JP4199538B2 - 改良された機械的特性を有する重合体組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、マトリックス及び包含物を含む改良された機械的特性を有する熱可塑性樹脂材料に関する。これらの熱可塑性樹脂材料は、特に成形熱可塑性樹脂製品の製造に使用することができる。
【0002】
材料の機械的及び熱機械的特性は、製造される製品の設計に必須のパラメーターである。材料に最良の可能な特性を付与するために、適切に選択した添加剤又は充填剤を使用してそれを変性することがしばしば探求されている。この技術は、特に熱可塑性樹脂材料の製造のために使用されている。
【0003】
熱可塑性樹脂材料の衝撃強度を向上させるためにマトリックス中に包含物の形態で分散されたエラストマーを使用することが知られている。かかる化合物の添加は、組成物の弾性率を低下させる。一般には、マトリックスと固有的に相容性であるか、又は官能基をエラストマーにグラフトすることによって若しくは相容化剤を使用することによって相容化されたエラストマーが使用されている。
【0004】
重合体をエラストマーによって補強する機構については、例えば、Wu氏(J. Appl. Pol. Sci. Vol. 35, 549-561, 1988 )、次いでBartczac氏(Polymer, Vol. 40, 2331-2346, 1999 )が詳細に説明している。これらの研究は、補強が2つのエラストマー包含物の間の平均距離と結び付けられること、それ故に、それがマトリックス中のエラストマーの寸法や濃度と結び付けられることを教示している。
【0005】
また、選択された寸法及び濃度の鉱物性包含物をマトリックス中に組み込むことによって熱可塑性重合体の衝撃強度を向上させる可能性も知られている。
【0006】
熱可塑性樹脂材料の弾性率を向上させるためにガラス繊維を使用することが知られている。ガラス繊維は、材料物質をかなり弱める大きい寸法の物質である。加えて、それらは、40%程度の高い濃度で使用されなければならない。例えば、ガラス繊維を含有するポリアミドは、高い弾性率を有するがしかし低い破断点伸びを有する。加えて、得られる材料は低い疲れ強度を有する。
【0007】
熱可塑性樹脂材料の弾性率を向上させるために、繊維よりもずっと小さい寸法の充填剤がこれまで提案されている。特許FR1134479は、17〜200nmの粒度を有するシリカ粒子を含有するナイロン−6基材組成物について詳細に説明している。ごく最近になって、プレート様の鉱物性粒子、例えば、剥離したモンモリロナイト(US4739007)又は合成フルオロマイカを含有する材料物質が記載されている。これらの材料物質は、向上した弾性率を有するが低下した衝撃強度を有する。
【0008】
所定の熱可塑性樹脂材料について言えば、衝撃強度と弾性率との間に妥協点があり、一般的にはこれらのうちの片方は他方を犠牲にして改善されることが判明している。高いガラス繊維含量によって補強された組成物はこの妥協点を向上させているが、破断点伸び及び疲労挙動が低下する。
【0009】
本発明の課題は、比較的低い添加剤含量のために粘り強さと弾性率との間の妥協点が大きく向上され、及び/又は破断点伸び及び疲労挙動が維持された熱可塑性樹脂材料を提供することである。
【0010】
この目的に対して、本発明は、熱可塑性重合体よりなるマトリックス中に包含物を分散させてなる熱可塑性材料において、それが、少なくとも2種の包含物A及びB、
・包含物A:鉱物性物質又は高分子物質よりなる包含物であって、包含物の最小寸法が100nmよりも大きくそしてマトリックス中で包含物と包含物との間の平均リガメント距離が1μm未満である包含物、
・包含物B:鉱物性物質よりなる包含物であって、
*100nm未満の平均直径を有するほぼ球状の包含物、
*小寸法が100nm未満である形状因子を有する包含物、及び
*鉱物性構成成分粒子(particules minerales elementaires)の凝集体よりなる構造体包含物であって、構成成分粒子の最大寸法が100nm未満である構造体包含物、
から選択される包含物、
を含むことを特徴とする熱可塑性材料を提供する。
【0011】
包含物は、マトリックスの特性を変性するようにその中に分散される化合物である。それらは、マトリックスの性状とは異なる性状を有する。それらは、例えば、鉱物性粒子、又はエラストマー、熱硬化性樹脂若しくは熱可塑性樹脂の如き高分子物質であってよい。
【0012】
マトリックスは、包含物が組み込まれる連続媒体よりなるのが好ましい。包含物を十分に分散させるのが好ましい。
【0013】
包含物の形状や寸法に関する特性は、透過電子顕微鏡法を使用した観側値に相当する。
【0014】
マトリックス中における包含物の存在は、衝撃強度及び弾性特性の変性をもたらすことができることが知られている。この変性は、マトリックスのマスターカーブ(曲線)特性によって表わすことができる妥協点に従う。これらの特性のうちの片方又は他方のいかなる変動も、マスター曲線において他方の特性を阻害する。驚いたことに、本発明に従った材料は、マトリックスを構成する材料に特有のマスター曲線の外で弾性率/衝撃強度妥協点を向上させることが判明した。かくして、2つのタイプの包含物の同時存在は、弾性率/衝撃強度妥協点マスター曲線の外で相加的又は相乗的効果を引き起こすことが認められた。
【0015】
マトリックスは、熱可塑性重合体若しくは共重合体、又は熱可塑性重合体若しくは共重合体を含有する熱可塑性樹脂よりなる。それは重合体又は共重合体のブレンドよりなることができ、そしてこれらは場合によってはグラフト化を使用して又は相容化剤を使用して変性によって相容化される。
【0016】
マトリックスとして好適な熱可塑性樹脂の例としては、ポリ(ピバロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)及び同じ系統の重合体の如きポリラクトン、1,5−ナフタリンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルジイソシアネート、4,4’−ビフェニルイソプロピリデンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン及び同じ系統の化合物の如きジイソシアネートと、ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(エチレンスクシネート)、ポリ(2,3−ブチレンスクシネート)、ポリエーテルジオール及び同じ系統の化合物の如き線状長鎖ジオールとの間の反応によって得られるポリウレタン、ポリ(メタンビス[4−フェニル]−カーボネート)、ポリ(ビス[4−フェニル]−1,1−エーテルカーボネート)、ポリ(ジフェニルメタンビス[4−フェニル]カーボネート)、ポリ(1,1−シクロヘキサン−ビス[4−フェニル]カーボネート)及び同じ系統の重合体の如きポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリケトン、ポリ(4−アミノ酪酸)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)、ポリ(6−アミノヘキサン酸)、ポリ(m−キシリレンアジパミド)、ポリ(p−キシリレンセバカミド)、ポリ(2,2,2−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリ(メタフェニレンイソフタルアミド)、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)及び同じ系統の重合体の如きポリアミド、ポリ(エチレンアゼレート)、ポリ(エチレン−1,5−ナフタレート)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンオキシベンゾエート)、ポリ(p−ヒドロキシベンゾエート)、ポリ(1,4−シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート)、ポリ(1,4−シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及び同じ系統の重合体の如きポリエステル、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンオキシド)及び同じ系統の重合体の如きポリ(アリーレンオキシド)、ポリ(フェニレンスルフィド)及び同じ系統の重合体の如きポリ(アリーレンスルフィド)、ポリエーテルイミド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びポリ塩化ビニルの如きビニル重合体及びそれらの共重合体、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニリデン、エチレン/酢酸ビニル共重合体及び同じ系統の重合体、ポリアクリル酸エチル、ポリ(アクリル酸n−ブチル)、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリ(メタクリル酸n−ブチル)、ポリ(メタクリル酸n−プロピル)、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ(アクリル酸)、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、メタクリレート/ブタジエン/スチレン共重合体、ABS及び同じ系統の重合体の如きアクリル酸重合体、ポリアクリレート及びそれらの共重合体、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、低密度塩素化ポリエチレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリエチレン、ポリスチレン及び同じ系統の重合体の如きポリオレフィン、アイオノマー、ポリ(エピクロロヒドリン)、グリセロール、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及び同じ系統の化合物の如きポリオールと、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び同じ系統の化合物の如きジイソシアネートとの重合からの生成物のようなポリウレタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのナトリウム塩と4,4’−ジクロルジフェニルスルホンとの間の反応から生じる生成物の如きポリスルホン、ポリフランの如きフラン樹脂、酢酸セルロース、酢酸−酪酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び同じ系統の重合体の如きセルロースエステルプラスチック、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(ジメチルシロキサン−コ−フェニルメチルシロキサン)及び同じ系統の重合体の如きシリコーン、並びに上記重合体のうちの少なくとも2種のブレンドを挙げることができる。
【0017】
これらの熱可塑性重合体の中で特に最も好ましいものは、ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンの如きポリオレフィン、ナイロン−6及びナイロン−6,6の如きポリアミド、PVC、PET、並びにこれらの重合体を基にしたブレンド及び共重合体である。
【0018】
包含物Aは、マトリックス中に1μm未満の平均リガメント距離(ligamentary distance)で分散される。この距離は、0.6μm未満であるのがより一層好ましい。マトリックス中での平均リガメント距離は、2種の包含物の端部と端部との間の距離を特徴づけるものである。この距離λは、包含物の形状及び材料中に存在する包含物の量に基づいて定められる統計学的パラメーターである。それは、次の式:
【数1】
[式中、
・dは、包含物の数相当平均直径である。粒子についての用語「相当直径」は、もしもそれが球状若しくはほぼ球状であるならばその直径を意味し、又は同じ質量の球状包含物が、
・σ=E/d(ここで、Eは数平均粒子−直径分布に関する標準偏差である)
を有するという直径を意味すると理解されたい。
・Φは包含物B及びマトリックスよりなる組成物中の包含物Aの容量分率であり、この分率は、次の式:
【数2】
[式中、
・ρpは、包含物Aを構成する物質の密度であり、
・ρmは、マトリックス及び包含物Bを含む組成物の密度であり、
・cは、マトリックス及び包含物Bを含む組成物中の包含物Aの重量濃度である]に従って計算される]
によって定められる。
【0019】
1つの具体例に従えば、包含物Aは、マトリックス中に個々の物体を分散されることによって得られるが、これらの物体は、マトリックス中に一旦分散されるとそれらの寸法及びそれらの形状を保持する。例えば、これらは、粉末又は分散体の形態で導入される粒子である。包含物の相当平均直径は、それらがマトリックス中に分散される前の粒子の直径と見なされる。
【0020】
他の具体例に従えば、包含物Aは、個別化されない物質をマトリックス中に分散させることによって得られる。これは、例えば、エラストマーをマトリックス中に分散させることを包含することができる。次いで、包含物の相当平均直径が顕微鏡での観察によって決定される。
【0021】
包含物Aとして、極めて多くの化合物を選択することができる。マトリックス及び包含物Aの選択に応じて、組成物は、硬質包含物を含む組成物と、又は軟質包含物を含む組成物としばしば称される。これらの2つのタイプの組成物は、それらが包含物Bも含有するときには、本発明に従ったものである。用語「硬質」又は「軟質」は、包含物又はマトリックスを構成する化合物の弾性率に左右される。“硬質包含物”を含む組成物と称される組成物は、包含物の弾性率がマトリックスのものよりも大きい組成物として規定することができる。その反対の場合には、組成物は“軟質包含物”を有すると言われる。これらの用語は、本発明の範囲に対して制限的な影響を全く及ぼさない。本発明に従った組成物は、これらの用語の一方又は他方に従うことができ、又はもしも包含物A及びマトリックスの弾性率が同じ程度の大きさである場合にはどちらの用語にも従うことができない。
【0022】
包含物Aに好適な第一タイプの物質は少なくとも1種のエラストマーを含む。包含物Aはエラストマーのみよりなることができ、又はエラストマーとは別に他の物質よりなる包含物を含む物質よりなることができる。この場合には、包含物A中にエラストマーと共に含められる他の物質はエラストマー又は非エラストマーであってよい。
【0023】
包含物Aの構造に関して言えば、例えば、硬質コア及び軟質シェル又は軟質シェル及び硬質コアを有するコア/シェル構造を有する粒子を挙げることもできる。軟質部材はエラストマーであるのが好ましい。
【0024】
先に記載したように包含物Aとして単独で又は他の化合物と共に使用することができるエラストマーの例としては、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリウレタンエラストマー、フルオルエラストマー、ポリエステルエラストマー、ブタジエン/アクリロニトリルエラストマー、シリコーンエラストマー、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体、スルホン化エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体、ポリクロロプレン、ポリ(2,3−ジメチルブタジエン)、ポリ(ブタジエン−ペンタジエン)、クロルスルホン化ポリエチレン、ポリサルファイドエラストマー、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリ(t−ブチルスチレン)ポリエステル及び類似の化合物の如きガラス質又は結晶質ブロックと、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合体、ポリエーテル及び類似の化合物の如きエラストマーブロックとよりなるブロック共重合体、例えばシェル・ケミカル・カンパニーによって商品名「KRATON」の下に製造販売されるポリスチレン/ポリブタジエン/ポリスチレンブロック共重合体を挙げることができる。
【0025】
エラストマーとしては、マトリックスとの相容性を向上させるために官能基を提供するように企図されたグラフト化合物、例えば共重合によってグラフトされた化合物を挙げることができる。かくしてグラフトされた官能基はカルボン酸、酸誘導体及び酸無水物であるのが好ましい。一例として、無水マレイン酸でグラフトされたエチレン−プロピレンゴム(EPR)、無水マレイン酸でグラフトされたエチレン−プロピレン−ジエン単量体ゴム(EPDM)、及び無水マレイン酸でグラフトされたスチレン/エチレン−ブタジエン/スチレンブロック共重合体を挙げることができる。
【0026】
包含物Aに適した第二タイプの物質は熱可塑性樹脂からなる。
【0027】
熱可塑性樹脂又はエラストマーを基材とする包含物は、例えば、マトリックスの構成材料を包含物の熱可塑性構成材料と溶融混合することによって得られる。これらの2種の材料は完全混和性ではない。包含物の構成材料は、マトリックスとの相容性を向上させ、かくしてその中での包含物の分散及び寸法を調整するように企図された官能基を含むことができる。この官能基は、相容化剤、例えば重合体の使用によって提供することもできる。
【0028】
包含物Aのための第三タイプの化合物は鉱物性粒子よりなる。鉱物性包含物は、例えば、それらを重合媒体中に導入することによって、又は場合によってはマスターバッチを経て溶融混合することによってマトリックス中に組み込まれることができる。
【0029】
粒子はほぼ球状であってよく、又は低い形状因子を有することができる。それらは、それらの表面上にマトリックス中での分散を向上させ又はマトリックスに関して界面挙動を変性するように意図された処理又は被覆を含むことができる。これは、例えば、粒子と粒子との間の相互作用を低下させるように意図された処理であってよい。
【0030】
包含物Aに適しうる鉱物性粒子の一例としては、金属の酸化物、水酸化物又は水和酸化物、金属の硫化物、並びにアルカリ及びアルカリ土類金属の炭酸塩を挙げることができる。鉱物性粒子は、より具体的には、シリカ又は酸化チタンを基材とする粒子から選択することができるが、これらは場合によっては極めて小さい粒度の被覆されたアルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛及びカオリンである。
【0031】
一例として、炭酸カルシウム粒子は、長鎖カルボン酸、例えばステアリン酸又はアルカリ若しくはアルカリ土類金属ステアリン酸塩からなる化合物で処理されるのが好ましい。
【0032】
包含物Aとして使用される鉱物性粒子は、均一な寸法分布を有するのが有益である。好ましくは、かかる粒子は、0.1μmよりも大きい平均直径を有するほぼ球状のものである。包含物Aとして使用される鉱物性粒子は、0.2μm〜2μmの平均寸法を有するのが有益である。
【0033】
使用することができるマトリックス/包含物Aの対の例としては、
・ポリアミド/エラストマー系、このエラストマーはEPR又はEPDMであるのが有益であり、これは無水マレイン酸でグラフトされるのが好ましい。
・ポリプロピレン/炭酸カルシウム系、この炭酸カルシウムはステアリン酸で処理される。
・ポリエチレン/CaCO3系、
・ポリアミド/CaCO3系、
・耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、
・ポリスチレン/エラストマー系、
・ポリアミド/ポリプロピレン及びポリアミド/PPOアロイの如き熱可塑性樹脂アロイ、
・ポリアミド/カオリン系、このカオリンは小さい粒度を有する。
・PVC/コア−シェル粒子系、この粒子のコアはスチレン−アクリル酸重合体であり、そしてシェルはPMMAを基材とする。
、を挙げることができる。
【0034】
包含物Bは、少なくとも1つの寸法が100nm未満であるような鉱物性物質である。それらは、それらを熱可塑性材料中に分散させたときにその弾性率を向上させることが知られた包含物から選択することができる。それらは、例えば、マトリックスの弾性率よりも大きい弾性率を有する硬質鉱物性粒子である。
【0035】
包含物Bの含量は、例えばガラス繊維の如き物質の弾性率を変性するのに最も一般的に使用されている充填剤の含量と比較して低い。この特性は、その量を減少させ、有益な表面外観を維持し、又は慣用の充填剤を使用することによって失われたかもしれないマトリックスのある種の特性を維持するのを可能にする。ポリアミドマトリックスの場合には、ナノメートル寸法の粒子の使用は、例えば、延性材料を満足な疲労強度を有するように維持しながら弾性率を向上させるのを可能にする。
【0036】
包含物Bは、それらの形状、構造及び寸法に関する幾つかの群から選択することができる。
【0037】
第一の群は、球状又はほぼ球状の形状を有する異方性包含物を含む。これらの包含物の直径は100nm未満である。
【0038】
第二の群は、ある形状因子を有する等方性包含物を含む。この群の包含物では、少なくとも大きい寸法及び小さい寸法を規定することが可能である。例えば、もしも包含物が円筒状の形状を有する場合には、大きい寸法は円筒体の長さによって規定され、そして小さい寸法は円筒体の横断面の直径によって規定される。もしも包含物が小板の形態にある場合には、大きい寸法は小板の長さ又は直径の寸法特性によって定められ、そして小さい寸法は小板の厚さによって定められる。大きい寸法対小さい寸法の比率によって定められる形状因子は小さくなり、例えば1〜10の間になり、又は比較的大きくなり、例えば10よりも大きく、場合によっては100程度又はそれ以上の値に達する可能性がある。小さい寸法は100nm未満である。
【0039】
第三の群は構造体包含物を含む。これらの包含物は、鉱物性構成成分粒子の集合体(群)よりなり、その構成成分粒子の最大寸法は100nm未満である。例えば凝結体の形態にあるような、粒子がほとんど不可逆的に集合した群が好ましい。構成成分粒子の群の正確な形状は一般には不確定である。有益には、その群の形状配置は開放構造の形態にあるので、該開放構造内にはマトリックスの構成材料が存在する。この群は、例えば、それがキャビテイ又は凹形空間を構成してマトリックスの構成材料が該キャビテイ又は凹形空間に存在するように形状配置することができる。
【0040】
マトリックス中に分散されるかかる群は、多数の元素状粒子の凝結体又は凝集体、好ましくは凝結体の形態で一緒に既に群化されたものから得ることができる。それ故に、凝結体の凝集化もあり得る。凝集体は、粒子の構造体群をもたらすために、それらをマトリックス中に組み込む過程で又はマトリックスの構成成分重合体をもたらす重合プロセス中で一部分分散される。好ましくは凝結体は200nm未満の寸法及び25nm未満の構成成分粒子寸法を有する。
【0041】
包含物Bを構成する鉱物性粒子の濃度は、1〜30重量%の間であってよい。好ましくは、それは5〜10%である。
【0042】
包含物Bにできるだけ適した粒子としては、沈降技術によって得られたほぼ球状の粒子を挙げることができる。例えば、シリカ、二酸化チタン及び二酸化ジルコニウムの如き金属の酸化物及び水酸化物を挙げることができる。使用されるシリカは、例えば、アルカリ金属珪酸塩からの沈殿によって等方性成長を制御して得ることができる。例えば、クラリアント社によって商品名「KLEBOSOL」の下に製造販売されるシリカゾルを挙げることができる。
【0043】
包含物Bにできるだけ適した粒子としては、マトリックス中への分散によって得られたシリカ粒子又はシリカ粒子の凝集体の群を挙げることもできる。これらの凝集体は、例えば、“沈殿法”と称されるシリカ合成法によって得られる。
【0044】
最後に、包含物Bにできるだけ適した粒子としては、小さい若しくは大きい形状因子を有する粒子、又はシート様のモルホロジーを有する化合物の剥脱、解離若しくは剥離によって得られる粒子を挙げることができる。一例として、フルオロマイカ、ハイドロタルサイト、燐酸ジルコニウム及びシリカ小板を挙げることができる。
【0045】
本発明を実施するのに好適なシリカ小板としては、モンモリロナイト、スメクタイト、イライト、セピオライト、パリゴルカイト(palygorkite)、白雲母(マスコバイト)、アレルバルダイト、アメサイト、ヘクトライト、タルク、フルオロへクトライト、サポナイト、バイデライト、ノントロナイト、ステベンサイト、ベントナイト、マイカ、フルオロマイカ、バーミキュライト、フルオロバーミキュライト及びハロイサイトを挙げることができる。これらの化合物は、天然、合成又は変性天然源のものであってよい。
【0046】
かかる小板の離脱、解離又は剥離は、有機化合物、例えば小板間の距離を増大させることがきる有機化合物を使用する予備処理によって促進させることができる。一例として、イオニウム、即ち、置換ホスホニウム又はアンモニウムを挙げることができる。
【0047】
本発明を実施するためには、その材料は、例えば、次の金属/包含物Bの対、
・ポリアミド/フィロシリケート小板、例えば剥離モンモリロナイト、
・ポリプロピレン/シリカ、
・ポリスチレン/剥離モンモリロナイト、
・ポリアミド/フルオロマイカ、
・ポリアミド/燐酸ジルコニウム、
を含む。
【0048】
本発明に従った材料は、滑剤、可塑剤、熱又は光安定剤のような安定剤、マトリックスの合成を触媒するのに使用される化合物、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤及び生物活性化合物の如き添加剤又は補助剤も含むことができる。使用する添加剤の性状は、一般には、マトリックスに左右される。
【0049】
本発明の第一の好ましい具体例に従えば、マトリックスはポリプロピレンを基材とし、包含物Aは炭酸カルシウムを基材とし、そして包含物Bは構成成分粒子の群の形態にあるシリカを基材とする。
【0050】
炭酸カルシウム粒子は、ステアリン酸で処理されるのが有益である。炭酸カルシウムは、沈殿法によって又は天然炭酸カルシウムを粉砕することによって得ることができる。
【0051】
この具体例に従った包含物Aは、0.3〜3μmそして好ましくは0.3〜0.9μmの数平均寸法を有する。材料中におけるこれらの包含物の重量比による割合は25%未満であるのが好ましい。
【0052】
炭酸カルシウム粒子の濃度は、その平均リガメント距離が0.6μm未満になるように選択されるのが好ましい。
【0053】
シリカは、マトリックス中に重量比で1%〜20%そして好ましくは5%未満の濃度で存在する。有益には、シリカは、マトリックス中に200nm未満の結合体寸法及び25nm未満の構成成分粒子寸法を有する構成成分粒子の結合体の形態で分散される。一例として、ロディア社によって商品名「TIXOSIL NM61」及び「TIXOSIL 365」の下に製造販売される分散性シリカを挙げることができる。
【0054】
シリカを基材とする粒子及び炭酸カルシウムを基材とする粒子は、例えば、押出装置を使用して溶融混合によってマトリックス中に配合される。好ましい特徴に従えば、押出は、例えば、二軸スクリュー押出機を使用して高剪断で実施される。
【0055】
本発明の第二の好ましい具体例に従えば、マトリックスはポリアミドを基材とし、包含物Aは金属酸化物を基材とする鉱物性粒子であり、そして包含物Bは比較的高い形状因子を有する鉱物性粒子である。
【0056】
包含物Aは、シリカを基材とするのが有益である。これらは、例えば、小さい寸法分布を有するストーバータイプのほぼ球状のシリカである。例えば、日本触媒工業社によって商品名「SEOSTAR KEP50」の下に製造販売されるシリカを挙げることができる。有益には、粒子は、押出操作によってマトリックス中に配合される。粒子は、0.1μm〜0.7μmの平均直径を有するのが有益である。直径は、好ましくは0.3μm〜0.6μmであり、そしてより好ましくはほぼ0.5μmである。
【0057】
ポリアミドマトリックス中の包含物Aの重量割合は5%〜20%であるのが有益である。
【0058】
本発明の第二の好ましい具体例に従えば、包含物Bはナノメートル寸法の鉱物性粒子である。この第二の好ましい具体例に従った包含物B用の粒子の第一群は、100ナノメートル以下の平均直径を有するほぼ球状の粒子よりなる。好ましい具体例に従えば、これらの粒子の平均直径は50ナノメートル以下である。
【0059】
粒子は天然源から得ることができ、又は合成することもできる。好適な材料の例としては、金属、例えば、硅素、ジルコニウム、チタン、カドミウム及び亜鉛の酸化物及び硫化物を挙げることができる。特に、シリカを基材とする粒子を使用することができる。
【0060】
粒子は、それらをマトリックスと相容性にするための処理を受けたものでもよい。例えば、これらの処理は、粒子のコアを構成するものとは異なる化合物による表面処理又は表面被覆である。同様に、処理及び被覆は、マトリックス重合媒体中か又は溶融重合体中のどちらかにおける粒子の分散を促進させるのに使用されることができる。
【0061】
粒子の表面は、重合体がそれらと接触したときにその重合体の可能性のあるすべての劣化を防止するように意図された保護層を含むことができる。かくして、粒子の表面上に連続又は不連続層として金属酸化物、例えばシリカを付着させることができる。
【0062】
粒子を樹脂中に分散させるのを可能にする任意の方法を使用して本発明を実施することができる。第一の方法は、粒子を溶融した樹脂中に混合しそして場合によってはその混合物に例えば二軸スクリュー押出機において高剪断を施して良好な分散を達成することよりなる。他の方法は、粒子を単量体と共に重合媒体中で混合し次いで樹脂を重合させることよりなる。他の方法は、例えば先に記載した方法のうちの1つを使用して調製された樹脂と粒子との濃厚混合物を溶融した樹脂中に混合することよりなる。
【0063】
第二の好ましい具体例に従った包含物B用の粒子の第二群は、10ナノメートル未満の厚さを有する小板の形態にある粒子よりなる。好ましくは、その厚さは、5ナノメートル未満である。粒子は、それらの個々の形態でマトリックス中に分散されるのが好ましい。
【0064】
有益には、その小板は、剥離可能なシートの形態にあるシリケートから得られる。剥離は、湿潤剤を使用する予備処理によって、例えば、シリケート中に初期に含有される陽イオンをオニウムの如き有機陽イオンで交換することによって促進させることができる。有機陽イオンは、ホスホニウム及びアンモニウム、例えば、第一乃至第四アンモニウムから選択することができる。例えば、アンモニウム、プロトン化第一乃至第三アミン及び第四アンモニウムとしてプロトン化された12−アミノドデカン酸の如きプロトン化アミノ酸を挙げることができる。オニウムの窒素又は燐原子に結合する鎖は、脂肪族、芳香族又はアリール脂肪族であってよく、線状又は分岐状であってよく、そして酸素含有単位、例えばヒドロキシ又はエトキシ単位を有することができる。アンモニウム有機処理の例としては、ドデシルアンモニウム、オクタデシルアンモニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルメチルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、オクタデシルベンジルジメチルアンモニウム及びテトラメチルアンモニウム処理を挙げることができる。ホスホニウム有機処理の例としては、テトラブチルホスホニウム、トリオクチルオクタデシルホスホニウム及びオクタデシルトリフェニルホスホニウム処理の如きアルキルホスホニウム処理を挙げることができる。これらの例の記載は、いかなる点においても本発明に対して限定的なものではない。
【0065】
本発明を実施するのに好適なシート様のシリケートは、モンモリロナイト、スメクタイト、イライト、セピオライト、パリゴルカイト(palygorkite)、白雲母(マスコバイト)、アレルバルダイト、アメサイト、ヘクトライト、タルク、フルオロへクトライト、サポナイト、バイデライト、ノントロナイト、ステベンサイト、ベントナイト、マイカ、フルオロマイカ、バーミキュライト、フルオロバーミキュライト及びハロイサイトを挙げることができる。これらの化合物は、天然、合成又は変性天然源のものであってよい。
【0066】
本発明の好ましい具体例に従えば、組成物は、樹脂中に分散されたポリアミド樹脂及び板状の粒子より構成されるが、これらの粒子は、フィロシリケート、例えばイオン交換による膨潤処理を予め受けたモンモリロナイトの剥離によって得られる。使用することができる膨潤処理の例は、例えば、特許EP 0398551に記載されている。重合体マトリックス中でフィロシリケートの剥離を促進させるための公知の処理のどれでも使用することができる。例えば、laporte社によって商品名「CLOISITE」の下に製造販売される有機化合物で処理された粘土を使用することができる。
【0067】
粒子を樹脂中に分散させた分散体を得るための任意の方法を使用して本発明を実施することができる。第一の方法は、分散させようとする化合物、場合によっては例えば膨潤剤で処理された化合物を溶融した樹脂中に混合し、そして場合によってはその混合物に例えば二軸スクリュー押出機において高剪断を施して良好な分散を達成することよりなる。第二の方法は、分散させようとする化合物、場合によっては例えば膨潤剤で処理された化合物を重合媒体中で単量体に混合し、次いでその樹脂を重合させることよりなる。他の方法は、例えば先に記載した方法のうちの1つを使用して調製された樹脂と分散粒子との濃厚混合物を溶融した樹脂中に混合することよりなる。
【0068】
包含物をマトリックス中に分散させた分散体を得るために、包含物を既に個別化した生成物、例えば、マトリックス中の包含物の粒度と実質上同じ粒度を有する粉末、又は液体媒体中に分散させた分散体、又はマスターバッチを使用することが可能である。また、包含物の前駆物質である生成物、又はかかる生成物の組み合わせ、即ち、組込プロセス中にそれらの厳密な性状、寸法及び形状にある包含物を形成するような生成物又は生成物の組み合わせを使用することも可能である。
【0069】
原則的には、包含物をマトリックス中に分散させた分散体を、その包含物を構成する生成物から又は前駆物質から得ることを可能にする2つのタイプの方法が知られている。
【0070】
第一タイプの方法は、合成による組込法と称されている。簡単に言えば、これらの方法は、包含物又は包含物の前駆物質を重合前に重合媒体中に混合することよりなる。用語「重合媒体」は、前駆物質単量体又は重合体のオリゴマーを含有する媒体を意味すると理解されたい。かかる方法は、化合物を液体中の分散液の形態で混合するのに特によく適合する。それは、鉱物性化合物を混合するのに特に好適である。
【0071】
第二タイプの方法は、溶融混合による組込法と称されている。簡単に言えば、これらの方法は、包含物又は包含物の前駆物質をマトリックスを構成する物質と共にメルト中に混合することよりなる。混合は、包含物をマトリックス中に十分に分散させるように実施されなければならない。混合操作中に順守される剪断は比較的高くてもよい。
【0072】
溶融混合組込法は、押出機を使用して実施することができる。更に、かかる押出機は剪断を制御するのを可能にする。一例として、一軸スクリュー押出機及び二軸スクリュー押出機を挙げることができる。
【0073】
包含物又は包含物の前駆物質を構成しそして溶融混合によって組み込まれる化合物は、粉末、液体中の分散液、顆粒、又はマトリックスと同じタイプの重合体中のマスターバッチの形態で使用に供することができる。
【0074】
先に説明したよう、溶融混合法は、エラストマー又は熱可塑性材料よりなる包含物を組み込むのに好ましい場合がある。かかる包含物は、押出機を使用して、顆粒形態で提供されるマトリックスを構成する材料を1つのタイプの包含物を構成する材料の粉末又は顆粒と混合することによって得ることができる。包含物の所望の分散及び寸法を得るためには、共単量体の形態にある相容化系を材料中で又は組成物中に配合された1種又はそれ以上の化合物を混合段階で使用するのが必要である場合がある。例えば、エラストマーを無水マレイン酸で官能化するか、又は押出段階で無水マレイン酸若しくは無水マレイン酸単位を含有する重合体を組み込むのが通常のやり方である。かかる操作は当業者には知られている。この技術は、特に、Aタイプの包含物を得るのに使用することができる。
【0075】
本発明に従った材料は、幾つかの方法によって得ることができる。組成物を得るための方法の選択は、得ようとする包含物の性状、それらの初期の寸法及び選択するマトリックスに依存することができる。
【0076】
第一の方法に従えば、溶融混合操作を使用して2つのタイプの包含物が組み込まれる。第一の実施法に従えば、包含物A及びB又はそれらの前駆物質は同じ混合段階で組み込まれる。第二の実施法に従えば、各タイプの包含物は、2つの別個の押出操作で連続して組み込まれる。
【0077】
第二の方法に従えば、2つのタイプの包含物は、合成組込法を使用して組み込まれる。この方法によって、2つのタイプの包含物又は前駆物質は、重合を実施する前に重合媒体中に混合される。2つのタイプの包含物は、同じ又は異なる形態で連続して又は同時に組み込むことができる。
【0078】
第三の方法に従えば、2つのタイプの包含物は、それぞれ、合成組込法を使用し、次いで溶融混合法を使用して組み込まれる。かかる方法によって、Aタイプの包含物が合成組込法を使用して分散され、次いでBタイプの包含物が溶融混合を使用して分散され、又はその逆で分散される。
【0079】
本発明の更なる詳細又は利益については以下の実施例に照らしてより一層明らかになるであろうが、これらの実施例は、本発明の一例として提供するものに過ぎない。
【0080】
例1〜5:加工/成形
内部ミキサー(ブラベンダー)において180℃の設定温度で、原料を表Iに記載した重量割合で混合した。冷却後、生成物を顆粒化し、次いで圧縮成形(180℃/360バール/1分及び200℃/分において加圧下に冷却)によって成形した。最終物質を厚さ4mmの板 (plaque)の形態で得た。
【0081】
【表1】
【0082】
例1〜5:機械的特性
機械的特性は、室温(23℃)において準静的条件(1mm/分)又は動的条件(1m/秒)のどちらかの下に測定された。
弾性率E及び降伏応力σyは、ダンベル試験片に対する1mm/分での引張試験によって測定された。
粘り強さは、CT−タイプ試験片(40×40×4)に対して試験することによって準静的モードにおいて1mm/分で測定された。破壊挙動は非直線的であったので、Linear Fracture Mechanicsの基準を使用することが可能でなかった。
それ故に、破壊挙動は、破壊エネルギーJ、より具体的には、損傷の成長中に物質によって逸散されたエネルギーを表わす曲線、即ち、J対△a曲線によって評価された。
この測定のために使用されるプロトコールは、ASTM E813標準に説明されている。
J対△a曲線から、初期基準(Jc)及び点Jcにおける傾斜dJ/d△aに等しい生長基準が定められる。Jcの値は、ESIS推奨規格に従って△a=0.2mmについて取られる。
衝撃強度は、計測器付き堅形衝撃装置を使用してノッチ付曲げ試験片(シャルピータイプ)に対する試験によって1m/秒で測定された。使用する操作は、ESIS/TC4推奨規格に従う。
準静的モードの結果を表IIに要約する。
【0083】
【表2】
【0084】
驚いたことに、シリカ含量を増加(2%から>4%に)させると、弾性率は増大しないが、しかし粘り強さが大きく向上する(Jcは50%程増大し、そしてdJ/d△aは75%以上増大する)。
動的モードの結果を表IIIに記載する。
【0085】
【表3】
【0086】
動的モードでは、測定されたエネルギーレベルは静的モードで得られたものよりもずっと低い。しかしながら、無充填材料と充填剤配合材料との差異が再び観察される。
【0087】
例6〜10:原料
・ポリアミド:ギ酸中で150ml/gの相対粘度指数(25℃で9%濃度)を有するロディア社製ナイロン−6
・シリカ1:日本触媒工業によって商品名「SEHOSTAR KE−P−50」の下に供給される0.53μmの平均直径(SEM画像分析によって測定された0.05μmの精度の数平均直径)を有する球状シリカ
・シリカ2:日本触媒工業によって商品名「SEHOSTAR KE−P−100」の下に供給される1μmの平均直径(SEM画像分析によって測定された0.1μmの精度の数平均直径)を有する球状シリカ
・粘度:100g当たり120ミリ当量の量のジメチルジオクタデシルアンモニウムメチルサルフェートによるイオン交換を予め受けた、Laporte社によって商品名「SCPX 1353」の下に供給される処理済みモンモリロナイト
【0088】
例6〜10:加工/成形
コンパウンドを製造する方法を次の2つの工程に分けた。
・34mmの直径を有する「Leistritz」二軸スクリュー押出機において250℃の温度で混合することによって、5重量%の粘土をポリアミド中に配合した。使用したポリアミド顆粒は、低真空中において80℃で16時間予備乾燥された。得られた混合物をMと称する。
・混合物Mに対して10重量%のシリカ1又はシリカ2を押出機に通すことで配合し、そして押出機によって生産された物質を顆粒化した。押出機でのシリカの配合中に揮発分を排気させることを回避するために、粉末を低真空中において80℃で16時間予備乾燥させた。混合物Mも同じ予備乾燥処理を受けた。
【0089】
透過電子顕微鏡を使用して得られた顆粒を調べることによって、この方法は両方のタイプの粒子の均質な分布をもたらすことが確認された。
生成した各材料の重量比による割合の次の表IVに与える。
【0090】
【表4】
【0091】
例6〜10:機械的特性
顆粒形態で得られた試験片の機械的特性は、次の手順に従って評価された。
顆粒を低真空中において80℃で16時間乾燥させた後、「DEMAG 80−200」成形プレス(80℃で制御された成形温度、供給帯域と射出ノズルとの間で230〜260℃で段階をつけた温度プロファイル)を使用してダンベル形試験片(ISO 3167標準:多目的使用試験片)を調製した。
試験片の中心部を切り取りそして80×10×4mmの寸法を有するストリップを得た後、次の特性、
・シャルピーノッチ付き衝撃強度(ISO 179/1eA 基準)
・0.3%の歪及び0℃〜200℃の間の1Hzの周波数における曲げ弾性率(Rheometrics社からのRSA II 引張試験機)
を測定した。
【0092】
機械的特性は、50%RHで状態調整された試験片に対して測定された(ISO 1110基準に従った促進条件:70℃及び62%RHで環境制御された炉に14日間の滞留)。結果を表Vに記載する。
【0093】
【表5】
*計算は、
・σ=1(単分散粒子)
・ρp=1.95g/cm3(シリカ粒子の密度)
・ρm=1.13g/cm3(粘土及びナイロン−6のみ又はナイロン−6のみを含有する物質の密度:比較例9及び比較例10でそれぞれ得られる顆粒)
を考慮することによって行われた。
**衝撃強度試験中の試験片の不完全破壊
Claims (29)
- ポリプロピレンを基材とするマトリックス中に包含物を分散させてなる熱可塑性材料において、それが少なくとも2種のタイプの包含物A及びBを含むことを特徴とする熱可塑性材料。
・包含物A:炭酸カルシウムを基材とする包含物であって、包含物の最小寸法が100nmよりも大きくそしてマトリックス中で包含物と包含物との間の平均リガメント距離が1μm未満である包含物、
・包含物B:シリカを基材とする包含物であって、
*100nm未満の平均直径を有するほぼ球状の包含物、
*小寸法が100nm未満である形状因子を有する包含物、及び
*構成成分粒子の凝集体よりなる構造体包含物であって、構成成分粒子の最大寸法が100nm未満である構造体包含物、
から選択される包含物。 - 包含物Bがシリカ粒子の凝結体よりなる構造体包含物であり、その凝結体中のシリカ粒子の寸法が26nm未満であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性材料。
- ポリアミドを基材とするマトリックス中に包含物を分散させてなる熱可塑性材料において、それが少なくとも2種のタイプの包含物A及びBを含むことを特徴とする熱可塑性材料。
・包含物A:シリカを基材とする包含物であって、包含物の最小寸法が100nmよりも大きくそしてマトリックス中で包含物と包含物との間の平均リガメント距離が1μm未満である包含物、
・包含物B:粘土を基材とする包含物であって、
*100nm未満の平均直径を有するほぼ球状の包含物、
*小寸法が100nm未満である形状因子を有する包含物、及び
*構成成分粒子の凝集体よりなる構造体包含物であって、構成成分粒子の最大寸法が100nm未満である構造体包含物、
から選択される包含物。 - ポリアミドがナイロン−6、ナイロン−6,6、並びにこれらのポリアミドを基材とするブレンド及び共重合体から選択されることを特徴とする請求項3記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bが、場合によっては剥離を促進させるために有機分子による処理を受けた粘土の剥離によって得られることを特徴とする請求項3又は4記載の熱可塑性材料。
- 粘土がモンモリロナイトであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aが0.2μm〜2μmの平均寸法を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aが0.3μm〜2μmの平均寸法を有することを特徴とする請求項7記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aの平均直径が0.3〜1μmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aの平均直径が0.4〜0.6μmであることを特徴とする請求項9記載の熱可塑性材料。
- 平均リガメント距離が0.6μm未満であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aがコア/シェル構造を有し、コアが硬質又は軟質材料よりそしてシェルはもしコアが軟質材料よりなるならば軟質材料よりなり、もしもコアが硬質材料よりなるならば軟質材料よりなることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aの粒子が、マトリックス中におけるそれらの分散を改善することができる表面処理を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aがステアリン酸で表面処理された炭酸カルシウム粒子であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性材料。
- 包含物Aが0.1μmよりも大きい平均寸法を有すること、及び全組成物に対する包含物Aの重量濃度が20%未満であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bの重量濃度が1〜40%であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bの重量濃度が5〜20%であることを特徴とする請求項16記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bの重量濃度が5%未満であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bがコロイド状充填剤であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bが金属酸化物又は硫化物の沈殿によって得られることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bが100nm未満の直径を有するほぼ球状のシリカ粒子であることを特徴とする請求項1又は2記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bの構成成分粒子が20nm未満の厚さを有する小板の形態にある粒子であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 構成成分粒子が、小板様のシリケート、フルオルマイカ及びヒドロタルサイトの完全又は部分剥離によって得られる粒子よりなる群から選択されることを特徴とする請求項22記載の熱可塑性材料。
- 包含物Bの形状が針状であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項記載の熱可塑性材料。
- 包含物A及びBをマトリックス中に1回又はそれ以上の押出操作によって組み込むことを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項記載の熱可塑性材料の製造法。
- 包含物A及びBが、粒子を熱可塑性マトリックス製造用の媒体中に組み込むことによって得られることを特徴とする請求項25記載の方法。
- 包含物A及びBが、熱可塑性マトリックス製造用媒体への粒子組み込み、及びマトリックス中の粒子を押し出す操作中での組み込みによって連続的に組み込まれることを特徴とする請求項25又は26記載の方法。
- 包含物A又はBがマスターバッチの形態でマトリックス中に押出によって組み込まれることを特徴とする請求項25〜27のいずれか一項記載の方法。
- 請求項1〜24のいずれか一項記載の熱可塑性材料、又は請求項25〜28のいずれか一項記載の方法により得られた熱可塑性材料から形成した物品。
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