JP4194731B2 - 木製長尺物の自動検査装置及びその方法 - Google Patents

木製長尺物の自動検査装置及びその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4194731B2
JP4194731B2 JP2000078129A JP2000078129A JP4194731B2 JP 4194731 B2 JP4194731 B2 JP 4194731B2 JP 2000078129 A JP2000078129 A JP 2000078129A JP 2000078129 A JP2000078129 A JP 2000078129A JP 4194731 B2 JP4194731 B2 JP 4194731B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
long
wooden
distance
long wooden
base point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000078129A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001108409A (ja
Inventor
雅記 元村
道広 岸元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Texeng Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Elex Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nittetsu Elex Co Ltd filed Critical Nittetsu Elex Co Ltd
Priority to JP2000078129A priority Critical patent/JP4194731B2/ja
Publication of JP2001108409A publication Critical patent/JP2001108409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4194731B2 publication Critical patent/JP4194731B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、柱又は梁等からなる木製長尺物に対する加工は機械で行うことが多くなってきている。しかしながら、加工後の加工位置の検査は、人がスケール等を使用して測定している。このため、柱や梁等からなる木製長尺物のように、数メートルもある長いものを測定する場合、測定値に誤差が生じ易く、またその測定値についても人が転記するため転記ミスを起こし易いという問題が発生している。
一方、柱又は梁等からなる木製長尺物を使用して建設した住宅については、建設から数年が経過したときに、壁のひび割れや、住宅の基礎の湾曲等の問題が発生することがある。この原因としては、柱又は梁等の加工位置の測定が厳密でないことや、また人が測定値を転記することで起こる転記ミス等が重要な要因の一つとして挙げられる。以前は、このような問題に対して、消費者はどのような対処も取ることができなかった。そのため、住宅の欠陥問題処理対策として、「住宅性能規定化法」が法制化されることとなり、住宅の基礎、建築材等の建設システムについて、製造元が品質保証する必要性が生じ、これまで以上に出荷時の検査が重要な要素となってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら現状のように、柱又は梁等からなる木製長尺物を、加工後に人がスケール等を使用して測定していたのでは、その測定精度、及び人的ミスをなくすにも限界があるため、製造元は安心して品質の保証をすることができない。また人が測定等を行うことで、木製長尺物を一本一本測定しなければならないため、非常に作業性が悪くなる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を、自動的に測定することで、その測定精度を向上させ、人的ミスをなくし、更には作業性の向上を目指した、木製長尺物の自動検査装置及びその方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る木製長尺物の自動検査装置は、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための装置であって、木製長尺物を所定位置に保持する保持手段と、保持手段によって支持された木製長尺物の長さ方向に沿って設けられたガイド部材と、駆動手段及び走行距離測定手段が設けられて、ガイド部材を走行する台車と、台車に設けられて木製長尺物の基点位置を検知する基点センサーと、台車に設けられて、台車の走行に伴って規定距離移動し、木製長尺物の加工部を撮像するテレビカメラと、テレビカメラの信号から加工部の中心位置を検知する画像処理手段、及び、基点位置からの加工部の距離を算出し、これと加工部の予め設定された基点位置からの距離とを比較してその誤差を計算する演算手段を備えた位置計測装置とを有している。
これにより、柱又は梁等からなる木製長尺物のように長いものの、規定位置に形成された加工部の位置を測定するときには、人がスケール等を使用して測定する必要がない。また加工した溝等の中に更に溝を加工した場合のように、複雑な形状の溝の加工位置を測定する場合においても、加工部を撮像するテレビカメラにより簡単に検知できる。
【0005】
ここで、第1の発明に係る木製長尺物の自動検査装置において、保持手段には、長手方向両端から木製長尺物を挟持するパッド部を有し、保持した木製長尺物の保持角度を変える取付け角度変更手段を設けることも可能である。これによって柱又は梁等に使用される木製長尺物の加工位置を測定する場合、一つの加工面を測定した後、次の加工面を測定するときに、人がその都度木製長尺物の加工面を走行距離測定手段の方向に向ける必要がない。
また、第1の発明に係る木製長尺物の自動検査装置において、基点センサーは、反射型、又は透過型の光センサーとすることも可能である。これにより、木製長尺物の端部を検知でき、加工位置の端部をテレビカメラで検知する必要がなくなる為、正確な基点位置を瞬時に検知することができる。
【0006】
更に、第1の発明に係る木製長尺物の自動検査装置において、木製長尺物に複数の加工部がある場合、基点位置からの各加工部の位置を順次算出して、各加工部の規定位置と比較し誤差を検知出力することも可能である。これによって、各加工部の基点からの位置を順次算出するため、基点から各加工位置までの距離を正確に知ることができる。
【0007】
前記目的に沿う第1の発明に係る木製長尺物の自動検査方法においては、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、所定位置に木製長尺物を搬送して保持する第1工程と、木製長尺物の上方、もしくは側面に木製長尺物に沿って走行する台車に設けられた基点センサーによって木製長尺物の基点位置を検知し、台車の走行距離を測定する走行距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、台車を木製長尺物に沿って更に走行させ、搭載するテレビカメラの中心位置と基点位置との距離が、予め設定された規定距離になった位置で台車を停止する第3工程と、規定距離で止まった台車に搭載されているテレビカメラで、加工部を撮像し、加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、台車の走行距離、基点センサーの取付け位置、及びテレビカメラで測定した加工部の中心位置を用いて、木製長尺物の基点位置から加工部までの実際の距離を演算し、これと加工部の予め設定された基点位置からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有している。これにより、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなくなる。
【0008】
前記目的に沿う第2の発明に係る木製長尺物の自動検査方法においては、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、所定位置に木製長尺物を搬送して保持する第1工程と、木製長尺物の上方に木製長尺物に沿って走行する台車に設けられた基点センサーによって木製長尺物の基点位置を検知し、台車の走行距離を測定する走行距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、台車を木製長尺物に沿って更に走行させ、搭載するテレビカメラの中心位置と基点位置との距離が、予め設定された規定距離になったときに、台車に搭載されているテレビカメラで加工部を撮像する第3工程と、撮像した加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、テレビカメラで加工部を撮像したときの台車の走行距離、基点センサーの取付け位置、及びテレビカメラで測定した加工部の中心位置を用いて、木製長尺物の基点位置から加工部までの実際の距離を演算し、これと加工部の予め設定された基点位置からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有している。なお、ここでは、搭載するテレビカメラの中心位置と基点位置との距離は走行距離測定手段により測定する。これにより、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなく、しかも加工部で台車を止めることなく、テレビカメラで加工部を連続的に撮像できる。
そして、第1、第2の発明に係る木製長尺物の自動検査方法において、第5工程での誤差の出力を、木製長尺物の加工機にフィードバックして次からの加工される木製長尺物の加工部の位置を修正することも可能である。これにより、人を介することなく迅速に加工ミスを加工機にフィードバックすることができる。
【0009】
前記目的に沿う第2の発明に係る木製長尺物の自動検査装置は、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための装置であって、木製長尺物を搭載し、木製長尺物の投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過する駆動装置及び走行距離測定手段付きの台車と、台車によって搬送される木製長尺物が基点位置を通過したことを検知する基点センサーと、測定ステーションに配置され、木製長尺物の加工部を撮像するテレビカメラと、テレビカメラの信号から加工部の中心位置を検知する画像処理装置、及び、木製長尺物の基準端面からの加工部の距離を算出し、これと加工部の予め設定された基準端面からの距離とを比較してその誤差を計算する演算手段を備えた位置計測装置とを有する。これにより、木製長尺物を連続的に測定ステーションに投入でき、木製長尺物の各面を撮像できる位置にそれぞれテレビカメラを設置できるので、一面を測定した後、次の面を測定するという必要がないため、短時間に各加工位置を測定することが可能となる。
【0010】
前記目的に沿う第3の発明に係る木製長尺物の自動検査方法においては、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過可能で、駆動装置及び走行距離測定手段を備えた台車に、投入ステーションで木製長尺物を搭載する第1工程と、台車を走行させて木製長尺物の基準端面の通過を基点位置にある基点センサーによって検知し、走行距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、台車を、測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と基点位置との距離に木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離走行させる第3工程と、規定距離で止まった台車に搭載されている木製長尺物の加工部をテレビカメラで撮像し、加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、台車の走行距離、基点センサーの取付け位置、及びテレビカメラで測定した加工部の中心位置を用いて、木製長尺物の基準端面から加工部までの実際の距離を演算し、これと加工部の予め設定された基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有する。これにより、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなくなる。
【0011】
前記目的に沿う第3の発明に係る木製長尺物の自動検査装置は、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための装置であって、木製長尺物を水平方向に搬送し、木製長尺物の投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過する搬送手段と、搬送手段によって搬送させる木製長尺物が基点位置を通過したことを検知する基点センサーと、測定ステーションに配置され、木製長尺物の加工部を撮像するテレビカメラと、テレビカメラの信号から加工部の中心位置を検知する画像処理装置、及び、木製長尺物の基準端面からの加工部の距離を算出し、これと加工部の予め設定された基準端面からの距離とを比較してその誤差を計算する演算手段を備えた位置計測装置とを有する。これにより、木製長尺物を連続的に測定ステーションに投入でき、木製長尺物の各面を撮像できる位置にそれぞれテレビカメラを設置できるので、一面を測定した後、次の面を測定するという必要がないため短時間に各加工位置を測定することが可能となる。
【0012】
前記目的に沿う第4の発明に係る木製長尺物の自動検査方法においては、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過可能で、木製長尺物を水平方向に搬送する搬送距離測定手段を備えた搬送手段に、投入ステーションで木製長尺物を配置する第1工程と、搬送手段で木製長尺物を搬送して、木製長尺物の基準端面の通過を基点位置にある基点センサーによって検知し、搬送距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、木製長尺物を、測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と基点位置との距離に木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離、搬送手段で搬送させる第3工程と、規定距離搬送されて止まった木製長尺物の加工部をテレビカメラで撮像し、加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、搬送手段の搬送距離、基点センサーの取付け位置、及びテレビカメラで測定した加工部の中心位置を用いて、木製長尺物の基準端面から加工部までの実際の距離を演算し、これと加工部の予め設定された基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有する。これにより、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなくなる。
【0013】
前記目的に沿う第5の発明に係る木製長尺物の自動検査方法においては、柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過可能で、木製長尺物を水平方向に搬送する搬送距離測定手段を備えた搬送手段に、投入ステーションで木製長尺物を配置する第1工程と、搬送手段で木製長尺物を搬送して、木製長尺物の基準端面の通過を基点位置にある基点センサーによって検知し、搬送距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、木製長尺物を、測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と基点位置との距離に木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離、搬送手段で更に搬送させたときに、テレビカメラで木製長尺物の加工部を撮像する第3工程と、テレビカメラで撮像した加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、テレビカメラで加工部を撮像した位置までの搬送距離、基点センサーの取付け位置、及びテレビカメラで測定した加工部の中心位置を用いて、木製長尺物の基準端面から加工部までの実際の距離を演算し、これと加工部の予め設定された基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有する。これにより、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなく、しかも加工部で搬送手段を止めることなく、テレビカメラで加工部を連続的に撮像できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置の構成図、図2は同木製長尺物の自動検査装置で使用する保持手段の正断面図、図3は同木製長尺物の自動検査装置で使用するガイド部材と台車の正断面図、図4は同側面図、図5は本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置で使用する台車の正面図、図6は同木製長尺物の自動検査装置の台車に搭載されたテレビカメラの視野図、図7は同木製長尺物の自動検査装置の動作説明図、図8は本発明の第2の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置の構成図、図9は同木製長尺物の自動検査装置の計測装置部の側面図、図10は同木製長尺物の自動検査装置の変形例に係る計測装置部の側面図、図11は本発明の第3の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置の構成図、図12は同木製長尺物の自動検査装置の計測装置部の側面図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置10は、計測装置部11と計測制御部12とを有している。
計測装置部11には、計測する木製長尺物13を所定位置まで上昇、又は下降させることができる昇降台28を設ける。更に、計測装置部11には、木製長尺物13を所定位置に保持する保持手段14が設けられている。この保持手段14には長手方向両端から木製長尺物13を保持するパッド部15と、保持した木製長尺物13の保持角度を変える取付け角度変更手段16が設けられている。
【0015】
この昇降台28の上昇及び下降手段としては、油圧を用いたピストンポンプ、及びウォームとウォームホイールとからなるウォームギヤ等を使用している。また木製長尺物13を挟持するパッド部15は、木製長尺物13が常に動かないように固定することができるものであればよく、ここでは、木製長尺物13をつかみ固定することができるつかみ部材、例えば爪を持ったもの、又は万力等を使用している。また木製長尺物13の保持角度θを変える取付け角度変更手段16には、木製長尺物13を挟持するパッド部15を回転できる装置、例えば歯車装置等を使用している。あるいは、L型アーム等を用いて木製長尺物13を回転させてもよい。
【0016】
以上の装置により、木製長尺物13を保持手段14に設置するときには、昇降台28の上に木製長尺物13を積載し、木製長尺物13を保持手段14の取付け位置まで上昇させる。そして、保持手段14のパッド部15で木製長尺物13の両端部を挟むことで固定する。また昇降台28は、木製長尺物13の加工面に存在する加工部22の加工位置が計測されている間木製長尺物13を支持できる位置に、その高さを設定している。更に、木製長尺物13の加工面に存在する加工部22の加工位置を測定した後は、歯車装置等を用いた取付け角度変更手段16を作動させることで、図2のように、次の加工面が測定方向に向くように木製長尺物13を軸回り(幅方向)に回転させる。このとき、木製長尺物13は昇降台28に支持されているので、ピストンポンプ又はウォームギヤ等を使用して、木製長尺物13が回転しても昇降台28に接触しない位置まで昇降台28を下降させる。木製長尺物13を回転し終えたら、ピストンポンプ又はウォームギヤ等を使用して昇降台28を上昇させ、木製長尺物13を支持する。これにより、瞬時に次の加工部22が存在する加工面を、測定される方向に向けることが可能となる。
【0017】
また、計測装置部11には、保持手段14によって支持された木製長尺物13の長さ方向に沿ってガイド部材17が設けられている。また、ガイド部材17を走行する台車20には、ガイド部材17を走行するための車輪18を設けており、ガイド部材17を走行する距離を測定する走行距離測定手段であるロータリエンコーダを有している。更に、この台車20は、ガイド部材17に沿って走行させるためのチェーンベルト29、チェーンベルト29を作動させるためのモータ29a、及びチェーンベルト29をガイドするスプロケット29bから構成される台車の駆動手段を有している。
【0018】
ここで、ガイド部材17は、図3及び図4に示すように、台車20が直進できるように、ガイド部材17の下に台車20の車輪18が走行可能なレール19を設置する。これにより、台車20の車輪18は、ガイド部材17に沿って直進することが可能となる。なお、ここで使用するガイド部材17の材料としては、台車20の自重で曲がらない材料、主として高弾性、耐摩耗性を備えている材料、例えば高炭素鋼等を使用してもよい。一方、このガイド部材17を走行する車輪18の材料としては、ガイド部材17と同様、高弾性、耐摩耗性を備えている材料、例えば高炭素鋼等を使用してもよい。また、ガイド部材17を走行する台車20に取付けられたチェーンベルト29としては、使用頻度の高いローラチェーン、又はチェーンとスプロケットとが噛み合うことで生じる騒音や、長時間使用後、摩耗によってチェーンのピッチが伸びることで噛み合いが不良となる欠点をなくす為に制作されたサイレントチェーン等を使用してもよい。また、チェーンベルト29をガイドするスプロケット29bは、ガイド部材17を支持する支持部材17aに取付けられている。スプロケット29bのうちの少なくとも一つは、チェーンベルト29を作動させるためのモータ29aが軸継手を介して取付けられており、他のスプロケット29bはチェーンベルト29をガイドするために設けられている。これにより台車20は、ガイド部材17に沿って直進できるようになっている。
【0019】
台車20の車輪18には走行距離測定手段であるロータリエンコーダを取付けており、このロータリエンコーダは、車輪18が回転することで得られる回転軸の回転角変位を、デジタル量に変換する役割を持っている。つまり走行した距離をデジタル量に変換することで、走行距離に比例したパルスを出力させ、その結果、測定精度の高い計測値を得ることができるようになり、更には容易にパルスカウンタ32へ出力できるようにしている。なお、このロータリエンコーダは、チェーンベルト29を作動させるモータ29aに取付けてもよい。また、走行距離測定手段には、このようにロータリエンコーダを使用する方法か、又は、ガイド部材に磁極N、Sを一定間隔で磁気的に記録したスケールを、走行台車の磁気センサーが検知し、走行距離に比例した磁極N、Sの数を計数する公知の方法等を使用してもよい。
【0020】
また台車20には、木製長尺物13の加工部22を照らす照明器具23を取付けている。更に、台車20には、木製長尺物13の基点位置21を検知する基点センサー24と、台車20の走行に伴って規定距離移動した後、木製長尺物13の加工部22を撮像するテレビカメラ25が設けられている。
ここで照明器具23としては、白熱電球、ハロゲン電球、反射形電球、蛍光ランプ、又はHIDランプ等を使用してもよい。この照明器具23は、木製長尺物13の加工部22を照らすようになっているため、木製長尺物13の加工部22は周囲の明るさに影響されず、常に一定の明るさで照らされる。よって台車20に搭載したテレビカメラ25は一定の明るさで撮像することが可能となる。
【0021】
また、基点位置21を検知する基点センサー24には、フォトセンサーを使用している。このフォトセンサーは、例えば光複合センサー(光センサー)が使用されており、木製長尺物13の端部の下部に設置された光源27と、台車20に搭載された基点センサー24(受光デバイス)とを一体化することで対象物の基点位置21を検知できるものである。光源27から発せられた光は、木製長尺物13の基点位置21(端部)にあたることで、一部さえぎられる。この光のさえぎられた部分、つまり木製長尺物13の基点位置21は、台車20に搭載された基点センサー24により検知することが可能となる。また、この基点センサー24で検知した信号は、パルスカウンタ32へ出力され、基点センサー24から出力した信号により、パルスカウンタ32の計数値(即ち、走行距離測定手段の設定値)のリセットを行うことができる。これにより台車20は、走行しながら木製長尺物13の基点位置21を検知することが可能となる。
【0022】
台車20に積載された、木製長尺物13の加工部22を撮像するテレビカメラ25としては、2次元的に配置したCCD固体撮像素子上にカメラレンズを介して画像を結像させる方式を用いたCCDカメラや、光電変換素子を線状に並べたラインセンサーを、線状に並べたラインセンサーと垂直な方向に1次元走査することによって画像を得るイメージスキャナ等を使用してもよい。このテレビカメラ25を使用することで、木製長尺物13の加工部22の画像は、2次元的に集められた構成単位の小さな点である画素として映し出される。なお、テレビカメラ25の視野像に映し出される画像は、木製長尺物13の加工部22の全体像である。また、ここで映し出された画像は、画像処理装置30へと出力される。
【0023】
計測制御部12は、台車20の基点センサー24の信号と、台車20の走行距離に比例したパルスを出力するロータリエンコーダから出力されるパルスとを入力するパルスカウンタ32を有している。
パルスカウンタ32は、台車20に搭載された基点センサー24からの信号を入力することで、パルスカウンタ32の計数値をリセットする。また、パルスカウンタ32は、台車20の走行距離をパルスに変換することができるロータリエンコーダにより、走行距離に比例したパルスを入力することが可能であるため、測定精度を高くでき、更には瞬時に位置計測装置31に信号を出力することが可能となる。
【0024】
また計測制御部12には、コンピュータ部38として、台車20の走行を制御する走行制御装置35を有している。更に、計測制御部12には、台車20に積載されたテレビカメラ25の画像を入力する画像処理装置30、及び画像処理装置30の処理結果、予め規定された規定設定値37、パルスカウンタ32の計数値を入力する位置計測装置31とを有している。更に、位置計測装置31により計測された数値は上位コンピュータ34にフィードバックされ、加工部22の加工位置を修正できるようになっている。走行制御装置35は、上位コンピュータ34の情報をもとに、台車20の進行、又は一時停止の信号を受信できるようになっている。なお、この走行制御装置35は、コンピュータ部38に設置するのではなく、台車20に設置してもよい。
【0025】
画像処理装置30は、台車20に積載されたテレビカメラ25が入力した、木製長尺物13の加工部22の画像を処理する。この処理方法について説明する。
木製長尺物13の加工部22には、加工によって生じる凹凸があるため、照明器具23から光を照射することで、明るい部分と暗い部分とが発生する。しかしながら撮像する対象物が木製長尺物13であるので、木目の影響や、未加工部と加工部22との境界が鋭利になりにくいため、加工部22の凹凸部による画像の明るさのピークが明確に現れにくい場合が多い。そこで、撮像した画像については、図6のテレビカメラ25の視野領域26に示すように、加工部22の両端部α1とα2とを鮮明にする為、画像を変換する。この方法としては線形変換法、又は平滑化法等を用いてもよいが、ここでは、平滑化法について示す。
【0026】
これは、加工部22の両端部α1とα2のX座標を明確に見出すために、Y軸方向に各X座標毎に明度の平均化処理を行う方法である。これによって、未加工部分に、たとえ明度の低い木目があっても、それ以外の明度の高い白木部と平均化されるため、木目の影響を受けることなく、未加工部と加工部22との境界のピークを発生させることが可能となる。よって、平均化した画像としては、加工部22の両端部α1とα2のX座標部において、安定した明暗のデータを得ることが出来る。しかしながら、画像の明度を平均化することで、極端に明るい部分と、暗い部分とがなくなり、全体的な画像の明るさの強度は弱まり、明瞭なピークが発生しにくくなる。このため、このピーク(正のピーク)に対して一画素分だけずらした負のピークを作成する。ここで、この負のピークと正のピークとの差をとることによりピークを大きくし、明るさのピークを明瞭に現し、加工部22の両端部α1、α2を明瞭に捕らえるようにする。また、ここでは、加工部22の両端部α1、α2が、テレビカメラ25の画面上で、画面の端部から何画素目に位置しているのかということをもとに、加工部22の両端部α1、α2の座標を求める。そして、これにより加工部22の中心位置Kc を求める。
【0027】
次に位置計測装置31は、予め規定した木製長尺物13の加工部22の規定位置と、パルスカウンタ32より得られる台車20の走行距離、及び画像処理装置30で得た加工部22の両端部α1、α2の位置座標を用いて求めた加工部22の中心位置とを使用して演算手段によって演算を行うことで、木製長尺物13の基点位置21から加工部22までの実際の距離と、加工部22の予め設定された規定距離との誤差εを算出する。その算出方法を以下に示す。
まず、パルスカウンタ32の設定値をリセットする。図5に示すように、計測装置部11の台車20に搭載された基点センサー24と、木製長尺物13の加工部22を検知するテレビカメラ25とは、a1 の距離がある。また台車20は、上位コンピュータ34に予め入力された規定距離Lだけ移動する。また、台車20が移動後、目的の距離で停止しようとしたとき、台車20にはブレーキ力との関係で決まる慣性の力が働くため、目的の距離よりもδだけ余分に移動する。よって、以上の数値から実際に移動した点(パルスカウンタ32で計数されたテレビカメラ25の中心位置)Cc は、次式で表される。
c =(L+a1 )+δ
【0028】
また、図6に示す加工部22の規定位置R(設計段階で予め決めた加工位置)は、台車20に慣性の力が働くため、目的の距離よりも余分に移動しているので、距離δ分だけ差をとることにより表すことができる。
R=Cc −δ=L+a1
一方、木製長尺物13の加工部22の中心位置Kc は、加工部22の両端部α1、α2の位置を用いることで、次のように表すことができる。
c =(α1+α2)/2
以上のことから、求める誤差εは次のようになる。
ε=|R−Kc |=|(L+a1 )−(α1+α2)/2|
この結果得られた誤差εは、計測記録として保存される。ここで、誤差εが許容範囲γ外であれば、不良表示36を表示すると共に、警告ランプが点灯、あるいは警告音が鳴り、不良品の合図が発せられる。また、このデータは、上位コンピュータ34にフィードバックされるため、これを木製長尺物の加工機に反映して迅速に次の木製長尺物13の加工部22の加工位置を修正することが可能となる。
【0029】
続いて、この木製長尺物の自動検査装置10の動作について、主に図7を参照して説明する。
まず、柱又は梁等からなる木製長尺物13を所定位置に搬送して保持手段14により保持する。ステップS1において、コンピュータ部38の位置計測装置31に、予め規定された各加工部22の加工位置(規定距離)と加工箇所数を入力する。このとき台車20に搭載された照明器具23が点灯する。次に台車20は、コンピュータ部38の位置計測装置31に入力された加工部22の加工位置と加工箇所数からなる規定設定値37をもとに、上位コンピュータ34を介することで走行制御装置35によって制御され走行する。ステップS2において、木製長尺物13の左側端部の下方に設置された光源27と、台車20に搭載された基点センサー24とによって基点位置21を検知する。光源27から発せられた光は、木製長尺物13の基点位置21(端部)にあたることで、一部さえぎられる。この光のさえぎられた部分、つまり木製長尺物13の基点位置21は、台車20に搭載された基点センサー24により検知することが可能となる。また、この基点センサー24の信号は、パルスカウンタ32へ送信することで、パルスカウンタ32の数値をリセットする。
【0030】
ステップS3において、走行制御装置35の制御により、台車20はコンピュータ部38の位置計測装置31に入力された加工部22の位置まで(規定距離分)走行し、一時停止する。次にステップS4において、台車20に搭載したテレビカメラ25は、規定距離にある加工部22の全体像を捕らえる。そして、この画像を画像処理装置30に出力することで、加工部の両端部α1、α2の位置を検知し、加工部22の中心位置KC を算出する。更に、この加工部22の中心位置KC を位置計測装置31に出力する。一方、予め規定した加工部22の位置は、基点位置21からテレビカメラ25の中心位置CC までの距離を、台車20の車輪18に連結したロータリエンコーダによりパルスに変換後出力し、これを用いて位置計測装置31へ出力する。ステップS5の判定処理においては、ステップS4で得た加工部22の中心位置KC と、予め規定した距離の規定位置Rとの誤差とを求める。
【0031】
ステップS5において、この誤差εが許容範囲γ内であれば、ステップS7において台車20は走行する。また、この誤差が許容範囲γを超えた場合は、ステップS6において不良表示を行った後、ステップS7において台車20は再び走行する。次にステップS7において走行した台車20は、ステップS8の判定処理において、コンピュータ部38の位置計測装置31に入力された加工部22の加工位置及び加工箇所数の測定を終了した場合、停止する。一方、終了していない場合は、再びステップS3に戻り、ステップS3〜S7までのステップを繰り返し実施する。
【0032】
続いて、図8、図9を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置40について説明するが、これは、本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置10では、木製長尺物13は固定され、一方木製長尺物13の加工部22を撮像するテレビカメラ25が移動していたのに対し、木製長尺物46の加工部48を撮像するテレビカメラ51〜54は固定され、一方木製長尺物46が移動するというものである。よって、基本的な制御装置部の構成、及び制御方法は前記木製長尺物の自動検査装置10と変わりなく、設置するテレビカメラの台数や、それに伴う画像処理装置の台数が変わることになる。
【0033】
図8、図9に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置40は、計測装置部41と計測制御部42とを有している。
計測装置部41は、柱又は梁等からなる木製長尺物46を貯蔵する貯蔵スペース50から台車47に木製長尺物46を搬送する投入ステーション43と、木製長尺物46の加工部48の加工位置を測定する測定ステーション44と、測定した木製長尺物46を台車47から取り出して貯蔵スペース57へ搬送し貯蔵する払出しステーション45とを備えている。また、駆動装置の一例であるモータと、走行距離測定手段の一例であるロータリエンコーダが取付けられ、そして、車輪59を設けることで、木製長尺物46を搭載した後、木製長尺物46の投入ステーション43、測定ステーション44、及び払出しステーション45を通過することができる台車47、更に、台車47が直線的に走行できるように車輪59が走行できるガイドレール49が備えられている。これにより、木製長尺物46をガイドレール49に沿って、実質的に直線移動させることが容易となる。
また、計測制御部42には、図1に示す計測制御部12と実質的に同一のものが備えられているが、画像処理装置については、測定ステーション44に設置されているテレビカメラ51〜54の台数に対応する台数が備えられている。
【0034】
以下、これらについて詳しく説明する。
投入ステーション43には、木製長尺物46を貯蔵できる貯蔵スペース50と、貯蔵スペース50から木製長尺物46を積載する台車47に搬送する搬送手段の一例であるベルトコンベヤ56が設けられている。
測定ステーション44は、台車47により搬送される木製長尺物46の加工部48の加工位置を撮像できるように、テレビカメラ51、52、53、54が上下左右の各方向に1台ずつ測定ステーション44の内壁に固定され、設置されている。また、ここで台車47により搬送される木製長尺物46が基点位置を通過したことを検知する基点センサー55は、テレビカメラ51、52、53、54のいずれか1台、ここではテレビカメラ53に取付けられ、通過する木製長尺物46の端部(基準端面)を検知できる。
払出しステーション45には、加工部48の加工位置を測定し終えた木製長尺物46を貯蔵する貯蔵スペース57と、木製長尺物46を台車47から貯蔵スペース57へと搬送する搬送手段の一例であるベルトコンベヤ58が設けられている。
【0035】
台車47は、木製長尺物46の下部の加工部48をテレビカメラ52で撮像できるように、木製長尺物46の周囲を支持できる形状の台車47を使用しているが、加工部が撮像できればよいので、例えば強化ガラスや、金網等を使用することも可能である。
また、ガイドレール49を走行する台車47の走行手段としてチェーンベルト62を使用している。また、チェーンベルト62をガイドするスプロケットを取付け、そのスプロケットのうちの少なくとも一つは、チェーンベルト62を作動させるためのモータが軸継手を介して取付けられており、他のスプロケットはチェーンベルト62をガイドするために設けられている。
台車47の車輪59にはロータリエンコーダを取付けている。なお、このロータリエンコーダは、チェーンベルト62を作動させるモータに取付けることも可能である。
更に、ここでは、ガイドレール49を2本を一対として使用しているが、メンテナンスに費やす時間や作業性を考慮して、一本とすることも可能である。
【0036】
次に、測定方法について説明する。
投入ステーション43で台車47に積載された木製長尺物46は、測定ステーション44を台車47を用いることで移動する。ここで、測定ステーション44では、搬送されてきた木製長尺物46の加工部48の加工位置を撮像するテレビカメラ53に基点センサー55が取付けられているため、木製長尺物46の基準端面が基点位置を通過したことを基点位置にある基点センサー55で検知し、台車47に取付けられたロータリエンコーダの設定値をリセットすることが可能となる。
【0037】
そして、台車47を、測定ステーション44に設けられたテレビカメラ51、52、53、54の各中心位置と基点位置との距離に、木製長尺物46の基準端面から各加工部48までの位置を加えた距離走行させる。
また、規定距離で止まった台車47に搭載されている木製長尺物46の各加工部48の位置をテレビカメラ51、52、53、54で撮像し、各加工部48の各中心位置を画像処理によって求める。
更に、位置計測装置において、演算手段によって台車47の走行距離、基点センサー55の取付け位置、及びテレビカメラ51、52、53、54で測定した加工部48の中心位置を用いて、木製長尺物46の基準端面から加工部48までの実際の距離を演算し、これと加工部48の予め設定された基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する。
なお、計測制御部42は、基本的な制御装置部の構成、及び制御方法は本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置10と同じなので、以上の測定方法、画像処理、演算方法は、図6、図7に示す方法で実施することが可能である。
【0038】
なお、本実施の形態では、投入ステーション43、及び、払出しステーション45には、木製長尺物46を積載する台車47に搬送する場合、そして、加工部48の加工位置を測定し終えた木製長尺物46を台車47から貯蔵スペース57へと搬送する場合の搬送手段の一例としてベルトコンベヤ56、58を示したが、他の搬送手段、例えばクレーンやフォークリフト等を用いることや、貯蔵スペース50、57に傾斜をつけて、木製長尺物46が滑り落ちるようにすることも可能である。
また、テレビカメラ51、52、53、54は、木製長尺物46の上下左右の計4台設置した場合について示したが、木製長尺物46の加工部48の加工面を撮像できればよいため、使用用途により2、3台、又は5台以上設置することも可能である。
【0039】
そして、テレビカメラ51、52、53、54は、台車47により搬送される木製長尺物46の加工部48の加工位置を撮像できるように、上下左右の各方向に1台ずつ測定ステーション44の内壁に固定され、設置されている。しかしながら、搬送される木製長尺物46の幅が広い場合、例えば加工部48の加工位置が上下に大きく離れ、一定の高さにあるテレビカメラでは撮像できないとき、図10に示すように、例えば木製長尺物46の加工部60の位置に合わせているテレビカメラ54の位置を、移動手段の一例であるガイドレール等を設置することで、テレビカメラ54を点線の位置へと移動させ、加工部61の加工位置にあわせて測定できるように、制御装置により移動させることも可能である。
【0040】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置70について説明するが、これは、本発明の第2の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置40では、木製長尺物46を台車47に積載して木製長尺物46の加工部48を撮像していたのに対し、台車47を使用することなく木製長尺物71を搬送し、木製長尺物71の加工部72を撮像するというものである。よって、基本的な制御装置部の構成、及び制御方法は前記木製長尺物の自動検査装置40と変わりなく、木製長尺物71を搬送する方法が変わることになる。
図11、図12に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置70は、柱又は梁等からなる木製長尺物71の規定位置に形成された加工部72の位置を自動的に検査するための装置であって、計測装置部73と計測制御部74とを有している。
【0041】
計測装置部73は、木製長尺物71を貯蔵する貯蔵スペース75から木製長尺物71をチェーン駆動ローラコンベヤ82に運び出す投入ステーション77と、木製長尺物71の加工部72の加工位置を測定する測定ステーション76と、測定した木製長尺物71をチェーン駆動ローラコンベヤ82から取り出して貯蔵スペース89に貯蔵する払出しステーション78とを備えている。また、計測装置部73は、木製長尺物71を水平方向(この実施の形態では、木製長尺物71の長手方向)に搬送し、木製長尺物71の投入ステーション77、測定ステーション76、及び払出しステーション78を通過させる搬送手段の一例である引込み装置79を有している。なお、引込み装置79は、木製長尺物71の端部を把持するU型チャック80と、U型チャック80で把持された木製長尺物71を投入ステーション77から払出しステーション78まで搬送可能とする車輪(図示しない)と、この車輪が走行する走行レール81とを有している。更に、計測装置部73には、この走行レール81と平行して設けられ、しかも木製長尺物71を積載可能とするチェーン駆動ローラコンベヤ82が備えられている。ここで、チェーン駆動ローラコンベヤ82の作動及び停止は、引込み装置79と連動しているため、重量物である木製長尺物71の搬送が容易となる。
一方、計測制御部74には、図1に示す計測制御部12と実質的に同一のものが備えられているが、画像処理装置については、測定ステーション76に設置されているテレビカメラ84〜87の台数に対応する台数が備えられている。以下、詳しく説明する。
【0042】
投入ステーション77には、木製長尺物71を貯蔵できる貯蔵スペース75と、貯蔵スペース75から木製長尺物71をチェーン駆動ローラコンベヤ82に搬送する搬送手段の一例であるコンベヤ83が設けられている。
測定ステーション76は、引込み装置79により搬送される木製長尺物71の加工部72の加工位置を撮像できるように、テレビカメラ84、85、86、87が上下左右の各方向に1台ずつ測定ステーション76の内壁に固定され、設置されている。また、このテレビカメラ84、85、86、87にはそれぞれ照明器具23が取付けられているため、一つのテレビカメラに取付けられた照明器具23の光が、他のテレビカメラに入らないように、測定ステーション76の上流側から下流側にかけて、上下左右のテレビカメラ84、85、86、87の位置をずらして配置している。なお、下のテレビカメラ85は、チェーン駆動ローラコンベヤ82の下に備えられているが、ローラとローラとの間から搬送される木製長尺物71の加工部72を撮像できるように固定され、配置されている。しかしながら、搬送される木製長尺物71の幅が広い場合、例えば加工部72の加工位置が上下に大きく離れ、一定の高さにあるテレビカメラでは撮像できないとき、図12に示すように、例えば木製長尺物71の下側の加工部72の位置に合わせているテレビカメラ87の位置を、移動手段の一例であるガイドレール等を設置することで、点線の位置へと移動させ、上側の加工部72の加工位置にあわせて測定できるように、計測制御部74により移動させることも可能である。
【0043】
ここで、引込み装置79により搬送される木製長尺物71が、基点位置を通過したことを検知する基点センサー88は、測定ステーション76内に配置され、しかも測定ステーション76内に備えられた上下左右のテレビカメラ84、85、86、87より上流側に配置されている。これにより、通過する木製長尺物71の端部(基準端面)を検知できる。
払出しステーション78には、加工部72の加工位置を測定し終えた木製長尺物71を貯蔵する貯蔵スペース89と、木製長尺物71をチェーン駆動ローラコンベヤ82から貯蔵スペース89へと搬送するフリーローラコンベヤ90が設けられている。ここで、貯蔵スペース89は、上流側から下流側にかけて下り勾配で傾斜しているので、木製長尺物71が滑り落ちるようになっている。
【0044】
引込み装置79の走行レール81を走行する車輪は、モータ(図示しない)により駆動し、しかも搬送距離測定手段の一例であるロータリエンコーダが備えられている。これにより、チェーン駆動ローラコンベヤ82に積載された木製長尺物71の端部をU型チャック80で把持した後、引込み装置79のモータを作動させることで、木製長尺物71を投入ステーション77、測定ステーション76、及び払出しステーション78へと走行レール81に沿って、実質的に直線移動(搬送)させ、しかもその移動(搬送)距離に比例したパルスを計測制御部74に送ることが可能となる。
なお、ここでは、木製長尺物71の端部を把持し、引込み装置79により木製長尺物71を搬送しているため、例えば6m程度の長い木製長尺物71を搬送する場合、実質的に直線移動できない場合が生じる恐れがある。従って、木製長尺物71が実質的に直線移動できるように、木製長尺物71の長手方向の左右両側部を、フリーローラとなったガイドローラ(図示しない)でガイドし、搬送している。
【0045】
次に、測定方法について説明する。
まず、投入ステーション77において、チェーン駆動ローラコンベヤ82に木製長尺物71を積載し、引込み装置79のU型チャック80に木製長尺物71の端部を配置して、U型チャック80で把持する(第1工程)。
次に、引込み装置79のモータを作動させることで、木製長尺物71は測定ステーション76方向へと搬送される。このとき、引込み装置79で搬送させて木製長尺物71の基準端面を基点位置にある基点センサーによって通過したことを確認し、引込み装置79の車輪に備えられたロータリエンコーダの設定値をリセットする(第2工程)。
そして、木製長尺物71を、測定ステーション76に設けられた上下左右のテレビカメラ84、85、86、87の中心位置と基点位置との距離に木製長尺物71の基準端面から各加工部72までの位置を加えた距離、引込み装置79で搬送させる(第3工程)。
【0046】
また、規定距離搬送されて止まった木製長尺物71の各加工部72を上下左右のテレビカメラ84、85、86、87で撮像し、各加工部72の中心位置を画像処理によって求める(第4工程)。
更に、位置計測装置において、演算手段によって引込み装置79の搬送距離、基点センサー88の取付け位置、及び上下左右のテレビカメラ84、85、86、87で測定した各加工部72の中心位置を用いて、木製長尺物71の基準端面から各加工部72までの実際の距離を演算し、これと各加工部72の予め設定された基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する(第5工程)。
なお、計測制御部74は、基本的な制御装置部の構成、及び制御方法は本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置10と同じなので、以上の測定方法、画像処理、演算方法は、図6、図7に示す方法で実施することが可能である。
【0047】
本実施の形態においては、引込み装置79を使用し木製長尺物71を搬送した場合について説明したが、木製長尺物71を水平方向(この実施の形態では、木製長尺物71の長手方向)に搬送できればよいので、押出し装置を用い、木製長尺物71の加工部72の加工位置を測定ステーション76で測定することも可能である。また、チェーン駆動ローラコンベヤを搬送手段として利用し、ローラにロータリエンコーダを取付けることで、搬送距離を測定することもできる。
また、本実施の形態においては、移動距離の測定方法として、ロータリエンコーダを用いる方法について説明したが、磁極を使用した公知の方法を使用することも可能である。
【0048】
前記第1〜3の実施の形態においては、木製長尺物の加工部の位置の測定方法として、加工部の予め設定された規定距離になった位置で、テレビカメラが設けられた台車、木製長尺物を搭載した台車、及び木製長尺物を搬送する搬送手段をそれぞれ一時停止した後、テレビカメラを用いて加工部を撮像する方法について示した。しかし、テレビカメラが設けられた台車、木製長尺物を搭載した台車、及び木製長尺物を搬送する搬送手段を一時停止することなく、例えばストロボ法を用いることで、木製長尺物の加工部を撮像することも可能である。なお、このストロボ法は、テレビカメラが加工部を通過するとき、又は加工部がテレビカメラの前を通過するときに、テレビカメラから移動して見える木製長尺物の加工部にストロボからの光を照射することで、加工部を静止した状態として撮像できる方法である。従って、ストロボは、テレビカメラに備えることが好ましい。
この方法を利用することで、撮像方法は以下のようにすることが可能となる。
【0049】
第1の実施の形態においては、搭載するテレビカメラの中心位置と木製長尺物の基点位置との距離が、予め設定された規定距離になったとき、木製長尺物に沿って走行している台車を停止することなく、ストロボからの光を加工部に照射することで、台車に搭載されているテレビカメラにより加工部を撮像する。
第2の実施の形態においては、木製長尺物を搭載した台車が、測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と基点センサーの基点位置との距離に、木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離走行したとき、台車を停止することなく、ストロボからの光を加工部に照射することで、台車に搭載された木製長尺物の加工部をテレビカメラにより撮像する。
第3の実施の形態においては、木製長尺物を測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と基点センサーの基点位置との距離に、木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離、搬送手段で搬送したとき、搬送手段を停止することなく、ストロボからの光を加工部に照射することで、搬送手段で搬送されている木製長尺物の加工部をテレビカメラにより撮像する。
なお、本実施の形態においては、ストロボ法をより効率的に実施するため、外部からの光が木製長尺物にあたらないように、木製長尺物の自動検査装置を暗室内に配置するか、或いは木製長尺物の自動検査装置の周囲に煙幕を設けることが好ましい。
上記のように構成することで、加工部で台車を停止する場合、又はテレビカメラの前で木製長尺物の加工部を停止する場合よりも、更に検査時間を短縮することが可能となる。
【0050】
また、前記第1〜3の実施の形態においては、テレビカメラの視野内に、1つの加工部のみが入る場合について示したため、木製長尺物の基準端面から加工部の規定位置(設計段階で予め決めた加工位置)を、予め設定された規定距離とした。しかしながら、加工部の大きさや形が様々であること、また撮像する木製長尺物中にある加工部の位置が必ずしもバラバラでなく一部に集中して存在すること、更に、テレビカメラの視野の広さを変化させること等により、テレビカメラの視野内に複数の加工部が入る場合が発生する。このとき、複数の各々の加工部を、それぞれテレビカメラで撮像していたのでは、自動検査装置のランニングコストがかかり、経済的でない。そこで、上記の場合は、複数の加工部が同時にテレビカメラの視野内に入るようにするため、木製長尺物の加工部の規定位置以外の位置を設定し、予め設定された規定距離を設定することが好ましい。これは、加工部の規定位置や、テレビカメラの視野の広さ等の条件をもとに、テレビカメラの視野内に、より多くの加工部を一度に納めることが可能となる位置を予め求め、木製長尺物の基準端面からこの位置までを、予め設定された規定距離とするものである。この場合、加工部の測定方法としては、例えば、同一視野内に納まった複数の加工部の規定位置が、目標となるテレビカメラの中心位置に対して、どの程度離れているかを画像処理により求めることで、複数の加工部の実際の加工位置を測定することが可能となる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1〜4記載の木製長尺物の自動検査装置においては、柱又は梁等からなる木製長尺物のように、長い対象物の規定位置に形成された加工部の位置を測定するときには、人が測定して測定誤差が大とならざるを得ないスケール等を使用する必要がないため、測定精度は向上し、更には、作業性についても良好となる。また加工した溝等の中に更に溝を加工した場合のように、複雑な形状の溝の加工位置を測定する場合においても、加工部を撮像するテレビカメラにより簡単に検知できるので、簡単に、また、短時間に測定することができる。
特に、請求項2記載の木製長尺物の自動検査装置においては、一つの加工面を測定した後、次の面を測定するときに、人がその都度木製長尺物の加工面を測定装置の方向に向ける必要がないため、作業時間の短縮、及び作業性の向上を図ることができる。
【0052】
請求項3記載の木製長尺物の自動検査装置においては、光センサーで木製長尺物の端部を検知することにより、加工位置の端部をテレビカメラで検知する必要がなくなる為、正確な基点位置を瞬時に検知することができる。
請求項4記載の木製長尺物の自動検査装置においては、木製長尺物に複数の加工部がある場合、基点位置からの各加工部の位置を順次算出して、各加工部の規定位置と比較し誤差を検知出力するため、各加工部の基点から各加工位置までの距離を正確に知ることができ、各加工部の誤差も瞬時に確認することができる。
請求項5及びこれに従属する請求項7記載の木製長尺物の自動検査方法においては、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなく、その結果、加工部の測定精度は向上し、人的ミスもなく、更には作業性の向上を図ることができる。
請求項6及びこれに従属する請求項7記載の木製長尺物の自動検査方法においては、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなく、しかも加工部で台車を止めることなく、テレビカメラで加工部を連続的に撮像できる。従って、加工部の測定精度は向上し、人的ミスもなく、測定時間も短縮できるので、作業性の向上を図ることができる。
特に、請求項7記載の木製長尺物の自動検査方法においては、第5工程での出力を、木製長尺物の加工機にフィードバックして次からの加工される木製長尺物の加工部の位置を修正するため、迅速に加工ミスを加工機にフィードバックでき、その結果、多くの製品を無駄に加工ミスすることがなくなり、コストを削減でき、更には作業時間の短縮にもつながる。
【0053】
請求項8記載の木製長尺物の自動検査装置においては、柱又は梁等からなる木製長尺物のように、長い対象物の規定位置に形成された加工部の位置を測定するとき、木製長尺物を搭載し、木製長尺物の投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションが設けられ、更に、木製長尺物の投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過する駆動装置及び走行距離測定手段付きの台車が備えられているので、木製長尺物の加工部の加工位置を連続的に測定することが可能となる。なお、このとき、木製長尺物が移動するので、複数台のテレビカメラを駆動させるために駆動部を大型にする必要がなく、また、駆動部にあるテレビカメラ、照明、基点センサー用の配線の数も多くする必要がないため、ランニングコストを抑えることができ、作業性も良好となる。また、木製長尺物の加工部が存在する加工面を撮像できるようにそれぞれテレビカメラを設置するので、木製長尺物を回転させることなく、木製長尺物が一度測定ステーションを通過するだけで、各加工面に存在する加工部の加工位置を測定することが可能となる。これにより、短時間に木製長尺物の加工部の加工位置を測定できるので、作業性を良好にでき、更には、測定精度も向上させることができる。請求項9記載の木製長尺物の自動検査方法においては、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなく、その結果、加工部の測定精度は向上し、人的ミスもなく、更には作業性の向上を図ることができる。
【0054】
請求項10記載の木製長尺物の自動検査装置においては、木製長尺物を連続的に測定ステーションに投入でき、木製長尺物の各面を撮像できるようにそれぞれテレビカメラを設置できるので、一面を測定した後、次の面を測定するという必要がないため、短時間に各加工位置を測定することが可能となる。従って、ランニングコストを抑えることができ、作業性も良好となり、しかも測定精度も向上させることができる。
請求項11記載の木製長尺物の自動検査方法においては、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなくなる。従って、加工部の測定精度は向上し、人的ミスもなく、更には作業性の向上を図ることができる。
請求項12記載の木製長尺物の自動検査方法においては、各工程において人が行わなければならない作業というものが殆どなく、しかも加工部で搬送手段を止めることなく、テレビカメラで加工部を連続的に撮像できる。従って、加工部の測定精度は向上し、人的ミスもなく、測定時間も短縮できるので、作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置の構成図である。
【図2】同木製長尺物の自動検査装置で使用する保持手段の正断面図である。
【図3】同木製長尺物の自動検査装置で使用するガイド部材と台車の正断面図である。
【図4】同側断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置で使用する台車の正面図である。
【図6】同木製長尺物の自動検査装置の台車に搭載されたテレビカメラの視野図である。
【図7】同木製長尺物の自動検査装置の動作説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置の構成図である。
【図9】同木製長尺物の自動検査装置の計測装置部の側面図である。
【図10】同木製長尺物の自動検査装置の変形例に係る計測装置部の側面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る木製長尺物の自動検査装置の構成図である。
【図12】同木製長尺物の自動検査装置の計測装置部の側面図である。
【符号の説明】
10:木製長尺物の自動検査装置、11:計測装置部、12:計測制御部、13:木製長尺物、14:保持手段、15:パッド部、16:取付け角度変更手段、17:ガイド部材、17a:支持部材、18:車輪、19:レール、20:台車、21:基点位置、22:加工部、23:照明器具、24:基点センサー、25:テレビカメラ、26:テレビカメラの視野領域、27:光源、28:昇降台、29:チェーンベルト、29a:モータ、29b:スプロケット、30:画像処理装置、31:位置計測装置、32:パルスカウンタ、33:計測記録、34:上位コンピュータ、35:走行制御装置、36:不良表示、37:規定値設定、38:コンピュータ部、40:木製長尺物の自動検査装置、41:計測装置部、42:計測制御部、43:投入ステーション、44:測定ステーション、45:払出しステーション、46:木製長尺物、47:台車、48:加工部、49:ガイドレール、50:貯蔵スペース、51:テレビカメラ、52:テレビカメラ、53:テレビカメラ、54:テレビカメラ、55:基点センサー、56:ベルトコンベヤ、57:貯蔵スペース、58:ベルトコンベヤ、59:車輪、60:加工部、61:加工部、62:チェーンベルト、70:木製長尺物の自動検査装置、71:木製長尺物、72:加工部、73:計測装置部、74:計測制御部、75:貯蔵スペース、76:測定ステーション、77:投入ステーション、78:払出しステーション、79:引込み装置、80:U型チャック、81:走行レール、82:チェーン駆動ローラコンベヤ、83:コンベヤ、84〜87:テレビカメラ、88:基点センサー、89:貯蔵スペース、90:フリーローラコンベヤ

Claims (12)

  1. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための装置であって、
    前記木製長尺物を所定位置に保持する保持手段と、
    前記保持手段によって支持された前記木製長尺物の長さ方向に沿って設けられたガイド部材と、
    駆動手段及び走行距離測定手段が設けられて、前記ガイド部材を走行する台車と、
    前記台車に設けられて前記木製長尺物の基点位置を検知する基点センサーと、
    前記台車に設けられて、該台車の走行に伴って規定距離移動し、前記木製長尺物の前記加工部を撮像するテレビカメラと、
    前記テレビカメラの信号から前記加工部の中心位置を検知する画像処理装置、及び、前記基点位置からの前記加工部の距離を算出し、これと前記加工部の予め設定された前記基点位置からの距離とを比較してその誤差を計算する演算手段を備えた位置計測装置とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査装置。
  2. 請求項1記載の木製長尺物の自動検査装置において、前記保持手段は、長手方向両端から前記木製長尺物を挟持するパッド部を有し、保持した前記木製長尺物の保持角度を変える取付け角度変更手段が設けられていることを特徴とする木製長尺物の自動検査装置。
  3. 請求項1又は2記載の木製長尺物の自動検査装置において、前記基点センサーは、光センサーからなって、前記木製長尺物の端部を検知することを特徴とする木製長尺物の自動検査装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の木製長尺物の自動検査装置において、前記木製長尺物に複数の前記加工部がある場合、前記基点位置からの前記各加工部の位置を順次算出して、該各加工部の規定位置と比較し誤差を検知出力することを特徴とする木製長尺物の自動検査装置。
  5. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、
    所定位置に前記木製長尺物を搬送して保持する第1工程と、
    前記木製長尺物の上方に該木製長尺物に沿って走行する台車に設けられた基点センサーによって該木製長尺物の基点位置を検知し、該台車の走行距離を測定する走行距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、
    前記台車を前記木製長尺物に沿って更に走行させ、搭載するテレビカメラの中心位置と前記基点位置との距離が、予め設定された規定距離になった位置で該台車を停止する第3工程と、
    前記規定距離で止まった台車に搭載されている前記テレビカメラで、前記加工部を撮像し、該加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、
    前記台車の走行距離、前記基点センサーの取付け位置、及び前記テレビカメラで測定した前記加工部の中心位置を用いて、前記木製長尺物の基点位置から前記加工部までの実際の距離を演算し、これと前記加工部の予め設定された前記基点位置からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査方法。
  6. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、
    所定位置に前記木製長尺物を搬送して保持する第1工程と、
    前記木製長尺物の上方に該木製長尺物に沿って走行する台車に設けられた基点センサーによって該木製長尺物の基点位置を検知し、該台車の走行距離を測定する走行距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、
    前記台車を前記木製長尺物に沿って更に走行させ、搭載するテレビカメラの中心位置と前記基点位置との距離が、予め設定された規定距離になったときに、前記台車に搭載されている前記テレビカメラで前記加工部を撮像する第3工程と、
    撮像した前記加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、
    前記テレビカメラで前記加工部を撮像したときの前記台車の走行距離、前記基点センサーの取付け位置、及び前記テレビカメラで測定した前記加工部の中心位置を用いて、前記木製長尺物の基点位置から前記加工部までの実際の距離を演算し、これと前記加工部の予め設定された前記基点位置からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査方法。
  7. 請求項5又は6記載の木製長尺物の自動検査方法において、前記第5工程での前記誤差の出力を、木製長尺物の加工機にフィードバックして次からの加工される木製長尺物の加工部の位置を修正することを特徴とする木製長尺物の自動検査方法。
  8. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための装置であって、
    前記木製長尺物を搭載し、該木製長尺物の投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過する駆動装置及び走行距離測定手段付きの台車と、
    前記台車によって搬送される前記木製長尺物が基点位置を通過したことを検知する基点センサーと、
    前記測定ステーションに配置され、前記木製長尺物の前記加工部を撮像するテレビカメラと、
    前記テレビカメラの信号から前記加工部の中心位置を検知する画像処理装置、及び、前記木製長尺物の基準端面からの前記加工部の距離を算出し、これと前記加工部の予め設定された前記基準端面からの距離とを比較してその誤差を計算する演算手段を備えた位置計測装置とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査装置。
  9. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、
    投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過可能で、駆動装置及び走行距離測定手段を備えた台車に、前記投入ステーションで前記木製長尺物を搭載する第1工程と、
    前記台車を走行させて前記木製長尺物の基準端面の通過を基点位置にある基点センサーによって検知し、前記走行距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、
    前記台車を、前記測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と前記基点位置との距離に前記木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離走行させる第3工程と、
    前記規定距離で止まった台車に搭載されている前記木製長尺物の加工部を前記テレビカメラで撮像し、該加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、
    前記台車の走行距離、前記基点センサーの取付け位置、及び前記テレビカメラで測定した前記加工部の中心位置を用いて、前記木製長尺物の基準端面から前記加工部までの実際の距離を演算し、これと前記加工部の予め設定された前記基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査方法。
  10. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための装置であって、
    前記木製長尺物を水平方向に搬送し、該木製長尺物の投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送させる前記木製長尺物が基点位置を通過したことを検知する基点センサーと、
    前記測定ステーションに配置され、前記木製長尺物の前記加工部を撮像するテレビカメラと、
    前記テレビカメラの信号から前記加工部の中心位置を検知する画像処理装置、及び、前記木製長尺物の基準端面からの前記加工部の距離を算出し、これと前記加工部の予め設定された前記基準端面からの距離とを比較してその誤差を計算する演算手段を備えた位置計測装置とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査装置。
  11. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、
    投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過可能で、前記木製長尺物を水平方向に搬送する搬送距離測定手段を備えた搬送手段に、前記投入ステーションで前記木製長尺物を配置する第1工程と、
    前記搬送手段で前記木製長尺物を搬送して、該木製長尺物の基準端面の通過を基点位置にある基点センサーによって検知し、前記搬送距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、
    前記木製長尺物を、前記測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と前記基点位置との距離に前記木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離、前記搬送手段で搬送させる第3工程と、
    前記規定距離搬送されて止まった前記木製長尺物の加工部を前記テレビカメラで撮像し、該加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、
    前記搬送手段の搬送距離、前記基点センサーの取付け位置、及び前記テレビカメラで測定した前記加工部の中心位置を用いて、前記木製長尺物の基準端面から前記加工部までの実際の距離を演算し、これと前記加工部の予め設定された前記基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査方法。
  12. 柱又は梁等からなる木製長尺物の規定位置に形成された加工部の位置を自動的に検査するための方法であって、
    投入ステーション、測定ステーション、及び払出しステーションを通過可能で、前記木製長尺物を水平方向に搬送する搬送距離測定手段を備えた搬送手段に、前記投入ステーションで前記木製長尺物を配置する第1工程と、
    前記搬送手段で前記木製長尺物を搬送して、該木製長尺物の基準端面の通過を基点位置にある基点センサーによって検知し、前記搬送距離測定手段の設定値をリセットする第2工程と、
    前記木製長尺物を、前記測定ステーションに設けられたテレビカメラの中心位置と前記基点位置との距離に前記木製長尺物の基準端面から予め設定された距離を加えた規定距離、前記搬送手段で更に搬送させたときに、前記テレビカメラで前記木製長尺物の加工部を撮像する第3工程と、
    前記テレビカメラで撮像した前記加工部の中心位置を画像処理によって求める第4工程と、
    前記テレビカメラで前記加工部を撮像した位置までの搬送距離、前記基点センサーの取付け位置、及び前記テレビカメラで測定した前記加工部の中心位置を用いて、前記木製長尺物の基準端面から前記加工部までの実際の距離を演算し、これと前記加工部の予め設定された前記基準端面からの距離とを比較してその誤差を演算する第5工程とを有することを特徴とする木製長尺物の自動検査方法。
JP2000078129A 1999-08-03 2000-03-21 木製長尺物の自動検査装置及びその方法 Expired - Fee Related JP4194731B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000078129A JP4194731B2 (ja) 1999-08-03 2000-03-21 木製長尺物の自動検査装置及びその方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22028699 1999-08-03
JP11-220286 1999-08-03
JP2000078129A JP4194731B2 (ja) 1999-08-03 2000-03-21 木製長尺物の自動検査装置及びその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001108409A JP2001108409A (ja) 2001-04-20
JP4194731B2 true JP4194731B2 (ja) 2008-12-10

Family

ID=26523626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000078129A Expired - Fee Related JP4194731B2 (ja) 1999-08-03 2000-03-21 木製長尺物の自動検査装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4194731B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003014662A1 (fr) * 2001-08-08 2003-02-20 Technowave, Ltd. Dispositif permettant de mesurer la forme d'un article
JP7310541B2 (ja) * 2019-10-28 2023-07-19 オムロン株式会社 位置測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001108409A (ja) 2001-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2020238310A1 (zh) 轨道巡检机器人
US7024780B2 (en) Method and device for determining the rectilinearity of guide rails
KR101225039B1 (ko) 엘리베이터 승강로들을 검사하는 방법 및 장치
US20150217972A1 (en) Guide rail straightness measuring system for elevator installations
CN104918755B (zh) 用于将两个可运动的单元在相对位置中彼此定位的方法和机器系统
CN111886475B (zh) 片材厚度测量装置
TW201237988A (en) Inspection device, inspection method and storage medium for inspecting deformation of substrate holding member, and substrate processing system including the inspection device
JP2002168617A (ja) トンネル等の管状物計測装置及びシステム
JP2011031708A (ja) 分岐器検査装置
JP5954284B2 (ja) 表面欠陥検査装置及び表面欠陥検査方法
KR101189873B1 (ko) 코일 스프링의 좌면형상 측정 장치
CN115258980A (zh) 一种矿用箕斗内部衬板更换装置及方法
JP4194731B2 (ja) 木製長尺物の自動検査装置及びその方法
KR101458426B1 (ko) 실린더 튜브 내면 자동 결함 검사장치 및 방법
CN207937372U (zh) 一种用于检测钢筋混凝土表面裂缝的机器人
JP3697407B2 (ja) 高架構造物の下面点検装置
CN207717047U (zh) 基于机器视觉的蜗杆孔键槽对称度检测装置
JP2002206922A (ja) 移動体の車輪摩耗の検査装置
JPH07311161A (ja) 鋼片の表面疵検査方法及び装置
JP7395950B2 (ja) 外観検査装置及び外観検査方法
JPH0914933A (ja) コイル巻取形状測定方法及びその測定装置並びにコイル巻取形状監視装置
JP2000088526A (ja) チェーンコンベアの異常診断方法及び装置
JP2001004362A (ja) 金属板の形状測定方法および装置
JPH1163955A (ja) 管体矯正設備
JP2015081838A (ja) 凹み缶・座屈缶検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080826

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees