JP3701605B2 - Dislocation superconducting tape unit and superconducting application equipment using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ状の超電導導体を複数本転位撚り合わせた転位超電導テープユニット及びこれを用いた超電導応用機器に係わり、詳しくは巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を維持でき、交流電流通電時の偏流を抑制できる転位超電導テープユニット及びこれを用いた超電導応用機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超電導ケーブル、超電導変圧器、超電導マグネット、超電導限流器等の超電導応用機器には、テープ状の超電導導体を複数本転位撚り合わせた転位超電導テープユニットが用いられている。
図13は、従来の転位超電導テープユニットが備えられた超電導ケーブルの例を示す斜視図であり、図14は、図13の超電導ケーブルに備えられた転位超電導テープユニットの説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
図13の超電導ケーブル110は、交流電流通電時において偏流を抑制した構造を有するもので、パイプ状のフォーマ(管体)117の周囲に転位超電導テープユニット115が螺旋状に巻回されて超電導体層124が複数層積層され、これら超電導体層124、124間に絶縁テープ等からなる層間絶縁層125が介在されてなるものである。
この転位超電導テープユニット115は、図14(a)に示すようにテープ状の超電導導体(超電導テープ)118を複数本(図面では5本)転位撚り合わせてなる長尺の帯状のものである。この転位超電導テープユニット115では、テープ状の超電導導体118の複数本を集合して撚り合わす際に、各テープ状の超電導導体118がその長尺方向において、順次その位置を代えて変位するように撚り合わすことにより、後述の各超電導素線119のインピーダンスを均等にしている。
【0003】
フォーマ117の表面は、該フォーマ117と転位超電導テープユニット115間の通電を抑制するために絶縁処理が施されている。また、このフォーマ117の内部は、冷却媒体の流路とされ、テープ状の超電導導体118の冷却が行われる。
テープ状の超電導導体118は、図14(b)に示すように、超電導多心素線(超電導素線)が平坦化されてなるテープ状の超電導素線119の表面に硫化処理が施されて高抵抗化膜120が形成されてなるものである。上記超電導多心素線は、Ag等から形成されたシース材からなる基地の内部に、超電導フィラメントなどの超電導体からなるコア部または熱処理により超電導体となる材料を有するコア部が備えられてなるものである。上記コア部の超電導体あるいは熱処理により超電導体となる材料としては、Bi2Sr2Ca1Cu2Ox (Bi2212相)、Bi2Sr2Ca2Cu3Oy(Bi2223相)などで示される組成を持つものが用いられる。
上記のような構成の超電導ケーブル110の外側には、図示しない半導体層、絶縁層、保護層、断熱層、防食層などが必要に応じて形成されて使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来の転位超電導テープユニット115では、テープ状の超電導導体118の剛性が高いことから転位撚り構造が乱れ易いために、転位超電導テープユニット115の一定間隔毎に図14の二点鎖線で示すように粘着テープ127を環状に巻き付け、貼り付けていた。この粘着テープ127は、転位超電導テープユニット115と接する側の面全体に粘着層が形成されたものである。
【0005】
しかしながら上記のような粘着テープ127が貼り付けられた転位超電導テープユニット115は、各超電導導体118は粘着テープ127に固定された状態となっているので、言い換えれば、超電導導体118・・・が一体化されたようになっているので、転位超電導テープユニット115に曲げ歪みが印加された場合に、この一体化された超電導導体118・・・に歪みがかかり、特に、転位超電導テープユニット115の最上部(最外部)に位置するテープ状の超電導導体118・・・に大きく曲げ歪みが加わってしまうことがある。
【0006】
転位超電導テープユニット115を超電導ケーブル等の超電導応用機器に応用する場合には、転位超電導テープユニット115をフォーマ117の周囲に巻き付ける工程や、転位超電導テープユニット115をフォーマ117に巻き付けた超電導ケーブル110をドラムに巻き取る工程などの工程において転位超電導テープユニット115にある一定の歪みが印加されることになるが、上記のような粘着テープ127が貼り付けられた転位超電導テープユニット115では、テープ状の超電導導体118の許容値以上に曲げ歪みが加わることがあり、このように超電導導体118・・・が大きく歪むと、転位撚構造が乱れ、交流電流通電時における交流損失が大きくなり、偏流が起こってしまう。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる転位超電導テープユニットを提供することを目的とする。
また、本発明は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる転位超電導テープユニットを用いた超電導ケーブル、超電導変圧器、超電導マグネット、超電導限流器等の超電導応用機器の提供を他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数本のテープ状の超電導導体の積層体同士が並列され、これら積層体を構成する複数本のテープ状の超電導導体が転位撚り合わされてなる転位超電導テープユニットであって、
該転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープが遊びを持たせて巻き付けられ、該転位撚り構造保持用テープの一部分は上記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に介在されており、上記の各テープ状の超電導導体は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜が形成されたものであることを特徴とする転位超電導テープユニットを上記課題の解決手段とした。
【0009】
本発明の転位超電導テープユニットにおいて、上記転位撚り構造保持用テープは一方の面の両端部に粘着部が形成されたものであってもよい。この転位撚り構造保持用テープの粘着部間に位置する非粘着部は、上記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に介在されており、上記転位撚り構造保持用テープの一方の端部は上記一方の積層体の周囲を通って上記粘着部が上記非粘着部に貼着され、他方の端部は上記一方の積層体の周囲と他方の積層体の周囲を順次通って上記転位撚り構造保持用テープの粘着部形成面と反対側の面に上記粘着部が貼着されていてもよい。
【0010】
また、本発明の転位超電導テープユニットにおいて、上記転位撚り構造保持用テープは一方の面の一方の端部に粘着部が形成されたものであってもよい。この転位撚り構造保持用テープの他方の端部は上記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に介在されるか、又は上記積層体の間を通って外側に導出され、上記一方の端部は上記一方の積層体の周囲と他方の積層体の周囲を順次通って上記転位撚り構造保持用テープの粘着部形成面と反対側の面に上記粘着部が貼着されていてもよい。
【0011】
また、本発明は、複数本のテープ状の超電導導体の積層体同士が並列され、これら積層体を構成する複数本のテープ状の超電導導体が転位撚り合わされてなる転位超電導テープユニットであって、
該転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープが遊びを持たせて巻き付けられており、上記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に他の転位撚り構造保持用テープが介在されており、前記の各テープ状の超電導導体は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜が形成されたものであることを特徴とする転位超電導テープユニットを上記課題の解決手段とした。
【0012】
また、本発明の転位超電導テープユニットにおいて、上記他の転位撚り構造保持用テープは、上記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に縦に配置されていてもよい。
また、本発明の転位超電導テープユニットにおいて、各テープ状の超電導導体の最外層に形成される表面平滑性を有する絶縁被膜のヤング率が150MPa以上であることが好ましい。
また、本発明の転位超電導テープユニットにおいて、各テープ状の超電導導体の最外層に形成される表面平滑性を有する絶縁被膜の硬度がロックウエル硬さでM50以上であることが好ましい。
また、本発明の転位超電導テープユニットにおいて、各テープ状の超電導導体の最外層に形成される表面平滑性を有する絶縁被膜の膜厚が3μm〜30μmであることが好ましい。
【0013】
本発明において、上記テープ状の超電導導体としては、テープ状の超電導素線の表面に硫化処理が施されて高抵抗化膜が形成され、さらにこれの表面に表面平滑性を有する絶縁被膜が形成されたものであってもよい。
本発明において、上記テープ状の超電導素線は、超電導体からなるコア部または熱処理により超電導体となる材料を有するコア部がシース材からなる基地の内部に備えられてなる超電導素線を平坦化してなるものであり、上記高抵抗化膜は上記基地を形成するシース材よりも電気抵抗率の高いものであることが好ましい。
【0014】
上記コア部をなす超電導体またはコア部の熱処理により超電導体となる材質としては、単体では機械的に脆い性質を有する超電導材料が挙げることができ、例えば、Bi2Sr2Ca1Cu2Ox (Bi2212相)、Bi2Sr2Ca2Cu3Oy(Bi2223相)、Bi1.6Pb0.4Sr2Ca2Cu3Ox、Tl2Ba2Ca2Cu3Oy、Y1Ba2Cu3O7-xなどで示される組成をもつ酸化物超電導材料のような高温超電導材料や、Nb3Sn、Nb3Alなどで示される組成をもつ超電導材料のうちから選択された一種以上のものが用いられ、特に、Bi系2223相またはBi系2212相のBi系酸化物超電導材料が用いられることが好ましい。
【0015】
上記シース材が、Ag,Pt,Au等の貴金属あるいはそれらの合金あるいは強化銀(Ag−0.2wt%Mg−0.3wt%Sb)からなるものであることが好ましい。
上記高抵抗化膜は、上記シース材の硫化物からなるものであることが好ましく、このなかでも硫化銀からなることがさらに好ましい。
上記表面平滑性を有する絶縁被膜の材質としては、上記テープ状の超電導素線との密着性が良好で、特に上記シース材との密着性が良好で、テープ状の超電導導体同士の摩擦力を小さくできる材料が用いられ、例えば、JSR株式会社製のR2012、R2027、R2031、R2070(R2012〜R2070はいずれも商品名)等の紫外線硬化型樹脂が用いられる。
【0016】
上記転位超電導テープユニットの周囲に遊びを持たせて巻き付けられる転位撚り構造保持用テープの材質としては、du Pont社製のカプトン(商品名)等のポリイミドテープ、ポリプロピレンテープ、ポリエステルテープ等のうちから選択されたものが用いられることが好ましい。
上記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に介在される他の転位撚り構造保持用テープの材質としては、du Pont社製のカプトン(商品名)等のポリイミドテープ、ポリプロピレンテープ、ポリエステルテープ、プラスチックテープ、紙テープ等のうちから選択されたものが用いられることが好ましい。
また、他の転位撚り構造保持用テープの材質としては、補強を兼ねてSUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼、Cu合金テープ等のうちから選択されたものを用いてもよく、超電導特性の安定化を兼ねてCuテープ、Agテープ、Alテープ等のうちから選択されたものを用いてもよい。
本発明の転位超電導テープユニットにおいては、上記テープ状の超電導導体の横断面形状が矩形状であることが好ましい。また、上記他の転位撚り構造保持用テープの横断面形状が矩形状であることが好ましい。
【0017】
また、本発明は、上記のいずれかの構成の本発明の転位超電導テープユニットを用いたことを特徴とする超電導応用機器を上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記のいずれかの構成の本発明の転位超電導テープユニットが管体の周囲に巻回されてなることを特徴とする超電導ケーブルを上記課題の解決手段とした。上記管体は、ステンレス鋼製とされることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る転位超電導テープユニットと、これを用いた超電導応用機器の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
(転位超電導テープユニットの第1の実施形態)
図1は、本発明の転位超電導テープユニットの第1の実施形態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
本実施形態の転位超電導テープユニット15は、図1(a)に示すように複数本(図面では12本)のテープ状の超電導導体(超電導テープ)18が転位撚り合わせてなる転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープ30が遊びを持たせて巻き付けられたものである。この転位撚り構造保持用テープ30は、転位超電導テープユニット15の転位撚渡り部P、Pの間の位置毎に設けられている。
さらに詳しくは、テープ状の超電導導体(超電導テープ)18を上下に積層した積層体(図面では超電導導体18を6本積層した積層体)18a、18aが左右に並列され、これら積層体18a、18aを構成する複数本のテープ状の超電導導体18が転位撚り合わされてなる転位超電導テープユニット15であって、該転位超電導テープユニット15の周囲に遊びを持たせて巻き付けられた転位撚り構造保持用テープ30の一部分は複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に介在されているものである。
転位超電導テープユニット15を構成する複数本のテープ状の超電導導体18は撚り合わす際に各テープ状の超電導導体18がその長尺方向において、順次その位置を代えて変位するように撚り合わされたものである。
【0019】
上記テープ状の超電導導体18は、図1(b)に示すようにテープ状の超電導素線19の表面に硫化処理が施されて高抵抗化膜20が形成され、さらに高抵抗化膜20の表面に表面平滑性を有する絶縁被膜21が形成されてなるものある。このテープ状の超電導導体18は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜21を有している。
この超電導導体18の横断面形状は、矩形状とすることが好ましい。この超電導導体18の具体的寸法は、幅1.0mm〜5.0mm程度、厚さ0.1mm〜1.0mm程度の範囲のものとされる。
上記高抵抗化膜20は、後述するシース材の硫化物からなるものであり、このなかでも硫化銀からなることが好ましい。このような高抵抗化膜20は、後述する基地29を形成するシース材よりも電気抵抗率が高くなっていることが、テープ状の超電導導体18の表面を高抵抗化することができ、隣接するテープ状の超電導導体18のシース材29に渦電流が導通することがなく、各々のテープ状の超電導導体18の内部に渦電流が留まるようにできる点で好ましい。例えば、基地29が電気抵抗率の低いAg(77Kにおいて電気抵抗率が0.3μΩcm)等から構成されている場合、該基地29の周囲の高抵抗化膜20が電気抵抗率の高い硫化銀(77KにおいてAgの電気抵抗率の約103倍以上の電気抵抗率を有する)などから構成される。
【0020】
上記テープ状の超電導素線19は、図2に示すような超電導多心素線(超電導素線)25が平坦化されてなるものである。この超電導素線19の横断面形状は、矩形状とすることが好ましい。この超電導素線19は、幅1.0mm〜5.0mm程度、厚さ0.1mm〜1.0mm程度の範囲のものとされる。
上記超電導多心素線25は、超電導フィラメントなどの複数本の超電導体27からなるコア部28または熱処理により超電導体となる材料27を有するコア部28がシース材からなる基地29の内部に備えられてなるものである。
【0021】
コア部28の超電導体27あるいは熱処理により超電導体となる材料27としては、単体では機械的に脆い性質を有する超電導材料が挙げることができ、例えば、Bi2Sr2Ca1Cu2Ox (Bi2212相)、Bi2Sr2Ca2Cu3Oy(Bi2223相)、Bi1.6Pb0.4Sr2Ca2Cu3Ox、Tl2Ba2Ca2Cu3Oy、Y1Ba2Cu3O7-xなどで示される組成をもつ酸化物超電導材料のような高温超電導材料や、Nb3Sn、Nb3Alなどで示される組成をもつ超電導材料のうちから選択された一種以上のものが用いられ、特に、Bi系2223相またはBi系2212相のBi系酸化物超電導材料が用いられる。
基地29を形成するシース材としては、Ag,Pt,Au等の貴金属あるいはそれらの合金あるいは強化銀(Ag−0.2wt%Mg−0.3wt%Sb)からなるものが用いられる。
上記のようなテープ状の超電導素線19の表面は、平滑性は十分でなく、表面に微小の凹凸が形成されていることがあり、この凹凸はシース材中に添加された元素(特にMg)が表面に拡散することに起因する。このような凹凸がテープ状の超電導素線19の表面に生じていると、高抵抗化膜20を形成しても凹凸が残ってしまう。
【0022】
上記表面平滑性を有する絶縁被膜21の材質としては、上記テープ状の超電導素線19との密着性が良好で、特に上記シース材との密着性が良好で、テープ状の超電導導体18、18同士の摩擦力を小さくできる材料が用いられる。
絶縁被膜21は硬度がロックウエル硬さでM50以上であることが好ましい。絶縁被膜21の硬度がM50より小さいと、この転位超電導テープユニット15を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加された場合に、転位撚り構造保持用テープ30が設けられていてもテープ状の超電導導体18、18同士の摩擦力が大きくなるため、テープ状の超電導導体18が応力を緩和するように変形や移動しにくくなり、転位撚り構造保持用テープ30を設ける効果が小さくなってしまう。
【0023】
絶縁被膜21のヤング率が150MPa以上であることが好ましい。絶縁被膜21のヤング率が150MPaより小さいと、この転位超電導テープユニット15を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加された場合に、転位撚り構造保持用テープ30が設けられていてもテープ状の超電導導体18、18同士の摩擦力が大きくなるため、テープ状の超電導導体18が応力を緩和するように変形や移動しにくくなり、転位撚り構造保持用テープ30を設ける効果が小さくなってしまう。
【0024】
絶縁被膜21の材質の具体例としては、ウレタンアクリレート系樹脂等の紫外線硬化型樹脂で上記のような条件を満たすものが用いられ、さらに具体的にはJSR株式会社製のR2012、R2027、R2031、R2070(R2012〜R2070はいずれも商品名)等のうちから適宜選択して用いられる。上記R2012は、硬度がロックウエル硬さでM50、ヤング率が50MPaのものである。上記R2027は、硬度がロックウエル硬さでM100、ヤング率が230MPaのものである。上記R2031は、硬度がロックウエル硬さでM110、ヤング率が260MPaのものである。上記R2070は、硬度がロックウエル硬さでM120、ヤング率が290MPaのものである。
【0025】
この絶縁被膜21の膜厚は3μm〜30μmであることが好ましい。絶縁被膜21の膜厚が3μm未満であると、超電導素線19や高抵抗化膜20の表面に生じた凹凸をカバーすることができず、テープ状の超電導導体18の表面に凹凸ができてしまい、表面平滑性が不十分である。絶縁被膜21の膜厚が30μmを越えると、膜厚の均一性を確保することが難しくなり、またエッジ付近での膜厚が異常に大きくなる現象が生じてしまう。
上記のような絶縁被膜21を最外層に有するテープ状の超電導導体18は、表面平滑性が優れたものとなる。
【0026】
転位撚り構造保持用テープ30の材質としては、du Pont社製のカプトン(商品名)等のポリイミドテープ、ポリプロピレンテープ、ポリエステルテープ等を用いることができる。この転位撚り構造保持用テープ30の具体的寸法は、幅5mm〜15mm程度、厚さ0.025mm〜0.05mm程度の範囲のものとされる。
この転位撚り構造保持用テープ30は、図3に示すように一方の面の両端部にそれぞれ粘着剤等からなる粘着部32a、32bが形成されており、これら粘着部32a、32b間には非粘着部33が形成されている。
粘着部30a、30bのうち一方の粘着部32aの長さL1は、例えば、1mm〜7mm程度の範囲であり、好ましくは4mm〜5mm程度の範囲であり、他方の粘着部32bの長さL2は、例えば、7mm〜12mm程度の範囲であり、好ましくは9mm〜10mm程度の範囲である。
【0027】
このような転位撚り構造保持用テープ30は、粘着部32a、32b間に位置する非粘着部33が複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に介在されている。さらにこの転位撚り構造保持用テープ30の一方の端部30aは一方の積層体18aの周囲を通って粘着部32aが非粘着部33に貼着され、他方の端部30bは一方の積層体18aの周囲と他方の積層体18aの周囲を順次通って該転位撚り構造保持用テープ30の粘着部形成面と反対側の面に粘着部30bが貼着されている。
このように転位撚り構造保持用テープ30は、一方の面のみに粘着部32a、32bが部分的に形成されており、これら粘着部32a、32bは転位撚り構造保持用テープ30の非粘着部33やテープ30の粘着部形成面と反対側の面に貼着され、テープ状の超電導導体18に貼着されていないので、各テープ状の超電導導体18は転位撚り構造保持用テープ30に固定されておらず、複数のテープ状の超電導導体18は束ねられているものの一体化せずに複数のテープ状の超電導導体18がそれぞれ分離した状態となっている。
【0028】
次に、図1に示した転位超電導テープユニット15の製造方法の一例を工程順に説明する。
〔原料粉末処理工程〕
酸化物超電導物質の原料粉末、例えばBi2O3,PbO,SrCO3 ,CaCO3 ,CuO、からなるものを、Bi:Pb:Sr:Ca:Cuの混合比が1.8:0.4:2.2:3.0となるように混合し、780℃〜820℃の範囲の温度条件においておこなう熱処理(仮焼き)と該仮焼きした後における粉砕とを複数回繰り返す。
ここで、混合する原料粉末は、上記の他にBi,Pb,Sr,Ca,Cuの各元素の酸化物、炭酸塩のいずれでもよい。
〔充填工程〕
上記粉砕した原料粉末をCIP(冷間静水圧プレス)成形等により例えば円柱体とし、ついでこの円柱体をAg等のシース材からなる第一のパイプ内部に充填して封入し、シース材複合体(Agシース複合体)を形成する。
【0029】
〔単心線の伸線(引き抜き)加工工程〕
上記シース材複合体(Agシース複合体)を、ダイス等によって所定の線径にまで伸線加工し、超電導単心素線(単心線)を形成する。
〔多心化工程〕
Ag等のシース材からなる第二のパイプの内部に上記単心線を所定数(例えば、19本)配置し、封入を行った後、ダイス等により所定の線径にまで伸線加工して、図2に示すような超電導多心素線(超電導素線)25を形成する。
【0030】
〔超電導素線の圧延熱処理反復工程〕
上記超電導多心素線25をロール圧延等の圧延加工により、所定の厚さまで圧延して平坦化する。ここでの圧延加工に用いる装置としては、例えば、上下一対のロールを備えた2重圧延機と、このロール間に超電導多心素線25を送り出す送出ドラムと上記ロール間で圧延された超電導多心素線25を巻き取る巻取ドラムとからなる搬送機からなる圧延装置(図示略)が好適に用いられる。このような圧延装置を用いて超電導多心素線25を圧延するには、上記送出ドラムから超電導多心素線25を上記ロール間に送り出して圧延するとともに圧延された超電導多心素線25を巻取ドラムで巻き取ることにより行われる。
ついで、この平坦化した超電導多心素線25を、例えば熱処理ドラムに巻回状態として電気炉等の内部に収容し、温度条件を、820℃〜850℃の範囲とし、処理時間を、10時間〜200時間の範囲に設定して熱処理を行う。
更に、上記圧延加工(またはプレス処理)および熱処理を複数回繰り返して、所定の厚みのテープ状の超電導素線19を形成する。なお、テープ状の超電導素線19の表面に、熱処理時に使用するAl2O3粉末が付着している場合は、Al2O3粉末を拭き取っておくことが好ましい。このAl2O3粉末はコア部を超電導体とするためや、あるいはコア部の超電導特性を向上するためにテープ状の超電導素線19を渦巻き状に巻き付けて熱処理を施すときに線間が融着するのを防止するために、素線19の表面に塗布するものである。このAl2O3粉末は銀シース材との密着性が弱いものである。
【0031】
〔超電導素線の硫化工程〕
上記テープ状の超電導素線19の表面に硫化処理を施して高抵抗化膜20を形成することにより、図1に示すようなテープ状の超電導導体(超電導テープ)18を形成する。
ここでの硫化処理に用いる装置としては、例えば、真空排気可能であり、内部に硫黄蒸気が満たされる反応容器と、該反応容器内にテープ状の超電導素線19を送り出す送出ドラムと、上記反応容器内で硫化処理が施されたテープ状の超電導素線19を巻き取る巻取ドラムとからなる硫化処理装置が好適に用いられる。上記反応容器には、テープ状の超電導素線19を内部に導入する導入孔と、導入されたテープ状の超電導素線19を導出するための導出孔が形成されており、これら導入孔と導出孔の周縁部には、テープ状の超電導素線19を通過させている状態で各孔の隙間を閉じて上記反応容器内を気密状態にする封止機構が設けられている。また、上記反応容器には、ヒータ(図示略)が備えられており、この反応容器を加熱できるようになっている。
【0032】
このような硫化処理装置を用いてテープ状の超電導素線19の表面に硫化処理を施すには、上記反応容器の内部を真空排気した後、該反応容器内に所定温度範囲の硫黄蒸気を供給し、ついで、上記送出ドラムからテープ状の超電導素線19を上記硫黄蒸気が満たされた上記反応容器内に送り出すとともに硫化処理が施されたテープ状の超電導素線19を上記巻取ドラムで巻き取ると、表面に高抵抗化膜20を形成できる。上記の反応容器内に供給される硫黄蒸気としては、二塩化硫黄、二塩化二硫黄、二酸化硫黄などの蒸気を挙げることができる。上記反応容器内に供給される硫黄蒸気の温度としては、50゜C〜170゜C程度の範囲内とされる。上記反応容器内の温度としては、供給された硫黄蒸気が液化しないような温度である。硫化処理時間としては、60〜30000秒程度である。ここでの硫化処理時間は、上記反応容器内に送り込むテープ状の超電導素線19の線速等によって変更できる。
【0033】
〔絶縁被膜の形成工程〕
高抵抗化膜20を形成したテープ状の超電導素線19の表面に絶縁被膜21を形成することにより、図1に示すようなテープ状の超電導導体(超電導テープ)18を形成する。
ここでの絶縁被膜21の形成に用いる装置の例としては、図12に示すように、成膜室25と、該成膜室26内に高抵抗化膜20を形成したテープ状の超電導素線19を送り出す送出ドラム(図示略)と、上記成膜室25内に配置された貯液部26と樹脂供給部27とダイス28と、表面に紫外線硬化型樹脂が付着したテープ状の超電導素線19に紫外線を照射して、紫外線硬化型樹脂を硬化させる紫外線照射装置(図示略)と、絶縁被膜21が形成されたテープ状の超電導素線19を巻き取る巻取ドラム(図示略)とから概略構成されている。
【0034】
成膜室25には、上記送出ドラムから送り出されたテープ状の超電導素線19を該容器25内に導入するための導入口25aが形成されている。この導入口25aの上方(超電導素線19の進行方向下流側)に貯液部26が設けられている。貯液部26には、樹脂供給部27から絶縁被膜形成用の紫外線硬化型樹脂液26bがオーバーフロー状態(溢れ出る状態)で供給されるようになっている。この貯液部26には、導入口25aから導入されたテープ状の超電導素線19を挿通するための挿通孔26aが形成されている。この貯液部26の上方にダイス28が設けられている。このダイス28には、貯液部26で表面(高抵抗化膜20の表面)に紫外線硬化型樹脂液26bが付着した超電導素線19に付着している余分の紫外線硬化型樹脂液26を取り除くためのダイス孔28aが形成されている。このダイス孔28aの上方の成膜室25の部分に、紫外線硬化型樹脂液26bが付着した超電導素線19を成膜室25に導出するための導出口(図示略)が形成されている。そして、この導出口の上方に紫外線照射装置(図示略)が設けられ、さらにこれの上方に上記巻取ドラム(図示略)が設けられている。
【0035】
このような絶縁被膜形成装置を用いて高抵抗化膜20が形成されたテープ状の表面(高抵抗化膜20の表面)に絶縁被膜を形成するには、樹脂供給部27から上記紫外線硬化型樹脂液26bを常圧でオーバーフローしながら貯液部26に供給し、一方、上記送出ドラムから高抵抗化膜20が形成された超電導素線19を導入口25aから成膜室25内に送り出すとともに上記導出口から導出後に紫外線照射装置を通過させた絶縁被膜21を有する超電導素線19を上記巻取ドラムで巻き取る。
ここで成膜室25内に送り出された超電導素線19は、挿通孔26aを通った後、貯液部26で表面に紫外線硬化型樹脂液26bが付着し、ついでこの紫外線硬化型樹脂液26bが付着した超電導素線19はダイス28のダイス孔28aを通過する際に余分な紫外線硬化型樹脂液26bが除去されて均一な厚みの紫外線硬化型樹脂膜が形成され、ついでこの紫外線硬化型樹脂膜が形成された超電導素線19は上記導出口から導出された後、上記紫外線照射装置内を通過する際に紫外線が照射されて上記紫外線硬化型樹脂膜が硬化して絶縁被膜21となり、目的とするテープ状の超電導導体(超電導テープ)18が得られる。
絶縁被膜形成工程での超電導素線19の線速は、0.1〜2.0m/s程度である。
【0036】
〔転位撚り合せ工程〕
転位撚り合せ機を用いて上記テープ状の超電導導体18の複数本(本実施形態では12本)を所定の転位ピッチで転位撚り合わすが、その際、転位撚渡り部P、Pの間となる位置に複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に図4に示すように転位撚り構造保持用テープ30の非粘着部33を介在させる。さらにこの転位撚り構造保持用テープ30の一方の端部30aを一方の積層体18aの周囲を通って粘着部32aが非粘着部33に貼着して環状にする。さらに、他方の端部30bを、一方の積層体18aの取り囲むテープ30の環状にした部分の周囲と、他方の積層体18aの周囲を順次通って該転位撚り構造保持用テープ30の環状にした部分の表面(粘着部形成面と反対側の面)に粘着部30bを貼着する。ここで転位撚り構造保持用テープ30を巻き付ける際、テープ状の超電導導体18に粘着部32a、32bが直接接触しないようにすることが好ましい。
このようにすると図1に示すような転位超電導テープユニット15が得られる。ここでの転位撚渡り部Pの長さとしては、20mm〜500mm程度の範囲内とされる。
【0037】
本実施形態の転位超電導テープユニット15によれば、転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープ30が遊びを持たせて巻き付けられ、該転位撚り構造保持用テープ30の一部分は複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に介在されており、転位超電導テープユニット15を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加されても、複数のテープ状の超電導導体18は一体化せず、応力を印加されたテープ状の超電導導体18は転位撚り構造が崩れることなく、しかも応力を緩和するように変形や移動できる。
また、特に、各テープ状の超電導導体18は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜21が形成されているので、転位超電導テープユニット15を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加された場合に、テープ状の超電導導体18、18同士の摩擦力が小さいため、テープ状の超電導導体18が応力を緩和するように変形や移動をスムーズにでき、有利である。
また、転位撚り構造保持用テープ30の一部分は複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に介在されているので、テープ状の超電導導体18・・・の左右方向(横方向)の位置ずれを防止できる。
従って、本実施形態の転位超電導テープユニット15は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる。このように本実施形態の転位超電導テープユニット15は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持できるので、粘着テープが貼り付けられた従来の転位超電導テープユニットに比べて可撓性を向上できる。
【0038】
また、絶縁被膜21を紫外線硬化型樹脂から形成した場合には、紫外線硬化型樹脂液を付着させ超電導素線19をダイス28通過させた後、紫外線を照射するだけで直ちに紫外線硬化型樹脂膜を硬化できるので、絶縁被膜形成工程における線速を速くでき、しかも被膜厚のコントロールが容易であり、絶縁被膜形成工程の簡略化ができ、製造効率も向上できる。絶縁被膜をホルマール(ポリビニルホルマール)から形成する場合には、超電導素線19に被膜形成材料塗布後、焼き付け工程が必要となり、この焼き付け工程は時間を要するために、絶縁被膜形成工程のライン長が長くなり、製造効率が悪くなってしまう。
また、絶縁被膜21を紫外線硬化型樹脂から形成した場合には、テープ状の超電導導体18に表面平滑性以外に、耐絶縁性や、強度を確保できる。
なお、本実施形態では、テープ状の超電導導体18は超電導素線19と絶縁被膜21との間に硫化処理により形成した高抵抗化膜20を設けた場合について説明したが、超電導素線19の表面に直接絶縁被膜21が形成されていてもよい。
【0039】
(転位超電導テープユニットの第2の実施形態)
図5は、本発明の転位超電導テープユニットの第2の実施形態を示す断面図である。
この第2の実施形態の転位超電導テープユニット45が図1に示した第1の実施形態の転位超電導テープユニット15と異なるところは、転位超電導テープユニットの周囲に図6に示すような転位撚り構造保持用テープ40が遊びを持たせて巻き付けられている点である。この転位撚り構造保持用テープ40は、転位超電導テープユニットの転位撚渡り部の間の位置毎に設けられている。
【0040】
この転位撚り構造保持用テープ40は、図6に示すように一方の面の一方の端部40aに粘着剤等からなる粘着部42aが形成されており、該一方の面の残りの部分には非粘着部43が形成されている。この転位撚り構造保持用テープ40の他方の端部40bは複数本のテープ状の超電導導体の積層体18a、18aの間を通って外側に導出され、一方の端部42aは一方の積層体18aの周囲と他方の積層体18aの周囲を順次通って転位撚り構造保持用テープ40の粘着部形成面と反対側の面に粘着部42aが貼着されている。
このように転位撚り構造保持用テープ40は、一方の面のみに粘着部42aが部分的に形成されており、この粘着部42aは転位撚り構造保持用テープ40のの粘着部形成面と反対側の面に貼着され、テープ状の超電導導体18に貼着されていないので、各テープ状の超電導導体18は転位撚り構造保持用テープ40に固定されておらず、複数のテープ状の超電導導体18は束ねられているものの、一体化せずに複数のテープ状の超電導導体18がそれぞれ分離した状態となっている。
【0041】
本実施形態の転位超電導テープユニット45によれば、転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープ40が遊びを持たせて巻き付けられ、該転位撚り構造保持用テープ40の一部分は複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に介在されているので、転位超電導テープユニット45を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加されても、複数のテープ状の超電導導体18は一体化せず、応力を印加されたテープ状の超電導導体18は転位撚り構造が崩れることなく、しかも応力を緩和するように変形や移動できる。
また、転位撚り構造保持用テープ40の一部分は複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に介在されているので、テープ状の超電導導体18・・・の左右方向(横方向)の位置ずれを防止できる。
また、特に、各テープ状の超電導導体18は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜21が形成されているので、転位超電導テープユニット45を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加された場合に、テープ状の超電導導体18、18同士の摩擦力が小さいため、テープ状の超電導導体18が応力を緩和するように変形や移動をスムーズにでき、有利である。
従って、本実施形態の転位超電導テープユニット45は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる。このように本実施形態の転位超電導テープユニット45は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持できるので、粘着テープが貼り付けられた従来の転位超電導テープユニットに比べて可撓性を向上できる。
【0042】
(転位超電導テープユニットの第3の実施形態)
図7は、本発明の転位超電導テープユニットの第3の実施形態を示す斜視図である。
この第3の実施形態の転位超電導テープユニット55が図1に示した第1の実施形態の転位超電導テープユニット15と異なるところは、転位超電導テープユニットの周囲に図7に示すように転位撚り構造保持用テープ50が遊びを持たせて巻き付けられており、複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に他の転位撚り構造保持用テープ60が介在されている点である。
【0043】
この転位撚り構造保持用テープ50は、第1の実施形態で用いた転位撚り構造保持用テープ30と同様の材質からなるものである。この転位撚り構造保持用テープ50は、図示していないが一方の面の両端部に部分的に粘着剤等からなる粘着部が形成されており、これら粘着部間には非粘着部53が形成されている。この転位撚り構造保持用テープ50は、転位超電導テープユニットの周囲に螺旋状に巻き付けられており、上記一方の端部(一方の巻き付け終端部)は先に巻き付けた転位撚り構造保持用テープ50の粘着部形成面と反対側の面(表面)に粘着部が貼着されており、上記他方の端部(他方の巻き付け終端部)は先に巻き付けた転位撚り構造保持用テープ50の粘着部形成面と反対側の面(表面)に粘着部が貼着されている。
このように転位撚り構造保持用テープ50は、一方の面のみに粘着部が部分的に形成されており、これら粘着部は転位撚り構造保持用テープ50の粘着部形成面と反対側の面(表面)に貼着され、テープ状の超電導導体18に貼着されていないので、各テープ状の超電導導体18は転位撚り構造保持用テープ50に固定されておらず、複数のテープ状の超電導導体18は束ねられているものの一体化せずに複数のテープ状の超電導導体18がそれぞれ分離した状態となっている。
【0044】
他の転位撚り構造保持用テープ60は、左右に並列された積層体18a、18aの間に縦に配置されている。
転位撚り構造保持用テープ60の材質としては、du Pont社製のカプトン(商品名)等のポリイミドテープ、ポリプロピレンテープ、ポリエステルテープ、プラスチックテープ、紙テープ等のうちから選択されたものが用いられることが好ましい。
また、転位撚り構造保持用テープ60の材質としては、補強を兼ねて(機械的強度の向上を兼ねて)SUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼、Cu合金テープ等のうちから選択されたものを用いてもよく、超電導特性の安定化を兼ねてCuテープ、Agテープ、Alテープ等のうちから選択されたものを用いてもよい。
転位撚り構造保持用テープ60の横断面形状は、超電導導体18の横断面形状と同様の矩形状とすることが好ましい。この補強材16の具体的寸法は、幅1.0mm〜5.0mm程度、厚さ0.1mm〜1.0mm程度の範囲のものとされる。
この転位撚り構造保持用テープ60には、粘着部は形成されていない。
【0045】
次に、図7に示した転位超電導テープユニット55の製造方法は、複数のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に転位撚り構造保持用テープ60を縦に配置したのち、テープ状の超電導導体18の複数本(本実施形態では12本)を所定の転位ピッチで転位撚り合わして転位超電導テープユニットを得、この転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープ50を螺旋状に巻き付けることにより、転位超電導テープユニット55が得られる。
なお、ここで用いる転位撚り構造保持用テープ60の材質が上記金属材料または合金である場合は以下のようにして形成できる。
上記の金属材料または合金からなる線状体(テープ状にする前の転位撚り構造保持用テープ60)をロール圧延等の圧延加工により、所定の厚さまで圧延して平坦化する。ここでの圧延加工に用いる装置としては、例えば、上下一対のロールを備えた2重圧延機と、このロール間に上記線状体を送り出す送出ドラムと上記ロール間で上記線状体を圧延して得られた転位撚り構造保持用テープ60を巻き取る巻取ドラムとからなる搬送機からなる圧延装置(図示略)が好適に用いられる。このような圧延装置を用いて上記線状体を圧延するには、上記送出ドラムから上記線状体を上記ロール間に送り出して圧延するとともに圧延により得られた転位撚り構造保持用テープ60を巻取ドラムで巻き取ることにより行われる。
更に、上記圧延加工(またはプレス処理)を複数回繰り返して、所定の厚みの転位撚り構造保持用テープ60を形成する。
【0046】
本実施形態の転位超電導テープユニット55によれば、転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープ50が遊びを持たせて巻き付けられており、複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に他の転位撚り構造保持用テープ60が縦に配置されているので、転位超電導テープユニット55を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加されても、複数のテープ状の超電導導体18は一体化せず、応力を印加されたテープ状の超電導導体18は転位撚り構造が崩れることなく、しかも応力を緩和するように変形や移動できる。
また、特に、各テープ状の超電導導体18は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜21が形成されているので、転位超電導テープユニット55を巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加された場合に、テープ状の超電導導体18、18同士の摩擦力が小さいため、テープ状の超電導導体18が応力を緩和するように変形や移動をスムーズにでき、有利である。
従って、本実施形態の転位超電導テープユニット55は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる。このように本実施形態の転位超電導テープユニット55は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持できるので、粘着テープが貼り付けられた従来の転位超電導テープユニットに比べて可撓性を向上できる。
【0047】
また、転位撚り構造保持用テープ60が複数本のテープ状の超電導導体18の積層体18a、18aの間に介在されているので、テープ状の超電導導体18・・・の左右方向(横方向)の位置ずれを防止できる。
また、積層体18a、18aの間に介在させる転位撚り構造保持用テープ60の材質を選択することにより、転位超電導テープユニットに種々の特性を持たせることができる。
また、本実施形態の転位超電導テープユニット55では、中心部に転位撚り構造保持用テープ60を配置し、転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープ50を螺旋状に巻き付けたものであるので、第1や第2の実施形態の転位超電導テープユニット15、45に比べて転位撚り合わせ工程の簡略化および線速を向上でき、製造効率を向上できる。
【0048】
なお、本実施形態では、転位超電導テープユニットに用いるテープ状の超電導導体18の本数が12本である場合について説明したが、要求される超電導特性に応じてテープ状の超電導導体18の本数を選択することで目的とする超電導特性を備えた転位超電導テープユニットの提供が可能である。
【0049】
(超電導ケーブルの実施形態)
図8は、本発明の実施形態の転位超電導テープユニットを用いた超電導ケーブルの一実施形態を示す斜視図である。
この超電導ケーブル70は、交流電流通電時において偏流を抑制した構造を有するもので、パイプ状のフォーマ(管体)77の周囲に第1実施形態の転位超電導テープユニット15が螺旋状に巻回されて超電導体層84が複数層積層され、これら超電導体層84、84間に絶縁テープ等からなる層間絶縁層85が介在されてなるものである。
この転位超電導テープユニット15の巻回方向は、S巻(右巻)の方向またはZ巻(左巻)の方向となっている。
【0050】
上記フォーマ77は、ステンレス鋼などからなるものである。このようなフォーマ77の表面は、該フォーマ77と転位超電導テープユニット15間の通電を抑制するために絶縁処理が施されている。このフォーマ77の内部は、液体窒素等の冷却媒体の流路とされ、転位超電導テープユニット15を構成する複数のテープ状の超電導導体18の冷却が行われる。
【0051】
このような構成の超電導ケーブル70の製造方法としては、例えば、上記転位超電導テープユニット15の複数組を表面に絶縁処理が施されたフォーマ77の周囲に所定のスパイラルピッチでZ巻あるいはS巻で巻回して超電導体層84を複数層形成する際、隣接する超電導体層84、84間に層間絶縁層85を介在させながら行うことにより、、図8に示すような超電導ケーブル70が得られる。ここでのスパイラルピッチとしては、100〜2000mm程度の範囲内とされる。
このような構成の超電導ケーブル70の外側には、図示しない半導体層、絶縁層、保護層、断熱層、防食層などが必要に応じて形成されて使用される。
【0052】
本実施形態の超電導ケーブル70は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる転位超電導テープユニット15が用いられたものであるので、この転位超電導テープユニット15をフォーマ77に巻回するときに転位撚り構造が乱れるのを防止できるので、優れた特性を有するものとすることができる。
【0053】
(超電導マグネットの実施形態)
図9は、本発明の実施形態の転位超電導テープユニットを用いた超電導マグネットの一実施形態を示す斜視図である。
本実施形態の超電導マグネット90は、巻胴91と鍔板92、92を具備してなる巻枠93に、第1の実施形態の転位超電導テープユニット15が巻き付けられて構成されている。そして、転位超電導テープユニット15の端未部95aは鍔板92の外周縁部に形成された切り欠き状の通過孔92aを介して鍔板92の外部に引き出され、この通過孔92aを通過する転位超電導テープユニット15の引出部の手前部分95bが、鍔板92の外周縁部に固定された補強板97により覆われている。なお、鍔板92を貫通した部分の転位超電導テープユニット15は、エポキシ樹脂接着剤等の接着部98で鍔板92に固定されている。
【0054】
本実施形態の超電導マグネット90は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる転位超電導テープユニット15が用いられたものであるので、この転位超電導テープユニット15を巻枠93に巻回するときに転位撚り構造が乱れるのを防止できるので、優れた特性を有するものとすることができる。
【0055】
(超電導変圧器の実施形態)
図10は、本発明の実施形態の転位超電導テープユニットを用いた超電導変圧器の一実施形態を示す斜視図である。図11は、図10のXI−XI線断面図である。
本実施形態の超電導変圧器100は、円筒型の巻胴102aを備えたボビン102と、該ボビン102の巻胴102aの軸方向一端側から他端側に多層に巻き付けられた第1の実施形態の転位超電導テープユニット15と、該転位超電導テープユニット15の層同士を隔てるスペーサ105とを備えて構成されている。ボビン102は、巻胴102aと、その両端に設けられたフランジ102b、102cとからなるものであり、このボビン102の巻胴102aの外周には、転位超電導テープユニット15が多層に巻き付けられている。
スペーサ105は、転位超電導テープユニット15の層同士を隔て、転位超電導テープユニット15が冷媒により効率よく冷却されるようにするために設けられているもので、その長手方向がボビン軸方向に沿うようにして、ボビン102の周方向に間隔をおいて複数設けられている。
【0056】
また、転位超電導テープユニット15の層間の間隔、および転位超電導テープユニット15とフランジ102b、102c との間隔は冷媒の流路となる冷却チャンネル104とされている。
超電導変圧器100を使用する際には、転位超電導テープユニット15の超電導状態を保つため、この超電導変圧器100を液体ヘリウムなどの冷媒中に浸漬して冷却する。超電導変圧器100では、転位超電導テープユニット15の層間に、該層同士を隔てるスペーサ105が設けられているので、転位超電導テープユニット15を構成する複数のテープ状の超電導導体18に交流電流を流す際に発生する交流ロスによって転位超電導テープユニット15が発熱した場合でも、上記層間の冷却チャネル104に冷媒を流通させ、転位超電導テープユニット1の超電導状態を保つことができる。
【0057】
本実施形態の超電導変圧器100は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる転位超電導テープユニット15が用いられたものであるので、この転位超電導テープユニット15をボビン102に巻回するときに転位撚り構造が乱れるのを防止できるので、優れた特性を有するものとすることができる。
【0058】
なお、上述した実施形態の超電導ケーブル、超電導変圧器、超電導マグネットにおいては転位超電導テープユニットとして、上述した第1の実施形態の転位超電導テープユニット15を用いた場合について説明したが、第2の実施形態の転位超電導テープユニット45又は第3の実施形態の転位超電導テープユニット55を用いても良く、また、第1〜第3の転位超電導テープユニット15、45、55のうちの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上述した実施形態においては、本発明の実施形態の転位超電導テープユニットを超電導ケーブル、超電導変圧器、超電導マグネットに用いた場合について説明したが、本発明の転位超電導テープユニットは、超電導限流器等の超電導応用機器の巻線部に用いることができる。本発明の転位超電導テープユニットが巻線部に用いられた超電導応用機器は、優れた特性を有するものとすることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の転位超電導テープユニットにあっては、転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープが遊びを持たせて巻き付けられ、該転位撚り構造保持用テープの一部分は上記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に介在されたことにより、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる。このように本実施形態の転位超電導テープユニット15は、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持できるので、粘着テープが貼り付けられた従来の転位超電導テープユニットに比べて可撓性を向上できる。また、特に、転位超電導テープユニットに用いた各テープ状の超電導導体は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜が形成されているので、転位超電導テープユニットを巻線加工等する際に曲げ歪み等の応力が印加された場合に、テープ状の超電導導体同士の摩擦力が小さいため、テープ状の超電導導体が応力を緩和するように変形や移動をスムーズにでき、有利である。
また、本発明の超電導応用機器によれば、巻線加工等により曲げ歪みが印加されても、転位撚り構造を保持でき、交流電流通電時の交流損失を低減でき、偏流を抑制できる本発明の転位超電導テープユニットが用いられたものであるので、この転位超電導テープユニットに巻線加工等を施すときに曲げ歪みが印加されても転位撚り構造が乱れるのを防止できるので、優れた特性を有するものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の転位超電導テープユニットの第1の実施形態を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図2】 図1の転位超電導テープユニットを構成するテープ状の超電導素線に用いられる超電導素線の説明図である。
【図3】 第1の実施形態の転位超電導テープユニットに用いる転位撚り構造保持用テープを示す平面図である。
【図4】 図3の転位撚り構造保持用テープを転位超電導テープユニットに巻き付け方法を示す図である。
【図5】 本発明の転位超電導テープユニットの第2の実施形態を示す断面図である。
【図6】 第2の実施形態の転位超電導テープユニットに用いる転位撚り構造保持用テープを示す平面図である。
【図7】 本発明の転位超電導テープユニットの第3の実施形態を示す斜視図である。
【図8】 本発明の超電導ケーブルの一実施形態を示す斜視図である。
【図9】 本発明の実施形態の転位超電導テープユニットを用いた超電導マグネットの一実施形態を示す斜視図である。
【図10】 本発明の実施形態の転位超電導テープユニットを用いた超電導変圧器の一実施形態を示す斜視図である。
【図11】 図10のXI−XI線断面図である。
【図12】 絶縁被膜形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図13】 従来の転位超電導テープユニットが備えられた超電導ケーブルの例を示す斜視図である。
【図14】 図13の超電導ケーブルに備えられた転位超電導テープユニットの説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
15、45、55・・・転位超電導テープユニット、18・・・テープ状の超電導導体(超電導テープ)、19・・・テープ状の超電導素線、20・・・高抵抗化膜、21・・・絶縁被膜、25・・・超電導多心素線(超電導素線)、27・・・超電導体または超電導体となる材料、28・・・コア部、29・・・基地(シース材)、30、40、50、60・・・転位撚り構造保持用テープ、30a、30b、40a、40b・・・端部、32a、32b、42a・・・粘着部、33、43、53・・・非粘着部、70・・・超電導ケーブル、77・・・フォーマ(管体)、90・・・超電導マグネット(超電導応用機器)、100・・・超電導変圧器。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a dislocation superconducting tape unit obtained by twisting a plurality of tape-shaped superconducting conductors and a superconducting application device using the same, and more specifically, even if a bending strain is applied by winding processing or the like, a dislocation twisting structure is provided. The present invention relates to a dislocation superconducting tape unit that can be maintained and can suppress a deviation current when an alternating current is applied, and a superconducting application device using the same.
[0002]
[Prior art]
A superconducting application unit such as a superconducting cable, a superconducting transformer, a superconducting magnet, or a superconducting current limiter uses a dislocation superconducting tape unit in which a plurality of tape-shaped superconducting conductors are twisted together.
FIG. 13 is a perspective view showing an example of a superconducting cable provided with a conventional dislocation superconducting tape unit, and FIG. 14 is an explanatory view of the dislocation superconducting tape unit provided in the superconducting cable of FIG. ) Is a perspective view, and FIG.
The superconducting cable 110 shown in FIG. 13 has a structure in which drift is suppressed when an alternating current is applied, and a dislocation
The dislocation
[0003]
The surface of the former 117 is subjected to an insulation process in order to suppress energization between the former 117 and the dislocation
As shown in FIG. 14B, the tape-shaped
Outside the superconducting cable 110 having the above-described configuration, a semiconductor layer, an insulating layer, a protective layer, a heat insulating layer, an anticorrosive layer, etc. (not shown) are formed and used as necessary.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the conventional dislocation
[0005]
However, in the dislocation
[0006]
When the dislocation
[0007]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and can maintain a dislocation twist structure even when bending strain is applied by winding processing or the like, can reduce AC loss during AC current application, and can suppress drift. An object is to provide a dislocation superconducting tape unit.
In addition, the present invention provides a superconducting cable using a dislocation superconducting tape unit that can maintain a dislocation twist structure even when a bending strain is applied due to winding processing or the like, can reduce an AC loss when an AC current is applied, and can suppress a current drift. Another object is to provide superconducting applications such as superconducting transformers, superconducting magnets, and superconducting fault current limiters.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a dislocation superconducting tape unit in which a plurality of tape-like superconducting laminates are arranged in parallel, and a plurality of tape-like superconducting conductors constituting these laminates are dislocation-twisted,
A dislocation twist structure holding tape is wound around the dislocation superconducting tape unit with play, and a part of the dislocation twist structure holding tape is interposed between the plurality of tape-shaped superconductor conductors. Each of the tape-shaped superconducting conductors has a dislocation superconducting tape unit in which an outermost layer is formed with an insulating coating having surface smoothness.
[0009]
In the dislocation superconducting tape unit of the present invention, the dislocation twist structure holding tape may be one in which adhesive portions are formed at both ends of one surface. The non-adhesive part located between the adhesive parts of the dislocation twist structure holding tape is interposed between the laminates of the plurality of tape-shaped superconducting conductors, and one end of the dislocation twist structure holding tape. Part passes through the periphery of the one laminate, the adhesive part is attached to the non-adhesive part, and the other end sequentially passes through the periphery of the one laminate and the periphery of the other laminate. The pressure-sensitive adhesive portion may be adhered to the surface opposite to the pressure-sensitive adhesive portion forming surface of the twisted structure holding tape.
[0010]
Further, in the dislocation superconducting tape unit of the present invention, the dislocation twist structure holding tape may be one in which an adhesive portion is formed at one end of one surface. The other end of the dislocation twist structure holding tape is interposed between the laminated bodies of the plurality of tape-like superconducting conductors, or is led out to the outside through the laminated bodies. The adhesive portion may be attached to the surface opposite to the adhesive portion forming surface of the dislocation twist structure holding tape through the end portion sequentially passing around the one laminate and the other laminate. .
[0011]
Further, the present invention is a dislocation superconducting tape unit in which a plurality of tape-shaped superconducting conductor laminates are arranged in parallel, and a plurality of tape-shaped superconducting conductors constituting these laminates are dislocation-twisted.
A dislocation twist structure holding tape is wound around the dislocation superconducting tape unit with play, and another dislocation twist structure holding tape is interposed between the laminates of the plurality of tape-shaped superconducting conductors. Each of the tape-like superconducting conductors has a dislocation superconducting tape unit in which an outermost layer is provided with an insulating coating having surface smoothness.
[0012]
In the dislocation superconducting tape unit of the present invention, the other dislocation twist structure holding tape may be arranged vertically between the plurality of tape-shaped superconducting conductors.
In the dislocation superconducting tape unit of the present invention, the Young's modulus of the insulating film having surface smoothness formed on the outermost layer of each tape-like superconducting conductor is preferably 150 MPa or more.
In the dislocation superconducting tape unit of the present invention, it is preferable that the hardness of the insulating film having surface smoothness formed on the outermost layer of each tape-shaped superconducting conductor is M50 or more in terms of Rockwell hardness.
Moreover, in the dislocation superconducting tape unit of the present invention, it is preferable that the film thickness of the insulating film having surface smoothness formed on the outermost layer of each tape-shaped superconducting conductor is 3 μm to 30 μm.
[0013]
In the present invention, as the tape-shaped superconducting conductor, the surface of the tape-shaped superconducting wire is subjected to a sulfidation treatment to form a high resistance film, and further, an insulating film having surface smoothness is formed on the surface. It may be what was done.
In the present invention, the tape-shaped superconducting wire is a flattened superconducting wire in which a core portion made of a superconductor or a core portion made of a material that becomes a superconductor by heat treatment is provided inside a base made of a sheath material. The high resistance film preferably has a higher electrical resistivity than the sheath material forming the base.
[0014]
Examples of the superconductor constituting the core part or the material that becomes a superconductor by heat treatment of the core part include a superconducting material having mechanically brittle properties as a simple substance. For example, Bi2Sr2Ca1Cu2Ox (Bi2212 phase), Bi2Sr2Ca2CuThreeOy(Bi2223 phase), Bi1.6Pb0.4Sr2Ca2CuThreeOx, Tl2Ba2Ca2CuThreeOy, Y1Ba2CuThreeO7-xA high-temperature superconducting material such as an oxide superconducting material having a composition represented byThreeSn, NbThreeOne or more materials selected from superconducting materials having a composition represented by Al or the like are used, and in particular, a Bi-based oxide superconducting material of Bi-based 2223 phase or Bi-based 2212 phase is preferably used.
[0015]
It is preferable that the sheath material is made of a noble metal such as Ag, Pt, or Au, an alloy thereof, or reinforced silver (Ag-0.2 wt% Mg-0.3 wt% Sb).
The high resistance film is preferably made of a sulfide of the sheath material, more preferably silver sulfide.
As the material of the insulating coating having surface smoothness, the adhesive property with the tape-like superconducting element wire is good, particularly the adhesiveness with the sheath material is good, and the friction force between the tape-like superconducting conductors is obtained. A material that can be reduced is used, and for example, UV curable resins such as R2012, R2027, R2031, and R2070 (all of R2012 to R2070 are trade names) manufactured by JSR Corporation are used.
[0016]
The material of the dislocation twist structure holding tape wound around the dislocation superconducting tape unit with play is polyimide tape such as Kupton (trade name) manufactured by du Pont, polypropylene tape, polyester tape, etc. It is preferred that what is selected is used.
As materials for other dislocation twist structure holding tapes interposed between the plurality of tape-shaped superconducting conductor laminates, polyimide tape such as du Pont Kapton (trade name), polypropylene tape, polyester It is preferable to use one selected from tape, plastic tape, paper tape and the like.
In addition, as the material of the other dislocation twist structure holding tape, a material selected from austenitic stainless steel such as SUS304 and SUS316, Cu alloy tape, etc. may be used as a reinforcing material, and the stability of superconducting characteristics may be improved. A tape selected from Cu tape, Ag tape, Al tape, etc. may also be used.
In the dislocation superconducting tape unit of the present invention, the tape-shaped superconducting conductor preferably has a rectangular cross-sectional shape. Moreover, it is preferable that the cross-sectional shape of said other dislocation twist structure holding | maintenance tape is a rectangular shape.
[0017]
In addition, the present invention provides a superconducting application device using the dislocation superconducting tape unit of the present invention having any one of the above configurations as a means for solving the above problems.
In addition, the present invention provides a superconducting cable characterized in that the dislocation superconducting tape unit of the present invention having any one of the above-mentioned structures is wound around a tubular body. The tube is preferably made of stainless steel.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, one embodiment of a dislocation superconducting tape unit according to the present invention and a superconducting application device using the same will be described with reference to the drawings.
(First Embodiment of Dislocation Superconducting Tape Unit)
FIG. 1 is a diagram showing a first embodiment of a dislocation superconducting tape unit of the present invention, where (a) is a perspective view and (b) is a cross-sectional view.
The dislocation
More specifically,
A plurality of tape-shaped
[0019]
As shown in FIG. 1B, the tape-shaped
The cross-sectional shape of the
The
[0020]
The tape-shaped
In the superconducting
[0021]
As the
As the sheath material for forming the
The surface of the tape-shaped
[0022]
As the material of the insulating
The insulating
[0023]
It is preferable that the Young's modulus of the insulating
[0024]
As a specific example of the material of the insulating
[0025]
The thickness of the insulating
The tape-shaped
[0026]
As the material of the dislocation twist
As shown in FIG. 3, the dislocation twist
Length L of one
[0027]
In such a dislocation twist
As described above, the dislocation twisted
[0028]
Next, an example of the manufacturing method of the dislocation
[Raw material processing process]
Raw material powder of oxide superconducting material, for example Bi2OThree, PbO, SrCOThree , CaCOThree , CuO are mixed so that the mixing ratio of Bi: Pb: Sr: Ca: Cu is 1.8: 0.4: 2.2: 3.0, and the range is 780 ° C. to 820 ° C. The heat treatment (calcination) performed under the temperature condition and the pulverization after the calcination are repeated a plurality of times.
Here, the raw material powder to be mixed may be any of oxides and carbonates of each element of Bi, Pb, Sr, Ca, and Cu in addition to the above.
[Filling process]
The pulverized raw material powder is made into, for example, a cylindrical body by CIP (cold isostatic pressing) molding, etc., and then this cylindrical body is filled and sealed inside a first pipe made of a sheath material such as Ag, and a sheath material composite (Ag sheath composite) is formed.
[0029]
[Single wire drawing (drawing) process]
The sheath material composite (Ag sheath composite) is drawn to a predetermined wire diameter with a die or the like to form a superconducting single core wire (single core wire).
[Multi-center process]
A predetermined number (for example, 19) of the above single core wires are arranged inside a second pipe made of a sheath material such as Ag, and after sealing, the wire is drawn to a predetermined wire diameter with a die or the like. A superconducting multi-core strand (superconducting strand) 25 as shown in FIG. 2 is formed.
[0030]
[Repeated process of rolling heat treatment of superconducting wire]
The superconducting
Next, the flattened superconducting
Further, the above-described rolling process (or press process) and heat treatment are repeated a plurality of times to form a tape-shaped
[0031]
[Sulfurization process of superconducting wire]
A tape-shaped superconducting conductor (superconducting tape) 18 as shown in FIG. 1 is formed by subjecting the surface of the tape-shaped
Examples of the apparatus used for the sulfiding treatment include a reaction vessel that can be evacuated and filled with sulfur vapor, a delivery drum that feeds the tape-shaped
[0032]
In order to subject the surface of the tape-shaped
[0033]
[Insulating coating formation process]
A tape-shaped superconducting conductor (superconducting tape) 18 as shown in FIG. 1 is formed by forming an insulating
As an example of an apparatus used for forming the insulating
[0034]
In the
[0035]
In order to form an insulating film on the tape-like surface (the surface of the high resistance film 20) on which the
Here, after the
The linear velocity of the
[0036]
[Dislocation twisting process]
A plurality of the above-mentioned tape-shaped superconducting conductors 18 (12 in the present embodiment) are twisted together at a predetermined dislocation pitch using a dislocation twisting machine. As shown in FIG. 4, the
In this way, a dislocation
[0037]
According to the dislocation
In particular, since each tape-shaped
Further, since a part of the dislocation twist
Therefore, the dislocation
[0038]
In addition, when the insulating
In addition, when the insulating
In the present embodiment, the tape-shaped
[0039]
(Second Embodiment of Dislocation Superconducting Tape Unit)
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the dislocation superconducting tape unit of the present invention.
The dislocation
[0040]
As shown in FIG. 6, the dislocation twist
As described above, the dislocation twist
[0041]
According to the dislocation
Further, since a part of the dislocation twist
In particular, since each tape-shaped
Therefore, the dislocation
[0042]
(Third embodiment of dislocation superconducting tape unit)
FIG. 7 is a perspective view showing a third embodiment of the dislocation superconducting tape unit of the present invention.
The dislocation
[0043]
This dislocation twist
As described above, the dislocation twist
[0044]
The other dislocation twist
As a material of the dislocation twist
Moreover, as a material of the dislocation twist
The cross-sectional shape of the dislocation twist
No adhesive portion is formed on the dislocation twist
[0045]
Next, in the method of manufacturing the dislocation
In addition, when the material of the dislocation twist
A linear body made of the above-mentioned metal material or alloy (dislocation twist
Further, the rolling process (or press process) is repeated a plurality of times to form the dislocation twist
[0046]
According to the dislocation
In particular, since each tape-shaped
Therefore, the dislocation
[0047]
Further, since the dislocation twist
Further, by selecting the material of the dislocation twist
Further, in the dislocation
[0048]
In the present embodiment, the case where the number of the tape-like
[0049]
(Embodiment of superconducting cable)
FIG. 8 is a perspective view showing one embodiment of a superconducting cable using the dislocation superconducting tape unit of the embodiment of the present invention.
The
The winding direction of the dislocation
[0050]
The former 77 is made of stainless steel or the like. Such a surface of the former 77 is subjected to an insulation treatment in order to suppress energization between the former 77 and the dislocation
[0051]
As a method of manufacturing the
Outside the
[0052]
The
[0053]
(Embodiment of superconducting magnet)
FIG. 9 is a perspective view showing one embodiment of a superconducting magnet using the dislocation superconducting tape unit of the embodiment of the present invention.
The
[0054]
The
[0055]
(Embodiment of superconducting transformer)
FIG. 10 is a perspective view showing one embodiment of a superconducting transformer using the dislocation superconducting tape unit of the embodiment of the present invention. 11 is a cross-sectional view taken along line XI-XI in FIG.
The
The
[0056]
The distance between the layers of the dislocation
When the
[0057]
The
[0058]
In the superconducting cable, superconducting transformer, and superconducting magnet of the above-described embodiment, the case where the above-described dislocation
Further, in the above-described embodiment, the case where the dislocation superconducting tape unit of the embodiment of the present invention is used for a superconducting cable, a superconducting transformer, and a superconducting magnet has been described, but the dislocation superconducting tape unit of the present invention has a superconducting current limit. It can be used for the winding part of superconducting application equipment such as a ceramic. The superconducting application device in which the dislocation superconducting tape unit of the present invention is used for the winding portion can have excellent characteristics.
[0059]
【The invention's effect】
As described above, in the dislocation superconducting tape unit of the present invention, the dislocation twisted structure holding tape is wound around the dislocation superconducting tape unit with play, and a part of the dislocation twisted structure holding tape is the above-mentioned By interposing between the laminated bodies of multiple tape-shaped superconducting conductors, even if bending strain is applied due to winding processing, etc., the dislocation twist structure can be maintained, and AC loss when AC current is applied can be reduced. , Drift can be suppressed. As described above, the dislocation
In addition, according to the superconducting application device of the present invention, even if bending strain is applied by winding processing or the like, the dislocation twist structure can be maintained, the AC loss at the time of alternating current application can be reduced, and the drift can be suppressed. Since a dislocation superconducting tape unit is used, it is possible to prevent the dislocation twist structure from being disturbed even when bending strain is applied to the dislocation superconducting tape unit when it is subjected to winding processing or the like, and thus has excellent characteristics. Can be.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view for explaining a first embodiment of a dislocation superconducting tape unit according to the present invention, wherein (a) is a perspective view and (b) is a cross-sectional view.
FIG. 2 is an explanatory diagram of a superconducting element wire used for a tape-shaped superconducting element wire constituting the dislocation superconducting tape unit of FIG.
FIG. 3 is a plan view showing a dislocation twist structure holding tape used in the dislocation superconducting tape unit of the first embodiment.
4 is a diagram showing a method of winding the dislocation twist structure holding tape of FIG. 3 around a dislocation superconducting tape unit. FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the dislocation superconducting tape unit of the present invention.
FIG. 6 is a plan view showing a dislocation twist structure holding tape used in the dislocation superconducting tape unit of the second embodiment.
FIG. 7 is a perspective view showing a third embodiment of the dislocation superconducting tape unit of the present invention.
FIG. 8 is a perspective view showing an embodiment of the superconducting cable of the present invention.
FIG. 9 is a perspective view showing one embodiment of a superconducting magnet using a dislocation superconducting tape unit according to an embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a perspective view showing one embodiment of a superconducting transformer using the dislocation superconducting tape unit of the embodiment of the present invention.
11 is a cross-sectional view taken along line XI-XI in FIG.
FIG. 12 is a schematic configuration diagram showing an example of an insulating film forming apparatus.
FIG. 13 is a perspective view showing an example of a superconducting cable provided with a conventional dislocation superconducting tape unit.
14 is an explanatory diagram of a dislocation superconducting tape unit provided in the superconducting cable of FIG. 13, wherein (a) is a perspective view and (b) is a cross-sectional view.
[Explanation of symbols]
15, 45, 55 ... Dislocation superconducting tape unit, 18 ... Tape-like superconducting conductor (superconducting tape), 19 ... Tape-like superconducting wire, 20 ... High resistance film, 21 ... Insulating coating, 25... Superconducting multi-core wire (superconducting wire), 27... Superconductor or material to be a superconductor, 28... Core portion, 29 .. base (sheath material), 30 40, 50, 60: Dislocation twist structure holding tape, 30a, 30b, 40a, 40b ... end, 32a, 32b, 42a ... adhesive part, 33, 43, 53 ... non-adhesive 70: Superconducting cable, 77 ... Former (tube), 90 ... Superconducting magnet (superconducting application equipment), 100 ... Superconducting transformer.
Claims (10)
前記転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープが遊びを持たせて巻き付けられ、該転位撚り構造保持用テープの一部分は前記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に介在されており、前記の各テープ状の超電導導体は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜が形成されたものであることを特徴とする転位超電導テープユニット。A plurality of tape-shaped superconducting conductor laminates are arranged in parallel, and a plurality of tape-shaped superconducting conductors constituting these laminates are dislocation superconducting tape units,
A dislocation twist structure holding tape is wound around the dislocation superconducting tape unit with play, and a part of the dislocation twist structure holding tape is interposed between the plurality of tape-shaped superconducting laminates. Each of the tape-shaped superconducting conductors has a dislocation superconducting tape unit in which an outermost layer is provided with an insulating coating having surface smoothness.
該転位超電導テープユニットの周囲に転位撚り構造保持用テープが遊びを持たせて巻き付けられており、前記複数本のテープ状の超電導導体の積層体の間に他の転位撚り構造保持用テープが介在されており、前記の各テープ状の超電導導体は最外層に表面平滑性を有する絶縁被膜が形成されたものであることを特徴とする転位超電導テープユニット。A plurality of tape-shaped superconducting conductor laminates are arranged in parallel, and a plurality of tape-shaped superconducting conductors constituting these laminates are dislocation superconducting tape units,
A dislocation twist structure holding tape is wound around the dislocation superconducting tape unit with play, and another dislocation twist structure holding tape is interposed between the laminated bodies of the plurality of tape-shaped superconducting conductors. Each of the tape-shaped superconducting conductors is a dislocation superconducting tape unit in which an outermost layer is provided with an insulating coating having surface smoothness.
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