JP4201291B2 - 電子値札による商品価格同期装置及び商品価格同期方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子値札装置（Electronic price label,以下「ＥＰＬ」という）システムに関し、特にＥＰＬの価格同期装置および価格同期方法に関する。
【０００２】
【従来の技術、及び、発明が解決しようとする課題】
従来の小売店の場合には、バーコード・リーダは、価格参照（Ｐrice-look-up,以下「ＰＬＵ」という）用ファイルに含まれている価格情報を読み取っていた。ＰＬＵファイルは、通常、ホスト・サーバのある一つの場所に記憶されている。
【０００３】
ＥＰＬシステムは、通常、店内の各商品に対して複数のＥＰＬを含む。ＥＰＬは店内の陳列棚の上の対応する商品の価格を表示し、通常、陳列棚の前縁部に沿ったレールに取り付けられる。一軒の店舗は、商品の価格を表示するために数千のＥＰＬを使用することができる。ＥＰＬは中央サーバに接続している。
【０００４】
ＰＬＵデータ・ファイルの価格が、ＥＰＬが表示する価格と違っている場合には、価格が一致しなくなる。この価格の不一致が検出されると、通常は、価格変更要求を作成し実行するという方法がとられる。
【０００５】
第一のタイプのシステムの場合には、ＥＰＬに関する情報は、通常、ＥＰＬデータ・ファイルに含まれる。ＥＰＬデータ・ファイルは、ＥＰＬ識別情報、商品情報およびＥＰＬ価格情報を確認することができる価格チェックサムを含む。上記価格チェックサムは、ＰＬＵファイルの価格情報から計算される。価格確認プログラムは、ＥＰＬから表示価格情報を入手し、この表示価格情報をチェックサムの価格情報と比較することによってエラーを決定する。
【０００６】
第二のタイプのシステムの場合には、そのＥＰＬに関連する商品のＰＬＵ番号と同じものが、ＥＰＬ識別番号として使用されている。ＥＰＬデータ・ファイルは維持されていないし、チェックサムによる確認も行うことができない。
【０００７】
それ故、ＰＬＵファイルの価格情報を店員よりも迅速に確実に、ＥＰＬが表示する価格情報と同じものにすることができる、ＥＰＬ価格同期システムおよび方法があれば便利である。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
第一の観点によれば、本発明は、電子値札装置において商品の正しい価格を表示する方法であって、（ａ）商品の価格を表示する電子値札装置に対する価格変更メッセージを読み取るステップと、（ｂ）前記価格変更メッセージに含まれる当該商品の商品識別番号を読み取るステップと、（ｃ）ＰＬＵデータファイル内に記載されている当該商品識別番号の商品価格を読み取るステップと、（ｄ）前記商品価格と前記電子値札装置による表示価格を比較するステップと、（ｅ）前記表示価格が前記商品価格と一致しない場合には、前記電子値札装置に対して、前記表示価格を前商品価格に変更するための新たな価格変更メッセージを作成して送信するステップと、の各ステップを有することを特徴とする電子値札による商品価格同期方法を提供するものである。
【０００９】
第二の観点によれば、本発明は、複数のＰＯＳ端末装置を有するＰＯＳシステム（１４）と、商品価格を表示する複数の電子値札装置を有するＥＰＬシステム（１６）と、前記複数の電子値札装置を管理するホストＥＰＬターミナル（２４）と、前記ＰＯＳシステム（１４）に対して価格参照情報を提供するためのＰＬＵデータファイル（４４）を含むホスト・コンピュータ（１２）と、により構成されたシステムにおいて、前記ホストＥＰＬターミナルは、（ａ）前記電子値札装置に対する価格変更メッセージ内の当該商品の商品識別番号とその表示価格を読み取り、（ｂ）前記ホスト・コンピュータから前記ＰＬＵデータファイル内の当該商品識別番号の商品価格を取得して前記商品価格と前記電子値札装置による表示価格とを比較し、（ｃ）前記表示価格が前記商品価格と一致しない場合に、前記電子値札装置に対する新たな価格変更メッセージを作成する、価格監視ソフトウェア手段を備え、前記新たな価格変更メッセージが前記電子値札装置に対して送信されることを特徴とする電子値札による商品価格同期装置を提供するものである。
【００１０】
データ・ファイルは、価格ファイルであってもよいし、またはデータ・ファイルはＥＰＬ識別情報および正しい価格情報を含むＥＰＬデータ・ファイルであってもよい。
【００１１】
ＥＰＬに対する価格変更メッセージの記録を読み取るステップと、その商品の正しい価格を決定するステップと、他の価格変更メッセージを送るステップのような、上記ステップの中の少なくともいくつかのステップを行うためにコンピュータを使用することができる。
【００１２】
従って、本発明の一つの目的は、電子値札（ＥＰＬ）の価格同期システムおよび方法を提供することである。
【００１３】
【発明の実施の形態】
図１について説明すると、取引管理システム１０は、主な構成部品として、ホスト・コンピュータ・システム１２、サービス時点情報管理（ＰＯＳ）システム１４、およびＥＰＬシステム１６を含む。
【００１４】
ホスト・コンピュータ・システム１２は、記憶媒体３６、ホストＰＬＵターミナル４０、および入力装置４２を含む。
【００１５】
記憶媒体３６は、ＰＬＵデータ・ファイル４４を記憶する。ＰＬＵファイル４４は、好適には、商品の価格を記憶するための一つの場所であり、ホストＰＬＵターミナル４０による、ＰＯＳターミナル２０への分配用に使用できるものであることが好ましい。別な方法としては、ホストＰＬＵターミナル４０から、主ＰＬＵファイル４４に直接アクセスするために、バーコード・スキャナ１８を設置することもできる。
【００１６】
この図の場合、ターミナル２０、２４および４０は、一緒にネットワークを形成している個々の構成部品である。上記構成部品は別の方法でも接続することができる。例えば、ＥＰＬターミナル２４およびホストＰＬＵターミナル４０を接続して、単一のホスト・コンピュータを形成することができる。ＰＯＳターミナル２０およびホストＰＬＵターミナル４０を接続して、他のＰＯＳターミナル用のホスト・コンピュータとして二重化するＰＯＳターミナルを形成することができる。
【００１７】
ホストＰＬＵターミナル４０は、ＰＬＵ維持ルーチン５０を実行する。ＰＬＵ維持ルーチン５０は、ＰＬＵファイル４４を更新する。
【００１８】
入力装置４２は、好適には、キーボードであることが好ましい。
【００１９】
ＰＬＵ維持ルーチン５０は、価格の変更が入力装置４２に入力されたとき（直接処理）、または後でのバッチ更新（バッチ処理）のために、記憶媒体のバッチ・ファイル５２に、価格の変更を記憶したとき、ＰＬＵファイル４４の価格の変更を直接ＥＰＬターミナル２４およびＰＯＳターミナル２０に送ることができる。
【００２０】
ＰＬＵデータ・ファイル４４は、店内で売れた各商品に対するライン入力を含む。各ライン入力は、商品識別入力（商品ＩＤ）およびＰＬＵ価格入力（ＰＬＵ価格）を含む。入力商品ＩＤは、店舗を識別するためのものである。入力ＰＬＵ価格は、バーコード・スキャナ１８で走査している間に、各商品の価格を決定するために、ＰＯＳシステム１４が読み取った商品を識別するためのものである。
【００２１】
ＰＯＳシステム１４は、バーコード・スキャナ１８およびターミナル２０を含む。
【００２２】
ＥＰＬシステム１６は、主な構成部品として、ＥＰＬ２２、ホストＥＰＬターミナル２４、およびＥＰＬ記憶媒体２６を含む。
【００２３】
ＥＰＬ２２は、通常、店舗内の陳列棚に取り付けられ、データ・レジスタ５４、ＥＰＬ制御回路５５、およびディスプレイ５６を含む。データ・レジスタ５４はデータを含むが、そのデータは、通常は、陳列棚の上のＥＰＬに関連する商品の価格である。上記データは、通常、ディスプレイ５６により表示される。ＥＰＬ制御回路５５は、ホストＥＰＬターミナル２４から、そこへ送られてきたチェックサムを使用して、表示確認チェック性能を含むＥＰＬの動作を制御する。
【００２４】
ホストＥＰＬターミナル２４は、ＥＰＬソフトウェア３０および価格同期ソフトウェア３４を実行する。ＥＰＬソフトウェア３０は、ＥＰＬ２２に送信する価格変更メッセージのスケジュールをたて、送信用の価格変更メッセージのスケジュールを作成する度に、価格監査ログ・ファイル４６で入力を一つ作成する。
【００２５】
現在、多くの構成のＥＰＬシステムが使用されている。本発明は、それらの中の三つについてのものである。第一および第二の構成の場合には、価格同期ソフトウェア３４が、価格確認機能および価格変更監査機能を持つ。第三の構成の場合には、ＥＰＬデータ・ファイル３２、またはそれに相当するファイルを使用しないし、価格同期ソフトウェア３４は、価格確認機能を実行しない。これら三つすべての構成の場合、価格同期ソフトウェア３４は、好適には、単一のソフトウェア・モジュールであることが好ましい。
【００２６】
価格確認作業は、ＰＬＵ価格とＥＰＬが表示する価格との比較を含む。価格確認作業を行うには、価格チェック情報を含むＥＰＬデータ・ファイル３２が必要である。もちろん、この実施形態の場合には、価格チェック情報を他の場所に記憶することもできる。価格確認ソフトウェア３８は、ＥＰＬデータ・ファイル４４の価格チェックサムをＰＬＵデータ・ファイル４４の価格を使用して計算する価格チェックサムと比較し、計算したチェックサムが記憶したチェックサムと一致しない場合には価格変更要求を発生する。
【００２７】
チェックサム情報を使用する価格確認の実行に関連する利点の一つは、ＥＰＬ２２と最小限度の通信を行うだけで、（例えば、ＰＬＵファイル４４が喪失し、交換が必要である場合のような）災害状況から容易に回復できることである。
【００２８】
価格変更監査作業は、送信用にスケジュールされた価格変更メッセージ用の価格監査ログ・ファイル４６の監視、ＰＬＵデータ・ファイル４４からの価格情報の読み取り、表示価格情報に対するＥＰＬの問い合わせ、およびＰＬＵデータ・ファイル４４の価格情報と、表示価格情報との比較を含む。価格変更監査ソフトウェア３４は、価格変更監査機能を行う。
【００２９】
第一および第二の構成の場合には、ＥＰＬソフトウェア３０は、ＥＰＬデータ・ファイル３２の内容を維持する。ＥＰＬデータ・ファイル３２は、ＥＰＬシステム１６の各ＥＰＬ２２用のライン入力を含む。各ライン入力は、商品識別入力（商品ＩＤ）およびＥＰＬ識別入力（ＥＰＬ ＩＤ）を含む。入力商品ＩＤは、店舗を識別するためのものである。入力ＥＰＬ ＩＤは、その商品にどのＥＰＬが割り当てられているかを識別する。
【００３０】
第一の構成の場合だけ、各ライン入力は、好適には、チェックサム入力（ＥＰＬチェック）の形であることが好ましい、価格情報を含む。入力ＥＰＬチェックは、ディスプレイ５６が表示する価格情報の数字のチェックサム値である。
【００３１】
ＥＰ記憶媒体２６は、ＥＰＬデータ・ファイル３２および価格監査ファイル４６を記憶し、好適には、固定ディスク・ドライブであることが好ましい。
【００３２】
通常のシステム動作中、ＥＰＬターミナル２４は、ＰＬＵデータ・ファイル４４から価格情報を入手し、それをデータ・レジスタ５４に送る。ディスプレイ５６は、価格をデータ・レジスタ５４に表示する。価格が不一致である場合には、ＰＬＵデータ・ファイル４４からの価格情報は、ＥＰＬが表示する価格と一致しない。
【００３３】
図２について説明すると、この図は、価格確認ソフトウェア３８のスタート６０から始まる動作を示す。
【００３４】
ステップ６４において、価格確認ソフトウェア３８は、ＥＰＬデータ・ファイル３２を読み取る。
【００３５】
ステップ６６において、価格確認ソフトウェア３８は、入力商品ＩＤをチェックする。
【００３６】
ステップ６８において、価格確認ソフトウェア３８は、ＰＬＵデータ・ファイル４４を読み取る。
【００３７】
ステップ７０において、価格確認ソフトウェア３８は、ＥＰＬデータ・ファイル３２から読み取ったものと同じ商品ＩＤ入力を持つ、ＰＬＵデータ・ファイル４４のライン入力を読み取る。
【００３８】
ステップ７０において、価格確認ソフトウェア３８は、ＰＬＵデータ・ファイル４４からのライン入力の入力ＰＬＵ価格をチェックする。
【００３９】
ステップ７２において、価格確認ソフトウェア３８は、ＰＬＵ価格に対するチェックサム値を計算する。
【００４０】
ステップ７６において、価格確認ソフトウェア３８は、入力ＰＬＵ価格に対して計算したチェックサム値を入力ＥＰＬチェックと比較する。計算したチェックサム値が、ＥＰＬチェック入力に一致しない場合には、商品ＩＤを持つその商品に対する価格は、ＥＰＬデータ・ファイル３２においても、ＰＬＵデータ・ファイル４４においても同じでない。そのＥＰＬが表示する商品に対する価格と、ＰＯＳシステム１４が記録する価格とは一致しない。
【００４１】
ステップ８０において、価格確認ソフトウェア３８は、表示価格をＰＬＵ価格に変更するために、価格変更要求を作成し、ＥＰＬデータ・ファイル３２の入力ＥＰＬチェックのチェックサム値を更新する。上記要求は、中間要求であってもよいし、バッチ価格変更ファイル５２に記憶している要求のバッチの一部であってもよい。
【００４２】
ステップ８２において、本発明の方法は、ＥＰＬデータ・ファイル３２の最後のライン入力を読み取ったかどうかを判断する。読み取った場合には、処理はステップ８８で終了する。読み取っていない場合には、処理はステップ６４に戻り、ＥＰＬデータ・ファイル３２から他のライン入力を読み取る。
【００４３】
ステップ７４に戻って説明すると、計算したチェックサム値がＥＰＬチェック入力と同じである場合には、商品ＩＤを持つ商品に対する価格は、ＥＰＬデータ・ファイル３２においても、ＰＬＵデータ・ファイル４４においても同じである。ＥＰＬが表示する商品に対する価格と、ＰＯＳシステム１４が記録する価格とは一致する。処理はステップ７６へ進む。
【００４４】
図３について説明すると、この図は、価格変更監査ソフトウェア３８の、スタート９０から始まる動作を示す。価格変更監査ソフトウェア３５は、ステップ９８で発生した価格変更要求を探して、価格監査ログ・ファイル４６をチェックし、表示の価格が正しいかどうか調べる。
【００４５】
ステップ９２において、価格変更監査ソフトウェア３５は、価格監査ログ・ファイル４６の入力を監視する。ＥＰＬソフトウェア３０が、価格監査ファイル４６に新しい入力を行わない場合には、処理はステップ９２に戻る。ＥＰＬソフトウェア３０が、価格監査ファイル４６に新しい入力を行う場合には、処理はステップ９４に進む。
【００４６】
ステップ９４において、価格変更監査ソフトウェア３５は、商品ＩＤに対する新しい入力を読み取る。
【００４７】
ステップ９６において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬデータ・ファイル３２が存在するかどうか、また入力ＥＰＬチェックを含んでいるかどうかを判断する。ＥＰＬデータ・ファイル３２が存在し、入力ＥＰＬチェックを含んでいる場合には、処理はステップ９８に進む。ＥＰＬデータ・ファイル３２は存在するが、入力ＥＰＬチェックを含んでいない場合には、処理はステップ１００へ進む。 ＥＰＬデータ・ファイル３２が存在しない場合には、処理はステップ９８へ進む。
【００４８】
ステップ９８において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬデータ・ファイル３２から入力ＥＰＬチェックを入手し、処理はステップ１０４に進む。
【００４９】
ステップ１００において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＰＬＵデータ・ファイル４４を読み、商品の価格を入手する。
【００５０】
ステップ１０２において、価格変更監査ソフトウェア３５は、表示価格を確認するために、ＥＰＬ２２が使用する価格チェックサムを作成する。
【００５１】
ステップ１０４において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬソフトウェア３０にチェックサムを供給する。ＥＰＬソフトウェア３０は、上記チェックサムをその表示価格のチェックサムと比較せよというコマンドと一緒に、チェックサムをＥＰＬ２２に送る。ＥＰＬ２２は、チェックサムを受信し、その表示価格のチェックサムを計算し、受信したチェックサムを計算したチェックサムと比較する。
【００５２】
ステップ１０６において、価格変更監査ソフトウェア３５は、チェックサム・メッセージを受信したことを通知し、比較結果を送信するために、ＥＰＬ２２に対する要求のスケジュールを作成する。ＥＰＬ２２は、上記要求を受信し、比較結果を返送する。
【００５３】
ステップ１０８において、価格変更監査ソフトウェア３５は、比較結果をチェックする。ＥＰＬ２２が計算したチェックサムが、受信したチェックサムと一致しない場合には、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬソフトウェア３０に、ステップ１１０において、ＥＰＬ２２に対する、正しい価格を含む価格変更メッセージのスケジュールを作成させる。
【００５４】
ＥＰＬ２２が計算したチェックサムが、受信したチェックサムと一致する場合には、価格変更監査ソフトウェア３５は、ステップ９２に戻り、価格監査ログ・ファイル４６の新しい数個の入力を監視する。
【００５５】
都合のよいことに、本発明は、帯域幅をそのまま保存しながら、システムの信頼性を向上させる。価格チェックサムまたはＥＰＬデータ・ファイル３２が存在していてもいなくても、価格変更監査ソフトウェア３５は、表示価格が正確かどうかを判断する。価格変更監査ソフトウェア３５の場合には、ＥＰＬを絶えずポーリングしなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】取引管理システムのブロック図である。
【図２】価格確認ソフトウェアの動作を示すフローチャートである。
【図３】価格変更監査ソフトウェアの動作を示すフローチャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子値札装置（Electronic price label,以下「ＥＰＬ」という）システムに関し、特にＥＰＬの価格同期装置および価格同期方法に関する。
【０００２】
【従来の技術、及び、発明が解決しようとする課題】
従来の小売店の場合には、バーコード・リーダは、価格参照（Ｐrice-look-up,以下「ＰＬＵ」という）用ファイルに含まれている価格情報を読み取っていた。ＰＬＵファイルは、通常、ホスト・サーバのある一つの場所に記憶されている。
【０００３】
ＥＰＬシステムは、通常、店内の各商品に対して複数のＥＰＬを含む。ＥＰＬは店内の陳列棚の上の対応する商品の価格を表示し、通常、陳列棚の前縁部に沿ったレールに取り付けられる。一軒の店舗は、商品の価格を表示するために数千のＥＰＬを使用することができる。ＥＰＬは中央サーバに接続している。
【０００４】
ＰＬＵデータ・ファイルの価格が、ＥＰＬが表示する価格と違っている場合には、価格が一致しなくなる。この価格の不一致が検出されると、通常は、価格変更要求を作成し実行するという方法がとられる。
【０００５】
第一のタイプのシステムの場合には、ＥＰＬに関する情報は、通常、ＥＰＬデータ・ファイルに含まれる。ＥＰＬデータ・ファイルは、ＥＰＬ識別情報、商品情報およびＥＰＬ価格情報を確認することができる価格チェックサムを含む。上記価格チェックサムは、ＰＬＵファイルの価格情報から計算される。価格確認プログラムは、ＥＰＬから表示価格情報を入手し、この表示価格情報をチェックサムの価格情報と比較することによってエラーを決定する。
【０００６】
第二のタイプのシステムの場合には、そのＥＰＬに関連する商品のＰＬＵ番号と同じものが、ＥＰＬ識別番号として使用されている。ＥＰＬデータ・ファイルは維持されていないし、チェックサムによる確認も行うことができない。
【０００７】
それ故、ＰＬＵファイルの価格情報を店員よりも迅速に確実に、ＥＰＬが表示する価格情報と同じものにすることができる、ＥＰＬ価格同期システムおよび方法があれば便利である。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
第一の観点によれば、本発明は、電子値札装置において商品の正しい価格を表示する方法であって、（ａ）商品の価格を表示する電子値札装置に対する価格変更メッセージを読み取るステップと、（ｂ）前記価格変更メッセージに含まれる当該商品の商品識別番号を読み取るステップと、（ｃ）ＰＬＵデータファイル内に記載されている当該商品識別番号の商品価格を読み取るステップと、（ｄ）前記商品価格と前記電子値札装置による表示価格を比較するステップと、（ｅ）前記表示価格が前記商品価格と一致しない場合には、前記電子値札装置に対して、前記表示価格を前商品価格に変更するための新たな価格変更メッセージを作成して送信するステップと、の各ステップを有することを特徴とする電子値札による商品価格同期方法を提供するものである。
【０００９】
第二の観点によれば、本発明は、複数のＰＯＳ端末装置を有するＰＯＳシステム（１４）と、商品価格を表示する複数の電子値札装置を有するＥＰＬシステム（１６）と、前記複数の電子値札装置を管理するホストＥＰＬターミナル（２４）と、前記ＰＯＳシステム（１４）に対して価格参照情報を提供するためのＰＬＵデータファイル（４４）を含むホスト・コンピュータ（１２）と、により構成されたシステムにおいて、前記ホストＥＰＬターミナルは、（ａ）前記電子値札装置に対する価格変更メッセージ内の当該商品の商品識別番号とその表示価格を読み取り、（ｂ）前記ホスト・コンピュータから前記ＰＬＵデータファイル内の当該商品識別番号の商品価格を取得して前記商品価格と前記電子値札装置による表示価格とを比較し、（ｃ）前記表示価格が前記商品価格と一致しない場合に、前記電子値札装置に対する新たな価格変更メッセージを作成する、価格監視ソフトウェア手段を備え、前記新たな価格変更メッセージが前記電子値札装置に対して送信されることを特徴とする電子値札による商品価格同期装置を提供するものである。
【００１０】
データ・ファイルは、価格ファイルであってもよいし、またはデータ・ファイルはＥＰＬ識別情報および正しい価格情報を含むＥＰＬデータ・ファイルであってもよい。
【００１１】
ＥＰＬに対する価格変更メッセージの記録を読み取るステップと、その商品の正しい価格を決定するステップと、他の価格変更メッセージを送るステップのような、上記ステップの中の少なくともいくつかのステップを行うためにコンピュータを使用することができる。
【００１２】
従って、本発明の一つの目的は、電子値札（ＥＰＬ）の価格同期システムおよび方法を提供することである。
【００１３】
【発明の実施の形態】
図１について説明すると、取引管理システム１０は、主な構成部品として、ホスト・コンピュータ・システム１２、サービス時点情報管理（ＰＯＳ）システム１４、およびＥＰＬシステム１６を含む。
【００１４】
ホスト・コンピュータ・システム１２は、記憶媒体３６、ホストＰＬＵターミナル４０、および入力装置４２を含む。
【００１５】
記憶媒体３６は、ＰＬＵデータ・ファイル４４を記憶する。ＰＬＵファイル４４は、好適には、商品の価格を記憶するための一つの場所であり、ホストＰＬＵターミナル４０による、ＰＯＳターミナル２０への分配用に使用できるものであることが好ましい。別な方法としては、ホストＰＬＵターミナル４０から、主ＰＬＵファイル４４に直接アクセスするために、バーコード・スキャナ１８を設置することもできる。
【００１６】
この図の場合、ターミナル２０、２４および４０は、一緒にネットワークを形成している個々の構成部品である。上記構成部品は別の方法でも接続することができる。例えば、ＥＰＬターミナル２４およびホストＰＬＵターミナル４０を接続して、単一のホスト・コンピュータを形成することができる。ＰＯＳターミナル２０およびホストＰＬＵターミナル４０を接続して、他のＰＯＳターミナル用のホスト・コンピュータとして二重化するＰＯＳターミナルを形成することができる。
【００１７】
ホストＰＬＵターミナル４０は、ＰＬＵ維持ルーチン５０を実行する。ＰＬＵ維持ルーチン５０は、ＰＬＵファイル４４を更新する。
【００１８】
入力装置４２は、好適には、キーボードであることが好ましい。
【００１９】
ＰＬＵ維持ルーチン５０は、価格の変更が入力装置４２に入力されたとき（直接処理）、または後でのバッチ更新（バッチ処理）のために、記憶媒体のバッチ・ファイル５２に、価格の変更を記憶したとき、ＰＬＵファイル４４の価格の変更を直接ＥＰＬターミナル２４およびＰＯＳターミナル２０に送ることができる。
【００２０】
ＰＬＵデータ・ファイル４４は、店内で売れた各商品に対するライン入力を含む。各ライン入力は、商品識別入力（商品ＩＤ）およびＰＬＵ価格入力（ＰＬＵ価格）を含む。入力商品ＩＤは、店舗を識別するためのものである。入力ＰＬＵ価格は、バーコード・スキャナ１８で走査している間に、各商品の価格を決定するために、ＰＯＳシステム１４が読み取った商品を識別するためのものである。
【００２１】
ＰＯＳシステム１４は、バーコード・スキャナ１８およびターミナル２０を含む。
【００２２】
ＥＰＬシステム１６は、主な構成部品として、ＥＰＬ２２、ホストＥＰＬターミナル２４、およびＥＰＬ記憶媒体２６を含む。
【００２３】
ＥＰＬ２２は、通常、店舗内の陳列棚に取り付けられ、データ・レジスタ５４、ＥＰＬ制御回路５５、およびディスプレイ５６を含む。データ・レジスタ５４はデータを含むが、そのデータは、通常は、陳列棚の上のＥＰＬに関連する商品の価格である。上記データは、通常、ディスプレイ５６により表示される。ＥＰＬ制御回路５５は、ホストＥＰＬターミナル２４から、そこへ送られてきたチェックサムを使用して、表示確認チェック性能を含むＥＰＬの動作を制御する。
【００２４】
ホストＥＰＬターミナル２４は、ＥＰＬソフトウェア３０および価格同期ソフトウェア３４を実行する。ＥＰＬソフトウェア３０は、ＥＰＬ２２に送信する価格変更メッセージのスケジュールをたて、送信用の価格変更メッセージのスケジュールを作成する度に、価格監査ログ・ファイル４６で入力を一つ作成する。
【００２５】
現在、多くの構成のＥＰＬシステムが使用されている。本発明は、それらの中の三つについてのものである。第一および第二の構成の場合には、価格同期ソフトウェア３４が、価格確認機能および価格変更監査機能を持つ。第三の構成の場合には、ＥＰＬデータ・ファイル３２、またはそれに相当するファイルを使用しないし、価格同期ソフトウェア３４は、価格確認機能を実行しない。これら三つすべての構成の場合、価格同期ソフトウェア３４は、好適には、単一のソフトウェア・モジュールであることが好ましい。
【００２６】
価格確認作業は、ＰＬＵ価格とＥＰＬが表示する価格との比較を含む。価格確認作業を行うには、価格チェック情報を含むＥＰＬデータ・ファイル３２が必要である。もちろん、この実施形態の場合には、価格チェック情報を他の場所に記憶することもできる。価格確認ソフトウェア３８は、ＥＰＬデータ・ファイル４４の価格チェックサムをＰＬＵデータ・ファイル４４の価格を使用して計算する価格チェックサムと比較し、計算したチェックサムが記憶したチェックサムと一致しない場合には価格変更要求を発生する。
【００２７】
チェックサム情報を使用する価格確認の実行に関連する利点の一つは、ＥＰＬ２２と最小限度の通信を行うだけで、（例えば、ＰＬＵファイル４４が喪失し、交換が必要である場合のような）災害状況から容易に回復できることである。
【００２８】
価格変更監査作業は、送信用にスケジュールされた価格変更メッセージ用の価格監査ログ・ファイル４６の監視、ＰＬＵデータ・ファイル４４からの価格情報の読み取り、表示価格情報に対するＥＰＬの問い合わせ、およびＰＬＵデータ・ファイル４４の価格情報と、表示価格情報との比較を含む。価格変更監査ソフトウェア３４は、価格変更監査機能を行う。
【００２９】
第一および第二の構成の場合には、ＥＰＬソフトウェア３０は、ＥＰＬデータ・ファイル３２の内容を維持する。ＥＰＬデータ・ファイル３２は、ＥＰＬシステム１６の各ＥＰＬ２２用のライン入力を含む。各ライン入力は、商品識別入力（商品ＩＤ）およびＥＰＬ識別入力（ＥＰＬ ＩＤ）を含む。入力商品ＩＤは、店舗を識別するためのものである。入力ＥＰＬ ＩＤは、その商品にどのＥＰＬが割り当てられているかを識別する。
【００３０】
第一の構成の場合だけ、各ライン入力は、好適には、チェックサム入力（ＥＰＬチェック）の形であることが好ましい、価格情報を含む。入力ＥＰＬチェックは、ディスプレイ５６が表示する価格情報の数字のチェックサム値である。
【００３１】
ＥＰ記憶媒体２６は、ＥＰＬデータ・ファイル３２および価格監査ファイル４６を記憶し、好適には、固定ディスク・ドライブであることが好ましい。
【００３２】
通常のシステム動作中、ＥＰＬターミナル２４は、ＰＬＵデータ・ファイル４４から価格情報を入手し、それをデータ・レジスタ５４に送る。ディスプレイ５６は、価格をデータ・レジスタ５４に表示する。価格が不一致である場合には、ＰＬＵデータ・ファイル４４からの価格情報は、ＥＰＬが表示する価格と一致しない。
【００３３】
図２について説明すると、この図は、価格確認ソフトウェア３８のスタート６０から始まる動作を示す。
【００３４】
ステップ６４において、価格確認ソフトウェア３８は、ＥＰＬデータ・ファイル３２を読み取る。
【００３５】
ステップ６６において、価格確認ソフトウェア３８は、入力商品ＩＤをチェックする。
【００３６】
ステップ６８において、価格確認ソフトウェア３８は、ＰＬＵデータ・ファイル４４を読み取る。
【００３７】
ステップ７０において、価格確認ソフトウェア３８は、ＥＰＬデータ・ファイル３２から読み取ったものと同じ商品ＩＤ入力を持つ、ＰＬＵデータ・ファイル４４のライン入力を読み取る。
【００３８】
ステップ７０において、価格確認ソフトウェア３８は、ＰＬＵデータ・ファイル４４からのライン入力の入力ＰＬＵ価格をチェックする。
【００３９】
ステップ７２において、価格確認ソフトウェア３８は、ＰＬＵ価格に対するチェックサム値を計算する。
【００４０】
ステップ７６において、価格確認ソフトウェア３８は、入力ＰＬＵ価格に対して計算したチェックサム値を入力ＥＰＬチェックと比較する。計算したチェックサム値が、ＥＰＬチェック入力に一致しない場合には、商品ＩＤを持つその商品に対する価格は、ＥＰＬデータ・ファイル３２においても、ＰＬＵデータ・ファイル４４においても同じでない。そのＥＰＬが表示する商品に対する価格と、ＰＯＳシステム１４が記録する価格とは一致しない。
【００４１】
ステップ８０において、価格確認ソフトウェア３８は、表示価格をＰＬＵ価格に変更するために、価格変更要求を作成し、ＥＰＬデータ・ファイル３２の入力ＥＰＬチェックのチェックサム値を更新する。上記要求は、中間要求であってもよいし、バッチ価格変更ファイル５２に記憶している要求のバッチの一部であってもよい。
【００４２】
ステップ８２において、本発明の方法は、ＥＰＬデータ・ファイル３２の最後のライン入力を読み取ったかどうかを判断する。読み取った場合には、処理はステップ８８で終了する。読み取っていない場合には、処理はステップ６４に戻り、ＥＰＬデータ・ファイル３２から他のライン入力を読み取る。
【００４３】
ステップ７４に戻って説明すると、計算したチェックサム値がＥＰＬチェック入力と同じである場合には、商品ＩＤを持つ商品に対する価格は、ＥＰＬデータ・ファイル３２においても、ＰＬＵデータ・ファイル４４においても同じである。ＥＰＬが表示する商品に対する価格と、ＰＯＳシステム１４が記録する価格とは一致する。処理はステップ７６へ進む。
【００４４】
図３について説明すると、この図は、価格変更監査ソフトウェア３８の、スタート９０から始まる動作を示す。価格変更監査ソフトウェア３５は、ステップ９８で発生した価格変更要求を探して、価格監査ログ・ファイル４６をチェックし、表示の価格が正しいかどうか調べる。
【００４５】
ステップ９２において、価格変更監査ソフトウェア３５は、価格監査ログ・ファイル４６の入力を監視する。ＥＰＬソフトウェア３０が、価格監査ファイル４６に新しい入力を行わない場合には、処理はステップ９２に戻る。ＥＰＬソフトウェア３０が、価格監査ファイル４６に新しい入力を行う場合には、処理はステップ９４に進む。
【００４６】
ステップ９４において、価格変更監査ソフトウェア３５は、商品ＩＤに対する新しい入力を読み取る。
【００４７】
ステップ９６において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬデータ・ファイル３２が存在するかどうか、また入力ＥＰＬチェックを含んでいるかどうかを判断する。ＥＰＬデータ・ファイル３２が存在し、入力ＥＰＬチェックを含んでいる場合には、処理はステップ９８に進む。ＥＰＬデータ・ファイル３２は存在するが、入力ＥＰＬチェックを含んでいない場合には、処理はステップ１００へ進む。 ＥＰＬデータ・ファイル３２が存在しない場合には、処理はステップ９８へ進む。
【００４８】
ステップ９８において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬデータ・ファイル３２から入力ＥＰＬチェックを入手し、処理はステップ１０４に進む。
【００４９】
ステップ１００において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＰＬＵデータ・ファイル４４を読み、商品の価格を入手する。
【００５０】
ステップ１０２において、価格変更監査ソフトウェア３５は、表示価格を確認するために、ＥＰＬ２２が使用する価格チェックサムを作成する。
【００５１】
ステップ１０４において、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬソフトウェア３０にチェックサムを供給する。ＥＰＬソフトウェア３０は、上記チェックサムをその表示価格のチェックサムと比較せよというコマンドと一緒に、チェックサムをＥＰＬ２２に送る。ＥＰＬ２２は、チェックサムを受信し、その表示価格のチェックサムを計算し、受信したチェックサムを計算したチェックサムと比較する。
【００５２】
ステップ１０６において、価格変更監査ソフトウェア３５は、チェックサム・メッセージを受信したことを通知し、比較結果を送信するために、ＥＰＬ２２に対する要求のスケジュールを作成する。ＥＰＬ２２は、上記要求を受信し、比較結果を返送する。
【００５３】
ステップ１０８において、価格変更監査ソフトウェア３５は、比較結果をチェックする。ＥＰＬ２２が計算したチェックサムが、受信したチェックサムと一致しない場合には、価格変更監査ソフトウェア３５は、ＥＰＬソフトウェア３０に、ステップ１１０において、ＥＰＬ２２に対する、正しい価格を含む価格変更メッセージのスケジュールを作成させる。
【００５４】
ＥＰＬ２２が計算したチェックサムが、受信したチェックサムと一致する場合には、価格変更監査ソフトウェア３５は、ステップ９２に戻り、価格監査ログ・ファイル４６の新しい数個の入力を監視する。
【００５５】
都合のよいことに、本発明は、帯域幅をそのまま保存しながら、システムの信頼性を向上させる。価格チェックサムまたはＥＰＬデータ・ファイル３２が存在していてもいなくても、価格変更監査ソフトウェア３５は、表示価格が正確かどうかを判断する。価格変更監査ソフトウェア３５の場合には、ＥＰＬを絶えずポーリングしなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】取引管理システムのブロック図である。
【図２】価格確認ソフトウェアの動作を示すフローチャートである。
【図３】価格変更監査ソフトウェアの動作を示すフローチャートである。
Claims (2)
- 電子値札装置において商品の正しい価格を表示する方法であって、
（ａ）商品の価格を表示する電子値札装置に対する価格変更メッセージを読み取るステップと、
（ｂ）前記価格変更メッセージに含まれる当該商品の商品識別番号を読み取るステップと、
（ｃ）ＰＬＵデータファイル内に記載されている当該商品識別番号の商品価格を読み取るステップと、
（ｄ）前記電子値札装置による表示価格を前記商品価格と比較するステップと、
（ｅ）前記表示価格が前記商品価格と一致しない場合には、前記電子値札装置に対して、前記表示価格を前商品価格に変更するための新たな価格変更メッセージを作成して送信するステップと、
の各ステップを有することを特徴とする電子値札による商品価格同期方法。 - 複数のＰＯＳ端末装置を有するＰＯＳシステム（１４）と、商品価格を表示する複数の電子値札装置を有するＥＰＬシステム（１６）と、前記複数の電子値札装置を管理するホストＥＰＬターミナル（２４）と、前記ＰＯＳシステム（１４）に対して価格参照情報を提供するためのＰＬＵデータファイル（４４）を含むホスト・コンピュータ（１２）と、により構成されたシステムにおいて、
前記ホストＥＰＬターミナルは、（ａ）前記電子値札装置に対する価格変更メッセージ内の当該商品の商品識別番号とその表示価格を読み取り、（ｂ）前記ホスト・コンピュータから前記ＰＬＵデータファイル内の当該商品識別番号の商品価格を取得して前記商品価格と前記電子値札装置による表示価格とを比較し、（ｃ）前記表示価格が前記商品価格と一致しない場合に、前記電子値札装置に対する新たな価格変更メッセージを作成する、価格監視ソフトウェア手段を備え、
前記新たな価格変更メッセージが前記電子値札装置に対して送信されることを特徴とする電子値札による商品価格同期装置。
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