JP4196130B6 - トランスポンダのコイルを作成するための方法およびこの方法によって製造されるトランスポンダ - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、請求項1の前文に従ってトランスポンダのコイルを製造するための方法および、この方法に従って製造されるコイルを含んでいるトランスポンダに関する。さらに詳細には、本発明は、たとえば、チップ・カードのためのトランスポンダ用のコイルを製造する方法に関する。
従来の技術
トランスポンダ、特にトランスポンダ・タイプのチップ・カードにおいて、インダクション・コイルを、プリント回路ボード上にマウントされている電子回路、たとえば、集積回路に接続したいことが多い。そのような構成は、たとえば、WO91/19302に記述されている。そのコイルは一般に、コアの回りに線を巻くことによって製造される。そのようなコイルは作るのが複雑であり、したがって、比較的費用が掛かる。さらに、プリント回路とコイルとの間の接続に関して、取付けについての或る種の追加の問題が発生し、信頼性の問題が生じる。特に、これらの要素が、変形および機械的ストレスに対する十分な保護を提供していないチップ・カードの中に集積されている時に問題となる。さらに、コイルの厚さのために、標準の0.76mmの厚さのチップ・カードに集積化することが困難となる。
巻線がプリント回路の導電トラックによって直接形成されていて、半田付けする必要がないようになっているコイルも知られている。プリント回路のトラックは一般に光化学的手段によって作られ、それは費用が掛かる数多くの操作および汚染物質の使用を必要とする。
米国特許第4,555,291号はコイルを製造する本質的に機械的な方法を記述している。細い金属フィルムがあらかじめ螺旋形状にカットされている。そのカットされた螺旋形状を剛直なものにするために、各種の巻線は完全には分離されていない。その螺旋は次に絶縁材料のシートに対して固定され、第2の切削装置が稼働して巻線間の接続を取り除き、回路の誘導的な性質がそのまま保たれる。
この解決策は適用するのが複雑であり、特に、2回の異なる切削操作を必要とする。あらかじめカットされる金属フィルムの厚さは変形または亀裂が生じることなしに移動できるように十分な厚さでなければならない。その巻線および巻線間でカットされている区間の幅は、絶縁サブストレート上での層別化の前にそのフィルムの最小限の剛直性を確保するのに同様に十分でなければならない。
合成フィルムからスタートし、表面の導電層で覆われているコイルを製造する他の方法が知られている。これらの方法においては、各種の巻線がスタンピング・ダイにより、前記の導電層の機械的なスタンピングを実行することによって形成される。たとえば、US 2 622 054,EP 0 096 516またはGB 610 058は、そのような方法の変形版を記述している。これらのスタンピング技法によって非常に狭い幅のトラックを得ることは困難である。さらに、合成フィルムの厚さはスタンピングの圧力に耐え、しかもスタンピング・ダイによってスタンプ・インされる領域においても十分な剛直性を残すのに十分な厚さでなければならない。
DE−2 758 204はプリント回路、特にインダクタンスを製造する方法を記述しており、その中でコイルの巻線を形成する各種のトラックが表面の金属層で覆われている合成フィルムの熱機械的機械加工によって形成される。加熱された金属スパイク(3)が表面の金属層を通過し、そして同時に合成層の一部分を金属の下で溶融させる。
前記のドキュメントの中で記述されている方法は各種のデバイスの製造に対して、あるいは厚さが重要でないコイルに対して、より適している。合成層(1)の厚さはスパイク(3)によって切り込まれるのに十分な厚さでなければならず、そして同時に完全には貫通しないで加熱されるのに十分でなければならない。スパイクの温度の制御で追加の問題点が発生し、さらに、金属スパイク(3)は合成材料が溶融するための時間があるように十分にゆっくりと移動されなければならない。したがって、この方法はたとえば、チップ・カードの中に集積化されなければならないコイル、そして、コストおよび製造時間と同様に厚さが最小化されなければならないコイルを製造するためには適していない。
特許出願WO98/04105(この内容は引用によって本明細書の記載に援用する)は導電層を含んでいるシートをスタンプすることによって、深さ方向に材料を押し込まずに、あるいは導電材料を取り除くことによって作られるコイルを含んでいるトランスポンダ、特に、チップ・カードを製造する方法を記述している。そのスタンピング・ダイは導電層との接触のための鋭いエッジの表面を有している。この方法によって極端に薄いコイル、たとえば、チップ・カードの中に挿入することができるコイルが非常に経済的に得られる。切込みの幅はトランスポンダまたはチップ・カードの面積と同様に小さい面積の領域上に多数の巻線が得られるように十分小さい。
したがって、本発明の目的は前記の出願WO98/04105の中に記述されているコイルを製造する方法に対する改善を提案し、特に、トランスポンダ上のコイルの巻線密度をさらに増加させ、そして/またはそのコイルの厚さを減らすことができる方法を提案することである。
発明の説明
本発明の1つの態様によれば、この目的は請求項1に規定されているようなプリント回路を作るための方法によって達成される。
本発明は、特許出願WO98/04105の中で記述されているデバイスにおいては、コイルの巻線を形成している切込みのクリーンな、そして正確なカッティングを得ることが困難であるということの観測からきている。その困難性は導電層に対して使われている金属の延性からきている。スタンピング・ダイは、それが下げられる時に、導電層の中に沈み込み、導電層を直ぐにはカットせずに変形させる傾向がある。圧力が十分である時、その導電層はダイの下で突然裂ける。この方法を使ってスタンプされる切込みの周辺におけるエッジはあまりクリーンでなく、ばりが生じることが時々ある。細くて比較的浅い切込みは、結果としてスタンプするのが難しく、特に、そのスタンピング・ダイが完全に鋭くなっていない時には困難である。切込みの各サイドにおける巻線間の短絡の危険性を減らすために、ダイを頻繁に取り換えなければならず、そしてたとえば、ダイをさらに下げることによって比較的大きな幅の切込みをスタンプする必要があり、そのことは巻線の密度を最大にしてコイルの厚さを制限するという目的に逆行する。
さらに、保護層(一般にはPVC)をチップ・カード上で導電層(一般にはアルミニウム)の上部に積層することは困難である。この問題は、そのアルミニウムのシートが完全に平らでない場合に、特に重大になる。
本発明によると、これらの問題点は先ず最初にスタンプされるべき導電層を表面のフィルム、たとえば、合成フィルムで覆うことによって解消される。
試験の結果、この表面のフィルムは切込みのスタンピングをかなり容易に行うことができ、そして同一のダイを使って、貫通の深さが等しい場合の切込みの周辺においてずっとクリーンなエッジが得られる。
さらに、スタンプされる切込みの中に絶縁材料、たとえば、コーティング、接着剤または積層された上部層の材料を挿入することによって、隣同士の巻線間の最適な絶縁を確保することもできる。
したがって、この方法によって従来の技術の上記の欠点を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
本発明の他の態様および利点は、例を示す方法によって、そして以下の添付の図面によって示されている記述から明らかとなる。
図1〜図6は、6つの次々の製造段階におけるコイルの部分の断面図である。
図7は、コイルと電子部品(両方とも透過的に示されている)との間の接続の第1の実施形態に従ってプリント回路を含んでいるチップ・カードの斜視図である。
図8は、コイルと電子部品(両方とも透過的に示されている)との間の接続の第2の実施形態に従ってプリント回路を含んでいるチップ・カードの斜視図である。
図1は、シート1、4、2の断面を示している。シート1、4、2は任意の絶縁サブストレート1、たとえば、PVCタイプの、あるいはカードボードの合成材料から構成されていて、表面の導電層2によって覆われていることが好ましい。応用によっては、フレキシブル・フィルム、あるいはそれと反対に、より剛直性の大きいサブストレートが選定される。したがって、サブストレート1は複合材料または多層の材料、たとえば、いくつかの層の材料を含んでいる積層から構成することができ、あるいは局所的な補強、たとえば、エポキシ、ファイバ・ガラス、カーボンファイバなどを含み、それらはたとえば、電子部品を受け取るように意図されている領域の中にある。
表面の導電層2は既知の方法を使って層1に対して付着され、たとえば、半田付けによって、あるいは接着剤4によって保持される。接着剤4は、たとえば、高温硬化型の接着剤、低温硬化型の接着剤、あるいは紫外線に晒されることによって硬化する接着剤であってよく、また、接着剤4として、両面接着シートまたは熱接着フィルムを使うこともできる。層2は適切な金属、たとえば、銅、アルミニウム、銀または導電性合金、または導電性インクによって作られる。
オプションとして、絶縁のサブストレート1を圧力積層時に層2の金属によって充填されるスルーホールを用意することができる。したがって、シート1、4、2の下側の面上での電気的接触点を経済的に作り出すことができる。代わりの形式においては、挿入物を追加する手段によってホールをメタライズすることができる。
本発明に従って、導電層2の上面(サブストレートから離れた方の面)は事前に、少なくとも部分的に、フィルム3、たとえば、合成材料のフィルムで覆われている。薄い、合成材料の保護層で覆われている金属シート、たとえば、アルミニウムのシートは広く市販されている。このフィルム3の主な機能は、図から分かるように、切込みのスタンピング、トラックの形成を容易にすること、および、得られた切込みの品質を改善することである。また、層2およびサブストレート1が積層された後、たとえば、スタンピングの直前に、導電層2の上にフィルム3をデポジットすることも可能である。
図2は導電性トラックの形成の前の、シート1、2、3、4の部分の上のスタンピング・ダイ5の断面を示している。スタンピング・ダイ5は表面層3と接触するための鋭いエッジの面6を有している。
スタンピング・ダイ5は、図示されていない方法により、鋭いエッジの接触面6が表面の金属層2を穿孔し、カットするのに丁度十分な圧力で下げられる。面6のプロファイルは十分に鋭く、ダイが層2の中の細かい切込み7を、ミーリングの方法の場合のように導電性材料を取り除くことなしに、また、GB 1 138 628のタイプのスタンピングの方法の場合のように深さ方向に材料を押し込むことなしにカットする。ここで、金属材料が表面6によって切り込まれる。
図3は導電性トラック8の形成後の金属層2で覆われたシート1、2、3、4の部分の断面を示している。切込み7はフィルム3、金属層2、接着剤4の層および場合によっては合成絶縁層1に軽く触れる程度に通過するのに十分な深さであることが分かる。変形版においては、切込み7はフィルム3および表面の金属層だけを完全に通過し、切込みのボトムが接着剤4の層の中間にあるように切り込まれる。この方法においては、合成フィルム1は導電性トラック8の間の形成の機械加工によって必要な程度に弱められ、最小限の厚さを有するようにすることができる。
本発明の図に示されている変形の実施形態においては、クリーンな切込みの機械加工を容易にすることが意図されているフィルム3は、カードの厚さをできるだけ減らすために、スタンピング操作の後で取り除かれる。この目的のために、フィルム3は金属層2の上に必ずしも接着されず、あるいは少なくとも永久的な接着剤によっては接着されない。
スタンピングによって切込み7の中へ材料が横方向に押し込まれる。この材料の押し込みによって、図3において大きく誇張されて示されているシート1、2、3、4の曲がりが発生し、切込み7が大きく裂けるようになる。
プリント回路上の導電性トラック8の密度を最適化するために、切込み7の幅はできるだけ細くなるようにする。表面層3によって、非常にクリアな切込みのカッティングが得られ、カッティングによるバリによって生じる導電性トラック8の間の短絡の危険性が大幅に減少する。
スタンピング・ダイは螺旋形状の切削面6を備えており、導電層2の中にインダクタンス要素(コイル)をカットし、そのコイルの巻線はプリント回路の導電性トラックによって形成される。従来の追加の機械加工操作、たとえば、ドリリングおよび半田付けを行って、このようにして作られたプリント回路上にディスクリート部品を固定することができる。
次の製造ステップ(図示せず)の間に、導電層2の或る種のあらかじめカットされている領域が導電層2の使える部分だけを保存する方法で剥がされ、取り除かれることが好ましい。剥がされる領域は、たとえば、巻線間のコイル内側の金属領域A(図7および図8)、そのコイル、または前記巻線のセグメントの外側の領域Cを含むことができる。巻線の内側または外側の部分AおよびCをそれぞれ取り除くことによって、十分に形状が制御されていないこれらの部分を、そのコイルの磁力線を乱さないようにし、そしてコイルの特性を予測することが難しくなるような変形を防止することができる。巻線の部分Bを剥がすことによって、たとえば、コイルのインダクタンスを調整することができる。また、スタンピングの後、巻線の機械加工によってコイルのインダクタンスを調整することもできる。引き剥がしを容易にするために、非永久的な接着剤4が導電層2とサブストレート1との間に使われ、所望の部分A、B、Cを引き剥がすことによって簡単に引き離すことができることが好ましい。他の実施形態においては、サブストレート1上に残しておきたい金属層2の部分だけにあらかじめ接着剤を塗布し、取り除かれることが意図されている残りの部分を接着しないままにしておくこともできる。
絶縁層、たとえば、PVCがカードA、B、Cの部分の中で見えるようになり、そこで金属層2が関連付けられている2つの層3および/または4と一緒に引き剥がされる。カードの上部の保護層22の積層(後で説明される)がこれによって非常に容易になる。というのは、その保護層は一般に層1と同じ絶縁材料のものが選定されるからである。特に、導電層の部分Cが剥がされる場合、層1と22の接着がカードのエッジにおいて確保される。
切込み7のカッティングの後、本発明による方法はカードの変形によって再び切込みが閉じられるのを防ぐために、切込み7の間に絶縁材料を挿入するステップを含むことが好ましい。図4においては、切込みはコーティング、たとえば、ワニス、ラッカー、樹脂またはあらかじめ含浸された材料、たとえば、シート1、2、3、4の表面にスプレーによって霧吹きされた、接着された、あるいはセリオグラフィによって塗布された材料9で満たされている。しかし、切込みを任意の絶縁材料で満たし、絶縁することもできる。たとえば、シート1、2、3、4の表面を低温硬化型または低温硬化型の接着剤でコートし、切込み7のボトムまで流れて十分に貫通する接着剤でコートすることができ、そして上部の保護層をカットされたコイルの表面に固着させることができる。切込みの最大間隔のために、シートの曲がりによって、選定された材料9は切込み7のボトムまで容易に貫通する。材料9によってカットされたシート1、2、3、4の高さにおける不規則性が十分に補正される。また、以下に説明されるように、順次積層される上部層の材料で切込み9が部分的に充填されるようにすることもできる。
隣同士の巻線間の回路の短絡の危険性が高い時、たとえば、フレキシブルなサブストレートの場合において、巻線間の導電層の一部分を取り除く(たとえば、引き剥がしによって)ことができる。この場合、分離されるべき巻線間の2つの切込みをカットし、そしてこれらの2つの切込みの間の金属を引き剥がす必要がある。
次の製造のステップ(オプションであり、ここには図示されていない)はシート1、2、3、4を2つの板の間で、場合によっては高温において、圧縮することによって真っすぐにし、曲がりに対して補正するようにする。
第1の実施形態においては、この曲げの補正の操作の間に加えられる圧力は導電層2、3、4の引き剥がされない部分を絶縁物1の厚さまで押し下げるのに十分である。層2が絶縁層1の上面と揃うまで層2を押し下げることができ、これによって層構造の平坦性を大幅に改善することができる。
第2の実施形態においては、導電層2の部分A、Bおよび/またはCの引き剥がしの結果として生じる高さの差が、図には示されていないが、中間の絶縁シートを絶縁層1の上に積層することによって補正される。その絶縁シートの厚さは層2、3、9の厚さと実質的に同じであり、その形状は引き剥がされる部分A、B、Cの形状に対応している。
第3の実施形態においては、この高さの差が絶縁層1の上に層2、3が塗布される前に、図には示されていない絶縁シートをあらかじめ積層することによって補正される。その絶縁シートは厚さが層2、3、9の厚さと実質的に同じであり、その形状はトラックのない部分A、B、Cの形状に対応している。この場合、導電層2、3はそれが層1の上に積層される前であっても所望の形状にカットされる。
ここには図示されていないが、次の製造ステップはシート1、2、3、4の上に少なくとも1つの電気/電子部品をマウントすることに関する。この部品は任意の手段、接着またはボンディングによってシート上に固定することができる。以下に詳しく説明されるもう1つの実施形態においては、その部品は単にシート上の適切な場所に置かれるだけで、上部の保護層によってのみ所定の場所に保持される。その部品の厚さによって変わるが、カードの表面に隆起を生じさせることなしにその部品を収容するために、シート1、2、3、4の中に窪みを用意する必要がある。その収容部は、たとえば、シート1、2、3、4の1つまたはそれ以上の層において、たとえば、スタンピングによって、これらの層の積層の前、積層中またはその後に機械加工することができる。また、この窪みを、スタンピング・ダイ5によって機械加工することもできる。そのスタンピング・ダイは、この場合、部品を収容することを意図している領域の中にシート1、2、3、4の材料が押し込まれるか、深さ方向に押し戻されるようにする1つまたはそれ以上の部分を有し、あるいはたとえば、コイルと電気的部品との間のブリッジの領域における過剰な厚さを有している可能性のある任意の領域においてそのようにすることができる。窪みの領域は局所的に押し込むことができる。また、電子部品をコートしてそれを所定の場所に保持する材料でこの窪みを充填することもできる。
図5は本発明によるトランスポンダの製造における次のステップを示している。このステップの間に、切込み7の間に少なくとも部分的に埋まっている層9で覆われている、本発明のシート1、2、3、4が(少なくとも)1つの上部の保護シート22と(少なくとも)1つの下部の保護シート27との間に積層される。各保護シートは圧力を掛けた状態で、たとえば、接着剤の層220、270によってそれぞれ取り付けられることが好ましい。接着剤の層220によって上部の保護シート22の取付けは、カードの表面における厚さの不規則性に対して、特にコイルおよび電子部品(複数の場合もある)の領域における、切込み7の中にある残っている割れ目を充填するのに十分な厚さおよび流動性があることが好ましい。また、保護シート22、27を接着剤の層220、270なしで高温プレスによって積層することもできる。この場合、シートの融解された材料も厚さの不規則性を補正する方向に、そして切込み7を充填する方向に貢献する。さらに、既知の方法で、ウィンドウ、たとえば、電気的コンタクトのためのウィンドウおよびカードの中に部品を収容するための窪みをシート22および/または27の中に設けることができる。シート22および27の外面は十分にスムースであり、仕上げられたカードが、シート22、27があらかじめプリントされていなかった場合にプリントされるようにすることができる。
本発明のもう1つの実施形態においては、下側の保護シート27が省略されている。この場合、カードの下側の外面は、絶縁層1の表面から直接に構成されており、絶縁層1はプリントができ、必要な場合、自動機械において、高い信頼度で機能するように十分な表面品質を有していなければならない。
もう1つの実施形態においてはチップ・カードはシート1、2、3、4をモールドの中に入れ、このシートの回りに材料を注入すること(オーバモールディング)によって作られる。この実施形態の場合、追加の絶縁シート1をアセンブリ1、2、3、4の上に、できるだけ対称的にシートをオーバモールドする方法で積層することが有利な場合がある。いずれの場合でも、シートの曲がりに対する補正はこの実施形態においては重要度が低い。
図6は仕上がったカードの一部分の断面を示している。保護シート22、27の積層に加えられた圧力の効果と、これらのシートの剛直性の組み合わせされた効果によって、カードの曲がりが回避され、そのことはこの方法によって絶対的にフラットなカードが得られることを意味する。シート22、27の積層の前に、圧縮によってシートを真っすぐにする上記のステップは、シート22、27が低温積層で作られる場合には一般的には不要である。
導電トラック2、3、4、9のない部分A、B、Cにおいて、層220は絶縁層1の上に直接積層すること、あるいは、適切な場合は、前記の高さ補正層の上に直接積層することができることに留意されたい。このようにして最適の付着が確保される。
いくつかのチップ・カードは単独のシート1、2、3、4から作られることが好ましい。たとえば、マトリックスに配置された多数のコイルを十分なサイズの単独のシート上に、あるいは連続のストリップ上に分配することができる。シート上の各種のコイルを大型の単独のスタンピング・ダイによって同時に、あるいは各カットの間で同じダイが移動する手段(ステッパ)によって逐次機械加工することができる。両方の場合において、図には示されていないが、シートを分割する操作および個々のカードを切り離す操作が各種の層の積層の後に必要である。
上記はこのように機械加工されたコイルの巻線8と電子部品(複数の場合もある)の接続を簡単に説明しただけである。図7および図8はトランスポンダが集積回路25およびコイル8を含んでいるチップ・カードから構成されている場合の、この接続の2つの実施形態を示している。
窪みの中に収容することができる集積回路25は、図には示されていないが、カードの1つまたはそれ以上の層の中に収容することができ、インダクタンス要素8の2つの端に接続される。回路25とコイルの内側の巻線との間の接続は、図7に示されているケースにおいては直接に行うことができ、その場合、回路25はコイルの巻線間に配置される。しかし、コイル8の外側の巻線との接続は、巻線8上のブリッジ80の方法によって行われなければならない。ブリッジは、たとえば、導電性トラック8の上部または下部に単純な半田付けの線から構成することができる。いくつかの導電層を備えている回路の場合、メタライズされた層の1つを使ってブリッジを作ること、あるいは導電層2を積層する前にサブストレート1の中にブリッジを集積化することも可能である。
図7においては、ブリッジはコイルの最後の巻線の適切な長さの部分を剥がすことによって(場合によっては、絶縁材料9の吹き付けの後)、そしてこの部分を折り曲げて、それを折り返し、必要であれば、他の巻線上で、あるいは場合によっては他の巻線の下で、それをこの目的のために用意されているスルーホールを通じて通すことによって非常に簡単に作られる。長さ80と他の巻線との間の電気的絶縁は吹き付けられた層9によって、および/または層3によってのみ実現される。長さ80の端を、巻線間で接着するか、あるいは金属材料2の剛直性によってその場所に単純に保持することができる。したがって、部品25の接続ピン250はこの部分80とそれぞれコイルの内側の巻線と電気的に接触状態にある。1つの変形版においては、コイルとは無関係に導電層の一部を巻線の上部で曲げて戻すこともできる。
図8において、集積回路25は巻線8にまたがって取り付けられている。この配列はブリッジ80は不要となり、回路25の接続ピン250はコイル8の外側の巻線に直接電気的に接続され、一方、別ののピン250はこのコイルの内側の巻線に対して直接接続される。この変形版は実現するのが特に簡単であるが、使用できる回路25の選択が制限され、コイルの厚みが回路25の厚みに加わるか、あるいはその場所において窪みを備えるか、あるいは巻線を下げることが必要となる欠点がある。
接続ピン250をボンディングによって巻線8と接着、半田付け、または固定することができる。しかし、従来のトランスポンダにおいて、そのような半田付けはカードが何回もたわめられたり、あるいは変形される時に破壊されることがあることが観察されている。この危険性を少なくするために、本発明の好適な実施形態においては、接続ピン250は単純に巻線8の上部に置かれ、半田付けまたは特定の固定化を行なわない。したがって、集積回路25は保護層22によってトラック8に対して押し付けられて保持される。この構成によって、カードが柔軟なものである時はピンをトラック8上で僅かにスライドさせることができ、そしてカードが元の形状に戻る時はそれぞれの初期位置へ戻るようにすることができる。上側の保護層22の弾性のために、ピン25は或る圧力で巻線8の接触部分に対して絶えず押し付けられていて、それによって、カードが折り曲げられるか、あるいは何回も変形された後であっても品質の良い電気的接触が確保される。
もちろん、回路25のピンと接触することが意図されているトラック8の領域は絶縁材料3または9で覆われないようにすることが重要である。このために、この領域は、たとえば、フィルム2を積層している間、あるいは材料9の吹き付けの間保護される。また、回路25の取付けの前に局所的にこれらの層3、9を取り除くことも可能である。
この分野の技術に熟達した人であれば、本発明の追加の特徴はコイルの製造とは無関係であり、任意のタイプの巻線または機械加工されたコイルの任意のタイプの電子部品に対する接続のために使えることが分かる。
望ましい応用およびカード上で残っている利用できる空間によって変わるが、集積回路25およびコイル8以外の他の部品をプリント回路21上に統合化することができる。たとえば、回路上にアキュムレータ(図示せず)を配置することができる。そのアキュムレータは、インダクタンス要素の手段、たとえば、要素23によって外部から再充電することができる。これらの他の部品は互いに、そして要素8および25と、上記の方法で表面の導電層または層2の中で機械加工された導電トラックによって理想的に接続される。
この分野の技術に熟達した人であれば、既知の従来の技法の多くとは対照的に、本発明による方法を使ってプリント回路上で導電トラック8を接続する場合、表面の不規則性が著しく少なくなり、さらに、その不規則性が接着剤によって、あるいは上側の層の溶融によって補正されることが分かる。したがって、絶対的に平坦な外部表面を維持しながら、上側のシート22を比較的簡単に取り付けることができる。
チップ・カードを積層する他の方法が本発明によるコイルと一緒に使える。たとえば、特許出願WO94/22111の主題を形成する方法(その内容は引用によって本明細書の記載に援用する)、あるいはこの出願の中で述べられている従来の技術の方法の1つを使うことができる。
本発明による方法を、複数のレベルのトラックを定義するように重畳されて機械加工されている複数の導電材料の層2を備えている、両面および/または多層の回路を備えたトランスポンダの製造に対して拡張することができる。チップ・カードの製造以外に、この方法は、任意のタイプのトランスポンダ、たとえば、対象物または動物にタグを付ける場合、あるいは店の中の商品の監視用のトランスポンダを製造するためにも使うことができる。その応用によって変わるが、コイルの形状および特性はかなり異なる可能性がある。銀行業務のトランザクションまたは支払いのタイプの応用のためのチップ・カードの場合、コイルを備えたチップ・カードによって外部と高周波で、50kHz以上の周波数、たとえば、10MHzで、外部との通信を行うことができる。
本発明は、請求項1の前文に従ってトランスポンダのコイルを製造するための方法および、この方法に従って製造されるコイルを含んでいるトランスポンダに関する。さらに詳細には、本発明は、たとえば、チップ・カードのためのトランスポンダ用のコイルを製造する方法に関する。
従来の技術
トランスポンダ、特にトランスポンダ・タイプのチップ・カードにおいて、インダクション・コイルを、プリント回路ボード上にマウントされている電子回路、たとえば、集積回路に接続したいことが多い。そのような構成は、たとえば、WO91/19302に記述されている。そのコイルは一般に、コアの回りに線を巻くことによって製造される。そのようなコイルは作るのが複雑であり、したがって、比較的費用が掛かる。さらに、プリント回路とコイルとの間の接続に関して、取付けについての或る種の追加の問題が発生し、信頼性の問題が生じる。特に、これらの要素が、変形および機械的ストレスに対する十分な保護を提供していないチップ・カードの中に集積されている時に問題となる。さらに、コイルの厚さのために、標準の0.76mmの厚さのチップ・カードに集積化することが困難となる。
巻線がプリント回路の導電トラックによって直接形成されていて、半田付けする必要がないようになっているコイルも知られている。プリント回路のトラックは一般に光化学的手段によって作られ、それは費用が掛かる数多くの操作および汚染物質の使用を必要とする。
米国特許第4,555,291号はコイルを製造する本質的に機械的な方法を記述している。細い金属フィルムがあらかじめ螺旋形状にカットされている。そのカットされた螺旋形状を剛直なものにするために、各種の巻線は完全には分離されていない。その螺旋は次に絶縁材料のシートに対して固定され、第2の切削装置が稼働して巻線間の接続を取り除き、回路の誘導的な性質がそのまま保たれる。
この解決策は適用するのが複雑であり、特に、2回の異なる切削操作を必要とする。あらかじめカットされる金属フィルムの厚さは変形または亀裂が生じることなしに移動できるように十分な厚さでなければならない。その巻線および巻線間でカットされている区間の幅は、絶縁サブストレート上での層別化の前にそのフィルムの最小限の剛直性を確保するのに同様に十分でなければならない。
合成フィルムからスタートし、表面の導電層で覆われているコイルを製造する他の方法が知られている。これらの方法においては、各種の巻線がスタンピング・ダイにより、前記の導電層の機械的なスタンピングを実行することによって形成される。たとえば、US 2 622 054,EP 0 096 516またはGB 610 058は、そのような方法の変形版を記述している。これらのスタンピング技法によって非常に狭い幅のトラックを得ることは困難である。さらに、合成フィルムの厚さはスタンピングの圧力に耐え、しかもスタンピング・ダイによってスタンプ・インされる領域においても十分な剛直性を残すのに十分な厚さでなければならない。
DE−2 758 204はプリント回路、特にインダクタンスを製造する方法を記述しており、その中でコイルの巻線を形成する各種のトラックが表面の金属層で覆われている合成フィルムの熱機械的機械加工によって形成される。加熱された金属スパイク(3)が表面の金属層を通過し、そして同時に合成層の一部分を金属の下で溶融させる。
前記のドキュメントの中で記述されている方法は各種のデバイスの製造に対して、あるいは厚さが重要でないコイルに対して、より適している。合成層(1)の厚さはスパイク(3)によって切り込まれるのに十分な厚さでなければならず、そして同時に完全には貫通しないで加熱されるのに十分でなければならない。スパイクの温度の制御で追加の問題点が発生し、さらに、金属スパイク(3)は合成材料が溶融するための時間があるように十分にゆっくりと移動されなければならない。したがって、この方法はたとえば、チップ・カードの中に集積化されなければならないコイル、そして、コストおよび製造時間と同様に厚さが最小化されなければならないコイルを製造するためには適していない。
特許出願WO98/04105(この内容は引用によって本明細書の記載に援用する)は導電層を含んでいるシートをスタンプすることによって、深さ方向に材料を押し込まずに、あるいは導電材料を取り除くことによって作られるコイルを含んでいるトランスポンダ、特に、チップ・カードを製造する方法を記述している。そのスタンピング・ダイは導電層との接触のための鋭いエッジの表面を有している。この方法によって極端に薄いコイル、たとえば、チップ・カードの中に挿入することができるコイルが非常に経済的に得られる。切込みの幅はトランスポンダまたはチップ・カードの面積と同様に小さい面積の領域上に多数の巻線が得られるように十分小さい。
したがって、本発明の目的は前記の出願WO98/04105の中に記述されているコイルを製造する方法に対する改善を提案し、特に、トランスポンダ上のコイルの巻線密度をさらに増加させ、そして/またはそのコイルの厚さを減らすことができる方法を提案することである。
発明の説明
本発明の1つの態様によれば、この目的は請求項1に規定されているようなプリント回路を作るための方法によって達成される。
本発明は、特許出願WO98/04105の中で記述されているデバイスにおいては、コイルの巻線を形成している切込みのクリーンな、そして正確なカッティングを得ることが困難であるということの観測からきている。その困難性は導電層に対して使われている金属の延性からきている。スタンピング・ダイは、それが下げられる時に、導電層の中に沈み込み、導電層を直ぐにはカットせずに変形させる傾向がある。圧力が十分である時、その導電層はダイの下で突然裂ける。この方法を使ってスタンプされる切込みの周辺におけるエッジはあまりクリーンでなく、ばりが生じることが時々ある。細くて比較的浅い切込みは、結果としてスタンプするのが難しく、特に、そのスタンピング・ダイが完全に鋭くなっていない時には困難である。切込みの各サイドにおける巻線間の短絡の危険性を減らすために、ダイを頻繁に取り換えなければならず、そしてたとえば、ダイをさらに下げることによって比較的大きな幅の切込みをスタンプする必要があり、そのことは巻線の密度を最大にしてコイルの厚さを制限するという目的に逆行する。
さらに、保護層(一般にはPVC)をチップ・カード上で導電層(一般にはアルミニウム)の上部に積層することは困難である。この問題は、そのアルミニウムのシートが完全に平らでない場合に、特に重大になる。
本発明によると、これらの問題点は先ず最初にスタンプされるべき導電層を表面のフィルム、たとえば、合成フィルムで覆うことによって解消される。
試験の結果、この表面のフィルムは切込みのスタンピングをかなり容易に行うことができ、そして同一のダイを使って、貫通の深さが等しい場合の切込みの周辺においてずっとクリーンなエッジが得られる。
さらに、スタンプされる切込みの中に絶縁材料、たとえば、コーティング、接着剤または積層された上部層の材料を挿入することによって、隣同士の巻線間の最適な絶縁を確保することもできる。
したがって、この方法によって従来の技術の上記の欠点を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
本発明の他の態様および利点は、例を示す方法によって、そして以下の添付の図面によって示されている記述から明らかとなる。
図1〜図6は、6つの次々の製造段階におけるコイルの部分の断面図である。
図7は、コイルと電子部品(両方とも透過的に示されている)との間の接続の第1の実施形態に従ってプリント回路を含んでいるチップ・カードの斜視図である。
図8は、コイルと電子部品(両方とも透過的に示されている)との間の接続の第2の実施形態に従ってプリント回路を含んでいるチップ・カードの斜視図である。
図1は、シート1、4、2の断面を示している。シート1、4、2は任意の絶縁サブストレート1、たとえば、PVCタイプの、あるいはカードボードの合成材料から構成されていて、表面の導電層2によって覆われていることが好ましい。応用によっては、フレキシブル・フィルム、あるいはそれと反対に、より剛直性の大きいサブストレートが選定される。したがって、サブストレート1は複合材料または多層の材料、たとえば、いくつかの層の材料を含んでいる積層から構成することができ、あるいは局所的な補強、たとえば、エポキシ、ファイバ・ガラス、カーボンファイバなどを含み、それらはたとえば、電子部品を受け取るように意図されている領域の中にある。
表面の導電層2は既知の方法を使って層1に対して付着され、たとえば、半田付けによって、あるいは接着剤4によって保持される。接着剤4は、たとえば、高温硬化型の接着剤、低温硬化型の接着剤、あるいは紫外線に晒されることによって硬化する接着剤であってよく、また、接着剤4として、両面接着シートまたは熱接着フィルムを使うこともできる。層2は適切な金属、たとえば、銅、アルミニウム、銀または導電性合金、または導電性インクによって作られる。
オプションとして、絶縁のサブストレート1を圧力積層時に層2の金属によって充填されるスルーホールを用意することができる。したがって、シート1、4、2の下側の面上での電気的接触点を経済的に作り出すことができる。代わりの形式においては、挿入物を追加する手段によってホールをメタライズすることができる。
本発明に従って、導電層2の上面(サブストレートから離れた方の面)は事前に、少なくとも部分的に、フィルム3、たとえば、合成材料のフィルムで覆われている。薄い、合成材料の保護層で覆われている金属シート、たとえば、アルミニウムのシートは広く市販されている。このフィルム3の主な機能は、図から分かるように、切込みのスタンピング、トラックの形成を容易にすること、および、得られた切込みの品質を改善することである。また、層2およびサブストレート1が積層された後、たとえば、スタンピングの直前に、導電層2の上にフィルム3をデポジットすることも可能である。
図2は導電性トラックの形成の前の、シート1、2、3、4の部分の上のスタンピング・ダイ5の断面を示している。スタンピング・ダイ5は表面層3と接触するための鋭いエッジの面6を有している。
スタンピング・ダイ5は、図示されていない方法により、鋭いエッジの接触面6が表面の金属層2を穿孔し、カットするのに丁度十分な圧力で下げられる。面6のプロファイルは十分に鋭く、ダイが層2の中の細かい切込み7を、ミーリングの方法の場合のように導電性材料を取り除くことなしに、また、GB 1 138 628のタイプのスタンピングの方法の場合のように深さ方向に材料を押し込むことなしにカットする。ここで、金属材料が表面6によって切り込まれる。
図3は導電性トラック8の形成後の金属層2で覆われたシート1、2、3、4の部分の断面を示している。切込み7はフィルム3、金属層2、接着剤4の層および場合によっては合成絶縁層1に軽く触れる程度に通過するのに十分な深さであることが分かる。変形版においては、切込み7はフィルム3および表面の金属層だけを完全に通過し、切込みのボトムが接着剤4の層の中間にあるように切り込まれる。この方法においては、合成フィルム1は導電性トラック8の間の形成の機械加工によって必要な程度に弱められ、最小限の厚さを有するようにすることができる。
本発明の図に示されている変形の実施形態においては、クリーンな切込みの機械加工を容易にすることが意図されているフィルム3は、カードの厚さをできるだけ減らすために、スタンピング操作の後で取り除かれる。この目的のために、フィルム3は金属層2の上に必ずしも接着されず、あるいは少なくとも永久的な接着剤によっては接着されない。
スタンピングによって切込み7の中へ材料が横方向に押し込まれる。この材料の押し込みによって、図3において大きく誇張されて示されているシート1、2、3、4の曲がりが発生し、切込み7が大きく裂けるようになる。
プリント回路上の導電性トラック8の密度を最適化するために、切込み7の幅はできるだけ細くなるようにする。表面層3によって、非常にクリアな切込みのカッティングが得られ、カッティングによるバリによって生じる導電性トラック8の間の短絡の危険性が大幅に減少する。
スタンピング・ダイは螺旋形状の切削面6を備えており、導電層2の中にインダクタンス要素(コイル)をカットし、そのコイルの巻線はプリント回路の導電性トラックによって形成される。従来の追加の機械加工操作、たとえば、ドリリングおよび半田付けを行って、このようにして作られたプリント回路上にディスクリート部品を固定することができる。
次の製造ステップ(図示せず)の間に、導電層2の或る種のあらかじめカットされている領域が導電層2の使える部分だけを保存する方法で剥がされ、取り除かれることが好ましい。剥がされる領域は、たとえば、巻線間のコイル内側の金属領域A(図7および図8)、そのコイル、または前記巻線のセグメントの外側の領域Cを含むことができる。巻線の内側または外側の部分AおよびCをそれぞれ取り除くことによって、十分に形状が制御されていないこれらの部分を、そのコイルの磁力線を乱さないようにし、そしてコイルの特性を予測することが難しくなるような変形を防止することができる。巻線の部分Bを剥がすことによって、たとえば、コイルのインダクタンスを調整することができる。また、スタンピングの後、巻線の機械加工によってコイルのインダクタンスを調整することもできる。引き剥がしを容易にするために、非永久的な接着剤4が導電層2とサブストレート1との間に使われ、所望の部分A、B、Cを引き剥がすことによって簡単に引き離すことができることが好ましい。他の実施形態においては、サブストレート1上に残しておきたい金属層2の部分だけにあらかじめ接着剤を塗布し、取り除かれることが意図されている残りの部分を接着しないままにしておくこともできる。
絶縁層、たとえば、PVCがカードA、B、Cの部分の中で見えるようになり、そこで金属層2が関連付けられている2つの層3および/または4と一緒に引き剥がされる。カードの上部の保護層22の積層(後で説明される)がこれによって非常に容易になる。というのは、その保護層は一般に層1と同じ絶縁材料のものが選定されるからである。特に、導電層の部分Cが剥がされる場合、層1と22の接着がカードのエッジにおいて確保される。
切込み7のカッティングの後、本発明による方法はカードの変形によって再び切込みが閉じられるのを防ぐために、切込み7の間に絶縁材料を挿入するステップを含むことが好ましい。図4においては、切込みはコーティング、たとえば、ワニス、ラッカー、樹脂またはあらかじめ含浸された材料、たとえば、シート1、2、3、4の表面にスプレーによって霧吹きされた、接着された、あるいはセリオグラフィによって塗布された材料9で満たされている。しかし、切込みを任意の絶縁材料で満たし、絶縁することもできる。たとえば、シート1、2、3、4の表面を低温硬化型または低温硬化型の接着剤でコートし、切込み7のボトムまで流れて十分に貫通する接着剤でコートすることができ、そして上部の保護層をカットされたコイルの表面に固着させることができる。切込みの最大間隔のために、シートの曲がりによって、選定された材料9は切込み7のボトムまで容易に貫通する。材料9によってカットされたシート1、2、3、4の高さにおける不規則性が十分に補正される。また、以下に説明されるように、順次積層される上部層の材料で切込み9が部分的に充填されるようにすることもできる。
隣同士の巻線間の回路の短絡の危険性が高い時、たとえば、フレキシブルなサブストレートの場合において、巻線間の導電層の一部分を取り除く(たとえば、引き剥がしによって)ことができる。この場合、分離されるべき巻線間の2つの切込みをカットし、そしてこれらの2つの切込みの間の金属を引き剥がす必要がある。
次の製造のステップ(オプションであり、ここには図示されていない)はシート1、2、3、4を2つの板の間で、場合によっては高温において、圧縮することによって真っすぐにし、曲がりに対して補正するようにする。
第1の実施形態においては、この曲げの補正の操作の間に加えられる圧力は導電層2、3、4の引き剥がされない部分を絶縁物1の厚さまで押し下げるのに十分である。層2が絶縁層1の上面と揃うまで層2を押し下げることができ、これによって層構造の平坦性を大幅に改善することができる。
第2の実施形態においては、導電層2の部分A、Bおよび/またはCの引き剥がしの結果として生じる高さの差が、図には示されていないが、中間の絶縁シートを絶縁層1の上に積層することによって補正される。その絶縁シートの厚さは層2、3、9の厚さと実質的に同じであり、その形状は引き剥がされる部分A、B、Cの形状に対応している。
第3の実施形態においては、この高さの差が絶縁層1の上に層2、3が塗布される前に、図には示されていない絶縁シートをあらかじめ積層することによって補正される。その絶縁シートは厚さが層2、3、9の厚さと実質的に同じであり、その形状はトラックのない部分A、B、Cの形状に対応している。この場合、導電層2、3はそれが層1の上に積層される前であっても所望の形状にカットされる。
ここには図示されていないが、次の製造ステップはシート1、2、3、4の上に少なくとも1つの電気/電子部品をマウントすることに関する。この部品は任意の手段、接着またはボンディングによってシート上に固定することができる。以下に詳しく説明されるもう1つの実施形態においては、その部品は単にシート上の適切な場所に置かれるだけで、上部の保護層によってのみ所定の場所に保持される。その部品の厚さによって変わるが、カードの表面に隆起を生じさせることなしにその部品を収容するために、シート1、2、3、4の中に窪みを用意する必要がある。その収容部は、たとえば、シート1、2、3、4の1つまたはそれ以上の層において、たとえば、スタンピングによって、これらの層の積層の前、積層中またはその後に機械加工することができる。また、この窪みを、スタンピング・ダイ5によって機械加工することもできる。そのスタンピング・ダイは、この場合、部品を収容することを意図している領域の中にシート1、2、3、4の材料が押し込まれるか、深さ方向に押し戻されるようにする1つまたはそれ以上の部分を有し、あるいはたとえば、コイルと電気的部品との間のブリッジの領域における過剰な厚さを有している可能性のある任意の領域においてそのようにすることができる。窪みの領域は局所的に押し込むことができる。また、電子部品をコートしてそれを所定の場所に保持する材料でこの窪みを充填することもできる。
図5は本発明によるトランスポンダの製造における次のステップを示している。このステップの間に、切込み7の間に少なくとも部分的に埋まっている層9で覆われている、本発明のシート1、2、3、4が(少なくとも)1つの上部の保護シート22と(少なくとも)1つの下部の保護シート27との間に積層される。各保護シートは圧力を掛けた状態で、たとえば、接着剤の層220、270によってそれぞれ取り付けられることが好ましい。接着剤の層220によって上部の保護シート22の取付けは、カードの表面における厚さの不規則性に対して、特にコイルおよび電子部品(複数の場合もある)の領域における、切込み7の中にある残っている割れ目を充填するのに十分な厚さおよび流動性があることが好ましい。また、保護シート22、27を接着剤の層220、270なしで高温プレスによって積層することもできる。この場合、シートの融解された材料も厚さの不規則性を補正する方向に、そして切込み7を充填する方向に貢献する。さらに、既知の方法で、ウィンドウ、たとえば、電気的コンタクトのためのウィンドウおよびカードの中に部品を収容するための窪みをシート22および/または27の中に設けることができる。シート22および27の外面は十分にスムースであり、仕上げられたカードが、シート22、27があらかじめプリントされていなかった場合にプリントされるようにすることができる。
本発明のもう1つの実施形態においては、下側の保護シート27が省略されている。この場合、カードの下側の外面は、絶縁層1の表面から直接に構成されており、絶縁層1はプリントができ、必要な場合、自動機械において、高い信頼度で機能するように十分な表面品質を有していなければならない。
もう1つの実施形態においてはチップ・カードはシート1、2、3、4をモールドの中に入れ、このシートの回りに材料を注入すること(オーバモールディング)によって作られる。この実施形態の場合、追加の絶縁シート1をアセンブリ1、2、3、4の上に、できるだけ対称的にシートをオーバモールドする方法で積層することが有利な場合がある。いずれの場合でも、シートの曲がりに対する補正はこの実施形態においては重要度が低い。
図6は仕上がったカードの一部分の断面を示している。保護シート22、27の積層に加えられた圧力の効果と、これらのシートの剛直性の組み合わせされた効果によって、カードの曲がりが回避され、そのことはこの方法によって絶対的にフラットなカードが得られることを意味する。シート22、27の積層の前に、圧縮によってシートを真っすぐにする上記のステップは、シート22、27が低温積層で作られる場合には一般的には不要である。
導電トラック2、3、4、9のない部分A、B、Cにおいて、層220は絶縁層1の上に直接積層すること、あるいは、適切な場合は、前記の高さ補正層の上に直接積層することができることに留意されたい。このようにして最適の付着が確保される。
いくつかのチップ・カードは単独のシート1、2、3、4から作られることが好ましい。たとえば、マトリックスに配置された多数のコイルを十分なサイズの単独のシート上に、あるいは連続のストリップ上に分配することができる。シート上の各種のコイルを大型の単独のスタンピング・ダイによって同時に、あるいは各カットの間で同じダイが移動する手段(ステッパ)によって逐次機械加工することができる。両方の場合において、図には示されていないが、シートを分割する操作および個々のカードを切り離す操作が各種の層の積層の後に必要である。
上記はこのように機械加工されたコイルの巻線8と電子部品(複数の場合もある)の接続を簡単に説明しただけである。図7および図8はトランスポンダが集積回路25およびコイル8を含んでいるチップ・カードから構成されている場合の、この接続の2つの実施形態を示している。
窪みの中に収容することができる集積回路25は、図には示されていないが、カードの1つまたはそれ以上の層の中に収容することができ、インダクタンス要素8の2つの端に接続される。回路25とコイルの内側の巻線との間の接続は、図7に示されているケースにおいては直接に行うことができ、その場合、回路25はコイルの巻線間に配置される。しかし、コイル8の外側の巻線との接続は、巻線8上のブリッジ80の方法によって行われなければならない。ブリッジは、たとえば、導電性トラック8の上部または下部に単純な半田付けの線から構成することができる。いくつかの導電層を備えている回路の場合、メタライズされた層の1つを使ってブリッジを作ること、あるいは導電層2を積層する前にサブストレート1の中にブリッジを集積化することも可能である。
図7においては、ブリッジはコイルの最後の巻線の適切な長さの部分を剥がすことによって(場合によっては、絶縁材料9の吹き付けの後)、そしてこの部分を折り曲げて、それを折り返し、必要であれば、他の巻線上で、あるいは場合によっては他の巻線の下で、それをこの目的のために用意されているスルーホールを通じて通すことによって非常に簡単に作られる。長さ80と他の巻線との間の電気的絶縁は吹き付けられた層9によって、および/または層3によってのみ実現される。長さ80の端を、巻線間で接着するか、あるいは金属材料2の剛直性によってその場所に単純に保持することができる。したがって、部品25の接続ピン250はこの部分80とそれぞれコイルの内側の巻線と電気的に接触状態にある。1つの変形版においては、コイルとは無関係に導電層の一部を巻線の上部で曲げて戻すこともできる。
図8において、集積回路25は巻線8にまたがって取り付けられている。この配列はブリッジ80は不要となり、回路25の接続ピン250はコイル8の外側の巻線に直接電気的に接続され、一方、別ののピン250はこのコイルの内側の巻線に対して直接接続される。この変形版は実現するのが特に簡単であるが、使用できる回路25の選択が制限され、コイルの厚みが回路25の厚みに加わるか、あるいはその場所において窪みを備えるか、あるいは巻線を下げることが必要となる欠点がある。
接続ピン250をボンディングによって巻線8と接着、半田付け、または固定することができる。しかし、従来のトランスポンダにおいて、そのような半田付けはカードが何回もたわめられたり、あるいは変形される時に破壊されることがあることが観察されている。この危険性を少なくするために、本発明の好適な実施形態においては、接続ピン250は単純に巻線8の上部に置かれ、半田付けまたは特定の固定化を行なわない。したがって、集積回路25は保護層22によってトラック8に対して押し付けられて保持される。この構成によって、カードが柔軟なものである時はピンをトラック8上で僅かにスライドさせることができ、そしてカードが元の形状に戻る時はそれぞれの初期位置へ戻るようにすることができる。上側の保護層22の弾性のために、ピン25は或る圧力で巻線8の接触部分に対して絶えず押し付けられていて、それによって、カードが折り曲げられるか、あるいは何回も変形された後であっても品質の良い電気的接触が確保される。
もちろん、回路25のピンと接触することが意図されているトラック8の領域は絶縁材料3または9で覆われないようにすることが重要である。このために、この領域は、たとえば、フィルム2を積層している間、あるいは材料9の吹き付けの間保護される。また、回路25の取付けの前に局所的にこれらの層3、9を取り除くことも可能である。
この分野の技術に熟達した人であれば、本発明の追加の特徴はコイルの製造とは無関係であり、任意のタイプの巻線または機械加工されたコイルの任意のタイプの電子部品に対する接続のために使えることが分かる。
望ましい応用およびカード上で残っている利用できる空間によって変わるが、集積回路25およびコイル8以外の他の部品をプリント回路21上に統合化することができる。たとえば、回路上にアキュムレータ(図示せず)を配置することができる。そのアキュムレータは、インダクタンス要素の手段、たとえば、要素23によって外部から再充電することができる。これらの他の部品は互いに、そして要素8および25と、上記の方法で表面の導電層または層2の中で機械加工された導電トラックによって理想的に接続される。
この分野の技術に熟達した人であれば、既知の従来の技法の多くとは対照的に、本発明による方法を使ってプリント回路上で導電トラック8を接続する場合、表面の不規則性が著しく少なくなり、さらに、その不規則性が接着剤によって、あるいは上側の層の溶融によって補正されることが分かる。したがって、絶対的に平坦な外部表面を維持しながら、上側のシート22を比較的簡単に取り付けることができる。
チップ・カードを積層する他の方法が本発明によるコイルと一緒に使える。たとえば、特許出願WO94/22111の主題を形成する方法(その内容は引用によって本明細書の記載に援用する)、あるいはこの出願の中で述べられている従来の技術の方法の1つを使うことができる。
本発明による方法を、複数のレベルのトラックを定義するように重畳されて機械加工されている複数の導電材料の層2を備えている、両面および/または多層の回路を備えたトランスポンダの製造に対して拡張することができる。チップ・カードの製造以外に、この方法は、任意のタイプのトランスポンダ、たとえば、対象物または動物にタグを付ける場合、あるいは店の中の商品の監視用のトランスポンダを製造するためにも使うことができる。その応用によって変わるが、コイルの形状および特性はかなり異なる可能性がある。銀行業務のトランザクションまたは支払いのタイプの応用のためのチップ・カードの場合、コイルを備えたチップ・カードによって外部と高周波で、50kHz以上の周波数、たとえば、10MHzで、外部との通信を行うことができる。
Claims (24)
- トランスポンダ(20)のためのコイルを製造する方法であって、
少なくとも1つの導電層(2)によって被覆された絶縁のサブストレート(1)を含んでなるシート(1、2、3、4)を、切削ツールを使って前記導電層に切込み(7)が形成されるようにスタンプすることによって、コイルの各種の巻線(8)を画成し、導電材料を除去したり深さ方向に押し込んだりすることなく、その導電経路の少なくとも一方の側に横方向の圧力が加わることによって前記巻線を分離するステップと、
少なくとも1つの電子部品(25)を前記巻線(8)と接続するステップとを含み、
スタンピングの前に、スタンピングをし易くする目的で前記導電層(2)が表面フィルム(3)で覆われ、そして、少なくとも1つの絶縁材料(9、220)が前記切込み(7)の中に挿入されて各種の導電性トラック(8)の電気的絶縁を確保することを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法において、前記切削ツールは、シート(1、2、3、4)の表面と接触するための鋭いエッジの表面(6)を有しているスタンピング・ダイ(5)であって、該鋭いエッジの表面(6)は材料を除去することなく前記表面フィルム(3)および前記導電層(2)を貫いてカットするものであることを特徴とする方法。
- 請求項1または請求項2に記載の方法において、前記少なくとも1つの電子部品(25)を収容する目的での、少なくとも1つの収容部を前記シートの中に機械加工するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
- 請求項3に記載の方法において、前記電子部品をコートする材料で前記収容部を充填する操作を特徴とする方法。
- 請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の方法において、前記絶縁のサブストレートが電子部品の領域における局所的な補強を含むことを特徴とする方法。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の方法において、前記絶縁のサブストレート(1)が前記導電層の一部を通す通路となる少なくとも1つのスルーホールを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、前記絶縁材料(9)が、前記切込み(7)のスタンピングの後に、前記コイル(8)に対して塗布される、たとえば、ラッカー、ワニス、樹脂またはあらかじめ含浸されている製品のコーティングを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、前記切込みを充填する前記絶縁材料(220)が、スタンピングの後、前記シート上に接着される追加の保護シート(22)を取り付けるための接着剤を含むことを特徴とする方法。
- 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の方法において、前記シート(1、2、3、4)が、前記材料(9、220)の挿入時に前記切込み(7)の空間を広げるように曲げられることを特徴とする方法。
- 請求項9に記載の方法において、圧縮によって前記シート(1、2、3、4)を真っすぐにするステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の方法において、前記巻線の上に少なくとも1つの電気的ブリッジ(80)を生成するような方法で、前記導体層の少なくとも一部分(80)の上に折り曲げるステップをさらに含むことを特徴とする方法。
- 請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の方法において、前記導体層(2)が前記サブストレートの上に非永久的な接着剤(4)によって取り付けられていることを特徴とし、そしてその方法は切込みのスタンピングの前記ステップの後、前記導体層の少なくとも一部分(A,B,C)を引き剥がすステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項12に記載の方法において、前記少なくとも1つの引き剥がされる部分が、コイルの前記巻線間の前記導体層の少なくとも一部分(A)を含むことを特徴とする方法。
- 請求項11または請求項12に記載の方法において、前記少なくとも1つの引き剥がされる部分が、コイルの前記巻線の外側の前記導体層の少なくとも一部分(C)を含むことを特徴とする方法。
- 請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載の方法において、前記少なくとも1つの引き剥がされる部分が、前記巻線の少なくとも1つのセグメント(80)を含むことを特徴とする方法。
- 請求項15に記載の方法において、前記巻線の一部を剥がすことによって、および/または前記巻線を機械加工することによってコイルのインダクタンスがスタンピングの後で調整されることを特徴とする方法。
- 請求項15または請求項16に記載の方法において、以前に絶縁層で覆われていた前記巻線(8)の1つのセグメント(80)が引き剥がされた後、前記セグメントが電気的ブリッジ(80)を形成するために使われることを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、前記導電層が前記絶縁のサブストレート上の或る部分だけに接着されていて、残りの部分(A,B,C)の以降での引き剥がしを容易にするようになっていることを特徴とする方法。
- 請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の方法において、平坦性を改善するために、絶縁物(1)の厚みの中に前記導体層(2、3、4)をプレスするステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項11〜請求項19のいずれか1項に記載の方法において、前記導体層(2、3、9)の厚さと同じ厚さであって、平坦性を改善するために、形状がトラックのない部分(A,B,C)の形状に対応している中間的な絶縁シートを積層するステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1〜請求項20のいずれか1項に記載の方法において、コイルの前記巻線にまたがっている少なくとも1つの電子部品(25)を取り付けるステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1〜請求項21のいずれか1項に記載の方法において、前記電子部品(25)の少なくとも1つのピン(250)が半田付けされずに、絶縁材料が予め除去されているコイルの巻線(8)の接触部分上に直接置かれることを特徴とする方法。
- トランスポンダ(20)を製造する方法であって、
請求項1〜請求項22のいずれか1項に記載の方法に従ってトランスポンダのコイルを製造するステップと、
前記コイルおよび前記電子部品(25)を覆っている少なくとも1つの保護シート(22、27)を取り付けるステップと
を含む方法。 - 請求項23に記載の方法において、第1の保護シートが設けられている面とは反対側の面上に第2の保護シート(27)を取り付けるステップを含むことを特徴とする方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CH131997 | 1997-06-03 | ||
CH1319/97 | 1997-06-10 | ||
PCT/CH1998/000231 WO1998056019A1 (fr) | 1997-06-03 | 1998-06-02 | Procede de fabrication de bobine pour transpondeurs et transpondeur fabrique selon ce procede |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001501040A JP2001501040A (ja) | 2001-01-23 |
JP4196130B2 JP4196130B2 (ja) | 2008-12-17 |
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