間を通って抵抗筒の排気蓋側に設けた燃焼筒と連通した開口部より排気蓋のフィンを通って排気口に流れることになり、燃焼筒表面に巻き付けて構成した主熱交換器での熱交換効率を向上させることができるとともに、排気蓋に取り付けた温水熱交換器での熱交換効率も併せて向上することができる。
【0024】
また、請求項9の温水暖房装置は、抵抗筒には排気蓋側とは別に、少なくとも一カ所以上の燃焼筒内と連通する開口部を有する構成としている。
【0025】
そして、排気蓋に直接連通させた排気経路により排気蓋の温度を上げて排気蓋に取り付けた温水熱交換器での熱交換効率を向上させるとともに、抵抗筒の別の箇所に設けた開口部により他の排気経路を形成し、複数系統の排気経路を構成して各々の排気経路における燃焼排ガスの流量を変えることで、排気経路の固有振動数を変更し、振動燃焼の発生を抑えることができる。
【0026】
また、請求項10の温水暖房装置は、排気蓋のフィンは排気の流れに対して複数の独立した通路を構成し、その断面積が略等しくなるように配置している。
【0027】
そして、燃焼排ガスを複数の経路に流すことで熱交換効率を上げるとともに、複数の経路の断面積を略等しくすることで流速の均一化を図り、排気蓋の圧損を低減しながら熱交換効率の向上を図る。
【0028】
また、請求項11の温水暖房装置は、排気蓋のフィンの通路は、燃焼筒から排気口までの通路面積を緩やかに小さくなる側に変化させて構成している。
【0029】
そして、燃焼排ガスが排気蓋で熱交換されると、温度低下に伴い気体の体積が収縮して流速の不均一が発生し、異常音や熱交換効率の低下が起こる。そこで、本発明は排気蓋のフィン通路を徐々に狭める構成とし、流速の均一化を図ることで上記不具合を解消でき、かつ排気蓋のコンパクト化を図ることができる。
【0030】
また、請求項12の温水暖房装置は、排気蓋押さえは、温水パイプと密着すると共に、排気蓋とも密着面を持つ構成としている。
【0031】
そして、温水パイプを挟み込む構成において、排気蓋と排気蓋押さえを密着面を有した構成とすることで、排気蓋の熱を効果的に排気蓋押さえに伝導し、全体的に温水パイプとの熱交換を行うことで熱交換効率の向上を図ることができる。
【0032】
また、請求項13の温水暖房装置は、排気蓋及び排気蓋押さえは、材質がアルミ合金としたものである。
【0033】
そして、熱伝導性に優れ、加工が容易なアルミ合金を用いることで、複雑な形状を有するフィンを一体形成することができ、熱交換効率の高い温水熱交換器を作ることができる。
【0034】
また、請求項14の温水暖房装置は、排気蓋および排気蓋押さえは、材質が92%以上の純度のアルミ合金または純アルミとしたものである。
【0035】
そして、加工性は劣るが、熱伝導性に優れた92%以上のアルミ合金を採用することで熱交換効率を確実に向上することができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0037】
図1は本発明の実施例の温水暖房装置の構成図、図2は同装置の断面詳細図、図3は同装置の排気蓋及び排気蓋押さえの構成図、図4は同装置の排気蓋に温水パイプを組み込んだ図である。
【0038】
図1において、11はバーナで、燃焼用空気を送風するモータ12、ファン13と燃料ポンプ14より供給される燃料を気化する気化筒15及び火炎を形成する炎孔部16等で形成されている。17は燃焼筒で前記バーナ11における燃焼を促進し、完全燃焼させるための空間で内面に複数のフィン18を設け、内通部に燃焼排ガスの排気抵抗となる抵抗筒19を配設している。そして、燃焼排ガスは抵抗筒19により燃焼筒17内面のフィン18間を通って、矢印で示すように排気側に流れる。また、抵抗筒19には燃焼筒17に連通する開口部19aを設け、前記矢印で示すように流れる燃焼排ガス経路以外に別の経路を形成するようにして、排気経路の固有振動数を変更するようにしている。この別の経路を形成して燃焼排ガスの流量を変更することで、燃焼により発生する振動数と排気経路の持つ固有振動数が共振して起こる振動燃焼を抑えることができる。
【0039】
また、燃焼筒17の外周面には主熱交換器となる熱交換パイプ20を巻き付け、燃焼筒17で発生する熱により循環水を熱交換するようにしている。21は排気蓋で燃焼筒17の端部に設け、燃焼排ガスを収束して排気側に導くようにしている。そして、この排気蓋21には図3に示すように、燃焼筒17内に配設した抵抗筒19に内通するように複数のフィン22を放射状に一体化して設け、かつ排気蓋21には排気通路23に連通した開口部24に燃焼排ガスを導くための複数の外通路25a及び内通路25を設け、略中央部に設けた内通路25に連通するように開口部24を設け、そして、前記複数の内通路25はそれぞれの断面積が略等しくなるように配置するとともに、燃焼筒17側から開口部24側に向かって通路面積が緩やかに小さくなるような勾配を設けた構成としている。
【0040】
また、排気蓋21の上面には図4に示すように、補助温水熱交換器となる略U字状の熱交換パイプ26が排気蓋21と排気蓋押さえ27に設けられた溝に密着させて挟み込まれた状態でビス38等の固定具で一体化して取り付けられている。そして、排気蓋21と排気蓋押さえ27はアルミ合金または92%以上の純度のアルミ合金または純アルミ等を用いて構成し、排気蓋21と排気蓋押さえ27により形成される溝21aは内径が熱交換パイプ26の外径より小さくなるか、または溝高さが熱交換パイプ26の直径より短くなるようにして熱交換パイプ26が排気蓋21と排気蓋押さえ27に完全に密着するようにしている。
【0041】
また、前記溝21aの形状を排気蓋21または排気蓋押さえ27側の一方に平らな面を持つ構成として、挟み込むときに熱交換パイプ26が内側に変形しないようにしている。さらに、前記排気蓋21と排気蓋押さえ27で熱交換パイプ26を挟み込んだ状態において、排気蓋21と排気蓋押さえ27は密着面を有する構成として両者間の熱伝導を良好にするとともに、熱交換パイプ26を完全に覆い放熱ロスをなくするようにしている。
【0042】
そして、熱交換パイプ26は燃焼筒17の外周面に取り付けられた熱交換パイプ20とは分割して設けた構成としており、接続パイプ28により接続することで熱交換パイプ20と26が連通され、温水熱交換回路を形成することができるようになっている。29は排気口で前記排気通路23より導かれる燃焼排ガスを大気に放出するための開口部である。30は給気口で排気口29に隣接して設け、燃焼用空気を取り入れるための開口部を形成し、給気口30より取り入れられた空気は給気管31を介してバーナ11に供給するようにしている。32は仕切板、33は天板である。34は循環ポンプで前記熱交換パイプ20、26で熱交換された循環水を接続パイプ35を介して接続継手36より放熱器(図示せず)に循環する。37は水タンクで循環水補給用のタンク、38は排気蓋21と排気蓋押さえ27を固定するビス、39は熱交換パイプ26の表面に設けた温度検出器、40は温度検出器39を取り付けるための金具である。
【0043】
以上のように構成された温水暖房装置において、その動作を説明する。燃焼動作が開始されると、所定のシーケンスに基づき気化筒14が加熱動作を開始し、所定温度に達するとモータ12及びファン13により燃焼用空気の送風動作が開始される。燃焼用空気は給気口30より取り入れられ、給気管31を通って供給される。そして、燃料ポンプ14からの燃料供給に伴いバーナ11での燃焼が開始されると、燃焼排ガスは抵抗筒19の排気抵抗により燃焼筒17の内面に設けたフィン18間を通って排気蓋21に到達する。
【0044】
そして、燃焼排ガスは抵抗筒19の上部開口より抵抗筒19内に導かれ、抵抗筒19に内通させた排気蓋21のフィン22で形成する外通路25aを通って下向きに流れ、排気蓋21の略中央部に設けた複数の内通路25より排気通路23に連通した開口部24より排気通路23を通って排気口29より大気に放出される。上記燃焼排ガスの流れにおいて、排気蓋21に設けたフィン22で形成される外通路25aを通って内通路25より開口部24に至る過程で燃焼排ガスの熱量を排気蓋21側に吸熱するようにしている。そして、排気蓋21側で吸熱した熱量は排気蓋21と排気蓋押さえ27で挟み込むように密着して熱交換パイプ26を取り付けているため、有効に熱交換させることができるとともに、放熱ロスを最小限に抑えることができ、熱交換効率の向上が図れるものである。
【0045】
また、燃焼排ガスの排出経路において、燃焼筒17と排気蓋21の2箇所で燃焼排ガスの熱量を熱交換する部分を設けた構成とし、その熱交換部分にそれぞれ温水との熱交換を行う熱交換パイプ20、26を取り付けることで熱交換面積を増大し、熱交換能力の向上を図るようにしている。
【0046】
また、排気蓋21の上面に熱交換パイプ26を設けた構成とすることで、燃焼排ガスが収束し比較的温度が高くなりやすい排気蓋21を含む排気通路23との接続部分の温度を低下させることが可能となり、この近傍の構成部品の温度余裕度を確保することができ、信頼性の向上につながるものである。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の温水暖房装置によれば、バーナで発生した燃焼排ガスを収束して排気通路に導く排気蓋に温水パイプを密着して取り付け、前記温水パイプを挟み込むように排気蓋押さえで覆って温水熱交換器を構成しているため、温水パイプを完全に燃焼排ガスを遮蔽するための部材で覆う構成となり、温水パイプからの放熱を遮断することでバーナ部で発生した熱量を有効に熱交換させることができ熱交換効率の向上が図れる。つまり、従来では廃熱として放出していた燃焼排ガスを熱交換により温水を得る構成としているため、バーナ部で発生した熱量を無駄なく利用することができるとともに、燃焼筒周壁に巻き付けて構成した主熱交換器に加えて温水熱交換器を増設することができるため、暖房能力の増大にも寄与するものである。
【0048】
さらに、燃焼筒周面を温水が循環する構成となるため、機器本体の温度上昇を抑えることができ、特に燃焼排ガス経路の全般において部分的な温度上昇のない安全な温水暖房装置を提供することができる。
【0049】
また、請求項1の温水暖房装置によれば、温水パイプを略U字型に形成することで、排気蓋及び排気蓋押さえでの熱交換面積を効果的に確保し、熱交換効率のアップと暖房能力の増大を図るようにするとともに、温水パイプと排気蓋及び排気蓋押さえは一体化構成とし、組立性の向上を図ることができる。
【0050】
また、請求項2、3、4の温水暖房装置によれば、温水パイプを排気蓋と排気蓋押さえで形成される溝内に圧入するように装着することで密着性を高め熱交換効率のアップを図り、また温水パイプと密着する排気蓋または排気蓋押さえ側の少なくとも一方に一部平らな面を持つ構成とすることで、圧入時に温水パイプの一部が内側に変形することなく、排気蓋と排気蓋押さえで形成される溝に沿って装着でき、温水パイプの径がばらついたり、変形している場合でも密着性を高めることができる。
【0051】
また、請求項5、6、7の温水暖房装置によれば、排気蓋の燃焼筒側に内側と外側に分離した放射状のフィンを設けることにより、燃焼排ガスをフィンの外側から内側に迂回させながら排気口に導くことができるため、熱交換面積を広く確保でき、熱交換効率を向上させることができる。
【0052】
また、請求項8の温水暖房装置によれば、燃焼筒内に抵抗筒を挿通させ、その抵抗筒の内側に排気蓋に一体に形成した複数のフィンを挿通させるようにしているため、燃焼排ガスは抵抗筒により燃焼筒内壁に設けた複数のフィンの間を通って抵抗筒の排気蓋側に設けた燃焼筒と連通した開口部より排気蓋のフィンを通って排気口に流れることになり、燃焼筒表面に巻き付けて構成した主熱交換器での熱交換効率を向上させることができるとともに、排気蓋に取り付けた温水熱交換器での熱交換効率も併せて向上することができる。
【0053】
また、請求項9の温水暖房装置によれば、排気蓋に直接連通させた排気経路により排気蓋の温度を上げて排気蓋に取り付けた温水熱交換器での熱交換効率を向上させるとともに、抵抗筒の別の箇所に設けた開口部により他の排気経路を形成し、複数系統の排気経路を構成して各々の排気経路における燃焼排ガスの流量を変えることで、排気経路の固有振動数を変更し、振動燃焼の発生を抑えることができる。
【0054】
また、請求項10の温水暖房装置によれば、燃焼排ガスを複数の経路に流すことで熱交換効率を上げるとともに、複数の経路の断面積を略等しくすることで流速の均一化を図り、排気蓋の圧損を低減しながら熱交換効率の向上を図る。
【0055】
また、請求項11の温水暖房装置によれば、燃焼排ガスが排気蓋で熱交換されると、温度低下に伴い気体の体積が収縮して流速の不均一が発生し、異常音や熱交換効率の低下が起こる。そこで、本発明は排気蓋のフィン通路を徐々に狭める構成とし、流速の均一化を図ることで上記不具合を解消でき、かつ排気蓋のコンパクト化を図ることができる。
【0056】
また、請求項12の温水暖房装置によれば、温水パイプを挟み込む構成において、排気蓋と排気蓋押さえを密着面を有した構成とすることで、排気蓋の熱を効果的に排気蓋押さえに伝導し、全体的に温水パイプとの熱交換を行うことで熱交換効率の向上を図ることができる。
【0057】
また、請求項13の温水暖房装置によれば、熱伝導性に優れ、加工が容易なアルミ合金を用いることで、複雑な形状を有するフィンを一体形成することができ、熱交換効率の高い温水熱交換器を作ることができる。
【0058】
また、請求項14の温水暖房装置によれば、加工性は劣るが、熱伝導性に優れた92%以上のアルミ合金を採用することで熱交換効率を確実に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における温水暖房装置の構成図
【図2】同装置の断面詳細図
【図3】(a)同装置の排気蓋と排気蓋押さえの構成の上面図
(b)同装置の排気蓋と排気蓋押さえの構成のA−A断面図
(c)同装置の排気蓋と排気蓋押さえの構成のB−B断面図
【図4】(a)同装置の排気蓋に温水パイプを取り付けた構成の上面図
(b)同装置の排気蓋に温水パイプを取り付けた構成の正面図
【図5】従来の温水暖房装置の構成図
【図6】従来の温水暖房装置の他の構成図
【符号の説明】
11 バーナ
17 燃焼筒
21 排気蓋
26 熱交換パイプ(温水熱交換器)
27 排気蓋押さえ
Claims (14)
- バーナと、前記バーナに連通し燃焼排ガスを導く燃焼筒と、前記燃焼筒の端部を覆い、前記燃焼排ガスを収束して排気通路に導く排気蓋と、温水を熱交換する温水熱交換器とを備え、前記温水熱交換器は排気蓋と排気蓋押さえに温水パイプを挟み込んで構成し、温水パイプは略U字型に形成するとともに、排気蓋及び排気蓋押さえに形成した溝に密着して取り付け、前記排気蓋及び排気蓋押さえと共に固定具を介して一体化構成とした温水暖房装置。
- 排気蓋と排気蓋押さえにより形成される溝高さが、U字状の温水パイプの直径よりも短くなるようにした請求項1記載の温水暖房装置。
- 排気蓋と排気蓋押さえにより形成される溝の内径が、U字状の温水パイプの外径よりも小さくなるようにした請求項1または2記載の温水暖房装置。
- 排気蓋と排気蓋押さえにより形成される溝の形状が、排気蓋または排気蓋押さえ側の少なくとも一方に一部平らな面を持つ構成とした請求項1ないし3のいずれか1項記載の温水暖房装置。
- 排気蓋は燃焼筒内の一部に内通させた複数のフィンを一体化して設けた請求項1ないし4のいずれか1項記載の温水暖房装置。
- 排気蓋は中央部に排気口を有し、その周りに放射状となる複数のフィンを一体化して設けた請求項1ないし5のいずれか1項記載の温水暖房装置。
- 排気蓋の放射状となる複数のフィンの略中央部に、略円筒状のフィンを設け、放射状のフィンを内側と外側に分離し、排気口を前記略円筒状のフィンの内側に連通するように構成した請求項6記載の温水暖房装置。
- 排気蓋の放射状となる複数のフィン全体を抵抗筒で覆い、抵抗筒の排気蓋側には燃焼筒と連通した開口部を設け、前記抵抗筒は排気口まで連通するように構成した請求項6または7記載の温水暖房装置。
- 抵抗筒には排気蓋側とは別に、少なくとも一カ所以上の燃焼筒内と連通する開口部を有する構成とした請求項8記載の温水暖房装置。
- 排気蓋のフィンは排気の流れに対して複数の独立した通路を構成し、その断面積が略等しくなるように配置した請求項6ないし9のいずれか1項記載の温水暖房装置。
- 排気蓋のフィンの通路は、燃焼筒から排気口までの通路面積を緩やかに小さくなる側に変化させて構成した請求項6ないし10のいずれか1項記載の温水暖房装置。
- 排気蓋押さえは、温水パイプと密着すると共に、排気蓋とも密着面を持つ構成とした請求項1ないし11のいずれか1項記載の温水暖房装置。
- 排気蓋及び排気蓋押さえは、材質がアルミ合金とした請求項1ないし12のいずれか1項記載の温水暖房装置。
- 排気蓋および排気蓋押さえは、材質が92%以上の純度のアルミ合金または純アルミとした請求項1ないし13のいずれか1項記載の温水暖房装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000039562A JP4203701B2 (ja) | 2000-02-17 | 2000-02-17 | 温水暖房装置 |
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