JP4199148B2 - ハイブリッドシステム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンから少なくとも機械的駆動力と電力を取り出すハイブリッドシステムに関し、特に、このハイブリッドシステムにおける蓄電部に関する。
近年、自動車などにおいては、エンジンを駆動源とする発電機と、この発電機による発電電力を蓄電する蓄電装置としてのバッテリ(二次電池)と、このバッテリから供給される電力が用いられて駆動するモータ(電動機)とを備え、発電機によるバッテリの蓄電と、モータによるエンジンのトルクアシストとを行うことで、省エネルギー化を図りつつ、エンジンを有効に使用することによって効率的な運転を可能とする、いわゆるハイブリッドシステムが採用されており、このような技術が今後の主流となりつつある。
そして、建設機械や農業機械においても同様に、ハイブリッドシステムを採用することにより、それぞれにおいて特有な効果を得ようとする技術も公知となっている。例えば、特許文献1に開示されている技術は、ハイブリッドシステムを建設機械に採用したものである。該文献に示されているハイブリッドシステムは、エンジンの駆動をアシストするモータとしての機能と、エンジンを駆動源として発電する発電機としての機能とを兼ね備えた、いわゆるモータジェネレータを備えている。そして、作業負荷が小さい場合には、エンジン出力の余裕分でモータジェネレータを発電機として機能させ、この発電電力をバッテリに蓄え、逆に、作業負荷が大きい場合には、バッテリに蓄えた電力によってモータジェネレータを駆動してモータとして機能させることによってエンジンをアシストし、省エネルギー化とエンジンにかかる負荷の平準化を可能としている。また、作業時などに各部で発生する慣性エネルギーや位置エネルギーを電気エネルギーに変換して回生することで、エンジンの平均必要馬力を低くし、採用するエンジンの小型化を図っている。
特開2002−275945号公報
ところで、前述したような建設機械などの作業機においては、作業の内容によっては、エンジンにかかる負荷が急に大きくなってエンジンが急激に重負荷状態となったり、また、エンジンにかかる負荷が急に解除されてエンジンが急激に低負荷状態となったり等のような、急激な作業負荷の変動(負荷変動)が生じることがある。こうした急激な負荷変動に対しても、前述したようなハイブリッドシステムにおいては、作業負荷が小さいときには発電機を作動させて発電を行い、また、作業負荷が大きいときにはモータを作動させてエンジンのアシストが行われる。つまり、急激な低負荷に対する発電機の回生によるバッテリの瞬時の充電、及び急激な高負荷に対するモータ駆動のため電力を供給する際のバッテリの瞬時の放電が行われる。しかし、このような急激な負荷変動に対するバッテリの瞬時の充放電に関しては、次のような不具合が生じる。
すなわち、例えば、急激にエンジンに対して高い負荷がかかった場合、この負荷に応じてモータを駆動させるため、バッテリからモータへは大電流を瞬時に供給する必要があり、バッテリでは瞬時の放電を行う必要がある。しかし、バッテリはこのような瞬時の大電流の放電を行う際、その出力の限界に達するとバッテリ電圧の降下(電圧ドロップ)を引き起こす。そして、このような現象は、容量が小さいバッテリにおいて特に生じやすく、システム上の誤作動、延いてはシステムの停止を引き起こす原因となる。
そこで、このような電圧ドロップの対策として、バッテリの容量を大きくする方法があり、これにより、電圧ドロップは低減され得る。しかし、同種のバッテリの場合、その容量と重量とはほぼ比例関係にあるため、バッテリの容量を大きくすることは重量の増加を招くこととなる。また、このことは、バッテリの設置スペースの増加やコストの増加という問題にもつながる。
また、エンジンには、作業などを行った際にかかる作業負荷以外に、短い時間の微細な負荷がかかるが、このような負荷がかかった場合、負荷がかかった瞬間と負荷が解除された瞬間に、負荷の慣性力によって機関回転数に負荷変動が生じる。そして、この負荷変動に起因し、エンジンには短い時間での微細な脈動(機関回転変動)が生じる。このような機関回転変動に対して前述したような負荷の平準化を行おうとすると、バッテリでは瞬時の充電に十分対応しきれない場合がある。すなわち、バッテリの特性として、瞬時のモータへの給電によるバッテリの放電は、比較的瞬時に行え対応することができるが、瞬時に行われる発電機からの発電電力の充電に対しては十分な応答性を有しておらず、給電した電気と同量の電気を蓄電しようとすると、放電時間よりも充電時間の方が長くなり、次第にバッテリとしての充放電にともなう電力量の収支が合わなくなっていくことがある。つまり、バッテリの有する充放電効率では、前記機関回転変動対しての、バッテリからモータへの瞬時の電力供給、及び発電機などからバッテリへの瞬時の蓄電に対応することが難しく、バッテリからモータへの給電量に対して発電機などからバッテリへの充電量が不足するという不具合が生じる。
以上のような作業機のハイブリッドシステムにおける問題を解決するため、本発明においては、バッテリと比較して出力密度が高い電気二重層キャパシタを蓄電装置として用いることにより、モータによるトルクアシスト性能及び発電機による電力回生性能を向上させることで、急激な負荷変動によって生じるシステムの誤作動の防止、及び作業負荷の平準化を促進し、蓄電装置に対して応答性が要求される機関回転変動の抑制することができるハイブリッドシステムを提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
エンジン(2)と、該エンジン(2)をアシストするモータと、これらを制御する制御手段と、前記エンジン(2)を駆動源とする発電機とを有するハイブリッドシステムにおいて、前記制御手段であるシステムコントローラ(1)に電力を供給するバッテリ(10)を備える制御系蓄電部と、前記モータへの電力の供給、及び前記発電機からの発電電力の蓄電を行うキャパシタ蓄電装置(21)を備える駆動系蓄電部である蓄電システム部(20)とを有し、該蓄電システム部(20)は、VVVFインバータコンバータ(12)を介して前記モータおよび発電機と接続されると共に、昇降圧チョッパ(22)と、複数のキャパシタモジュール(21a・21b)が直列接続されて成る前記キャパシタ蓄電装置(21)と、該キャパシタ蓄電装置(21)への充電電流の定電流制御を行う定電流制御回路(100)と、該キャパシタ蓄電装置(21)のキャパシタモジュール(21a・21b)の電圧を均等化する均等制御回路(200)とを有し、該キャパシタモジュール(21a・21b)は、前記キャパシタ蓄電装置(21)として、前記昇降圧チョッパ(22)に並列接続されることで、該昇降圧チョッパ(22)の端子間電圧が充電電圧(VMAX)として設定され、各キャパシタモジュール(21a・21b)の端子間電圧の合計が、該充電電圧(VMAX)に相当し、前記均等制御回路(200)は、前記キャパシタモジュール(21a・21b)のそれぞれに同一の構成の分流回路(200a・200b)を並列接続して構成され、該分流回路(200a・200b)により、前記VVVFインバータコンバータ(12)からの電流を前記分流回路(200a・200b)のそれぞれの端子(120a・120b)において、同一電流値(It)の電流を分流することにより、各キャパシタモジュール(21a・21b)の端子間電圧を略均一とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
駆動系蓄電部における蓄電装置の重量や設置スペース等の増加をともなうことなく、エンジンの起動時や作業中などの急激な負荷変動に対する蓄電装置の瞬時の放電によって生じる急激な電圧の低下(電圧ドロップ)を防止することができる。この結果、この電圧ドロップに起因して生じる駆動系蓄電部における誤作動を防止することができる。これにともない、エンジンの始動特性の向上及びエンジンをアシストするモータの瞬時駆動力の向上を図ることができる。
また、駆動系蓄電部の蓄電装置としてキャパシタ蓄電装置を用いることにより、蓄電装置の充放電効率を向上することができ、モータによるトルクアシスト性能及び発電機の電力回生機能が向上するので、急激な負荷変動に対するモータによるトルクアシスト及び発電機による蓄電装置の充電の追従性が向上し、作業負荷の平準化を促進することができる。これにより、最大負荷時の出力を見込んで搭載されるエンジンの小型化を図ることができる。また、蓄電装置に対して応答性が要求される機関回転変動を抑制することができるので、蓄電装置の充放電収支の不均衡を低減して蓄電装置の充電量不足を防止することができ、エンジン効率の向上を図ることができる。
また、従来、蓄電装置としてバッテリを用いていた場合と比較して、次のような効果を得ることができる。
すなわち、バッテリでは、化学変化を利用して蓄電するが、この電気二重層キャパシタでは、化学変化をともなわず、静電作用により電気を電子のまま蓄える。そのため、充放電効率が高く、瞬時の充放電に対応することが可能である。これにより、機関回転変動を抑制することができるので、蓄電装置の充放電収支の不均衡を低減して蓄電装置の充電量不足を防止することができ、エンジン効率の向上を図ることができる。
また、電気二重層キャパシタは、繰り返しの充放電に強く、劣化も少ないため、急激な充放電を繰り返すハイブリッド作業機の蓄電システムの蓄電装置として好適であり、蓄電装置の長寿命化が図れる。さらに、電気二重層キャパシタは、原料も無害に近い電解液と炭素でできているため低公害である。加えて、電気二重層キャパシタは、広範囲の耐久温度特性を有しているため、低温では性能が低下するバッテリと比較して、使用温度範囲において安定した作動が可能になるという効果も得ることができる。
また、定電流制御回路により、バッテリと比較して内部抵抗が低い電気二重層キャパシタへの過大な電流の流れ込みを防ぐことができるので、過充電によるキャパシタ蓄電装置の破壊・故障を防止することができる。
そして、均等制御回路により、キャパシタ蓄電装置において、過充電が防止されるとともに、最終的には、各電気二重層キャパシタが均等に満充電されるので、充放電を繰り返した場合においても、キャパシタ蓄電装置全体として、高い出力密度を維持することができ、即応性が高いといったキャパシタ特有のメリットを十分に生かすことができる。
定電流制御回路100は、キャパシタに通電される電流値を常に規定値に制御するための制御回路であり、キャパシタ蓄電装置21に通電される電流値を常に規定値に設定することで、過大な電流がキャパシタ蓄電装置21に流れ込み、キャパシタが破壊されることを防止することが出来る。
また、均等制御回路(200)により、キャパシタ蓄電装置21において直列接続される各キャパシタモジュールの端子間電圧を均等にすることができる。
そして、このように、直列接続される各キャパシタモジュールの端子間電圧を均等にすることで、特定のキャパシタモジュールの端子間電圧を高くし、充電効率を低下させてしまうといった不具合を防ぐことができる。また、これにより、充放電を繰り返しても、特定のキャパシタモジュールの端子間電圧が耐電圧を超えてしまうといった不具合の発生を防ぐことが出来る。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係るハイブリッドシステムの構成の一例を示す図、図2は蓄電システム部の構成を示す図、図3は定電流制御回路の構成を示す図、図4は定電流制御回路による定電流制御の制御フローを示す図、図5は均等制御回路の構成を示す図である。
まず、ハイブリッドシステムの構成について図1を用いて説明する。なお、本実施例においては、モータ及び発電機の機能を兼ね備えたモータジェネレータを有するハイブリッドシステムを用いて説明するが、これに限定されず、モータと発電機とを別々に備えた構成のハイブリッドシステム等においても本発明の効果を得ることができる。つまり、本発明は、エンジンにかかる負荷に応じて、エンジンをアシストするモータへのバッテリからの電力の供給、及び発電機によるバッテリの蓄電を行うことを可能とするハイブリッドシステムにおいて適用可能である。本ハイブリッドシステムは、農業機械や建設機械などの各種作業機に好適なものであり、エンジン2の出力軸部4の駆動を、エンジン2とモータとして機能するモータジェネレータ11との両方により可能としている。出力軸部4から取り出された駆動力は、クラッチ部4aを介して出力部6に伝達され、動力伝達装置などを介して作業機の走行部や各種作業部などを駆動する。
モータジェネレータ11は、エンジン2のクランク軸にその駆動軸が連結されたエンジン直結のホイールインモータであり、エンジン2の本体側と出力軸部4との間に介装されている。モータジェネレータ11は、発電機またはモータとして機能し、VVVFインバータコンバータ12と接続されている。このVVVFインバータコンバータ12は、駆動系蓄電部としての蓄電システム部20を構成する昇降圧チョッパ22を介してキャパシタ蓄電装置21に接続されている。なお、蓄電システム部20については、後に詳細に説明する。また、VVVFインバータコンバータ12及び昇降圧チョッパ22は、シーケンサ13を介してシステムコントローラ1と接続されている。このシーケンサ13を含むシステムコントローラ1が本ハイブリッドシステムにおける制御手段となる。
システムコントローラ1は、制御対象の状態や、機関回転数や各種アクチュエータ等の外部からの信号に基づき、制御対象に与える操作やその順序などを制御する。そのため、システムコントローラ1とシーケンサ13との間では各種制御信号の通信が行われており、システムコントローラ1と、VVVFインバータコンバータ12及び昇降圧チョッパ22との信号のやりとりは、シーケンサ13を介して行われる。システムコントローラ1からVVVFインバータコンバータ12へは、起動信号や速度指令(モータ指令)などの信号が送信されており、システムコントローラ1と昇降圧チョッパ22との間では、起動信号や充電開始・充電電流に関する信号が通信されている。また、VVVFインバータコンバータ12及び昇降圧チョッパ22からなるインバータ部には電圧センサ15が接続されており、この電圧センサ15によってインバータ部のインバータ直流電圧やバッテリ電圧など各部の電圧を検出する。
モータジェネレータ11は、モータとしての機能、及び発電機としての機能を有しており、作業状況などに応じて各機能を発揮する。つまり、本ハイブリッドシステムにおいては、モータジェネレータ11をモータとして作動させる場合には、キャパシタ蓄電装置21からモータジェネレータ11に電力が供給され、これにより、モータジェネレータ11が作動する。キャパシタ蓄電装置21から供給される電力は直流電力であり、昇降圧チョッパ22を介してVVVFインバータコンバータ12に入力される。このとき、昇降圧チョッパ22は昇圧チョッパとして機能し、キャパシタ蓄電装置21の給電電圧を所定の電圧に昇圧してVVVFインバータコンバータ12に出力する。この際、VVVFインバータコンバータ12はインバータとして機能して、入力された直流電力を所定の電圧及び周波数の交流電力に変換し、この変換された交流電力をモータジェネレータ11に供給する。また、VVVFインバータコンバータ12は、システムコントローラ1からの指令(速度指令・制御信号)に従い、モータとして作動するモータジェネレータ11の回転数及びトルクを制御する。このように、モータジェネレータ11がモータとして作動することにより、その駆動力が、エンジン2のクランク軸と連結しているモータジェネレータ11の駆動軸からエンジン2に伝達される。これにより、モータとして作動するモータジェネレータ11の、エンジン2起動(始動)時においてスタータとして利用されるスタータ機能や、エンジン2の駆動負荷の一部を賄うトルクアシスト機能が発揮される。
モータジェネレータ11をモータとして作動させトルクアシストを行う際、システムコントローラ1は、VVVFインバータコンバータ12に対して予め決定される速度指令を出力し、昇降圧チョッパ22に対して起動信号を出力する。これにより、キャパシタ蓄電装置21が放電状態となり、このキャパシタ蓄電装置21からの給電電力は、昇圧チョッパとして機能する昇降圧チョッパ22によって昇圧され、インバータとして機能するVVVFインバータコンバータ12によって所要の電圧及び周波数に変換されて、交流電力としてモータジェネレータ11に供給される。このようにして、モータジェネレータ11が作動する。このトルクアシストを行う場合には、エンジン2に高い負荷がかかった場合や加速を行う場合等で、機関回転数が速度指令よりも低くなるような場合やトルク変動が生じた場合等において、モータジェネレータ11をモータとして駆動させる。このときエンジン2も駆動しており、モータジェネレータ11及びエンジン2の駆動力の和が出力軸部4の駆動力となる。
一方、モータジェネレータ11を発電機として作動させる場合には、エンジン2の駆動力によりモータジェネレータ11が作動して発電が行われる。モータジェネレータ11で発電された電力は、三相交流電力としてVVVFインバータコンバータ12に入力される。この際、VVVFインバータコンバータ12はコンバータとして機能し、モータジェネレータ11から入力された交流電力を整流・平滑化して直流電力に変換する。VVVFインバータコンバータ12によって変換された直流電力は、昇降圧チョッパ22を介してキャパシタ蓄電装置21に入力され、これによりキャパシタ蓄電装置21に蓄電される。このとき、昇降圧チョッパ22は降圧チョッパとして機能し、VVVFインバータコンバータ12から出力される直流電力を所定の電圧に降圧してキャパシタ蓄電装置21に蓄電する。このように、モータジェネレータ11が発電機として作動することにより、モータジェネレータ11の充電(発電)機能が発揮される。
そして、エンジン2の駆動力(回転数)の調節は、操作部8に配設されるレギュレータレバー等の操作レバー9を操作することによって行われる。また、操作レバー9には、該操作レバー9のレバー位置を検出する位置センサ(図示略)が付設されており、この位置センサはシステムコントローラ1と接続されている。また、操作部8には、切り換え操作手段として、VVVF起動(回転数)指示スイッチ、CVCF(定電圧定周波数)起動スイッチ、昇降圧チョッパ起動スイッチ、蓄電開始スイッチ、蓄電電流指示スイッチ等の各種スイッチが配設されており、これらの各種スイッチはシステムコントローラ1と接続されている。
操作レバー9を操作すると、該操作レバー9のレバー位置が前記位置センサにより検出され、レバー位置に応じた信号がシステムコントローラ1に入力される。そして、システムコントローラ1は入力された信号に基づいてシフトアクチュエータ3及びスロットルアクチュエータ5を作動させる。
シフトアクチュエータ3は、前記クラッチ部4aに接続されており、このシフトアクチュエータ3の作動によりクラッチ部4aのクラッチを作動させるように制御している。このようにしてクラッチを作動させることにより、出力軸部4から出力部6への駆動力の断接が行われる。また、シフトアクチュエータ3には、そのシフト位置を検出するポテンショメータ(図示略)が付設されている。ポテンショメータは、システムコントローラ1と接続されており、このポテンショメータにより検出されたシフト位置がシステムコントローラ1に入力される。
スロットルアクチュエータ5は、ラックピニオン式のDCモータ(スロットルモータ)により構成され、エンジン2のスロットルに接続されている。このスロットルアクチュエータ5の作動により、スロットル位置(スロットル開度)が変化する。このスロットル位置の変化によりエンジン2における燃料噴射量を調節して、エンジン2の駆動力(回転数)を調節可能としている。そして、このスロットルアクチュエータ5を構成する前記DCモータは、システムコントローラ1に接続されており、該システムコントローラ1から送られる指令によって該DCモータが制御される。また、スロットルアクチュエータ5には、そのスロットル位置を検出するポテンショメータ(図示略)が付設されている。ポテンショメータは、システムコントローラ1と接続されており、このポテンショメータにより検出されたスロットルアクチュエータ5のスロットル位置がシステムコントローラ1に入力される。このように、操作レバー9を操作して、そのレバー位置を調節することにより、エンジンの駆動力(回転数)の調節を行っている。
このような構成のハイブリッドシステムにおいて、メインコントローラとしてのシステムコントローラ1は、次のように機能して本ハイブリッドシステムの制御を行う。システムコントローラ1には、前述したように、操作部8における操作レバー9に付設される位置センサが接続され、また、シフトアクチュエータ3及びスロットルアクチュエータ5と、これらシフトアクチュエータ3及びスロットルアクチュエータ5にそれぞれ付設されるポテンショメータとが接続されている。
また、システムコントローラ1は、エンジン2と接続されており、該エンジン2からシステムコントローラ1に機関回転数が入力される。機関回転数は、エンジン2に付設される回転数センサ(図示略)により検出される。また、この回転センサにより検出される機関回転数は、VVVFインバータコンバータ12へも入力される。
また、システムコントローラ1は、VVVFインバータコンバータ12と接続されており、システムコントローラ1は、VVVFインバータコンバータ12に対し、モータとしてのモータジェネレータ11の起動信号、及び予め決定される速度指令を送る。そして、VVVFインバータコンバータ12は、これらの信号に基づいて、モータとして作動する場合のモータジェネレータ11を制御する。一方、VVVFインバータコンバータ12は、システムコントローラ1へモータとして作動するモータジェネレータ11の回転数、トルク、及び交流電圧値などの信号を送る。モータジェネレータ11の回転数は、該モータジェネレータ11をモータとして作動させるときの回転数であり、前記回転センサにより検出される。つまり、モータジェネレータ11は、エンジン2のクランク軸と常時同期回転する構成としているため、回転数センサでモータジェネレータ11の回転数を検出することにより、エンジン2の回転数を知ることができる。また、モータジェネレータ11の交流電圧は、該モータジェネレータ11をモータとして作動させるときにVVVFインバータコンバータ12から供給される交流電圧である。
また、システムコントローラ1は昇降圧チョッパ22と接続されており、該システムコントローラ1は昇降圧チョッパ22に対し、起動信号、充電開始指示、充電電流(リミッタ)指示などを送り、昇降圧チョッパ22に接続されるキャパシタ蓄電装置21を制御する。一方、昇降圧チョッパ22は、システムコントローラ1へキャパシタ蓄電装置21の電圧、充放電電流などに関する信号を送る。システムコントローラ1は、前記電圧センサ15によって検出されるキャパシタ蓄電装置21の電圧や、充放電電流を検出することによりキャパシタ蓄電装置21の状態を知ることができる。
また、このような構成のハイブリッドシステムを小型の作業機などに適用する場合は、キャパシタ蓄電装置21から出力される電圧及び入力される電圧を昇降圧する昇降圧チョッパ22を使用しない構成とすることもできる。つまり、小型の作業機などのように、モータとして作動するモータジェネレータ11の出力が比較的小さくてもその作動に影響がないような場合、モータジェネレータ11のモータ機能を発揮するためには高い電圧は必要ないので、昇降圧チョッパ22を使用しない構成とすることができる。この場合、キャパシタ蓄電装置21はVVVFインバータコンバータ12に直接接続され、キャパシタ蓄電装置21の蓄電容量はモータとして作動するモータジェネレータ11のモータ出力に対応したものとなる。
以上のような構成のハイブリッドシステムにおいては、前記システムコントローラ1に接続され、該システムコントローラ1に電力を供給する蓄電装置としてのバッテリ10からなる制御系蓄電部と、前述したように、モータとして作動するモータジェネレータ11への電力の供給、及び発電機として作動するモータジェネレータ11からの発電電力の蓄電を行うキャパシタ蓄電装置21を備える駆動系蓄電部としての蓄電システム部20とをそれぞれ独立に有している。
このように、制御系蓄電部と駆動系蓄電部とを独立に有し、該駆動系蓄電部としての蓄電システム部20に、バッテリと比較して出力密度の高いキャパシタ蓄電装置21を備えることにより、駆動系蓄電部における蓄電装置の重量や設置スペース等の増加をともなうことなく、エンジン2の起動時や作業中などの急激な負荷変動に対する蓄電装置の瞬時の充放電によって生じる急激な電圧の低下(電圧ドロップ)を防止することができる。この結果、電圧ドロップに起因して生じる、例えば昇降圧チョッパ22の作動停止などの蓄電システム部20における誤作動を防止することができる。これにともない、エンジン2の始動特性の向上及びモータジェネレータ11のモータとしての瞬時駆動力の向上を図ることができる。
また、駆動系蓄電部の蓄電装置としてキャパシタ蓄電装置21を用いることにより、蓄電装置の充放電効率を向上することができ、モータジェネレータ11におけるモータとしてのトルクアシスト性能及び発電機としての電力回生機能が向上するので、急激な負荷変動に対するモータジェネレータ11によるトルクアシスト及び蓄電装置の充電の追従性が向上し、作業負荷の平準化を促進することができる。これにより、最大負荷時の出力を見込んで搭載されるエンジンの小型化を図ることができる。また、蓄電装置に対して応答性が要求される機関回転変動を抑制することができるので、蓄電装置の充放電収支の不均衡を低減して蓄電装置の充電量不足を防止することができ、エンジン効率の向上を図ることができる。
そして、仮に急激な負荷の増大によって駆動系蓄電部に誤作動が生じたとしても、駆動系蓄電部とは独立して設けられている制御系蓄電部は、急激な負荷変動による影響を受けることがないので、正常なシステム制御を維持することができる。
次に、駆動系蓄電部としての蓄電システム部20について図2を用いて説明する。蓄電システム部20は、蓄電装置としてのキャパシタ蓄電装置21と、前記VVVFインバータコンバータ12への直流電圧供給及びキャパシタ蓄電装置21に対する充放電制御を行う前記昇降圧チョッパ22と、キャパシタ蓄電装置21の充放電電流の検出を行う電流センサ25と、キャパシタ蓄電装置21への充電電流の定電流制御を行う定電流制御回路100と、均等制御回路200とを備えている。なお、前述したように、ハイブリッドシステムにおいて昇降圧チョッパ22を用いない構成とする場合、この蓄電システム部20においては、昇降圧チョッパ22によるキャパシタ蓄電装置21の制御機能と同様の機能を有する制御手段を別途設けるか、または、システムコントローラ1に、昇降圧チョッパ22によるキャパシタ蓄電装置21の制御機能を備える構成とする。
キャパシタ蓄電装置21は、所定に接続される複数(本実施例では直列接続される2個)の電気二重層キャパシタ(以下、「キャパシタモジュール」という。)21a・21bを有している。すなわち、前記均等制御回路200は、キャパシタモジュール21a・21b毎の電圧を均等化するためのものである。そのため、キャパシタ蓄電装置21が複数のキャパシタモジュールを有する場合に用いられるものであり、キャパシタ蓄電装置21が単数のキャパシタモジュールによって構成される場合は、蓄電システム部20を均等制御回路200を用いない構成とすることもできる。
昇降圧チョッパ22は前述したように、モータジェネレータ11がモータとして作動する場合には、キャパシタ蓄電装置21からモータジェネレータ11へ供給される電力を昇圧し、モータジェネレータ11が発電機として作動する場合には、モータジェネレータ11による発電電力を降圧してキャパシタ蓄電装置21へと蓄電するものであり、この昇降圧チョッパ22には、システムコントローラ1から充電リミッタ、電圧リミッタ、充電開始指令、及び充電停止指令などの信号が入力される。電流センサ25は、昇降圧チョッパ22とキャパシタ蓄電装置21との間の電流を検出するものであり、この電流センサ25によって検出された電流値は、昇降圧チョッパ22に入力される。
続いて、定電流制御回路100及び均等制御回路200について詳細に説明する。
<定電流制御回路100>
定電流制御回路100について説明する。定電流制御回路100は、キャパシタに通電される電流値を常に規定値に制御するための制御回路である。そして、このように、キャパシタ蓄電装置21に通電される電流値を常に規定値に設定することで、過大な電流がキャパシタ蓄電装置21に流れ込み、キャパシタが破壊されることを防止しようとするものである。
図3に、定電流制御回路100の構成について示す。定電流制御回路100は、複数のキャパシタモジュール21a・21bによって構成されるキャパシタ蓄電装置21に並列に接続されており、これにより、負荷側に配される昇降圧チョッパ22の入出力端子に対し、キャパシタ蓄電装置21と、定電流制御回路100とが並列接続されている。図3において、昇降圧チョッパ22からは、電流値IMAXの電流が出力され、端子110aにて分流されて、電流値Ioの電流がキャパシタ蓄電装置21へ供給され、電流値IDSの電流が定電流制御回路100に供給される(IMAX≒Io+IDS)。また、101は電流制御素子としてのMOSFETであり、端子110aにおいて分流される電流の電流値IDSが、MOSFET101の制御入力電圧としてのゲートソース電圧VGSの値に応じて変更設定されるようになっている。なお、端子110aは、昇降圧チョッパ22のプラス端子と、キャパシタ蓄電装置21のプラス端子との間に配される端子である。また、前記システムコントローラ1(図1参照)より、制御電圧SVが入力されるようになっている。また、102は第一反転増幅器であり、該第一反転増幅器102には、制御電圧SVの分圧Vaと、端子110bにおける電圧Vbが入力される。なお、端子110bは、昇降圧チョッパ22のマイナス端子と、キャパシタ蓄電装置21のマイナス端子との間に配される端子である。また、103はキャパシタ蓄電装置21に直列接続される定電圧素子としてのシャント抵抗であり、該シャント抵抗103と、キャパシタ蓄電装置21に流れる電流の電流値Ioによって、電圧Vbが決定されることになる。ここで、シャント抵抗103(抵抗値r)を用いているのは、電流値Ioのバラツキを少なくするためである。また、104は第二反転増幅器であり、該第二反転増幅器104には、第一反転増幅器102の出力電圧VOPと、グランド電圧が入力される。そして、以上の第一反転増幅器102、第二反転増幅器104により、該シャント抵抗103の電圧電圧Vbと制御電圧SV(の分圧Va)の電圧比較回路を構成することとし、第二反転増幅器104の出力を、前記MOSFET101の制御入力電圧となるゲートソース電圧VGSとすることとしている。
以上の定電流制御回路100により、図4の制御フローに示されるごとくの定電流制御が行われる。このフローでは、システムコントローラ1から定電流制御回路100に入力する制御電圧SVを設定する(低下させる、又は、上昇させる)ことにより、電圧Vbを設定し、この電圧Vbと、シャント抵抗103によって決定される電流値Ioが規定値に設定されることを示している。まず、電流値Ioが規定値よりも増加した場合において、該電流値Ioが規定値に補正されるフローについて説明する。電流値Ioが規定値よりも増加し、電圧Vbが設定された制御電圧SVの分圧Vaよりも大きくなると(ステップ401)、第一反転増幅器102における出力電圧VOPが低下し(ステップ402)、第二反転増幅器104の出力であるゲートソース電圧VGSが上昇される(ステップ403)。そして、このゲートソース電圧VGSの上昇により、MOSFET101を通過する電流の電流値IDSが増加され(ステップ404)、この電流値IDSの増加によって、キャパシタ蓄電装置21に流れる電流の電流値Ioが減少する(ステップ405)。そして、電流値Ioが減少すると、シャント抵抗103の抵抗値によって定まる電圧Vbの値が低下し(ステップ406)、制御電圧SVによって決定される分圧Vaと電圧Vbが略同一に設定される(ステップ407)。以上のようにして、電流値Ioが規定値よりも増加した場合においては、電圧Vbは分圧Vaと略同一になるまで低下され、結果として、電流値Ioが規定値に補正されることになる。つまり、電流値Ioが規定値に設定されることになる。
同様に、電流値Ioが規定値よりも減少した場合について説明すると、この場合、電圧Vbは設定された制御電圧SVの分圧Vaよりも小さくなることになる(ステップ411)。これにより、第一反転増幅器102における出力電圧VOPが上昇し(ステップ412)、第二反転増幅器104の出力であるゲートソース電圧VGSが低下される(ステップ413)。そして、このゲートソース電圧VGSの低下により、MOSFET101を通過する電流の電流値IDSが減少され(ステップ414)、この電流値IDSの減少によって、キャパシタ蓄電装置21に流れる電流の電流値Ioが増加する(ステップ415)。そして、電流値Ioが増加すると、シャント抵抗103の抵抗値によって定まる電圧Vbの値が上昇し(ステップ416)、制御電圧SVによって決定される分圧Vaと電圧Vbが略同一に設定される(ステップ407)。以上のようにして、電流値Ioが規定値よりも減少した場合においては、電圧Vbは分圧Vaと略同一になるまで上昇され、結果として、電流値Ioが規定値に補正されることになる。つまり、電流値Ioが規定値に設定されることになる。
また、以上のフローからもわかるように、電流値Ioは、制御電圧SVの設定(分圧Va)電圧によって決定されるものであり、この電圧Vbを検知して制御電圧SVを変更することにより電流値Ioを制御することができる。つまり、図3の定電流制御回路100によれば、制御電圧SVの設定によってキャパシタ蓄電装置21に流れる電流値Ioを規定値として設定することが可能となり、また、該規定値に電流値Ioを制御する(定電流に制御する)ことが可能となるものである。
以上のように、定電流制御回路100は、キャパシタ蓄電装置21の充電経路110Aとグランド端子の間に直列接続される電流制御素子(MOSFET101)と、キャパシタ蓄電装置21と直列接続される電流安定素子(シャント抵抗103)と、該シャント抵抗103の電圧と制御電圧SV(の分圧Va)の電圧比較回路と、を具備し、電圧比較回路の出力を前記MOSFET101の制御入力電圧(ゲートソース電圧VGS)として印加する構成とし、これにより、制御電圧SVの設定によってキャパシタ蓄電装置21に流れる電流値Ioを規定値として設定することが可能となり、また、該規定値に電流値Ioを制御する(定電流に制御する)ことが可能となるものである。そして、キャパシタ蓄電装置21に通電される電流値が常に規定値となるよう制御されることによれば、各キャパシタモジュール21a・21bに過大な電流が流れ込み、キャパシタ蓄電装置21が破壊することを防止できる。また、昇降圧チョッパ22より過充電となった場合においても、端子110aにおいて、電流値IDSの電流を定電流制御回路100に逃がすことができ、キャパシタ蓄電装置21の故障を防止できる。
<均等制御回路200>
次に、均等制御回路200について説明する。均等制御回路は、キャパシタ蓄電装置21において直列接続される各キャパシタモジュールの端子間電圧を均等にするための制御回路である。そして、このように、直列接続される各キャパシタモジュールの端子間電圧を均等にすることで、特定のキャパシタモジュールの端子間電圧を高くし、充電効率を低下させてしまうといった不具合を防ごうとするものである。また、これにより、充放電を繰り返しても、特定のキャパシタモジュールの端子間電圧が耐電圧を超えてしまうといった不具合の発生を防ごうとするものである。
図5に、均等制御回路200の構成について示す。均等制御回路200は、キャパシタ蓄電装置21において互いに直列接続されるキャパシタモジュール21a・21bに対し、それぞれ、分流回路200a・200bを設けることで構成されるものである。この分流回路200a・200bは、電流値Itの電流をそれぞれ端子120a・120bにおいて分流することにより、キャパシタモジュール21a・21bに入力される電流の電流値Ioutの大小を制御しようとするものである。図5に示すごとく、キャパシタモジュール21a・21bは、キャパシタ蓄電装置21として昇降圧チョッパ22に並列接続されるものであり、昇降圧チョッパ22の端子間電圧が充電電圧VMAXとして設定され、各キャパシタモジュール21a・21bの端子間電圧の合計が、充電電圧VMAXに相当するものとなっている。なお、各キャパシタモジュール21a・21bの端子間電圧が均一になるものが望ましい状態である。
図5において、131a・131bは、抵抗値の等しい抵抗であり、これにより、端子120a・120bへ向かって、等しい電流値Iinの電流がそれぞれ供給されるようになっている。端子120a・120bにおいて分流される電流のうち、電流値Ioutの電流がキャパシタモジュール21a・21bに供給され、電流値Itの電流が分流回路200a・200bに分流されるものとしている。ここで、132a・132bは、電流制御素子としてのMOSFETであり、該MOSFET132a・132bにより電流値Ioutの大きさが決定されるようになっている。このMOSFET132a・132bは、各キャパシタモジュール21a・21bに対して並列に接続される。また、MOSFET132a・132bへの制御入力電圧としてのゲートソース電圧VGSは、電圧比較回路となる誤差増幅器133a・133bの出力電圧であり、該ゲートソース電圧VGSは基準電圧VREFと、検出抵抗134a・135a・134b・135bの分圧VRとの比較によって決定される。また、136a・136bは、定電圧素子としてのツェナダイオードであり、各キャパシタモジュール21a・21bに対して並列に接続される。このツェナダイオード136a・136bによって、キャパシタモジュール21a・21bの自己放電が回避されるとともに、各キャパシタモジュール21a・21bの過充電(過電圧)が回避されるようになっている。つまり、該ツェナダイオード136a・136bは、設定電圧よりも高くなると導通する性質を有するため、自己放電防止と、過電圧防止の機能を果たすこととなっている。
以上の構成の分流回路200a・200bは同一の構成とするものである。
このうち、まず、分流回路200aの動作について説明すると、キャパシタモジュール21aの充電が進行し、キャパシタ電圧が増加すると、分圧VRが増加することになる。そして、これにより、誤差増幅器133aの出力、即ち、ゲートソース電圧VGSが大きくなり、MOSFET132aを流れる電流の電流値Itが増加する。そして、電流値Itが増加すると、端子120aにおいて、キャパシタモジュール21a側に分流される電流の電流値Ioutが減少されることになる。このようにキャパシタ電圧によって、電流値Ioutの増減が制御されるものであり、キャパシタ電圧が低い場合、つまり、充電量が少ない場合には、電流値Ioutが増加されてすばやく充電され、満充電に近づくにつれキャパシタ電圧が高くなると、電流値Ioutが減少されて、過充電が行われないようになる。そして、キャパシタモジュール21aが最終的に満充電となった場合には、キャパシタモジュール21aへの電流供給が終了されることになる。このようにして、キャパシタ電圧が常に一定に保持されることとなる。また、以上は、キャパシタモジュール21bにおける分流回路200bの動作についても同様である。つまり、キャパシタ蓄電装置21が2個以上のキャパシタモジュールを有する場合、各キャパシタモジュールにおいて同様の分流回路が設けられるものである。
さらに、以上の充電において、特に急速充電がされるような場合には、各キャパシタモジュール21a・21bの電圧に差が生じることになり、例えば、キャパシタモジュール21aが先に満充電の状態となる場合がある。この場合では、分流回路200aの制御によって、キャパシタモジュール21aへの電流供給が行われることがないため、キャパシタモジュール21aにて過充電がされることがない。他方、この分流回路200aによる制御の間、キャパシタモジュール21bへの充電が行われることになり、キャパシタモジュール21bが満充電の状態に到達されることになる。なお、図5に示すように、ダイオード220を設けることにより、キャパシタモジュール21bが先に満充電となった場合において、該キャパシタモジュール21b側に流れる電流を、キャパシタモジュール21aに供給させる構成してもよい。
以上のように、キャパシタ蓄電装置21内で互いに直列接続されるキャパシタモジュール21a・21bに対し、充電電流を均等に分流して供給する構成とするとともに、前記各キャパシタモジュール21a・21bに対し、前記均等に分流された電流の一部を分流させる分流回路200a・200bが設けられ、前記各分流回路200a・200bは、キャパシタモジュール21a・21bに並列接続される電流制御素子(MOSFET132a・132b)と、キャパシタモジュール21a・21bの電圧(分圧VR)と、基準電圧VREFとを比較する電圧比較回路(誤差増幅器133a・133b)と、キャパシタモジュール21a・21bに並列接続される定電圧素子(ツェナダイオード136a・136b)と、を具備し、電圧比較回路(誤差増幅器133a・133b)の出力を前記MOSFET132a・132bの制御入力電圧(ゲートソース電圧VGS)として印加する構成とし、これにより、充電経路120A・120Bの電流(電流値It)を放電経路120Cに分流させることで、各キャパシタモジュール21a・21bのキャパシタ電圧を一定に保ちつつ、過充電を防止することとするものである。そして、過充電が防止される、つまりは、キャパシタ電圧が、耐電圧よりも低く維持されることにより、キャパシタモジュール21a・21bの加熱・破損・故障を防止することができるようになる(過充電保護)。また、最終的には、両キャパシタモジュール21a・21bが均等に満充電されるので、充放電を繰り返した場合においても、キャパシタ蓄電装置21全体として高い出力密度(規定の出力密度)を維持することができ、即応性が高いといったキャパシタ特有のメリットを十分に生かすことができる。
以上のように、電気二重層キャパシタで構成されるキャパシタ蓄電装置21を有する蓄電システム部20を駆動系蓄電部とすることにより、従来、蓄電装置としてバッテリを用いていた場合と比較して、次のような効果を得ることができる。すなわち、バッテリでは、化学変化を利用して蓄電するが、この電気二重層キャパシタでは、化学変化をともなわず、静電作用により電気を電子のまま蓄える。そのため、充放電効率が高く、瞬時の充放電に対応することが可能である。つまり、駆動系蓄電部の蓄電装置としてバッテリを用いた場合、モータジェネレータ11によるトルクアシストを行う際の給電は比較的応答性が高いが、モータジェネレータ11による発電電力を蓄電する際は時間的な遅れが生じる。言い換えると、短い時間での負荷変動による機関回転変動に対応しようとした場合、蓄電装置としてバッテリを用いると、給電した電気と同量の電気を蓄電しようとすると放電時間よりも充電時間の方が長くなり、バッテリとしての電力量の収支が合わなくなっていく。しかし、蓄電装置として電気二重層キャパシタを用いることにより、このような不具合を解消することができる。すなわち、エンジン2に対する短い時間での負荷変動による機関回転変動にともなう蓄電装置の充放電収支の不均衡を低減し、蓄電装置の充電を良好に行うことが可能となり、蓄電装置の充電量不足を防止することができる。
また、電気二重層キャパシタは、繰り返しの充放電に強く、劣化も少ないため、急激な充放電を繰り返すハイブリッド作業機の蓄電システムの蓄電装置として好適であり、蓄電装置の長寿命化が図れる。さらに、電気二重層キャパシタは、原料も無害に近い電解液と炭素でできているため低公害であり、加えて、電気二重層キャパシタは、広範囲の耐久温度特性を有しているため、低温では性能が低下するバッテリと比較して、使用温度範囲において安定した作動が可能になるという付随的効果も得ることができる。
本発明に係るハイブリッドシステムの構成の一例を示す図。 蓄電システム部の構成を示す図。 定電流制御回路の構成を示す図。 定電流制御回路による定電流制御の制御フローを示す図。 均等制御回路の構成を示す図。
符号の説明
1 システムコントローラ
2 エンジン
10 バッテリ
11 モータジェネレータ
20 蓄電システム部
21 キャパシタ蓄電装置
21a キャパシタモジュール
21b キャパシタモジュール
100 定電流制御回路
200 均等制御回路

Claims (1)

  1. エンジン(2)と、該エンジン(2)をアシストするモータと、これらを制御する制御手段と、前記エンジン(2)を駆動源とする発電機とを有するハイブリッドシステムにおいて、前記制御手段であるシステムコントローラ(1)に電力を供給するバッテリ(10)を備える制御系蓄電部と、前記モータへの電力の供給、及び前記発電機からの発電電力の蓄電を行うキャパシタ蓄電装置(21)を備える駆動系蓄電部である蓄電システム部(20)とを有し、該蓄電システム部(20)は、VVVFインバータコンバータ(12)を介して前記モータおよび発電機と接続されると共に、昇降圧チョッパ(22)と、複数のキャパシタモジュール(21a・21b)が直列接続されて成る前記キャパシタ蓄電装置(21)と、該キャパシタ蓄電装置(21)への充電電流の定電流制御を行う定電流制御回路(100)と、該キャパシタ蓄電装置(21)のキャパシタモジュール(21a・21b)の電圧を均等化する均等制御回路(200)とを有し、該キャパシタモジュール(21a・21b)は、前記キャパシタ蓄電装置(21)として、前記昇降圧チョッパ(22)に並列接続されることで、該昇降圧チョッパ(22)の端子間電圧が充電電圧(VMAX)として設定され、各キャパシタモジュール(21a・21b)の端子間電圧の合計が、該充電電圧(VMAX)に相当し、前記均等制御回路(200)は、前記キャパシタモジュール(21a・21b)のそれぞれに同一の構成の分流回路(200a・200b)を並列接続して構成され、該分流回路(200a・200b)により、前記VVVFインバータコンバータ(12)からの電流を前記分流回路(200a・200b)のそれぞれの端子(120a・120b)において、同一電流値(It)の電流を分流することにより、各キャパシタモジュール(21a・21b)の端子間電圧を略均一とすることを特徴とするハイブリッドシステム。
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