JP4195848B2 - 気中終端用ポリマー套管およびこれを用いたケーブル気中終端接続部 - Google Patents

気中終端用ポリマー套管およびこれを用いたケーブル気中終端接続部 Download PDF

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Description

この発明は、気中終端用ポリマー套管およびこれを用いたケーブル気中終端接続部に係わり、特に、構造の簡素化、軽量、小型、短尺化および現地施工の簡略化を図ることができ、また、絶縁油や絶縁ガスなどの絶縁コンパウンドの充填を必要とせず、さらに天井が低い変電所や鉄塔の腕金上に布設する場合に好適する気中終端用ポリマー套管およびこれを用いたケーブル気中終端接続部に関する。
従来、この種のケーブル終端接続部としては、図8に示すような構成のものが知られている。同図において、従来のケーブル終端接続部は、ケーブル端末部20と、このケーブル端末部20を包被する磁器套管21とを備えており、この磁器套管21内には、絶縁油や絶縁ガスなどの絶縁コンパウンド22が充填されている。
ここで、磁器碍管21の底部には、環状の底部金具23が取り付けられ、磁器碍管21内の下方部には、エポキシ座24が磁器碍管21と同心状に配設されている。また、磁器碍管21の頂部には、上部金具24および上部覆25がそれぞれ配設され、磁器碍管21内の上部中心部には導体引出棒26が磁器碍管21と同心状に配設されている。なお、導体引出棒26の下端部は磁器碍管21内に位置し、先端部は上部金具24および上部覆25の中央部から上方に向けて気密に導出されている。
また、ケーブル端末部20を構成するケーブル絶縁体27の外周にはストレスコーン28が装着され、また、ケーブル導体(不図示)の先端部には導体端子29が取り付けられている。なお、図中、符号30はストレスコーン28を押圧する押圧装置、31a、31bはシール部、32は締付金具、33は支持碍子、34は支持架台を示している。
このような構成のケーブル終端接続部においては、磁器碍管21内に位置する導体引出棒26の下端部に導体端子29が接続され、また、エポキシ座24の内壁面にストレスコーン28の外表面が圧接されている。
しかしながら、このような構成のケーブル終端接続部においては、導体端子29と導体引出棒26との接続点が磁器碍管21の内部に存在するため、次のような難点があった。
第1に、ストレスコーンを受容するエポキシ座が磁器碍管内に存在するため、これに応じて磁器碍管が太くなり、ひいては、磁器碍管の重量が重くなるという難点があった。
第2に、磁器碍管の外径が太くなると、磁器碍管の投影断面積が大きくなり、ひいては磁器碍管の汚損耐電圧特性が低下することから、所定の汚損耐電圧特性を維持するためには、長尺の磁器碍管を使用しなければならないという難点があった。
第3に、磁器碍管内に絶縁コンパウンドが充填されていることから、磁器碍管が破損すると、磁器碍管内から絶縁コンパウンドが流出し二次災害を起こす虞があった。
第4に、エポキシ座、上部覆、締付金具などの部品が必要となるから、部品点数が多くなり、また、構造が複雑になるという難点があった。
このため、(イ)図8に示す磁器碍管21に代えて、ポリマー套管を使用し、当該ポリマー套管内に絶縁油や絶縁ガスを充填して成るケーブル終端接続部や(ロ)図9に示すように、中心に配設される導体引出棒42と、導体引出棒42の外周に配設される硬質の絶縁筒43と、絶縁筒43の外周に一体的に設けられるポリマー被覆体44とを備えるポリマー套管41の受容口46にケーブル端末部40を装着して成るケーブル終端接続部が開発されている。
しかしながら、(イ)のケーブル終端接続部においては、套管が高分子材料のポリマーで形成されているため、外部から水分が透過しこの水分がポリマー套管内の絶縁油や絶縁ガスに混入して当該絶縁油や絶縁ガスの性能を劣化させる虞があった。また、(ロ)のケーブル終端接続部においては、ポリマー套管41内にストレスコーンを受容するエポキシ座が存在せず、ポリマー套管41内に絶縁コンパウンドを充填する必要がないことから、ポリマー套管41の構造の簡素化および軽量化を図ることができる上、各部をユニット化して現地に搬入することができ、さらに現地施工時間の短縮化を図ることができるという利点を備えているものの、ケーブル端末部40のケーブル導体45と導体引出棒42との接続点がポリマー套管41内に存在するため、前述の磁器碍管と同様に、ポリマー套管41の外径が太くなり、ポリマー套管の重量が重くなるという難点があり、また、ポリマー套管41が太くなると、ポリマー套管41の投影断面積が大きくなり、ひいては汚損耐電圧特性の向上を図るために、長尺のポリマー套管を使用しなければならないという難点があった。
このため、本出願人は、先に、図10に示すように、中心に導体引出棒51を有し、下端部にケーブル端末の受容口52を有する硬質の絶縁筒53と、絶縁筒53の外周に一体的に設けられ、それ自身の外周に多数の襞部54が長手方向に離間して形成されたポリマー被覆体55とを備え、受容口52がポリマー被覆体55よりも下方部位に配設されて成るポリマー套管56を開発し、出願している(特願2002−105432)。
このような構成のポリマー套管56によれば、第1に、硬質の絶縁筒の外周にポリマー被覆体が一体的に設けられていることから、従来の磁器碍管よりも、軽量で、破損しにくく、また、取扱いが容易になり、作業性を大幅に向上させることができ、第2に、絶縁油や絶縁ガスを必要としないことから、環境の調和を図ることができ、第3に、ポリマー被覆体をシリコンポリマーで形成した場合においては、シリコンポリマーの撥水性により、汚損耐電圧特性を向上させることができ、第4に、絶縁筒の受容口がポリマー被覆体よりも下方部位に配設されていることから、従来のポリマー套管よりも細くすることができ、さらに、ポリマー套管が細くなる結果、ポリマー套管の投影断面積が小さくなり、ひいては短尺のポリマー套管でも所定の汚損耐電圧特性を維持することができ、第5に、導体引出棒とケーブル導体との接続がポリマー被覆体よりも下方部位で行なわれることから、ケーブル端末部の段剥処理部の長さを短くでき、第6に、ポリマー套管中に埋込金具が埋設され、この埋込金具が底部金具と一体化されていることから、ポリマー套管を機械的に補強することができるとともに、ポリマー套管を底部金具を介して取付架台などに容易にかつ安定して取り付けることができるという利点を備えている。
しかしながら、このような構成のポリマー套管55においては、次のような難点があった。
第1に、ポリマー套管55の厚さは、エポキシ等の絶縁筒53の許容電界よりもポリマー套管55の外表面の電界で決定され、このため、ケーブル終端接続部の使用電圧が高電圧化するに伴い、絶縁筒53の絶縁体厚さが厚くなり、ひいてはポリマー套管55が重くなる。
第2に、ケーブル終端接続部の使用電圧が高電圧化するに伴い、ポリマー套管55が長尺化し、ひいてはポリマー套管55の重量化と相俟って取付工事における取り扱いが困難になる。
登録実用新案公報(登録第3031834号)(段落番号「0002」〜「0004」、図2)
本発明は、上述の難点を解決するためになされたもので、軽量化、スリム化、縮小化、套管種類の共通化および作業工程の簡略化を図り、また自由な形態で設置することができる気中終端用ポリマー套管およびこれを用いたケーブル気中終端接続部を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様である気中終端用ポリマー套管は、導体引出棒の外周にモールドにより一体的に形成され、下端部に、ストレスコーンを備えたケーブル端末の受容口を有する硬質の絶縁筒と、絶縁筒の外周にモールドにより一体的に形成され、それ自身の外周に多数の襞部が長手方向に離間して形成されたポリマー被覆体とを備える気中終端用ポリマー套管において、硬質の絶縁筒には、フランジ部を有する埋込金具が埋設されており、ポリマー被覆体は、埋込金具よりも上方部位に配設され、受容口は、埋込金具より下方部位に配設され、絶縁筒とポリマー被覆体との界面には、埋込金具に接触して電界緩和層が設けられているものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様の気中終端用ポリマー套管において、埋込金具は、電界緩和用の埋込金具で構成されているものである。
本発明の第3の態様は、第1または第2の各態様の気中終端用ポリマー套管において、電界緩和層は、酸化亜鉛層または高誘電率層で構成されているものである。
本発明の第4の態様は、第1乃至第3の各態様の気中終端用ポリマー套管には、曲がり部が設けられているものである。
本発明の第5の態様であるケーブル気中終端接続部は、第1乃至第4の各態様の気中終端用ポリマー套管の受容口にケーブル端末部が装着されているものである。
本発明の第1乃至第4の各態様の気中終端用ポリマー套管および第5の態様のケーブル気中終端接続部によれば、次のような効果がある。
第1に、絶縁筒とポリマー被覆体との界面に設けられた電界緩和層により、気中終端用ポリマー套管の表面電界が緩和されることから、絶縁筒の厚さを薄くすることができ、ひいては従来の図10に示すポリマー套管よりも、軽量化およびスリム化を図ることができる。
第2に、気中終端用ポリマー套管の表面電界が緩和されることで、套管長の縮小化を図ることができる。
第3に、超高圧ケーブルに対して、軽量化およびスリムした気中終端接続部を用いることで、付帯工事の低減を図ることができる。
第4に、絶縁筒の受容口をポリマー被覆体よりも下方部位に配設した場合においては、従来の図10に示すポリマー套管と同様に、套管種類の共通化や作業工程の簡略化を図ることができ、また、気中終端用ポリマー套管を自由な形態で設置することができる。
第5に、気中終端用ポリマー套管中に埋込金具が埋設され、この埋込金具が底部金具と一体化されていることから、気中終端用ポリマー套管を機械的に補強することができるとともに、気中終端用ポリマー套管を底部金具を介して取付架台などに容易にかつ安定して取り付けることができる。
第6に、気中終端用ポリマー套管の中間部に曲がり部を設けた場合においては、当該気中終端用ポリマー套管を天井の低い変電所等に設置しても離隔距離を十分確保することができる。
以下、本発明の気中終端用ポリマー套管およびこれを用いたケーブル気中終端接続部の好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明する。ここで、図1は、本発明の気中終端用ポリマー套管を用いた22〜77kV級CVケーブルの気中終端接続部の一部断面図を示している。
図1において、本発明の気中終端用ポリマー套管Pは、中心に配設され、下端部に導体挿入孔1aを有する導体引出棒1と、導体引出棒1の外周に設けられる硬質の絶縁筒2と、絶縁筒2の外周に設けられる電界緩和層SRと、電界緩和層SRの外周に設けられるポリマー被覆体3とを備えている。ここで、絶縁筒2は、機械的強度の高い材料、例えばエポキシ樹脂やFRPなどの硬質プラスチック樹脂で、電界緩和層SRは、例えばエラストマー材料に亜鉛酸化粉末を充填したZnO層やカーボンブラック等の導電性フィラーを充填したゴム等の比誘電率が10以上の高誘電率層で、ポリマー被覆体3は、電気絶縁性能に優れる材料、例えばシリコンポリマーなどの高分子絶縁材料でそれぞれ形成されている。これらの導体引出棒1、絶縁筒2、電界緩和層SRおよびポリマー被覆体3はモールドにより一体的に形成されている。
絶縁筒2は、導体引出棒1の下方部位の外周部、すなわち導体挿入孔1aと対応する部分の外周部に設けられる大径絶縁筒2aと、この大径絶縁筒2aの上部に連設され、導体引出棒1の先端部を除く部分の外周部に設けられる小径絶縁筒2bとを備えており、大径絶縁筒2aと小径絶縁筒2bの連設部分には電界緩和用の埋込金具4が埋設されている。また、大径絶縁筒2aの下端部には後述するケーブル端末部のストレスコーンを受容するコーン状の受容口5が設けられており、この受容口5は導体引出棒1の導体挿入孔1aと連通されている。ここで、この実施例においては、導体挿入孔1aと対応する部分を小径絶縁筒2bよりも大径化しているが、この部分を小径絶縁筒2bと同径にしてもよい。
ポリマー被覆体3は、小径絶縁筒2bの外周部に設けられ、その外周部には、多数個の襞部3aがポリマー被覆体3の長手方向に沿って離間して形成されている。
埋込金具4は、小径絶縁筒2bの下方部に導体引出棒1と同心状に埋設される円錐状の湾曲部4aと、湾曲部4aの下端部に連設され外周縁部が大径絶縁筒2aの上部位置の外周部から水平に延出する如く埋設される環状のフランジ部4bとを備えており、フランジ部4bの外周縁部の下端面には環状の底部金具6が締付ボルトBを介して固定されている。ここで、埋込金具4を構成する湾曲部4aは、その外径がポリマー被覆体3の外径と略同径とされ、内径が電界緩和層SRの内径より若干小径とされている。また、電界緩和層SRの下端部は湾曲部4aの上端部に電気的に接触し、上端部は導体引出棒1の上端部に電気的に接触している。なお、図中、符号8は、大径絶縁筒2aの外周部に配設され、上端部が埋込金具4のフランジ部4bの下面に取り付けられる保護金具を示している。
次に、本発明の気中終端用ポリマー套管を用いたケーブル気中終端接続部について説明する。
図1において、先ず、気中終端用ポリマー套管Pを底部金具6の下面に配設した支持碍子9を介して支持架台10に取り付ける。また、従来のケーブル端末部と同様に、ケーブル端末を段剥処理して露出させたケーブル絶縁体11aの外周にストレスコーン12を装着するとともに、ケーブル導体11bの先端部に導体端子13を取り付ける。ここで、ストレスコーン12は、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)等のゴム状弾性を有するプレモールド絶縁体などから成り、このストレスコーン12の先端部には受容口5の内壁面に装着される先細り状のコーン状部が設けられている。
このような構成のケーブル端末部11を気中終端用ポリマー套管Pの受容口5に装着し、予めケーブル端末部側に配設した押し金具14を受容口5側に向けて圧縮する。これにより、導体端子13が導体引出棒1の導体挿入孔1aにプラグイン接続されるとともに、ストレスコーン12のコーン状部が受容口5の内壁面に押し付けられ、ひいては、受容口5の内壁面とコーン状部の外周面間における界面の絶縁性能が確保される。
なお、図中、符号15はシール部、16は押し金具フランジ、17は接地線、18はスプリング、19は保護金具を示している。
図2は、図10に示す従来のケーブル終端接続部における電界解析図、図3は、本発明のケーブル気中終端接続部における電界解析図を示している。
図2において、電界緩和層SRを有しない従来のケーブル終端接続部においては、ポリマー套管Pの外表面における電界が遮蔽電極(埋込金具4)の近傍において不均一化し、電界が集中していることが判る。ここで、このようなポリマー套管の外表面における電位分布が不均一なケーブル終端接続部においては、次のような難点がある。すなわち、一般的にエポキシ樹脂やシリコンゴム等の絶縁体はそれ自体で十分な絶縁性能を有しており、それ自体で電界強度上支障を生じないものである。しかしながら、電界が高くなるとポリマー套管の外表面においてコロナ放電を生じ、かかるコロナ放電が長期間にわたって生じた場合には、ポリマー被覆体を構成するシリコンゴムが化学的な侵食を受け、劣化(エロージョン)することになる。そして、このようなコロナ放電の発生を防止するためには、ポリマー套管の気中表面における電界強度を下げる必要があり、このため、従来のケーブル終端接続部においては、絶縁筒を太くすることで対応していた。すなわち、絶縁筒は円形断面を呈しており、当該円形断面では電界分布が放射状となることから、絶縁筒を太くすれば、絶縁筒の太さに略反比例して絶縁筒の表面の電界を下げることができる。
しかしながら、絶縁筒を太くすると、気中終端の表面積の増加により、塩害特性の低下を招き、また、ポリマー套管が大型化し、より多くの絶縁材料を要することになり、ひいてはケーブル終端接続部が重くなり、コストアップになるという難点がある。
一方、電界緩和層SRを有する本発明のケーブル気中終端接続部においては、図3に示すように、気中終端用ポリマー套管Pの外表面における電界が遮蔽電極(埋込金具4)の近傍において均一化され、電界の集中が緩和されていることが判る。このように、絶縁筒2とポリマー被覆体3との界面に電界緩和層SRを設けた本発明のケーブル気中終端接続部によれば、気中終端用ポリマー套管Pの表面の電界が緩和されることから、従来の図10に示すケーブル気中終端接続部よりも、絶縁筒の絶縁厚さを薄くすることができ、ひいては、軽量化およびスリム化を図ることができる。また、気中終端用ポリマー套管Pの表面電界が緩和することで、気中終端用ポリマー套管Pの長さを縮小することができ、ひいては、套管の軽量化と相俟って図10に示すケーブル気中終端接続部よりも、その据付工事を容易に行なうことができる。さらに、超高圧ケーブルに対して、軽量、小型化した気中終端接続部を用いることができ、ひいては付帯工事の低減等を図ることができる。
図4〜図7は、本発明のケーブル気中終端接続部の他の実施例を示している。なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図4に示す実施例においては、気中終端用ポリマー套管Pにおけるケーブル端末部11のストレスコーン12を受容するコーン状の受容口5´が水平方向に向けて折曲されている。この実施例によれば、ケーブル端末部11を水平方向から装着することができる。
図5に示す実施例においては、気中終端用ポリマー套管Pの中間部にL字状の曲がり部Lが設けられている。
図5に示すような曲がり部Lを有する気中終端用ポリマー套管Pは、天井の低い変電所等に設置すれば、変電所等の天井が低くても、天井と気中終端用ポリマー套管Pの充電部間の離隔距離を十分確保することができる。
図6に示す実施例においては、図4に示す実施例と同様に、気中終端用ポリマー套管Pにおけるケーブル端末部11のストレスコーン12を受容するコーン状の受容口5´が水平方向に向けて折曲されており、また、気中終端用ポリマー套管Pの中間部にはL字状の曲がり部Lが設けられている。
この実施例によれば、ケーブル端末部11を水平方向から装着することができ、また、天井の低い変電所等に設置しても、天井と気中終端用ポリマー套管Pの充電部間の離隔距離を十分確保することができる。
図7に示す実施例においては、気中終端用ポリマー套管P´の中間部に100度〜150度程度の鈍角を呈するように折曲された曲がり部L´が設けられている。
前述の実施例においては、図面に示した特定の実施の形態をもって本発明を説明しているが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、次のようにしてもよい。
第1に、気中終端用ポリマー套管は、その受容口をポリマー被覆体よりも下方部位に配設したものに限定されず、例えば図9に示すように、受容口をポリマー被覆体の下端部内に設けてもよい。
第2に、気中終端用ポリマー套管は、その中間部に略L字状の折曲部を設けたものに限定されず、半円状の折曲部を設けたものでもよい。
第3に、導体引出棒の外周に設けられる絶縁筒は、導体引出棒と別体で設けてもよい。
第4に、ケーブル端末の受容口は下方若しくは水平方向に向けるものに限定されず、例えば斜めに向けて形成してもよい。
本発明のケーブル気中終端接続部の一部断面図。 従来のケーブル終端接続部における電界解析図。 本発明のケーブル気中終端接続部における電界解析図。 本発明の他の実施例に係るケーブル気中終端接続部の一部断面図。 本発明の他の実施例に係るケーブル気中終端接続部の一部断面図。 本発明の他の実施例に係るケーブル気中終端接続部の一部断面図。 本発明の他の実施例に係るケーブル気中終端接続部の一部断面図。 従来のケーブル終端接続部の一部断面図。 従来のケーブル終端接続部の一部断面図。 従来のケーブル終端接続部の説明図。
符号の説明
1・・・導体引出棒
1a・・・導体挿入孔
2・・・絶縁筒
3・・・ポリマー被覆体
3a・・・襞部
5・・・受容口
11・・・ケーブル端末
SR・・・電界緩和層
P・・・気中終端用ポリマー套管
L・・・曲がり部

Claims (5)

  1. 導体引出棒の外周にモールドにより一体的に形成され、下端部に、ストレスコーンを備えたケーブル端末の受容口を有する硬質の絶縁筒と、
    前記絶縁筒の外周にモールドにより一体的に形成され、それ自身の外周に多数の襞部が長手方向に離間して形成されたポリマー被覆体とを備える気中終端用ポリマー套管において、
    前記硬質の絶縁筒には、フランジ部を有する埋込金具が埋設されており、
    前記ポリマー被覆体は、前記埋込金具よりも上方部位に配設され、
    前記受容口は、前記埋込金具より下方部位に配設され、
    前記絶縁筒と前記ポリマー被覆体との界面には、前記埋込金具に接触して電界緩和層が設けられていることを特徴とする気中終端用ポリマー套管。
  2. 前記埋込金具は、電界緩和用の埋込金具で構成されていることを特徴とする請求項1記載の気中終端用ポリマー套管。
  3. 前記電界緩和層は、酸化亜鉛層または高誘電率層で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の気中終端用ポリマー套管。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の気中終端用ポリマー套管には、曲がり部が設けられていることを特徴とする気中終端用ポリマー套管。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の気中終端用ポリマー套管の受容口にケーブル端末部が装着されていることを特徴とするケーブル気中終端接続部
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