JP4202173B2 - Dislocation segment, manufacturing method thereof, manufacturing apparatus thereof, and superconducting application equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本の素線を転位撚り合わせてなる転位セグメントとその製造方法及びその製造装置並びに超電導応用機器に係る。より詳細には、個々の素線の上面に支持材を配することにより、素線のフープ力への耐性を向上させた転位セグメントとその製造方法及びその製造装置並びに超電導応用機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
超電導ケーブルに交流電流を通電した時の偏流を抑制する方法として、テープ状の超電導体からなる素線を複数本、転位撚り合わせてなる、転位超電導テープユニットと呼ばれる転位撚線構造(以下、転位セグメントと略称する)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図8は従来の転位セグメントを示す一例であり、図8(a)は斜視図、図8(b)はC−C’部分の断面図である。図8に示すように、例えば複数本のテープ状の素線816を転位撚り合わせした転位セグメント810は、特定の素線818が、隣接する他の素線818の上に向かって渡る転位部(以下、転位渡り部と呼ぶ)811を形成している。例えば素線818が柔軟性に富んだ例えば金属材料で構成される場合には、素線818の幅を2mm程度とすれば、転位渡り部811の長さPを100mm程度に設定できる。
【0004】
上記構成からなる転位セグメントを円筒状コアの周囲に複数本、撚り合わせてなる超電導導体(超電導ケーブル)は、交流電流を通電した時、偏流を抑制する効果を有することは広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、従来の超電導ケーブルは、テープ状の超電導体からなる素線を単体で、すなわち素線のみで構成した転位セグメントを用いていたので、強度の点において不十分であった。
【0006】
上記の素線単体からなる転位セグメントの強度を改善する試みとしては、シース材の高強度化を図る方法が開示されている。この方法を採用した転位セグメントは、ある程度の強度改善が認められた。しかし、この方法は、超電導特性への影響を抑えるという根本的な問題を内在していることから、飛躍的な効果を期待するのは難しい。
【0007】
そこで、本発明者らは、先の出願(特願2001−282433号)において、転位セグメントの強度を改善する他の試みとして、素線を複数本重ねた上に更に支持材を沿わせてなるものを複数用い、これらを撚り込むことで形成される補強型転位セグメントを提案している。
【0008】
図9は従来の転位セグメントを示す他の一例であり、先の出願にて開示したものである。これは交流電流通電時において偏流を抑制した構造の超電導ケーブルに好適である。図9において(a)は斜視図、(b)はC−C’部分の断面図である。
【0009】
本例に係る転位セグメント910は、図9(a)に示すように複数本(図面では8本)のテープ状の超電導導体からなる素線918と、複数本(図面では4本)のテープ状の補強材916とが転位撚り合わせてなる長尺の帯状のものである。
【0010】
さらに詳述すると、テープ状の素線918を上下左右に積層した積層体(図面では素線18を4本束ねた積層体)18a、18aの間にテープ状の補強材916、916が左右に並列され、さらに一方の積層体918aの上にテープ状の補強材916が添設され、他方の積層体918aの下にテープ状の補強材916が添設されている。そして、これらの複数本のテープ状の素線918と複数本のテープ状の補強材916は撚り合わす際に、各テープ状の素線918や各テープ状の補強材916がその長尺方向において、順次その位置を代えて変位するように撚り合わされたものである。
【0011】
超電導導体のみを撚り合わせてなる従来の転位セグメント810に比較すると、上記構成からなる転位セグメント910は、超電導体からなる素線の積層体同士の間に補強材を配することにより、実際の高磁界用マグネットに応用する場合には、電磁力によるテープ単線に加わるフープ力を支える機能が付与されるので、かなり補強の点から改善されることが分かった。
【0012】
しかしながら、さらに大さな電流を流すと、上述した超電導導体の積層体の間に補強材を差し挟む構成では、安定してフープ力に抗することは難しくなり、さらなる改善策が求められていた。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−203958号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、高磁界用マグネットなどに応用する際に、電磁力によるテープ単線に加わるフープ力を支える機能を備えてなる、転位セグメントとその製造方法及びその製造装置並びに超電導応用機器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る転位セグメントは、テープ状の素線を複数本、前記素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配して転位撚り合わせてなり、前記素線は金属基材上に超電導層を具備したものであることを特徴としている。
【0016】
かかる構成によれば、複数本のテープ状の素線を転位撚り合わせるに際し、素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配した。すなわち個々の素線は必ずその上面にテープ状の支持体が接した形態をなす。ゆえに、それぞれの素線に電磁力によりフープ力が加わった場合、素線ごとに個別に設けた支持体は各素線をフープ力に抗する方向に支える手段として働く。特に、上記構成では各素線ごとに支持体を配しているので、この支える手段としての作用は最も効率よく働き、その機能を最大限に発揮させることが可能となる。
【0017】
つまり、上記転位セグメントは、テープ状の素線と支持体各1枚が1組になった転位撚り線構造を採ることで、電磁力対策(補強効果)が生まれる。
例えば、超電導体からなる素線で構成された転位セグメントをコイルに用いる場合には、各素線に対して電磁力(フープ力)が加わるが、このとき支持体が素線に加わるフープ力を支える方向に位置していないと、素線の超電導特性が劣化してしまう。支持体を素線の上側に位置させることにより、コイルに巻いたとき、常に超電導体からなる素線に加わるフープ力を支えることが可能になる。
【0018】
前記素線としては、金属基材上に超電導層を具備させたものが好適である。
本発明に係る転位セグメントでは、それぞれの素線ごとにフープ力に抗する方向に支える手段として個別に支持体を設けているので、従来のように基材に適当な柔軟性を有する材質のものを敢えて選択する必要は無くなる。したがって、転位撚り合わせ加工が難しいが、強度が高く剛性も高い金属基材を利用することが可能となる。特に、金属基材として、例えばステンレス鋼やハステロイ合金を使用すれば、引張強度や剛性を格段に強化できるのでより好ましい。
【0019】
また、本発明に係る超電導層としては、酸化物超電導体からなるものを利用することができる。
本発明に係る転位セグメントにおいては、上記金属基材を用いることができるので、蒸着等の薄膜形成技術を利用して金属基材の表面に高性能の酸化物超電導体層を形成することが容易だからである。
【0020】
かかる構成の転位セグメントにおいて、支持体は、1.0×10−7Ω・m以上の比抵抗を有することにより、上述した電磁力対策(補強効果)に加えて交流損失対策も図ることができる。このような範囲の抵抗値を有する材料としては、ステンレス鋼、各種FRP材、Cu基合金等が挙げられる。
【0021】
すなわち、超電導体からなる素線で構成された転位セグメントに通電する場合、セグメントを構成する素線に絶縁被膜を施していない場合には、電流増加時にヒステリシス損失、渦電流損失、結合損失が発生する。このような課題に対して、本発明では素線間に高強度であるとともに電気抵抗の比較的高い金属材料を挟み込むことによって、これらの交流損失を抑制できる。その結果、電流の損失を低減するとともに、発熱量の減少による冷媒蒸発量の抑制も図ることが可能となる。
【0022】
また、かかる構成の転位セグメントにおいて、支持体は、5.0×10−7Ω・m以下の比抵抗を有することにより、上述した電磁力対策(補強効果)に加えて電流バイパス効果も改善することができる。このような範囲の抵抗値を有する材料としては、Cu基合金、Cu、Ag合金、カーボンファイバー等が挙げられる。
【0023】
すなわち、超電導体からなる素線で構成された転位セグメントに定常電流(超電導状態)を通電している際に、外部擾乱あるいは導体内部における擾乱等により、超電導状態が壊れて常伝導状態になることがある。このとき、場合によっては転位セグメントを構成する素線の焼損にもつながることから、通常、超電導マグネットには保護を目的とした回路を組み込んだり、素線自身に安定化を目的とした低抵抗材料を組み込んだりする対策をとる必要があった。このような課題に対して、本発明では素線に比較的低抵抗な銅合金などを組み込むことにより、超電導状態が壊れて常伝導状態に移行し、導体温度が上昇して超電導線が焼き切れる前に、銅合金側に電流がバイパスして超電導線の温度上昇を防止する役割を果たすことになる。
【0024】
本発明に係る転位セグメントの製造方法は、テープ状の素線を複数本、その厚さ方向及び幅方向に並べて列状に集合させ、これらの素線を長さ方向の所定間隔ごとに素線の厚さ方向及び幅方向に順次転位させる転位セグメントの製造方法であり、前記素線として金属基材上に超電導層を具備したものを用い、該素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配し、該素線を複数本、転位撚り合わせる工程を少なくとも具備したことを特徴としている。
【0025】
上記工程を備えた製造方法であれば、まず、前記素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配することにより、個々の素線がその上面にそれぞれ一つの支持体を載せて一体化された状態を形成できる。次いで、このように支持体を載せた素線を複数本、転位撚り合わせることにより、上述した構成からなる本発明の転位セグメントを安定して製造することが可能となる。
【0026】
本発明に係る転位セグメントの製造装置は、テープ状の素線を複数本、その厚さ方向及び幅方向に並べて列状に集合させ、これらの素線を長さ方向の所定間隔ごとに素線の厚さ方向及び幅方向に順次転位させる転位セグメントの製造装置であり、
前記素線を繰り出す第一送出しボビンと該素線に対応してテープ状の支持体を繰り出す第二送出しボビンとを素線ごとに備える送出し装置と、
前記第一送出しボビンから繰り出されてきた素線の上面に前記第二ボビンから繰り出されてきた支持体を重ねながら撚りを加える分線ダイスを、素線ごとに備える転位力付与装置と、
前記分線ダイスから繰り出されてきた、支持体が重なった素線を転位集合化させて転位セグメントを形成する撚り口装置と、
を少なくとも具備したことを特徴としている。
【0027】
上記構成をなす送出し装置は、前記素線を繰り出す第一送出しボビンと該素線に対応してテープ状の支持体を繰り出す第二送出しボビンとを素線ごとに備えるているので、素線と支持体を別々に、転位撚線化を図るために用いる転位力付与装置へ向けて送り出すことができる。
【0028】
また、送出し装置の後段に配される転位力付与装置は、上述したように前記第一送出しボビンから繰り出されてきた素線の上面に前記第二ボビンから繰り出されてきた支持体を重ねながら撚りを加える分線ダイスを、素線ごとに備えているので、素線と支持体を組み合わせて、あたかも1つのテープのようにして転位撚線化をすることが可能となる。
【0029】
さらに、転位力付与装置の後段に配される撚り口装置は、前述した分線ダイスから繰り出されてきた、支持体が重なった素線を転位集合化させて転位セグメントを形成するので、個々の素線は必ずその上面にテープ状の支持体が接して設けられた形態の転位セグメントが得られる。
【0030】
つまり、上記構成からなる転位セグメントの製造装置は、それぞれの素線に電磁力によりフープ力が加わった場合、素線ごとに個別に設けた支持体は各素線をフープ力に抗する方向に支える手段として機能する転位セグメントを安定して作製することに寄与する。
【0031】
本発明に係る超電導応用機器は、上述した本発明の転位セグメントを用いて構成されたものである。超電導応用機器としては、例えば、超電導ケーブルや、超電導変圧器、超電導マグネット、超電導限流器等が具体的に挙げられる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る転位セグメントとその製造方法及びその製造装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
<転位セグメント>
図1は、本発明に係る転位セグメントの実施形態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はA−A’部分の断面図である。
【0034】
本実施形態の転位セグメント10は、図1(a)に示すように、テープ状の素線18を複数本(図面では8本)、素線18の各々の上面にテープ状の支持体16(図面では8本)を沿わせるように配して転位撚り合わせてなる長尺の帯状のものである。図1(a)において、11は転位渡り部、12は非転位渡り部を表す。
【0035】
換言すると、本実施形態の転位セグメント10は、8本のテープ状の素線18とその上面にそれぞれ設けた支持体16は、1本の素線18とその上に配された支持体が一体をなし、各素線18がその長尺方向において順次その位置を代えて変位するように転位撚り合わせたものである。
【0036】
なお、図1では省略してあるが、上記の転位撚り合わせした構成における転位渡り部11と非転位渡り部12を保形用テープ(不図示)で適宜、1箇所あるいは複数箇所、保形する形態を採っても構わない。
【0037】
図1に示すように、転位セグメント10は、複数本のテープ状の素線18を転位撚り合わせるに際し、素線18の各々の上面にテープ状の支持体16を沿わせるように配置されている。すなわち個々の素線18は必ずその上面にテープ状の支持体16が接した形態をとることになる。
【0038】
したがって、それぞれの素線18に電磁力によりフープ力が加わった場合、素線18ごとに個別に設けた支持体16は各素線18をフープ力に抗する方向に支える手段として機能する。特に、上記構成では各素線18ごとに支持体16を配しているので、この支える手段としての作用は最も効率よく働くこととなる。その結果、その機能は最大限に発揮させる。
【0039】
素線18としては、図1(b)に示すようにテープ状の平角断面を備えた素線であれば、いかなる材料の素線であっても構わないが、好適には超電導素線21の表面に硫化処理が施されて高抵抗化膜22が形成されたものが用いられる。その断面形状としては矩形状が望ましい。
【0040】
本発明においては、前記素線として金属基材上に超電導層を具備させたものを利用することができる。図1に示すように、本発明に係る転位セグメント10では、それぞれの素線18ごとにフープ力に抗する方向に支える手段として個別に支持体16を設けているので、従来のように基材に適当な柔軟性を有する材質のものを敢えて選択する必要は無くなる。
【0041】
したがって、転位撚り合わせ加工が難しいが、強度が高く剛性も高い金属基材を利用することが可能となる。特に、金属基材として、例えばステンレス鋼やハステロイ合金を使用すれば、引張強度や剛性を格段に強化できるのでより好ましい。
【0042】
また、本発明に係る超電導層としては、酸化物超電導体からなるものを利用することができる。図1に示すように、転位セグメント10においては、上記金属基材を用いることができる。その結果、蒸着等の薄膜形成技術を利用して金属基材の表面に高性能の酸化物超電導体層を形成することが容易に可能となる。
【0043】
テープ状の素線18を超電導素線とする場合は、断面視円形状の超電導多心素線(不図示)が圧延加工等により平坦化されたものが用いられ、この超電導素線の横断面形状は、矩形状とすることが好ましい。この超電導素線は、幅1.0mm〜5.0mm程度、厚さ0.1mm〜1.0mm程度の範囲のものとされる。
【0044】
この超電導多心素線は、超電導フィラメントなどの複数本の超電導体からなるコア部または熱処理により超電導体となる材料を有するコア部がシース材からなる基地の内部に備えられてなるものである。
【0045】
上記超電導多心素線は、超電導フィラメントなどの超電導体又は熱処理により超電導体となる材料からなる複数のコア部がAg、Pt、Au等のシース材からなる基地の内部に備えられたものである。
【0046】
コア部を構成する超電導体あるいは熱処理により超電導体となる材料としては、Bi2Sr2Ca1Cu2Ox (Bi2212)、Bi2Sr2Ca2Cu3Oy (Bi2223)、Bi1.6Pb0.4Sr2Ca2Cu3Oxなどで示される組成をもつ酸化物超電導材料である。また、素線としては、ハステロイ等の金属基板上にイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)中間層を介してY1Ba2Cu3O7−x(Y123)が成膜された酸化物超電導材料などの高温超電導材料、Nb3Sn、Nb3AlなどのA15型材料からなる低温超電導材料を例示することができる。これらは1種を単独で用いても良いし、複数種を併用しても良い。これらは、単体では機械的に脆い性質を有する材料として知られている。
【0047】
高抵抗化膜22は、後述するシース材の硫化物からなるものであり、このなかでも硫化銀からなることが好ましい。また、高抵抗化膜22を紫外線硬化型樹脂被膜により構成することもできる。
【0048】
このような高抵抗化膜22は、後述する基地を形成するシース材よりも電気抵抗率が高くなっていることが、テープ状の超電導導体18の表面を高抵抗化することができ、隣接するテープ状の超電導導体18のシース材に渦電流が導通することがなく、各々のテープ状の超電導導体18の内部に渦電流が留まるようにできる点で好ましい。
【0049】
例えば、基地が電気抵抗率の低いAg(77Kにおいて電気抵抗率が0.3μΩcm)等から構成されている場合、該基地の周囲の高抵抗化膜22が電気抵抗率の高い硫化銀(77KにおいてAgの電気抵抗率の約103倍以上の電気抵抗率を有する)などから構成される。
【0050】
テープ状の支持材16は、非磁性のオーステナイト系金属材料又は銅合金が用いられる。前者としては、SUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼等が挙げられる。後者としては、銅ニッケルや燐青銅、銅ベリリウム合金、銅ニオブ複合材、銅銀合金等の高強度を有する銅合金を挙げることができる。
【0051】
このテープ状の支持材16の横断面形状は、テープ状の素線18をなす超電導導体の横断面形状と同様の矩形状とすることが好ましい。この支持材16の寸法としては、例えば幅1.0mm〜5.0mm程度、厚さ0.1mm〜1.0mm程度の範囲のものが好適に用いられる。
【0052】
特に、本発明に係る転位セグメントにおいて、支持体16は、1.0×10−7Ω・m以上の比抵抗を有することにより、補強効果のみならず、交流通電時に超電導テープ間に流れる結合損失を断ち切ることができると共に、支持体自体に流れるうず電流を抑制できるので交流損失が低減するので好ましい。このような範囲の抵抗値を有する材料としては、ステンレス鋼、各種FRP材、Cu基合金等が挙げられる。
【0053】
また、かかる構成の転位セグメントにおいて、支持体16は、5.0×10−7Ω・m以下の比抵抗を有することにより、超電導導体が何らかの理由により常電導状態に遷移したときに、超電導導体に電流が集中することで発熱し、温度上昇と共にさらに抵抗が増加し、発熱が生じるという状況へ進むのを回避できる。すなわち、このような比抵抗の低い支持体の導入は、常電導状態になった時に支持体側にも電流を一部バイパスすることを可能にするので、超電導導体の発熱が抑制される、または発熱から焼損に至るまでに要する時間を遅延させる働きをもつことになるので望ましい。このような範囲の抵抗値を有する材料としては、Cu基合金、Cu、Ag合金、カーボンファイバー等が挙げられる。
【0054】
次に、図1に示した転位セグメントの製造方法の一実施形態について述べる。本発明に係る転位セグメントの製造方法は、テープ状の素線18を複数本、その厚さ方向及び幅方向に並べて列状に集合させ、これらの素線18を長さ方向の所定間隔ごとに素線18の厚さ方向及び幅方向に順次転位させる転位セグメントの製造方法であり、素線18の各々の上面にテープ状の支持体16を沿わせるように配し、該素線を複数本、転位撚り合わせる工程を少なくとも具備したことを特徴としている。
【0055】
<転位セグメントの製造方法>
以下では、上記工程を取り入れた転位セグメントの製造方法の一例を工程順に説明する。なお、上記工程とは、後述する転位撚り合せ工程を指す。
【0056】
[原料粉末処理工程]
酸化物超電導物質の原料粉末、例えばBi2O3、PbO、SrCO3 、CaCO3 、CuO、からなるものを、Bi:Pb:Sr:Ca:Cuの組成比が1.8:0.4:2.2:3.0となるように原料粉末のモル比を調整して混合し、780℃〜820℃の範囲の温度条件においておこなう熱処理(仮焼き)と該仮焼きした後における粉砕とを複数回繰り返す。
【0057】
ここで、混合する原料粉末は、上記の他にBi,Pb,Sr,Ca,Cuの各元素の酸化物、炭酸塩のいずれでもよい。〔充填工程〕
上記粉砕した原料粉末をCIP(冷間静水圧プレス)成形等により例えば円柱体とし、ついでこの円柱体をAg等のシース材からなる第一のパイプ内部に充填して封入し、シース材複合体(Agシース複合体)を形成する。
【0058】
〔単心線の伸線(引き抜き)加工工程〕
上記シース材複合体(Agシース複合体)を、ダイス等によって所定の線径にまで伸線加工し、超電導単心素線(単心線)を形成する。〔多心化工程〕
Ag等のシース材からなる第二のパイプの内部に上記単心線を所定数(例えば、19本)配置し、封入を行った後、ダイス等により所定の線径にまで伸線加工して、超電導多心素線(超電導素線)を形成する。
【0059】
〔超電導素線の圧延熱処理反復工程〕
上記超電導多心素線をロール圧延等の圧延加工により、所定の厚さまで圧延して平坦化する。ここでの圧延加工に用いる装置としては、例えば、上下一対のロールを備えた2重圧延機と、このロール間に超電導多心素線を送り出す送出ドラムと上記ロール間で圧延された超電導多心素線を巻き取る巻取ドラムとからなる搬送機からなる圧延装置(図示略)が好適に用いられる。このような圧延装置を用いて超電導多心素線を圧延するには、上記送出ドラムから超電導多心素線を上記ロール間に送り出して圧延するとともに圧延された超電導多心素線を巻取ドラムで巻き取ることにより行われる。
【0060】
ついで、この平坦化した超電導多心素線を、例えば熱処理ドラムに巻回状態として電気炉等の内部に収容し、温度条件を、820℃〜850℃の範囲とし、処理時間を、10時間〜200時間の範囲に設定して熱処理を行う。
更に、上記圧延加工(またはプレス処理)および熱処理を複数回繰り返して、所定の厚みのテープ状の超電導素線21を形成する。
【0061】
〔超電導素線の硫化工程〕
上記テープ状の超電導素線21の表面に硫化処理を施して高抵抗化膜22を形成することにより、図1に示すようなテープ状の超電導導体からなる素線18を形成する。
【0062】
ここでの硫化処理に用いる装置としては、例えば、真空排気可能であり、内部に硫黄蒸気が満たされる反応容器と、該反応容器内にテープ状の超電導素線21を送り出す送出ドラムと、上記反応容器内で硫化処理が施されたテープ状の超電導素線21を巻き取る巻取ドラムとからなる硫化処理装置が好適に用いられる。
【0063】
上記反応容器には、テープ状の超電導素線21を内部に導入する導入孔と、導入されたテープ状の超電導素線21を導出するための導出孔が形成されており、これら導入孔と導出孔の周縁部には、テープ状の超電導素線21を通過させている状態で各孔の隙間を閉じて上記反応容器内を気密状態にする封止機構が設けられている。また、上記反応容器には、ヒータ(図示略)が備えられており、この反応容器を加熱できるようになっている。
【0064】
このような硫化処理装置を用いてテープ状の超電導素線21の表面に硫化処理を施すには、上記反応容器の内部を真空排気した後、該反応容器内に所定温度範囲の硫黄蒸気を供給し、ついで、上記送出ドラムからテープ状の超電導素線21を上記硫黄蒸気が満たされた上記反応容器内に送り出すとともに硫化処理が施されたテープ状の超電導素線21を上記巻取ドラムで巻き取ると、表面に高抵抗化膜22を有するテープ状の超電導導体(超電導テープ)18が得られる。
【0065】
上記の反応容器内に供給される硫黄蒸気としては、二塩化硫黄、二塩化二硫黄、二酸化硫黄などの蒸気を挙げることができる。上記反応容器内に供給される硫黄蒸気の温度としては、50゜C〜170゜C程度の範囲内とされる。上記反応容器内の温度としては、供給された硫黄蒸気が液化しないような温度である。硫化処理時間としては、60〜30000秒程度である。ここでの硫化処理時間は、上記反応容器内に送り込むテープ状の超電導素線21の線速等によって変更できる。
【0066】
〔支持材の圧延反復工程〕
線状の支持材16’(テープ状にする前の支持材を指す)をロール圧延等の圧延加工により、所定の厚さまで圧延して平坦化する。ここでの圧延加工に用いる装置としては、例えば、上下一対のロールを備えた2重圧延機と、このロール間に線状の支持材16’を送り出す送出ドラムと上記ロール間で圧延された支持材16’を巻き取る巻取ドラムとからなる搬送機からなる圧延装置(図示略)が好適に用いられる。
【0067】
このような圧延装置を用いて上記線状の支持材16’を圧延するには、上記送出ドラムから線状の支持材16’を上記ロール間に送り出して圧延するとともに圧延された支持材16’を巻取ドラムで巻き取ることにより行われる。
更に、上記圧延加工(またはプレス処理)を複数回繰り返して、所定の厚みのテープ状の支持材16を形成する。
【0068】
〔転位撚り合せ工程〕
本発明に係る転位撚り合せ工程とは、後述する転位セグメントの製造装置(図2)を用い、テープ状の素線18を複数本(本実施形態では8本)、その厚さ方向及び幅方向に並べて列状に集合させ、これらの素線18を長さ方向の所定間隔ごとに素線18の厚さ方向及び幅方向に順次転位させる。
【0069】
その際、素線18の各々の上面にテープ状の支持体16(本実施形態では8本)を沿わせるように配し、該素線を複数本、転位撚り合わせ、図1に示すような転位セグメント10を形成する。ここでの転位ピッチ(転位撚渡り部長さ)Pとしては、20mm〜500mm程度の範囲内が好適である。
【0070】
本実施形態の転位セグメント10によれば、上記テープ状の超電導体からなる素線18の複数本は、その上面に必ずテープ状の支持材16が設けられ転位撚り合わされてなるものである。すなわち個々の素線18は必ずその上面にテープ状の支持体が接した形態をなす。
【0071】
ゆえに、それぞれの素線18に電磁力によりフープ力が加わった場合、素線18ごとに個別に設けた支持体16は各素線18をフープ力に抗する方向に支える手段として働く。特に、上記構成では各素線ごとに支持体16を配しているので、この支える手段としての作用は最も効率よく働き、その機能を最大限に発揮させることが可能となる。また、この構造を採用したことにより、十分な超電導特性を有するうえ、機械的強度の向上も図ることができる。
【0072】
なお、本実施形態では、転位セグメント10を8本のテープ状の超電導体からなる素線18と、各々の素線18の上面に個別にテープ状の支持体16を設ける構成とした場合について説明したが、要求される超電導特性や機械的強度に応じてテープ状の超電導体からなる素線18やテープ状の支持体16の本数を適宜選択することにより、目的とする特性を備えた転位セグメントの提供が可能である。
【0073】
<転位セグメントの製造装置>
次に、本発明に係る転位セグメントの製造装置の一実施形態について、図2を参照して説明する。
図2に示した転位セグメントの製造装置は、複数本の素線115を厚さ方向及び幅方向に並べて列状に集合させ、これらの平角素線を長さ方向の所定間隔ごとに素線の厚さ方向及び幅方向に順次転位させる転位セグメント180の製造装置である。
【0074】
そして、この転位セグメント180の製造装置は、例えば素線103eと支持体103fに着目して説明すると、素線103eを繰り出す第一送出しボビン103aと素線103eに対応してテープ状の支持体103fを繰り出す第二送出しボビン103bとを素線ごとに備える送出し装置100と、
第一送出しボビン103aから繰り出されてきた素線103eの上面に第二ボビン103bから繰り出されてきた支持体103fを重ねながら撚りを加える分線ダイス133aを、素線ごとに備える転位力付与装置130と、
分線ダイス133aから繰り出されてきた、支持体103fが重なった素線103eを転位集合化させて転位セグメント180を形成する撚り口装置150と、を少なくとも具備している。
【0075】
図2において、100は素線と支持体とを独立して繰り出す送出し装置、130は平角素線を転位させる転位力付与装置、150は平角素線を転位集合化させる撚り口装置、180は転位セグメント、190は転位セグメントの巻き取り装置である。
【0076】
素線と支持体の送出し装置100は、図2に示すように、傾斜面102を有する送り出し架台101と、この傾斜面102の傾斜方向に沿って2列に並べて配され素線ごとに設けた個別送出機構部とを有する。
【0077】
例えば、素線103eと支持体103fの場合、これに対応する個別送出機構部は、素線103eが巻き付けて収納されている第一送出しボビン103aと、支持体103fが巻き付けて収納されている第二送出しボビン103bと、第一送出しボビン103a及び第二送出しボビン103bを個別に独立して回転駆動させる機能を備えた支持部103c、第一送出しボビン103a及び第二送出しボビン103bと支持部103cを載置する支持台103dから構成されている。
【0078】
図2に示した素線及び支持体の送出し装置の一実施形態であり、このような個別送出機構部を8個備えた例であり、本発明はこの個数に限定されるものではない。
【0079】
図2の左下図に示すように、この8個の個別送出機構部は例えば矢印α1、α2、α3、α4で示す向きに順番に移動し、その位置を変化させ、一周することで元の位置に戻ることができる。換言すれば、個別送出機構部は複数回移動する縦方向移動α2、α4と1回のみ移動する横方向移動α1、α3からなる回転運動を繰り返す構造を備えいる。ゆえに、この構造は、上記送出しボビンに相当する機構部が円盤上の円周方向に沿った等分位置に配してなる、従来の装置と同様の作用を働かせることが可能である。
【0080】
図3は、送出し装置100から繰り出される素線及び支持体の進行方向について説明する概略図である。
図3(a)及び図3(c)に示すように、素線及び支持体の送出し装置100から繰り出された複数本の素線及び支持体は、それぞれ独立して転位力付与装置130に向けて進行する。その際、個々の素線の上面にそれぞれ支持体が載置されるように繰り出される。
【0081】
この場合、素線は図3(a)や図3(b)に示すように、送出し装置100と転位力付与装置130とを結ぶ中心線に対して、それぞれの個別送出機構部を構成する第一送出しボビンから転位力付与装置130に向けて繰り出される素線の角度θは異なる。具体的は、素線108eは角度θ1 であるのに対して、素線107eは角度θ2 をなしており、θ1 ≠θ2 となっている。
【0082】
換言すると、図3(a)の下段列(図3(a)において転位力付与装置130から送出し装置100を見た場合には左縦列に相当する)では第一送出しボビン107aから繰り出される素線107eが最大の角度θ2 をなす(入線角度と呼称する)のに対し、上段列(図3(a)において転位力付与装置130から送出し装置100を見た場合には右縦列に相当する)では第一送出しボビン108aから繰り出される素線108eが最大の角度θ1 をなす。つまり、素線にはその幅方向に、この角度θに起因した応力が加わり、これは素線に加わるエッジワイズ歪の原因となる。
【0083】
支持体についても同様の関係がある。つまり、図3(c)や図3(d)に示すように、送出し装置100と転位力付与装置130とを結ぶ中心線に対して、それぞれの個別送出機構部を構成する第二送出しボビンから転位力付与装置130に向けて繰り出される素線の角度θは異なる。具体的は、支持体108fは角度θ3 であるのに対して、支持体107fは角度θ4 をなしており、θ3 ≠θ4 という関係にある。
【0084】
しかしながら、上記第一及び第二送出しボビンに相当する機構部が円盤上の円周方向に沿った等分位置に配してなる従来の装置に比べれば、本発明に係る送出し装置100で生じる角度θは極めて小さなものとなる。
【0085】
さらには、第一及び第二送出しボビンは、素線と支持体を独立して繰り出す機構を備えると共に、独立したテンション制御機構を備えることにより、角度θが時々刻々変動したとしても、ほぼ同じ条件で素線の上面の上に支持体が配される形態を実現できる。
【0086】
ゆえに、上記構成からなる素線及び支持体の送出し装置100であれば、2列に並べて配され素線ごとに設けた個別送出機構部は、複数回移動する縦方向移動と1回のみ移動する横方向移動からなる回転運動を繰り返す構造を備えることで、素線に加わるエッジワイズ歪を十分に抑制しながら、次工程の装置である転位力付与装置130に向けて素線及び支持体を進行させることができる。
【0087】
また図2から明らかなように、素線ごとに設けた個別送出機構部は、送り出し架台101の傾斜面102上に、その傾斜方向に沿って2列に並べて配されているので、最上段と最下段にそれぞれ位置する2つの個別送出機構部、(すなわち図3(a)に示す上段列の第一送出しボビンで説明すると、最上段は103aの第一送出しボビン、最下段は108aの第一送出しボビンに相当する)から繰り出される2本の素線を、進行すべき方向に対して極めて小さな角度で繰り出すことが可能となる。
【0088】
ゆえに、素線ごとに設けた個別送出機構部を送り出し架台101の傾斜面102上に、その傾斜方向に沿って2列に並べて配して成る構成は、素線の厚さ方向に加わるフラットワイズ歪の低減に寄与する。
【0089】
上述したように、本発明に係る素線及び支持体の送出し装置100は、個別送出機構部の2列配置構造と、素線ごとに設けた個別送出機構部を送り出し架台101の傾斜面102上に、その傾斜方向に沿って2列に並べて配して成る構成とを採用したことによって、素線に加わるエッジワイズ歪とフラットワイズ歪とを同時に低減することが可能となった。
【0090】
これに伴い、従来の装置では素線ごとに張力制御するため設ける必要があった首振り機構を、本発明に係る素線及び支持体の送出し装置100は敢えて設ける必要が無くなった。ゆえに、本発明によれば、従来の装置に比べて装置構造の簡単化が図れ、ひいては長期信頼性に優れた素線及び支持体の送出し装置を提供できる。
【0091】
本発明に係る素線の転位力付与装置130は、例えば素線103eとその上面に重なるように配される支持体103fとを通過させるための方形の空孔133bを備えた分線ダイス133aのように、個々の素線ごとに分線ダイス133a〜140aを備えている。
【0092】
そして、個々の素線とその上面に配される支持体とを通過させるための方形の空孔を備えた分線ダイスは2列に並べて配されてなる分線機構部132と、平角素線の通過を阻害しないように分線機構部132を取り囲むように配される筐体131と、個々の分線ダイスをβ1、β2、β3、β4の向きに移動させる図示しない手段とで構成されている。
【0093】
この分線機構部132は、筐体131の内壁に沿って前記分線ダイスが複数回移動する縦方向移動β2、β4と1回のみ移動する横方向移動β1、β3からなる回転運動を繰り返す構造を備えているので、上記構成からなる平角素線の転位力付与装置130は、従来の装置が円盤状の構成物で実現した回転運動と同様の機能を有することができる。
【0094】
ところで、この回転運動と同様の機能は、横方向には素線ごとに設けた分線ダイスが最大2個並列するだけなので、この並列した2つの分線ダイスから繰り出される2本の素線は、進行すべき方向に対して極めて小さな角度でそれぞれの分線ダイスから、すなわち本発明に係る素線の転位力付与装置130から繰り出されることとなる。したがって、上記回転運動と同様の機能は、素線の幅方向に加わるエッジワイズ歪の低減をもたらす。
【0095】
また上記構成であれば、図2の右下図から明らかなように、例えば素線103eとその上面に配される支持体103fは分線ダイス133aが有する方形の空孔133b内を貫通して進行するように配されている。ゆえに、分線ダイス133aが横方向(例えばβ1方向)に移動するに際に素線103eとその上面に配される支持体103fに接触する部分は.素線103e及び支持体103fの進行方向に沿った分線ダイス133aの長さと素線103e及び支持体103fの厚さとの積で表される細長い面となる。
【0096】
したがって、この細長い面で素線103e及び支持体103fの側面はβ1方向に外力を受ける。換言すると、本発明に係る素線の転位力付与装置130によれば、分線ダイス133aの空孔133b内を通過中にある素線103e及び支持体103fの側面は、上記細長い面全体で、紙面手前側に転位力を受けることになる。
【0097】
この細長い面の面積は、従来の装置(不図示)で転位治具の接触部が素線に接していた局所的な面積に比べて極めて大きな値に設定できるので、従来の装置において素線の接触部に対し局部的に加重が加わったことに起因して生じていた応力の値を著しく緩和でき、これは素線に加わるエッジワイズ歪のさらなる低減をもたらす。
【0098】
さらに、上記説明から明らかなように、この細長い面の面積は、分線ダイス133aの長さと素線103eの厚さとの積で表される特定の面積からなるので、素線103eをある一定の進行速度で繰り出しつつ、分線ダイス133aをβ1方向へ所定の時間間隔で移動することにより、素線103eに対して転位力を安定して加えることが可能となる。
【0099】
この横方向すなわちβ1方向に移動した分線ダイス133aは、次いで縦方向すなわち下方に(β2方向)に移動する。この場合、分線ダイス133aが素線103eに接触する部分は.素線103eの進行方向に沿った分線ダイス133aの長さと素線103eの幅との積で表される幅広の面となり、この幅広の面で素線103eの上面はβ2方向に外力を受ける。
【0100】
この幅広の面の面積は、従来の装置(不図示)で転位治具の接触部が素線に接していた面積に比べて大きな値に設定できることから、従来の装置において素線の接触部に対し局部的に加重が加わったことに起因して生じていた応力の値を著しく緩和でき、これは素線に加わるフラットワイズ歪の大幅な低減をもたらす。
【0101】
したがって、かかる構成の転位セグメント10を用い、後述する各種の超電導応用機器を作製することにより、優れた超電導特性、すなわち交流電流通電時の交流損失が低減され、偏流が抑制された、良好な特性を備えた超電導応用機器の提供を可能とする。
【0102】
<超電導応用機器>
次に、上述した本発明に係る転位セグメントを用いた超電導応用機器の実施形態について説明する。
【0103】
[超電導ケーブル]
図4は、超電導ケーブルの一実施形態を示す斜視図である。
本実施形態の超電導ケーブル470は、交流電流通電時において偏流を抑制した構造を有するもので、パイプ状のフォーマ(管体)477の周囲に上記の転位セグメント10が螺旋状に巻回されて複数の超電導体層484が積層され、これら超電導体層484、484間に絶縁テープ等からなる層間絶縁層485が形成されたものである。また、超電導ケーブル470の外側には、図示しない半導体層、絶縁層、保護層、断熱層、防食層などが必要に応じて形成されて使用される。
【0104】
フォーマ177はステンレス鋼などからなり、その表面にはフォーマ177と転位セグメント10との間の通電を抑制するため絶縁処理が施されている。また、内部の空洞は液体窒素等の冷却媒体の流路として用いられ、転位セグメント10を構成する複数の素線20の冷却が行われるようになっている。
【0105】
[超電導マグネット]
図5は、超電導マグネットの一実施形態を示す斜視図である。
本実施形態の超電導マグネット590は、巻胴591と一対の鍔板592とを具備してなる巻枠593に、上記の転位セグメント10が巻き付けられたものである。そして、転位セグメント10の端未部595aは鍔板592の周縁部に形成された切り欠き状の通過孔592aを介して鍔板592の外部に引き出され、この通過孔592aを通過する転位セグメント10の引出部の手前部分595bが、鍔板592の外周縁部に固定された補強板597により覆われている。
【0106】
[超電導変圧器]
図6は、超電導変圧器の一実施形態を示す斜視図である。図7は、図6のB−B’部分における断面図である。
本実施形態の超電導変圧器600は、円筒型の巻胴602aを備えたボビン602と、該ボビン602の巻胴602aの軸方向一端側から他端側に多層に巻き付けられた上記の転位セグメント10と、積層された転位セグメント10の各層同士を隔てるスペーサ605とを備えたものである。
【0107】
ボビン602は、巻胴602aと、その両端に設けられたフランジ602b、602cとからなるものであり、このボビン602の巻胴602aの外周には、転位セグメント10が多層に巻き付けられている。
【0108】
スペーサ605は、積層された転位セグメント10の各層同士を隔て、転位セグメント10が冷媒により効率よく冷却されるようにするために設けられており、その長手方向がボビン軸方向に沿うようにして、ボビン602の周方向に間隔をおいて複数設けられている。
【0109】
また、転位セグメント10の各層間の間隔、及び、転位セグメント10とフランジ602b、602cとの間隔は、冷媒の流路となる冷却チャンネル604とされている。そして、超電導変圧器600を使用する際には、転位セグメント10の超電導状態を保つため、超電導変圧器600を液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒中に浸漬して冷却できるようになっている。
【0110】
以上の超電導ケーブル470、超電導マグネット590、超電導変圧器600は、複数本のテープ状の素線を転位撚り合わせるに際し、素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配したことによって、電磁力によるテープ単線に加わるフープ力を支える機能を備えてなる、本発明に係る転位セグメント10を用いて構成されたものであるので、優れた超電導特性、すなわち交流電流通電時の交流損失が低減され、偏流が抑制された、良好な特性を有するものとなる。
【0111】
[実施例(超電導マグネット)]
テープ状の超電導体からなる素線とテープ状の支持体とを個別に送り出し、転位撚線化するところで、素線の上面に支持体を沿わせるように組み合わせて、恰も1つのテープのようにして転位撚線化する本発明に係る製造方法を用い、図1示すような転位セグメントを作製し、これを超電導マグネットに適用した事例について述べる。
【0112】
図1に示すように、転位セグメントは1本の素線とその上面に配される1本の支持体が一組を成し、同様の八組を転位撚り合わせたものである。その際、素線と支持体は次のような仕様のものを用いた。
・素線:Bi2223系超電導材料、テープ形状(0.25t ×2.0w mm)
・支持体:SUS304(H)、テープ形状(0.20t ×2.0w mm)
・一組のサイズ:0.45t ×2.0w mm
・転位セグメント(八組)のサイズ:2.25t ×4.0w mm
・転位セグメントにおける転位渡り長:120mm
【0113】
上記構成の転位セグメントを用いて製造した超電導マグネットの諸元は次のとおりである。
・巻内径 :300mm
・巻外径 :392mm
・高さ :200mm
・撚線導体長 :321mm
・巻層数 :7
・ターン数 :298
・セグメントIc :240(A at 0T)
【0114】
巻線時の張力は50Nとした。巻線の際、8本撚りの転位セグメントを構成する各素線には、1.5mmの線ズレが発生すると発明者らは試算している。このような線ズレは、巻線時に1本のテープ線へ張力が集中することにつながるので、今回使用した超電導テープ線の破断強度は30〜50Nであり、弱い部分に張力が集中した場合には、50Nでの張力巻線が不可能な条件である。
【0115】
巻線時の張力が高いことは、マグネットの寸法安定度を高め、またマグネット冷却時における巻き枠への巻線張力の残留を実現できる(巻き枠:FRPと線材の線膨張係数はやや線材の方が小さいことから、冷却時に線材の巻線張力は緩む方向にあるため、通電時には導体が動き易くなるが、張力の残留はこの導体の動きを抑制できる)ことにつながる。したがって、今回の設計では50N程度の張力巻線が必要であった。
【0116】
本発明に係る転位セグメントを用いることにより、従来では不可能であった50Nでの張力巻線が可能となり、諸元表に示したて超電導マグネットを製作することができた。液体ヘリウム中での通電試験を実施したところ、この本発明に係る転位セグメントを用いて製造した超電導マグネットは、50A通電時に設計値である600Gの中心磁場を発生させることができた。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る転位セグメントは、テープ状の素線を複数本、前記素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配して転位撚り合わせてなる構成を採用した。この構成によれば、電磁力によるテープ単線に加わるフープ力を支える機能を備えることが可能となるので、例えば高磁界用マグネットなどに適用するとより有効に機能する転位セグメントを提供できる。
【0118】
本発明に係る転位セグメントの製造方法は、素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配し、該素線を複数本、転位撚り合わせる工程を少なくとも備えることにより、上記構成からなる本発明の転位セグメントの安定した製造をもたらす。
【0119】
本発明に係る転位セグメントの製造装置は、テープ状の素線とこの素線に対応するテープ状の支持体を繰り出す機構を備えた送出し装置と、送出し装置から繰り出された各素線の上面に各支持体を重ねながら撚りを加える機構を備えた転位力付与装置と、この支持体が重なった各素線を転位集合化させて転位セグメントを形成する撚り口装置と、を少なくとも具備したことにより、上記構成からなる本発明の転位セグメント、すなわち、それぞれの素線に電磁力によりフープ力が加わった場合、素線ごとに個別に設けた支持体は各素線をフープ力に抗する方向に支える手段として働く転位セグメントを安定して製造することに寄与する。
【0120】
また、上記構成の転位セグメントは、優れた超電導特性、すなわち交流電流通電時の交流損失が低減され、偏流が抑制された、良好な特性を備えた各種の超電導応用機器の提供に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る転位セグメントの一実施形態を示す概略図である。
【図2】 本発明に係る転位セグメントの製造装置により転位セグメントを製造して様子を示した説明図である。
【図3】 図2の製造装置を構成する送出し装置から繰り出される素線および支持体の進行方向について説明する概略図である。
【図4】 本発明に係る超電導ケーブルの一実施形態を示す斜視図である。
【図5】 本発明に係る超電導マグネットの一実施形態を示す斜視図である。
【図6】 本発明に係る超電導変圧器の一実施形態を示す斜視図である。
【図7】 図6に示した超電導変圧器の断面図である。
【図8】 従来の転位セグメントの実施形態を示す概略図である。
【図9】 従来の転位セグメントの他の実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
α1 、α2 、α3、α4 支持台の移動方向、β1 、β2 、β3、β4 分線ダイスの移動方向、θ 入線角度、10 転位セグメント、11 転位渡り部、12 非転位渡り部、16 支持体、18 素線、100 送出し装置、103a〜110a 第一送出しボビン、103b〜110b 第二送出しボビン、130 転位力付与装置、132 分線機構部、133a〜140a 分線ダイス、150 撚り口装置、180 転位セグメント、190 巻き取り装置、470 超電導ケーブル(超電導応用機器)、590 超電導マグネット(超電導応用機器)、600 超電導変圧器(超電導応用機器)、810 転位セグメント、811 転位渡り部、812 非転位渡り部、818 素線、910転位セグメント、911 転位渡り部、912 非転位渡り部、916 補強材、818 素線。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a dislocation segment formed by twisting a plurality of strands into dislocations, a manufacturing method thereof, a manufacturing apparatus thereof, and a superconducting application device. More specifically, the present invention relates to a dislocation segment, a manufacturing method thereof, a manufacturing apparatus thereof, and a superconducting application device in which resistance to hoop force of the strands is improved by arranging a support material on the upper surface of each strand.
[0002]
[Prior art]
As a method of suppressing drift when an alternating current is applied to a superconducting cable, a dislocation twisted wire structure called a dislocation superconducting tape unit (hereinafter referred to as a dislocation) is formed by twisting a plurality of strands of tape-like superconductors. (Referred to as Patent Document 1).
[0003]
FIG. 8 shows an example of a conventional dislocation segment, where FIG. 8A is a perspective view and FIG. 8B is a cross-sectional view of a C-C ′ portion. As shown in FIG. 8, for example, a
[0004]
It is widely known that a superconducting conductor (superconducting cable) formed by twisting a plurality of dislocation segments having the above configuration around a cylindrical core has an effect of suppressing drift when an alternating current is applied ( For example, see Patent Document 1).
[0005]
However, the conventional superconducting cable is insufficient in terms of strength because it uses a dislocation segment composed of a single strand made of a tape-shaped superconductor, that is, only the strand.
[0006]
As an attempt to improve the strength of the dislocation segment composed of the above-described single wire, a method for increasing the strength of the sheath material has been disclosed. A certain degree of strength improvement was observed in the dislocation segment employing this method. However, since this method has a fundamental problem of suppressing the influence on the superconducting characteristics, it is difficult to expect a dramatic effect.
[0007]
In view of this, the inventors of the previous application (Japanese Patent Application No. 2001-282433) are another attempt to improve the strength of the dislocation segment, in which a plurality of strands are stacked and a support material is further provided. We have proposed a reinforced dislocation segment formed by using a plurality of materials and twisting them.
[0008]
FIG. 9 shows another example of a conventional dislocation segment, which is disclosed in the previous application. This is suitable for a superconducting cable having a structure in which drift is suppressed when an alternating current is applied. 9A is a perspective view, and FIG. 9B is a cross-sectional view of the C-C ′ portion.
[0009]
As shown in FIG. 9A, the
[0010]
More specifically, tape-shaped reinforcing
[0011]
Compared to the
[0012]
However, when a larger current is applied, it is difficult to stably resist the hoop force in the configuration in which the reinforcing material is sandwiched between the above-described superconducting laminates, and further improvement measures have been demanded. .
[0013]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-203958
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has a function of supporting a hoop force applied to a single tape wire by an electromagnetic force when applied to a high magnetic field magnet or the like, a manufacturing method thereof, and a manufacturing method thereof. An object is to provide a device and a superconducting application device.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The dislocation segment according to the present invention is formed by twisting dislocations by arranging a plurality of tape-shaped strands and placing a tape-shaped support along the upper surface of each of the strands.The wire is provided with a superconducting layer on a metal substrate.It is characterized by that.
[0016]
According to this structure, when disposing and twisting a plurality of tape-shaped strands, the tape-shaped support is arranged along the upper surface of each strand. That is, each strand always has a form in which a tape-like support is in contact with the upper surface. Therefore, when a hoop force is applied to each element wire by electromagnetic force, the support provided individually for each element wire functions as a means for supporting each element wire in a direction against the hoop force. In particular, since the support is arranged for each element wire in the above configuration, the function as the supporting means works most efficiently, and the function can be maximized.
[0017]
That is, the dislocation segment has a dislocation twisted wire structure in which a tape-shaped element wire and a support are combined into one set, thereby providing an electromagnetic force countermeasure (reinforcing effect).
For example, when a dislocation segment composed of a strand made of a superconductor is used for a coil, an electromagnetic force (hoop force) is applied to each strand. At this time, the hoop force applied to the strand by the support is increased. If it is not positioned in the supporting direction, the superconducting properties of the strands will deteriorate. By positioning the support on the upper side of the strands, it is possible to always support the hoop force applied to the strands made of a superconductor when wound on a coil.
[0018]
in frontAs a bare wireIsA metal substrate with a superconducting layerIs preferred.
In the dislocation segment according to the present invention, since the support is provided individually as a means for supporting each hose in the direction against the hoop force, the base material is made of a material having appropriate flexibility as in the prior art. There is no longer a need to choose. Therefore, dislocation twisting is difficult, but it is possible to use a metal substrate having high strength and high rigidity. In particular, it is more preferable to use, for example, stainless steel or hastelloy alloy as the metal base material because the tensile strength and rigidity can be remarkably enhanced.
[0019]
In addition, as the superconducting layer according to the present invention, a layer made of an oxide superconductor can be used.
In the dislocation segment according to the present invention, since the metal substrate can be used, it is easy to form a high-performance oxide superconductor layer on the surface of the metal substrate by using a thin film forming technique such as vapor deposition. That's why.
[0020]
In the dislocation segment having such a configuration, the support is 1.0 × 10 6.-7By having a specific resistance of Ω · m or more, AC loss countermeasures can be taken in addition to the electromagnetic force countermeasures (reinforcing effects) described above. Examples of materials having such a resistance value include stainless steel, various FRP materials, and Cu-based alloys.
[0021]
In other words, when current is passed through a dislocation segment composed of superconductor wires, and there is no insulation coating on the strands that make up the segment, hysteresis loss, eddy current loss, and coupling loss occur when current increases. To do. With respect to such a problem, in the present invention, these AC losses can be suppressed by sandwiching a metal material having high strength and relatively high electrical resistance between the strands. As a result, current loss can be reduced, and the amount of refrigerant evaporation can be suppressed by reducing the amount of heat generation.
[0022]
In the dislocation segment having such a configuration, the support has a size of 5.0 × 10.-7By having a specific resistance of Ω · m or less, the current bypass effect can be improved in addition to the electromagnetic force countermeasure (reinforcing effect) described above. Examples of materials having such a resistance value include Cu-based alloys, Cu, Ag alloys, and carbon fibers.
[0023]
That is, when a steady current (superconducting state) is applied to a dislocation segment composed of strands of superconductors, the superconducting state is broken and becomes a normal state due to external disturbances or disturbances inside the conductors. There is. At this time, since it may lead to burnout of the strands constituting the dislocation segment, the superconducting magnet is usually incorporated with a circuit for the purpose of protection, or the strand itself has a low resistance material for the purpose of stabilization. It was necessary to take measures to incorporate. In order to deal with such problems, in the present invention, by incorporating a relatively low resistance copper alloy or the like into the strand, the superconducting state is broken and transitions to the normal conducting state, the conductor temperature rises and the superconducting wire is burned out. Before, the current bypasses the copper alloy side and plays a role of preventing the temperature rise of the superconducting wire.
[0024]
The dislocation segment manufacturing method according to the present invention comprises a plurality of tape-like strands arranged in a row by arranging them in the thickness direction and the width direction, and these strands are strands at predetermined intervals in the length direction. Is a method for producing a dislocation segment in which dislocations are sequentially dislocated in the thickness direction and the width direction,Using the element wire having a superconducting layer on a metal substrate,A tape-shaped support is arranged along the upper surface of each of the strands, and at least a process of twisting dislocations and twisting the strands is provided.
[0025]
If it is a manufacturing method provided with the said process, first, it arrange | positions so that a tape-shaped support body may be along with each upper surface of the said strand, and each element wire has one support body on the upper surface, respectively. The integrated state can be formed. Next, by disposing a plurality of strands on which the support is placed in this manner, the dislocation segment of the present invention having the above-described configuration can be stably manufactured.
[0026]
The dislocation segment manufacturing apparatus according to the present invention includes a plurality of tape-like strands arranged in a row by arranging them in the thickness direction and the width direction, and these strands are arranged at predetermined intervals in the length direction. Is a dislocation segment manufacturing apparatus that sequentially displaces in the thickness direction and the width direction,
A feeding device provided with a first delivery bobbin for feeding out the strand and a second delivery bobbin for feeding out a tape-like support corresponding to the strand;
A dislocation force imparting device provided for each strand, with a branching die for adding twist while overlapping the support fed from the second bobbin on the upper surface of the strand fed from the first delivery bobbin,
A twisting device that forms a dislocation segment by assembling dislocation aggregated strands that have been drawn out from the dicing die and on which the support overlaps;
It is characterized by having at least.
[0027]
Since the feeding device having the above configuration includes a first sending bobbin for feeding out the strand and a second feeding bobbin for feeding out a tape-like support corresponding to the strand, for each strand. The strand and the support can be separately sent out toward a dislocation force applying device used for dislocation twisting.
[0028]
Further, the dislocation force imparting device disposed in the subsequent stage of the delivery device overlaps the support extended from the second bobbin on the upper surface of the wire drawn from the first delivery bobbin as described above. However, since a stranding die for adding twist is provided for each strand, it becomes possible to form a dislocation twisted wire as if it were one tape by combining the strand and the support.
[0029]
Furthermore, the twisting device disposed in the rear stage of the dislocation force imparting device forms dislocation segments by assembling dislocation segments of the strands that have been fed out from the above-described branching dies and overlapped with the support. As for the strand, the dislocation segment of the form by which the tape-shaped support body was always provided in the upper surface is obtained.
[0030]
That is, in the dislocation segment manufacturing apparatus configured as described above, when a hoop force is applied to each element wire by electromagnetic force, the support provided individually for each element wire is in a direction to resist each element wire against the hoop force. This contributes to stable production of dislocation segments that function as supporting means.
[0031]
The superconducting application device according to the present invention is configured using the dislocation segment of the present invention described above. Specific examples of the superconducting application device include a superconducting cable, a superconducting transformer, a superconducting magnet, a superconducting current limiter, and the like.
[0032]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a dislocation segment, a manufacturing method thereof, and a manufacturing apparatus thereof according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0033]
<Dislocation segment>
1A and 1B are diagrams showing an embodiment of a dislocation segment according to the present invention, in which FIG. 1A is a perspective view and FIG. 1B is a cross-sectional view of an A-A ′ portion.
[0034]
As shown in FIG. 1A, the
[0035]
In other words, the
[0036]
Although omitted in FIG. 1, the
[0037]
As shown in FIG. 1, the
[0038]
Accordingly, when a hoop force is applied to each
[0039]
The
[0040]
In the present invention, as the element wire, a metal substrate provided with a superconducting layer can be used. As shown in FIG. 1, in the
[0041]
Therefore, dislocation twisting is difficult, but it is possible to use a metal substrate having high strength and high rigidity. In particular, it is more preferable to use, for example, stainless steel or hastelloy alloy as the metal base material because the tensile strength and rigidity can be remarkably enhanced.
[0042]
In addition, as the superconducting layer according to the present invention, a layer made of an oxide superconductor can be used. As shown in FIG. 1, in the
[0043]
When the tape-shaped
[0044]
This superconducting multi-core wire is provided with a core portion made of a plurality of superconductors such as a superconducting filament or a core portion made of a material that becomes a superconductor by heat treatment, provided inside a base made of a sheath material.
[0045]
The superconducting multi-core wire is provided with a plurality of core parts made of a superconductor such as a superconducting filament or a material that becomes a superconductor by heat treatment, inside a base made of a sheath material such as Ag, Pt, or Au. .
[0046]
As a superconductor constituting the core portion or a material that becomes a superconductor by heat treatment, Bi is used.2Sr2Ca1Cu2Ox(Bi2212), Bi2Sr2Ca2Cu3Oy(Bi2223), Bi1.6Pb0.4Sr2Ca2Cu3OxIt is an oxide superconducting material having a composition represented by In addition, as an element wire, Y is provided via a yttrium-stabilized zirconia (YSZ) intermediate layer on a metal substrate such as Hastelloy.1Ba2Cu3O7-xHigh-temperature superconducting material such as oxide superconducting material on which (Y123) is formed, Nb3Sn, Nb3A low temperature superconducting material made of an A15 type material such as Al can be exemplified. These may be used individually by 1 type and may use multiple types together. These are known as materials having mechanically fragile properties by themselves.
[0047]
The
[0048]
Such a high-
[0049]
For example, when the base is made of Ag having a low electric resistivity (electric resistivity is 0.3 μΩcm at 77K) or the like, the
[0050]
The tape-
[0051]
The cross-sectional shape of the tape-shaped
[0052]
In particular, in the dislocation segment according to the present invention, the
[0053]
In the dislocation segment having such a configuration, the
[0054]
Next, an embodiment of a method for manufacturing the dislocation segment shown in FIG. 1 will be described. The dislocation segment manufacturing method according to the present invention includes a plurality of tape-shaped
[0055]
<Dislocation segment manufacturing method>
Below, an example of the manufacturing method of the dislocation segment incorporating the said process is demonstrated in order of a process. In addition, the said process refers to the dislocation twisting process mentioned later.
[0056]
[Raw powder processing process]
Raw material powder of oxide superconducting material, for example Bi2O3, PbO, SrCO3, CaCO3, CuO are mixed with the molar ratio of the raw material powder adjusted so that the composition ratio of Bi: Pb: Sr: Ca: Cu is 1.8: 0.4: 2.2: 3.0 Then, heat treatment (calcination) performed under a temperature condition in the range of 780 ° C. to 820 ° C. and pulverization after the calcination are repeated a plurality of times.
[0057]
Here, the raw material powder to be mixed may be any of oxides and carbonates of each element of Bi, Pb, Sr, Ca, and Cu in addition to the above. [Filling process]
The pulverized raw material powder is made into, for example, a cylindrical body by CIP (cold isostatic pressing) molding, etc., and then this cylindrical body is filled and sealed inside a first pipe made of a sheath material such as Ag, and a sheath material composite (Ag sheath composite) is formed.
[0058]
[Single wire drawing (drawing) process]
The sheath material composite (Ag sheath composite) is drawn to a predetermined wire diameter with a die or the like to form a superconducting single core wire (single core wire). [Multi-center process]
A predetermined number (for example, 19) of the above single core wires are arranged inside a second pipe made of a sheath material such as Ag, and after sealing, the wire is drawn to a predetermined wire diameter with a die or the like. A superconducting multi-core wire (superconducting wire) is formed.
[0059]
[Repeated process of rolling heat treatment of superconducting wire]
The superconducting multi-core strand is rolled and flattened to a predetermined thickness by a rolling process such as roll rolling. As an apparatus used for the rolling process here, for example, a double rolling mill having a pair of upper and lower rolls, a feed drum for feeding a superconducting multi-core wire between the rolls, and a superconducting multi-core rolled between the rolls. A rolling device (not shown) composed of a conveying machine composed of a winding drum for winding the element wire is preferably used. In order to roll the superconducting multi-core strands using such a rolling device, the superconducting multi-core strands are fed from the feed drum between the rolls and rolled, and the rolled superconducting multi-core strands are rolled up. It is done by winding up with.
[0060]
Next, this flattened superconducting multi-core wire is housed in an electric furnace or the like, for example, wound around a heat treatment drum, the temperature condition is set to a range of 820 ° C. to 850 ° C., and the treatment time is set to 10 hours to Heat treatment is performed for a range of 200 hours.
Furthermore, the rolling process (or press process) and the heat treatment are repeated a plurality of times to form a tape-shaped
[0061]
[Sulfurization process of superconducting wire]
By subjecting the surface of the tape-shaped
[0062]
Examples of the apparatus used for the sulfidation treatment here include a reaction vessel that can be evacuated and filled with sulfur vapor, a delivery drum that feeds the tape-shaped
[0063]
The reaction vessel is formed with an introduction hole for introducing the tape-shaped
[0064]
In order to subject the surface of the tape-shaped
[0065]
Examples of the sulfur vapor supplied into the reaction vessel include sulfur dichloride, disulfur dichloride, and sulfur dioxide. The temperature of the sulfur vapor supplied into the reaction vessel is in the range of about 50 ° C to 170 ° C. The temperature in the reaction vessel is a temperature at which the supplied sulfur vapor does not liquefy. The sulfurating treatment time is about 60 to 30000 seconds. The sulfidation time here can be changed by the linear velocity of the tape-like
[0066]
[Repeated rolling process of support material]
A
[0067]
In order to roll the
Furthermore, the rolling process (or press process) is repeated a plurality of times to form a tape-
[0068]
[Dislocation twisting process]
The dislocation twisting process according to the present invention uses a dislocation segment manufacturing apparatus (FIG. 2), which will be described later, a plurality of tape-shaped strands 18 (eight in the present embodiment), the thickness direction and the width direction. These
[0069]
At that time, a tape-like support 16 (eight in this embodiment) is arranged along the upper surface of each of the
[0070]
According to the
[0071]
Therefore, when a hoop force is applied to each
[0072]
In this embodiment, the
[0073]
<Dislocation segment manufacturing equipment>
Next, an embodiment of a dislocation segment manufacturing apparatus according to the present invention will be described with reference to FIG.
The dislocation segment manufacturing apparatus shown in FIG. 2 assembles a plurality of
[0074]
The manufacturing apparatus for the
A dislocation force imparting device provided with a
A
[0075]
In FIG. 2, 100 is a feeding device for feeding out the strand and the support independently, 130 is a dislocation force applying device that displaces the flat wire, 150 is a twisting device that disassembles the flat wire, and 180 is A
[0076]
As shown in FIG. 2, the wire and
[0077]
For example, in the case of the
[0078]
FIG. 2 shows an embodiment of the wire and support delivery device shown in FIG. 2 and an example in which eight such individual delivery mechanisms are provided, and the present invention is not limited to this number.
[0079]
As shown in the lower left diagram of FIG. 2, the eight individual delivery mechanisms are sequentially moved in the directions indicated by arrows α1, α2, α3, and α4, changed their positions, and made one round to return to the original position. You can return to In other words, the individual delivery mechanism unit has a structure that repeats the rotational movement composed of the vertical movements α2 and α4 that move a plurality of times and the horizontal movements α1 and α3 that move only once. Therefore, this structure can exert the same operation as that of the conventional apparatus in which the mechanism portion corresponding to the delivery bobbin is disposed at an equal position along the circumferential direction on the disk.
[0080]
FIG. 3 is a schematic view for explaining the wire drawn out from the
As shown in FIG. 3A and FIG. 3C, the plurality of strands and the support extended from the strand and
[0081]
In this case, as shown in FIG. 3A and FIG. 3B, the strand constitutes each individual delivery mechanism unit with respect to the center line connecting the
[0082]
In other words, in the lower row of FIG. 3 (a) (corresponding to the left vertical row when the
[0083]
The same relationship applies to the support. That is, as shown in FIG. 3C and FIG. 3D, the second delivery that constitutes each individual delivery mechanism section with respect to the center line connecting the
[0084]
However, compared with the conventional device in which the mechanism parts corresponding to the first and second delivery bobbins are arranged at equal positions along the circumferential direction on the disk, the
[0085]
Furthermore, the first and second delivery bobbins are provided with a mechanism for independently feeding out the wire and the support, and by including an independent tension control mechanism, even if the angle θ varies from moment to moment, it is substantially the same. It is possible to realize a form in which the support is disposed on the upper surface of the wire under conditions.
[0086]
Therefore, in the wire and
[0087]
As is clear from FIG. 2, the individual delivery mechanism portions provided for each strand are arranged in two rows on the
[0088]
Therefore, the configuration in which the individual delivery mechanism provided for each strand is arranged in two rows along the tilt direction on the tilted
[0089]
As described above, the wire and
[0090]
Accordingly, it is no longer necessary to provide the wire and
[0091]
The strand dislocation
[0092]
A dividing line die having a square hole for allowing each element wire and a support disposed on the upper surface thereof to pass through is arranged in two rows, a dividing
[0093]
The branching
[0094]
By the way, since the function similar to this rotational movement is only a maximum of two parallel dice dies provided for each strand in the lateral direction, the two strands fed out from the two parallel dice dies are Then, the wire is fed out from each segmenting die at an extremely small angle with respect to the traveling direction, that is, from the strand dislocation
[0095]
Further, with the above configuration, as is apparent from the lower right diagram of FIG. 2, for example, the
[0096]
Therefore, the side surface of the
[0097]
The area of the elongated surface can be set to an extremely large value compared to the local area where the contact portion of the dislocation jig is in contact with the strand in the conventional device (not shown). It is possible to remarkably relieve the value of the stress generated due to the local load applied to the contact portion, which leads to further reduction of edgewise strain applied to the strand.
[0098]
Further, as is apparent from the above description, the area of the elongated surface is a specific area represented by the product of the length of the branching
[0099]
The branching
[0100]
The area of the wide surface can be set to a larger value than the area where the contact portion of the dislocation jig is in contact with the strand in the conventional device (not shown). On the other hand, the value of stress generated due to the local application of the load can be remarkably relieved, which leads to a significant reduction in flatwise strain applied to the strand.
[0101]
Therefore, by using the
[0102]
<Superconducting equipment>
Next, an embodiment of a superconducting application device using the above-described dislocation segment according to the present invention will be described.
[0103]
[Superconducting cable]
FIG. 4 is a perspective view showing an embodiment of a superconducting cable.
The
[0104]
The former 177 is made of stainless steel or the like, and the surface thereof is subjected to insulation treatment to suppress current conduction between the former 177 and the
[0105]
[Superconducting magnet]
FIG. 5 is a perspective view showing an embodiment of a superconducting magnet.
The
[0106]
[Superconducting transformer]
FIG. 6 is a perspective view showing an embodiment of a superconducting transformer. FIG. 7 is a cross-sectional view taken along the B-B ′ portion of FIG. 6.
The
[0107]
The
[0108]
The
[0109]
In addition, the interval between each layer of the
[0110]
The
[0111]
[Example (superconducting magnet)]
The strand made of a tape-shaped superconductor and the tape-shaped support are individually sent out to form a dislocation twisted wire. An example in which a dislocation segment as shown in FIG. 1 is produced using the manufacturing method according to the present invention in which a dislocation stranded wire is formed and applied to a superconducting magnet will be described.
[0112]
As shown in FIG. 1, the dislocation segment is one strand of one strand and one support disposed on the upper surface thereof, and is formed by twisting the same eight pairs. At that time, the wire and the support had the following specifications.
-Wire: Bi2223 superconducting material, tape shape (0.25t× 2.0w mm)
Support: SUS304 (H), tape shape (0.20t× 2.0w mm)
・ One set size: 0.45t× 2.0w mm
-Size of dislocation segment (eight pairs): 2.25t× 4.0w mm
・ Dislocation transition length in the dislocation segment: 120 mm
[0113]
The specifications of the superconducting magnet manufactured using the dislocation segment configured as described above are as follows.
・ Wound inner diameter: 300mm
-Winding outer diameter: 392 mm
・ Height: 200mm
-Twisted wire conductor length: 321 mm
・ Number of wound layers: 7
・ Number of turns: 298
Segment Ic: 240 (A at 0T)
[0114]
The tension during winding was 50N. The inventors have estimated that 1.5 mm wire misalignment will occur in each of the strands constituting the 8-strand dislocation segment during winding. Such wire misalignment leads to tension concentration on one tape wire during winding, so the superconducting tape wire used this time has a breaking strength of 30-50N, and when the tension is concentrated on a weak part Is a condition where tension winding at 50 N is not possible.
[0115]
High tension at the time of winding increases the dimensional stability of the magnet, and also allows the winding tension to remain on the winding frame when the magnet is cooled (winding frame: the linear expansion coefficient of the FRP and the wire is slightly Since the winding tension of the wire is in the direction of loosening when cooling, the conductor is easy to move when energized, but residual tension can suppress the movement of the conductor. Therefore, in this design, a tension winding of about 50 N was required.
[0116]
By using the dislocation segment according to the present invention, a tension winding of 50 N, which was impossible in the past, became possible, and a superconducting magnet could be manufactured as shown in the specification table. As a result of conducting an energization test in liquid helium, the superconducting magnet manufactured using the dislocation segment according to the present invention was able to generate a 600 G central magnetic field, which is the design value when energized at 50 A.
[0117]
【The invention's effect】
As described above, the dislocation segment according to the present invention is formed by twisting dislocations by arranging a plurality of tape-shaped strands so that the tape-shaped support is placed along the upper surface of each of the strands. It was adopted. According to this configuration, it is possible to provide a function to support the hoop force applied to the tape single wire by the electromagnetic force, so that it is possible to provide a dislocation segment that functions more effectively when applied to, for example, a high magnetic field magnet.
[0118]
The dislocation segment manufacturing method according to the present invention includes at least a step of arranging a plurality of strands of dislocations and twisting the strands so that a tape-like support is placed on each upper surface of the strands. Resulting in the stable production of dislocation segments of the present invention.
[0119]
The dislocation segment manufacturing apparatus according to the present invention includes a feeding device having a tape-like wire and a mechanism for feeding out a tape-like support corresponding to the wire, and each strand fed from the feeding device. At least a dislocation force imparting device provided with a mechanism for twisting while superposing each support on the upper surface, and a twist opening device that forms dislocation segments by assembling dislocations of the respective strands on which the support overlaps. Thus, when a hoop force is applied to the dislocation segment of the present invention having the above-described configuration, that is, each element wire by an electromagnetic force, the support provided individually for each element wire resists each element wire against the hoop force. This contributes to the stable production of dislocation segments that act as a means to support the direction.
[0120]
Further, the dislocation segment having the above-described configuration contributes to the provision of various superconducting applications having excellent superconducting characteristics, that is, having excellent characteristics in which alternating current loss during AC current application is reduced and drift is suppressed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram illustrating one embodiment of a dislocation segment according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing a dislocation segment manufactured by the dislocation segment manufacturing apparatus according to the present invention.
FIG. 3 is a schematic view for explaining the wire that is fed out from the feeding device constituting the manufacturing apparatus of FIG. 2 and the traveling direction of the support.
FIG. 4 is a perspective view showing an embodiment of a superconducting cable according to the present invention.
FIG. 5 is a perspective view showing an embodiment of a superconducting magnet according to the present invention.
FIG. 6 is a perspective view showing an embodiment of a superconducting transformer according to the present invention.
7 is a cross-sectional view of the superconducting transformer shown in FIG.
FIG. 8 is a schematic diagram illustrating an embodiment of a conventional dislocation segment.
FIG. 9 is a schematic view showing another embodiment of a conventional dislocation segment.
[Explanation of symbols]
α1, Α2, Α3, Α4 Direction of movement of support base, β1, Β2, Β3, Β4 Direction of movement of branching dies, θ entrance angle, 10 dislocation segment, 11 dislocation transition section, 12 non-dislocation transition section, 16 support, 18 strands, 100 delivery device, 103a to 110a first delivery bobbin, 103b to 110b Second delivery bobbin, 130 Displacement force applying device, 132 branching mechanism part, 133a to 140a branching die, 150 twisting device, 180 shift segment, 190 winding device, 470 superconducting cable (superconducting application equipment), 590 Superconducting magnet (superconducting application equipment), 600 superconducting transformer (superconducting application equipment), 810 dislocation segment, 811 dislocation transition section, 812 non-dislocation transition section, 818 strand, 910 dislocation segment, 911 dislocation transition section, 912 non-dislocation transition Part, 916 reinforcement, 818 strand.
Claims (7)
前記素線として金属基材上に超電導層を具備したものを用い、該素線の各々の上面にテープ状の支持体を沿わせるように配し、該素線を複数本、転位撚り合わせる工程
を少なくとも具備したことを特徴とする転位セグメントの製造方法。A plurality of tape-shaped strands are arranged in a row by arranging them in the thickness direction and width direction, and these strands are sequentially displaced in the thickness direction and width direction of the strands at predetermined intervals in the length direction. A dislocation segment manufacturing method,
Using those comprising a superconducting layer on a metal substrate as the wire, disposed on the upper surface of each of the wires so as to extend along the tape-like support, a plurality of the plain line, rearrangement twisting combining step A method for producing a dislocation segment, comprising:
前記素線を繰り出す第一送出しボビンと該素線に対応してテープ状の支持体を繰り出す第二送出しボビンとを素線ごとに備える送出し装置と、
前記第一送出しボビンから繰り出されてきた素線の上面に前記第二ボビンから繰り出されてきた支持体を重ねながら撚りを加える分線ダイスを、素線ごとに備える転位力付与装置と、
前記分線ダイスから繰り出されてきた、支持体が重なった素線を転位集合化させて転位セグメントを形成する撚り口装置と、
を少なくとも具備したことを特徴とする転位セグメントの製造装置。A plurality of tape-shaped strands are arranged in a row by arranging them in the thickness direction and width direction, and these strands are sequentially displaced in the thickness direction and width direction of the strands at predetermined intervals in the length direction. Dislocation segment manufacturing equipment,
A feeding device provided with a first delivery bobbin for feeding out the strand and a second delivery bobbin for feeding out a tape-like support corresponding to the strand;
A dislocation force imparting device provided for each strand, with a branching die for adding twist while overlapping the support fed from the second bobbin on the upper surface of the strand fed from the first delivery bobbin,
A twisting device that forms a dislocation segment by assembling dislocation aggregated strands that have been drawn out from the dicing die and on which the support overlaps;
An apparatus for manufacturing a dislocation segment, comprising:
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