JP4199113B2 - 非円形のヒンジピンをもつモジュラー・コンベヤベルト - Google Patents

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Description

この発明は、動力駆動されるモジュラー・プラスチック・コンベヤベルト、さらに詳しくは、非円形ヒンジピンにより並列されているヒンジ連結されているモジュラー・プラスチック・コンベヤベルトに関するものである。
[背景]
在来のモジュラー・コンベヤベルトは、並列された複数のモジュラー・リンク又はベルト・モジュールで構成されている。これらモジュールの各端部から突き出ている間隔をあけたヒンジ・アイ部には、正合した開口が含まれている。前記モジュールの列の一端にそう前記複数のヒンジ・アイ部に対し近接の列のヒンジ・アイ部が重なり合う。このように重なったヒンジ・アイ部の位置が互いに合っている開口にジャーナル連結されたピボットロッド又はヒンジピンにより隣接の列同士が連結されて駆動スプロケット又は駆動ドラムまわりをぐるり巡ることができるエンドレスのコンベヤベルトを形成している。
これらのものは、腐食せず、洗浄しやすいことから、モヂュラー・プラスチック・コンベヤベルトは、金属ベルトに代わり多用されている。通常、プラスチック・コンベヤベルトにおけるヒンジピンは、これもまたプラスチックで作られている。これらヒンジピンは、一般的には、断面が円形で、ヒンジ・アイ部の円形開口にはまっている。前記ベルトが前記スプロケットまわりを回るときの前記ヒンジピンとヒンジ・アイ部の壁との間の相対的な動きでヒンジピンとヒンジ・アイ部の壁の両者が摩耗する。このようなすり減りが生じる状態にあっては、ポテト類及び他の農産物を搬送するようなとき、前記ベルトのヒンジ部分に埃やグリットがまぎれこむことで摩耗を早めてしまうことになる。
金属のヒンジピンを用いて前記ピンの耐摩耗性を高めるようにすることもある。しかし、ピンとヒンジ・アイ部の壁との間の相対的な動きは、どうにもできず、前記ヒンジにおけるベルトモジュールの摩耗問題は、依然として残る。
摩耗に耐えるようにするため、フレキシブルな金属で作った非円形ヒンジストリップが提案されている。裾ひろがりのスロットをもつヒンジ・アイ部においては、前記ベルトがまわるとき、納められたヒンジストリップがある角度範囲内でたわみ、ヒンジ・アイ部に摩擦接触しないようになっている。このような構成は、摩耗し難くはなるものの、フレキシブルなヒンジストリップは、本来的に剪断強度に劣り、重いものを搬送するのに適していない。
金属部材で作られたパワートランスミッション・チェーンは、連続するリンク・グループの間の各連結部に一対のピンを使用している。各連結部においては、一方のピンがリンクの一つのグループの開口にはまり、前記第1のピンとロック係合している他方のピンがリンクの隣接するグループの開口にはめられている。このような手段で、相対的な動きを前記金属ピンのロック面に限っている。しかしながら、トランスミッション・チェーンとモジュラー・コンベヤベルトは、使用環境が相違し、使用目的も相違している。パワー・トランシミッションチェーンの使用の場の多くは、歯車が使用されない内燃機関や他の機械類におけるような潤滑作用が十分に施され、摩耗が生じ難いものになっている。他方、モジュラー・コンベヤベルトは、長い距離にわたって種々の産物を移動する摩耗が激しく、潤滑作用が施されていない環境下での使用が殆どである。
このように、摩耗しやすい環境下で長期の耐久性をもつ、ヒンジ部分での摩耗に耐えるモジュラー・プラスチック・コンベヤベルトの必要性がある。
[概要]
この必要性と他の事柄は、この発明の特徴をもつモジュラー・プラスチック・コンベヤベルトによって満足される。このベルトは、搬送面をもつ一連のベルトモジュールによって構成されている。各列は、ベルト走行方向における前端と後端にかけて延びる一つ又は複数のベルト・モジュールを含む。ヒンジ・アイ部の第1の組は、前記前端にそって配置され、ヒンジ・アイ部の第2の組は、前記後端にそって配置されている。前記ヒンジ・アイ部の第1の組に第1の正合している開口が形成されており、前記ヒンジ・アイ部の第2の組に第2の正合している開口が形成されている。前記複数の列は、隣り合う列のヒンジ・アイ部の第2の組が重なり合う一つの列のヒンジ・アイ部の第1の組が端から端にわたり配置されている。前記第1と第2の複数の開口は、複数の非円形のヒンジピンを受け、これらヒンジピンが連続する列の間のヒンジ部分で前記複数の列を連結し、コンベヤベルトを形成する。複数のヒンジピンの各々は、一方の面に凸面揺動面を有している。前記複数の第2の開口は、凸面の揺動面で区画され、前記ヒンジ部分で前記ピンを中心として前記ベルトが関節運動するとき、受けたヒンジピンの前記揺動面が前記揺動面に対し揺動する。
別の実施の態様においては、前記複数の列は、複数のヒンジピンにより互いにヒンジ連結されてコンベヤベルトを形成し、前記複数のピン各々は、長さ方向にそって二つの部材、第1のヒンジピン部材と第2のヒンジピン部材とに分けられている。第1のヒンジピン部材は、一つの列のヒンジ・アイ部の第1の組の複数の開口の第1の端部と、隣り列の合う重なり合ったヒンジ・アイ部の第2の組の複数の開口の第2の端部に配置される。前記第2のヒンジピン部材は、前記列のヒンジ・アイ部の第1の組の複数の開口の第2の端部と、隣り列の合う重なり合ったヒンジ・アイ部の第2の組の複数の開口の第1の端部に配置される。このようにして、前記第1のヒンジピン部材は、前記開口の狭くなっている第1の端部にあっては、前記列のヒンジ・アイ部の第1の組に対し回転できないようになっているが、前記第2のヒンジピン部材及び前記隣り合う列のヒンジ・アイ部の第2の組に対しては、回転又は回動できるようになっている。ピンとヒンジ・アイ部との間に相対的な摺動又はこする動きがなくなり、前記第1と第2のヒンジピン部材との間で回動運動がなされることで、特に摩耗しやすい状況下にあっても対摩耗寿命が長くなる。
前記コンベヤベルトの好ましい実施の態様においては、前記複数のヒンジピン部材は、断面が同一になっている。これによって、別ものになる部品点数が減り、必要時、組み立てしやすく、修理しやすくなる。一つの実施の態様においては、前記ヒンジピン部材は、第1と第2のヒンジピン部材との間に脆弱な領域をもち、前記ヒンジ・アイ部の開口に挿入しやすい実用的なヒンジピンとなる単一構造のものとして形成されている。ヒンジ部分における前記ベルトのたわみ曲がりで、前記脆弱な領域が壊れて前記実用的なピンが第1と第2のヒンジピン部材に分かれる。
前記第1と第2のヒンジピン部材における互いに耐える対面する面は、例えば、放物線、双曲線、楕円形、円弧状のもの、V形状又は直線と曲線とを組み合わせたものになっている。前記ヒンジピン部材の対面し合う面が早く摩耗しないようにするために、前記ヒンジピン部材をポリウレタン類、ポリアミド類、塩化ポリビニル類、フッ化炭素及びステンレススチールのような耐久性があるマテリアルで作ることができる。
他の実施の態様においては、第1と第2のヒンジピン部材とをフレキシブルなブリッジによりつなげ、前記二つのヒンジピン部材の間にピンにおけるリビングヒンジを形成するヒンジピン部材になっている。このようなピンは、例えば、共射出成形又は共押出成形で作れる。
別の実施の態様においては、前記複数の開口は、前記狭くなっている第1の端部において前記スロットが設けられた部分と第2の端部の前記扇形形状部分とをもって形成され、前記スロットが設けられた部分がそこにある前記ヒンジピン部材を拘束し、前記扇形形状部分では、関連したヒンジピン部材が前記拘束されたヒンジピン部材に対し自由に回動できるようにしてある。前記複数の開口は、ベルト走行方向にそう対称軸にそって向いているか、又は、傾斜している。
このように、この発明の特徴をもつコンベヤベルトは、ヒンジピンとベルトモジュールとの間における相対的な擦り合う接触が減り、これによって、摩耗しやすい環境におけるコンベヤベルトを特に長く耐用できるようにした。
この発明のこれらの及び他の特徴、アスペクツ及び利点は、以下の記述、添付の特許請求の範囲及び添付の図面に詳しく記載してある。
[詳細な記述]
この発明の特徴をもつコンベヤベルト10の一部が図1においてスプロケット12に係合し、このまわりを巡る状態で示されている。このベルトは、三つの一連の列14A〜14Cのような一連の列で構成されている。各列は、前記ベルトの幅をきめる一つのベルトモジュール又は前記ベルトの幅方向にわたる横並び又は列から列へ多くは煉瓦積みパターンになっている複数のモジュールからなる。代表的なモジュラー・プラスチック・コンベヤベルトは、例えば、米国ルイジアナ州ハラハン在のイントラロックス,インク.で作られ、市販されている。ベルトモジュール類は、実用的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、アセタール、ナイロン、複合ポリマーのような熱可塑性マテリアル類を射出成形して作られている。スプロケットは、シャフト(図示せず)用のボア16を有し、駆動モータ(図示せず)により駆動される。前記スプロケットの周側縁の歯18が前記ベルトの下面に形成された被駆動ポケット20の壁のような前記ベルトの被駆動面に係合する。前記スプロケットがカーブした矢印22の方向に回転することで、前記ベルトは、矢印23に示される走行方向へ駆動される。各列における複数のモジュールは、前端24から後端25におけるベルト走行方向にそって続いている。前記ベルトモジュールの外側面は、品物類が搬送される搬送面26を構成する。一つ又は複数のヒンジ・アイ部28は、各列の前端と後端にそって配置されている。前記ヒンジ・アイ部には、開口30が形成されている。この開口は、第1の端部32から第2の端部32につながっている。前記開口においては、第1の端部が第2の端部よりも狭くなっている。前記複数の列には、端部から端部にかけて、引っ張られる端部にあるヒンジ・アイ部の第1のセットと、隣り合う先行する列の後端にあるヒンジ・アイ部の第2のセットとが重なり合うようになっている。この構成にあっては、前記ヒンジ・アイ部の開口は、各ベルト列の間における連通する通路を形成している。ヒンジピン34は、前記通路に通され、重なり合うピンでヒンジ35を構成し、このヒンジは、前記ベルトが関節曲がりする隣り合う列同士の間にあって、該ヒンジ箇所で前記ベルトが関節曲がりすることができるようになっている。
図2に前記ヒンジの構成が図示されている。隣り合う列におけるベルトモジュール36,36’が分かりやすくするために離して図示されている。各開口30は、幅狭くなっている第1の端部側に溝部38を有し、第2の端部側に扇形部39を有している。この例における前記開口は、ベルトの走行方向にそう軸を対称軸とし、関節運動及びバックフレキシング範囲が等しくなるようになっている。二つの部分のヒンジピン34は、長さ方向にそう一対のヒンジピン部材40,41に分けられ、これらは、図1,2に示されるように、分離されている細長い部材(ストリップ)で断面が同一のものとして示されている。第1のヒンジピン部材40は、モジュール36’のヒンジ・アイ部の第1のセットにおける開口の幅狭い溝部38に通される。第2のヒンジピン部材41は、前記モジュール36’の前記開口の扇形部39に位置される。前記ヒンジピン部材は、断面が円形で、さらに回転しやすいというものではなく、図1,2に示すような四つの側面のような明確な側面をもっている。したがって、前記開口の溝部の上壁と下壁54,55は、前記第1のヒンジピン部材を前記開口の幅狭い制限された領域内に留め置く拘束面を形成し、前記第1のヒンジピン部材がモジュール36’に対し回転できないようにしている。前記上壁と下壁との間の間隙は、前記押し込められたヒンジピン部材の厚さよりも僅かに大きくなっている。他方、前記扇形部は、開放領域になっていて、この扇形部の円弧の長さである関節運動角度42の範囲にわたり前記第2のヒンジピン部材41が回動できるようになっている。逆に、隣の列のモジュール36のヒンジ・アイ部の開口は、前記第2のヒンジピン部材を拘束し、前記第1のヒンジピン部材が関節運動できるようになっている。このような手段で、前記ヒンジピンとヒンジ・アイ部とが互いに擦れ合うようにならないようになっている。相対での動きがある部分は、並列している前記ヒンジピン部材の相対面する側面44のみである。前記ヒンジピンは、射出成形又は押し出し成形により成形された熱可塑性マテリアルから作られることが好ましい。ヒンジピンの耐摩耗寿命を長くするには、ポリウレタン、ポリアミド、塩化ポリビニル、フッ化炭素及びステンレススチールのような強くて、耐久性があるマテリアルからヒンジピンを作ればよい。ここでの使用のように、耐久性があるマテリアルは、ポリエチレン及びポリプロピレンのようなポリマー類の耐摩耗性よりも優れた耐摩耗性を特徴とするマテリアルである。したがって、ヒンジピンとベルトモジュールとの間の相対的な動きが少なくなることで、ポリプロピレン、ポリエチレン、アセタール、ナイロン又は複合もののような標準的なマテリアルでベルトモジュールを作ることができ、摩耗しやすい環境であっても,このようなベルトモジュールでも長期にわたり使用できることになる。
図3A〜図3Cの例で種々の態様のヒンジピンを示す。図3Aにおいては、ヒンジピン部材40,41の相対面する揺動面は、V形状で、二面が平坦になっている。図3Bにおいては、前記面は、円弧面になっている。図3Cにおいては、前記面は、湾曲し、当該曲面は、放物線面、双曲線面又は楕円面などにすることができる。これらの形状及び他の形状、又は、これらフラットで湾曲した形状を組み合わせたものが効果的に使用できる。相対面する面同士は、互いに接触し合い、前記ベルトの引っ張りやテンションに耐える。前記ベルトがスプロケットまわりを関節運動して巡り、次々と連続する列が互いに回転してゆく際には、前記ヒンジピン部材の対面する面は、互いに揺れ動く。この揺れ動きの運動は、一般的なコンベヤベルトにおけるヒンジピンとヒンジ・アイ部との擦れ運動よりも摩耗度が低いものになる。
ヒンジピン34’の別の態様が図4A〜図4Cに示されている。このヒンジピンは、第1のヒンジピン部材40と第2のヒンジ・アイ部41とを厚さが薄い帯状部又は複数の孔をあけた領域のような脆弱な領域46でつなげて一体ものにした単一の部材として形成されている。このヒンジピンは、ベルト組み立ての際、二つ別個になったヒンジ・アイ部よりもヒンジ・アイ部の開口に挿入しやすいものである。前記ベルトの関節運動により、前記脆弱な領域は、壊れて二つのヒンジ・ピン部材に分かれ、ノーマルなベルト動作を行う。
別の態様であるヒンジピン34”を図5A〜図5Cに示す。前記したものとは異なり、二つのヒンジピン部材40,41は、別々に分かれない。その代わりに、これらは、エラストマー類(例えば、ポリウレタン、ポリエステル及びポリエチエン)のようなフレキシブルなマテリアルから作られているブリッジ48により接続されている。このフレキシブルなブリッジは、前記二つのヒンジピン要素の間の動くヒンジを形成し、分かれたヒンジピン部材のように動くようになっている。この二つのマテリアルのヒンジピンは、共射出成形又は共押出成形により作ることができる。二つのヒンジピン部材の間のギャップを充填することで、前記フレキシブルなブリッジは、摩耗しない。
図6A〜図6Bに示す実施の態様においては、各ヒンジ・アイ部の開口30の対称軸50は、ベルト走行方向23に対し傾斜している。このようにすると、例えば、図6A〜図6BにおけるV形状の部材40,41のような前記二つのヒンジピン部材は、下側の対面する接触領域52が直線で互いに接触し合い(図6A)、前記ベルトがスプロケットにそってぐるり曲がると、上側の接触領域52は、前記Vの頂点よりも上位の接触領域53において接触し合う。接触領域が増えることで、ヒンジピン部材と関連の摩耗部分との間の圧力が減る。
図7に示すコンベヤの別の実施の態様においては、1本の非円形ヒンジピン60がベルト64の連続する列62,63の間に取り付けられている。各列には、一つ又は複数のベルトモジュールが前端66から後端67にかけて含まれている。互いに正合し合う開口70を有するヒンジ・アイ部68の第1の組は、各モジュールの前端に設けられている。互いに正合し合う開口71を有するヒンジ・アイ部69の第2の組は、各モジュールの後端に設けられている。連なる列のヒンジ・アイ部は、重なり合い、ヒンジピンにより連結されて、連なり合う列のヒンジを構成する。この実施の態様におけるヒンジピンは、断面が樽の形になっていて、平坦な上面73と平坦な下面75とを有している。一方の側面の背側面は、凸面の揺動面72を形成している。第2の開口71を構成する背側面は、モジュールのヒンジ・アイ部における対面する凸面の揺動面74を形成している。前記ベルトが駆動ドラム又はスプロケット76のような駆動要素により関節運動し、被駆動面81を押す歯79により矢印78の方向に動かされると、前記ヒンジピンの揺動面は、前記第2のヒンジ・アイ部の開口の揺動面に対しスライドするというよりも揺れ動く形になる。このような揺れ動いての接触は、スライドしながら接触し合うことよりも摩耗が少ない。前記第1の開口70は、前記ヒンジロッドの断面形状に類似の形状で、前記ヒンジピンが遊び過ぎないような程度のゆとりのある寸法になっていることが好ましい。前記第2の開口は、円弧状の前面80をもち、ベルトの関節運動の間、前記ヒンジピンが第2の開口に対しピボット回動できるクリアランスがあるようになっている。このような第2の開口は、湾曲した溝になっていることが好ましい。前記ベルトがまっすぐなパスにそって動くとき、前記溝は、前記第1の複数の開口に対し第1のギャップ82だけずれており、このギャップは、前記ヒンジピンの上に開いていて、この開き方は、下位にある第2のギャップ83の前記ヒンジピンに対する開き方よりも大きくなっている。これによって、前記ベルトは、スプロケットまわりを巡るとき、下がるときの又は戻り走路のシューズを通過するときのバックフレックスできる角度よりも大きな角度で前方へ曲がることができるようになる。当然ではあるが、前記第2の開口を形成する溝は、ずれていなくて、前方への曲がり及び後方への曲がりが同じ程度のものになるようになっていてもよい。図3A〜図3Cのヒンジピン部材は、図7のヒンジピンに使用できる凸面の揺動面をもつ別の例である。同様に、前記ベルトモジュールにおいて第2の開口を区画する凸面揺動面は、前記開口と同じ輪郭をもつことができる。図示のように、前記ヒンジピンは、ベルトのヒンジに挿入しやすいように、直交する軸84,85を軸として対称になっている。
この発明をいくつかの好ましい実施の態様について詳しく記載したが、他の実施の態様も可能である。例えば、前記開口を対称にする必要はない;前記扇形形状の部分は、他方の方向よりも一方の方向へ回転しやすくなる。前記開口の形状は、図示以外の形状にすることができる。例えば、角がとれた三角形形状のものは、ヒンジピン部材の一方を頂点の保持しながら、他方のヒンジピン部材を対向するベースにそって自由に回転できるようにすることも、この発明による機能である。したがって、いくつかの実施の態様を示唆したが、特許請求の範囲の範囲は、好ましい実施の態様に限定されるべきものではない。
この発明の特徴を構成するコンベヤベルトの一部を断面で示す側面図。 図1のコンベヤベルトの近接する二つの列のヒンジ領域の一部を断面にした分解斜視図。 ヒンジピンが異なる態様である図1におけるようなコンベヤベルトのヒンジの一部を断面で示す側面図。一部の断面図。 図1のコンベヤベルトに使用できる脆弱な領域をもつヒンジピンの別の実施の態様の斜視図。 図1のコンベヤベルトに使用できる二つのヒンジピン部材の間にフレキシブルな連結部をもつヒンジピンの別の実施の態様の斜視図。 図1におけるようなコンベヤベルトのヒンジの一部断面側面図であるが、ヒンジ・アイ部の開口の向きが異なっているもの。 図6Aにおけると同様のもののヒンジ部におけるベルトの関節運動状態を示すもの。 各ヒンジ連結における1本の非円形ヒンジピンを含む、この発明の特徴を構成するコンベヤベルトの別の実施の態様の一部を断面で示す側面図。

Claims (25)

  1. 摩耗環境に適したモジュラー・プラスチックコンベヤベルトであり、以下の構成からなる該コンベヤベルト;
    一連に列がつながっているベルトモジュールで、各列は、少なくとも一つのベルトモジュールを含み、このモジュールは、ベルトの走行方向にそって前端から後端にわたり延び、前記前端にそっての第1の組のヒンジ・アイ部と前記後端にそっての第2の組のヒンジアイ部を含むもので、前記第1の組のヒンジ・アイ部には、第1の複数の正合した開口が貫通しており、前記第2の組のヒンジ・アイ部には、第2の複数の正合した開口が貫通しており、前記複数の列は、一つの列の前記第1の組のヒンジ・アイ部が隣り合う列の第2の組のヒンジ・アイ部に重なり合って端から端までつながっている構成及び
    一方の側面そっている凸面の揺動面を含み、各列の端部において重なり合っているヒンジ・アイ部における前記第1と第2の開口で受けられて、連続する複数の列をつなげて、連続する列の間にヒンジをもつコンベヤベルトにする複数の非円形ヒンジピン構成、
    上記構成において、第2の開口の各々は、凸面の揺動面により区画され、前記ベルトが前記ヒンジにおいて前記ヒンジピンを中心として関節運動するとき、前記面に対し、前記受けられたヒンジピンの凸面の揺動面が揺動する構成。
  2. 前記第1の開口は、ヒンジピンの断面とほぼ同じ形状になっていることを特徴とする請求項1に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  3. 前記第1の開口は、樽の形状になっていることを特徴とする請求項1に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  4. 前記ロッドの断面は、直交する軸に対し対称である請求項1に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  5. 前記揺動面は、円弧になっている請求項1に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  6. 前記揺動面は、V形状になっている請求項1に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  7. 前記揺動面は、フラットな面と曲がった面とが組み合わされている形状になっている請求項1に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  8. 前記第2の凸面の揺動面は、前記第2の開口の後端面を形成する請求項1に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  9. 摩耗環境に適したモジュラー・プラスチックコンベヤベルトであり、以下の構成からなる該コンベヤベルト;
    一連に列がつながっているベルトモジュールで、各列は、少なくとも一つのベルトモジュールを含み、このモジュールは、ベルトの走行方向にそって前端から後端にわたり延び、前記前端にそっての第1の組のヒンジ・アイ部と前記後端にそっての第2の組のヒンジアイ部を含むもので、前記ヒンジ・アイ部は、第1の端部から第2の端部へかけて貫通する正合した複数の開口を形成し、前記複数の開口は、第1の端部が第2の端部よりも狭くなっていて、前記複数の列は、一つの列の前記第1の組のヒンジ・アイ部が隣り合う列の第2の組のヒンジ・アイ部に重なり合って端から端までつながっている構成及び
    複数のヒンジピンであり、それぞれのものが第1のヒンジピン部材と第2のヒンジピン部材とに分かれ、前記各列の端部における重なり合ったヒンジ・アイ部の開口に配置され、連続する複数の列をつなげて、連続する列の間にヒンジをもつコンベヤベルトにする複数のヒンジピン構成。
  10. 前記第1のヒンジピン部材と第2のヒンジピン部材とが同一のものである請求項に請求したモジュラー・プラスチックコンベアベルト。
  11. 前記第1のヒンジピン部材と第2のヒンジピン部材とが前記ベルト走行の際、互いに耐える対面する面をもつ請求項9に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  12. 前記対面する面が放物線、双曲線及び楕円形状のグループから選ばれる曲面形状をもつ請求項11に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  13. 前記対面する面が円弧面である請求項11に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  14. 前記前記対面する面がV状形状である請求項11に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  15. 前記対面する面がフラットな面と曲がった面とが組み合わされている形状になっている請求項11に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  16. 前記第1と第2のヒンジピン部材がフラットなストリップである請求項9に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  17. 前記ヒンジピン部材がポリウレタン、ポリアミド、塩化ポリビニル、フッ化炭化水素及びステンレススチールからなるグループから選ばれる素材で作られている請求項9に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  18. 前記複数のヒンジピンは、第1のヒンジピン部材と第2のヒンジピン部材との間に脆弱な領域をもって作られていて、この脆弱な領域が壊れて前記第2のヒンジピン部材から前記第1のヒンジピン部材が分離されるようになっている請求項9に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  19. 前記複数のヒンジピンは、第1のヒンジピン部材と第2のヒンジピン部材とをつなぐフレキシブルなブリッジを含む請求項9に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  20. 前記開口は、狭くなっている第1の端部にスロット部分があり、第2の端部に扇形形状の部分がある請求項9に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  21. 前記第1のヒンジピン部材は、列の前端にそうヒンジ・アイ部の開口のスロット部分に位置し、前記第2のヒンジピン部材は、列の後端にそうヒンジ・アイ部の開口の扇形形状部分に位置している請求項20に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  22. 前記開口は、ベルトの走行方向に傾斜している対称軸を持つ請求項20に請求したモジュラー・プラスチックコンベアベルト。
  23. 摩耗環境に適したモジュラー・プラスチックコンベヤベルトであり、以下の構成からなる該コンベヤベルト;
    一連に列がつながっているベルトモジュールで、各列は、少なくとも一つのベルトモジュールを含み、このモジュールは、ベルトの走行方向にそって前端から後端にわたり延び、前記前端にそっての第1の組のヒンジ・アイ部と前記後端にそっての第2の組のヒンジアイ部を含むもので、前記ヒンジ・アイ部には、第1の端部から第2の端部にかけて複数の正合した開口が貫通しており、前記開口は、第1の端部においては、制限された領域になっており、第2の端部においては、開口領域になっており、前記複数の列は、一つの列の前記第1の組のヒンジ・アイ部が隣り合う列の第2の組のヒンジ・アイ部に重なり合って端から端までつながっている構成及び
    前記複数の部分をもつ複数のヒンジピンであり、各々のヒンジピンには、各列における端部の重なり合ったヒンジ・アイ部の前記開口において横並びに配置の第1のヒンジピン部材と第2のヒンジピン部材が含まれ、前記ヒンジ・アイ部は、前記ベルトが前記ヒンジにおいて関節運動するとき、互いに揺動する相対する面をもっている構成のもの。
  24. 前記第1のヒンジピン部材を回転しないようにする第1の組のヒンジ・アイ部の制限された領域を構成している拘束する面をさらに含み、前記第2のヒンジピン部材が前記第1の組のヒンジ・アイ部の開口領域に位置する請求項23に請求したモジュラー・プラスチックコンベヤベルト。
  25. 摩耗環境に適したモジュラー・プラスチックコンベヤベルトであり、以下の構成からなる該コンベヤベルト;
    一連に列がつながっているベルトモジュールで、各列は、少なくとも一つのベルトモジュールを含み、このモジュールは、ベルトの走行方向にそって前端から後端にわたり延び、前記前端にそっての第1の組のヒンジ・アイ部と前記後端にそっての第2の組のヒンジアイ部を含むもので、前記ヒンジ・アイ部には、第1の端部から第2の端部にかけて複数の正合した開口が貫通しており、前記開口は、第1の端部においては、制限された領域になっており、第2の端部においては、開口領域になっており、前記複数の列は、一つの列の前記第1の組のヒンジ・アイ部が隣り合う列の第2の組のヒンジ・アイ部に重なり合って端から端までつながっており、列の端部にある前記ヒンジ・アイ部の複数の開口の制限された領域が隣り合う列の重なり合ったヒンジ・アイ部の複数の開口の開放領域に正合している構成;
    後続の列の前端にあるヒンジ・アイ部の第1の組の複数の開口の制限された領域内にあり、先行する列の後端にある重なり合ったヒンジ・アイ部の第2の組の複数の開口に配置されている第1のヒンジピン部材;及び
    先行の列の後端にある重なり合ったヒンジ・アイ部の第1の組の複数の開口の制限された領域内にあり、後続の列の前端にある重なり合ったヒンジ・アイ部の複数の開口の制限された領域に配置されている第2のヒンジピン部材の構成であって;
    前記第1と第2のヒンジピン部材には、前記ベルトが関節運動するとき、互いに揺動する相対する面が含まれている構成のもの。
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