JP4194993B2 - 風洞装置の風路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や航空機等の実験における空力や空力特性、空力騒音の測定に使用する風洞装置の風路構造に関し、詳しくは、風路に設けた送風手段によって送出された空気流を前記風路の送風側部分の吹出し口から測定室に吹き出し、その測定室に吹き出された空気流を、測定室における前記吹出し口の対向位置に設けられた前記風路の吸気側部分の断面矩形状又は略矩形状の吸込み口から前記送風手段により風路内に導入する風洞装置の風路構造に関する。
風洞装置において、風路の送風側部分の吹出し口から測定室内に吹き出された空気流は、測定室内の空気を誘引して風路の吸気側部分の断面矩形状又は略矩形状の吸込み口に進入していくため、この誘引された余剰空気により、風路に設けられた送風手段による送風量よりも吸込み口からの吸気量が大きくなり、風路の吸気側部分の静圧が上昇してしまうとともに、断面矩形状又は略矩形状の吸込み口における空気流の動圧分布は、図4に示すように、吸込み口の中心に対して吸込み口の四隅部分が0〜10%程度、それら四隅部分どうしの間の吸込み口の周縁中央部分が20〜30%程度となる。
そして、これら風路の吸気側部分の静圧上昇と吸込み口の四隅部分における動圧低下とが相俟って、この四隅部分において空気流の逆流を起こしてしまう恐れがあり、この逆流によって吸込み口に導入される空気流が不安定(乱流)となって、測定室における気流性状の低下(つまり、風洞装置全体としての性能低下)に繋がるとともに、吸込み口における発生騒音も増大してしまい、特に、風洞装置自体からの暗騒音発生を抑制しなければならない空力騒音測定に使用するのが困難であった。
そこで、従来の風洞装置の風路構造は、風路の吸気側部分101Bを形成する4つの壁部101aの吸込み口近傍箇所における幅方向中央部分に壁部幅方向に長い長孔の開口部111を設けて、この開口部111より空気流Aの一部(誘引による余剰空気分)を測定室102に吹き出すことで、風路の吸気側部分の静圧上昇を抑制して逆流空気流の発生を防止して、吸込み口108aから導入される空気流Aの不安定化を抑制し、測定室102における気流性状の低下及び吸込み口108aにおける発生騒音の増大防止を図っていた。
これに近似する技術としては、測定室内に位置する4つの壁部を多孔板で形成したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−64156号公報
しかしながら、従来の風洞装置の風路構造では、壁部101aに壁部幅方向に長い長孔の開口部111が形成されているため、この開口部111において開口部111の長手方向両端部に近傍する部分(すなわち、吸込み口108aの四隅部分に近傍する位置)から開口部111の長手方向中央部分に亘る動圧分布が異なるので(図4参照。)、この空気流Aの動圧の差により開口部111から吹き出される空気流が一定に吹き出されずに、開口部111から吹き出される空気流が乱れてしまい、これによって、開口部111において騒音が発生したり、測定室102における気流性状を低下させたりする恐れもあった(図7並びに図8参照。)。
また、開口部111が壁部幅方向に長い長孔であり、開口部111における動圧分布が異なることで、開口部111から空気流Aによって誘引された余剰空気を吹き出すと同時に開口部111から測定室102の空気を誘引して吸い込んでしまう恐れもあり、逆流空気流の発生を確実に防止するのが困難であった。
なお、上述した近似技術においても同様の問題があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な改良をもって上記問題を効果的に解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は、風洞装置の風路構造に係り、その特徴は、
風路に設けた送風手段によって送出された空気流を前記風路の送風側部分の吹出し口から測定室に吹き出し、その測定室に吹き出された空気流を、測定室における前記吹出し口の対向位置に設けられた前記風路の吸気側部分の断面矩形状又は略矩形状の吸込み口から前記送風手段により風路内に導入する風洞装置の風路構造であって、
前記風路の吸気側部分を形成する4つの壁部のうち、少なくとも1つの壁部の前記吸込み口近傍箇所において、少なくとも壁部幅方向の中央部分を残した状態で壁部幅方向の一側端部分又は両側端部分に、前記風路の吸込み口から導入された空気流の一部を前記測定室に還流させるための開口部を形成してある点にある。
つまり、この構成であれば、風路の吸気側部分を形成する壁部の吸込み口近傍箇所に、吸込み口から導入された空気流の一部を測定室に還流させるための開口部を形成してあるので、空気流に誘引された余剰空気を還流空気流として測定室に還流させることができて、風路の吸気側部分における静圧上昇を抑制することができ、これによって、風路の吸気側部分に逆流空気流が発生することを防止する。
そして、その開口部を空気流の動圧が最も低い吸込み口の隅部となる位置に形成すると共に、風路の吸気側部分を形成する壁部の壁部幅方向の中央部分を残した状態にしてあるので、従来例のように開口部における動圧分布にばらつきが起きず、開口部から吹き出して測定室に還流する還流空気流の風量及び風速がほぼ一定でかつ低速となり、これによって、開口部から還流空気流を吹き出した際に発生する騒音を極力抑制することができる。
また、空気流の動圧が最も低い吸込み口の隅部となる位置に開口部を設けることで、開口部を通じて測定室の空気が空気流に誘引されることも抑止することができるので、より確実に風路の吸気側部分の静圧上昇を抑制し、逆流空気流の発生を防止することができる。
従って、逆流空気流の発生を確実に防止することができることにより、吸込み口に導入される空気流が不安定化を原因とする測定室における気流性状の低下を抑制することができ、風洞装置全体としての風洞性能を向上させることができるとともに、吸込み口における発生騒音も低下することができ、風洞装置自体からの暗騒音発生を効果的に抑制することができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記開口部が、空気流通過方向に長い長孔に形成されてある点にある。
つまり、この構成であれば、開口部を長孔にすることで、逆流空気流の発生を防止するのに十分な還流空気流の風量を確保することができるとともに、開口部の開口長手方向と空気流通過方向とを一致させることで、空気流の通過方向と対向する開口部の開口周縁部を極力少なくして、空気流と開口周縁部との衝突による空気流の乱れを抑制することができ、これによって、風洞装置全体としての風洞性能を向上させることができるとともに、その衝突による騒音の発生も極力抑えることができる。
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記開口部が、その開口面積を調整可能な構成に形成されてある点にある。
つまり、この構成であれば、開口部の開口面積を調整することで、送風手段による送風量や風洞装置における吹出し口の開口面積、吹出し口から吸込み口までの距離、測定室の大きさ、吸込み口の形状等に応じて、開口部から測定室に還流される還流空気流の風量を最適な風量に調整することができるので、風路内における逆流空気流の発生をより一層確実に防止することができ、発生騒音の低減並びに風洞性能の向上を図ることができる。
なお、開口部の開口面積調整は、通常、風洞装置設置時における試運転時に行うが、測定試験における送風量の変更に伴って適宜調整するようにしてもよい。
本発明の第4特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれか1つの特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記開口部が、その開口位置を調整可能に構成されてある点にある。
つまり、この構成であれば、壁部の一側端部分に開口部を設けたり、壁部の両側端部分に開口部を設けたり、また、空気流通過方向における開口部の開口位置を変更したりすることによって、送風手段による送風量や風洞装置における吹出し口の開口面積、吹出し口から吸込み口までの距離、測定室の大きさ、吸込み口の形状等に応じて、最も好適に余剰空気を測定室へ還流空気流として吹き出すことができる位置に開口部を設けることができるので、風洞装置全体としての風洞性能を向上させるための調整をより一層効果的に行うことができる。
なお、第3特徴構成と同様に、開口部の開口位置の調整は、通常、風洞装置設置時における試運転時に行うが、測定試験における送風量の変更に伴って適宜調整するようにしてもよい。
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれか1つの特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記開口部に、開口部から前記測定室に還流する還流空気流の開口部における風量分布を均一化するための抵抗体が配設されてある点にある。
つまり、この構成であれば、抵抗体によって開口部における還流空気流の風量分布が均一化されるので、開口部において局所的に還流空気流の風量が大きくなったり、小さくなったりすることを防止することができ、これによって、開口部における騒音発生を効果的に抑制することができる。
また、抵抗係数の異なる抵抗体を交換して設置することにより、開口部からの還流空気流の風量調整も行うことができる。
本発明の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれか1つの特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記風路の壁部の外周面における開口部形成箇所に、前記開口部を覆うように消音手段が設けられてある点にある。
つまり、この構成であれば、開口部を覆うように消音手段を設けることで、測定室に還流する還流空気流が開口部を通過する際に発生する騒音を、この消音手段により確実に消音することができ、これによって、風洞装置全体として暗騒音の発生をより一層効果的に、かつ、確実に抑制することができる。
〔第1実施形態〕
図1〜図4は、本発明の第1実施形態として、自動車や航空機等の実験対象物における空力、空力特性、空力騒音等を測定するための風洞装置Wを示し、4つの壁部1aによって断面矩形状(詳しくは、四隅部分のそれぞれを弧状に形成してある略矩形状)に形成された風路1と測定室2との間を送風手段であるファン3により空気流Aを循環させており、風路1は、ファン3の下流側で測定室2に断面矩形状(四隅部分のそれぞれを弧状に形成してある略矩形状)の吹出し口7aを備えた送風側部分1Aと、ファン3の上流側で測定室2に断面矩形状(四隅部分のそれぞれを弧状に形成してある略矩形状)の吸込み口8aを備えた吸気側部分1Bとから構成されている。
風路1の送風側部分1Aは、ファン3から測定室2に亘って、断面積が次第に大きくなるテーパー形状の第1拡大洞部4と、断面積が一定の第1中間洞部5と、断面積が次第に小さくなるテーパー形状の第1縮流洞部6と、吹出し口7aを備えたノズル部7とからその順に一体的に接続されて構成され、風路1の吸気側部分1Bは、測定室2からファン3に亘って、吸込み口8aを備えたベルマウス形状のコレクタ部8と、断面積が次第に大きくなる第2拡大洞部9と、断面積が一定の第2中間洞部10とからその順に一体的に接続されて構成されているとともに、送風側部分1Aの第1拡大洞部4と吸気側部分1Bの第2中間洞部10が接続されており、それら風路1の送風側部分1Aのノズル部7及び吸気側部分1Bのコレクタ部8は測定室2内に配置されている。
ファン3によって送風された空気流Aは、第1拡大洞部4を通過することで空気流A全体としての風速(動圧)を低下させて第1中間洞部5における圧力(静圧)を上昇させた後、第1縮流洞部6を通過させることで、測定するのに必要十分な風量(風速)の空気流Aをノズル部7の吹出し口7aから測定室2に吹き出すことができる。
風路1の吸気側部分1Bを形成する4つの壁部1aのコレクタ部形成箇所(吸込み口近傍箇所)における壁部幅方向の両側端部分には、壁部1aの両側端縁の形状に沿って空気流通過方向に長いスリット孔11aを壁部幅方向に複数並列させたブリーザー11(開口部)が形成されていて、吸込み口8aより進入する空気流Aが誘引した余剰空気を還流空気流A′としてこのブリーザー11から測定室2内に戻すことができる。
そして、ブリーザー11を構成する各スリット孔11aの長手方向が空気流通過方向と一致してあるので、空気流Aの通過方向と対向する各スリット孔11aの周縁部を極力少なくして、空気流Aとスリット孔11aの周縁部との衝突による空気流Aの乱れを抑制することができ、これによって、風洞装置W全体としての風洞性能を向上させることができるとともに、その衝突による騒音の発生も極力抑えることができる。
各ブリーザー11の外面側には、薄板状の可動式の蓋材12が配設されており、この蓋材12で複数のスリット孔11aを開閉してスリット孔11aの開口数を変更することでブリーザー11の開口面積を調整することができ、これによって、ブリーザー11から吹き出す還流空気流A′の風量調整を行うことができる。
また、蓋材12によるスリット孔11aの閉口位置を変更することで、ブリーザー11の開口位置も変更することができる。
更に、ブリーザー11には、通気性の抵抗体として不織布13がブリーザー11を覆うように(詳しくは、ブリーザー11と蓋材12との間に)配設されていて、このブリーザー11から測定室2に還流する還流空気流A′のブリーザー11における風量分布を均一化することができ、これによって、ブリーザー11における風量分布の偏りを解消することができ、ブリーザー11における騒音の発生を効果的に抑制している。
また、不織布13には、抵抗係数の異なる複数のものが用意されており、抵抗係数の異なる不織布13を交換することで、ブリーザー11からの還流空気流A′の風量の調整を行うことができる。
つまり、ブリーザー11の開口面積調整、及び、抵抗係数の異なる不織布13の交換により、還流空気流A′の風量を風洞装置Wの運転において最適な風量にすることができる。
図4はコレクタ部8の吸込み口8aの正面視における空気流Aの動圧分布を示し、ノズル部7の吹出し口7aから吹き出された空気流Aは、図4に示すように、コレクタ部8の四隅部分付近における動圧が、コレクタ部8の中心部分付近の動圧に比べて10%以下となる。
つまり、壁部1aに形成されたブリーザー11は、コレクタ部8の四隅部分に相当する位置(空気流Aの動圧が最も低い部分)に形成されている。
以上、ブリーザー11(開口部)をこのように設けることにより、空気流Aに誘引された余剰空気を還流空気流A′として測定室2に還流させることができて、風路1の吸気側部分1Bにおける静圧上昇を抑制することができ、これによって、風路1の吸気側部分1Bに逆流空気流が発生することを防止する。
そして、空気流Aの動圧が最も低いコレクタ部8の吸込み口8aの四隅部分となる位置にブリーザー11を形成すると共に、風路1の吸気側部分1Bを形成する壁部1aの壁部幅方向の中央部分を残した状態にしてあるので、ブリーザー11における動圧分布にばらつきが起きず、ブリーザー11から吹き出して測定室2に還流する還流空気流A′の風量及び風速はほぼ一定でかつ低速となり、これによって、ブリーザー11から還流空気流A′を吹き出した際に発生する騒音を極力抑制することができる。
また、ブリーザー11を通じて測定室2の空気が空気流Aに誘引されることも抑止することができるので、より確実に風路1の吸気側部分1Bの静圧上昇を抑制し、逆流空気流の発生を防止することができる。
従って、逆流空気流の発生を確実に防止することができることにより、コレクタ部8の吸込み口8aに導入される空気流Aが不安定化を原因とする測定室2における気流性状の低下を抑制することができ、風洞装置W全体としての風洞性能を向上させることができるとともに、コレクタ部8の吸込み口8aにおける発生騒音も低下することができ、風洞装置W自体からの暗騒音の発生を効果的に抑制することができる。
〔第2実施形態〕
図5及び図6は、本発明の第2実施形態として、自動車や航空機等の実験対象物における空力、空力特性、空力騒音等を測定するための風洞装置Wを示し、断面矩形状(詳しくは、四隅部分のそれぞれを弧状に形成してある略矩形状)の風路1の吸気側部分1Bを形成する4つの壁部1aのうち、相対向する2つの壁部1aのコレクタ部形成箇所(吸込み口近傍箇所)における壁部幅方向の両側端部分に、壁部1aの両側端縁の形状に沿って空気流通過方向に長いスリット孔11aを壁部幅方向に複数並列させたブリーザー11(開口部)が形成されていて、吸込み口8aより進入する空気流Aが誘引した余剰空気を還流空気流A′としてこのブリーザー11から測定室2内に戻すことができる。
そして、ブリーザー11を構成する各スリット孔11aの長手方向が空気流通過方向と一致してあるので、空気流Aの通過方向と対向する各スリット孔11aの周縁部を極力少なくして、空気流Aとスリット孔11aの周縁部との衝突による空気流Aの乱れを抑制することができ、これによって、風洞装置W全体としての風洞性能を向上させることができるとともに、その衝突による騒音の発生も極力抑えることができる。
各ブリーザー11の内面側には、薄板状の可動式の蓋材12が配設されており、この蓋材12で複数のスリット孔11aを開閉してスリット孔11aの開口数を変更することでブリーザー11の開口面積を調整することができ、これによって、ブリーザー11から吹き出す還流空気流A′の風量調整を行うことができる。
また、蓋材12によるスリット孔11aの閉口位置を変更することで、ブリーザー11の開口位置も変更することができる。
更に、ブリーザー11には、通気性の抵抗体として不織布13がブリーザー11を塞ぐように(詳しくは、ブリーザー11と蓋材12との間に)配設されていて、このブリーザー11から測定室2に還流する還流空気流A′のブリーザー11における風量分布を均一化することができ、これによって、ブリーザー11における風量分布の偏りを解消することができ、ブリーザー11における騒音の発生を効果的に抑制している。
また、不織布13には、抵抗係数の異なる複数のものが用意されており、抵抗係数の異なる不織布13を交換することで、ブリーザー11からの還流空気流A′の風量の調整を行うことができる。
つまり、ブリーザー11の開口面積調整、及び、抵抗係数の異なる不織布13の交換により、還流空気流A′の風量を風洞装置Wの運転において最適な風量にすることができる。
ブリーザー11が形成されている壁部1aの外周面のコレクタ部形成箇所には、ブリーザー11を覆うように消音手段Sが設けられており、消音手段Sは、内面14aに吸音材15が配設された消音チャンバー14と、同様に内面16aに吸音材15が配設された消音器16とから構成されている。
消音チャンバー14の各ブリーザー11に対向する位置には、ブリーザー11から吹き出す還流空気流A′を取り入れるため入口14Aが形成されており、チャンバー入口14Aから消音チャンバー14内に進入した還流空気流A′は、消音チャンバー14内からチャンバー出口14Bに設けられた消音器16を通過して測定室2に戻される。
還流空気流A′がブリーザー11を通過する際に発生した騒音は、消音チャンバー14及び消音器16内に配設されている吸音材15によって吸音することで、騒音をより効果的に消音させる。
以上、このように構成することで、測定室2に還流する還流空気流A′がブリーザー11を通過する際に発生する騒音を、この消音手段Sにより確実に消音することができるので、風洞装置W全体として暗騒音の発生をより一層効果的に、かつ、確実に抑制することができる。
なお、その他の構成は、前記第1実施形態と同一であり、第1実施形態で記載した構成部分と同一構成又は同一機能を有する構成部分には同一番号を付記してそれの説明を省略する。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
上記第1実施形態では、ブリーザー11(開口部)を4つの壁部1a全ての両側端部分に形成し、第2実施形態では、ブリーザー11を4つの壁部1aのうち相対向する2つの壁部1aの両側端部分に形成したが、ブリーザー11はコレクタ部8の吸込み口8aにおける四隅部分に相当する位置に形成されてあればよく、ブリーザー11の数及び形成箇所はこれらに限るものではない。
また、上述の第1実施形態では、形成したブリーザー11の全てを開口させた状態にしてあるが、ブリーザー11の開口位置のパターンはこれに限るものではなく、種々のパターン(例えば、各壁部1aの一方側のブリーザー11を開口させ、他方側のブリーザー11を蓋材12により閉口している状態など)にすることができる。
上記第1及び第2実施形態では、ブリーザー11をスリット孔11aを壁部1aの幅方向に複数並列させて構成していたが、ブリーザー11を一つの長孔で構成してもよく、また、壁部1aの幅方向だけでなく空気流通過方向に複数並列させて構成してもよい。
また、スリット孔11aを蓋材12で閉口することで、ブリーザー11の開口面積の調整を行う構成にしていたが、ブリーザー11の開口面積調整のための構成はこの構成に限るものではなく、ブリーザー11をダンパー形式に構成し、ダンパーのハネを開閉してブリーザー11の開口面積を調整するもの等種々の構成を採用してもよい。
上記第1及び第2実施形態では、ブリーザー11に抵抗体として不織布13を採用して配設しているが、抵抗体は不織布13に限るものではなく、種々のものを採用することができ、また、抵抗体として吸音性を有するものを採用すれば、より効果的に騒音の発生を抑制することができる。
上記第1及び第2実施形態では、ブリーザー11を壁部1aの両側端縁の形状に沿って空気流通過方向に長く形成したが、この形状に限るものではなく、ブリーザー11の長手方向が空気流通過方向と一致していればよく、ブリーザー11を壁部1aの両側端縁の形状に沿わない長方形状等に形成してもよい。
上記第2実施形態では、消音手段Sにおける消音器16として、それの内面16aに吸音材15を配設した吸音式の消音器16を採用したが、消音器16の構成はこれに限るものではなく、共鳴式消音器や種々の構成の消音器を採用することができる。
本発明の第1実施形態にある風洞装置を示す概要図 第1実施形態のコレクタ部の拡大側面図 第1実施形態のコレクタ部の拡大正面図 コレクタ部の吸込み口における空気流の動圧分布を示す図 本発明の第2実施形態のコレクタ部の拡大側面図 第2実施形態のコレクタ部の拡大正面図 従来の風洞装置におけるコレクタ部の拡大側面図 従来のコレクタ部の拡大正面図
符号の説明
1 風路
1A 送風側部分
1B 吸気側部分
1a 壁部
2 測定室
3 送風手段
7a 吹出し口
8a 吸込み口
11 開口部
13 抵抗体
A 空気流
A′ 還流空気流
S 消音手段
W 風洞装置

Claims (6)

  1. 風路に設けた送風手段によって送出された空気流を前記風路の送風側部分の吹出し口から測定室に吹き出し、その測定室に吹き出された空気流を、測定室における前記吹出し口の対向位置に設けられた前記風路の吸気側部分の断面矩形状又は略矩形状の吸込み口から前記送風手段により風路内に導入する風洞装置の風路構造であって、
    前記風路の吸気側部分を形成する4つの壁部のうち、少なくとも1つの壁部の前記吸込み口近傍箇所において、少なくとも壁部幅方向の中央部分を残した状態で壁部幅方向の一側端部分又は両側端部分に、前記風路の吸込み口から導入された空気流の一部を前記測定室に還流させるための開口部を形成してある風洞装置の風路構造。
  2. 前記開口部が、空気流通過方向に長い長孔に形成されてある請求項1記載の風洞装置の風路構造。
  3. 前記開口部が、その開口面積を調整可能な構成に形成されてある請求項1又は2記載の風洞装置の風路構造。
  4. 前記開口部が、その開口位置を調整可能に構成されてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の風洞装置の風路構造。
  5. 前記開口部に、開口部から前記測定室に還流する還流空気流の開口部における風量分布を均一化するための抵抗体が配設されてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の風洞装置の風路構造。
  6. 前記風路の壁部の外周面における開口部形成箇所に、前記開口部を覆うように消音手段が設けられてある請求項1〜5のいずれか1項に記載の風洞装置の風路構造。

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