JP4190320B2 - スイッチギヤ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、夫々モールドした要素単位の電気機器相互間を接続する導体の周囲を絶縁材料でモールドして構成した絶縁導体を改良したスイッチギヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスイッチギヤにおいて、エポキシ樹脂で夫々モールドされた要素単位の電気機器を組合せて電源系統を構成し、全体形状の縮小化を図った固体絶縁方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この種のスイッチギヤは、図5に示すように、箱体1内が背面側の受電部1a、中央下部の開閉部1b、正面側上部の母線部1c、正面側の制御部1dに分かれて構成されている。そして、主回路を構成する各部1a、1b、1cには、例えばエポキシ樹脂のような絶縁材料でモールドされ、且つその表面に接地層を施した夫々の電気機器が設けられている。
【0004】
即ち、受電部1aには、ケーブルヘッド2が設けられ、このケーブルヘッド2の一方の主回路端に変流器3を貫通した受電ケーブル4が接続され受電されている。また、他方の主回路端には、外形形状がI字状の絶縁導体5の一方の主回路端が接続され、更に他方の主回路端がT字状の絶縁導体6の柄部6aに接続されている。そして、T字状の絶縁導体6の一方の主回路端に計器用変成器7が設けられている。
【0005】
開閉部1bには、接離自在の一対の接点を有する真空バルブ8を筒状にモールドした遮断部9、および真空バルブ8と同様の真空バルブ10を筒状にモールドした断路部11が互いの軸方向を平行にして配置され、下部導体構成部12に固定されている。そして、遮断部9の一方の主回路端にT字状の絶縁導体6の他方の主回路端が接続されている。
【0006】
また、遮断部9の他方の主回路端と断路部11の一方の主回路端には、夫々の真空バルブ8、10の可動軸8a、10aが連結され、この可動軸8a、10aが下部導体構成部12に埋め込まれた導体13を貫通するとともに、摺動接触されている。この可動軸8a、10aには、夫々操作ロッド14a、14bを介して操作機構15a、15bが連結され、真空バルブ8、10の接点の開閉が行われるようになっている。
【0007】
母線部1cには、断路部11の他方の主回路端と接続される母線16が設けられ、隣接する盤への接続が行われている。
【0008】
このような要素単位の電気機器を接続する外形形状がI字状の絶縁導体5とその接続部を、図6を参照して説明する。図6に示すように、中心導体17の周りには、中心導体17の両端接触部を残して絶縁層18がモールドされて設けられている。この絶縁層18の両端部には、前記中心導体17の長手方向と直交する方向に略四角体に突出したフランジ部18a、18bを設けてある。また、絶縁層18およびフランジ部18a、18bの外周表面には、例えばカーボン塗料からなる接地層19が設けられている。ここで、絶縁層18の絶縁厚さは、例えば定格電圧30kVクラスで約20mmと一定である。
【0009】
そして、中心導体17の一方の接触部は、絶縁導体5と接続される他の絶縁導体6側の中心導体20の一方の主回路端に接触子21を介して接続されている。この中心導体20の周りには、絶縁層22が設けられ、その端部には、フランジ部18aに対向するように略四角体に突出したフランジ部22aが形成されている。また、絶縁層22およびフランジ部22aの外周表面には、接地層23が設けられている。
【0010】
絶縁導体5における中心導体17の他方の接触部は、ケーブルヘッド2側の中心導体24の一方の主回路端に接触子25を介して接続されている。この中心導体24の周りには、絶縁層26が設けられ、その端部には、フランジ部18bに対向するように略四角体に突出したフランジ部26aが形成されている。また、絶縁層26およびフランジ部26aの外周表面には、接地層27が設けられている。
【0011】
そして、互いのフランジ部18a、22aおよび18b、26a間は、フランジ部の夫々四隅に設けた貫通穴に、絶縁導体5側のフランジ部18a、18b側からボルト28を貫通させ、T字状の絶縁導体6側のフランジ部22a、およびケーブルヘッド2側のフランジ部26aに設けられたナット29で締付けられている。このため、接地層19、23、および19、27間は、互いがボルト28などで接触して同電位の接地電位になるようになっている。
【0012】
更に、絶縁導体5の絶縁層18両端は、突出した円錐状の界面絶縁部18c、18d、また、絶縁導体6側およびケーブルヘッド2側の絶縁層22および26端部は、窪んだ円錐状の界面絶縁部22bおよび26bに形成されており、この界面絶縁部18c、22bおよび18d、26bの嵌合面間には、図示しない可撓性絶縁物が介在され、絶縁導体5の連結時に絶縁特性が維持されるようになっている。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−286018号公報(第4頁、図3)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来のスイッチギヤにおいて、各種の電源系統に適合させようとすると、通電電流容量が多種類に亙り、絶縁導体5の大きさもそれに伴って多種類の品揃えをしなくてはならなくなる。即ち、この種のスイッチギヤには、通電電流が数百Aから数千Aまであり、通電電流容量に合わせてその都度、中心導体17の断面積、即ち、直径を選定し、所定厚さの絶縁層18をモールドしていた。
【0015】
このため、通電電流容量の種類により絶縁導体5の外径が代わるので、モールドする金型の種類も増え、製造作業が煩雑になっていた。更に、モールド前には、金型を数時間に亙り予熱をする必要があり、多種類の金型を用いる製造作業では多大の予熱時間を要していた。
【0016】
また、界面絶縁部18c、22bおよび18d、26b間の形状も同様に多種類となるので、組立作業が煩雑であった。なお、この界面絶縁部18c、22bおよび18d、26b相互で形状が異なると、絶縁特性が低下し絶縁破壊に到ることになる。
【0017】
なお、通電電流容量を大容量側に統一すれば種類を減少させることができるが、中心導体17の重量が重くなり、スイッチギヤ全体も重量化するので経済的ではない。
【0018】
従って、本発明は、多種類の通電電流容量に適合させることができるとともに、絶縁層の形状を統一し得る絶縁導体を用いたスイッチギヤを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスイッチギヤは、モールドされた要素単位の電気機器の主回路端を、絶縁導体を介して接続し電源系統を構成するスイッチギヤにおいて、前記絶縁導体は、前記スイッチギヤの所定の電流容量を通電しうる中心導体を貫通して配置可能な中空部を有し、且つ両端部に前記主回路端の絶縁層間と接合する界面絶縁部を有するとともに、前記中空部内面に導電層を設けたモールド形成された筒状の絶縁体と、前記中空部に貫通配置され、且つ前記電気機器の相互の主回路端間を接続する両端に接触部を有するとともに、前記所定の通電容量以下の電流容量を有する中心導体と、前記絶縁体の両端に当接させて前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体を前記中空部内に取付ける接触部材からなり、前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体よりも抵抗率の大きい材料からなる前記接触部材を介して前記導電層と前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体とを接触させて同電位としたことを特徴としている。
【0020】
このような構成によれば、モールドした要素単位の電気機器を接続する絶縁導体を、最大通電電流容量の中心導体が貫通できるような筒状の絶縁体としているので、多種類の通電電流容量に対応可能な絶縁導体とすることができる。このため、絶縁層のモールド時における製造作業、また、電気機器の相互を接続する時の界面絶縁部の組立作業を容易とすることができる。
【0021】
また、絶縁層の内面に設けた導電層を抵抗率の大きい接触部材で中心導体と接触させて同電位としているので、良好な絶縁特性が維持され、通電電流が導電層に分流することがなくなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
先ず、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチギヤを図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る絶縁導体および両端接続部を示す断面図、図2は、本発明の第1の実施の形態に係る絶縁導体の一方の接続部を示す要部拡大断面図である。
【0023】
なお、スイッチギヤの内部構成は、従来と同様の構成であるので、その説明を省略する。また、要素単位の電気機器を接続する絶縁導体を、外形形状がI字状の絶縁導体を例にとり説明する。
【0024】
図1および図2に示すように、絶縁導体31は、銅材からなる丸棒形状の中心導体32と、この中心導体32が貫通自在の、例えばエポキシ樹脂のような絶縁材料でモールドして所定の厚さの絶縁層を形成した円筒状の絶縁体33を主たる構成部材として形成されている。この絶縁導体31は、その両端に配置される他の電気機器となるケーブルヘッド2および絶縁導体6間に配置され、両者間を電気的に接続する。
【0025】
中心導体32は、絶縁体33の中空部330内を貫通し、その両端部が絶縁体33から突出する構成となっている。
【0026】
絶縁体33はその両端面に、絶縁のための沿面距離を大きく取るためにテーパ状に形成した界面接続部33c、33dを備えている。そして絶縁体33の長手方向両端部外周には、略四角体の突出するフランジ部33a、33bを設けてある。絶縁体33の前記界面接続部33c、33dおよび中空部330内周面を除く外表面に例えばカーボン塗料からなる接地層36を施してある。前記中空部330の内周面には銀塗料のような抵抗率の小さな導電層37を例えばハケ塗り等によって施してある。
【0027】
絶縁体33の、中心導体32が貫通する中空部330の両端部には、詳細を後述する中心導体32を固定するための例えば鉄材等銅材よりも抵抗率の大きい材料からなる環状の止め板35a、35bが絶縁体33に当接するように配置される。この止め板35a、35bの内周面にはネジ部35cを設けてある。
【0028】
一方、中心導体32の両端には中心導体32の周面と嵌合する環状の接触部34a、34bがロー付け等により固着される。この接触部34a、34bの外周面には、前記止め板35a、35bの内周面に設けたネジ部35cと係合するネジ部34cを形成してある。
【0029】
次に上述した絶縁導体31における絶縁体33への中心導体32の取付けについて説明する。先ず中心導体32の両端部に環状の接触部34a、34bを嵌合し、中心導体32と接触部34a、34b間を夫々ロー付け等によって固着する。次いで中心導体32を絶縁体33の中空部330内に挿通した後、中心導体32の一方の端部に環状の止め板35aを接触部34a外周から嵌め込み、止め板35aの内周面に設けたネジ部と接触部34aの外周部に設けたネジ部とを係合する。
【0030】
しかる後、中心導体32の他方の端部に環状の止め板35bを接触部34b外周から嵌め込み、止め板35bの内周面に設けたネジ部35cと接触部34bの外周部に設けたネジ部34cとを係合し、締付けていく。これによって止め板35bが絶縁体33の界面接続部33dに当接するとともに他方の止め板35aも界面接続部33cに当接し、絶縁体33中空部330内に中心導体32を強固に取付けることができる。そして止め板35a、35bは、絶縁体33の中空部330内面の導電層37と接触して同電位となる。この止め板35a、35bは、中心導体32と導電層37とを接触させる接触部材となっている。
【0031】
ここで、前記絶縁体33における絶縁層の厚さ並びに中空部330の内径は、絶縁導体31が使用される最大通電電流容量に耐え得る厚さ並びに内径に予め決定しておく。例えば定格電圧30kVクラスであれば絶縁層の厚さは約20mmで、中心導体32の定格電流を2000Aとすれば直径約60mmの銅棒を使用して中空部330の内径を約65mmとすれば良い。
【0032】
絶縁導体31の両側に接続配置される要素単位の電気機器であるケーブルヘッド2および絶縁導体6は、スイッチギヤの通電電流容量に合わせて製作される。即ち通電電流に合わせた外形を有する中心導体20および24と、この中心導体20および24の外周面に例えばエポキシ樹脂のような絶縁材料をモールドして形成した筒状の絶縁層23および26で構成されている。
【0033】
そして中心導体20および24と前記絶縁導体31の中心導体32との関係について説明する。中心導体20および24の端部には、中心導体32の端部が嵌入される凹部を形成してあり、この凹部に設けた接触子21、25を介して接続される。従って、前記中心導体20、24の端部は、通電電流容量に合わせて製作した中心導体32の端部に設けた接触部34a、34bを嵌入することができりように予め形成しておく。
【0034】
このように通電電流容量が決定されて製作された電気機器間を絶縁導体31を介して接続するに際して、絶縁導体31の中心導体32は電気機器の通電電流容量に合わせた中心導体を選択使用して対応させることができる。
【0035】
上記第1の実施の形態のスイッチギヤによれば、小容量から大容量までの通電電流容量の中心導体32が貫通できる絶縁体33としているので、多種類の通電電流容量に対応できる絶縁導体31とすることができる。即ち、中心導体32は、通電電流容量に適する断面積とすることができ、また絶縁体33は、統一した形状とすることができる。このため、絶縁体33のモールド時における製造を容易で短時間とすることができる。また、界面絶縁部33c、22bおよび33d、26bの形状も統一することができるので、電気機器2、6相互間を接続する組立作業を容易とすることができる。
【0036】
また、抵抗率の大きい接触部材で導電層37が中心導体32と接触しているので、通電電流が導電層37へ分流することがなく、この導電層37が加熱、焼損等を起こすことがない。なお、導電層37と中心導体32間でギャップを形成するが、この間で電位差を生じることがなく、中心導体32と接地層36間の絶縁特性を良好に保つことができる。
【0037】
なお、上記実施の形態では、導電層37に抵抗率の小さい銀塗料を用い、止め板35a、35bに鉄材等銅材より抵抗率の大きい材料を用いて接触させたが、導電層37にカーボン塗料等銀塗料や銅材より抵抗率の大きい材料を用いれば、止め板35a、35bの材料に関らず通電電流が導電層37に分流することがなくなる。
【0038】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチギヤを図3を参照して説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態に係る絶縁導体の一方の接続部を示す拡大断面図である。なお、スイッチギヤの内部構成は、従来と同様の構成であるので、その説明を省略する。また、要素単位の電気機器を接続する絶縁導体を、外形形状がI字状の絶縁導体を例にとり説明する。この第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、止め板の固定方法である。図3において、第1の実施の形態と同様の構成部分については、同一符号を付した。
【0039】
図3に示すように、中心導体32は、絶縁体33の中空部330内を貫通し、その端部が絶縁体33から突出する構成となっている。
【0040】
中空部330の内周面には例えば銅材等鉄材よりも抵抗率の小さい材料からなるパイプ40が、その端部を絶縁体33から突出して、一体モールドされて設けられている。突出したパイプ40の外周には、ネジ部40aを設けてある。
【0041】
絶縁体33の端部には、詳細を後述する中心導体32を固定するための例えば鉄材等銅材よりも抵抗率の大きい材料からなる環状の止め板39aが絶縁体33端面と対向するように配置される。この止め板39aの内周面は、絶縁体33と対向する側が広径のテーパ部39cとして形成され、また、内周面にはネジ部39bを設けてある。
【0042】
一方、中心導体32の端部には、中心導体32の周面と嵌合する環状の接触部38aがロー付け等により固着される。この接触部38aの外周面は、絶縁体33と対向する外周面が広径のテーパ部38bに形成され、止め板39aのテーパ部39cと嵌合されるようになっている。
【0043】
次に絶縁体33への中心導体32の取付けについて説明する。先ず中心導体32の両端部に接触部38aを嵌合し、中心導体32と接触部38a間をロー付け等で固着する。次いで中心導体32を絶縁体33の中空部330内に挿通した後、中心導体32の一方の端部に止め板39aを接触部38a外周から嵌め込み、止め板39aの内周面に設けたネジ部39bとパイプ40の外周部に設けたネジ部40aとを係合し、締付けていく。これにより、止め板39aの内周面に設けたテーパ部39cと接触部38aの外周面に設けたテーパ部38bとが嵌合される。
【0044】
しかる後、中心導体32の他方の端部に、上記と同様に止め板を接触部外周から嵌め込み、止め板の内周面に設けたネジ部とパイプの外周部に設けたネジ部とを係合し、締付けていく。これにより、止め板の内周面のテーパ部と接触部のテーパ部とが嵌合される。このように中心導体32両端をテーパ部で嵌合することにより、絶縁体33中空部330内に中心導体32を強固に取付けることができる。そして止め板39aは、パイプ40と接触して同電位となる。この止め板39aは、中心導体32とパイプ40とを接触させる接触部材となっている。
【0045】
上記第2の実施の形態のスイッチギヤによれば、第1の実施の形態による効果のほかに、絶縁体33の内周面にパイプ40を一体モールドしているので、第1の実施の形態による導電層の塗布処理が不要となる。また、接触部材に抵抗率の大きい鉄材を用いているので、パイプ40へ通電電流が分流することがなくなる。
【0046】
なお、上記実施の形態では、止め板39aに鉄材等銅材より抵抗率の大きい材料を用いたが、パイプ40に鉄材等銅材より抵抗率の大きい材料を用いれば、止め板39aの材料に関らず通電電流がパイプに分流することがなくなる。
【0047】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を図4を参照して説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態に係る絶縁導体の一方の接続部を示す要部拡大断面図である。なお、スイッチギヤの内部構成は、従来と同様の構成であるので、その説明を省略する。また、要素単位の電気機器を接続する絶縁導体を、外形形状がI字状の絶縁導体を例にとり説明する。この第3の実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、中心導体の形状である。図4において、第1の実施の形態と同様の構成部分については、同一符号を付した。
【0048】
図4に示すように、中心導体41は、銅細線を編んだ網線からなる可撓性導体として構成され、絶縁体33の中空部330内を貫通し、その端部が絶縁体33から突出する構成となっている。中空部330の内周面には銀塗料のような抵抗率の小さな導電層37が施してある。
【0049】
絶縁体33の端部には、詳細を後述する中心導体41を固定するための例えば鉄材等銅材よりも抵抗率の大きい材料からなる環状の止め板42aが絶縁体33端面と対向するように配置される。この止め板42aの内周面には、例えばりん青銅からなるバネ性を有する筒状の接触子43aの一方端外周が高温ハンダ等で固着されている。この接触子43aの一方端は内周方向に折り曲げられた折り曲げ部43bが形成されており、また他方端には外周方向に半円状に突出した湾曲部43cが形成され、この湾曲部43cが導電層37と接触するようになっている。
【0050】
一方、中心導体41の端部には、銅細線を収束する環状の接触部44aが高温ハンダ等により固着される。この接触部44aの外周面端部には、環状の突出部44bを設けてある。
【0051】
次に絶縁体33への中心導体41の取付けについて説明する。先ず中心導体41の両端部を収束して接触部44aを高温ハンダ等により固着する。また、止め板42aに接触子43aを高温ハンダ等により固着する。次いで中心導体41を絶縁体33の中空部330内に挿通した後、中心導体41の一方の端部から止め板42aに固着された接触子43aの湾曲突出部43cを接触部44a外周から嵌め込みながら、湾曲突出部43cを絶縁体33中空部330内に挿入して導電層37と接触させる。更に接触子43aの折り曲げ部43bが接触部44aの突出部44bに当接するまで接触子43aを押し込む。
【0052】
しかる後、中心導体41の他方の端部に、上記と同様に接触子の湾曲突出部を、接触部外周から嵌め込みながら導電層37に接触させる。更に接触子の折り曲げ部が接触部の突出部に当接するまで接触子を押し込む。これによって、絶縁体33中空部330内に中心導体41を保持することができる。そして止め板42aおよび接触子43aは導電層37と接触して同電位となる。
【0053】
この止め板42aおよび接触子43aは、中心導体41と導電層37とを接触させる接触部材となっている。なお、中心導体41は、両端の接触部が他の電気機器の中心導体の凹部に嵌入されることにより、強固に位置決めをすることができる。
【0054】
上記第3の実施の形態の絶縁導体を用いたスイッチギヤによれば、第1の実施の形態による効果のほかに、中心導体41に可撓性が生じているので、他の電気機器の中心導体との同軸方向の寸法誤差を吸収することができる。このため、絶縁導体の組立作業が容易となる。また、接触部材の抵抗率が大きいので、導電層37へ通電電流が分流することがなくなる。
【0055】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。本発明の実施の形態では、外形形状がI字形の絶縁導体を用いて説明したが、T字形の絶縁導体および隣接する盤へ接続する盤間絶縁導体にも用いることができる。これにより、これらの絶縁導体の絶縁層をモールドする製造作業、また、電気機器相互を接続する組立作業を容易とすることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、モールドした要素単位の電気機器を絶縁導体を介して接続し、電源系統を構成するスイッチギヤにおいて、前記絶縁導体を最大通電電流容量の中心導体を貫通しうる絶縁体として構成しているので、多種類の通電電流に対応可能な形状が統一された製造作業の簡易化を図ることができる絶縁導体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁導体および両端接続部を示す断面図。
【図2】 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁導体の一方の接続部を示す要部拡大断面図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態に係る絶縁導体の一方の接続部を示す拡大断面図。
【図4】 本発明の第3の実施の形態に係る絶縁導体の一方の接続部を示す要部拡大断面図。
【図5】 スイッチギヤの内部構成を示す側面図。
【図6】 従来の絶縁導体および両端接続部を示す断面図。
【符号の説明】
1 箱体
1a 受電部
1b 開閉部
1c 母線部
1d 制御部
2 ケーブルヘッド
3 変流器
4 受電ケーブル
5、6、31 絶縁導体
6a 柄部
7 計器用変成器
8、10 真空バルブ
8a、10a 可動軸
9 遮断部
11 断路部
12 下部導体構成部
13 導体
14a、14b 操作ロッド
15a、15b 操作機構
16 母線
17、20、24、32、41 中心導体
18、22、26 絶縁層
18a、18b、22a、26a、33a、33b フランジ部
18c、18d、22b、26b、33c、33d 界面絶縁部
19、23、27、36 接地層
21、25、43a 接触子
28 ボルト
29 ナット
33 絶縁体
330 中空部
34a、34b、38a、44a 接触部
34c、35c、39b、40a ネジ部
35a、35b、39a、42a 止め板
37 導電層
38b、39c テーパ部
40 パイプ
43b 折り曲げ部
43c 湾曲部
44b 突出部

Claims (6)

  1. モールドされた要素単位の電気機器の主回路端を、絶縁導体を介して接続し電源系統を構成するスイッチギヤにおいて、
    前記絶縁導体は、前記スイッチギヤの所定の電流容量を通電しうる中心導体を貫通して配置可能な中空部を有し、且つ両端部に前記主回路端の絶縁層間と接合する界面絶縁部を有するとともに、前記中空部内面に導電層を設けたモールド形成された筒状の絶縁体と、
    前記中空部に貫通配置され、且つ前記電気機器の相互の主回路端間を接続する両端に接触部を有するとともに、前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体と、
    前記絶縁体の両端に当接させて前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体を前記中空部内に取付ける接触部材からなり、
    前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体よりも抵抗率の大きい材料からなる前記接触部材を介して前記導電層と前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体とを接触させて同電位としたことを特徴とするスイッチギヤ。
  2. 前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体よりも前記導電層の抵抗率を大きくしたことを特徴とする請求項1記載のスイッチギヤ。
  3. 前記所定の電流容量以下の通電容量を有する中心導体を銅細線を編んだ網線としたことを特徴とする請求項1記載のスイッチギヤ。
  4. 前記接触部材は、前記接触部の外周に嵌め込まれる環状の止め板からなり、
    前記止め板の内周面に設けられたネジ部と前記接触部の外周に設けられたネジ部とを係合させたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のスイッチギヤ。
  5. 前記接触部材は、前記接触部の外周に嵌め込まれる環状の止め板からなり、
    前記止め板の内周面に設けられたネジ部と、前記絶縁体に一体モールドされた前記導電層を形成するパイプ端部に設けられたネジ部とを係合させことを特徴とする請求項1または請求項2記載のスイッチギヤ。
  6. 前記接触部材は、前記接触部の外周に嵌め込まれる環状の止め板およびこの止め板の内面に固着されたバネ性を有する筒状の接触子からなり、前記止め板に固着された前記接触子先端を前記中空部内に挿入したことを特徴とする請求項3記載のスイッチギヤ。
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