JP4200800B2 - 測定器の保護回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電圧測定器や電流測定器などの測定器において、回路入力に静電気のようなピーク電圧が非常に高いノイズが入力されることが予想される場合の保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平11−183289号公報
従来、圧電体を分極するため、図18に要部を示すような分極装置が用いられている。高圧電源E(例えば最大20kV)の電圧は、例えば10MΩ程度の大きな保護抵抗Rpを介して圧電素子Wに印加される。この電圧によって圧電素子Wは分極され、圧電体としての性質を発現する。SWはスイッチである。圧電素子Wを流れた電流Iは、シャント抵抗Rsを介して接地へ流れ込み、シャント抵抗値Rs(例えば100kΩ)と電流Iの積の電圧Rs×Iが検出アンプOPAを介してA/D変換器(図示せず)へ入力され、デジタル化された測定値はコンピュータ等に入力される。シャント抵抗値Rsは何段階かに切り替え可能になっている。また、過電圧を防ぐための保護素子としてツェナーダイオードD1がシャント接続されている。
【0003】
分極中には、まれに圧電素子Wの位置で放電が生じる場合がある。回路には10MΩもの保護抵抗Rpが挿入されており、20kVという高電圧が印加されても、最大限流れる電流は高々2mA程度にすぎない。この程度の電流はツェナーダイオードD1で接地に連続して逃がされうる。したがって、たとえ圧電素子Wが短絡したり放電したりしても、直流的には回路故障につながることはない。
【0004】
ところが、現実には回路破壊が生じる。その原因は、例えば保護抵抗Rpから圧電素子Wまでの引き回しその他に生じている浮遊容量Csである。浮遊容量Csの値は回路や配線によりばらつきが大きく一定しないが、多くの場合最大200pF程度と見積もっておけば安全である。また、放電現象とは、開放状態に近い状態であった圧電素子Wの電極間が突然短絡状態に陥ることと捕らえれば良いので、回路図を書き直すと図19のようになる。
【0005】
ここで注意すべきは、直流的には10MΩの保護抵抗Rpが過電流を阻止しているが、保護抵抗Rpを介して浮遊容量Csに時間をかけて充電された20kV×200pFもの電荷には、保護抵抗Rpは全く無力である点である。ここで放電が生じる。つまり、回路中のスイッチSWが突然閉じると、浮遊容量Csから検出アンプOPAまでが無保護短絡状態になる。検出アンプOPAの入力容量その他を無視すれば20kVがそのまま印加されるのであるから、当然検出アンプは破壊される。シャント抵抗Rsを通じて放電されるが、瞬間的には全電圧が検出アンプOPAに印加される。
【0006】
途中にツェナーダイオードD1が挿入されているため、検出アンプOPAには最大でもツェナー電圧(例えば9V)しかかからないように見える。しかし、一般的に、ツェナー電圧が高い(数V以上)ツェナーダイオードの動作原理は二次降伏現象であり、動作は高速でない。つまり、非常に早い電圧の立ち上がりに対して、ツェナーダイオードが降伏するまでの短い時間に検出アンプOPAの半導体が電圧破壊されてしまう。
【0007】
特許文献1には、電源入力端子と電源グランド端子との間に、ツェナーダイオードと並列にコンデンサを挿入することによって、静電容量型圧力センサユニット内のCMOS−ICをノイズ電圧から保護することができる保護回路が提案されている。コンデンサはツェナーダイオードが降伏するまでの間、ノイズのピーク電圧を降下させる働きを有する。
特許文献1に開示された保護回路を、圧電分極装置に適用した例が図20である。C1がツェナーダイオードD1と並列に挿入されたコンデンサである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図20の場合、ノイズのピーク電圧を十分に降下させるためには大容量のコンデンサC1を取り付ける必要があるが、大容量コンデンサは被測定信号源の出力インピーダンスとでローパスフィルタを形成する。変化が遅い信号を対象とする場合には、このローパスフィルタが検出アンプOPAの破壊を防ぐだけでなく、測定対象の信号に含まれる小さなノイズ成分を減衰させる働きをも有することから、良好な効果を奏する。しかしながら、早い電圧変化をする入力信号もしくは数kHz以上などの比較的高い周波数の入力信号を観察する際には、信号の減衰や歪が大きくなり、測定が不可能になってしまうという欠点がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、ピーク電圧の高いノイズから測定器を確実に保護するとともに、高い周波数の入力信号に対しても、信号の減衰や歪が少なく検出が可能な測定器の保護回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、被測定電圧信号を非反転増幅する電圧検出用測定器において、上記被測定電圧信号を検出する検出信号線と接地間に、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路が接続されており、上記被測定電圧信号を非反転増幅する非反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、上記非反転増幅器によって非反転増幅された信号を減衰して被測定電圧信号に対する増幅度が1未満になるように設定された減衰器の入力が、上記非反転増幅器の出力に接続されており、上記減衰器の出力が上記第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路を提供する。
【0011】
請求項9に係る発明は、被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器において、上記被測定信号を検出する検出信号線と接地間に、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路が接続されており、上記被測定電圧信号を反転増幅し、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する第1の反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、上記第1の反転増幅器の出力信号を減衰する減衰器の入力が上記第1の反転増幅器の出力に接続されており、上記減衰器の出力が、その出力信号を反転増幅する第2の反転増幅器の入力に接続されており、上記第1の反転増幅器の増幅度と減衰器の減衰度と第2の反転増幅器の増幅度との積が1未満になるように設定され、上記第2の反転増幅器の出力が上記第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路を提供する。
【0012】
請求項10に係る発明は、被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器において、上記被測定信号を検出する検出信号線と接地間に、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路が接続されており、上記被測定電圧信号を反転増幅し、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する第1の反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、上記第1の反転増幅器の出力信号を反転しかつ減衰して被測定信号に対する増幅度が1未満になるように設定された第2の反転増幅器の入力が、上記第1の反転増幅器の出力に接続されており、上記第2の反転増幅器の出力が上記第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路を提供する。
【0013】
請求項1に係る発明では、非反転増幅器の出力が減衰器を介して第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されている。そのため、非反転増幅器の周波数帯域内の信号については、非反転増幅器の出力で入力部に設けられた第1コンデンサの容量をキャンセルしてしまうために、早い電圧変化をする入力信号もしくは数kHz以上などの比較的高い周波数の入力信号であっても、減衰や歪みを防止でき、精度よく検出することができる。なお、直流成分については、当然ながらコンデンサに影響されずに非反転増幅器で検出できる。また、非反転増幅器の周波数帯域外の信号については、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路を介してグランドに逃がされるので、過電圧が非反転増幅器に入力されるのを阻止することができる。
つまり、本保護回路は検出可能な速さの信号に対しては通常の非反転増幅回路として働き、検出不可能な速さの信号(ノイズも含む)に対しては大きな入力容量によって過電圧が入力されないように保護するという動作をする。
本発明では、非反転増幅器(増幅度A倍)によって非反転増幅された信号を減衰する減衰器(減衰度1/A倍未満)が設けられている。非反転増幅器の非反転入力端子に入力された信号がその非反転入力端子に第1コンデンサを通じて正帰還されることになるので、減衰器の減衰度が1/A倍以上であると、正帰還ループの増幅度が1を超え、発振してしまう。しかし、減衰器の減衰度は1/A倍未満であるから、正帰還ループの増幅度を1未満にでき、発振を回避することができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、請求項1における第1コンデンサに代えて、ダイオードの逆並列回路を用いたものである。
ダイオードは、掛かる電圧が小さい間は非常に流れる電流が小さく、請求項1の場合と比較して、検出される信号の歪をより小さくすることができる。また、非反転増幅器が追随できない速さの信号がダイオードの順方向電圧降下を超えると、ダイオードは短絡状態になるので、コンデンサを通じて過電圧はグランドに逃がされ、回路が保護される。
請求項1と同様に、入力される信号の変化の早さ(周波数)や大きさ(振幅)によって、ダイオードが無視し得る状態(周波数が低い場合や振幅が小さい場合)とダイオードが接続された状態(周波数が高い場合や振幅が大きい場合)とに回路動作が自然に切り替わる。
【0015】
請求項3のように、減衰器を非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路で構成し、第1抵抗は上記非反転増幅器の出力側に接続されており、第1抵抗は第2抵抗より十分小さい抵抗値を持ち、第1抵抗と第2抵抗との中点を減衰器の出力とするのがよい。
すなわち、減衰器の減衰度を1/A倍未満でかつ1/A倍にできるだけ近い値とすることで、発振を回避し、かつコンデンサの影響を殆ど受けずに入力信号を検出できる。
具体的には、第1抵抗の抵抗値を第2抵抗の抵抗値の1/10〜1/1000程度とするのがよい。
【0016】
請求項4のように、減衰器を非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路とし、第1抵抗と第2抵抗との中点に第2の非反転増幅器の非反転入力を接続し、第2の非反転増幅器の出力を第1コンデンサおよび第2コンデンサの中点に接続し、被測定電圧信号を非反転増幅する非反転増幅器の増幅度と、減衰器の減衰度と、第2の非反転増幅器の増幅度との積が1未満となるように設定してもよい。
第2コンデンサは第1の非反転増幅器によって第1抵抗を介して充電されるので、その充電に時間がかかり、実際には第1の非反転増幅器の周波数帯域幅内の信号であっても第1,第2のコンデンサの影響が出始めて、検出信号に歪が生じ出す場合がある。そこで、請求項4では第1,第2抵抗の中点と第1,第2コンデンサの中点との間に第2の非反転増幅器を接続することによって、第2コンデンサの充電を高速に行ない、高い周波数まで信号歪みを回避することができる。
【0017】
請求項5のように、減衰器を非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路で構成し、第1抵抗と第2抵抗との中点を第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続し、非反転増幅器の出力と第1コンデンサおよび第2コンデンサの中点との間に、アノードを非反転増幅器の出力側に向けてダイオードを接続してもよい。
ダイオードを非反転増幅器の出力と直列コンデンサの中点との間に接続した場合には、過大電圧はダイオードを介して第2コンデンサに即座に流れるので、第2コンデンサの充電が高速に行われ、放電は時間が掛かるようにすることができる。これにより、過大電圧が消滅しても、第2コンデンサの放電が完了するまで出力電圧は元に戻らないので、瞬間的な信号の入力を見逃さずに検出できる。
【0018】
請求項6のように、減衰器を非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路とし、第1抵抗と第2抵抗との中点と、第1コンデンサと第2コンデンサとの中点との間に、アノードを非反転増幅器の出力側に向けたダイオードと抵抗との並列回路を接続してもよい。
この場合も、請求項5と同様に、第2コンデンサの放電を充電に比べて低速とすることで、過大電圧が入力された場合に、瞬間的な信号の入力を見逃さずに検出できる。
【0019】
請求項7のように、第2の非反転増幅器の出力と第1コンデンサおよび第2コンデンサの中点との間に、アノードを第2の非反転増幅器の出力側に向けたダイオードと抵抗との並列回路を接続してもよい。
これは請求項4と請求項6とを組み合わせたものであり、高い周波数まで信号歪みを回避するため、第2コンデンサの充電を高速で行うと同時に、瞬間的な信号の入力を見逃さずに検出するため、第2コンデンサの放電を低速で行うことができる。
【0020】
請求項8では、減衰器として、請求項3における第1,第2の抵抗に代えて第3,第4のコンデンサを用いたものである。この場合には、大きな容量を持つ第3コンデンサを非反転増幅器の出力側に接続する。
この場合は、DC成分は分圧しないが、AC成分は第3,第4のコンデンサで分圧できるので、請求項3と同様の効果を達成できる。また、ノイズのような高すぎる周波数信号は速やかにグランドに逃がされるので、非反転増幅器の出力信号からノイズ成分を排除できる。なお、第1〜第4のコンデンサの容量を設定することで、周波数特性を可変できるという利点がある。
【0021】
請求項9は、被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器に適用した保護回路に関するものである。
すなわち、被測定電圧信号を反転増幅し、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する第1反転増幅器の入力部に第1,第2コンデンサを設け、第1反転増幅器の出力部が減衰器および第2反転増幅器を介して第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続された構成としたものである。
この場合の動作は、請求項1と同様であり、第1の増幅器が反転増幅器であり、第2コンデンサを信号電圧で充電する為に極性を反転する必要があるので、第2の増幅器として反転増幅器が用いられる。
なお、被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器も、被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器も構成上は同様である。
【0022】
請求項10は、請求項9における減衰器の機能を、第2の反転増幅器が兼ねるように構成したものである。
つまり、第1の反転増幅器の出力に、第1の反転増幅器の出力信号を反転しかつ減衰して被測定信号に対する増幅度が1未満になるように設定された第2の反転増幅器の入力を接続し、第2の反転増幅器の出力を第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続している。
この場合には、抵抗の直列回路などからなる減衰器を省略でき、回路を簡素化できる。
【0023】
請求項11,12は、請求項9,10における第1コンデンサに代えてダイオードの逆並列回路を用いたものである。
この場合は、請求項2と同様に、コンデンサを用いた場合に比べてノイズ電圧の立ち上がりは鋭くはないが、測定信号への歪がより少なくなければならない場合に用いることができる。
【0024】
請求項13は請求項6,7と対応するものであり、これら請求項6,7と同様な作用効果を有する。
また、請求項14は請求項3と、請求項15は請求項8と対応するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる保護回路の第1実施例であり、被測定電圧信号を非反転増幅する電圧検出用測定器の例を示す。
左側の端子T1が被測定信号の入力部、右側の端子T2が検出した信号の出力部、線L1が検出信号線である。この回路の例では入力信号と同じ電圧が出力信号として出力されるが、出力信号の出力インピーダンスが低くなっているので、これをA/Dコンバータなどに入力することができる。
【0026】
図1において、Rsは入力信号が電流性の場合に電流をグランドGNDに流すことで抵抗値×電流値の電圧を発生するシャント抵抗である。これは、入力信号が電圧性の場合には省略してもよい。D1はツェナーダイオードであり、通常は電流が流れないが、入力信号がツェナーダイオードD1のツェナー電圧よりも高くなると電流が流れ出し(ブレークダウン)、これによって入力電圧が過大にならないようにする働きがある。ただし、電圧がかかってから電流が流れ出すまでに多少の時間がかかるので、これだけでは過大な電圧を確実に防ぐことはできない。OPAは非反転増幅器(演算増幅器)であり、この実施例では非反転入力端子に印加された電圧をそのまま出力する働き(増幅度A=1)をする。R1,R2は非反転増幅器OPAの出力電圧を分圧して、入力信号電圧よりも少しだけ低い(例えば10%〜0.1%程度)電圧を作り出す働きをする抵抗であり、本発明の減衰器ATTの一例である。例えば、R1,R2の抵抗値は、R1/(R1+R2) が1/Aよりも多少小さくなるように設定される。C1,C2はコンデンサであり、瞬間的に高い電圧のノイズ信号が入った場合に、これをグランドGNDに逃がす働きをする。
【0027】
図1では、ツェナーダイオードD1を信号線側がカソードになるように挿入したが、これは信号が正電圧の場合を想定したからである。信号が正負の両符号の電圧になり得る場合には、ツェナーダイオードを2つ対向接続し、D1の代わりに用いれば良い。
【0028】
第1実施例は、図2のような機能構成となっている。信号が入力されると、これは非反転増幅回路でA倍(図1ではA=1)に増幅される。これを抵抗R1,R2によって減衰した信号でコンデンサC2が充電される。仮に減衰度が1/Aとすれば、結局コンデンサC2は入力信号電圧に充電されることになる。このとき、コンデンサC1の下端の電圧は入力信号電圧になっているのであるから、コンデンサC1の両端の電圧は等しく、コンデンサC1には全く電流は流れないことになる。つまり、コンデンサC1は接続されていないのと同じであるから、コンデンサの影響で入力信号が歪むことなく正しく検出が行える。
【0029】
ところで、上記働きは見方を変えると、非反転増幅器OPAの非反転入力端子に入力された信号が、その非反転入力端子にコンデンサC1を通じて正帰還されることになるので、減衰度が1/A倍以上であるとすると、正帰還ループの増幅度が1を超えるので発振してしまう。そこで、1/A倍よりも多少(10%〜0.1%程度)余分に減衰させることで、正帰還ループの増幅度を1未満として発振を回避している。この場合、コンデンサC1は容量がR1/(R1+R2) に小さくなったように振舞うことになる。これを十分に小さく設定すれば、入力信号への影響が回避される。結局、非反転増幅器OPAによって増幅が可能な周波数(周波数帯域内)の信号であれば、コンデンサC1やC2の影響をほとんど受けずに入力信号を検出できる。
【0030】
一方、非反転増幅器OPAが追随できないような高い周波数の信号(ノイズ等)については、前述のような働きが生じない。これは、コンデンサC1とC2がその合成容量C1・C2/(C1+C2)でグランドGNDにつながっている状態であるから、ノイズ信号はこの容量を通じてグランドGNDに逃げてしまい、過大電圧により回路が破壊されることが回避される。
【0031】
図3は第2実施例であり、第1実施例で検出電圧を増幅する機能を持たせた変形例である。
図1は入力信号の増幅度A=1の非反転増幅回路の例であるが、入力信号を増幅したい場合は、一般的に知られているような非反転増幅回路とすれば良い。すなわち、図3のように、非反転増幅器OPAの出力を2つの抵抗Rf,Reの直列回路を介して接地するとともに、両抵抗Rf,Reで分圧した電圧をOPAの反転入力端子に入力すれば良い。
この場合には、増幅度Aに応じて、正帰還ループの増幅度が1未満となるように抵抗R1,R2の値を設定すればよい。
【0032】
図4は第3実施例であり、第1実施例で高い周波数まで信号歪を回避する変形例である。
コンデンサC2は第1の非反転増幅器OPA1によって抵抗R1を介して充電されるので、その充電に時間がかかり、実際には第1の非反転増幅器OPA1の周波数帯域幅内の信号であってもコンデンサC1やC2の影響が出始めて、検出信号に歪が生じ出す場合がある。特に、コンデンサC2や抵抗R1が大きい場合に、この影響が顕著になる。この場合には、図4のように、抵抗R1,R2の中点とコンデンサC1,C2の中点との間に第2の非反転増幅器OPA2を接続することによって、コンデンサC2の充電を高速に行えば、問題は解消する。図4のように構成することで、高い周波数まで信号歪みを回避することができる。
この実施例では、第2の非反転増幅器OPA2がバッファ(増幅度=1)の例を示したが、第1の非反転増幅器OPA1の増幅度と、減衰器ATT(R1,R2)の減衰度との関係によって、第2の非反転増幅器OPA2の増幅度も変更可能である。つまり、第1の非反転増幅器OPA1の増幅度と、減衰器ATTの減衰度と、第2の非反転増幅器OPA2の増幅度との積が1未満になるように設定すればよい。
【0033】
図5は第4実施例であり、第1実施例における出力電圧の立ち上がり特性および立下り特性を設定した変形例である。
第1実施例の保護回路を例えば圧電分極装置における分極電流検出回路に適用した場合、静電気によるノイズに対する保護ではなく、分極中(例えば約16kV)に放電が生じた時に、回路に入力されるノイズに対する保護を行うことができる。ここで、放電時に回路を保護することは勿論必要であるが、放電が生じたこと自体を検出する必要がある。しかし、放電は短時間(例えば数μ秒)で完了するため、検出が困難である。
このような場合には、図5のようにダイオードD2を非反転増幅器OPAの出力とコンデンサC1,C2の中点との間に接続するのがよい。すなわち、過大電圧はダイオードD2を介してコンデンサC2に即座に流れるので、コンデンサC2の充電が高速に行われ、放電は時間が掛かるようにすることができる。これにより、放電のような過大電圧が回路に入力された場合に、速やかに検出電圧が回路が破壊しない範囲で立ちあがり、その後、放電が完了した後は徐々に電圧が下がるという動作をする。つまり、立ち上がりは素早く、立下りはゆっくりと反応することもできる。そのため、過大電圧が消滅しても、コンデンサC2の放電が完了するまでは、検出電圧は元に戻らないので、瞬間的に完了する放電を見逃すことなく検出することができるという効果を有する。
なお、非反転増幅器OPAが出力できる電圧は、これに与えている電源電圧以内であるので、これを超える部分の過大電圧に対しては、非反転増幅器OPAはコンデンサの働きを消去することができない。それゆえ、非反転増幅器OPAの電源電圧を超えるような過大電圧については、コンデンサによってグランドGNDに逃げてしまい、回路が破壊されることは無い。
【0034】
図6は第5実施例であり、第1実施例のさらに別の変形例を示す。
この実施例では、抵抗R1,R2の中点とコンデンサC1,C2の中点との間に、ダイオードD2と抵抗R3との並列回路を接続したものである。
コンデンサC2の充電速度に比べて、放電速度を遅くすることにより、瞬間的な信号の入力を見逃さずに検出することができる。
【0035】
図7は第6実施例であり、図4と図6の実施例を組み合わせたものである。
この場合には、抵抗R1,R2の中点に第2の非反転増幅器OPA2の非反転入力を接続するとともに、非反転増幅器OPA2の出力とコンデンサC1,C2の中点との間に、ダイオードD3と抵抗R3との並列回路を接続したものである。
高い周波数まで信号歪みを回避するため、コンデンサC2の充電を高速で行うと同時に、瞬間的な信号の入力を見逃さずに検出するため、コンデンサC2の放電を低速で行うことができる。
【0036】
図8は第7実施例である。これは、第1実施例におけるコンデンサC1に代えてダイオードD2,D3を逆並列接続したものである。
ダイオードは、掛かる電圧が小さい間は非常に流れる電流が小さく、第1実施例の場合と比較して、検出される信号の歪をより小さくすることができる。また、OPA1が追随できない速さの信号がダイオードの順方向電圧降下(シリコンダイオードでは約0.6〜0.8V)を超えると、ダイオードは事実上短絡状態になるので、コンデンサC2を通じて過電圧はグランドGNDに逃がされ、回路が保護される。
【0037】
入力される信号の変化の早さ(周波数)や大きさ(振幅)によって、ダイオードが無視し得る状態(周波数が低い場合や振幅が小さい場合)とダイオードが接続された状態(周波数が高い場合や振幅が大きい場合)とに回路動作が自然に切り替わる点は、第1実施例と同様である。
この実施例では、コンデンサほどの高速性は期待し得ないので、第1実施例の場合よりもノイズ電圧の立ち上がりは鋭くはないが、測定信号への歪がより少なくなければならない場合に用いることができる。
【0038】
図9は本発明の第8実施例を示す。
この実施例は、減衰器ATTとしてコンデンサC3,C4を用いたものである。減衰器の減衰度を設定するため、非反転増幅器OPAの出力側に接続されるコンデンサC3の容量をコンデンサC4より十分に大きくするのがよく、例えばC4/C3を0.1〜0.001程度に設定するのがよい。
この場合は、DC成分は分圧しないが、AC成分はコンデンサC3,C4で分圧できるので、抵抗R1,R2を用いた場合と同様の効果を達成できる。また、ノイズのような高すぎる周波数信号は速やかに接地できるので、非反転増幅器の出力信号からノイズ成分を排除できる。なお、コンデンサC3,C4の容量を設定することで、周波数特性を可変できるという利点がある。
【0039】
図10は本発明の第9実施例を示し、第1実施例(図1)を反転増幅回路に応用したものである。図11は図10の機能構成を表したものである。
機能および効果は第1実施例と同じである。ただし、反転増幅回路であるので、コンデンサC2を信号電圧で充電するために極性を反転する必要があるため、抵抗R1,R2の中点とコンデンサC1,C2の中点との間に、反転増幅するための第2の反転増幅器OPA2が接続されている。この実施例に特有の効果ではないが、反転増幅回路とすることで、第1反転増幅器OPA1の仮想接地点が常にGNDレベルを維持するよう動作するので、演算増幅器のオフセット電圧などの誤差のドリフトの影響を受けにくい等、通常の反転増幅回路が有する利点を享受できる。
この場合には、第2の反転増幅器OPA2の反転入力と抵抗R1,R2との間の抵抗R3が並列接続になるので、厳密にはR1と、R2,R3の並列接続回路とで電圧が分圧される。R3≫R2であれば、第1実施例と同様にR1/R2を10%〜0.1%とすることで、被測定電圧信号に対する増幅度が1未満になる。要するに、第1の反転増幅器OPA1の増幅度と、減衰器ATTの減衰度と、第2の反転増幅器OPA2の増幅度との積が1未満になるように設定すればよい。
【0040】
図12は本発明の第10実施例を示す。
図10における入力抵抗Rinを0Ωにする(Rinを設けない)ことによって、いわゆる電流−電圧変換回路として構成したものである。
この実施例では、抵抗R1,R2の中点とコンデンサC1,C2の中点との間に、極性を反転させる反転増幅器OPA2(増幅度=1)が接続されている。
この場合も、第1実施例と同様、瞬間的な過電圧ノイズに対する保護効果はそのまま有する。
【0041】
図13は本発明の第11実施例を示す。この実施例は、図10に示す反転増幅回路に図6に示す回路を適用したものである。
抵抗R1,R2の中点に第2の反転増幅器OPA2の反転入力を接続し、この反転増幅器OPA2の出力とコンデンサC1,C2の中点との間に、ダイオードD2と抵抗R3との並列回路を接続してある。
この場合には、図6と同様な作用効果を有する。
【0042】
図14は本発明の第12実施例を示す。この実施例は、減衰器として反転増幅器を用いたものである。
この場合には、反転増幅器OPA2の増幅度を1未満とすることで、図10に示す抵抗R1,R2からなる減衰器ATTを省略したものである。例えば、抵抗R1=1kΩ、R2=10kΩ、R3=10kΩ、R4=900Ωとした場合、反転増幅器OPA1の増幅度は−10倍、反転増幅器OPA2による増幅度は−0.09倍となるので、入力容量の中和信号は90%のゲインとなる。
【0043】
図15は本発明の第13実施例を示す。この実施例は、図14に図13を組み合わせたものである。
すなわち、増幅度が1未満の反転増幅器OPA2の出力と、コンデンサC1,C2の中点との間に、ダイオードD2と抵抗R3との並列回路を接続したものである。この場合には、直列抵抗からなる減衰器を省略できるとともに、図6と同様な効果を得ることができる。
【0044】
図16は第14実施例を示す。この実施例は、図8を反転増幅回路に応用したものである。
コンデンサC1に代えて逆並列ダイオードD2,D3を用いることにより、第7実施例と同様の作用効果を有する。また、反転増幅器としての利点を享受できる点では第9実施例と同じである。
【0045】
図17は第15実施例を示す。この実施例は、図16における減衰器ATTを、増幅度が1未満の反転増幅器OPA2で兼用したものである。
この場合の抵抗R1〜R4の設定は図14と同様であり、図14と同様の作用効果を有する。
【0046】
本発明は上記実施例に限定されるものではない。
図9に示したコンデンサC3,C4よりなる減衰器は、非反転増幅回路だけでなく、反転増幅回路にも適用可能であることは言うまでもない。
上記実施例では、減衰器として直列の抵抗R1,R2や直列のコンデンサC3,C4を用いたが、これ以外に、コンデンサと抵抗とを直列接続したものでもよい。この場合には、コンデンサを増幅器の出力側に、抵抗を接地側に接続すればよい。
上記実施例では、過電圧を防ぐための保護素子としてツェナーダイオードD1を設けたが、このツェナーダイオードD1は必須のものではなく、省略することも可能である。
【0047】
本発明の保護回路は、基本的には汎用的であり、図18に示すような圧電分極装置の測定器のほか、電圧あるいは電流を測定する測定器に対象を選ばずに適用できるものである。
本発明は前述の圧電分極装置の例のように、これを単体として実施することもできるが、DMM(デジタルマルチメータ)等に組み込んで実施することもできる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、非反転増幅器の入力側に第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路が接続され、出力側に減衰器が接続され、減衰器の出力が第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されているため、ピーク電圧の高いノイズのような非反転増幅器の周波数帯域外の信号については、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路を介して接地し、非反転増幅器を確実に保護することができる。
また、ピーク電圧を十分に降下させるために大容量のコンデンサを接続した場合には、ローパスフィルタを形成し、早い電圧変化をする信号の減衰や歪が大きくなるが、非反転増幅器の周波数帯域内の信号については、非反転増幅器の出力で入力部に設けられた第1コンデンサの容量をキャンセルするので、検出信号の減衰や歪みを防止でき、信号を精度よく検出することができる。
【0049】
請求項2のように、第1コンデンサに代えてダイオードの逆並列回路を用いた場合には、請求項1に比べて検出される信号の歪を更に小さくすることができる。なお、非反転増幅器の保護効果は請求項1と同様である。
【0050】
請求項9では、請求項1の保護回路を、被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器に適用したものであり、請求項1と同様の効果を有する。
【0051】
請求項10では、請求項2の保護回路を、被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器に適用したものであり、請求項2と同様の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る保護回路の第1実施例の回路図である。
【図2】図1に示す保護回路の各機能を表した回路図である。
【図3】本発明に係る保護回路の第2実施例の回路図である。
【図4】本発明に係る保護回路の第3実施例の回路図である。
【図5】本発明に係る保護回路の第4実施例の回路図である。
【図6】本発明に係る保護回路の第5実施例の回路図である。
【図7】本発明に係る保護回路の第6実施例の回路図である。
【図8】本発明に係る保護回路の第7実施例の回路図である。
【図9】本発明に係る保護回路の第8実施例の回路図である。
【図10】本発明に係る保護回路の第9実施例の回路図である。
【図11】図10に示す保護回路の各機能を表した回路図である。
【図12】本発明に係る保護回路の第10実施例の回路図である。
【図13】本発明に係る保護回路の第11実施例の回路図である。
【図14】本発明に係る保護回路の第12実施例の回路図である。
【図15】本発明に係る保護回路の第13実施例の回路図である。
【図16】本発明に係る保護回路の第14実施例の回路図である。
【図17】本発明に係る保護回路の第15実施例の回路図である。
【図18】従来の圧電体の分極装置の回路図である。
【図19】図13における回路破壊のモデル回路図である。
【図20】特許文献1に開示された保護回路を圧電分極装置に適用した例の回路図である。
【符号の説明】
OPA1 第1の非反転増幅器または反転増幅器
OPA2 第2の非反転増幅器または反転増幅器
L1 検出信号線
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
ATT 減衰器
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
D1 ツェナーダイオード
Claims (15)
- 被測定電圧信号を非反転増幅する電圧検出用測定器において、
上記被測定電圧信号を検出する検出信号線と接地間に、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路が接続されており、
上記被測定電圧信号を非反転増幅する非反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、
上記非反転増幅器によって非反転増幅された信号を減衰して被測定電圧信号に対する増幅度が1未満になるように設定された減衰器の入力が、上記非反転増幅器の出力に接続されており、
上記減衰器の出力が上記第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路。 - 被測定電圧信号を非反転増幅する電圧検出用測定器において、
上記被測定電圧信号を検出する検出信号線と接地間に、ダイオードの逆並列回路とコンデンサとの直列回路が、上記検出信号線側に上記ダイオードの逆並列回路が位置するように接続されており、
上記被測定電圧信号を非反転増幅する非反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、
上記非反転増幅器によって非反転増幅された信号を減衰して被測定電圧信号に対する増幅度が1未満になるように設定された減衰器の入力が、上記非反転増幅器の出力に接続されており、
上記減衰器の出力が上記ダイオードの逆並列回路とコンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路。 - 上記減衰器は、上記非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路よりなり、
上記第1抵抗は上記非反転増幅器の出力側に接続されており、
上記第1抵抗は第2抵抗より十分小さい抵抗値を持ち、
上記第1抵抗と第2抵抗との中点が上記減衰器の出力であることを特徴とする請求項1または2に記載の測定器の保護回路。 - 上記減衰器は、上記非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路よりなり、
上記第1抵抗と第2抵抗との中点に第2の非反転増幅器の非反転入力が接続され、
上記第2の非反転増幅器の出力が第1コンデンサおよび第2コンデンサの中点に接続され、
上記被測定電圧信号を非反転増幅する非反転増幅器の増幅度と、上記減衰器の減衰度と、上記第2の非反転増幅器の増幅度との積が1未満に設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の測定器の保護回路。 - 上記減衰器は、上記非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路よりなり、
上記第1抵抗と第2抵抗との中点が上記第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されており、
上記非反転増幅器の出力と第1コンデンサおよび第2コンデンサの中点との間に、アノードを非反転増幅器の出力側に向けてダイオードが接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の測定器の保護回路。 - 上記減衰器は、上記非反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路よりなり、
上記第1抵抗と第2抵抗との中点と、第1コンデンサと第2コンデンサとの中点との間に、アノードを上記非反転増幅器の出力側に向けたダイオードと抵抗との並列回路が接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の測定器の保護回路。 - 上記第2の非反転増幅器の出力と第1コンデンサおよび第2コンデンサの中点との間に、アノードを第2の非反転増幅器の出力側に向けたダイオードと抵抗との並列回路が接続されていることを特徴とする請求項4に記載の測定器の保護回路。
- 上記減衰器は、上記非反転増幅器の出力と接地間に接続された第3コンデンサと第4コンデンサとの直列回路よりなり、
上記第3コンデンサは上記非反転増幅器の出力側に接続されており、
上記第3コンデンサは第4コンデンサより十分大きな容量を持ち、
上記第3コンデンサと第4コンデンサとの中点が上記減衰器の出力であることを特徴とする請求項1または2に記載の測定器の保護回路。 - 被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器において、
上記被測定信号を検出する検出信号線と接地間に、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路が接続されており、
上記被測定電圧信号を反転増幅し、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する第1の反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、
上記第1の反転増幅器の出力信号を減衰する減衰器の入力が上記第1の反転増幅器の出力に接続されており、
上記減衰器の出力が、その出力信号を反転増幅する第2の反転増幅器の入力に接続されており、
上記第1の反転増幅器の増幅度と減衰器の減衰度と第2の反転増幅器の増幅度との積が1未満になるように設定され、
上記第2の反転増幅器の出力が上記第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路。 - 被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器において、
上記被測定信号を検出する検出信号線と接地間に、第1コンデンサと第2コンデンサとの直列回路が接続されており、
上記被測定電圧信号を反転増幅し、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する第1の反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、
上記第1の反転増幅器の出力信号を反転しかつ減衰して被測定信号に対する増幅度が1未満になるように設定された第2の反転増幅器の入力が、上記第1の反転増幅器の出力に接続されており、
上記第2の反転増幅器の出力が上記第1コンデンサと第2コンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路。 - 被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器において、
上記被測定信号を検出する検出信号線と接地間に、ダイオードの逆並列回路とコンデンサとの直列回路が、上記検出信号線側に上記ダイオードの逆並列回路が位置するように、接続されており、
上記被測定電圧信号を反転増幅し、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する第1の反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、
上記第1の反転増幅器の出力信号を減衰する減衰器の入力が、上記第1の反転増幅器の出力に接続されており、
上記減衰器の出力が、その出力信号を反転増幅する第2の反転増幅器の入力に接続されており、
上記第1の反転増幅器の増幅度と減衰器の減衰度と第2の反転増幅器の増幅度との積が1未満になるように設定され、
上記第2の反転増幅器の出力が上記ダイオードの逆並列回路とコンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路。 - 被測定電圧信号を反転増幅する電圧検出用測定器、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する電流検出用測定器において、
上記被測定信号を検出する検出信号線と接地間に、ダイオードの逆並列回路とコンデンサとの直列回路が、上記検出信号線側に上記ダイオードの逆並列回路が位置するように、接続されており、
上記被測定電圧信号を反転増幅し、あるいは被測定電流信号を電圧に変換する第1の反転増幅器の入力に上記検出信号線が接続されており、
上記第1の反転増幅器の出力信号を反転しかつ減衰して被測定信号に対する増幅度が1未満になるように設定された第2の反転増幅器の入力が、上記第1の反転増幅器の出力に接続されており、
上記第2の反転増幅器の出力が上記ダイオードの逆並列回路とコンデンサとの中点に接続されていることを特徴とする測定器の保護回路。 - 上記第2の反転増幅器の出力と、第1コンデンサと第2コンデンサとの中点との間に、アノードを第2の反転増幅器の出力側に向けたダイオードと抵抗との並列回路が接続されていることを特徴とする請求項9または10に記載の測定器の保護回路。
- 上記減衰器は、上記第1の反転増幅器の出力と接地間に接続された第1抵抗と第2抵抗との直列回路よりなり、
上記第1抵抗は上記第1の反転増幅器の出力側に接続されており、
上記第1抵抗は第2抵抗より十分小さい抵抗値を持ち、
上記第1抵抗と第2抵抗との中点が上記減衰器の出力であることを特徴とする請求項9または11に記載の測定器の保護回路。 - 上記減衰器は、上記第1の反転増幅器の出力と接地間に接続された第3コンデンサと第4コンデンサとの直列回路よりなり、
上記第3コンデンサは上記第1の反転増幅器の出力側に接続されており、
上記第3コンデンサは第4コンデンサより十分大きな容量を持ち、
上記第3コンデンサと第4コンデンサとの中点が上記減衰器の出力であることを特徴とする請求項9または11に記載の測定器の保護回路。
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