JP4194422B2 - 天井埋込型空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレフィルタと空気清浄フィルタを備えた天井埋込型空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
天井内に埋設される空気調和機本体と、この本体の下端に取り付けられ吹出口及び吸込口を有するグリル枠と、このグリル枠の吸込口の開口部にプレフィルタを支持する吸込グリルと、本体内に設けられる空気清浄フィルタとを備えた天井埋込型空気調和機が知られている。
【0003】
この天井埋込型空気調和機は、吸込グリルの一端が本体に回動自在に取り付けられると共に他端が固定されており、この固定部を外すことにより吸込口の開口部が開放されるようになっている。そして、前記フィルタ類を掃除または交換するときには、踏台に上がって吸込グリルの固定部を外して吸込口の開口部を開き、フィルタ類を本体から外して行っていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、天井埋込型空気調和機にはプレフィルタを付設した吸込グリルの昇降装置を備え、プレフィルタを交換するときには吸込グリル降下させて、このプレフィルタを低所で交換できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第3043113号公報
【特許文献2】
特開2002−349893号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の構成では、空気清浄フィルタは本体内部に取り付けられているため、空気清浄フィルタを交換または清掃するときには、高い位置で本体から空気清浄フィルタを着脱しなければならず、ユーザーにとって煩わしいものになっていた。そのため、空気清浄フィルタを一度取り付けると、そのままメンテナンスされずに放置されるので、空気清浄フィルタが目詰まりを起こして空調能力の低下を招くという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、フィルタの清掃、交換等においてフィルタの着脱作業を行い易くする天井埋込型空気調和機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、天井内に埋設される本体の下端に、吹出口と吸込口とを有するグリル枠を設け、このグリル枠の吸込口には吸込グリルを設け、この吸込グリルには吸込空気を清浄化するためのプレフィルタを着脱可能に設置し、前記吸込グリルとプレフィルタとが一体的にフィルタ交換位置まで下降可能に構成された昇降装置と、山形に配設される熱交換器とを備えた天井埋込型空気調和機において、前記吸込グリルにはプレフィルタを上部から押える蓋部を設け、この蓋部に山形に配設された空清フィルタ枠を脱着自在に取り付け、この空清フィルタ枠は下端に複数の脚部を有しその先端が前記蓋部に凸状に形成された脚取付部を挟むように挿入固定されるとともに、弾力性のある素材で作られ、前記空清フィルタ枠に収納された空気清浄フィルタは前記熱交換器の吸込面に対面し、かつ間隔をあけて配設され、前記空清フィルタ枠も吸込グリルと一体に昇降されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。図1は本発明に係る天井埋込型空気調和機の一実施形態を示す斜視図、図2はグリル枠及び吸込グリルの分解斜視図である。
【0012】
図1において、符号1は天井埋込型空気調和機の室内機であり、この室内機1は本体2とグリル枠3と吸込グリル4とを有しており、本体2は天井板Tの開口部に装着され、建物から垂下した4本の吊りボルトaに吊下げ具bが固定されて天井空間に吊下げられている。
【0013】
図1、図2において、前記グリル枠3は、中央に吸込口5とこの吸込口5の両端部に吹出口6とを有し、本体2の底面に対して取り外し自在に設けられ、吸込口5には複数の通気孔を有する吸込グリル4が取り付けられ、吹出口6には吹出方向を設定する風向調節器7が設けられている。
【0014】
前記グリル枠3の吸込口5には、吸込グリル4を昇降するための昇降装置12が設けられている。この昇降装置12は、機械部13及び制御部14を有して構成されており、機械部13は、グリル枠3の両短辺に設置され、吸込口5を挟んで対面するように平行に配置されている。これら機械部13の内部には、図示しないローラを各々2個ずつ有し、ローラは図示しないシャフトの両端部に連結され、このシャフトは、図示しないギヤを介して、モータの出力軸に連結されている。機械部13の各ローラには、吊りひも15の一端がそれぞれ止着され、これら吊りひも15、15・・の他端が前記吸込グリル4の四隅にそれぞれ止着されている。
【0015】
そして、これら機械部13の各モータが回転すると、シャフトにローラが連結されているので、ローラに動力が伝達され、ローラはこのシャフトと一体に回転して、それぞれの吊りひも15は繰り出し/巻き取りされる。
【0016】
前記制御部14は、制御部14と無線状態で通信されるリモコン16によりグリル昇降運転を選択した時に、前記モータを制御する。グリル昇降運転は吸込グリル4の上昇運転と下降運転とを有している。
【0017】
図3は吸込グリル4の側面図、図4は吸込グリル4の上面図であり、吸込グリル4にはプレフィルタ8及び空気清浄フィルタ(以下空清フィルタという)9を設けている。
【0018】
図2〜図4において、前記吸込グリル4の上面には、複数の係止部17、17・・と、これら係止部17、17・・に着脱自在に係止され複数の桟を有する長方形状の蓋部18とが設けられ、蓋部18は周縁を係止部17、17・・に係止される。係止部17及び蓋部18は弾力性のある合成樹脂で作られているので、係止部17に対し蓋部18を脱着するときは、蓋部18を撓ませることにより脱着が可能になる。吸込グリル4の上面と蓋部18との間にはプレフィルタ8が挟持され収納されている。
【0019】
また、前記蓋部18の上面の6ヵ所にはL形の脚取付部22が形成され、この脚取付部22に空清フィルタ枠23が着脱自在に固定される。この空清フィルタ枠23は2組の長方形状の主枠24とこの主枠24に取り付けられる補助枠25とからなり、主枠24と補助枠25の中に空清フィルタ9が収納される。
【0020】
主枠24の上部は連結されて2組の主枠24が山形に形成されている。主枠24の下隅には下方に延出して4本の脚部26が形成されている。この脚部26の先端26aは、吸込グリル4の長辺方向に延出しコの字状に形成されており、この先端26aが前記蓋部18の脚取付部22を挟むように挿入され空清フィルタ枠23を蓋部18に固定することができる。主枠24は弾力性のある合成樹脂製で作られているので、山形を形成する角度を少し小さく変形させることにより、脚部26を脚取付部22に挿入できるようになっている。
【0021】
補助枠25には、主枠24に引掛かる引掛片27と、空清フィルタ9を押える格子28とが設けられている。主枠24と補助枠25とは合成樹脂で形成されており、主枠24と補助枠25には手の力で容易に変形するような弾力性がある。
【0022】
このように構成された空気調和機において、空清フィルタ9、プレフィルタ8を吸込グリル4から脱着する場合には、まず、リモコン16に設けられたグリル昇降運転スイッチを操作する。すると、昇降装置12が作動し吸込グリル4が下降し、吸込グリル4が所定の位置で停止する。
【0023】
次に、空清フィルタ枠23の上部の角度を小さくし、脚部26の先端を蓋部18から外す。これにより空清フィルタ枠23を吸込グリル4から外すことができる。外した空清フィルタ枠23の主枠24から補助枠25を外すことにより、中から空清フィルタ9を取り出すことができる。
【0024】
次に、吸込グリル4の係止部17から蓋部18を外すことにより、中からプレフィルタ8を取り出すことができる。
【0025】
また、プレフィルタ8及び空清フィルタ9を収納するときには上述の逆の手順で作業を行なうことによりこれらフィルタ類8、9を収納するすることができる。このようにしてフィルタ類8、9の脱着を低所で行うことができる。
【0026】
図5は図1に示す天井埋込型空気調和機の短辺方向から見た断面図である。
【0027】
図5において、本体2内には、送風装置であるクロスフローファン31、熱交換器32、運転を制御する電装箱(図示せず)等が収納されている。
【0028】
前記熱交換器32は2つのブロックが山形に構成され、かつ紙面を前後方向に延在し、それぞれのブロックは吸込側を斜め下方に面するように設けられている。熱交換器32の吸込側の下方には吸込面に向かい合うように補助ドレンパン33が設けられ、熱交換器32の下縁部の下方にはドレンパン(図示せず)が配設されている。
【0029】
また、熱交換器32の吸込面から少し離れて対面するように前記空清フィルタ9が設けられ、熱交換器32の吹出側には熱交換器32に併設したクロスフローファン31がそれぞれ配置されている。
【0030】
そして、クロスフローファン31が運転されることにより、吸込口5から吸入された室内の空気は、破線矢印で示すように、プレフィルタ8、空清フィルタ9を通して熱交換器32に送られて、そこで熱交換された後、吹出口6から室内に吹き出される。
【0031】
以上説明したように、本空気調和機の室内機1は、吸込グリル4にプレフィルタ8及び空清フィルタ9を備え、吸込グリル4が昇降自在に本体2に取り付けられているので、これらフィルタ類8、9を脱着するときには、低所で作業を行うことができ、フィルタ8、9の清掃、交換等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。メンテナンスを容易にすることによりフィルタ8、9の目詰まりによる通風抵抗の低下を防ぐことができる。
【0032】
また、空清フィルタ9は熱交換器32の吸込面に対面し、かつ熱交換器32から少し距離をおいて配設されるので、空清フィルタ9通風抵抗を低く抑えることができる。
【0033】
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の天井埋込型空気調和機は、吸込グリルと一体にプレフィルタ枠及び空清フィルタ枠を設け、吸込グリルが昇降装置により昇降自在に本体に取り付けられているので、これらフィルタ類を脱着するときには、低所でフィルタ類の脱着作業を行うことができ、フィルタの清掃、交換等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0035】
また、空清フィルタは熱交換器の吸込面に対面し、かつ熱交換器から少し距離をおいて配設されるので、熱交換器を通過する空気中の細かい塵埃を効率良く捉えると共に、通風抵抗を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る天井埋込型空気調和機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す天井埋込型空気調和機のグリル枠及び吸込グリルの分解斜視図である。
【図3】吸込グリルの側面図である。
【図4】吸込グリルの上面図である。
【図5】図1に示す天井埋込型空気調和機の短辺方向から見た断面図である。
【符号の説明】
1 室内機
2 本体
3 グリル枠
4 吸込グリル
5 吸込口
6 吹出口
8 プレフィルタ
9 空気清浄フィルタ
12 昇降機構
15 吊りひも
17 係止部
18 蓋部
22 脚取付部
23 空清フィルタ枠
26 脚部
31 クロスフローファン
32 熱交換器
Claims (1)
- 天井内に埋設される本体の下端に、吹出口と吸込口とを有するグリル枠を設け、このグリル枠の吸込口には吸込グリルを設け、この吸込グリルには吸込空気を清浄化するためのプレフィルタを着脱可能に設置し、前記吸込グリルとプレフィルタとが一体的にフィルタ交換位置まで下降可能に構成された昇降装置と、山形に配設される熱交換器とを備えた天井埋込型空気調和機において、
前記吸込グリルにはプレフィルタを上部から押える蓋部を設け、
この蓋部に山形に配設された空清フィルタ枠を脱着自在に取り付け、
この空清フィルタ枠は下端に複数の脚部を有しその先端が前記蓋部に凸状に形成された脚取付部を挟むように挿入固定されるとともに、弾力性のある素材で作られ、
前記空清フィルタ枠に収納された空気清浄フィルタは前記熱交換器の吸込面に対面し、かつ間隔をあけて配設され、
前記空清フィルタ枠も吸込グリルと一体に昇降されることを特徴とする天井埋込型空気調和機。
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