JP4194074B2 - ホース継手構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホースの捩れや折れ曲りなどによって、その内部を通る流体の流通性を保持する目的から、内面に1本又は複数本の突条が軸方向へ突設されたリブホースを接続すると共に、突条がない一般の円筒ホース(例えば螺旋補強ホースなどを含む)も接続可能なホース継手構造に関する。
詳しくは、円筒状に形成されたニップルの外周面に沿って弾性変形可能なホースを差し込み、その外側から締め付け具により縮径して、該ホースの内面をニップルの外周面に密着させシールしたホース継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のホース継手構造として、ニップル(接続金具のニップル部)の外周面に、弾性材からなる筒形のパッキング材が装着されると共に、このパッキング材の外周面にリブホースの突条(突起)に対応する凹溝(溝)が軸方向へ凹設され、これら凹溝内にリブホースの突条を嵌合し、その外側からスリーブを被せてナットで締め付けることにより、スリーブが縮径されてリブホースとニップルとの間を密着させシールするものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、ニップル(ホース固定具の先端に一体に形成されたアダプターか又はホース固定具とは別に作成されたアダプター)の外周面に、リブホースの突条に合致する凹溝(溝)が軸方向へ凹設され、これら凹溝内にリブホースの突条を嵌合し、その外側からスリーブ(爪片)を被せてナット(袋ナット状締付け具)で締め付けることにより、スリーブが縮径されてリブホースとニップルとの間を密着させシールするか、或いは上記ニップルの外周面に突条を圧潰変形させる環状の段部が周方向へ形成され、これをリブホースの端部に嵌挿すると共に、リブホースの外側からスリーブ(円筒状リング)を被せてナットで締め付けることにより、リブホースの突条を環状の段部で圧潰変形して密着させシールするものもある(例えば、特許文献2参照。)
【0003】
【特許文献1】
実公平6−40397号公報(第2頁、第1図、第2図)
【特許文献2】
特開2000−356291号公報(第2−3頁、図2、図4−図6)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、このような従来のホース継手構造では、ニップルの凹溝内にリブホースの突条を嵌合して密着させる場合、リブホースに代えて突条がない同じ最大内径の円筒ホースを接続すると、該円筒ホースの内面をニップルの外周面に密着させても凹溝内に嵌合する突条がないため、これら凹溝から流体が漏れ出るという問題がある。
そこで、これを防止するには、円筒ホースの内面と嵌合する凹溝がないニップルに部品交換する必要があり、各ホースに対する部品交換の煩わしさや部品管理の点から使用勝手が悪いと共に、一般の使用者は対応が困難であるという問題がある。
またニップルの環状段部でリブホースの突条を圧潰変形して密着させる場合、突条の総てを完全に圧潰させるには、ニップルの環状段部によりリブホースの差し込み抵抗が大きくなり、その結果、ホース接続作業が大変であると共に、リブホースの差し込みが不完全となり易く、突条の一部が完全に圧潰されず、この圧潰し損なった突条の間に発生する微小の隙間から流体が漏れ出るという問題がある。
更に、リブホースの差し込みが完全であっても該リブホースの突条を環状段部で圧潰変形するには、それだけ強くスリーブをナットで縮径する必要があり、上述した場合と同様に流体が漏れ出るという問題がある。
【0005】
本発明のうち請求項1記載の発明は、リブホース及び円筒状ホースの両方を交換部品なしで確実にシールすることを目的としたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、リブホース及び円筒ホースを夫々の最適位置でシールしてシール性を更に向上させることを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、スリーブの係止手段を設けずにリブホース及び円筒ホースを夫々の最適位置でシールしてシール性を更に向上させることを目的としたものである。
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3に記載の発明の目的に加えて、螺旋補強ホースであっても確実にシールすると共にリブホースとのシール性を更に向上することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、ニップル1の外周面1aの先端部に、1本又は複数本の突条H1が内面に突設されたリブホースHaの突条H1と対向する1本又は複数本の凹溝2を軸方向へ凹設し、これら凹溝2の深さ及び幅寸法のどちらか一方又は両方を、該ニップル1の奥側へ向かうのに従って徐々に浅するか幅狭くなるように形成し、この凹溝2の奥側には、内面に突条がない円筒ホースHbの内径に対応する円柱状の平坦面3aを形成し、上記リブホースHaを接続する時には、その突条H1をニップル外周面1aの凹溝2内に嵌合しながら差し込んで密接させ、上記円筒ホースHbを接続する時には、その内面H3を上記平坦面3aと面接触する位置まで差し込んで密接させたことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、前記締め付け具Bが、リブホースHa又は円筒ホースHbの外面に沿って被せられるスリーブ4と、このスリーブ4を縮径するためのナット5とからなり、このスリーブ4には、その内面に縮径可能な押圧部4aを形成し、ニップル外周面1aとの間に軸方向へ移動可能に位置決めする係止手段6を設けて、リブホースHaの接続時には上記押圧部4aが該リブホースHaを挟んで凹溝2と対向するように配置すると共に、円筒ホースHbの接続時には上記押圧部4aが該円筒ホースHbを挟んで平坦面3aと対向するように配置した構成を加えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、前記締め付け具Bが、リブホースHa又は円筒ホースHbの外面に沿って被せられるスリーブ4と、このスリーブ4を縮径するためのナット5とからなり、このスリーブ4として、リブホースHaの接続時に該リブホースHaを挟んで凹溝2と対向するように縮径可能な押圧部4aを配置したリブホースHa専用のものと、円筒ホースHbの接続時に該円筒ホースHbを挟んで平坦面3aと対向するように縮径可能な押圧部4aを配置した円筒ホースHb専用のものを用意し、これら長さが異なる専用スリーブをホースに合わせて選択する構成を加えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載の発明の構成に、前記ニップル外周面1aの先端部に、弾性変形可能なシールパッキン3,3′を軸方向へ移動不能に設け、このシールパッキン3,3′の外周面には、平坦面3aのみを形成するか、又は平坦面3a′に加えて、リブホースHaの突条H1と対向する1本又は複数本の凹溝2′を軸方向へ凹設した構成を加えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】
請求項1の発明は、リブホースHaの接続時には、その突条H1をニップル外周面1aの凹溝2内に嵌合しながら差し込んで密接させることにより、各突条H1の成形公差と関係なく凹溝2と嵌合してシールされ、また円筒ホースHbの接続時には、その内面H3を平坦面3aと面接触する位置まで差し込んで密接させることにより、円筒ホースHbの内面H3と平坦面3aが周方向全体に亘って密着し、両者間がシールされるものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の発明の作用に加えて、リブホースHaの接続時には、ナット5でスリーブ4の押圧部4aを縮径することにより、該リブホースHaの突条H1が凹溝2に密接してシールされ、また円筒ホースHbの接続時には、ナット5でスリーブ4の押圧部4aを縮径することにより、該円筒ホースHbの内面H3が平坦面3aに密接してシールされる。
請求項3の発明は、請求項1記載の発明の作用に加えて、リブホースHaの接続時には、リブホースHa専用のスリーブ4を使用し、その押圧部4aをナット5で縮径することにより、該リブホースHaの突条H1が凹溝2に密接してシールされ、また円筒ホースHbの接続時には、円筒ホースHb専用のスリーブ4を使用し、その押圧部4aをナット5で縮径することにより、該円筒ホースHbの内面H3が平坦面3aに密接してシールされる。
請求項4の発明は、請求項1、2または3記載の発明の作用に加えて、内面のみが平坦で外面には螺旋状に凹凸が存在する螺旋補強ホースであっても、その外側から締め付け具Bで縮径することにより、該螺旋補強ホースの平坦な内面H3とシールパッキン3,3′の平坦面3a,3a′が周方向全体に亘って密着し、両者間がシールされ、またリブホースHaの接続時には、その突条H1が凹溝2′に対し更に密接してシール性が高まる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例は、図1〜図4に示す如く、例えば硬質合成樹脂や金属などの硬質材料で形成された継手本体Aの軸線方向一端に、円筒状のニップル1を一体に突設し、このニップル1の外周面1aにホースとして、内面に1本又は複数本の突条H1が内面に等間隔毎に突設されたリブホースHaか、又は内面に突条がない一般の円筒ホースHbのどちらか一方を差し込むと共に、その外側から締め付け具Bのスリーブ4とナット5により縮径する場合を示すものである。
【0009】
上記ニップル1の外周面1aの先端部には、内面に1本又は複数本の突条H1…が等間隔毎に突設されたリブホースHaの突条H1…と対向する1本又は複数本の凹溝2…を軸方向へ凹設し、これら凹溝2…の深さ及び幅寸法のどちらか一方又は両方を、該ニップル1の奥側へ向かうのに従って徐々に浅するか幅狭くなるように形成している。
【0010】
図示例の場合には、凹溝2…の深さを、ニップル1の奥側へ向かうのに従って徐々に浅くなるように形成させると共に、凹溝2…の幅寸法を、該ニップル1の奥側へ向かうのに従って徐々に幅狭くなるように形成させているが、これら凹溝2…の末端は図3に示す如く、後述するシールパッキン3へ向け抜けても良いし、図示せぬが浅い段部を形成しても良い。
【0011】
更に、これら凹溝2…の奥側には、弾性変形可能なシールパッキン3を軸方向へ移動不能に設け、このシールパッキン3には、内面に突条がない一般の円筒ホースHbの内径に対応する円柱状の平坦面3aを形成する。
【0012】
本実施例の場合には、図3に示す如く、ニップル外周面1aの凹溝2…より奥側に環状凹部1bを凹設して、例えばゴムなどの弾性体で円筒状に成形されたシールパッキン3を軸方向へ移動不能に嵌着し、このシールパッキン3の外周面に円柱状の平坦面3aのみを、円筒ホースHbの内径と略同径か、又はそれより大径或いは小径に形成している。
なお、シールパッキン3の軸方向の寸法は、円筒ホースHbとして後述する螺旋補強ホースを接続する場合、その1ピッチより長くすることが好ましい。
【0013】
また、上記凹溝2…が凹設されるニップル外周面1aの先端部は、図1〜図3に示す如く、ホースの挿入を容易にする目的からテーパー面1cに形成することが好ましいが、これに限定されず、ホースの内面との密着性を考慮すれば、例えば図4に示す如くフラット面1dに形成して、その先端縁のみをホースの挿入し易くするために面取り加工しても良い。
【0014】
そして、前記継手本体Aのニップル外周面1aに対して上記リブホースHaを接続する時には、図1(a)、図2(a)及び図4(a)に示す如く、その突条H1をニップル外周面1aの凹溝2…内に夫々嵌合すると共に、切断面H2をシールパッキン3に向け差し込んで密接させる。
前記継手本体Aのニップル外周面1aに対して上記円筒ホースHbを接続する時には、図1(b)、図2(b)及び図4(b)に示す如く、その内面H3を上記平坦面3aの位置まで差し込んで密接させる。
【0015】
また、前記締め付け具Bは、本実施例の場合、上記リブホースHa又は円筒ホースHbの外面に沿って被せられるスリーブ4と、このスリーブ4を縮径するためのナット5とからなり、このナット5を継手本体Aのネジ部A1に螺合して締め付けることにより、スリーブ4を介してリブホースHa又は円筒ホースHbが縮径される。
【0016】
上記スリーブ4は、例えば合成樹脂などの弾性変形可能な材料で円筒状に成形され、その内面には縮径可能な押圧部4aを形成する。
本実施例の場合には、図3に示す如く、スリーブ4の先端側に軸方向へ延びる複数の切り込み4b…を周方向へ等間隔毎に入れて縮径可能な押し爪4c…が区画形成され、これら押し爪4c…の内面に押圧部4a…を部分的に突出形成している。
【0017】
更に、上記ニップル1及びスリーブ4には、前記ニップル外周面1aとの間に軸方向へ移動可能に位置決めするための係止手段6を設けて、上記リブホースHaの接続時には上記押圧部4aが該リブホースHaを挟んで上記凹溝2と対向するように配置すると共に、上記円筒ホースHbの接続時には上記押圧部4aが該円筒ホースHbを挟んで平坦面3aと対向するように配置する。
【0018】
この係止手段6は、本実施例の場合、図3に示す如く、前記シールパッキン3の平坦面3aより奥側に突設した第一係合部6aと、この第一係合部6aより奥側に突設した第二係合部6bと、第一係合部6aの周方向一部に突設した突起6cと、第一係合部6a及び第二係合部6bに軸方向へ移動不能に係合させるためにスリーブ4の基端側に周設した係止片6dと、この係止片6dを含むスリーブ4の軸方向全長に亘って切欠形成したスリット6eとからなる。
【0019】
この構成から、上記リブホースHaの接続時には、スリーブ4の係止片6dをニップル外周面1aの第一係合部6aの先端側面に係止させた状態で、ナット5を締め付けることにより、スリーブ4の係止片6dの内径が第一係合部6aの外径よりも縮径されて位置決めし、上記円筒ホースHbの接続時には、スリーブ4のスリット6eを第一係合部6aの突起6cに位置合わせして奥側へ押すことにより、第二係合部6bに係止させて位置決めしている。
【0020】
なお、前記円筒ホースHbは、図示したような単層構造の軟質合成樹脂製ホースに限らず、透明又は不透明な外層と内層との間に中間層として、複数本か又は単数本の合成樹脂製ブレード(補強糸)が編み込み補強された積層ホース(ブレードホース)であったり、中間層として少なくとも合成樹脂製又は金属製の断面矩形などの帯状補強材と断面円形などの線状補強材を螺旋状に巻き付けて一体化した螺旋補強ホース(フォーランホース)であったり、それ以外に例えばガラス繊維や難燃性繊維などの糸状補強材をホース外周面に編組した編組補強ホース、金属製線材や硬質合成樹脂製線材を螺旋状に埋設した螺旋補強ホースなどであっても良い。
【0021】
また、図示例の場合には、前記継手本体Aの軸線方向他端に、他機への接続するために円筒状の接続筒部A2が一体に形成され、その内周面には例えばネジなどの固着手段を設け、外周面には滑り止め部A3を一体形成しているが、これに限定されず、それ以外の締結構造を形成しても良い。
【0022】
次に、斯かるホース継手構造の接続方法を手順に従って説明する。
先ず、継手本体Aのニップル外周面1aに対してリブホースHa又は円筒ホースHbのどちらか一方を接続する時には、継手本体Aのネジ部A1から取り外した締め付け具Bのナット5を、接続する方のホースの外周に通し、その接続側端部をニップル外周面1aの先端部に差し込む。
【0023】
この際、ニップル外周面1aの先端部と、スリーブ4の押し爪4c…との隙間に、該ホースの接続側端部をそのまま差し込むか、或いはニップル外周面1aからスリーブ4を取り外し、これをホースの接続側端部に嵌め込んでから、ニップル外周面1aの先端部に差し込む。
【0024】
そして、リブホースHaの接続時には、図1(a)、図2(a)及び図4(a)に示す如く、その接続側端部の突条H1をニップル外周面1aの凹溝2…内に夫々嵌合しながら押し込む。
【0025】
この状態で、締め付け具Bのナット5を継手本体Aのネジ部A1に螺合して締め付けると、このナット5の傾斜内面5aが、スリーブ4の先端側から外周面を徐々に内方へ押圧して、該スリーブ4の切り込み4b…とスリット6eが狭くなり、最終的には接合してスリーブ4の押し爪4c…及び全体が縮径され、これに伴って係止片6dの内径が縮小し、ニップル外周面1aの第一係合部6aの先端側面に突き当たって軸方向へ移動不能に係止される。
【0026】
このように縮径されたスリーブ4の押圧部4a…により、各突条H1…の成形公差と関係なく凹溝2…と嵌合し、該突条H1…の寸法のバラツキがニップル外周面1aの凹溝2…で吸収され、これらの間がシールされる。
即ち、突条H1…の寸法と一致するまで凹溝2…にリブホースHaを挿入し、スリーブ4の押し爪4c…で縮径される。
【0027】
また円筒ホースHbの接続時には、図1(b)、図2(b)及び図4(b)に示す如く、スリーブ4のスリット6eを第一係合部6aの突起6cに位置合わせした状態で、その接続側端部の内面H3を、平坦面3aに差し込めば、円筒ホースHbの切断面H4又は外面との摩擦抵抗によってスリーブ4が奥側へ押され、その係止片6dが第二係合部6bに突き当たって軸方向へ移動不能に係止されると共に、該円筒ホースHbの切断面H4が第一係合部6aの先端側面に突き当たって、それ以上の差し込みが不能となる。
【0028】
この状態で、締め付け具Bのナット5を継手本体Aのネジ部A1に螺合して締め付けると、上述したのと同様に、スリーブ4の押し爪4c…及び全体と押圧部4a…が縮径され、それにより、円筒ホースHbの内面H3と平坦面3aが周方向全体に亘って密着し、両者間がシールされる。
【0029】
更に、スリーブ4のスリット6eと第一係合部6aの突起6cとが周方向へ位置ズレした状態で、円筒ホースHbの接続側端部を差し込んだ場合には、図1の(c)に示す如く、該円筒ホースHbの切断面H4がスリーブ4の係止片6dを挟んだままニップル外周面1aの第一係合部6aの先端側面に突き当たって、それ以上の差し込みが不能となる。
【0030】
この状態で、締め付け具Bのナット5を継手本体Aのネジ部A1に螺合して締め付けると、上述したのと同様に、スリーブ4の押し爪4c…及び全体と押圧部4a…が縮径され、それにより、円筒ホースHbの内面H3と平坦面3aが周方向全体に亘って密着し、これら両者間を図1(b)に比べて望ましくはないがシール可能である。
【0031】
その結果、リブホースHa及び突条がない円筒ホースHbの両方を交換部品なしで確実にシールできる。
【0032】
更に本実施例の場合には、リブホースHaの接続時には、ナット5でスリーブ4の押圧部4a…を縮径することにより、該リブホースHaの突条H1が凹溝2…に密接してシールされ、また円筒ホースHbの接続時には、ナット5でスリーブ4の押圧部4a…を縮径することにより、該円筒ホースHbの内面H3が平坦面3aに密接してシールされる。
【0033】
その結果、リブホースHa及び円筒ホースHbを夫々の最適位置でシールしてシール性を更に向上させることができるという利点がある。
【0034】
一方、図5〜図7に示すものは、本発明の他の実施例である。
図5及び図6に示すものは、前記ニップル外周面1aの先端側全体に、例えばゴムなどの弾性体で円筒状に成形されたシールパッキン3′を軸方向へ移動不能に設け、このシールパッキン3′に平坦面3a′を形成すると共に、該平坦面3a′の先端側にリブホースHaの突条H1…と対向する1本又は複数本の凹溝2′…を軸方向へ凹設し、更にホースの挿入を容易にする目的からテーパー面3c′に形成した構成が、前記図1〜図4に示した実施例とは異なり、それ以外の構成は図1〜図4に示した実施例と同じものである。
【0035】
図示例の場合には、図5(a)(b)に示す如く、シールパッキン3′の内面に抜け止め用の環状突起3d′を一体に突設して、ニップル外周面1aに凹設された環状凹部1b′に軸方向へ移動不能に嵌着させるなどの抜け止め手段が必須構成となる。
【0036】
更に図7に示すものは、図5及び図6に示すシールパッキン3′の先端部をフラット面3e′に形成して、ホースの内面との密着性を重視すると共に、その先端縁のみをホースの挿入し易くするために面取り加工したものである。
【0037】
そして、上述した実施例と同様に、図5(a)及び図6(a)と図7(a)は、リブホースHaの接続時を示しており、図5(b)及び図6(b)と図7(b)は、円筒ホースHbの接続時を示している。
【0038】
従って、図5〜図7に示すものは、図1〜図4に示した実施例とはシールパッキン3′の構造が異なるものの、図1〜図4に示した実施例と同様な作用効果が得られるだけでなく、弾性変形可能なシールパッキン3′の先端部に凹溝2′…を凹設したので、リブホースHaの接続時には、その突条H1…が凹溝2′…に対し更に密接してシール性が高まるという利点がある。
【0039】
尚、前示実施例では、継手本体Aの軸線方向一端に、円筒状のニップル1を一体に突設したが、これに限定されず、他の構造であっても良く、更にホースの外側から締め付け具Bのスリーブ4とナット5で縮径する場合を示したが、これと同様な機能であれば、他の構造であっても良い。
【0040】
また、図1(a)、図2(a)、図4(a)及び図5(a)〜図7(a)に示したリブホースHaの接続時と、図1(b)、図2(b)、図4(b)及び図5(b)〜図7(b)に示した円筒ホースHbの接続時では、同じスリーブ4を使用したが、これに限定されず、該スリーブ4として、リブホースHaの接続時に該リブホースHaを挟んで凹溝2と対向するように縮径可能な押圧部4aを配置したリブホースHa専用のものと、円筒ホースHbの接続時に該円筒ホースHbを挟んで平坦面3aと対向するように縮径可能な押圧部4aを配置した円筒ホースHb専用のものを用意し、これら長さが異なる専用スリーブをホースに合わせて選択するようにしても良い。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明は、リブホースHaの接続時には、その突条H1をニップル外周面1aの凹溝2内に嵌合しながら差し込んで密接させることにより、各突条H1の成形公差と関係なく凹溝2と嵌合してシールされ、また円筒ホースHbの接続時には、その内面H3を平坦面3aと面接触する位置まで差し込んで密接させることにより、円筒ホースHbの内面H3と平坦面3aが周方向全体に亘って密着し、両者間がシールされるので、リブホース及び突条がない円筒ホースの両方を交換部品なしで確実にシールできる。従って、リブホースに代えて突条がない同じ最大内径の円筒ホースを接続した場合には、凹溝から流体が漏れ出る従来のものに比べ、リブホースと円筒ホースの差し込み位置を変えるだけでどちららでも接続でき、各ホースに対する部品交換の煩わしさがないだけでなく、部品管理の必要もなくて使用勝手が良い。
またニップルに対し突条の総てが完全に圧潰されるまでリブホースを差し込むには差し込み抵抗が大きくなる従来のものに比べ、リブホースの差し込み抵抗が大きくならず、ホース接続作業が容易であると共に、リブホースの差し込む不足による流体の漏れを防止できる。
【0042】
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加えて、リブホースHaの接続時には、ナット5でスリーブ4の押圧部4aを縮径することにより、該リブホースHaの突条H1が凹溝2に密接してシールされ、また円筒ホースHbの接続時には、ナット5でスリーブ4の押圧部4aを縮径することにより、該円筒ホースHbの内面H3が平坦面3aに密接してシールされるので、リブホースHa及び円筒ホースHbを夫々の最適位置でシールしてシール性を更に向上させることができる。
【0043】
請求項3の発明は、請求項1の発明の効果に加えて、リブホースHaの接続時には、リブホースHa専用のスリーブ4を使用し、その押圧部4aをナット5で縮径することにより、該リブホースHaの突条H1が凹溝2に密接してシールされ、また円筒ホースHbの接続時には、円筒ホースHb専用のスリーブ4を使用し、その押圧部4aをナット5で縮径することにより、該円筒ホースHbの内面H3が平坦面3aに密接してシールされるので、スリーブ4の係止手段6を設けずにリブホースHa及び円筒ホースHbを夫々の最適位置でシールしてシール性を更に向上させることができる。
従って、スリーブの係止手段が不要となり、スリーブの係止ミスによる水漏れを防止できる。
【0044】
請求項4の発明は、請求項1、2または3の発明の効果に加えて、内面のみが平坦で外面には螺旋状に凹凸が存在する螺旋補強ホースであっても、その外側から締め付け具Bで縮径することにより、該螺旋補強ホースの平坦な内面H3とシールパッキン3,3′の平坦面3a,3a′が周方向全体に亘って密着し、両者間がシールされ、またリブホースHaの接続時には、その突条H1が凹溝2′に対し更に密接してシール性が高まるので、螺旋補強ホースであっても確実にシールできると共にリブホースHaとのシール性を更に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すホース継手構造の縦断正面図であり、(a)はリブホースの接続時を示し、(b)(c)は円筒ホースの接続時を示している。
【図2】 (a)(b)は図1の(a)(b)に夫々対応する縦断斜視図である。
【図3】 ニップル及びスリーブのみの分解斜視図である。
【図4】 (a)(b)は変形例を示す縦断斜視図である。
【図5】 本発明の他の実施例を示すホース継手構造の縦断正面図であり、(a)はリブホースの接続時を示し、(b)は円筒ホースの接続時を示している。
【図6】 (a)(b)は図5の(a)(b)に夫々対応する縦断斜視図である。
【図7】 (a)(b)は変形例を示す縦断斜視図である。
【符号の説明】
Ha リブホース H1 突条
H2 切断面 Hb 円筒ホース
H3 内面 B 締め付け具
1 ニップル 1a ニップルの外周面
2,2′ 凹溝 3,3′ シールパッキン
3a,3a′ 平坦面 4 スリーブ
4a 押圧部 5 ナット
6 係止手段
Claims (4)
- 円筒状に形成されたニップル(1)の外周面(1a)に沿って弾性変形可能なホースを差し込み、その外側から締め付け具(B)により縮径して、該ホースの内面をニップル(1)の外周面(1a)に密着させシールしたホース継手構造において、
前記ニップル(1)の外周面(1a)の先端部に、1本又は複数本の突条(H1)が内面に突設されたリブホース(Ha)の突条(H1)と対向する1本又は複数本の凹溝(2)を軸方向へ凹設し、これら凹溝(2)の深さ及び幅寸法のどちらか一方又は両方を、該ニップル(1)の奥側へ向かうのに従って徐々に浅するか幅狭くなるように形成し、この凹溝(2)の奥側には、内面に突条がない円筒ホース(Hb)の内径に対応する円柱状の平坦面(3a)を形成し、上記リブホース(Ha)を接続する時には、その突条(H1)をニップル外周面(1a)の凹溝(2)内に嵌合しながら差し込んで密接させ、上記円筒ホース(Hb)を接続する時には、その内面(H3)を上記平坦面(3a)と面接触する位置まで差し込んで密接させたことを特徴とするホース継手構造。 - 前記締め付け具(B)が、リブホース(Ha)又は円筒ホース(Hb)の外面に沿って被せられるスリーブ(4)と、このスリーブ(4)を縮径するためのナット(5)とからなり、このスリーブ(4)には、その内面に縮径可能な押圧部(4a)を形成し、ニップル外周面(1a)との間に軸方向へ移動可能に位置決めする係止手段(6)を設けて、リブホース(Ha)の接続時には上記押圧部(4a)が該リブホース(Ha)を挟んで凹溝(2)と対向するように配置すると共に、円筒ホース(Hb)の接続時には上記押圧部(4a)が該円筒ホース(Hb)を挟んで平坦面(3a)と対向するように配置した請求項1記載のホース継手構造。
- 前記締め付け具(B)が、リブホース(Ha)又は円筒ホース(Hb)の外面に沿って被せられるスリーブ(4)と、このスリーブ(4)を縮径するためのナット(5)とからなり、このスリーブ(4)として、リブホース(Ha)の接続時に該リブホース(Ha)を挟んで凹溝(2)と対向するように縮径可能な押圧部(4a)を配置したリブホース(Ha)専用のものと、円筒ホース(Hb)の接続時に該円筒ホース(Hb)を挟んで平坦面(3a)と対向するように縮径可能な押圧部(4a)を配置した円筒ホース(Hb)専用のものを用意し、これら長さが異なる専用スリーブをホースに合わせて選択する請求項1記載のホース継手構造。
- 前記ニップル外周面(1a)の先端部に、弾性変形可能なシールパッキン(3,3′)を軸方向へ移動不能に設け、このシールパッキン(3,3′)の外周面には、平坦面(3a)のみを形成するか、又は平坦面(3a′)に加えて、リブホース(Ha)の突条(H1)と対向する1本又は複数本の凹溝(2′)を軸方向へ凹設した請求項1、2または3記載のホース継手構造。
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