JP4200243B2 - 液体塗布装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体塗布装置に関し、例えばTV用の陰極線管の前面ガラスに蛍光剤層を形成する場合のように、塗布面に液体の均一な層を形成するのに利用される液体塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
TV用の陰極線管は、その前面ガラスの内面に蛍光剤層が塗布形成される。蛍光剤層に陰極線が照射されることで蛍光剤層が発光しTV画面が構成される。
従来、TV用の陰極線管に蛍光剤層を塗布形成する方法として、その内面を上向きにして設置された前面ガラスに蛍光剤液を供給して塗布する方法が提案されている。具体的には、多数の吐出ノズルが列状に配置された横木状の塗布装置を平行移動させながら、蛍光剤を含む液体を多数の吐出ノズルから同時に吐出させることで、塗布装置の通過に伴って前面ガラスの全体に液体を塗布する。吐出ノズルからの液体の吐出量や塗布装置の走行を制御することで、前面ガラスの全体に厚みが均一な蛍光剤層を効率的に形成できるとされている。具体的には、本件出願人が先に特許出願した特願平9−37548号に開示された技術などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した吐出ノズルを利用する塗布装置では、多数の吐出ノズルから吐出される液体の吐出方向や吐出量などの吐出状態にバラツキが生じ易く、塗布面に塗布された液体の厚みや量にも部分的な偏りが生じて、均一な塗布層を形成することが困難であるという問題があった。具体的には、塗布層に筋状のムラやヌケが生じ易い。
【0004】
このような問題が生じる原因として、以下の原因が考えられる
(1)塗布装置内を通過する液体に含まれる粒子等の固形物が、塗布装置の内部で滞留して堆積することがある。この堆積した固形物が微細な吐出ノズルを通過しようとして、内部で目詰まりを起こしたり、吐出ノズルの実質的な内径を狭めたり、吐出ノズル内における液体の流れを偏らせたりしてしまう。その結果、一部の吐出ノズルからは、全く液体が吐出されなくなったり、吐出量が少なくなってしまったり、液体の吐出方向が偏ってしまったりする。
【0005】
(2)吐出ノズルの先端の吐出口から吐出される液体は、その表面張力や濡れ性などの特性によって、吐出口の周囲の一定範囲で塗布装置外面を濡らす。塗布装置の濡れる範囲が吐出口の全周で均等であれば、吐出口から吐出される液体の流れは吐出口から真っ直ぐに延びる。しかし、前記濡れ範囲に偏りが生じると、吐出される液体流を曲げるような作用が生じる。例えば、濡れ範囲が広い方向には表面張力が強く働いて、その方向に液体流を曲げるような作用がある。
【0006】
(3)前記した吐出口の周囲で塗布装置の外面が濡れたときに、隣接して配置される吐出口の濡れ範囲がつながってしまうことがある。この場合、個々の吐出口を中心とすると、全体の濡れ範囲は中心に対して均等ではなく偏った形になるので、前記同様に液体流が曲がる要因となる。特に、隣接する吐出口からの2本の液体流が互いに内側に曲がって液体流同士が接触してしまえば、1本の太い液体流に合流されてしまい、単独の吐出口から吐出される液体流とは、その位置および流れが全く違ったものになる。
【0007】
(4)吐出口の周囲で塗布装置の外面を濡らした液体が、部分的に付着したままになったり固まったりしていると、当然、その後における塗布装置の外面の濡れ方に偏りが出来てしまい、前記した液体流の曲がりが生じる。
上記問題は、塗布する液体層の厚みを薄くかつ均一にするために、吐出口の径を小さくしたり吐出口の配置密度を高くするほど大きな問題となる。具体的には、前記した陰極線管の蛍光剤層作製のほか、各種の液体塗布用途において改善が要望されている。
【0008】
本発明の課題は、前記したような吐出ノズルを用いた塗布装置において、吐出される液体流の曲がりやバラツキを低減して、塗布面の全面に均一な液体層を形成できるようにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の塗布装置は、間隔をあけて並設された多数の吐出口から液体を吐出させて塗布面に液体を塗布する液体塗布装置であって、塗布腕と液体供給路と吐出路とを備える。塗布腕は、塗布面を横断し塗布面に沿って平行移動自在に配置される。液体供給路は、塗布腕の内部を軸方向に延び前記液体が供給される。吐出路は、塗布腕の内部で、一端が液体供給路に連通し、他端が塗布腕の外面に開放されて吐出口となる。
〔基本構造〕
塗布腕、液体供給路、吐出路などの塗布装置の基本構造については、通常の塗布装置と同様の構造が採用される。塗布腕の走行機構や塗布腕への液体の供給機構などの作動機構も特に限定されない。塗布腕に設ける吐出路および吐出口の配置形状や吐出口の口径も、塗布の目的や要求性能に合わせて適宜に設定することができる。例えば、吐出口は、塗布腕の軸方向に沿って直線上を1列で設けるのが一般的であるが、千鳥状に配置したり、複数列で配置したりすることもできる。また、複数種類の液体を選択的あるいは同時に供給できるように、複数系統の液体供給機構やそれぞれの液体毎の吐出口を備えておくこともできる。
【0010】
次ぎに、本発明の塗布装置は、吐出される液体流の曲がりやバラツキを低減し均等化する手段として、以下に説明する手段の少なくとも一つを備えている。
〔流線案内路〕
塗布腕の内部で、多数の吐出路と液体供給路との間にそれぞれ配置され、液体供給路から吐出路に向かう液体の流線に沿う形状を有する流線案内路を備え、隣接する流線案内路同士が流体供給路側で互いに接して配置される。
【0011】
流線案内路は、塗布装置の軸方向に延びる液体供給路から、これと交差する方向に延びる吐出路へと液体が方向を変えて流れる際に、部分的な滞留が生じたり急激な方向転換や局部的な逆流などが生じたりしないで、流体力学的に無理のない滑らかな経路に沿って液体が流れるように案内する。
このような作用を果たすために、液体のスムーズな流れすなわち流線に沿う形状を備えておく。但し、流体力学的に理想的な流線形である必要はなく、本発明の目的が達成される範囲で近似的に流線に沿うとみなせる形状であればよい。
【0012】
流線に沿わない形状としては、90°以下の鋭角による屈曲個所や、流れの断面積が急激に変化する形状が挙げられる。また、流れの途中に局部的な突起や凹部がある形状も挙げられる。
流線案内路は、吐出路側が狭まる錐形をなすものを用いることができる。錐形には、四角錐形や六角錐形などの多角錐形、円錐形、楕円錐形などの曲線錐形、さらには、多角錐形と曲線錐形を組み合わせて構成することもできる。
【0013】
隣接する流線案内路同士が流体供給路側で互いに接して配置されることで、流線案内路の中間に、流体の流線に沿わない形状部分が構成されることを防げる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1〜図10に示す実施形態は、例えばTV用陰極線管の前面ガラスに蛍光剤層などを塗布形成するための塗布装置を表す。
〔全体構造〕
図1、2に示すように、液体塗布装置1は、前面ガラスgを保持する保持部2と、保持部2の上方に配置された塗布部3とを備えている。
【0028】
前面ガラスgは、たとえば縦横比が16:9の横長のブラウン管(陰極線管)に用いられるものであり、全体が緩やかに湾曲しているとともに、外周が屈曲して皿状に凹んでいる。
保持部2は、前面ガラスgの凹んだ内面を上向きにした状態で保持する。保持部2の底部には旋回部20を有し、保持部2を水平面内で旋回させ、塗布部3に対する前面ガラスgの向きを変える。
【0029】
塗布部3は、保持部2に収容された前面ガラスgの上方空間を横断して水平に配置された横木状の塗布腕4と、塗布腕4を支持して塗布腕4の軸と直交する方向に平行移動させる移動部5とを備える。
移動部5は、間隔をあけて平行に配置された一対のガイドレール50、50に、塗布腕4の両端を保持する端部材52、53がそれぞれ摺動可能に支持されている。端部材52にはボールネジ軸51が嵌挿され、ガイドレール50と平行に配置されている。ボールネジ軸51の端部に取り付けられたモータ54を回転させることで、ボールネジ軸51の回転に伴って端部材52が摺動する。端部材52に塗布腕4を介して一体化された反対側の端部材53も同様にガイドレール50に対して摺動する。その結果、塗布腕4は前面ガラスgの上方を平行移動することができる。
【0030】
端部材52、53には、液体の供給管55および排出管56が取り付けれており、供給管55から供給された液体が塗布腕4に供給されるとともに、塗布に使用されなかった液体は排出管56から回収される。
塗布腕4の側面には濡れ矯正具6を有する。
〔塗布腕〕
図3〜図7に示すように、塗布腕4は、上部材40と左右の下部材42、42との3つの部材を組み合わせて構成される。塗布腕4の内部には、塗布腕4の軸方向に沿って延びる液体供給路43を有し、液体供給路43の両端は、前記供給管55および排出管56に連通している。
【0031】
塗布腕4の下部には、軸方向に一定間隔をあけて、液体供給路43と直交する方向に延びる多数の吐出路45が貫通形成されている。吐出路45の下端は塗布腕4の外面に開口して吐出口46となる。図6や図7に明らかなように、吐出路45の断面形状は正六角形である。
吐出路45の上端は、流線案内路44を介して液体供給路43に連通している。
【0032】
流線案内路44は、吐出路45側が狭くなった逆正四角錐形をなす。図4あるいは図7に明らかなように、隣接する流線案内路44同士は、正四角錐の稜線で互いに接するように配置されている。正四角錐を構成する各錐面44aは、吐出路45から上方の液体供給路43に向かうにつれて外側に拡がる傾斜面になっている。流線案内路44の上部で液体供給路43と接続される部分には、図5に明らかなように、上方に向けて左右に開く傾斜面44b、44bを有する。隣接して配置された正四角錐の間を傾斜面44b、44bが埋める。
【0033】
液体供給路43の下部は、前記傾斜面44b、44bに続く傾斜面43aになっている。液体供給路43の上部は、塗布腕4の外形とほぼ同じ角形断面を有する。
塗布腕4の内部では、上記のような構造を有する液体供給路43、流線案内路44、吐出路45を蛍光剤液などの液体が通過し、吐出口46から吐出された液体が下方に配置された前面ガラスgの内面に塗布される。
【0034】
液体供給路43から吐出路45への液体の運動は、液体供給路43の傾斜面43a、流線案内路44の傾斜面44b、錐面44aに沿って吐出路45に至ることになる。液体の流線に沿って、各面43a、44b、44aは常に比較的に大きな鈍角で移行していくので、液体の移動あるいは方向転換はスムーズに行われる。隣接する流線案内路44同士の中間には水平な平坦面はなく、左右の錐面44aが鋭角で接しているので、液体は滞留することなく左右の流線案内路44、44にスムーズに分かれて流れ込む。液体供給路43から流線案内路44、吐出路45に至る液体の通過経路の何れにも、液体が滞留したり逆流したりする個所が出来難い。
【0035】
なお、断面六角形の吐出路45および吐出口46から吐出された液体は、開放された空間に出ると、表面張力の作用で断面積を出来るだけ小さくしようとするので、液体流の断面は円形になりながら下方に落下していく。したがって、吐出路45の断面形は、多角形などの円形以外の形状であっても何ら問題はない。
吐出路45の吐出口46が開口する塗布腕4の下面には、周囲の表面よりも突出した規制面48を有する。図4に示すように、規制面48の突出高さhは、規制面48とその周囲の塗布腕4の外面との段差で表される。図6に示すように、規制面48の平面形状は円形をなしている。規制面48の寸法例として、相当内径d* が0.5mmの吐出口46が6mm間隔で配置されている場合に、外径D=3mmφ、突出高さh=1mmの規制面48を設けておくことができる。
【0036】
塗布腕4は、上部材40および左右の下部材42、42の3部材で分割構成されているので、液体供給路43、流線案内路44、吐出路45の製造加工を個々の部材40、42、42毎に行った後で、全体を組み立てて構成することができ、複雑な微細な形状や構造の加工形成が能率的に行える。
また、液体供給路43、流線案内路44および吐出路45の形状が、複数の面を組み合わせて構成された多面体形状であることにより、製造加工が容易になる。
〔濡れ矯正具〕
図1および図3に示すように、塗布腕4の側面には濡れ矯正具6が取り付けられている。
【0037】
濡れ矯正具6は、塗布腕4の両端近くで塗布腕4の側面に固定された取付部60、60を有する。左右の取付部60で支持された旋回軸61に旋回板62が取り付けられている。図3に示すように、旋回板62は左右に旋回可能である。旋回板62は、取付部60あるいは端部材52、53に備えたモータやアクチュエータなどで旋回作動される。
【0038】
旋回板62の下端には、軸方向に沿って等間隔にL字形をなす支持腕64が並んでいる。支持腕64のL字の先端は上を向いており、球形の矯正端部66が設けられている。図8に示すように、矯正端部66の外径Bは、吐出口46の外径よりは大きく、規制面48の外径Dよりは小さく設定されている。
旋回板62が塗布腕4の側面に近づく方向に旋回すると、矯正端部66が吐出口46の正面に極く接近した位置に配置される。旋回板62が塗布腕4の側面から離れる方向に旋回すれば、矯正端部66、支持腕64および旋回板62は、吐出口46および吐出口46から出た液体流から離れた側方位置に配置される。
〔濡れ矯正作業〕
図8〜図10は、濡れ矯正具6および規制面48の作用を説明する。
【0039】
図8に示すように、濡れ矯正具6の矯正端部66を吐出口46の正面に近接して配置した状態で、吐出口46から液体fを吐出すると、吐出口46から出た液体fは直ぐに矯正端部66に当たり矯正端部66の外形に沿って周囲に拡がる。矯正端部66は球形であるから、周囲の全ての方向で同じように液体fが拡げられる。拡がった液体は、矯正端部66から支持腕64の一部を通過して下方に移動すると、通常の棒状あるいは筒状の直線的な流れに戻る。矯正端部66の所で拡がった液体fは、吐出口46の回りの規制面48の表面を、規制面48の外形を超えない一定の範囲で濡らす。液体fの拡がりが大きくなっても、規制面48の外周には段差が付いているので、規制面48の外側までを液体fが濡らすことはない。
【0040】
図9に示すように、矯正端部66を吐出口46から離れた位置に退避させると、液体fの流れは、吐出口46から真っ直ぐに下方に流れるようになる。このとき、吐出口46が矯正端部66で塞がれた状態から急激に開放されるので、上流の吐出路45における液体fの流れも一時的に強くなり、吐出路45の内壁などに付着した液体成分なども勢い良く洗い流される作用が期待できる。
【0041】
矯正端部66が取り除かれても、規制面48の一定範囲は液体fで濡れた状態のままになる。図10に示すように、規制面48を液体fで濡らす範囲Xは、規制面48の外形よりも少し小さい円形になる。このように全周で均等な濡れ範囲Xを有していれば、液体fの流れが偏向することは無くなり、液体fは鉛直下方に正確に流れていく。
【0042】
図8に示した、濡れ矯正具6による濡れ範囲Xの矯正作業は、液体塗布作業の開始前等に、図1あるいは図2において、塗布腕4が前面ガラスgの上方から離れた位置にあるときに行うのが好ましい。そして、図9に示すように、安定した垂直な液体fの流れが形成された段階で、塗布腕4を前面ガラスgの上方に走行させるようにすれば、前面ガラスgの内面への液体塗布は常に良好な状態で行われる。
【0043】
塗布作業の途中で、液体fの流れに曲がりが生じたりしたときには、塗布腕4を一旦、前面ガラスgの上方から離れた位置に退避させた状態で、前記した濡れ矯正具6による矯正作業を行えばよい。定期的に濡れ矯正作業を行うことで、液体塗布作業の品質性能を常に良好に保つことができる。
〔規制面の作用〕
前項では、濡れ矯正具6と規制面48との両方の作用で濡れ範囲Xを適切にする方法を説明したが、濡れ矯正具6を用いずに規制面48を備えているだけでも、濡れ範囲Xを適切に制御することができる。
【0044】
すなわち、一定の面積を有する規制面48が存在していれば、吐出口46から吐出された液体fが吐出口46の周囲の塗布腕4の外面を濡らそうとしても、規制面48の外形範囲内でしか濡れることはない。液体fの粘性や表面張力、吐出圧力などの諸条件が変わっても、規制面48の外形で規制される範囲以上に濡れ範囲Xが大きくなることがない。隣りの吐出口46との間隔が狭くても、それぞれの吐出口46に規制面48が設定されていれば、隣接する濡れ範囲Xがつながってしまうことも起こり得ない。
【0045】
したがって、規制面48を設けておくだけでも、液体流の曲がりを防止する作用は発揮できる。勿論、前記したとおり、濡れ矯正具6を用いれば、さらに確実に液体流の曲がりを防止することができる。
〔螺旋状の吐出路〕
図11〜13に示す実施形態は、螺旋状の吐出路45を用いる。
【0046】
図11に示すように、塗布腕4が上部材40と左右の下部材42、42とで構成されているのは前記同様である。塗布腕4の内部には、液体供給路43が設けられ、液体供給路43の下端には多数の吐出路45が配置されている。吐出路45の下端が吐出口46となり、吐出口46が開口する塗布腕4の下面に円形状の規制面48が突出していることも前記同様である。
【0047】
但し、吐出路45は、前記実施形態のような直線形状ではなく、ほぼ全体が螺旋状をなしている。螺旋形状は、吐出路45の螺旋部分における内径d、螺旋のピッチP、螺旋部分の最外周径Wで規定される。
液体供給路43から螺旋状の吐出路45に液体fが供給されると、液体fは吐出路45の螺旋形状に沿って運動する。その後、吐出口46から吐出された液体fは、全体としては直線の棒状あるいは筒状をなす流れを構成するが、液体流には旋回成分を含んでいる。液体流に旋回成分が含まれていると直進性が向上することは、流体力学上良く知られている事実である。
【0048】
したがって、螺旋状の吐出路45を備えていることで、吐出口46から吐出される液体流の直進性が向上し、液体流の曲がりとそれに伴う問題を低減することができる。
〔一対の傾斜路〕
図14〜図16に示す実施形態は、一対の傾斜路からなる吐出路を用いる。
【0049】
前記実施形態と同様に、塗布腕4は上部材40、左右の下部材42、42で構成され、内部に液体供給路43を有する。
一対の傾斜路45a、45bは、左右の下部材42、42の接合面を中心にして左右に分割して形成されており、何れも半円形断面を有している。したがって、傾斜路45a、45bは、互いに左右に食い違った形で配置されている。
【0050】
傾斜路45a、45bの上端は液体供給路43に対して互いに軸方向に離れた位置で接続されている。そして、両方の傾斜路45a、45bは互いに近づく方向に傾斜して塗布腕4の下方に延び、塗布腕4の下面近くで合流し、真っ直ぐ下方に延びる断面円形の鉛直路45cにつながっている。鉛直路45cは、塗布腕4の下面に開口して、規制面48の中央で吐出口46となる。
【0051】
液体供給路43に供給された液体fは、一対の傾斜路45a、45bを流れ、鉛直路45cを経て吐出口46から吐出される。両方の傾斜路45a、45bを斜め方向に流れる液体fは、鉛直方向および水平方向の速度成分を含んでいる。傾斜路45a、45bの液体流が鉛直路45cで合流すると、鉛直方向の速度成分については同じ方向になるが、水平方向の速度成分については、左右に食い違った形で互いに逆方向になる。その結果、鉛直路45cを流れて吐出口46から吐出される液体fは、全体として棒状あるいは筒状をなして鉛直下方に流れるとともに、流れの内部には旋回成分が含まれることになる。
【0052】
旋回成分を含む液体流が直進性に優れていることは前記したとおりであるから、吐出口46から吐出される液体流の直進性が向上し、液体流の曲がりとそれに伴う問題を低減することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明の液体塗布装置は、前記した流線案内路で構成される、吐出口から吐出される液体流の曲がりやバラツキを低減し均等化する手段を備えていることにより、塗布面の全面に均一な液体層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を表す塗布装置の斜視図
【図2】前図の断面図
【図3】塗布腕の拡大断面図
【図4】前図と直交する方向の断面図
【図5】前図のI−I線断面図
【図6】底面図
【図7】図4のII−II線断面図
【図8】濡れ矯正具の使用中を表す断面図
【図9】濡れ矯正具の使用後を表す断面図
【図10】前図の下方から見た一部断面図
【図11】別の実施形態を表す塗布腕の側面図
【図12】正面図
【図13】底面図
【図14】別の実施形態を表す塗布腕の断面図
【図15】前図と直交する方向の断面図
【図16】図14のIII −III 線断面図
【符号の説明】
1 塗布装置
2 保持部
3 塗布部
4 塗布腕
43 液体供給路
44 流線案内路
45 吐出路
46 吐出口
48 規制面
50 ガイドレール
51 ボールネジ軸
52、53 端部材
6 濡れ矯正具
66 矯正端部

Claims (1)

  1. 被塗布物の被塗布面に沿って平行移動自在に配置され塗布腕と、
    前記塗布腕を支持して前記塗布腕の長軸方向と直交する方向に移動させる移動部とで構成され、
    前記塗布腕は、前記塗布腕の長軸方向に沿って配置される液体供給路、複数の流線案内路、前記塗布腕の外面に開放されて吐出口となる複数の吐出路が前記塗布腕の内部で連なった構成であり、
    前記流線案内路は、2つの傾斜面で構成され、
    隣接する前記流線案内路同士が前記流体供給路側で互いに接して配置されている
    液体塗布装置。
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