JP4198777B2 - 集合帳票用紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表裏面に複数の帳票紙片を備え、ノンインパクトプリンターによって印字処理し得るようにした集合帳票用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータにより出力制御されるプリンターによって帳票を印字処理する場合にあって、例えば受渡し伝票等のような上下に重ね合わせられた複数の各帳票に同一内容を印字する場合には、裏カーボン加工あるいはノーカーボン加工が施された連続複写帳票に、ワイヤドットプリンター等のインパクトプリンターを用いて印字を施すようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年、パソコン用のプリンターとして、インパクトプリンターに比して小型であり、印字速度が速く、低価格化した電子写真方式あるいはインクジェット方式等の卓上型単片ノンインパクトプリンターが普及し、多くのユーザーが保有するプリンターがこのノンインパクトプリンターであるため、上記のような加圧により複写作用を得るインパクトプリンター用の連続複写帳票が使用できないという問題が生じている。
【0004】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、ノンインパクトプリンターによる印字を可能した、従来の連続複写帳票に代わる新規なる構成の集合帳票用紙の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一面側に剥離性圧着糊層が形成された横長矩形状の用紙を左右に略二等分する折り線を兼ねたミシン目を形成し、該ミシン目の左右両側の他面側に第一印字面部と第二印字面部を形成して、各印字面部を上下に分割する単一もしくは複数のミシン目で切り離し可能な複数の帳票紙片とし、前記折り線で用紙を二つ折りにして前記剥離性圧着糊層を介して剥離可能に疑似接合してなり、その表裏面の第一印字面部及び第二印字面部の各帳票紙片に印字が施される集合帳票用紙である。
【0006】
かかる構成にあって、第一印字面部と第二印字面部を、折り線で二つ折りにして剥離性圧着糊層を介して剥離可能に接合することにより、コンピュータにより出力制御される両面印字機能を備えたノンインパクトプリンターによって、第一印字面部及び第二印字面部の各帳票紙片に印字を一度で施すことができ、かつ、各帳票紙片には同一内容を印字することができる。また、表裏面の各帳票紙片は剥離性圧着糊層によって剥離可能であるとともに、ミシン目で切り離し可能であるから、従来の複写帳票と同様の用途に使用することができる。
【0007】
また、前記構成にあって、複数の帳票紙片の内、その任意の帳票紙片に複写防止加工を施したり、各帳票紙片に、綴じ孔を形成したりする構成が好適な実施態様として提案され得る。ここで、前記複写防止加工としては、網点や万線による隠し文字やマイクロ文字等からなる複写防止手段を適用することができ、このような複写防止加工を施すことにより、コピー機による帳票紙片の偽造を防止することができる。また、各帳票紙片に綴じ孔を形成することにより、各帳票紙片を保管する場合に、そのファイリングを容易に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施例を、図1〜図3について説明する。
1は、本発明にかかる集合帳票用紙を示す。2は、該集合帳票用紙1を構成する矩形状の用紙であって、該用紙2は、後述のプリンター仕様に適合するように、日本工業規格A列又はB列の縦横の比率に略一致する所定の大きさとなっており、該用紙2の一面側には、その全面に亘って剥離性圧着糊層3が形成されている。そして該用紙2を横長にした状態で、これを左右に略二等分する折り線xを兼ねたミシン目4が形成されており、該ミシン目4の左右両側に第一印字面部5aと第二印字面部5bが形成されている。また、この第一印字面部5aと第二印字面部5bを上下に略二等分するミシン目6が形成されており、該ミシン目6及び前記ミシン目4によって、個々に切り離し可能な四枚の帳票紙片7a,7b,7c,7dが構成されている。
【0009】
上記各帳票紙片7a,7b,7c,7dの表面には、使用目的に応じて、従来の受渡し伝票やその他の複写帳票等に形成されるものと同様の所定の書式欄8が夫々印刷される。また、これと同時に各帳票紙片7a,7b,7c,7dの内、その任意の帳票紙片7dに、複写防止加工を施すようにしてもよい。該複写防止加工は、網点や万線による隠し文字9aやマイクロ文字9b等からなる複写防止手段を印刷形成するものであって、このような隠し文字9aやマイクロ文字9bは、コピー機で複写すると隠し文字9aが表出したり、マイクロ文字9bが潰れて判読不能となることにより、偽造されたものであることが一目瞭然となるようになっている。また、各帳票紙片7a,7b,7c,7dには、その所定位置にファイリング用の綴じ孔10を夫々形成するようにしてもよい。
【0010】
そして、用紙2は、前記剥離性圧着糊層3が内側になるようして前記折り線xで二つ折りにされ、その対向する剥離性圧着糊層3相互を圧着することにより、第一印字面部5aと第二印字面部5bが剥離可能に接合される。これにより、図3に示すように、帳票紙片7a,7bと、帳票紙片7c,7dとを表裏面に備えた集合帳票用紙1が構成される。
【0011】
ここで、前記書式欄8を後述のプリンターによって形成処理することも可能であるが、大量の集合帳票用紙1を作成する場合において、各集合帳票用紙1間で共通する書式欄8を上記のように印刷することにより、コスト低減と処理時間の短縮を図ることができる。かかる印刷及びその次工程の二つ折り圧着加工は、通常、印刷業者によって行われ、これを発注した顧客に納品される。尚、集合帳票用紙1には、数十枚等の所定の枚数を一単位として、各単位毎に異なる通し番号のナンバリング11を各帳票紙片7a,7b,7c,7dに印刷することもできる。このように各単位毎にナンバリング11を施すことによって、集合帳票用紙1をどの顧客に納品したものかを一単位毎に管理することができるとともに、通し番号による各集合帳票用紙1の管理も可能となり、不正使用を防止することができる。
【0012】
上記のように作成された集合帳票用紙1には、その使用の都度、表裏面の帳票紙片7a,7bと帳票紙片7c,7dの各書式欄8に所要事項の印字が施される。かかる印字は、顧客が保有するパソコン等のコンピュータにより出力制御されるノンインパクトプリンターによって一枚づつプリント処理することができ、各帳票紙片7a,7b,7c,7dには、同一内容の所要事項が夫々印字される。ここで、各帳票紙片7a,7b,7c,7dへのプリント処理は、両面印字機能を備えたプリンターであれば一度で済む。
【0013】
このように、印字が終了した集合帳票用紙1は、表裏面の帳票紙片7a,7bと帳票紙片7c,7dが剥離性圧着糊層3を介して疑似接合されていることにより、剥離可能であり、また、ミシン目4,6で帳票紙片7a,7b,7c,7dを個々に切り離し可能であるため、従来の複写帳票と同様の用途に使用することができる。
【0014】
即ち、集合帳票用紙1を、例えば、産業廃棄物処理伝票として使用する場合にあっては、該伝票用として構成された各帳票紙片7a,7b,7c,7dの書式欄8に、廃棄物を排出する企業が所要事項を印字した後、図4イに示すように、帳票紙片7aを切り離してこれを自社の控えとして保管し、残りの帳票紙片7b,7c,7dを廃棄物とともに運搬業者に渡す。この運搬業者は、廃棄物を処理場まで運んだ後、図4ロに示すように、帳票紙片7bを切り離してこれを控えとして保管し、残りの帳票紙片7c,7dを廃棄物とともに処理業者に渡す。処理業者は、図4ハに示すように、帳票紙片7cを切り離してこれを控えとして保管するとともに、最後に残った帳票紙片7dを、廃棄物を排出した企業に送付し、該廃棄物の処理が終ったことを知らせる。そして該企業は手元に保管している帳票紙片7aと、処理業者から送付された帳票紙片7dとを照合し、廃棄物が間違いなく処理されたことを確認する。ここで、帳票紙片7dに複写防止加工が施されている場合には、コピー機による帳票紙片7dの偽造を防止し得るので、例えば、処理業者が帳票紙片7dに数字を印字した紙を貼って記載事項を改ざんし、これをカラーコピーして企業に送付し、処理費用を水増し請求する不正行為や、その他のコピー手段を用いる不測の不正行為を防止することができる。
【0015】
また、各帳票紙片7a,7b,7c,7dに綴じ孔10を夫々形成しておくことにより、前記控え伝票としての各帳票紙片7a,7b,7c,7dを容易にファイリングすることができる。
【0016】
尚、上記実施例では、任意の帳票紙片7dに、網点や万線による隠し文字9aやマイクロ文字9b等の複写防止加工を施しているが、該複写防止加工を全ての帳票紙片7a,7b,7c,7dに施すようにしてもよい。
【0017】
また、前記第一印字面部5aと第二印字面部5bに形成された各帳票紙片7a,7b,7c,7dへの印字は、上記のようにノンインパクトプリンターを用いて行われるが、このノンインパクトプリンターとしては、電子写真方式とインクジェット方式とがある。電子写真方式は、電気的に潜像させた感光ドラムにトナーをのせて、これを静電気による吸着作用を介して紙に転写させた後、熱ローラで加圧溶解して定着させる方式であるため、二つ折りにした用紙2の第一印字面部5aと第二印字面部5b間に隙間があると、前記静電気によるトナーの吸着力が低下して印字不良が生ずる可能性がある。このため上記実施例では、用紙2の一面側の全面に亘って剥離性圧着糊層3を形成して、第一印字面部5aと第二印字面部5bとを全面接合することにより、前記印字不良を防止するようにしている。また、このように、第一印字面部5aと第二印字面部5bを全面接合することにより、各帳票紙片7a,7b,7c,7dに綴じ孔10を形成した場合において、該綴じ孔10を対向面によって塞ぐことができるため、トナーによるドラムの汚れ等の不具合が生じない。
【0018】
一方、インクジェット方式のノンインパクトプリンターにあっては、トナーを用いないため、上記のような第一印字面部5aと第二印字面部5b間の隙間に起因する印字不良を考慮する必要がない。このため、図5に示すように、用紙2の一面側で、その長手方向の両端縁2’,2’に剥離性圧着糊層3を夫々帯状に形成し、用紙2を二つ折りにした状態でその開放端を前記剥離性圧着糊層3を介して剥離可能に接合することにより、その二つ折り状態を保持させるようにしてもよい。
【0019】
図6イ,ロは、他の実施例を示すものであって、図6イは、ミシン目4の左右両側に形成された第一印字面部5aと第二印字面部5bを、夫々単一の帳票紙片7a,7bとしたものであり、また、図6ロは、第一印字面部5aと第二印字面部5bを上下に略三等分する二本のミシン目6,6を形成し、該ミシン目6,6及びミシン目4によって、個々に切り離し可能な六枚の帳票紙片7a〜7fを構成したものであって、その他の構成は前記実施例と同じである。即ち、図6イのものにあっては、各帳票紙片7a,7bの表面に、また、図6ロのものにあっては、各帳票紙片7a〜7fの表面に、使用目的に応じた所定の書式欄8を夫々印刷した後、用紙2を折り線xで二つ折りにして、その対向する剥離性圧着糊層3相互を圧着することにより、第一印字面部5aと第二印字面部5bを剥離可能に接合するようにしたものである。このように、第一印字面部5aと第二印字面部5bを上下に分割するミシン目6の数を変更することにより偶数倍で増減する所要数の帳票紙片を構成することができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明は上述のように、一面側に剥離性圧着糊層が形成された横長矩形状の用紙を左右に略二等分する折り線を兼ねたミシン目を形成し、該ミシン目の左右両側の他面側に第一印字面部と第二印字面部を形成して、各印字面部を上下に分割する単一もしくは複数のミシン目で切り離し可能な複数の帳票紙片とし、前記折り線で用紙を二つ折りにして前記剥離性圧着糊層を介して剥離可能に疑似接合してなり、その表裏面の第一印字面部及び第二印字面部の各帳票紙片に印字を施し得るようにしたから、コンピュータにより出力制御される両面印字機能を備えたノンインパクトプリンターで印字処理することができる。そして、各帳票紙片に同一内容を印字することにより、表裏面の各帳票紙片が剥離性圧着糊層によって剥離可能であるとともに、ミシン目で各帳票紙片が切り離し可能であるため、従来の複写帳票と同様の用途に使用することができ、従来の複写帳票に代えて、複写追記不要なあらゆる帳票に適用することができる。
【0021】
また、上記のように、折り線で用紙を二つ折りにして剥離性圧着糊層を介して剥離可能に接合することにより、用紙サイズが半分の大きさとなり、現在普及しているノンインパクトプリンターに適合するサイズにすることができるとともに、用紙サイズがコンパクト化することにより、保管及び取扱い性に優れたものとなる。
【0022】
また、前記構成にあって、複数の帳票紙片の内、その任意の帳票紙片に複写防止加工を施すことにより、コピー機による帳票紙片の偽造を防止することができき、さらに、各帳票紙片に綴じ孔を形成することにより、各帳票紙片を保管する場合に、そのファイリングを容易に行うことができる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる集合帳票用紙の一実施例の平面図である。
【図2】同上の集合帳票用紙の縦断面図である。
【図3】集合帳票用紙を二つ折りにして接合した状態の斜視図である。
【図4】集合帳票用紙の使用状態を示す説明図である。
【図5】剥離性圧着糊層の他の形成態様を示す横断面図である。
【図6】他の実施例の平面図である。
【符号の説明】
1 集合帳票用紙
2 用紙
3 剥離性圧着糊層
4 ミシン目
5a 第一印字面部
5b 第二印字面部
6 ミシン目
7a〜7f 帳票紙片
x 折り線
Claims (3)
- 一面側に剥離性圧着糊層が形成された横長矩形状の用紙を左右に略二等分する折り線を兼ねたミシン目を形成し、該ミシン目の左右両側の他面側に第一印字面部と第二印字面部を形成して、各印字面部を上下に分割する単一もしくは複数のミシン目で切り離し可能な複数の帳票紙片とし、前記折り線で用紙を二つ折りにして前記剥離性圧着糊層を介して剥離可能に疑似接合してなり、その表裏面の第一印字面部及び第二印字面部の各帳票紙片に印字が施される集合帳票用紙。
- 前記複数の帳票紙片の内、その任意の帳票紙片に複写防止加工を施したことを特徴とする請求項1に記載した集合帳票用紙。
- 前記各帳票紙片に、綴じ孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載した集合帳票用紙。
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JPH11245547A JPH11245547A (ja) | 1999-09-14 |
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JP07340798A Expired - Lifetime JP4198777B2 (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 集合帳票用紙 |
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1998
- 1998-03-04 JP JP07340798A patent/JP4198777B2/ja not_active Expired - Lifetime
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