JP4194011B2 - ポリテトラメチレングリコール組成物 - Google Patents

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    • C08G65/2666Hetero polyacids

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリウレタンウレア等の原料となる高耐熱性・低粘度ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以後、PTMGと称す。)組成物および該PTMG組成物の製法に関する。
【0002】
【従来技術】
PTMGは、ポリウレタン(熱硬化・熱可塑)、ウレタンウレア(弾性繊維)、ポリエステル(熱可塑性エラストマー等)等の原料として使用されている。
【0003】
PTMGは、重合工程での発熱・加熱等により、一部分解し、その結果、合成樹脂を着色させたり、物性を悪化させる問題点を有しており、耐熱性の高いPTMGが求められていた。
【0004】
PTMGの熱劣化に対する安定化剤は種々知られているが、それらは主として酸化防止の為の安定剤であり、熱劣化に対する安定化効果は必ずしも十分ではなかった。特に、芳香族系の安定化剤が良く知られているが、着色や公害問題などを引き起こすものも含む為、決して満足のゆくものではない。
【0005】
また、PTMGの粘度は、比較的高く、重合工程において、経済的・工業的に適した無溶剤、または、少量の溶媒での重合法を採用する場合、加熱する必要が生じ、この為、無溶剤での反応においてその熱劣化が問題となる場合もあり、低粘度で高耐熱性のPTMGが求められていた。
【0006】
しかし、前述の安定剤の添加は、樹脂への着色原因となったり、樹脂物性を悪化させている危険性が高い。そのため、PTMGより種々の不純物を除去する方法が多方面で熱心に研究されている。即ち、PTMG以外の添加物を出来るだけ微量にし、耐熱性を向上させる方法が強く求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、PTMG組成物の耐熱性を向上させ、且つ、PTMG組成物の粘度を低下させることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、分子量分布の形態がコントロールされたPTMGに、極微量の金属化合物が存在することで高耐熱性、低粘度なPTMGが得られることを見出し発明を完成させた。
【0009】
すなわち、発明者らは、式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のポリテトラメチレングリコールとヘテロポリ酸から成り、該ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分が2〜10重量%、ヘテロポリ酸が10〜900ppb含有すること特徴とするポリテトラメチレングリコール組成物を提供することで本発明を完成させた。
【0010】
【化5】
Figure 0004194011
【0011】
(式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2種以上の物質から成る混合物を表す。)
式(1)の高分子量体の数平均分子量(Mn)は、500〜3000の範囲であり、実用的に好ましい範囲としては、650〜3000で、耐熱性の向上効果が顕著となる範囲は、700〜2300の範囲であり、最も好ましい範囲は、800〜2200の範囲である。
【0012】
式(1)の物質は、mが2〜2100の混合物であるが、必ずしも、mが2〜2100の全成分を含む必要は無く、mが2〜2100の成分の内から選ばれた2つ以上の成分の混合物であればよい。
【0013】
式(1)の物質のMw/Mnは、1.8以下である。耐熱性の向上効果をさらに大きくするには、1.7以下が好ましい。さらに好ましくは1.66以下である。
【0014】
前述したMn、Mwは全てゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以後、GPCと称す。)で測定した数値である。GPCは、その測定条件(装置・カラムの種類・温度・展開液・展開液流速・標準サンプル等によって変化するが、本発明で用いるGPCの条件は、▲1▼装置:ShodexGPCsystem−11、▲2▼カラム:Shodex OHpack(SB806M二本+SB802.5一本)、▲3▼温度:60℃、▲4▼展開液:LiBr0.02mol/lのジメチルアセトアミド溶液)、▲5▼展開液流速:1.0ml/min、▲6▼検出器:IR、▲7▼標準サンプル:PTMG;Mn547000(Mw/Mn1.35)、Mn283000(Mw/Mn1.08)、Mn99000(Mw/Mn1.08)、Mn67000(Mw/Mn1.04)、Mn35500(Mw/Mn1.06)、Mn15000(Mw/Mn1.09)、Mn6700(Mw/Mn1.13)、Mn2170(Mw/Mn1.12)、Mn1300(Mw/Mn1.12)、Mn650、THFモノマーである。
【0015】
式(1)の物質の数平均分子量の6倍以上の高分子量体の含有量は、式(1)の物質に対する重量%で表現して、2〜10%の範囲であり、2〜5%の範囲が最も耐熱性を向上させるので好ましい。
【0016】
本発明の数平均分子量(Mn)、Mw/Mn、数平均分子量の6倍以上の高分子量体の存在量の定義を以下で記述する。
【0017】
I.数平均分子量とは、Mn=Σ(NiMi)/ΣNiの式で表される。式中、Miは成分iの分子量を表す。Niは成分iの分子数を表す。
【0018】
II.Mw/Mnとは、Mnは前述の数平均分子量(Mn)である。Mwは、Mw=Σ(Mi2Ni)/Σ(MiNi)で表される。式中、MiおよびNiの定義は、I.数平均分子量の時と同じである。
【0019】
III.数平均分子量の6倍以上の高分子量体とは、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーのチャート上で、その面積を基に計算した量である。
【0020】
本発明におけるヘテロポリ酸は、Mo、W、Vの内少なくとも一種の酸化物と、他の元素、例えば、P、Si、As、Ge、B、Ti、Ce、Co等のオキシ酸が縮合して生じるオキシ酸の総称であり、後者に対する前者の原子比は2.5〜12である。
【0021】
このヘテロポリ酸は、ブレーンステッド酸のまま、またはその塩の状態であっても良い。ヘテロポリ酸およびその塩の具体例としては、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブドタングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブドタングストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、リンモリブドニオブ酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリブドタングテン酸、ケイモリブドタングストバナジン酸、ゲルマニウムタングテン酸、ホウタングテン酸、ホウモリブデン酸、ホウモリブドタングステン酸、ホウモリブドバナジン酸、ホウモリブドタングストバナジン酸、コバルトモリブデン酸、コバルトタングステン酸、砒素モリブデン酸、砒素タングステン酸、チタンモリブデン酸、セリウムモリブデン酸およびその金属塩である。
【0022】
本発明のヘテロポリ酸の含有率とは、該ヘテロポリ酸中のモリブデンとタングステンの総和の重量の組成物全重量に対する比である。ヘテロポリ酸の含有率(すなわち、組成物中のタングステンとモリブデンの含有率の総和)としては、10〜900ppbの範囲で、PTMG中に存在すると組成物全体の耐熱性を向上させる。このましくは30〜800ppb、さらにこのましくは50〜600ppbの範囲である。
【0023】
タングステンおよびモリブデンの含有量測定は、ICP−マス測定装置によって行われる。
【0024】
本発明の高耐熱性・低粘度PTMG組成物中にその他の成分が混入しても構わない。
【0025】
本発明の耐熱性向上のメカニズムは不明であるが、分子量分布が1.8以下の時に前述の2〜10重量%含まれる高分子量体がPTMG中に安定的に分散し、PTMG全体の耐熱性を向上させていると推測される。また、この場合においてヘテロポリ酸は、PTMGの配位力により、PTMGと相互作用し、PTMGに加えられた熱によるPTMG分子の運動を抑制することで耐熱性を高めていると推定される。
【0026】
また、前記のPTMG組成物中に、さらに、式(2)で表される環状ポリテトラメチレングリコール(以下、環状PTMGと称す。)を式(1)で表されるPTMGに対する重量比で表現して0.03〜0.003の量を含有しても構わない。
【0027】
【化6】
Figure 0004194011
【0028】
(式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2つ以上の物質から成る混合物を表す。)
【0029】
【化7】
Figure 0004194011
【0030】
(式中のnは2〜8の整数を表す。式(2)の物質は、nが2〜8の単独の物質または、nが2〜8の物質の中から選ばれた少なくとも2種の物質から成る混合物を表す。)
式(2)で表される環状PTMGは、それ自体低粘度であるため、前記PTMGと混合されることにより組成物全体の粘度を下げる。しかし、式(2)の環状PTMGが、式(1)のPTMGの重量比で表現して0.03を越える量が存在すると該組成物をポリウレタン化またはポリエステル化した後のポリマー物性に悪影響を与えるので好ましくない。したがって、式(2)の環状PTMGが、式(1)のPTMGの重量比で表現して0.03〜0.003の範囲で混入させることで、耐熱性を低下させる事無く、且つ、ポリマー化後のポリマー物性に悪影響を及ぼす事無く、PTMG組成物全体の粘度を低下させるので、高耐熱性・低粘度PTMGとして、特に好ましい組成物である。
【0031】
また、発明者らは、前記の熱安定化・低粘度化されたPTMG組成物の製造方法も提供する。
【0032】
すなわち、式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のポリテトラメチレングリコール中に、該ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分を2〜10重量%、ヘテロポリ酸を10〜900ppb存在させることを特徴とするポリテトラメチレングリコールの熱安定化・低粘度化方法を提供する。
【0033】
【化8】
Figure 0004194011
【0034】
(式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2種以上の物質から成る混合物を表す。)
本発明の熱安定化・低粘度化されたPTMG組成物の製造方法として、代表的な二つの方法がある
一つは、式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のPTMGであって、該PTMGの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分が2〜10重量%含有するPTMG(以後、S−PTMGと称す。)(A)、ヘテロポリ酸の溶媒となる有機溶媒(B)、および、ヘテロポリ酸(C)が混合された状態の溶液を出発溶液(D)とし、その後、溶媒(B)の除去、および、ヘテロポリ酸残留量の調整を行う方法である。この方法は、組成物中のヘテロポリ酸の分散性が向上し、PTMGの熱安定化効果が非常に大きい方法である。
【0035】
前記、出発溶液(D)の組成について以下で説明する。
【0036】
S−PTMG(A)の出発溶液(D)中の含有量は、出発溶液(D)の全重量に対する重量%で表現して、2〜80%である。
【0037】
ヘテロポリ酸の溶媒となる有機溶媒(B)は、どのようなものでも使用できる。有機溶媒(B)をS−PTMG(A)に添加した後、該有機溶媒(B)をS−PTMG(A)から除去する方法として、有機溶媒(B)とS−PTMG(A)を二相分離させ、除去する方法が、工業的に最も好ましい方法であるので、有機溶媒(B)は、S−PTMG(A)と二相分離するものが好ましい。その代表例として炭素数5〜10の炭化水素が挙げられる。これらの炭化水素の内、飽和炭化水素が好ましい。炭素数5〜10の飽和炭化水素としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、2−エチルヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等が挙げられる。
【0038】
有機溶媒(B)として、前記炭素数5〜10の炭化水素を使用する場合、共溶媒としてテトラヒドロフラン(以後、THFと称す。)を混合することは、共溶媒THFがPTMG相の粘度を低下させ、ヘテロポリ酸のS−PTMG(A)中への分散性を向上させるので、特に好ましい方法である。この場合のTHF使用量は、使用する前記炭化水素の重量に対する比で表現して、0.05〜3の範囲である。THFを大量に使用するとS−PTMG(A)と有機溶媒(B)が均一層になってしまう場合があるので、THFの添加量は、0.05〜0.8の範囲で使用することが好ましい。
【0039】
有機溶媒(B)の使用量は、出発溶液(D)の全重量に対する重量%で表現して、2〜98%の範囲である。好ましくは、50〜98%、さらに好ましくは80〜98%の範囲で使用される。
【0040】
ヘテロポリ酸量は、S−PTMG(A)に対する重量比で表現して、0.00000001〜0.0001(10〜100000ppb)の範囲で使用される。有機溶媒(B)の全てを蒸留により除去する方法を採用する場合のヘテロポリ酸の使用量は、前記表現で0.00000001〜0.0000009(10〜900ppb)の範囲である。また、有機溶媒(B)をS−PTMG(A)相と二相分離させ有機溶媒(B)相の一部を分離除去する方法を採用する場合は、除去される有機溶媒(B)に溶解し除去されるヘテロポリ酸量を考慮して、予め、添加するヘテロポリ酸を増やす必要がある。この場合のヘテロポリ酸の使用量は、前記表現で、0.00000003〜0.0001(30〜100000ppb)の範囲で使用される。好ましくは、0.00000005〜0.0000009(50〜900ppb)の範囲である。
【0041】
有機相(B)の一部を2相分離させて除去する方法を使用する場合に、予め0.00001〜0.0001(10000〜100000ppb)の範囲の過剰量のヘテロポリ酸を混入させておき、その溶液を混合し、ヘテロポリ酸を分散させた後、活性炭で溶液中のヘテロポリ酸を吸着除去した後、有機溶媒(B)を分離除去すると最終的なPTMG中のヘテロポリ酸が濃度が10〜900ppbに容易に調整されるので、特に好ましい方法である。これは、活性炭が有機溶媒中に溶解したヘテロポリ酸のほとんどを吸着除去するが、PTMGと相互作用したヘテロポリ酸に対する吸着除去については、一定の平衡があるからであると推定される。すなわち、活性炭によるヘテロポリ酸除去工程により、二相分離した有機溶媒(B)中のヘテロポリ酸濃度を極微量にでき、有機溶媒除去に伴うヘテロポリ酸残存量の変動を最小限に押さえ、PTMG吸着ヘテロポリ酸量を所定の範囲に制御できるということである。
【0042】
その際の活性炭使用量[α]は、下式(3)で表されるように、溶液中に混入させたヘテロポリ酸のS−PTMG(A)に対する濃度[β](ppm)に対する比[γ]で表現すると、γが5〜100の範囲で使用できる。
【0043】
γ=α/β (3)
(式中、αは活性炭の使用量(Kg)、βは溶液中のヘテロポリ酸のS−PTMG[A]に対する濃度(ppm)を表す。)
この活性炭によるヘテロポリ酸除去法を採用する場合、接触槽の温度を15〜60℃の範囲にコントロールし、ヘテロポリ酸と活性炭の接触時間を5〜60分に調整することで、ヘテロポリ酸の初期の溶液中の濃度に依存せず、最終の高耐熱性・低粘度ポリテトラメチレングリコール組成物中のヘテロポリ酸濃度を10〜900ppbに容易に調整できる。
【0044】
また、活性炭中にヘテロポリ酸が、活性炭に対する重量比で表現して、0.1〜0.2の範囲に達した時点で、活性炭のヘテロポリ酸除去性能が著しく低下するので、その時点で、活性炭を交換することが好ましい。
【0045】
本発明のヘテロポリ酸を10〜900ppb含有するPTMG組成物を製造するもう一つの方法としては、式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のPTMGで、該PTMGの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分が、2〜10重量%の範囲で含有するPTMGにヘテロポリ酸を添加する方法が挙げられる。
【0046】
本方法では、ヘテロポリ酸添加後のヘテロポリ酸のPTMG中での分散性を向上させるため、強力に撹拌する必要がある。
【0047】
また、式(2)で表される環状PTMGを式(1)のPTMG中に添加する方法として代表的な二つの方法を以下で説明する。
【0048】
一つは、式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のPTMGで、該PTMGの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分が2〜10重量%の範囲で含有するPTMG(S−PTMG)(A’)、有機溶媒(B’)、ヘテロポリ酸(C’)、および式(2)で表される環状PTMG(E)が混合された状態の溶液を出発溶液(D’)とし、その後、溶媒を除去し、残留するヘテロポリ酸(C’)量、式(2)の環状PTMG(E)の量を調整する方法である。この方法は、組成物中のヘテロポリ酸(C’)、および、式(2)の環状PTMG(E)の分散性が向上し、熱安定化・低粘度化の効果が非常に大きい方法である。
【0049】
前記、出発溶液(D’)の組成について以下で説明する。
【0050】
出発溶液(D’)の構成成分であるS−PTMG(A’)、有機溶媒(B’)、ヘテロポリ酸(C’)の使用量、種類、使用法等については、前記のS−PTMG(A)中にヘテロポリ酸(C)を有機溶媒(B)を使用して混入させる方法で記した、S−PTMG(A)、有機溶媒(B)、ヘテロポリ酸(C)と同様に取り扱うことができる。但し、前記S−PTMG(A)中にヘテロポリ酸(C)を有機溶媒(B)を使用して混入させる方法で言う「出発溶液(D)の全重量」は、この場合、「出発溶液(D’)の全重量」を示す。
【0051】
添加する環状PTMG(E)は、S−PTMG(A’)に対する重量比で表現して、0.003〜0.03の範囲である。但し、有機溶媒(B’)をS−PTMG(A’)と二相分離させ分離除去する方法を採用する場合は、環状PTMGの一部が、有機溶媒とともに除去されるので、環状PTMGの添加量を0.003〜0.10の範囲とすることが好ましい。
【0052】
前記出発溶液(D’)から有機溶媒を除去する方法を以下で簡単に説明する。
【0053】
溶媒の除去方法は、蒸留が一般的に使用される。
【0054】
また、有機溶媒として、ポリテトラメチレングリコール組成物(A’)と二層分離する有機溶媒(B’)を使用する場合は、有機溶媒(B’)を蒸留分離する前に、有機溶媒(B’)を二層分離させ、除去した後、ポリテトラメチレングリコール組成物(A’)中の少量溶け込んだ有機溶媒(B’)を蒸留除去することが好ましい。
【0055】
また、S−PTMG(A’)にヘテロポリ酸(C’)と環状PTMG(E)を直接添加する方法を使用することもできる。
【0056】
この場合、添加したヘテロポリ酸(C’)および環状PTMG(E)の組成物中での分散性を向上させるため、強力に撹拌する必要がある。
【0057】
次に本発明の特定のPTMG(S−PTMG)の代表的な製法を記す。
【0058】
S−PTMGは、どのような方法で製造されたものを使用しても構わない。
【0059】
一般的には、THFを酸触媒中でカチオン重合することで得られる。しかし、一般的な重合方法では、S−PTMGを工業的に安定して製造することは難しく、反応条件を特別に制御する必要がある。
【0060】
すなわち、本発明で使用されるS−PTMGを工業的に安定して製造するには、撹拌機付きの反応槽を用いてTHFを重合する際に、ヘテロポリ酸を触媒として用い、これに重合反応系が原料有機相(THF相)と触媒相との2相を形成する量の水を存在させ、反応槽中のTHF滞留時間(V/F、ただし、Vは反応槽中の全液容積、Fは反応槽中へのモノマー供給速度)及び単位反応液容積当たりの撹拌動力(P/V、ただし、Pは撹拌動力、Vは反応槽中の全液容積)を制御することにより、得られるPTMGの分子量分布を制御する方法で製造することが好ましい。
【0061】
ヘテロポリ酸に配位する水の量が触媒活性に影響し、ヘテロポリ酸に配位する水の量と、THFを重合して得られるPTMGの数平均分子量との間に相関があることは、特開昭59−221326号公報に開示されている。しかし、この公報には、得られるPTMGの分子量分布がシャープであることが記載されているものの、分子量分布の制御に関する記載は無い。尚、製造時においては、触媒相比重を測定し調整することで、ヘテロポリ酸への配位水量を調整することができる。
【0062】
そこで、発明者らは、本発明で使用される特別な分子量分布形態を有するPTMGを工業的に安定して製造する条件を検討した結果、反応槽中での触媒相体積に対する原料THFのフィード量をほぼ一定として、触媒相で反応する原料モノマーの滞留時間を制御することにより、PTMGの数平均分子量を変えることなく分子量分布形態を精密に制御することが可能であることを見出した。
【0063】
すなわち、ヘテロポリ酸を触媒として用いて原料モノマーとしてのTHFを重合し、所定の数平均分子量を有するPTMGを製造するに際して、原料有機相と触媒相の2相を形成する量の水を存在させた状態で、撹拌機付きの反応槽を用いて重合を行い、重合中に重合生成物を採取して分子量分布形態を測定し、重合体の分子量分布形態を分子量分布が広く、かつ、該重合体の数平均分子量の6倍以上の高分子量体の含有量を多くする場合は、単位反応液容積当たりの撹拌動力の逆数1/(P/V)(ただし、Pは撹拌動力、Vは反応槽中の全液容積)およびTHFの滞留時間V/F(ただし、Vは反応槽中の全液容積、Fは反応槽へのモノマー供給速度)の少なくとも一方を一時的または逐次的に増大し、分子量分布形態を分子量分布が狭く、かつ、該重合体の数平均分子量の6倍以上の高分子量体の含有量を少なくする場合は、1/(P/V)およびV/Fの少なくとも一方を一時的または逐次的に減少させることを特徴とする分子量分布形態制御法を採用することで、本発明で使用される特定の分子量分布形態のPTMGが工業的に安定して製造できる。
【0064】
ヘテロポリ酸を触媒として用いるTHFの重合において、反応系は、重合体を含んだ原料有機相と触媒相がエマルジョン状態で2相分離してエマルジョン溶液を形成し、重合は触媒相中で進行すると考えられる。重合の進行と同時に触媒相中に溶解しているPTMGが触媒相と原料有機相とに分配され、反応条件下で分配状態は定常状態にあると考えられる。
【0065】
所定の数平均分子量をもったPTMGを得る際、触媒相中における原料モノマーの滞留時間分布を制御することにより、生成するPTMGの分子量分布を制御できる。
【0066】
触媒相中で生成するPTMGは、平衡反応で重合が進行するが、原料モノマーの触媒相中の滞留時間に応じてその重合度が変化すると考えられる。触媒相中の生成重合体が原料有機相中に分配されるため、最終的に得られるPTMGの分子量分布形態は触媒相中の分子量分布形態を反映する。
【0067】
従って、反応系中の触媒相に原料モノマーが滞留している時間の分布を制御することにより、得られる重合体の分子量分布形態を制御することができる。
【0068】
触媒相中の原料モノマーの滞留時間分布は、例えば、触媒相と原料有機相との接触面積および接触時間を制御することにより制御できる。
【0069】
すなわち、分子量分布を広くするには、触媒相で重合する原料モノマーの、触媒相中の滞留時間分布を広くし、分子量分布を狭くするには、触媒相中の原料モノマーの滞留時間分布を狭くすることにより実現できる。
【0070】
触媒相中の原料モノマーの滞留時間分布を制御する好ましい方法として、次の方法がある。
【0071】
(1)反応槽中のTHF滞留時間(V/F)によって、原料モノマーの触媒相中の滞留時間分布を制御し、重合体の分子量分布を広くする場合は、滞留時間(V/F)を増加し、分子量分布を狭くする場合は、滞留時間(V/F)を減少させる。
【0072】
(2)撹拌機付きの反応槽を用い、単位反応容積当たりの撹拌動力(P/V)によって、触媒相中の原料モノマーの滞留時間分布を制御し、生成重合体の分子量分布を広くする場合は、撹拌動力(P/V)を減少し、分子量分布を狭くする場合は撹拌動力(P/V)を増大させる。
【0073】
前者の方法(1)において、V/Fを変化させることにより、反応槽中でのTHFの平均滞留時間が変化する。
【0074】
生成するPTMGの数平均分子量を変えずに分子量分布を制御するには、反応時間を一定とする必要がある。驚くべきことに、これは触媒量当たりのTHFの平均滞留時間を一定とすることで実現できることがわかった。
【0075】
反応槽中の触媒量を制御することにより、実質的な反応時間が一定になると考えられる。その結果として、生成するPTMGの数平均分子量を一定として、分子量分布を変化させることができる。
【0076】
V/Fを変化させることによる分子量分布制御の作用機構は、以下のように考えられる。
【0077】
連続反応において、V/Fを変化させると、反応槽内での原料モノマーの平均滞留時間が変化する。この時、平均滞留時間が長い場合には、反応槽内での原料モノマーの触媒相中における滞留時間分布が大きくなり、逆に、平均滞留時間が短い場合には、反応槽内での原料モノマーの触媒相中の滞留時間分布が小さくなると考えられる。
【0078】
即ち、V/Fを大きくすると、反応槽内での原料モノマーの触媒相中における滞留時間分布が大きくなり、得られるPTMGの分子量分布は広くなる。逆に、V/Fを減少させると、反応槽内での原料モノマーの触媒相中における滞留時間分布が小さくなり、得られるPTMGの分子量分布は狭くなる。
【0079】
このように、連続反応においるV/Fを制御することによって、生成するPTMGの分子量分布を制御できる。
【0080】
後者の方法(2)においては、撹拌動力(P/V)を変化させることにより、反応槽内の触媒相、原料有機相の何れか液滴の平均粒子径が変化し、両相の接触面積が変わること、および、液滴の合体−再分裂の頻度が変化することにより各相間の物質移動量が変化すると考えられる。したがって、撹拌動力(P/V)を変化させることにより、原料モノマーの触媒相中の滞留時間分布を制御でき、結果として、生成するPTMGの分子量分布を制御できる。
【0081】
撹拌動力(P/V)を大きくすると、触媒相と原料有機相とで形成する液滴の平均粒子径が小さくなる。したがって、両相の接触面積が増加すると同時に、液滴の合体−再分裂の頻度が増加するため、触媒相と原料有機相間での物質移動量が多くなり、触媒相中の原料モノマーの滞留時間が均一化、即ち、触媒相中の原料モノマーの滞留時間分布が小さくなる。その結果、得られるPTMGの分子量分布は狭くなる。
【0082】
逆に、撹拌動力(P/V)を小さくすると、触媒相と原料有機相との接触面積が減少すると同時に、液滴の合体−再分裂頻度が減少するため、触媒相中の原料モノマーの滞留時間分布が大きくなり、分子量分布の広いPTMGが得られる。
【0083】
従って、撹拌機付きの反応槽を用い、単位反応容積当たりの撹拌動力(P/V)を制御することにより、得られるPTMGの数平均分子量を一定としつつ、分子量分布を制御できる。
【0084】
すなわち、本発明の構成成分として使用される特定の分子量分布形態を有するPTMGは、上述の、反応槽中のTHF滞留時間(V/F)の制御によるPTMGの分子量分布制御および単位体積当たりの撹拌動力(P/V)の制御によるPTMGの分子量分布制御の方法を組み合わせた特徴的な製法で製造することができる。
【0085】
以下に、好ましい製造工程を具体的に説明する。
【0086】
すなわち、ヘテロポリ酸を触媒としてTHFを重合して所定の数平均分子量を有するPTMGを製造する際に、重合反応系に原料有機相と触媒相との2相を形成する量の水を存在させた状態で、撹拌機付きの反応を用いて重合を行い、下記(a)〜(d)を含む工程で重合を行い、PTMGの分子量分布の制御法であって、
(a)所定の数平均分子量の重合生成体を得る反応条件において、単位反応容積当たりの撹拌動力(P/V、但し、Pは撹拌動力、Vは反応槽中の全液容積)およびTHFの滞留時間(V/F、ただし、Vは反応槽中の全液容積、Fは反応槽へのモノマー供給速度)と、分子量分布との関係を示すそれぞれの検量線を求める工程、
(b)重合中に重合反応器からの反応液を採取し、重合生成物の数平均分子量を測定し、測定した数平均分子量が所定の値から外れている場合には反応条件を修正し、所定の数平均分子量に調整する工程、
(c)所定の数平均分子量に達した重合生成物の分子量分布を測定する工程、
(d)上記工程(c)で測定した分子量分布が所定の値と異なる場合には、測定した分子量分布と上記工程(a)で得た検量線とを照合し、撹拌動力および滞留時間を所定の分子量分布に対応する値に調整する工程。
【0087】
上記(a)〜(d)の各工程について説明する。
【0088】
工程(a):所定の数平均分子量を有するPTMGの分子量分布とP/VおよびV/Fとの関係を実験式として求める。
【0089】
ここで、所定の数平均分子量の誤差は、PTMGの用途にも依るが、通常±100、好ましくは±50、反応原料として用いるような場合には、さらに好ましくは±30以内である。
【0090】
ヘテロポリ酸を触媒として、例えば、数平均分子量1800のPTMGを製造する場合には、式(4)および式(5)の関係式を実験的に求めることができる。
【0091】
Mw/Mn=K・(V/F)α (4)
Mw/Mn=K’・(P/V)β (5)
式(4)および式(5)において、K、α、K’、及びβは実験的に求まる定数である。
【0092】
工程(b):原料有機相と触媒相との2相を形成する量の水を存在させた状態で、所定の数平均分子量のPTMGが得られる条件で反応を行い、生成重合体の数平均分子量を測定する。数平均分子量が所定の値と合致しない場合には、ヘテロポリ酸触媒の配位水量の調整、反応温度の調整等公知の方法を用いて所定の値に到達するように調整する。
【0093】
工程(c):所定の数平均分子量を有するPTMGの分子量分布(Mw/Mn)をGPCにより測定する。
【0094】
工程(d):工程(c)で測定したMw/Mnが所定の値(目標値)から外れている場合には、工程(a)で得た検量線に基づき、滞留時間(V/F)および撹拌動力(P/V)を変化させ、PTMGの分子量分布を調整する。
【0095】
好ましくは、所定の数平均分子量の下で、所定の分子量分布を持った重合体が得られるまで工程(b)〜(d)を繰り返す。
【0096】
反応系のV/Fは、PTMGの分子量分布を制御するために好ましくは0.5〜20時間、より好ましくは0.7〜15時間である。所定の数平均分子量のPTMGを得るためには、V/Fを小さくすると反応転化率が低下し、反応効率が低下する。V/Fを大きくすると反応時間が長くなる。したがって、V/Fは上記の範囲から選択するのが好ましい。
【0097】
反応系中の撹拌動力(P/V)は、PTMGの分子量分布を制御するために、好ましく0.2〜6.0kW/m3、より好ましくは、0.75〜4.5kW/m3である。P/Vが0.2kW/m3未満では撹拌が十分でなく、反応系中で液滴粒子径の分布が広くなり、分子量分布が広くなり、分子量分布の制御が困難になる。一方、P/Vが6.0kW/m3を越えると、これ以上の動力を加えても撹拌効率が変わらず、得られるPTMGの分子量分布も変化しない。
【0098】
重合反応終了後は、相分離によりモノマーとポリマーを主成分とする相から蒸留等でモノマーを除去し、PTMGを回収する。
【0099】
前記の特定の分子量分布形態を有するPTMGを製造する方法において使用されるヘテロポリ酸は、前述のPTMGの耐熱性向上に寄与するヘテロポリ酸と同じものが使用できる。
【0100】
使用するヘテロポリ酸量は特に限定されないが、反応系中のヘテロポリ酸が少ないと重合速度が遅くなる。モノマーに対してのヘテロポリ酸量は重量で0.05〜20倍量が好ましく、より好ましくは0.1〜3倍量である。
【0101】
重合温度が高い場合、ポリマーの解重合が生じるため重合度が低下する傾向があり、重合温度は0〜150℃、好ましくは30〜80℃である。
【0102】
重合反応はモノマーとヘテロポリ酸とを混合しつつ実施できるので、特に溶媒を必要としないが、場合により反応に不活性溶媒を加えてもよい。
【0103】
前記PTMG製造方法により、本発明の高耐熱性・低粘度PTMG組成物の主成分となる特定の分子量分布形態を有するPTMGが工業的に安定して製造できる。
【0104】
本発明のPTMG組成物は、熱的に安定で、低粘度である為、保存時の分解も抑制でき、且つ、重合工程での熱分解が抑制でき、高性能なポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリエステル等が製造できる。
【0105】
【発明の実施の形態】
以下に実施例、参考例および比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、これは本発明の範囲を限定するものでは無い。
【0106】
各測定は、下記によって行われた。
【0107】
Figure 0004194011
【0108】
(2)E型粘度計
i)機器
装置:東京計器社製E型粘度計、コントローラーE2、循環恒温槽VCH−4
ii)条件
温度:40℃(39〜41℃)
ローター回転数:20rpm
(3)TGA
i)機器
装置:TA2950(TA Instrument社製)
ii)条件
昇温速度:10℃/min
測定温度範囲:室温〜500℃
測定雰囲気: 窒素ガス雰囲気(パージ時間1時間)
(4)ヘテロポリ酸含有量分析方法
PTMG中にヘテロポリ酸を混入させる方法で、有機溶媒をヘテロポリ酸の分散剤として使用する場合、そのPTMG中への含有量は、当初混入させた量と異なるので、ヘテロポリ酸混入後のPTMG組成物中のヘテロポリ酸中のタングステンとモリブデンの濃度の総和を定量分析し、その値をPMTG中のヘテ
ロポリ酸含有量とする。
【0109】
i)5〜10000ppbの領域でのタングステンおよびモリブデン定量方法(ICP−マスに定量法)
装置:ICP−MS型式PQΩ(VGエレメンタル社製)
測定法
▲1▼石英ルツボにサンプルを約5g入れる。
▲2▼サンプル入りのルツボを加熱し、サンプルを乾燥させる。
▲3▼35%塩酸2mlをサンプルに加え、ホットプレート上で加熱し、サンプルを溶解させる。
▲4▼内部標準となるIn1ppm水溶液0.1mlを加える。
▲5▼サンプルに水を加え、全容積が25mlとなる様にする。
▲6▼本液を測定用液として、ICP−MS分析する。
【0110】
検量線の作成
▲1▼タングステンまたはモリブデンについて、種々の濃度(5〜10000ppb)の検量線用標準液を作成する。
▲2▼その検量線用標準液を5gに内部標準となるIn1ppm水溶液0.1mlを加える。
▲3▼その液に水を加え、全容積が25mlとなる様ににする。
▲4▼その液をICP−MS分析し、検量線を作成する。
【0111】
定量法
タングステンとモリブデンについて作成した検量線を基に各サンプルのタングステンとモリブデンの濃度を算出する。
【0112】
i)0.3〜50ppmの領域でのタングステン定量方法
タングステンについては、その高濃度領域では、以下の定量法を使用してもよい。
ヘテロポリ酸中のタングステンと吸光試薬を反応させ、その吸光度を基にタングステンの含有量を定量する。
【0113】
<操作>
A.サンプルの吸光度分析
▲1▼PTMG組成物5g、THF5g、n−オクタン5gを50mlのスクリュー管に入れ、均一になるまで振り混ぜる。
▲2▼その溶液に1N−KOHエタノール溶液0.5mlと回転子を入れ、室温で5分間撹拌する。
▲3▼その上に、35%HCl水溶液を5ml加え、振り混ぜる。
▲4▼その上に、20%三塩化チタン塩酸水溶液7.5mlを加え、振り混ぜる。
▲5▼その上に、ジチオール溶液(トルエン−3,4−ジチオール1gをTHF20mlに溶解させた溶液)を加え、振り混ぜる。
▲6▼そのスクリュー管を50℃のウォーターバスに浸けて、15分間撹拌する。
▲7▼スクリュー管をウォーターバスより取り出し、室温まで放置冷却する。
▲8▼スクリュー管内の二層分離した溶液の上層(有機層)を取り出し、10mm角のセルに入れ、分光光度計で500〜800nm波長領域での吸光スペクトルを採る(対称液は、H2O)。
▲9▼採取したスペクトルより、635nmの吸収量を読み取り、これを、測定サンプル中のタングステン濃度に呼応する測定値とする。
【0114】
B.検量線の作成
▲1▼所定濃度(0.3、1、10、50ppm)でタングステンを含有する標準タングステン−THF溶液を作成する。
【0115】
▲2▼THFを標準タングステン−THF溶液に変え、PTMG組成物をタングステンを含まないPTMG組成物に変更した他は、A.サンプルの吸光度分析の▲1▼〜▲9▼に示した操作と同じを操作を実施し、タングステン含有濃度0.3、1、10、50ppmの時の635nmの吸光度を測定する。
【0116】
▲3▼▲1▼の測定値を基に、吸光度とタングステン濃度の関係を示す検量線を作成する。
【0117】
C.サンプル中のタングステン濃度計算
A.サンプルの吸光度分析に示した操作方法で測定した、各サンプルの吸光度測定値とB.検量線の作成に示した操作方法で作成した検量を基に、各サンプルのタングステン濃度を算出する。
【0118】
D.分光光度計
機種:島津製作所社製UV−160
実施例1
図1に示す連続重合装置を用いて以下の重合を行った。まず、撹拌装置と還流冷却器を持つ500mlの反応器1に、ケイタングステン酸をTHFに少量の水を加え溶解して得た比重2.1の溶液110mlを触媒として仕込み、これにTHF(モノマー)を310ml加えて撹拌した。反応器温度を60℃に設定し、モノマーを28ml/Hの速度で反応器1に供給した。反応液を相分離槽2との間で循環させ、相分離した上相をモノマー供給速度と同一の速度で抜き出した。反応中、反応器1中の触媒相の比重が2.1で一定となるように水供給槽3から反応器1への水供給量を調整した。相分離槽2から抜き出した液を蒸留塔4に供給し、未反応モノマーを除去し、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)を得た。
【0119】
約30時間連続運転したとき、定常状態でのPTMGの数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)は、各々、Mn=1940、Mw/Mn1.8であった。
【0120】
実施例2
実施例1と同様にして重合を行った。ただし、分子量分布の狭いPTMGを得るため、反応器1の液量を変えずに、ケイタングステン酸触媒溶液を50ml追加し、THFの供給速度を42ml/Hとした。反応におけるV/Fは、15から10に減少した。尚、この時の単位反応液容量当たりの撹拌動力(P/V)は、変更前後とも同じ2.0kW/m3であった。
得られたPTMGは、Mn1940、Mw/Mn=1.65であった。
【0121】
V/Fを減少させることにより、数平均分子量を変えずに、分子量分布を狭くすることが出来た。
【0122】
数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)についてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて決定した。
【0123】
実施例3
触媒として、比重1.8に調整したリンモリブデン酸溶液80mlを触媒溶液とし、初期のTHF仕込みを340ml、V/Fを10時間とし、反応器1中の触媒相比重を1.8で一定となる様に水供給速度を調整した以外は、実施例1と同様に実施した。但し、撹拌動力(P/V)は、2.3kW/m3とした。
得られたPTMGは、Mn=1060、Mw/Mn=1.70であった。
【0124】
実施例4
実施例3と同様にして重合を行った。ただし、分子量分布の広いPTMGを得るため、触媒相体積を60mlとし、THF相体積を360mlとし、V/Fを13時間とした結果、Mn=1055、Mw/Mn=1.8のPTMGが得られた。
【0125】
実施例5
比重1.8のリンモリブデン酸200mlを触媒とし、THF相体積を220mlとし、V/Fを10時間とし、P/Vを2.2kW/m3とした以外は、実施例3と同様に重合反応を実施した。その結果、Mn=1300、Mw/Mn=1.7のPTMGを得た。
【0126】
参考例1
実施例4と同様にして重合を行った。ただし、分子量分布の広いPTMGを得るために、P/Vを1.2kW/m3まで減少させた、その他は一定とした結果、Mn=1295、Mw/Mn=1.85のPTMGが得られた。
【0127】
実施例6〜10、および参考例2
リンタングステン酸を比重2.07の触媒溶液として用い、実施例1と同様の操作で、反応器1中の反応液量Vを420ml一定としてTHFを重合した。
【0128】
但し、反応器1中の触媒相の比重は2.07で一定になるように、水供給速度を調整した。
【0129】
まず、P/Vを1.95kW/m3に固定して、Mw/MnとV/Fとの関係を把握するため、表1に示す条件1〜3で得られたPTMGのMnおよびMw/Mnを測定した(実施例6〜8)。
【0130】
次に、V/Fを9時間、触媒相体積を130mlに固定し、Mw/MnとP/Vとの関係を把握するため、表2の条件4〜6で得られたPTMGのMn及びMw/Mnを測定した(実施例9、10、参考例2)。上記結果を表3、4に示す。
【0131】
【表1】
Figure 0004194011
【0132】
【表2】
Figure 0004194011
【0133】
【表3】
Figure 0004194011
【0134】
【表4】
Figure 0004194011
【0135】
表4の結果から式5及び6の関係を得た。
Mw/Mn=1.24×(V/F)0134 (5)
Mw/Mn=1.95×(P/V)~0210 (6)
実施例11(PTMG、THF、オクタン、ヘテロポリ酸の混合液を出発溶液として、高耐熱性PTMGを調整する方法。)
実施例6で製造されたMnが1810、Mw/Mnが1.6、Mnの6倍以上の高分子量体含有量が2.29%であるPTMGを550g、THF400g、水2g、n−オクタン1500g、リンタングステン酸5gを入れ、室温で激しく10分間撹拌する。その後、溶液を1時間静置し、リンタングステン酸を含有する水相を最下層で相分離させる。その最下層(水相)を除去し、その後、有機相(n−オクタン、THF、PTMG相)を取り出し、その有機相に活性炭80gを加え、40℃で15分間撹拌する。活性炭をメンブレンフィルターで濾別し、PTMG530g、THF390g、n−オクタン1500g、リンタングステン酸0.0003g含有する2420gの液を作成する。
【0136】
液を激しく撹拌し、n−オクタン相とTHF相(PTMG含有)がエマルジョン状態で混合した状態で、二つの容器に1210gずつ均等に分ける。
【0137】
一つの容器中の液1210gを60℃、1Torrでn−オクタン、THFを蒸留留去し、262gのPTMGを得た。本PTMGのMn、Mw/MnをGPCで、タングステン含有量をICP−Massで測定した結果、Mnは18000、Mw/Mnは1.6、Mnの6倍以上の高分子量体の含有量は2.28%、タングステン含有量は310ppbであった。
【0138】
もう一つの容器中の液1210gを静置し、n−オクタン相とTHF相(PTMG含有)とに2相分離させ、上層のn−オクタン相を除去する。その後、THF相を60℃、1TorrでTHF等の低沸点成分を蒸留留去して、PTMG256gを得た。このPTMGのMn、Mw/MnをGPCで、タングステン含有量をICP−Massで測定した結果、Mnは1800、Mw/Mnは1.6、Mnの6倍以上の高分子量の含有率2.28%、タングステン含有量は270ppbであった。このPTMGを実施例14として耐熱性、粘度を評価した。
【0139】
実施例12、13、比較例1〜9
触媒としてリンタングステン酸を使用し、触媒相比重を1.80、触媒相体積を180ml、THF相体積240ml、モノマー供給速度を100ml/H、V/Fを4.2、P/Vを2.1kW/m3に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、重合反応を行った。その結果、Mn852、Mw/Mn1.68、Mnの6倍以上の高分子量体の含有量4.35%のPTMGを得た。
【0140】
この得られたPTMGを実施例11記載の方法と同様に処理をした。即ち、使用するPTMGをMn852、Mw/Mn1.68、Mnの6倍以上の高分子量体の含有量4.35%のPTMGに変更した以外は、実施例11記載の方法と同様の操作を行い、Mn856、Mw/Mn1.66、Mnの6倍以上の高分子量体の含有量が4.45%、ヘテロポリ酸含有率590ppbのPTMGを得た。これを実施例13として耐熱性・粘度を評価した。
以上の結果を表5にまとめて示す。
【0141】
【表5】
Figure 0004194011
【0142】
表5より、Mw/Mnが1.8以下で、数平均分子量の6倍以上の分子量を有する成分が2%〜10%の範囲で、ヘテロポリ酸を10〜900ppb含有するPTMG組成物の耐熱性が高いことが判る。
【0143】
実施例15(PTMGに直接ヘテロポリ酸を混入する方法)
Mnが1810、Mw/Mnが1.6、Mnの6倍以上の高分子量体含有量を2.28%含有するポリテトラメチレングリコールを5500gにリンタングステン酸2.8mg加え、激しく撹拌する。このポリマーより10箇所異なった場所よりサンプリングし、ICP−Massでタングステン濃度を測定したが、検出限界以下(5ppb以下)〜900ppbの範囲で測定値がばらついていた。
【0144】
【発明の効果】
式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のポリテトラメチレングリコールで、該ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分を2〜10重量%含有し、ヘテロポリ酸を10〜900ppb含有するポリテトラメチレングリコール組成物は高耐熱性で、かつ、低粘度であるのため、保存時の分解も抑制でき、且つ、重合工程での熱分解が抑制でき、高性能なポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリエステル等が製造できる。
【0145】
【化9】
Figure 0004194011
【0146】
(式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2つ以上物質から成る混合物を表す。)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリテトラメチレングリコール組成物の製造方法を実施するための連続重合装置の概略図。
【符号の説明】
1 反応器
2 相分離槽
3 水供給槽
4 蒸留塔

Claims (4)

  1. 式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のポリテトラメチレングリコールとヘテロポリ酸から成り、該ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分が2〜10重量%、ヘテロポリ酸が10〜900ppb含有すること特徴とするポリテトラメチレングリコール組成物。
    Figure 0004194011
    (式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2種以上の物質から成る混合物を表す。)
  2. 式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のポリテトラメチレングリコール中に、該ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分を2〜10重量%、ヘテロポリ酸を10〜900ppb存在させることを特徴とするポリテトラメチレングリコールの熱安定化・低粘度化方法。
    Figure 0004194011
    (式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2種以上の物質から成る混合物を表す。)
  3. 式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のポリテトラメチレングリコールであって、該ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分を2〜10重量%含有するポリテトラメチレングリコール、有機溶媒およびヘテロポリ酸を含む溶液のヘテロポリ酸含有量を調整する請求項1記載の組成物の製造方法。
    Figure 0004194011
    (式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2種以上の物質から成る混合物を表す。)
  4. 式(1)で表される数平均分子量(Mn)が500〜3000でMw/Mnが1.8以下のポリテトラメチレングリコールであって、該テトラメチレングリコールの数平均分子量の6倍以上の分子量を有する高分子量成分を2〜10重量%含有するポリテトラメチレングリコールにヘテロポリ酸を添加することを特徴とする請求項1の組成物の製造方法。
    Figure 0004194011
    (式中のmは2〜2100の整数を表す。また、式(1)の化合物は、mが2〜2100の物質の中から選ばれた少なくとも2種以上の物質から成る混合物を表す。)
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