JP7245047B2 - カーテンコータ - Google Patents

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Description

本発明は、カーテンコータに関する。
特許文献1には、従来のDFコータが開示されている。この特許文献1記載のDFコータは、ヘッドの内部に塗料チャンバを有する。塗料チャンバには、当該塗料チャンバに塗料を供給するための複数の供給口が形成されている。複数の供給口は、塗料チャンバの長手方向に沿って、等間隔に配置されている。
塗料チャンバは、スリット状に形成されたノズル部を介して外部に通じている。複数の供給口から供給された塗料は、塗料チャンバに入った後、ノズル部から流下し、カーテン膜を形成する。
ところで、この種のDFコータでは、複数の供給口が間隔をあけて配置されていると、各供給口によって流量差が生じた場合には、ノズル部から流下する塗料に厚み差が生じやすい。そこで、特許文献1に記載のDFコータでは、これを防ぐために、ヘッドに複数の希釈液供給口を設け、塗料チャンバに供給された塗料の濃度を希釈するような構造となっている。これによって、膜厚の均等化を図ろうとしている。
国際公開第2011/058613号
しかし、特許文献1に記載のDFコータでは、希釈液を供給するための構成をヘッドやその周辺部に設置する必要があり、複雑な構造になりやすい上に、制御も複雑になりやすいという問題がある。
本発明の目的は、複雑な構造となるのを抑えながら、塗装スリットから出る塗料に厚みムラが生じにくいカーテンコータを提供することである。
本発明に係る一態様のカーテンコータは、塗装対象物を塗装スリットから出るカーテン状の塗料で塗装するカーテンコータである。前記カーテンコータは、塗料を貯留する塗料貯留部と、供給手段とを備える。前記塗料貯留部は、前記塗装スリットの上方に設けられる。前記塗料を貯留する前記供給手段は、前記塗料貯留部内の塗料を上記塗装スリット全体に供給する。
本発明に係る上記態様のカーテンコータは、複雑な構造となるのを抑えながら、塗装スリットから出る塗料に厚みムラを生じさせにくくできる、という利点がある。
図1は、本発明の一態様に係るカーテンコータの断面図である。 図2Aは、同上のカーテンコータの正面図である。図2Bは、同上のカーテンコータの断面図である。 図3Aは、同上のカーテンコータの対向壁が下側に移動した状態を説明する断面図である。図3Bは、同上のカーテンコータの対向壁が上側に移動した状態を説明する断面図である。 図4Aは、同上のカーテンコータの塗料貯留部形成部材が上側に移動した状態を説明する断面図である。図4Bは、図4AのA矢視図である。図4Cは、同上のカーテンコータの塗料貯留部形成部材が下側に移動した状態を説明する断面図である。図4Dは、図4CのB矢視図である。 図5は、同上のカーテンコータを用いて塗装対象物を塗装している状態を示す断面図である。
(1)実施形態
(1.1)概要
本実施形態に係るカーテンコータ1は、図1に示すように、移動する塗装対象物93に対して塗装を行う装置である。カーテンコータ1は、塗装スリット28からカーテン状に塗料94を出し続け、流下する塗料94に対して、塗装対象物93を通過させることで、塗装を行う。本実施形態に係るカーテンコータ1は、塗料貯留部7と、供給手段と、を備える。
塗料貯留部7は、塗料94を貯留する空間である。供給手段は、塗料貯留部7内の塗料を塗装スリット28全体に供給する。
このため、塗料貯留部7に貯められた塗料94は、供給手段によって、塗装スリット28の全体に供給されるため、塗装スリット28を通る際には、塗料94は均一になり、上記厚みムラは解消される。
このため、本実施形態に係るカーテンコータ1によれば、塗装スリット28から出る塗料94に厚みムラを生じさせにくい。その結果、塗装対象物93に塗装される塗料94に色ムラが生じにくい。
(1.2)詳細
以下、本実施形態に係るカーテンコータ1について、詳細に説明する。
本実施形態に係るカーテンコータ1は、図1に示すように、搬送機91の上方に配置されている。搬送機91は、塗装対象物93を移動させる。搬送機91は、本実施形態では、複数のコンベヤ911を備える。
各コンベヤ911は、上方向に向く搬送面913を有する。搬送面913には塗装対象物93が載り、搬送面913は一方向(搬送方向)に移動する。搬送面913は、本実施形態では水平面に沿う。コンベヤ911は、本実施形態ではベルトコンベヤであるが、チェーンコンベヤ、ローラコンベヤ等であってもよい。
複数のコンベヤ911の間には、塗料通過隙間912が形成されている。カーテンコータ1から流れ出たカーテン状の塗料94は、塗料通過隙間912を通って、下方向に流れる。塗料94は、搬送機91の下方に配置された容器92に受けられる。なお、容器92に受けられた塗料94は、カーテンコータ1に戻される。
塗装対象物93は、塗装の対象となる物である。塗装対象物93は、本実施形態では、板状に形成されており、具体的には、壁材の基材である。ここでいう基材は、塗装されていない状態の壁材を意味する。ただし、塗装対象物93としては、重ね塗りを行う前の塗装された板材であってもよい。また、塗装対象物93は板状でなくてもよく、例えば、ブロック状、筒状、錘状等であってもよい。
(1.2.1)カーテンコータ
カーテンコータ1は、移動する塗装対象物93に対して塗装を行う装置である。カーテンコータ1は、図2に示すように、塗装装置本体2と、塗料貯留部形成部材5とを備える。以下では、搬送方向に平行な互いに反対向きの二方向を「前後方向」とし、前後方向に直交しかつ水平面に沿う、互いに反対向きの二方向を「左右方向」として定義する。
塗装装置本体2は、カーテンコータ1の主体を構成する。塗装装置本体2は、それのみでもカーテン塗装を行うことができる。ただし、塗装装置本体2のみのカーテン塗装では、塗装スリット28から出る塗料94に厚みムラが生じ得る。塗装装置本体2は、基体21と、一対の側板25と、傾斜板26と、対向壁27とを備える。
基体21は、塗装装置本体2の外郭の前後方向の一方の面を構成する。基体21は、上縦板22と、上縦板22の下端につながる中間板23と、中間板23の下端につながる下縦板24とを備える。上縦板22は、本実施形態では、鉛直板であり、上縦板22の内側の面は鉛直面に沿っている。中間板23は、上縦板22に一体であり、下方向に行くに従って、前後方向の傾斜板26側に行くように傾斜している。下縦板24は、中間板23に一体であり、厚み方向の一方の面(塗料94が伝う面)は鉛直面である。下縦板24の下端は、先端に行くに従って厚みが薄くなるように形成されている。中間板23の前後方向の傾斜板26側の面と、これに連続する下縦板24の一面とは、塗料94が伝う流下面を構成する。塗料94は、下縦板24を伝って流下する。
一対の側板25は、カーテンコータ1の左右方向の面を構成する。各側板25は鉛直板である。側板25は、本実施形態では、基体21に対して直交している。
傾斜板26は、塗装装置本体2の外郭の前後方向のうちの基体21とは反対側の面を構成する。傾斜板26は、平板状に形成されており、下方向に行くに従って前後方向のうちの基体21側に行くように傾斜している。傾斜板26の下端部には、開口部261が形成されている。開口部261は、本実施形態では、塗装装置本体2の左右方向の全長にわたって形成されており、傾斜板26を貫通する。ただし、本開示では、開口部261は、塗装装置本体2の左右方向のうちの一部にのみ形成されてもよい。
対向壁27は、塗料貯留部形成部材5の端面に対向する対向面271を有する。対向壁27は、傾斜板26における前後方向の基体21側の面に載っており、対向面271は、下方向に行くに従って前後方向の基体21側に行くように傾斜している。したがって、対向面271は、底壁部52の塗料貯留部7に向く面に対して交差する方向に延び、かつ塗料貯留部形成部材5の端面(底壁部52の端面)に対向する。
対向壁27の下端は、中間板23に隙間を介して対向している。本実施形態では、対向壁27の下端と中間板23との間の隙間を「塗装スリット28」とする。すなわち、塗装スリット28は対向壁27の下方に形成されている。塗装スリット28は、カーテンコータ1から塗料94が出るスリットであり、左右方向に延びている。
対向壁27は、図3A,3Bに示すように、傾斜板26に対して移動可能に取り付けられている。対向壁27と傾斜板26との取付けは、本実施形態では、対向壁27が、一対の側板25に固定されたピン32と傾斜板26との間に差し込まれることで行われる。ただし、本開示では、対向壁27と傾斜板26とは、ボルト312等の固着具によって直接的に取り付けられてもよい。対向壁27が傾斜板26に沿って上側に移動すると、塗装スリット28の幅が広がり、下側に移動すると、塗装スリット28の幅が狭まる。要するに、本実施形態では、塗装スリット28の幅は可変である。なお、本実施形態では、作業者が対向壁27を移動させやすくするために、対向壁27には取手272が取り付けられている。
このように、カーテンコータ1は、塗装スリット28の幅を可変とする塗装スリット幅調整部3を備える。塗装スリット幅調整部3は、本実施形態では、複数のピン32と、位置調整機構31と、で構成されている。位置調整機構31は、対向壁27に取り付けられたねじ板311と、ねじ板311にねじ込まれたボルト312とを備える。ボルト312は、傾斜板26の上端に載る。ボルト312をねじ板311に対してねじ込み、ねじ板311の下面に対して突出長さを変えると、図3A,3Bに示すように、塗装スリット28の幅を変えることができる。
例えば、図3Aに示すように、ねじ板311からのボルト312の突出寸法を短くすると、塗装スリット28の幅t1が狭くなる。一方、図3Bに示すように、ねじ板311からのボルト312の突出寸法を長くすると、塗装スリット28の幅t2が広くなる。
本実施形態のカーテンコータ1は、図2Bに示すように、振動装置6を備える。振動装置6は、傾斜板26の外面にブラケット61を介して取り付けられている。振動装置6が動作することで、カーテンコータ1は振動し、塗料94をスムーズに流すことができる。
塗料貯留部形成部材5は、塗装装置本体2の内部に、塗料貯留部7を形成するための部材である。塗料貯留部形成部材5は、本実施形態では、基体21における上縦板22に取外し可能に取り付けられる。塗料貯留部形成部材5は、図2Bに示すように、取付け部51と、底壁部52と、を備える。
取付け部51は、塗装装置本体2の内面に取り付けられる部分である。取付け部51は、本実施形態では、塗装装置本体2の内面として、上縦板22に取り付けられる。ただし、本開示では、取付け部51は、塗装装置本体2の内面であれば上縦板22に限らず、一対の側板25に取り付けられてもよい。取付け部51は、本実施形態では、一対の側板25の間の全長にわたって形成されている。
取付け部51は、本実施形態では、板状に形成されており、厚み方向の一方の面が上縦板22に接触し、他方の面が塗料94に接触する。以下、取付け部51における塗料94に接触する面を「上塗料接触面511」という。取付け部51において、上下方向の中央よりも上側(より詳細には、上端部)には、取付け孔512が形成されている。取付け孔512は、本実施形態では、上下方向に延びた長孔である。取付け部51は、上縦板22に形成されたねじ孔221に対し、取付け孔512に通されたボルト等のねじ具41がねじ込まれることで、上縦板22に取り付けられる。
底壁部52は、後述の塗料貯留部7と後述の待機空間8とを区画する。底壁部52は、取付け部51につながっている。本実施形態では、底壁部52は、取付け部51の下端につながっているが、例えば、取付け部51の上下方向の中間部につながっていてもよく、要するに、取付け部51につながっていればよい。
底壁部52は、前後方向のうちの対向壁27側に行くに従って下方向に行くように傾斜している。底壁部52は、取付け部51の左右方向の長さの全長にわたって連続的に形成されている。底壁部52の端面(前後方向のうちの対向壁27側の端面)は、対向壁27の対向面271に対向している。底壁部52の端面と対向面271との間には隙間が介在しており、この隙間を「供給スリット29」という。
供給スリット29は、塗料貯留部7に貯められた塗料94を待機空間8に出す細隙である。供給スリット29の長手方向は、本実施形態では、塗装スリット28の長手方向に平行である。供給スリット29は、本実施形態では、塗装装置本体2の内面の左右方向の全長にわたって形成されているが、塗装装置本体2の内面の左右方向の全長のうちの一部に形成されてもよい。この場合、供給スリット29の長さは、塗装スリット28の長さと同じか、塗装スリット28よりも長いほうが好ましい。また、供給スリット29は、底壁部52の下側の端部の切欠きによって形成されてもよい。要するに、供給スリット29は、底壁部52の端面の少なくとも一部と対向面271との間に形成されていればよい。本実施形態において、底壁部52の端面は、対向壁27の対向面271に平行である。
このように、対向面271は、少なくとも供給スリット29から塗装スリット28まで延在するため、供給スリット29から出た塗料94が、対向面271を流下する際に、供給スリット29の長手方向に均一化されやすく、塗料94の厚みが均されやすい。
底壁部52は、取付け部51に一体につながっている。本実施形態では、塗料貯留部形成部材5は、金属板に曲げ加工を施すことで形成されている。したがって、上塗料接触面511と、底壁部52における塗料94に接触する面(以下、下塗料接触面521)とは、連続している。したがって、塗料貯留部形成部材5上を流れる塗料94はスムーズに移動することができる。
底壁部52の上面は、上述のように、供給スリット29に向かう下り勾配を有する。この勾配は、対向面271の勾配よりも緩く形成されている。言い換えると、本実施形態では、底壁部52は、供給スリット29に向かって、対向面271よりも緩やかに下り傾斜している。ここでいう勾配は、水平面に対する対応する面の傾きの度合いを意味する。これによって、底壁部52の下塗料接触面521を流れる塗料94の流速を、対向面271を伝う塗料94の流速よりも緩やかにしやすい。
本実施形態のカーテンコータ1は、図4A~4Dに示すように、供給スリット幅調整部4を有する。供給スリット幅調整部4は、供給スリット29の幅を可変とする。供給スリット幅調整部4は、本実施形態では、取付け部51の長孔(取付け孔512)である。供給スリット幅調整部4によって、上縦板22に対して取付け部51が取り付けられた位置を変えることで、図4A,4Cに示すように、供給スリット29の幅を変化させることができる。例えば、図4Aに示すように、上縦板22に対して取付け部51を上側に移動させると、供給スリット29の幅H1を広く設定することができる。一方、上縦板22に対して取付け部51を下側に移動させると、供給スリット29の幅H2を狭く設定することができる。
カーテンコータ1の内部は、底壁部52によって、塗料貯留部7と待機空間8とに区画されている。塗料貯留部7で塗料94を貯留した上で、一定量の塗料94を供給スリット29を通して略均等に対向面271上に出し、その後、連続的に塗装スリット28を通して外部に出すことで、厚みが均一な塗料94を塗装スリット28から出すことができる。
したがって、本実施形態では、供給スリット29と対向面271の一部とで、供給手段を構成する。供給手段は、塗料貯留部7内の塗料94を、塗装スリット28の長手方向の全体に供給することができる。本実施形態でいう「対向面271の一部」とは、対向面271において、底壁部52の上面を含む仮想平面よりも下側の部分を意味する。本実施形態では、この「対向面271の一部」を、「案内流路」という。案内流路は、供給スリット29によって、少なくとも塗装スリット28の全体に対応する領域まで広がった塗料94を、供給スリット29から塗装スリット28まで案内する流路を意味する。したがって、案内流路は、少なくとも、供給スリット29と塗装スリット28まで延在する。
塗料貯留部7は、図2Bに示すように、上面に開口面71を有する。塗料貯留部7の上方向には、塗料供給口901が配置される。すなわち、塗料貯留部7の開口面71は、塗料供給口901に向かって開口している。塗料供給口901は、本実施形態では、円筒状の供給ノズル90の先端に形成されている。供給ノズル90は、本実施形態では、左右方向に離れて複数ある。ただし、本開示では、供給ノズル90は、塗料貯留部7の左右方向の中央部に、一つだけ設けられてもよい。また、塗料供給口901は、供給ノズル90に形成されてなくてよく、パイプに形成されてもよいし、箱体の底面に形成されてもよい。
待機空間8は、塗料貯留部7に対し供給スリット29を介して通じる空間である。待機空間8は、塗装スリット28を介して外部に通じる。ここでいう「外部」とは、塗装装置本体2の外側の空間を意味する。
待機空間8は、塗料貯留部7から出た塗料94が通りかつ外部に通じる空間である。したがって、本開示では、待機空間8は、供給スリット29から出た塗料94が通る程度の空間であればよい。本実施形態では、待機空間8の容量は、塗料貯留部7よりも小さいが、本開示では、塗料貯留部7よりも大きくてもよい。待機空間8は、本実施形態では、一対の側板25、対向壁27、基体21及び塗料貯留部形成部材5で囲まれており、塗装スリット28以外で外部に通じていない閉鎖空間を形成する。ここでいう「閉鎖空間」とは、閉じられた空間であることを意味し、密閉の如何は問わない。
(1.2.2)塗装
以上のような構成のカーテンコータ1は、次のように動作する。供給ノズル90の塗料供給口901から塗料94が吐出されると、塗料94は、塗料貯留部7に貯められる。塗料貯留部7に溜まった塗料94は、順次、供給スリット29から待機空間8に移動する。
このとき、供給スリット29から出る塗料94は、左右方向にある程度均一の厚さであるが、塗料供給口901に対応する箇所において、やや厚みが増すことがある。
待機空間8において、案内流路(対向面271の下部)を伝う塗料94は、一定の流量で流下し、塗装スリット28から出る。塗装スリット28から出る塗料94は、塗料供給口901の影響を受けることなく、左右方向に均一の厚さである。
塗装スリット28から出た塗料94は、下縦板24を伝い、下縦板24の下端から離れて落ちる。塗料94は、その後、移動している塗装対象物93の上面に付着する。これによって、塗装対象物93は塗装される。
このように、本実施形態に係るカーテンコータ1では、塗料貯留部7で一旦塗料94が溜められ、その後、塗装スリット28を介して外部に出されるので、塗装スリット28から出る塗料94に厚みムラが生じにくい。その結果、塗装対象物93に塗装される塗料94に色ムラが生じにくくできる。
(2)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態では、供給スリット29と塗装スリット28との各々の幅寸法は可変であったが、可変でなくてもよい。この場合、供給スリット29の幅は、塗装スリット28の幅よりも広いことが好ましい。また、上記実施形態において、供給スリット29の幅は、塗装スリット28の幅よりも広くなる範囲で可変としてもよい。
上記実施形態では、塗料供給口901は円形状の開口であったが、例えばスロット孔であってもよく、丸穴に限定されない。また、塗料94は樋の端部から供給されてもよいし、作業者が塗料貯留部7に手作業で塗料94を供給してもよい。
上記実施形態では、塗装スリット幅調整部3は、作業者がボルト312を手動で操作して幅調整を行ったが、例えば、アクチュエータを用いて電動又はエア駆動等で動作させてもよい。供給スリット幅調整部4についても同様である。
底壁部52は、下り傾斜しているが、これに限定されず、水平又は上り傾斜していてもよい。上り傾斜の場合、塗料94が供給スリット29からオーバーフローして流出するため、供給スリット29全体からより確実に流出する。
上記実施形態では、搬送機91を有し、搬送機91によって塗装対象物93を移動させながら、塗装対象物93がカーテンコータ1によって塗装されたが、本開示では、塗装対象物93を塗装させる際に、カーテンコータ1を移動させてもよい。要するに、本開示では、カーテンコータ1は、塗装の際に、塗装対象物93に対して相対的に移動可能であればよい。
(3)態様
以上説明したように、第1の態様に係るカーテンコータ(1)は、移動する塗装対象物(93)を塗装スリット(28)から出る塗料(94)で塗装するカーテンコータ(1)である。カーテンコータ(1)は、塗料貯留部(7)と、供給手段と、を備える。塗料貯留部(7)は、塗装スリット(28)の上方に設けられ、塗料(94)を貯留する。供給手段は、塗料貯留部(7)内の塗料(94)を塗装スリット(28)全体に供給する。また、供給手段は、供給スリット(29)と、案内流路と、を備える。供給スリット(29)は、塗料貯留部(7)の出口であって、塗装スリット(28)と平行で、かつ塗装スリット(28)以上の長さである。案内流路は、供給スリット(29)によって、少なくとも塗装スリット(28)の全体に対応する領域まで広がった塗料(94)を、供給スリット(29)から塗装スリット(28)まで案内する。
この態様によれば、カーテンコータ(1)が複雑な構造になるのを抑えながらも、塗装スリット(28)から出る塗料(94)に厚みムラを生じさせにくくできる。その結果、塗装対象物(93)に塗装される塗料(94)に色ムラが生じにくい。
第2の態様に係るカーテンコータ(1)では、第1の態様において、塗料貯留部(7)と待機空間(8)とを区画する底壁部(52)と、対向面(271)を更に備える。対向面(271)は、底壁部(52)の塗料貯留部(7)に向く面に対して交差する方向に延び、かつ底壁部(52)の端面に対向する。対向面(271)は、塗装スリット(28)にまで延在する。供給スリット(29)は、底壁部(52)の端面の少なくとも一部と対向面(271)との間に形成される。
この態様によれば、供給スリット(29)を出た塗料(94)は、対向面(271)を伝って塗装スリット(28)に導かれるため、塗装スリット(28)から出る塗料(94)の厚みを、より均一に近づけることができる。
第3の態様に係るカーテンコータ(1)では、第2の態様において、底壁部(52)の塗料貯留部(7)に向く面(下塗料接触面521)は供給スリット(29)に向かう下り勾配を有する。この下り勾配は、対向面(271)の勾配よりも緩い。
この態様によれば、塗料貯留部(7)において、塗料(94)を留まらせやすくでき、供給スリット(29)から出る塗料(94)の厚みを、より均一に近づけることができ、その結果、塗装スリット(28)から出る塗料(94)の厚みを、より均一に近づけることができる。
第4の態様に係るカーテンコータ(1)では、第1~第3のいずれか一つの態様において、供給スリット(29)の長さは、塗装スリット(28)の長さ以上である。
この態様によれば、供給スリット(29)から出る塗料(94)が、塗装スリット(28)から出る際に、特に塗装スリット(28)の長手方向の端部で塗料(94)が不足するのを抑えることができる。
第5の態様に係るカーテンコータ(1)では、第1~第4のいずれか一つの態様において、供給スリット(29)の幅を可変とする供給スリット幅調整部(4)を更に備える。
この態様によれば、供給スリット(29)から出る塗料(94)の量を調整することができる。
第6の態様に係るカーテンコータ(1)では、第1~第5のいずれか一つの態様において、塗装スリット(28)の幅を可変とする塗装スリット幅調整部(3)を更に備える。
この態様によれば、塗装スリット(28)から出る塗料(94)の量を調整することができる。
第7の態様に係るカーテンコータ(1)では、第1~第6のいずれか一つの態様において、供給スリット(29)の幅は、塗装スリット(28)の幅よりも広い。
この態様によれば、塗装スリット(28)から出る塗料(94)が不足して、左右方向の途中で塗料(94)が切れたり、塗料(94)が薄くなったりするのを、より抑えることができる。
第8の態様に係るカーテンコータ(1)では、第1~第7のいずれか一つの態様において、塗料貯留部(7)が底壁部(52)を有する。案内流路は、底壁部(52)の端面に対向し、かつ塗装スリット(28)まで延在する対向面(271)を有する。供給スリット(29)は、底壁部(52)の端面の少なくとも一部と対向面(271)との間に形成されている。
この態様によれば、供給スリット(29)から出た塗料(94)が、対向面(271)を流下する際に、供給スリット(29)の長手方向に均一化されやすく、塗料(94)の厚みが均されやすい。
第8の態様に係る塗料貯留部形成部材(5)は、第1~第7のいずれか一つの態様のカーテンコータ(1)が備える塗料貯留部(7)を形成するための部材である。塗料貯留部形成部材(5)は、塗料貯留部(7)と待機空間(8)とを区画する底壁部(52)と、底壁部(52)につながる取付け部(51)とを備える。取付け部(51)は、塗装スリット(28)を有する塗装装置本体(2)の内面に取り付けられる。
この態様によれば、既に設置されたカーテンコータ(1)に対して、塗料貯留部(7)を形成することができる。
第2~第7の態様に係る構成については、カーテンコータ(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 カーテンコータ
271 対向面
28 塗装スリット
29 供給スリット
4 供給スリット幅調整部
52 底壁部
7 塗料貯留部
93 塗装対象物
94 塗料

Claims (5)

  1. 塗装対象物を塗装スリットから出るカーテン状の塗料で塗装するカーテンコータであって、
    前記塗装スリットの上方に設けられ、前記塗料を貯留する塗料貯留部と、
    前記塗料貯留部内の塗料を上記塗装スリット全体に供給する供給手段と、
    を備え
    前記供給手段は、
    前記塗料貯留部の出口であって前記塗装スリットと平行かつ該塗装スリットより長い供給スリットを有する、
    カーテンコータ。
  2. 前記供給手段は
    前記供給スリットによって少なくとも前記塗装スリット全体に対応する領域まで広がった塗料を、前記供給スリットから前記塗装スリットまで案内する案内流路を有する、
    請求項1記載のカーテンコータ。
  3. 前記塗料貯留部が底壁部を有し、
    前記案内流路が前記底壁部の端面に対向し、かつ前記塗装スリットまで延在する対向面を有し、
    前記供給スリットが前記底壁部の端面の少なくとも一部と前記対向面との間に形成されている、
    請求項2記載のカーテンコータ。
  4. 前記底壁部が前記供給スリットに向かって、前記対向面よりも緩やかに下り傾斜している、
    請求項3記載のカーテンコータ。
  5. 前記供給スリットの幅を可変とする供給スリット幅調整部を更に備える、
    請求項1~4のいずれか一つに記載のカーテンコータ。
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