上述した従来例の技術は、受信側の移動通信端末装置において、受信した絵文字メールの内容を、送信者(作成者)の意図通りに表示できるという観点からは、優れたものである。しかしながら、従来例では、移動通信端末装置における絵文字メールの表示処理を行うアプリケーションが複数ある場合には、アプリケーションごとに絵文字ライブラリを有することになる。このため、1つの移動通信端末装置において、重複して絵文字情報を記憶することとなる場合があった。
また、従来例では、移動通信端末装置における絵文字メールの表示処理を行うアプリケーションが1つの場合であっても、アプリケーションが有する絵文字ライブラリには当初は絵文字が登録されていない。このため、使用当初からある程度の数の絵文字メールを受信するまでは、絵文字メールを受信するたびに、受信した絵文字メールに含まれる全てあるいはほぼ全ての絵文字の情報をダウンロードすることが必要であった。このため、受信した絵文字メールを表示するために多くの時間を要することとなっていた。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができるメール通信方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができる通信システムを提供することを目的とする。
本発明のメール通信方法は、複数の移動通信端末装置と、絵文字情報及び前記複数の移動通信端末装置それぞれが有する絵文字データベースに格納された内容を管理する絵文字管理サーバを含む移動通信網とを備える通信システムにおいて絵文字を含むメールの通信を行うためのメール通信方法であって、第1移動通信端末装置において絵文字を含むメールを作成し、前記第1移動通信端末装置から、前記絵文字管理サーバを介して、第2移動通信端末装置へ前記メールを送信するメール送信工程と;前記絵文字管理サーバが、前記メールに含まれる絵文字と前記第2移動通信端末装置が備える絵文字データベースに格納された絵文字とを比較し、前記メールに含まれる絵文字に前記第2移動通信端末装置が有する絵文字データベースに格納された絵文字に含まれない差分絵文字がある場合には、前記差分絵文字のコード情報及びフォント情報を含む差分絵文字情報を前記メールに付加して前記第2移動通信端末装置へ転送する比較転送工程と;前記第2移動通信端末装置において、前記差分絵文字情報を前記メールとともに受信した場合には前記第2移動通信端末装置が備える絵文字データベース及び前記差分絵文字情報を参照して前記メールを表示するとともに、前記差分絵文字情報を前記メールとともに受信しなかった場合には前記第2移動通信端末装置が備える絵文字データベースを参照して前記メールを表示するメール表示工程と;を備えるメール通信方法である。
このメール通信方法では、まず、メール送信工程において、利用者の指令に応じて、第1移動通信端末装置が、絵文字を含むメールを作成し、前記絵文字管理サーバを介して、第2移動通信端末装置へ前記メールを送信する。引き続き、比較転送工程において、絵文字管理サーバが、当該メールに含まれる絵文字と第2移動通信端末装置が備える絵文字データベースに格納された絵文字とを比較する。この比較の結果、当該メールに含まれる絵文字に第2移動通信端末装置が有する絵文字データベースに格納された絵文字に含まれない差分絵文字がある場合には、その差分絵文字のコード情報及びフォント情報を含む差分絵文字情報を当該メールに付加して第2移動通信端末装置へ転送する。この結果、現状の第2移動通信端末装置の絵文字データベースを用いてでは表示できない差文絵文字情報のみが、現状の第2移動通信端末装置に自動的に通知される。
次に、メール表示工程において、第2移動通信端末装置では、差分絵文字の情報を当該メールとともに受信した場合には、第2移動通信端末装置が備える絵文字データベース及び差分絵文字の情報を参照して、当該メールの内容が表示される。一方、第2移動通信端末装置では、差分絵文字の情報を当該メールとともに受信しなかった場合には、第2移動通信端末装置が備える絵文字データベースのみを参照して、当該メールの内容が表示される。
すなわち、本発明のメール通信方法では、絵文字メールを受信する移動通信端末装置が保有している絵文字データベース内に登録されていない絵文字を当該絵文字メールが含んでいる場合には、絵文字管理サーバが、差分絵文字の情報を付加して、絵文字メールを転送するようになっている。この結果、絵文字を受信する移動通信端末装置にとって、受信した絵文字メールを正しく表示するために、当該移動通信端末装置にとって新たに必要となる絵文字情報のみが自動的に通知されるようになっている。したがって、本発明のメール通信方法によれば、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができる。
本発明のメール通信方法では、前記第2移動通信端末装置において、前記差分絵文字情報を表示する差分絵文字情報表示工程と;前記表示された差分絵文字情報を参照しつつ行われた更新操作に従って、前記第2移動通信端末装置が有する絵文字データベースを更新する差分絵文字情報に基づく更新工程と;前記第2移動通信端末装置が、前記差分絵文字情報に基づく更新工程における更新内容を前記絵文字管理サーバへ通知する差分絵文字情報に基づく更新内容通知工程と;を更に備えることができる。
この場合には、差分絵文字情報表示工程において、絵文字メールとともに受信した差分絵文字の情報が、第2移動通信端末装置の表示部に表示される。この差分絵文字の情報を参照しつつ、第2移動通信端末装置の利用者が、差分絵文字情報に基づく更新工程において、差分絵文字のうちで気に入った絵文字や今後必要になると予想される絵文字の情報を、第2移動通信端末装置が有する絵文字データベースに新たに登録する。この新たな絵文字の登録に対して、絵文字データベースの空きスペースが足りないときには、それまで当該絵文字データベースに登録されていた絵文字のうちで必要性が低いと推測される絵文字を削除することにより、新たな絵文字の登録用の領域を確保するようにする。
こうして、絵文字データベースの更新が行われると、差分絵文字情報に基づく更新内容通知工程において、第2移動通信端末装置が、差分絵文字情報に基づく更新工程における更新内容を絵文字管理サーバへ通知する。絵文字管理サーバでは、差分絵文字情報に基づく更新工程における更新内容を受けて、第2移動通信端末装置が有する絵文字データベースに格納された内容の管理情報を更新し、以後の第2移動通信端末装置への絵文字メールに関する処理の準備をする。
このように、差分絵文字情報に基づく移動通信端末装置における絵文字データベースの更新を行うことができることにすることより、移動通信端末装置の利用者は、その趣味観等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
また、本発明のメール通信方法では、前記絵文字管理サーバから、前記絵文字管理サーバにおける統括絵文字データベースの最新更新情報である絵文字最新情報を前記複数の移動通信端末装置の少なくとも1つに通知する絵文字最新情報通知工程と;前記絵文字最新情報を受けた移動通信端末装置において、前記絵文字最新情報を表示する絵文字最新情報表示工程と;前記表示された絵文字最新情報を参照しつつ、前記絵文字最新情報を受けた移動通信端末装置が有する絵文字データベースを更新する絵文字最新情報に基づく更新工程と;前記絵文字最新情報に基づく更新を行った移動通信端末装置が、前記絵文字データベース更新工程における更新内容を前記絵文字管理サーバへ通知する絵文字最新情報に基づく更新内容通知工程と;を更に備えることができる。
この場合には、絵文字管理サーバが、自発的に又は移動通信端末装置からの要求を受けて、絵文字最新情報通知工程において、絵文字最新情報を移動体端末装置に通知する。ここで、「絵文字最新情報」とは、移動通信端末装置の新機種の発売に伴い、新たに追加された絵文字の情報や、各絵文字の使用頻度ランキングにおける上位の所定数の絵文字の情報等をいう。なお、絵文字管理サーバが自発的に絵文字最新情報を通知する場合には、絵文字管理サーバが絵文字データベースに格納された内容を管理している全ての移動通信端末装置が、絵文字最新情報の通知の対象となる。また、絵文字管理サーバが要求を受けて絵文字最新情報を通知する場合には、その要求を発行した移動通信端末装置が、絵文字最新情報の通知の対象となる。
引き続き、絵文字最新情報表示工程において、絵文字最新情報を受けた移動通信端末装置が、その表示部に絵文字最新情報を表示する。この絵文字最新情報を参照しつつ、絵文字最新情報を受けた移動通信端末装置の利用者が、絵文字最新情報に基づく更新工程において、最新絵文字のうちで気に入った絵文字や今後必要になると予想される絵文字の情報を、絵文字データベースに新たに登録する。この新たな絵文字の登録に対して、絵文字データベースの空きスペースが足りないときには、それまで当該絵文字データベースに登録されていた絵文字のうちで必要性が低いと推測される絵文字を削除することにより、新たな絵文字の登録用の領域を確保するようにする。
こうして、絵文字データベースの更新が行われると、絵文字最新情報に基づく更新内容通知工程において、絵文字データベースの更新を行った移動通信端末装置が、絵文字最新情報に基づく更新工程における更新内容を絵文字管理サーバへ通知する。絵文字管理サーバでは、絵文字最新情報に基づく更新工程における更新内容を受けて、移動通信端末装置が有する絵文字データベースに格納された内容の管理情報を更新し、以後の絵文字メールに関する処理の準備をする。
このように、絵文字最新情報に基づく移動通信端末装置における絵文字データベースの更新を行うことができることにすることより、移動通信端末装置の利用者は、その趣味観や流行等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
本発明の通信システムは、絵文字を含むメールを送受信する複数の移動通信端末装置と、前記複数の移動通信端末装置それぞれが有している絵文字情報を管理する絵文字管理サーバを含む移動通信網とを備える通信システムであって、前記絵文字管理サーバが、前記複数の移動端末装置それぞれが有している絵文字情報が登録された統括絵文字データベースと;前記複数の移動通信端末装置それぞれから送信された絵文字を含むメールを受信し、前記メールに含まれる絵文字と、前記メールを受信すべき移動通信端末装置が備える絵文字データベースに格納された絵文字と比較し、前記メールに含まれる絵文字に、前記メールを受信すべき移動通信端末装置が有する絵文字データベースに格納された絵文字に含まれない差分絵文字があるか否かを判定する比較判定手段と;前記比較判定手段による判定結果が否定的であった場合には、前記メールを、前記メールを受信すべき移動通信端末装置へ転送し、前記比較判定手段による判定結果が肯定的であった場合には、前記メールとともに前記差分絵文字のコード情報及びフォント情報を含む差分絵文字情報を前記メールに付加して、受信すべき移動通信端末装置へ転送するメール転送手段と;を備え、前記複数の移動通信端末装置それぞれが、前記絵文字管理サーバが管理している絵文字情報の少なくとも一部が登録された絵文字データベースと;前記絵文字データベースを参照しつつ、絵文字を含む送信メールを作成するための送信メール作成手段と;前記送信メールを、前記絵文字管理サーバを介して他の移動通信端末装置へ向けて送信するメール送信手段と;前記絵文字管理サーバを介した受信メールとともに、前記差分絵文字情報を受信した場合には、前記絵文字データベース及び前記差分絵文字情報を参照して前記メールを表示し、前記受信メールとともに前記差分絵文字情報を受信しなかった場合には、前記絵文字データベースを参照して前記受信メールを表示させる受信メール表示処理手段と;を備える通信システムである。
この通信システムでは、複数の移動通信端末装置における一の移動通信端末装置の送信メール作成手段により、利用者の指令に応じ、絵文字データベースを利用して、絵文字を含むメールが作成される。そして、一の移動通信端末装置のメール送信手段により、当該メールが絵文字管理サーバを介して他の移動通信端末装置へ向けて送信される。当該メールを受けた絵文字管理サーバでは、比較判定手段により、当該メールに含まれる絵文字と当該他の移動通信端末装置が備える絵文字データベースに格納された絵文字とが比較され、当該メールに含まれる絵文字に当該他の移動通信端末装置が有する絵文字データベースに格納された絵文字に含まれない差分絵文字があるか否かが判定される。この判定が肯定的であった場合には、転送手段により、差分絵文字の情報が当該メールされて、当該他の移動通信端末装置へ転送される。
当該メールを受けた他の移動通信端末装置では、受信メール表示処理手段により、差分絵文字の情報を当該メールとともに受信した場合には、当該他の移動通信端末装置が備える絵文字データベース及び差分絵文字の情報を参照して、当該メールの内容が表示される。一方、差分絵文字の情報を当該メールとともに受信しなかった場合には、当該他の移動通信端末装置が備える絵文字データベースのみを参照して、当該メールの内容が表示される。
すなわち、本発明の通信システムでは、上述した本発明のメール通信方法を使用して、絵文字メールの通信を行うことができる。したがって、本発明の通信システムによれば、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができる。
本発明の通信システムでは、前記複数の移動通信端末装置それぞれは、前記差分絵文字情報を表示させる差分絵文字情報表示手段と;前記表示された差分絵文字情報を参照しつつ行われた更新操作に従って、前記絵文字データベースを更新し、更新内容を前記絵文字管理サーバへ通知する差分絵文字情報に基づく更新手段と;を更に備える構成とすることができる。
この場合には、差分絵文字情報表示手段による差分絵文字の情報の表示結果を参照しつつ、利用者が、差分絵文字情報に基づく更新手段を利用して、差分絵文字のうちで気に入った絵文字や今後必要になると予想される絵文字の情報を、絵文字データベースに新たに登録することができる。このため、移動通信端末装置の利用者は、その趣味観等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
また、本発明の通信システムでは、前記絵文字管理サーバは、前記統合絵文字サーバの最新更新情報である絵文字最新情報を前記移動通信端末装置の少なくとも1つに通知する絵文字最新情報通知手段を更に備え、前記移動通信端末装置それぞれは、前記絵文字最新情報を表示させる絵文字最新情報表示手段と;前記表示された絵文字最新情報を参照しつつ行われた更新操作に従って、前記絵文字データベースを更新し、更新内容を前記絵文字管理サーバへ通知する絵文字最新情報に基づく更新手段と;を更に備える構成とすることができる。
この場合には、絵文字管理サーバが、自発的に又は移動通信端末装置からの要求を受けると、絵文字最新情報通知手段により、絵文字最新情報が移動体端末装置に通知される。なお、絵文字管理サーバが自発的に絵文字最新情報を通知する場合には、絵文字管理サーバが絵文字データベースに格納された内容を管理している全ての移動通信端末装置が、絵文字最新情報の通知の対象となる。また、絵文字管理サーバが要求を受けて絵文字最新情報を通知する場合には、その要求を発行した移動通信端末装置が、絵文字最新情報の通知の対象となる。
絵文字最新情報を受けた移動通信端末装置では、絵文字最新情報表示手段により絵文字最新情報が表示される。この絵文字最新情報を参照しつつ、利用者が、絵文字最新情報に基づく更新手段を利用して、最新絵文字のうちで気に入った絵文字や今後必要になると予想される絵文字の情報を、絵文字データベースに新たに登録する。このため、利用者は、その趣味観や流行等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
以上説明したように、本発明のメール通信方法によれば、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができるという効果を奏する。
また、本発明の通信システムによれば、本発明のメール通信方法を使用してメール通信を行うことができるので、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができるという効果を奏する。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を、図1〜図11を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る通信システム100の構成が模式的に示されている。図1に示されるように、この通信システム100は、(a)携帯電話101,102,103,…と、(b)携帯電話101,102,103,…それぞれと無線通信を行う基地局511,512,513,…と、(c)携帯電話101,102,103,…間におけるメールの転送を管理するメールサーバ52と、(d)基地局511,512,513,…及びメールサーバ52を相互に接続するネットワーク53とを備えている。なお、実際の通信システムにおいては複数種類のサーバが協調して管理を行っているが、図1においては1つに簡略化している。
携帯電話10j(j=1,2,…)それぞれは、図2及び図3で総合的に示されるように、ハードウエア的には互いに同様に構成されている。ここで、図2(A)には、携帯電話10j(j=1,2,…)の外観の正面図が示され、図2(B)には、携帯電話10jの外観の裏面図が示されている。また、図3には、携帯電話10のハードウエア的な機能ブロック構成が示されている。
図2及び図3において総合的に示されるように、携帯電話10jは、(a)制御部21と、送受信部22と、絵文字データベース25が実装された記憶部24とを備える携帯電話本体11と、(b)電話番号を制御部21へ入力するためのテンキー、及び、動作モードの切替等の各種指令を制御部21へ入力するためのファンクションキーを有する操作部12と、(c)制御部21による指令に応じて、操作案内、動作状況、受信メッセージ等を表示する液晶表示装置を有する表示部13とを備えている。また、携帯電話10jは、(d)通話時に通信相手から送られてきた音声信号を再生する通話用スピーカ14と、(e)通話時に音声を入力するためのマイクロフォン15と、(f)制御部21による指令に応じて、着信音や案内音を発生するための案内用スピーカ16とを備えている。更に、携帯電話10jは、(g)送受信部22と接続され、基地局との間で無線信号を授受するためのアンテナ17とを備えている。
制御部21は、通常の携帯電話の機能を果たすための要素に加えて、絵文字メール関連の処理のために、図4に示されるように、(i)利用者が表示部13を参照しつつ行う操作部12からの入力に応じ、絵文字データベース25を適宜参照してメールを作成し、記憶部24に格納するメール作成部31と、(ii)利用者による操作部12からのメール送信指令に応じて、記憶部24に格納されている未送信メールを送信するとともに、受信メールを記憶部24に格納するといったメールの送受信処理を行うメール送受信処理部32と、(iii)記憶部24に格納された受信メールの表示部13への表示処理を行う受信メール表示処理部33とを備える。また、制御部21は、(iv)メールサーバから通知された絵文字情報や絵文字データベース25内の絵文字情報の表示部13への表示処理を行う絵文字表示処理部34と、(v)表示部13を見ながら行われる利用者による操作部12からの更新指令に応じて、絵文字データベース25内の絵文字情報の更新処理を行う絵文字更新処理部35とを備えている。さらに、制御部21は、(vi)送信メール又は受信メールで使用された絵文字の使用回数の累計を行い、記憶部24に格納する累計部36を備えている。
ここで、絵文字データベース25には、図5に示されるように、絵文字コード(j,k)(k=1,2,…)をキーとして、それぞれの使用の累計回数と絵柄のフォント情報とが登録されている。
なお、上記の制御部21は、中央処理装置(CPU)、デジタル信号処理装置(DSP)等を備えており、上述した制御部21の構成要素はプログラムとして構成されている。
メールサーバ52は、図6に示されるように、(a)ネットワーク53を介した通信を行う送受信部61と、(b)すべての機種の絵文字情報及び携帯電話10jそれぞれの絵文字データベース25における絵文字の登録情報を格納する統括絵文字データベース62とを備えている。また、メールサーバ52は、(c)発信元の携帯電話10mから送受信部61を介して受信した絵文字メールに送信先の携帯電話10nの絵文字データベース25に登録されていない絵文字が含まれているか否かを判定し、携帯電話10nの絵文字データベース25に登録されていないが当該絵文字メールに含まれている差分絵文字の情報を用意する比較判定部64と、(d)比較判定部64から通知された絵文字メールに差分絵文字があった場合には差分絵文字の情報を送信先の携帯電話10nへ転送するメール転送部65とを備えている。また、メールサーバ52は、(e)携帯電話10j(j=1,2,…)それぞれから送受信部61を介して受けた、携帯電話10jにおける絵文字データベース25に伴う統括絵文字データベース62の更新要求に応じて、統括絵文字データベース62を更新する更新部63と、(f)統括絵文字データベース62における登録絵文字に関する最新情報を携帯電話10j(j=1,2,…)それぞれに通知する最新情報通知部66とを備える。さらに、メールサーバ52は、(g)メールで使用された絵文字の使用回数の累計を行い、統括絵文字データベース62に格納する累計部67を備えている。
ここで、統括絵文字データベース62は、図7(A)に示されるように、携帯電話の全機種の絵文字情報が格納された領域ADTと、携帯電話10j(j=1,2,…)それぞれの絵文字データベース25における登録情報が格納された領域PDTとを有している。ここで、領域ADTには、図7(B)に示されるように、絵文字コードp(p=1,2,…)をキーとして、それぞれの使用の累計回数と絵柄のフォント情報とが登録されている。また、領域PDTは、携帯電話10j(j=1,2,…)ごとの領域PDTjを有しており、領域PDTjには、絵文字コード(j,k)(k=1,2,…)のみが格納されている。
なお、メールサーバ52は、計算機システムとして構築することが可能であり、この場合には、上記の更新部63、比較判定部64、メール転送部65、最新情報通知部66及び累計部67の機能をプログラムにより実現することができる。
次に、以上のように構成された本第1の実施形態に係る通信システム100における動作について説明する。
まず、メールサーバ52の統括絵文字データベース62への絵文字情報の登録について、主に図8を参照して説明する。ここで、図8は、縦軸を時間軸とし、統括絵文字データベース62への情報の登録動作のシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。
統括絵文字データベース62に登録される情報には、すべての機種の絵文字情報及び携帯電話10jそれぞれの絵文字データベース25における絵文字の登録情報とがある。このうちすべての機種の絵文字情報は、コンパクトディスクやDVD等の記憶媒体MDKの格納データとして供給されたり、上述したネットワーク53を介した通信データとして供給されたりする。こうして供給されたすべての機種の絵文字情報は、統括絵文字データベース62の領域ADTに格納される。かかる領域ADTへの新規な絵文字情報の登録は、新たな機種が発表され、新たな絵文字が追加されるたびに行われる。
また、携帯電話10jそれぞれの絵文字データベース25における絵文字の登録情報は、携帯電話10jが統括絵文字データベース62を利用したサービスに加入したときに、携帯電話10jからその絵文字データベース25に登録されている絵文字の絵文字コード(j,k)(k=1,2,…)がネットワーク53を介してメールサーバ52に通知される。この通知を受けたメールサーバ52では、更新部63が、統括絵文字データベース62の領域PDT内に携帯電話10j用の領域PDTjを確保し、その領域PDTj内に絵文字コード(j,k)(k=1,2,…)を格納する。なお、領域PDTj内の登録内容の更新については後述する。
次に、通信システム100における絵文字メールの携帯電話10jによる送受信動作について、主に図9を参照して説明する。ここで、図9は、縦軸を時間軸とし、送信元における絵文字メールの作成から送信先における絵文字メール表示までのシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。なお、以下においては、送信元を携帯電話10m、送信先を携帯電話10nとして説明する。
まず、携帯電話10mにおいて、絵文字メールを作成する。この絵文字メールの作成にあたっては、利用者が表示部13を参照しつつ行われる操作部12からの入力に従って、メール作成部31が絵文字メールを作成する。メール作成部31による絵文字メールの作成では、絵文字データベース25を適宜参照する。そして、絵文字メールの作成が終了すると、メール作成部31は、当該絵文字メールを記憶部24に格納する。
引き続き、利用者が操作部12を操作して当該絵文字メールの送信を指令すると、メール送受信部32が、当該絵文字メールを記憶部24から読み出す。そして、メール送受信部32は、当該絵文字メールを、送受信部22を介して送信する。
こうして携帯電話10mから送信された絵文字メールは、メールサーバ52により受信される。メールサーバ52では、比較判定部64が、当該絵文字メールを受け、当該絵文字メールにおいて指定された送信先の携帯電話10nの絵文字データベース25に登録されていない絵文字が含まれているか否かを、当該絵文字メールに含まれる絵文字コードと統括絵文字データベース62の領域PDTnに格納された絵文字コード(n,k)とを比較することにより判定する。この判定が否定的であった場合には、比較判定部64は、当該絵文字メールを転送部65へ送る。
一方、判定が肯定的であった場合には、比較判定部64は、携帯電話10nの絵文字データベース25に登録されていないが当該絵文字メールに含まれている差分絵文字の情報を統括絵文字データベース62の領域ADTから読み出す。そして、比較判定部64は、当該絵文字メール及び差分絵文字の情報を転送部65へ送る。転送部65は、比較判定部64から受けた絵文字メール及び差分絵文字の情報が在る場合にはその差分絵文字の情報(以下、「絵文字メール等」と呼ぶ)を、送受信部61を介して携帯電話話10nへ向けて送信する。
携帯電話話10nでは、メール表示処理部33が送受信部22を介して絵文字メール等を受ける。なお、差分絵文字の情報については、絵文字表示処理部34も受信するようになっている。そして、差分絵文字の情報は、メール表示処理部33のバッファメモリ及び絵文字表示処理部34のバッファメモリに記憶される。ここで、これらのバッファメモリを共通化し、メール表示処理部33及び絵文字表示処理部34の共用資源とする構成とすることができる。
そして、受信メール表示処理部33は、差分絵文字の情報を絵文字メールとともに受信した場合には、携帯電話話10nの絵文字データベース25及び差分絵文字の情報を参照して、当該絵文字メールの内容を表示部13に表示する。一方、メール表示処理部33は、差分絵文字の情報を絵文字メールとともに受信しなかった場合には、携帯電話話10nの絵文字データベース25のみを参照して、当該絵文字メールの内容を表示部13に表示する。こうして、送信者である携帯電話10mの利用者の意図した通りの絵文字メールの内容が、送信先である携帯電話10nの表示部13に表示され、受信者である携帯電話10nの利用者に提供される。
次に、携帯電話10j(j=1,2,…)それぞれにおける絵文字データベース25の更新について、図10及び図11を参照して説明する。ここで、図10は、縦軸を時間軸とし、上述した差分絵文字に基づく絵文字データベース25の更新動作のシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。また、図11は、縦軸を時間軸とし、後述する絵文字最新情報に基づく絵文字データベース25の更新動作のシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。
差分絵文字に基づく絵文字データベース25の更新に際しては、図10に示されるように、まず、利用者の操作部12からの指令入力に応じて、携帯電話10jの絵文字表示処理部34が、メールサーバ52から受けた差分絵文字の情報を表示部13に表示する。この差分絵文字の情報の表示を見つつ、利用者が、差分絵文字のうちで新たに絵文字データベース25に登録することを希望する登録希望絵文字を、操作部12を操作して指定する。この指定を受けた絵文字更新処理部35では、指定された登録希望絵文字を追加する容量分以上の空き領域が絵文字データベース25にあるか否かを判定する。この判定が肯定的であった場合には、絵文字データベース25の空き領域に登録希望絵文字を格納する。
一方、判定が否定的であった場合には、絵文字更新処理部35は、絵文字データベース25に既に登録されている絵文字のうち使用の累計回数が少ない絵文字の情報を絵文字データベース25から読み出し、削除候補絵文字として表示部13に表示する。また、絵文字更新処理部35は、絵文字データベースの空き容量が何文字分に該当するかを表示部13に表示する。これらの表示を見た利用者は、登録希望絵文字、削除候補絵文字及び空き容量情報を比較考量して、新たに登録すべき絵文字及び削除すべき絵文字を、操作部12を操作して指定する。この指令を受けた絵文字更新処理部35は、指定された削除すべき絵文字を絵文字データベース25から削除し、指定された登録すべき絵文字を絵文字データベース25に格納する。
引き続き、絵文字更新処理部35は、絵文字データベース25の更新内容をパラメータとして、統括絵文字データベース62の更新要求を、送受信部22を介してメールサーバ52へ向けて送信する。この更新要求を受けたメールサーバ52では、更新部63が、統括データベース62内の領域PDTjを、更新要求のパラメータとして受けた携帯電話10jからの絵文字データベース25の更新内容に基づいて更新する。
こうして、差分絵文字情報に基づく携帯電話10jにおける絵文字データベース25の更新、及び、当該更新に応じた統括絵文字データベース62の更新が行われる。
なお、上記の絵文字データベース25の更新を一文字ずつ行うことにする場合には、空き領域情報の表示は不要となる。
絵文字最新情報に基づく絵文字データベース25の更新に際しては、図11に示されるように、まず、メールサーバ52の最新情報通知部66が、定期的に又は携帯電話10jからの個別的な絵文字最新情報の要求に応じて、統括絵文字データベース62に登録された絵文字情報に関する絵文字最新情報を抽出する。ここで、最新情報とは、新しい機種の発売に応じて新たに統括絵文字データベース62に登録された絵文字の情報、使用累計回数のランキング情報等である。こうして抽出された絵文字最新情報を、最新情報通知部66が送受信部61を介して携帯電話10jへ通知する。なお、定期的な通知の場合には、絵文字最新情報は全ての携帯電話10jへ通知され、個別的な通知の場合には、絵文字最新情報の要求を発行した携帯電話10jへ通知される。
この最新情報を受けた携帯電話10jでは、絵文字表示処理部34が、メールサーバ52から受けた絵文字最新情報を表示部13に表示する。この差分絵文字の情報の表示を見つつ、利用者が、差分絵文字のうちで新たに絵文字データベース25に登録することを希望する登録希望絵文字を、操作部12を操作して指定する。
引き続き、上述した差分絵文字情報に基づく更新の場合と同様にして、携帯電話10jにおける絵文字データベース25の更新、及び、当該更新に応じた統括絵文字データベース62の更新が行われる。
以上で説明したように、本第1の実施形態によれば、送信元の携帯電話において、利用者の指令に応じて、絵文字を含むメールが作成され、メールサーバ52を介して、送信先の携帯電話へ向けて当該メールが送信される。引き続き、メールサーバ52が、当該メールに含まれる絵文字と送信先の携帯電話が備える絵文字データベース25に格納された絵文字とを比較する。この比較の結果、当該メールに含まれる絵文字に送信先の携帯電話が有する絵文字データベース25に格納された絵文字に含まれない差分絵文字がある場合には、その差分絵文字の情報を当該メールに付加して送信先の携帯電話へ転送する。そして、送信先の携帯電話では、差分絵文字の情報を当該メールとともに受信した場合には、送信先の携帯電話が備える絵文字データベース25及び差分絵文字の情報を参照して、当該メールの内容が表示される。一方、送信先の携帯電話では、差分絵文字の情報を当該メールとともに受信しなかった場合には、送信先の携帯電話が備える絵文字データベース25のみを参照して、当該メールの内容が表示される。
すなわち、本第1の実施形態では、絵文字メールを受信する携帯電話が保有している絵文字データベース25内に登録されていない絵文字を当該絵文字メールが含んでいる場合には、メールサーバ52が、差分絵文字の情報を自動的に付加して、絵文字メールを転送するようになっている。したがって、本第1の実施形態によれば、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができる。
また、差分絵文字に基づいて、送信先の携帯電話が保有する絵文字データベースを更新するとともに、当該更新に応じた統括絵文字データベース62の更新を行うことができる。このため、携帯電話の利用者は、その趣味観等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
また、絵文字最新情報に基づいて、各携帯電話が保有する絵文字データベースを更新するとともに、当該更新に応じた統括絵文字データベース62の更新を行うことができる。このため、携帯電話の利用者は、その趣味観や流行等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態を、図12〜図18を参照しつつ説明する。この第2の実施形態に係る通信システムでは、携帯電話10j(j=1,2,…)における制御部21の構成、及び、メールサーバ52の構成が、上述した第1の実施形態と異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。なお、以下の説明においては、第1の実施形態の場合と同一又は同等の符号を付し、重複する説明を省略する。
本第2の実施形態における携帯電話10jの制御部21は、図12に示されるように、上述した第1の実施形態の制御部21(図4参照)と比べて、絵文字更新処理部35に代えて、絵文字データベース25の更新のみを行う絵文字更新処理部35’を備える点、並びに、比較判定部37及び差分絵文字要求部38を更に備える点が異なっている。なお、絵文字データベース25には、第1の実施形態の場合と同様のデータが格納されている。
ここで、比較判定部37は、受信した絵文字メールに絵文字データベース25に登録されていない絵文字が含まれているか否かを判定する。また、差分絵文字要求部38は、比較判定部37における判定が肯定的な場合に、差分絵文字の情報の要求をメールサーバ52に行う。
本第2の実施形態のメールサーバ52は、図13に示されるように、上述した第1の実施形態の制御部21(図4参照)と比べて、更新部63及び比較判定部64を備えない点、及び、携帯電話10jからの差分絵文字の情報の要求に応じて、差分絵文字の情報を携帯電話10jか通知する差分絵文字通知部68を備える点が異なっている。なお、本実施形態における統括絵文字データ62は、図14(A)に示されるように、携帯電話の全機種の絵文字情報が格納された領域ADTのみを有している。ここで、領域ADTには、図14(B)に示されるように、第1の実施形態における領域ADTと同様に、絵文字コードp(p=1,2,…)をキーとして、それぞれの使用の累計回数と絵柄のフォント情報とが登録されている。
なお、メールサーバ52は、計算機システムとして構築することが可能であり、この場合には、上記のメール転送部65、最新情報通知部66、累計部67及び差分絵文字通知部68の機能をプログラムにより実現することができる。
次に、以上のように構成された本第2の実施形態に係る通信システム100における動作について説明する。
まず、メールサーバ52の統括絵文字データベース62への絵文字情報の登録について、主に図15を参照して説明する。ここで、図5は、縦軸を時間軸とし、統括絵文字データベース62への情報の登録動作のシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。
統括絵文字データベース62に登録される情報は、すべての機種の絵文字情報である。このすべての機種の絵文字情報は、第1の実施形態の場合と同様に、コンパクトディスクやDVD等の記憶媒体MDKの格納データとして供給されたり、上述したネットワーク53を介した通信データとして供給されたりする。こうして供給されたすべての機種の絵文字情報は、統括絵文字データベース62の領域ADTに格納される。かかる領域ADTへの新規な絵文字情報の登録は、第1の実施形態の場合と同様に、新たな機種が発表され、新たな絵文字が追加されるたびに行われる。
次に、絵文字メールの携帯電話10jによる送受信動作について、主に図16を参照して説明する。ここで、図16は、縦軸を時間軸とし、送信元における絵文字メールの作成から送信先における絵文字メール表示までのシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。なお、以下においては、送信元を携帯電話10m、送信先を携帯電話10nとして説明する。
まず、携帯電話10mにおいて、第1の実施形態の場合と同様にして、絵文字メールを作成し、記憶部24に格納する。引き続き、利用者が操作部12を操作して当該絵文字メールの送信を指令すると、メール送受信処理部32が、第1の実施形態の場合と同様にして、当該絵文字メールを記憶部24から読み出し、送受信部22を介して送信する。
こうして携帯電話10mから送信された絵文字メールは、メールサーバ52により受信される。メールサーバ52では、メール転送部65が、当該絵文字メールを受け、送受信部61を介して携帯電話10nへ向けて送信する。
携帯電話話10nでは、受信メール表示処理部33及び比較判定部37が送受信部22を介して絵文字メールを受ける。絵文字メールを受けた比較判定部37は、当該絵文字メールに、絵文字データベース25に登録されていない絵文字が含まれているか否かを、当該絵文字メールに含まれる絵文字コードと、絵文字データベース25内の絵文字コード(n,k)とを比較することにより判定する。この判定が否定的であった場合には、受信メール表示処理部33が、絵文字データベース25のみを参照して、当該絵文字メールの内容を表示部13に表示する。
一方、判定が肯定的であった場合には、比較判定部37が、その旨及び差分絵文字の種類(絵文字コード)を差分絵文字要求部38へ通知する。この通知を受けた差分絵文字要求部38は、差分絵文字の種類をパラメータとして、差分絵文字の情報の要求を、送受信部22を介してメールサーバ52へ向けて送信する。
差分絵文字の情報の要求を受けたメールサーバ52では、差分絵文字通知部68が、統括絵文字データベース62から、パラメータとして指定された差分絵文字の種類それぞれ応じた差分絵文字の情報を読み出す。そして、差分絵文字通知部68は、読み出された差分絵文字の情報を、送受信部62を介して携帯電話10mへ向けて送信する。
携帯電話10mでは、差分絵文字の情報を受信メール表示処理部33及び絵文字表示処理部34で受ける。そして、受信メール表示処理部33は、携帯電話話10nの絵文字データベース25及び差分絵文字の情報を参照して、当該絵文字メールの内容を表示部13に表示する。こうして、送信者である携帯電話10mの利用者の意図した通りの絵文字メールの内容が、送信先である携帯電話10nの表示部13に表示され、受信者である携帯電話10nの利用者に提供される。
次に、携帯電話10k(k=1,2,…)それぞれにおける絵文字データベース25の更新について、図17及び図18を参照して説明する。ここで、図17は、縦軸を時間軸とし、上述した差分絵文字に基づく絵文字データベース25の更新動作のシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。また、図18は、縦軸を時間軸とし、後述する絵文字最新情報に基づく絵文字データベース25の更新動作のシーケンスを示すシーケンス(時系列)図である。
差分絵文字の情報に基づく絵文字データベース25の更新は、図17に示されるように、第1の実施形態の場合における差分絵文字に基づく絵文字データベース25の更新までと同様にして、行われる。すなわち、まず、利用者の操作部12からの指令入力に応じて、携帯電話10kの絵文字表示処理部34が、メールサーバ52から受けた差分絵文字の情報を表示部13に表示する。この差分絵文字の情報の表示を見つつ、利用者が、差分絵文字のうちで新たに絵文字データベース25に登録することを希望する登録希望絵文字を、操作部12を操作して指定する。この指定を受けた絵文字更新処理部35’では、指定された登録希望絵文字を追加する容量分以上の空き領域が絵文字データベース25にあるか否かを判定する。この判定が肯定的であった場合には、絵文字データベース25の空き領域に登録希望絵文字を格納する。
一方、判定が否定的であった場合には、絵文字更新処理部35’は、絵文字データベース25に既に登録されている絵文字のうち使用の累計回数が少ない絵文字の情報を絵文字データベース25から読み出し、削除候補絵文字として表示部13に表示する。また、絵文字更新処理部35’は、絵文字データベースの空き容量が何文字分に該当するかを表示部13に表示する。これらの表示を見た利用者は、登録希望絵文字、削除候補絵文字及び空き容量情報を比較考量して、新たに登録すべき絵文字及び削除すべき絵文字を、操作部12を操作して指定する。この指令を受けた絵文字更新処理部35’は、指定された削除すべき絵文字を絵文字データベース25から削除し、指定された登録すべき絵文字を絵文字データベース25に格納する。
なお、第1の実施形態の場合と同様に、上記の絵文字データベース25の更新を一文字ずつ行うことにする場合には、空き領域情報の表示は不要となる。
絵文字最新情報に基づく絵文字データベース25の更新は、図18に示されるように、第1の実施形態の場合における絵文字最新情報に基づく絵文字データベース25の更新までと同様にして、行われる。すなわち、まず、メールサーバ52の最新情報通知部66が、定期的に又は携帯電話10kからの個別的な絵文字最新情報の要求に応じて、統括絵文字データベース62に登録された絵文字情報に関する絵文字最新情報を抽出し、抽出された絵文字最新情報を、最新情報通知部66が送受信部61を介して携帯電話10jへ通知する。
この最新情報を受けた携帯電話10kでは、絵文字表示処理部34が、メールサーバ52から受けた絵文字最新情報を表示部13に表示する。この差分絵文字の情報の表示を見つつ、利用者が、差分絵文字のうちで新たに絵文字データベース25に登録することを希望する登録希望絵文字を、操作部12を操作して指定する。
引き続き、上述した差分絵文字情報に基づく更新の場合と同様にして、携帯電話10kにおける絵文字データベース25の更新が行われる。
以上で説明したように、本第2の実施形態によれば、送信元の携帯電話において、利用者の指令に応じて、絵文字を含むメールが作成され、メールサーバ52を介して、送信先の携帯電話へ向けて当該メールが送信される。引き続き、送信先の携帯電話において、当該メールに含まれる絵文字と送信先の携帯電話が備える絵文字データベース25に格納された絵文字とを比較する。この比較の結果、当該メールに含まれる絵文字に送信先の携帯電話が有する絵文字データベース25に格納された絵文字に含まれない差分絵文字がある場合には、その差分絵文字の種類をメールサーバ52へ通知する。この差分絵文字の種類を通知されたメールサーバ52は、差分絵文字の情報を当該送信先の携帯電話へ通知する。そして、送信先の携帯電話は、送信先の携帯電話が備える絵文字データベース25及び差分絵文字の情報を参照して、表示部13に、当該メールの内容が表示される。
すなわち、本第2の実施形態では、絵文字メールを受信した携帯電話が保有している絵文字データベース25内に登録されていない絵文字を当該絵文字メールが含んでいる場合には、当該絵文字メールを受信した携帯電話が、絵文字管理サーバから、差分絵文字の情報を自動的にダウンロードするようになっている。したがって、本第2の実施形態によれば、絵文字メールの通信に際して、利用者の利便性を向上することができる。
また、第1の実施形態と同様に、差分絵文字に基づいて、送信先の携帯電話が保有する絵文字データベースを更新するとともに、当該更新に応じた統括絵文字データベース62の更新を行うことができる。このため、携帯電話の利用者は、その趣味観等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
また、第1の実施形態と同様に、絵文字最新情報に基づいて、各携帯電話が保有する絵文字データベースを更新するとともに、当該更新に応じた統括絵文字データベース62の更新を行うことができる。このため、携帯電話の利用者は、その趣味観や流行等に応じた絵文字データベースの充実を図ることができる。
なお、上記の第1及び第2の実施形態では、本発明を携帯電話に適用したが、携帯電話以外の移動通信端末装置に本発明を適用することができるのは勿論である。
10…携帯電話(移動通信端末装置)、11…携帯電話本体、12…操作部、13…表示部、14…通話用スピーカ、15…マイクロフォン、16…案内用スピーカ、17…アンテナ、21…制御部、22…送受信部、24…記憶部、25…絵文字データベース、31…メール作成部(メール作成手段)、32…メール送受信処理部(メール送信手段)、33…受信メール表示処理部(受信メール表示処理手段)、34…絵文字表示処理部(差分絵文字情報表示手段、絵文字最新情報表示手段)、35,35’…絵文字更新処理部(差分絵文字情報に基づく更新手段、絵文字最新情報に基づく更新手段)、36…累計部、38…比較判定部(比較判定手段)、39…差分絵文字要求部(差分絵文字情報要求手段)、51…基地局、52…メールサーバ(絵文字管理サーバ)、53…ネットワーク、61…送受信部、62…統括絵文字データベース、63…更新部、64…比較判定部(比較判定手段)、65…メール転送部(メール転送手段)、66…最新情報通知部(絵文字最新情報通知手段)、67…累計部、68…差分絵文字通知部(差分絵文字情報通知手段)、100…通信システム。