JP4191187B2 - オーガロッド振れ止め装置及び地盤改良機、並びに地盤改良工法 - Google Patents
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Description
該地盤改良機100は、図6に示す如く、主としてベースマシン101と、該ベースマシン101から略鉛直方向に立設されたリーダーマスト102と、該リーダーマスト102に対して昇降可能に設置された攪拌装置103とを備えて構成されている。具体的には、該攪拌装置103は、1本又は2本以上のオーガロッド104と該オーガロッド104の先端部に取り付けられた攪拌翼105及び掘削翼106とを備えて構成されており、2本以上のオーガロッドを有する場合には、それらを連結する軸間保持材107を備えて構成されている。また、該リーダーマスト102の上部にはオーガロッドを回転させるためのアースオーガ駆動装置110が設けられ、リーダーマスト102の下部にはオーガロッドの振れを防止する振れ止め装置111が備えられている。さらに、該地盤改良機100は、オーガロッド104の先端付近からセメント系等のスラリー状固化材が吐出可能なように構成されている。
セメント系等の固化材は所定の時間で固化するものであるため、該作業は当然ながら可及的速やかに行うことが望まれている。
該地盤改良機のリーダーマストにはオーガロッド振れ止め装置が設置されてなり、該オーガロッド振れ止め装置には、オーガロッドを支持する支持部材が備えられ、該支持部材はリーダーマストから向かって左右方向よりオーガロッドを挟持するべく対向して設けられ、且つ該支持部材はオーガロッドを支持及び開放しうるように対向した状態のまま近接及び離間可能に設けられ、前記リーダーマストと前記支持部材との間には、支持部材を摺動可能に保持し且つオーガロッドとリーダーマストとの接触を防止するための保持部材が備えられ、該保持部材よりも後ろ側には支持部材の近接および離間を可能する油圧シリンダーが備えられ、前記支持部材は、該油圧シリンダーによってリーダーマストの中心から等距離に位置するように制御されるものであり、
新たなオーガロッドを追加する際には、該振れ止め装置の支持部材を外側へと離間させ、新たなオーガロッドをリーダーマスト側へと徐々に引き寄せ、該振れ止め装置の支持部材を閉じて左右から把持することによって該新たなオーガロッドを固定し、支持部材がリーダーマストの中心から等距離となるように位置制御されるために、固定されたオーガロッドの中心とアースオーガ駆動装置の中心とが合致した状態とし、該オーガロッドとアースオーガ駆動装置とを連結させ、既に地中へ挿入されたオーガロッドの上に新たなオーガロッドを繋ぎ合わせ、両者を連結固定することを特徴とする地盤改良工法を提供する。
また、連結されたオーガロッドを取り外す場合には、該支持部材を左右に離間させるだけでオーガロッドを開放することができ、取り外すべきオーガロッドをリーダーマスト側より地盤改良機から向かって前方へと離間させ、速やかに取り外すことができる。しかもオーガロッドを取り外した後には、支持部材を再び近接させるだけで速やかに次のオーガロッドを支持することができる。
さらに、軸間保持材を通過させる際にも、支持部材を左右に離間させるだけで極めて容易にこれを通過させることができる。
また、軸間距離や軸の本数が異なるオーガロッドであっても使用することができるため、異なる構成のオーガロッドに対して個々に触れ止め装置を用意する必要がないという効果がある。
図1に示す如く、本実施形態に係る地盤改良機1は、ベースマシン11と、該ベースマシン11から略鉛直方向に立設されたリーダーマスト12と、該リーダーマスト12に対して昇降可能に設置されたアースオーガ駆動装置13と、該アースオーガ駆動装置13の下方に連結された二軸方式の攪拌装置14と、該攪拌装置14のオーガロッドの振れを防止するためのオーガロッド振れ止め装置15とを備えて構成されている。
図2(a)に示す如く、本実施形態に係るオーガロッド振れ止め装置15は、前記オーガロッド41を支持するための支持部材51と、該支持部材51を保持するための保持部材52と、該保持部材52に対して支持部材51を移動させるための移動装置53と、保持部材52を地盤改良機1のリーダーマスト12に係合させるための係合部材54とを備えて構成されている。
図3〜図5は、オーガロッドの継ぎ足し手順の概略を示した図であり、図3は継ぎ足すべき新たなオーガロッドを吊り込んだ状態を示したもの、図4は新たなオーガロッドとアースオーガ駆動装置とを連結した状態を示したもの、図5はアースオーガ駆動装置と連結された新たなオーガロッドを、既に地中に挿入されたオーガロッドと連結した状態を示したものである。
オーガロッド41がリーダーマスト12と平行になると、図4に示す如く、振れ止め装置15の支持部材51を閉じていき、その接触面51aで左右から把持することによってオーガロッド41を固定する。本実施形態の振れ止め装置15では、上述したように、支持部材51がリーダーマストの中心から等距離となるように位置制御されるため、固定されたオーガロッド41の中心とアースオーガ駆動装置13の中心とは合致した状態となる。オーガロッド41とアースオーガ駆動装置13とを連結させた後は、図5に示すごとく、振れ止め装置15を下方へと移動させ、オーガロッド41の下部を固定する。そして、既に地中へ挿入されたオーガロッド41の上に新たなオーガロッド41を繋ぎ合わせ、両者を連結固定する。こうして、地盤中への掘削作業を再開することができる。
即ち、図5に示す如く、地盤中からオーガロッド41の切り離し分(例えば、一本分)を完全に引き上げ、該オーガロッド41の下部を振れ止め装置15で固定したまま、完全に引き上げられたオーガロッド41と未だその一部が地盤中にあるオーガロッド41との連結を外し、両者を上下に分離する。次に、図4に示すごとく、ベースマシン11を左右何れかに回転させた後、オーガロッド41をリーダーマスト12の頂部よりワイヤ等で吊り下げた状態でオーガロッド41とアースオーガ駆動装置13との連結を外し、振れ止め装置15にガイドさせながらオーガロッドをゆっくりと下降させ、該オーガロッド41とアースオーガ駆動装置13とを切り離す。そして、図3に示すごとく、振れ止め装置15の支持部材51を保持部材52の外側へと離間させてオーガロッド41を解放した後、リーダーマスト12の前方から別のワイヤ等でオーガロッド41を吊り込み、リーダーマスト12からオーガロッド41を取り外す。
その後、ベースマシン11を再び元の位置まで回転させて戻し、支持部材51によって地盤中に埋設された状態にあるオーガロッドを把持し、アースオーガ駆動装置13と該オーガロッド41とを連結する。こうして、オーガロッド41の切り離し作業を終えた後、再び地盤からの引き上げ作業を再開することができる。
しかも、支持部材51がリーダーマスト12の中心から等距離となるように位置制御されるため、固定されたオーガロッド41とアースオーガ駆動装置13との中心線を速やかに一致させることができ、オーガロッド41とアースオーガ駆動装置13との連結をスムーズに行うことができる。
即ち、前記特許公報1および特許公報2に開示されたような従来の振れ止め装置は、支持部材が、オーガロッドを略完全に包囲するような構成であったため、オーガロッドを開放した後も、さらに大きく該支持部材を開けなければ該オーガロッドの脱着を行えないものであったが、本発明のオーガロッド振れ止め装置によれば、支持部材51をわずかに移動させるだけで、簡単にオーガロッドの脱着を行うことができる。
具体的には、本実施形態の振れ止め装置15では、支持部材51の接触面51aが中心角約180度の断面半円状に形成されたものであるため、該支持部材51を、概ねオーガロッド41の半径に相当する距離だけ左右に移動させるだけで、該オーガロッド41を開放することができる。
このような場合であっても、本発明のオーガロッド振れ止め装置15によれば、前記支持部材51の近接距離を自在に調整することが可能であるため、同じオーガロッド振れ止め装置15を使用することができる。即ち、軸間距離の異なるオーガロッドや、構成本数の異なるオーガロッドに対しても、個々に振れ止め装置を用意する必要が無いという利点がある。
11 ベースマシン
12 リーダーマスト
13 アースオーガ駆動装置
15 オーガロッド振れ止め装置
41 オーガロッド
42 軸間保持材
51 支持部材
51a 接触面
52 保持部材
52a 摺動面
53 移動装置
Claims (3)
- 複数のオーガロッドを継ぎ足して使用する地盤改良機のリーダーマストに設置されるオーガロッド振れ止め装置であって、
オーガロッドを支持する支持部材を備え、該支持部材はリーダーマストから向かって左右方向よりオーガロッドを挟持するべく対向して設けられ、且つ該支持部材はオーガロッドを支持及び開放しうるように対向した状態のまま近接及び離間可能に設けられ、前記リーダーマストと前記支持部材との間には、支持部材を摺動可能に保持し且つオーガロッドとリーダーマストとの接触を防止するための保持部材が備えられ、該保持部材よりも後ろ側には支持部材の近接および離間を可能する油圧シリンダーが備えられており、前記支持部材は、該油圧シリンダーによって中心から等距離に位置するように制御されることを特徴とするオーガロッド振れ止め装置。 - 複数のオーガロッドを継ぎ足して使用する地盤改良機であって、請求項1に記載のオーガロッド振れ止め装置を備えたことを特徴とする地盤改良機。
- 地盤改良機により複数のオーガロッドを縦方向に連結して地盤改良を行う地盤改良工法であって、
該地盤改良機のリーダーマストにはオーガロッド振れ止め装置が設置されてなり、該オーガロッド振れ止め装置には、オーガロッドを支持する支持部材が備えられ、該支持部材はリーダーマストから向かって左右方向よりオーガロッドを挟持するべく対向して設けられ、且つ該支持部材はオーガロッドを支持及び開放しうるように対向した状態のまま近接及び離間可能に設けられ、前記リーダーマストと前記支持部材との間には、支持部材を摺動可能に保持し且つオーガロッドとリーダーマストとの接触を防止するための保持部材が備えられ、該保持部材よりも後ろ側には支持部材の近接および離間を可能する油圧シリンダーが備えられ、前記支持部材は、該油圧シリンダーによってリーダーマストの中心から等距離に位置するように制御されるものであり、
新たなオーガロッドを追加する際には、該振れ止め装置の支持部材を外側へと離間させ、新たなオーガロッドをリーダーマスト側へと徐々に引き寄せ、該振れ止め装置の支持部材を閉じて左右から把持することによって該新たなオーガロッドを固定し、支持部材がリーダーマストの中心から等距離となるように位置制御されるために、固定されたオーガロッドの中心とアースオーガ駆動装置の中心とが合致した状態とし、該オーガロッドとアースオーガ駆動装置とを連結させ、既に地中へ挿入されたオーガロッドの上に新たなオーガロッドを繋ぎ合わせ、両者を連結固定することを特徴とする地盤改良工法。
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