JP4190055B2 - スコアの無い缶蓋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶蓋に関するものであり、特に飲料缶の開口部に設けられ、飲み口部を形成するためのスコアが形成されていない缶蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミ缶に代表される金属缶は,各種飲料用の缶として広く使用されている。この様な飲料缶の缶蓋は、缶口部に巻締めにより固定されており、所定形状のスコアにより飲み口部が区画されており、スコアで区画されている部分に、金属製のタブがリベット止めされた構造となっているものがほとんどである。
即ち、このタブを手で持ち上げ或いは缶内に押し込むことにより、スコアを破断して飲み口を形成して缶内飲料を喫飲するというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来公知の缶蓋では、スコアを破断して飲み口を形成する場合には、アルミニウム等の金属粉が発生し、この金属粉が缶内に落下して混入するという問題があり、衛生上、あまり望ましいものではない。特に、缶蓋がアルミニウムのような軟質の素材で形成されている場合には、金属粉の発生傾向が大きく、衛生上好ましくない。
またスコアの破断により飲み口を形成する場合には、鋭利な切り口が形成されるため、スコア破断時や喫飲時に不快感等を与えるおそれもある。
【0004】
従って本発明の目的は、スコアを設けることなく飲み口を形成することが可能であり、スコア破断による金属粉の発生や鋭利な切り口の形成が有効に防止された缶蓋を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、缶口部に巻締固定され且つ飲み口部を備えた板状の金属製蓋体と、該蓋体の飲み口部を閉じるための金属製栓体とから成り、
前記金属製蓋体の飲み口部の周縁部には、カール部が形成され、該カール部には、下方に落ち込んだ部分が形成されており、前記金属製蓋体の上面には、飲み口部近傍に旋回可能にリベット止めされた開封用タブが設けられており、
前記金属製栓体は、天板部と、該天板部の周縁から下方に延びている周状側壁部と、該周状側壁部の下端から外方に延び且つ先端部分が上方に立ち上がっているシール部と、該シール部により形成されている凹部空間内に充填されているシール材とから成り、
前記金属製栓体の周状側壁部の外面には係止突部が形成されており、前記金属製栓体は、下方から前記カール部の下方に落ち込んだ部分に嵌め込まれ、この状態で前記カール部の上端部分は、前記係止突部と係合し、該カール部が該係止突部と前記シール材との間に挟持されていると共に、
前記開封用タブを旋回させることにより、該開封用タブの押圧部が前記金属製栓体の天板部を押圧することによって該金属製栓体が押し下げられて飲み口部が開放されることを特徴とする缶蓋が提供される。
【0006】
本発明の缶蓋では、金属製栓体が金属製蓋体にあらかじめ形成されている飲み口部に嵌合固定されており、これを押し下げることによって容易に飲み口部を開放し、喫飲を行うことができる。従って、スコアの破断によって飲み口を形成するものではないから、アルミニウム等の金属粉を生じるおそれは全くなく、衛生性の点で極めて優れている。
また金属製蓋体に形成されている飲み口部の周縁にはカール部が形成されており、鋭利な部分は存在しないため、喫飲等に際して一般の使用者に不快感等を与えるおそれも全くない。
【0007】
また本発明の缶蓋においては、従来の缶蓋と同様、開封用タブを利用して金属製栓体を下方に落下させて飲み口部を開放することができる。この場合、開封用タブは、金属製蓋体上面の飲み口部近傍に旋回可能にリベット止めされる。即ち、この開封用タブに指などを引っ掛けることができるリング部を形成しておき、このリング部を上方に持ち上げて開封用タブを旋回させる。このように開封用タブを旋回させると、リング部とは反対側部分が金属製栓体を下方に押し込み、これにより、飲み口部に嵌め込まれている金属製栓体は缶内に落下し、飲み口部が開放されて喫飲可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明を、以下、添付図面に示す具体例に基づいて説明する。
図1は、本発明の缶蓋を缶口部と共に示す側断面図であり、図2は、その平面図、図3は、図1の缶蓋の要部拡大図であり、図4は、本発明の他の態様の缶蓋の例を示す半側断面図である。
【0009】
図1及び2において、この缶蓋は、金属製蓋体1と、金属製栓体2とから構成されている。
【0010】
金属製蓋体1は、金属缶50の開口部に巻締め固定されており、さらに周縁部に近い部分に形成された飲み口部を備えており、この飲み口部の周縁部には、図示されているように、カール加工によってカール部6が形成されている。また、図3の要部拡大図に明瞭に示されている様に、このカール部6には、後述する金属製栓体2のシール部によるシールが有効に行われるように、下方に落ち込んだ部分6aが形成されている。
【0011】
金属製栓体2は、天板部10と、天板部10の周縁から下方に延びている周状側壁部11と、周状側壁部11の下端から外方に延び且つ先端部分が上方に立ち上がっているシール部12とを備えている。特に図3に明瞭に示されている様に、このシール部12によって形成されている凹部空間内には、それ自体公知のシーリングコンパウンド、例えば、オレフィンエラストマー、スチレン−ブタジエンゴム、シリコン樹脂などを主成分とするコンパウンドから成るシール材などが充填されている。
また上記の周状側壁部11の外面には、複数個の係止突部15が形成されている(図1及び2では、4個の係止突部15が示されている)。
【0012】
図1から明らかな通り、上記の金属製栓体2は、金属製蓋体1の飲み口部に下方から嵌め込まれている。この嵌合部を拡大して示す図3において、金属製栓体2が嵌合している状態では、蓋体1のカール部6の下方に落ち込んだ部分6aは、金属製栓体2のシール部12によって形成されている凹部空間内に入り込み、その内部に充填されているシール材13と密着し、またカール部6の上端部分は、金属製栓体2の周状側壁部11の外面に形成されている係止突部15と係合している。即ち、カール部6は、シール部12と係止突部15との間に挟持され、これにより、金属製栓体2は,飲み口部にしっかりと保持固定され、飲み口部は有効にシールされる。
また、シール部12の先端12aは内側にカールされ、その端部はシール材13により覆われて、内容液から遮断されている。
【0013】
かかる本発明において、上述した金属製栓体2は、下方に押し込むことにより飲み口部から落下して飲み口部が開放されるが、この作業を容易に行うために、金属製蓋体1の上面には、開封用タブ20が設けられている。
特に図2の平面図を参照して、この開封用タブ20は、飲み口部の近傍にリベット21により固定されており、飲み口部とは反対側の部分にはリング状の摘み部22が形成され、飲み口部側には押圧部23が形成されている。また、摘み部22を持ち上げて開封用タブ20をリベット21を支点として容易に旋回させるために、リベット21の周囲には、半円周状の切欠き部25が形成されている。即ち、摘み部22を指で持ち上げて開封用タブ20をリベット21を支点として旋回させると、押圧部23は下方に落ち込むため、飲み口部に嵌め込まれている金属製栓体2は、下方に押圧され、飲み口部から落下して飲み口部が開放されるわけである。
従って、カール部6との係合により金属製栓体2を保持している係止突部15の突出量や個数は適度なものとすることが必要である。これらを必要以上に大きくすると、金属製栓体2を飲み口部から下方に落とすことが困難となってしまうからである。
【0016】
上述した本発明の缶蓋を製造するには、例えば所定の金属素材を用いて打ち抜き加工やカール加工等によって、所定形状の金属製蓋体1と金属製栓体2とを作製する。この場合において、カール部6が形成されている飲み口部を備えた金属製蓋体1に、開封用タブ20をリベット止めする。次いで、金属製栓体2のシール部にシール材を充填した後、この栓体2を金属製蓋体1の飲み口部に嵌め込み、次いで適当な工具を金属製栓体2の内部に挿入し、内側からの押圧等により、係止突部15を形成する。次いで、飲料缶の開口部に金属製蓋体1を巻締め固定する。このような方法によって、缶内部のシール性を高く保持することができるが、勿論、予め、金属製栓体2に係止突部15を形成しておき、この金属製栓体2を金属製蓋体1の飲み口部に嵌め込むこともできる。
【0017】
この缶蓋において、金属製蓋体1や金属製栓体2を形成する金属素材としては、表面未処理鋼(ブラックプレート)や表面処理鋼、アルミニウム等の軽金属が好適に使用される。表面処理鋼としては、鋼基質上に、リン酸処理、クロム酸処理等の化学処理、電解クロム酸処理等の化成処理、電解スズメッキ、電解亜鉛メッキ、電解クロムメッキ等の電解メッキ処理、溶融アルミニウム処理、溶融スズメッキ処理等の溶融メッキ処理を行ったものが挙げられる。これらの内でも、特にアルミニウムやアルミニウム合金が好適である。また金属製蓋体1の内面は、適当な保護塗料で塗装したり、適当な樹脂フィルムをラミネートするのがよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明の缶蓋では、金属製蓋体に予め飲み口が形成されており、飲み口を形成するためにスコアの破断は行われない。従って、スコア破断による金属粉の発生が全くなく、極めて衛生的である。
また、予め形成されている飲み口の周縁部にはカール部が形成されているため、鋭利な金属端部が形成されておらず、使用者に不快感等を与えるおそれも全くない。
さらに、予め形成されている飲み口には、金属製栓体が嵌合固定されており、この栓体を押し込むことにより、飲み口を容易に開放することができる。
本発明の缶蓋は、特にコーラ等の炭酸飲料が充填されたアルミ製飲料缶の缶蓋として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の缶蓋を缶口部と共に示す側断面図。
【図2】の缶蓋の平面図。
【図3】図1の缶蓋の金属製蓋体と金属製栓体との嵌合部を拡大して示す図。
【符号の説明】
1…金属製蓋体 2…金属製栓体
6…カール部 10…天板部
11…周状側壁部 12…シール部
13…シール材 15…係止突部
20…開封用タブ 21…リベット
Claims (1)
- 缶口部に巻締固定され且つ飲み口部を備えた板状の金属製蓋体と、該蓋体の飲み口部を閉じるための金属製栓体とから成り、
前記金属製蓋体の飲み口部の周縁部には、カール部が形成され、該カール部には、下方に落ち込んだ部分が形成されており、該金属製蓋体の上面には、飲み口部近傍に旋回可能にリベット止めされた開封用タブが設けられており、
前記金属製栓体は、天板部と、該天板部の周縁から下方に延びている周状側壁部と、該周状側壁部の下端から外方に延び且つ先端部分が上方に立ち上がっているシール部と、該シール部により形成されている凹部空間内に充填されているシール材とから成り、
前記金属製栓体の周状側壁部の外面には係止突部が形成されており、前記金属製栓体は、下方から前記カール部の下方に落ち込んだ部分に嵌め込まれ、この状態で該カール部の上端部分は、前記係止突部と係合し、該カール部が該係止突部と前記シール材との間に挟持されていると共に、
前記開封用タブを旋回させることにより、該開封用タブの押圧部が前記金属製栓体の天板部を押圧することによって該金属製栓体が押し下げられて飲み口部が開放されることを特徴とする缶蓋。
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JP15819898A JP4190055B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | スコアの無い缶蓋 |
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-
1998
- 1998-06-05 JP JP15819898A patent/JP4190055B2/ja not_active Expired - Fee Related
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