JP4200439B2 - ガス吸脱着処理装置 - Google Patents

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本発明は、吸着体における吸着領域及ぴ再生領域を順次連続的に移動させっつ所定成分の有機溶剤の吸着及び脱着を行うガス吸・脱着処理装置に関し、詳細には有機溶剤の吸脱着処理を効率良く、安全に行うことのできるガス吸脱着処理装置に関するものである。
従来から、各種工場から発生する有機溶剤ガスを活性炭等の吸着材を用いて吸着処理し、その後吸着材に水蒸気を吹き込むことにより吸着された成分を脱着、回収し、脱着によって再生された吸着材を再び吸着に供し、連続的に有機溶剤を吸脱着処理することが一般的に行われている。
しかしながら、脱着に水蒸気を用いる方法では脱着時に多量の水蒸気による凝縮水による廃水が生じたり、水蒸気との接触により回収成分の分解が促進されたりする間題点があり、従って、近年ではこのような水蒸気の直接吹き込み以外の脱着方法が望まれている。
脱着時に直接水蒸気吹き込まずに有機溶剤を回収する方法としては、活性炭等の吸着材層に埋め込められたシートヒーターを加熱すると同時に減圧操作を行って脱着する方法(バッチ式)と吸着部と脱着部との問で吸着材を循環させ、吸着と脱着を連続して行う方法(流動式)及び回転吸着体を用い、多段で吸脱着を行うことによって有機溶剤を濃縮回収する方法(連続式)がある。
ヒーター埋め込みのバッチ方式としては、例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3に開示されている。しかしながら、一般に吸着剤は多孔性で熱伝達が悪いために、このような間接加熱方法では脱着のための加熱に長時間を要する上に、均一な加熱が難しいのが通例であり、吸着材を迅速に加熱するためにはシートヒーターが多量に必要となり、吸着体のコストアップを招くという間題点があった。
また、流動方式は、例えば、特許文献4に球状活性炭を用いた多段流動床式の吸脱着方法及び装置が開示されている。しかしながら、本方式は球状活性炭が流動しながら吸着するためにパッチ式ほど排気濃度を低く抑えることができない。また、流動によって球状活性炭が磨耗、破砕し、破砕した活性炭くずが飛散するという問題点があった。
さらに、回転吸着体による連続方式では、図2や図3に示す吸着体が使用される。以下にその構成について詳細に説明する。
図2に示す吸着体1は円筒状に形成され、軸芯と交差する方向(半径方向)に隔壁2,2…が設けられ、それによって円周方向に分断された吸着室1a,1b、…、1hが形成され、該吸着体1は矢印X方向に回転するように構成される。そして各吸着室1a…1hには吸着剤を含有させた波形の吸着部材3が複層に積み重ねられる。
今、図2において例えば有機溶剤を含む原料ガスを矢印Aa方向から吸着体1中に流通させると、有機溶剤は吸着部材3に吸着され、その排ガス(ここでは清浄化ガス)は矢印Ab方向へ導出される。この様に吸着体1において所定成分の吸着を行なう部分を吸着領域という。一方、前記吸着部材3に吸着された有機溶剤を脱着させるときは、矢印Ea方向から高温の脱着用ガスを導入し吸着体1を貫通させ、吸着部材3から有機溶剤を脱着して矢印Eb方向へ導出する。この脱着を行なう部分を再生領域という。
また、上記吸着体は1は矢印X方向に回転するので、吸着領域と再生領域は交互に変換され、例えば吸着室1hで吸着された有機溶剤は吸着室1eに移ったところで脱着を受ける。3は吸着部材3を半径方向に積層して円柱状の吸着体1を形成すると共に、矢印X方向に回転できる様に構成し、原料ガスを矢印Aa−Ab方向に流入すると共に、脱着用ガスをEa−Eb方向へ流入する様に構成している。
上記した様な吸着体を使ったガス吸脱着処理装置において、吸脱着効率を向上させる目的で、本出願人は先に図4(説明図)に示す様な装置を特許文献5によって提案している。即ち吸着体1には原ガス吸着領域11と2分割された再生領域13,12を形成すると共に、第1再生領域13と原ガス吸着領域11の間に再吸着領域14を形成する。さらに、第2再生領域12から原ガス吸着領域11へ移りかわる闇の位置に冷却領域20を形成する。なお該図4において吸着体1を貫通する実線は吸着部材3に接触しながらガスが吸着体1を通過する状態を示し、一方鎖線は単に吸着部材3を避けつつ配管が接続されていることを示すものである。
よって、原ガス吸着領域11においては供給ファン5aによって原料ガスを矢印A1方向へ流入させると其に、該原ガス吸着領域11を通過した排ガスの一部を冷却領域20の入口側に導入する。そして、矢印C方向に沿って冷却領域20の吸着部材を通過したガスは脱着用ガスはヒーター6aの入口側へ導入し、矢印E1方向に第2再生領域12を流通させ、その脱着ガスはファン5b、クーラー9を介して再吸着領域14へ導入し、所定成分の吸着量を増加させておく。この結果第1再生領域13の脱着(矢印E2に示す)排ガスは所定成分を高濃度に含んだ状態で回収できる。また、再吸着領域を通過したガスは原ガスに合流させて、再吸着領域で吸着されなかった溶剤成分を原ガス吸着処理領域で吸着して、清浄ガスとして排気する。
このような、回転吸着体を用いた連続吸脱着による方式は、脱着に加熱空気を用いることにより吸着体を迅速に、しかも均一に加熱できるので吸脱着効率が安定的に高くできるというメリットがある。
ところで、一般の有機溶剤の多くはその蒸気は可燃性であり、溶剤蒸気(ガス)と空気(酸素)との共存下においては、溶剤個々に一定の爆発限界濃度(上限、下限)が存在し、その範囲の濃度の溶剤ガスは発火源があれば爆発燃焼に至る。前記爆発燃焼範囲は溶剤種によって多少異なるものの、大体の溶剤は空気中における濃度が1〜3%の範囲が爆発下限である。
一方、不活性ガス(窒素等)を付加してガス中の酸素濃度を下げると爆発燃焼範囲は狭くなり、ある酸素濃度以下では、いかなる溶剤ガス組成においても不燃領域に入る。溶剤ガスが不燃領域に入る酸素濃度(限界酸素濃度)も上記爆発燃焼範囲と同様に溶剤種によって異なるが、大体の溶剤において限界酸素濃度は10数%である(高圧ガス保安協会訳;Flammability Characteristics of Combustible Gases and Vapors,1971)。
前記回転吸着体を用いた連続吸脱着装置において、前記第1再生領域で脱着されたガスは溶剤を高濃度に含んだ状態であり、その濃度は原ガス濃度に対して30〜40倍程度となる。従って、原ガスが1000ppm程度の比較的低濃度の場合でも、前記再生ガス濃度は30000ppm(3%)以上になり、爆発下限濃度を超えることになる。従って、前記第1再生領域における脱着ガスの爆発燃焼に対する安全対策としては、該脱着ガスの酸素濃度を限界酸素濃度以下にする必要がある。通常、爆発燃焼範囲の溶剤ガス中の酸素濃度としては、安全を見て限界酸素濃度の1/3〜1/4以下(酸素濃度3%以下)で管理することが望ましく、窒素等の不活性ガスによって酸素と置換する方法が一般的である。
ところで、前記した回転吸着体が複数の領域を通過して吸脱着を行う吸・脱着処理装置の場合、各領域は吸着体両端面において個々独立した隔壁(ヘッダー)によって区分けがされているが、吸着体は回転しているために隣り合う領域で一定のガスのリークが生じる。また、吸着体の回転によって隣接する領域に持ち出されたり、逆に持ち込まれるガス分もあり、さらに、吸着体そのもののガス透過もあることから、ある領域を流れるガスの酸素濃度を一定以下に保つためには、所定量の窒素ガスを常に補給する必要がある。
前記従来溶剤吸・脱着処理装置において、可燃性溶剤ガスを処理するにあたり、前記第1再生領域に窒素を供給した時に、前記した領域問でのリークや吸着体の回転によるガスの持ち込み、持ち出し、及び吸着体のガス透過により第1再生領域とそれに隣り合う再吸着領域や第2再生領域間でガスの漏れ込み、漏れ出しが生ずる。
ここで、第1再生領域から漏れ出したガス(窒素)は、最終的に再吸着領域から原ガス吸着領域にリターンされる経路を経て原ガス吸着領域から清浄ガスとして外気に放出されるために、前記第1再生領域に導入する窒素は、その外気放出分以上の量を補給しなければ、第1再生領域の酸素ガス濃度を低く保つことは出来なくなるという間題点がある。
特公平2−48287号 特開平4−341316号 特開平5−31322号 特公昭53−8664号 特開平2−241516号
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであって、吸着材に水蒸気を直接接触させることなく吸着材を加熱し、吸着した有機溶剤成分を脱着する方法として、回転吸着体を用いた連続吸脱着方式を採用し、この方式における前記問題点を解決し、再生ガス領域での酸素ガス濃度を限界酸素濃度よりも充分低く保ち、しかも効率的な効率的な吸脱着処理を行うことができるガス吸脱着処理装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るガス吸脱着処理装置は、吸着材を含有する吸着体が、原ガス吸着領域、再吸着領域、第1再生領域、第2再生領域、冷却領域を、該記載順序で連続的又は問欠的に通過するように構成され、有機溶剤を含む原ガスを前記原ガス吸着領域に導入して前記吸着体に有機溶剤を吸着させるとともに、前記第1再生領域において吸着体から脱着された有機溶剤を含む脱着ガスを凝縮器に導入して該脱着ガス中に含まれる有機溶剤を回収するようにした吸脱着処理装置において、前記再吸着領域のガス排出側が前記冷却領域に接続され、前記冷却領域のガス排出側が前記第2再生領域に接続され、前記第2再生領域のガス排出側が前記再吸着領域に接続される循環ガス経路を形成すると共に、前記第1再生領域の脱着ガスライン中に窒素を導入することを特徴とする。
本発明によれば、分割された吸着領域と再生領域による吸脱着によって、吸着した有機溶剤を高度に濃縮できるので、効率的に有機溶剤を除去、回収でき、しかも非常に高純度の回収溶剤が得られるようになり、また処理対象溶剤が可燃性の場合でも、少量の窒素で安全に除去、回収できランニングコストも非常に少なくすることができる。
図1は図3に示した円筒状吸着体1を用いた本発明ガス吸脱着処理装置の実施例を示す説明図である。図1に示す装置は図5の例と同様、円箇状吸着体1において原ガス吸着領域11、再吸着領域14、第1再生領域13及び第2再生領域12、さらに第2再生領域12から原ガス吸着領域11へ移りかわる問の位置に冷却領域20が形成される。
吸着体としては活性炭又はゼオライト等の多孔性吸着材を担持したハニカム構造体を円筒状に加工したものや、直方体状のハニカム構造体を円筒状となるように複数個並設して構成されるものが使用される。
活性炭としては、発火等の危険性を高める遷移金属,アルカリ土類金属の含有量が少ないものが望ましく、不純物低減のコストを考慮すると、不純物の合計量で5〜8000ppmの範囲にあることが望ましく、さらに望ましくは10〜6000ppmであり、特に好ましくは、50〜4000ppmである。測定は、灰化し、希硫酸で抽出し、プラズマ発光法による常法で測定可能である。
また、ゼオライトとしては、細孔径が7Å以上のゼオライトが望ましく、X型ゼオライトもしくはY型ゼオライトが好ましい。また比表面積は、500〜1500m2/gの範囲のものが好ましい。
本発明の吸着体においては、上記活性炭及び/又はゼオライトをバインダーと共にシート状に加工し、ハニカム構造体として利用することが望ましい形態であり、シート状への加工する場合、特にゼオライトにおいては、細孔径が7Åより小さくかつ比表面積が500g/m2より小さいと、バインダーの影響で、ゼオライトの細孔が被覆されて、ゼオライトの吸着性能が低下する傾向が強く望ましくない。
原ガス吸着領域11には供給ファン5aによって有機溶剤を含有する原ガスが供給される。該原ガス中の有機溶剤は該原ガス吸着領域1ユ内を通過(矢印A1方向に示す)する間に吸着部材に吸着されて排気ダクト11aから清浄空気として排出される。
吸着部材が原ガス吸着領域11に移動する前の冷却領域20の入口側には再吸着領域14を通過(矢印A2で示す)したガスを導入し、導入されたガスが矢印C方向に沿って冷却領域20の吸着部材を通過することによって吸着部材を冷却し、原ガス吸着領域11で有機溶剤が吸着されやすいようにする。一方、吸着部材との熱交換によって温度が高まったガスはヒーター6aの入口側へ導入し、第2再生領域12における脱着用ガスとして使用する様に構成する。次に、前記第2再生領域12を通過(矢印E1方向に示す)し、第2再生領域12の吸着部材から有機溶剤を脱着したガスはファン5bを介してクーラー9に供給し、冷却した後に再吸着領域14を流通(矢印A2方向に示す)させ、第2再生領域12で脱着した有機溶剤を吸着させ、さらに再吸着領域14の出ロガスは冷却領域20の入口側に循環させる。再吸着領域14においては、原ガス吸着領域11の後に第2再生領域12で脱着した溶剤をさらに吸着するので、再吸着領域14の吸着部材の吸着量を増加させることができる。この結果、次に説明する第1再生領域13の脱着ガスは有機溶剤を高濃度に含んだ状態となる。
第1再生領域13ではヒーター6bで加熱した窒素ガスを該第1再生領域13に通過(矢印E2に示す)させ、該第1再生領域13の吸着部材から有機溶剤を脱着する。脱着された有機溶剤ガスは凝縮器8へ導入され有機溶剤が凝縮回収される。なお、凝縮器8へ導入する以前に高濃度とするために、バイパス路10及びファン5cを設けて凝縮器8の出口側排ガスを第1再生領域13の入口側へ循環する経路を形成している。また、循環窒素ガスは前記したように、吸着体の回転や吸着体ガス透過によって隣接する領域に込み、該第1再生領域13の循環ガス中の酸素濃度が上昇するので、その漏れ込み分に相当する少量の窒素をファン5cのサクション側に常時導入して、酸素濃度を一定以下に保つ。
このように、本ガス吸脱着装置は、第1再生領域13における高濃度の濃縮回収用ガスの循環経路と冷却領域20、第1再生領域13、再吸着領域14を循環する経路の2つの循環ガス経路を有しており、第1再生領域13中の窒素ガスが隣接する領域(例えば第2再生領域12)へ漏れ出しても、該漏れ出した窒素は、外側の第2再生領域、再吸着領域、冷却領域を循環するので、系外に漏れて回収不能となる窒素は最小限で済み、ランニングコストを低く抑えることができる。即ち、窒素を導入する第1再生領域の外側を循環している経路(第2再生領域〜再吸着領域〜冷却領域)が一種の窒素の回収リターン機能を果たしていると言える。
次に、本発明の実施例と比較例について説明する。
[実施例]
図1に示される吸脱着装置において、以下に示す条件で被処理ガスを清浄化処理し、有機溶剤を回収した。除去成分として、イソプロピルアルコール(IPA)3000ppmを含む温度25℃、相対湿度50%、被処理ガス風量6Nm3/minで前記吸脱着装置に供給した。
回転吸着体は粉末状活性炭と難燃性かつ耐熱性を有するフィブリル化した合成パルプとを抄紙して得られるシート状の活性炭ぺ一パーを段加工し、該段加エシートを900mmφの円筒ハニカム状に成形したディスク型のハニカムローターを用いた。該円筒ハニカムは、円周方向に分断された隔壁によって、原ガス吸着領域11、再吸着領域14、第1再生領域13、第2再生領域12、冷却領域20に分割され、各々の占有角度は180°、70°、50°、30°、30°とした。
再吸着領域14、第1再生領域13、冷却領域20の循環風量は2Nm3/min、第1再生領域13の循環風量は3Nm3/minとし、凝縮器8へ導入する風量は1.5Nm3/minとした。また、第1再生領域13の循環ガス中に導入する窒素を60L/minから徐々に下げて酸素濃度を測定した。第1再生領域13及び第2再生領域12の入ロガス温度は130℃に設定し、凝縮器8の出ロガス温度は15℃となるように設定し、第1再生領域13の脱着ガスからIPAを凝縮回収した。なお、第1再生領域13出口のIPA濃度は40000〜50000ppmで爆発濃度範囲内であった(IPAの場合、下限2.0vo1%、上限7.99vo1%)。
第1再生領域13に導入する窒素量を多くするほど、第1再生領域13を循環する脱着濃縮ガスの酸素濃度は低下し、窒素量が20L/min(窒素/原ガス量比:1/300)でも第1再生領域13の酸素濃度は6.0%で限界酸素濃度(IPAの限界酸素濃度は17%)の約1/3となっており、窒素量を60L/min(窒素/原ガス量比=1/100)に増やすと第1再生領域13の酸素濃度は0.5%で非常に低いレベルにできる。また、除去率は97.5%程度で安定していた。
[比較例]
さらに、比較例として図4に示される吸脱着装置において、前記実施例と同じ条件で被処理ガス(IPA)を清浄化処理し、回収した。比較例の場合、第1再生領域13を循環する脱着濃縮ガスの酸素濃度は実施例に比べて高く、窒素量が60L/minでも酸素濃度は5.6%で、限界酸素濃度の1/3程度までしか到達しなかった。また、40L/minでは12.5%、20L/minでは17.2%までしか下がらなかったので、安全上IPAを含む原ガスを供給することができなかった。
上記のように、実施例は比較例(従来)に比べて少量の窒素量で第1再生領域13の脱着濃縮ガス中の酸素濃度を限界酸素濃度よりも十分低くすることが可能である。これは、前記したように、従来は、再吸着領域14を通過したガスは原ガスに合流させていたために、第1再生領域13から持ち出された窒素は原ガス吸着領域11を経て外部に排気されていたが、実施例では再吸着領域14の出ロガスは冷却領域20、第2再生領域12、再吸着領域14を経て循環しているので、第1再生領域13から持ち出された窒素は系外に放出されず、第1再生領域の外側を一定以下の酸素濃度のガスが循環することによって、第1再生領域での酸素濃度上昇を抑制する効果によるものである。
本発明は上記実施例に限定されず、再吸着領域14と冷却領域20との問には圧バランス調整用に別途ファンを設けても良い。また、第2再生領域12と原ガス吸着領域11との問に冷却領域20を設けずに、再吸着領域14のガス排出側を第2再生領域12に接続し、前記第2再生領域12のガス排出側を前記再吸着領域に14接続して、再吸着領域14と第2再生領域12で循環ガス経路を形成するようにしても良い。
本発明によれば、分割された吸着領域と再生領域による吸脱着によって、吸着した有機溶剤を高度に濃縮できるので、効率的に有機溶剤を除去、回収でき、しかも非常に高純度の回収溶剤が得られるようになった。また、処理対象溶剤が可燃性の場合でも、少量の窒素で安全に除去、回収できランニングコストも非常に少なくすることができる。つまり、安全性が高く、低ランニングコストの溶剤回収装置が得られる。
本発明の代表的な実施例を示す説明図。 従来の吸着体を示す斜視説明図。 従来の吸着体を示す斜視説明図。 従来のガス吸脱着処理装置の例を示す説明図。
符号の説明
1 ・・・ 吸着体
2 ・・・ 隔壁
3 ・・・ 吸着部材
4a,4b・ヘッダー部材
5a・・・ 供給ファン
5b,5c・ファン
6a,6b・ヒーター
8 ・・・ 凝縮器
9 ・・・ クーラー
10・・・ バイパス路
11・・・ 原ガス吸着領域
12,13・再生領域
14・・・ 再吸着領域
20・・・ 冷却領域

Claims (4)

  1. 吸着材を含有する吸着体が、少なくとも原ガス吸着領域、再吸着領域、第1再生領域、第2再生領域、冷却領域を有し、該記載順序で連続的又は間欠的に通過するように構成された吸脱着処理装置において、再吸着領域のガス排出側が冷却領域に接続され、冷却領域のガス排出側が第2再生領域に接続され、第2再生領域のガス排出側が再吸着領域に接続される循環ガス経路を形成すると共に、第1再生領域の脱着ガスライン中に窒素を導入することを特徴とするガス吸脱着処理装置。
  2. 吸着体がハニカム状であることを特徴とする請求項1記載のガス吸脱着処理装置。
  3. 吸着材が活性炭及び/又はゼオライトであることを特徴とする講求項2記載のガス吸脱着処理装置。
  4. 前記原ガス吸着領域によって吸着される原ガス成分が可燃性の有機溶剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガス吸脱着処理装置。
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