JP4189341B2 - 貝殻入り通水性ケース - Google Patents

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Description

本発明は、貝殻入り通水性ケースに関するもので、詳しくは、それを用いた集魚パネル、それを用いた集魚ブロック及びそれを用いた人工魚礁の組付けに有用な貝殻入り通水性ケースに関する。
廃棄する貝殻(例えばホタテ貝殻、あこや貝殻等)を利用した人工魚礁が既によく知られている。通常、集魚効果及び繁殖効果(以下集魚効果等)を高めるために、貝殻を通水性ケースに収納したものを複数個並べてパネル状にし、このパネルを複数個用いて人工魚礁を構成する。例えば、特許文献1には樹脂製又は金属製の単位ケース内に貝殻を充填し、この単位ケースに沿って鋼製等の補強材を設置した通水性ケース及びそれを用いた人工魚礁が記載されている。
また、特許文献2には、通水面として金属メッシュを用い、側面の交差縁に対して金属製補強枠を付設する通水性ケース、該通水性ケースを用いた集魚パネル及び前記通水性ケースを基本とした人工魚礁が記載されている。
特許文献1に記載された通水性ケースは、使用される単位ケースの材質等について特に制限されない。開口率が大きくて、魚礁を構成した際の集魚効果等が高い、細い鉄線を網加工したネット(金属メッシュ)や、軽量かつ安価なプラスチックを網状に成形したネット等を要求仕様に合わせて使用することができる。金属メッシュを使用した場合の問題点である保形性、及びプラスチックを網状に成形したネット等を使用した場合の問題点である機械的強度については、単位ケースに対して補強材が設置されていることによって解決されている。しかし、補強材を単位ケースに直接設ける構成でなく、単位ケースが格納される魚礁枠体等に設けておく必要がある。また、特許文献1に記載された単位ケースは左右が開放された筒状であることから、左右の開放部に蓋をする必要もある。そこで、単位ケースの回りを前記補強材で取り囲んだ状態で、開口部の左右を補強材の両端とともにモルタル等で封止して集魚パネルや人工魚礁を形成する必要があった。そのため、作業が煩雑で魚礁化しにくいばかりか、魚礁パネルや人工魚礁の重量が増加し、魚礁として設置する際の作業性に問題を抱えていた。
また、特許文献2に記載された通水性ケースは、金属製補強枠で金属メッシュの通水面の交差縁を補強した構成であり、金属製補強枠の存在により、通水面として金属メッシュを用いた場合であっても一定の保形性や機械的強度を保つことができる。また、金属製補強枠を魚礁枠体に溶接等の手段を用いて直接接合することもできる。そのため、これらは魚礁化しやすいという特徴がある。しかし、十分な保形性や機械的強度を確保するためには金属メッシュと金属製補強枠との溶接等による接合箇所を多数設ける必要があり、製造に手間がかかるものとなっていた。また、金属製補強枠との接合を考慮すると、通水面の材質については事実上金属製に限定されており、要求仕様に合致した通水体を使用することができなかった。
特開平9-163894号公報(第3〜4頁、第4〜5図) 特開2004-049042号公報(第5頁、第7図)
本発明の目的は、通水体(特許文献1における「単位ケース」、特許文献2における「通水面」に相当する。)の材質等について制限を受けず、要求仕様に合致した通水体を使用することができ、しかも製造が簡単で安価な、かつ集魚効果等が高い一方で十分な強度が確保されている貝殻入り通水性ケース、該通水性ケースを用いた集魚パネル、該通水性ケースを用いた集魚ブロック及び該通水性ケースを基本とした人工魚礁用貝殻入り通水性ケースを提供するものである。
上記課題を解決するため、貝殻入り通水性ケースであって、通水性ケースは、枠体と該枠体内部に保持される筒体とからなり、枠体は、二つのケース蓋と該ケース蓋同士を連結する複数個の通水体補強枠とからなり、筒体は複数個の通水体補強枠によって囲まれており、かつ筒体の両端の開口部が二つのケース蓋によって塞がれている状態で枠体内部に位置しており、筒体内部と二つのケース蓋との間の空間に詰め込まれた貝殻によって、筒体が、内側から通水体補強枠に圧接されて枠体内部に固定されるようにした貝殻入り通水性ケースとした。
筒体が、筒体内部と二つのケース蓋との間の空間に詰め込まれた貝殻によって、内側から通水体補強枠に圧接されて枠体内部に固定されていることで、溶接等で通水体と枠体との接合を行わなくても通水性ケースが枠体内部に固定されることから、通水体の材質等について制限を受けず、要求仕様に合致した通水体を使用した貝殻入り通水性ケースとなる。例えば、高い集魚効果等や軽量化を要求される場合は、細い鉄線を網加工してなる開口率の高いネットを使用し、軽量化や低コスト化を要求される場合には、樹脂製のネットを使用することができる。また、後述するように通水体として樹脂被覆した防錆加工鉄線を網加工したネットを使用することで、集魚効果が高く、軽量、かつ低コストでありながらも海中に長期間放置できる貝殻入り通水性ケースとすることもできるようになる。
また、筒体が、内側から通水体補強枠に圧接されて枠体内部に固定されているため、通水体が枠体で補強された状態で枠体内部にしっかりと固定されていることとなる。よって、保形性に劣る細い鉄線を網加工したネットを使用した場合であっても、貝殻入り通水性ケースの強度、特に海中の波に対する強度を確保することができる。
さらに、筒体が、複数個の通水体補強枠によって囲まれており、かつ筒体の両端の開口部が二つのケース蓋によって塞がれていることから、人工魚礁を形成する際に、筒体の開口部を補強材の両端とともにモルタル等で封止する必要がない。このため、作業が簡単で、魚礁化しやすい貝殻入り通水性ケースとなる。
このとき、筒体は、ネットを折り曲げて形成してなる貝殻入り通水性ケースとすることが好ましい。通水体として細い鉄線等を用いた開口率の高いネットを使用することで、集魚効果等が向上する。また、ネットを折り曲げることのみで通水体が形成されるため、作業が簡単で安価な貝殻入り通水性ケースとなる。
筒体は、ネットの一端部に他端部とのラップ部を残してネットを折り曲げて形成してなり、当該ラップ部とネットの他端部との重なり部分の全部又は一部が、いずれかの通水体補強枠と重なっている貝殻入り通水性ケースとすることも好ましい。通水性ケース内に詰め込まれた貝殻の圧力によってメッシュが変形しても、ラップ部とネットの他端部とが重なっているため、この重なり部分から貝殻が流出しにくい貝殻入り通水性ケースとなる。また、ラップ部がいずれかの補強アングルと重なっている構成とすることでより貝殻が流出しにくい貝殻入り通水性ケースとなる。
筒体は、断面四辺形であり、複数個の通水体補強枠が四つの内向きのアングルであり、筒体の側面の交差縁が、四つの内向きのアングルにそれぞれ嵌合している貝殻入り通水性ケースとすることも好ましい。筒体のネット側面の交差縁が、四つの内向きのアングルにそれぞれ嵌合する構成とすることで、貝殻入り通水性ケースの強度、特に波に対する強度をより向上することがでる。また、集魚効果等を重視して、通水体として保形性の劣る細い鉄線を網加工したネットを使用した場合であっても十分な強度を確保することができる。
筒体は、ネットを曲げて断面円形に形成してなる貝殻入り通水性ケースとすることも好ましい。通水体として細い鉄線等を用いた開口率の高いネットを使用することで、集魚効果等が向上する。また、ネットが堅い等の理由で折り曲げることが困難な場合であっても、ネットを曲げることのみで断面円形状の筒体が形成できることから、作業が非常に簡単であり、製造しやすい安価な貝殻入り通水性ケースとなる。
筒体は、ネットの一端部に他端部とのラップ部を残してネットを曲げて断面円形に形成してなり、当該ラップ部とネットの他端部との重なり部分の全部又は一部が、いずれかの通水体補強枠と重なっている貝殻入り通水性ケースとすることも好ましい。通水性ケース内に詰め込まれた貝殻の圧力によってメッシュが変形しても、ラップ部とネットの他端部とが重なっているため、この重なり部分から貝殻が流出しにくい貝殻入り通水性ケースとなる。また、ラップ部がいずれかの通水体補強枠と重なっている構成とすることでより貝殻が流出しにくい貝殻入り通水性ケースとなる。
ネットは、防錆加工鉄線を網加工してなる貝殻入り通水性ケースとすることも好ましい。防錆加工鉄線を網加工してなるネットを使用することで通水体の耐腐食性が向上し、海中に長期間放置する要求に応えることができる。さらに、細い防錆加工鉄線を使用することで、長期間海中に放置するという要求に応えつつ、集魚効果等の高い通水性ケースとすることができる。
ネットは、樹脂被覆された防錆加工鉄線を網加工してなる貝殻入り通水性ケースとすることも好ましい。樹脂被覆された防錆加工鉄線からなるネットを使用することで通水体の耐腐食性がより向上し、海中により長期間放置する要求に応えることができる。さらに、細い樹脂被覆された防錆加工鉄線を使用することで、より長期間海中に放置するという要求に応えつつ、集魚効果等の高い通水性ケースとすることができる。
上記貝殻入り通水性ケースを使用した集魚パネルとしては、貝殻入り通水性ケースの両端部に固定フランジを設け、複数の貝殻入り通水性ケースを一対の金属製取付材にそれぞれ固定フランジを接合して架設状態で金属製取付材と一体にした集魚パネルとし、該集魚パネルを用いた貝殻利用人工魚礁としては、貝殻入り通水性ケースを魚礁枠体に対して多数配列してなる貝殻利用人工魚礁であって、魚礁枠体は金属製構造材を相互に接合してなり、集魚パネルの金属製取付材を魚礁枠体の金属製構造材に接合して、魚礁枠体に多数の通水性ケースを配列してなる貝殻利用人工魚礁とした。
これにより、通水体の材質等について制限を受けないため、要求仕様に合致した集魚パネル及び貝殻利用人工魚礁とすることができる。また、人工魚礁等を形成する際に、モルタル等で封止する必要がないため、作業が簡単で、安価な集魚パネル及び貝殻利用人工魚礁となる。さらに、通水体として開口率の高い、細い鉄線を網加工したネットを使用した場合であっても、貝殻入り通水性ケースの強度、特に波に対する強度を確保することができるため、集魚効果が高くかつ高強度の集魚パネル及び貝殻利用人工魚礁とすることができる。加えて、通水性ケースの両端に固定フランジを設けて、この固定フランジを一対の金属製取付材にそれぞれ接合した集魚パネルとすることで、簡易かつ高強度の集魚パネル及び貝殻利用人工魚礁とすることができる。
一方、上記貝殻入り通水性ケースを使用した集魚ブロックとしては、本体部をコンクリートで一体成形した集魚ブロックであり、貝殻入り通水性ケースを本体部内に保持してなり、施工場所に載置した際、貝殻入り通水性ケースは載置対象面に対して密接せず、かつ外部と貝殻入り通水性ケースとが連通するように本体部の外形状を成形してなる集魚ブロックとし、該集魚ブロックを用いた人工魚礁としては、集魚ブロックを水平方向に並べた人工魚礁とした。
これにより、通水体の材質等について制限を受けないため、要求仕様に合致した集魚ブロック及び貝殻利用人工魚礁とすることができる。また、通水体として開口率の高い、細い鉄線を網加工したネットを使用した場合であっても、貝殻入り通水性ケースの強度、特に波に対する強度を確保することができるため、集魚効果等が高くかつ高強度の集魚ブロック及び貝殻利用人工魚礁とすることができる。さらに、本体部をコンクリートで一体成形した集魚ブロックとすることで、波打ち際、河川及び浅瀬でも設置可能な集魚ブロック及び貝殻利用人工魚礁とすることができる。
本発明により、漁場環境を良好にして、安全安心な食料の供給をする目的で、漁業者自身が漁業系廃棄物の貝殻を有効利用する事業に参加でき、自然の生態系サイクルを維持するための方法として、通水体の材質等について制限を受けず、要求仕様に合致した通水体を使用することができ、しかも製造が簡単で安価な、かつ集魚効果等が高い一方で十分な強度が確保されている貝殻利用人工魚礁用の貝殻入り通水性ケース、該通水性ケースを用いた集魚パネル、該通水性ケースを用いた集魚ブロック、該通水性ケースを基本とした人工魚礁を提供することが可能となる。
以下、本発明の通水性ケース、集魚パネル、集魚ブロック及び人工魚礁を図面に基づいて詳細に説明する。図1は貝殻入り通水性ケースの正面図、図2は通水性ケースの分解斜視図、図3は貝殻入り通水性ケースの他方のケース蓋を外した状態の斜視図、図4は貝殻入り通水性ケースの第一の別例を示す斜視図、図5は図1〜4の通水性ケースに用いられるネットの平面図、図6は図1をX−X’の方向から見た拡大断面図、図7は図6のP部の拡大断面図、図8は通水性ケースに用いられるネットの一例を示す断面図、図9は図8のQ部の拡大断面図、図10は通水性ケースの第二の別例を示す分解斜視図、図11は貝殻入り通水性ケースの第二の別例を示す斜視図、図12は通水性ケースを用いた集魚パネルの斜視図、図13は集魚パネルを積層して構成した貝殻利用人工魚礁の斜視図、図14はより巨大な貝殻利用人工魚礁の斜視図、図15は通水性ケースを用いた集魚ブロックの斜視図、図16は本発明の第一の応用例である通水体ケースの分解斜視図、図17は本発明の第一の応用例である貝殻入り通水体ケースの斜視図、図18は図17の貝殻入り通水体ケースを用いた貝殻入り通水性ケースの分解斜視図、図19は本発明の第二の応用例である貝殻入り通水性ケースの分解斜視図である。
図1、図2に示すように、通水性ケース1は二つのケース蓋210,211と四つの通水体補強枠としての補強アングル25とからなる枠体2と、筒体3とからなる。そして、ケース蓋210,211は、蓋本体220,221、固定フランジ230,231及び補強ツバ240,241とからなる。
ケース蓋210,211の蓋本体220,221は、筒体3の開口部330,331の形状に合わせてその開口部330,331を覆い隠すような大きさの四辺形である。そして、蓋本体220,221に、通水性ケース1の外側に向かって突出するように、その断面形状が四辺形の固定フランジ230,231が設けられている。補強ツバ240,241は、蓋本体220,221の固定フランジ取付け面と反対側の面にそれぞれ四つずつ設けられている。そして、それぞれ四つの補強ツバ240,241は、断面四辺形の筒体3の開口部330,331の四つの端面をその外側から補強する位置にそれぞれ設けられている。
本実施の形態において、通水性ケース1の外側に向かって突出した固定フランジ230,231は断面四辺形であるが、これに限定されない。例えば断面三角形や、断面円形の固定フランジを設けても良い。しかし、後述する様に、集魚パネルとして、通水性ケース1を金属製取付材41に取付ける場合には、金属製取付材41との接触面積が大きいことが有利である。そのため、固定フランジ230,231は、断面三角形、断面四辺形等の断面多角形であることが好ましい。
本実施の形態において、断面四辺形の固定フランジ230,231は、断面四辺形の各辺が、断面四辺形の貝殻入り通水性ケース1の四つの通水面34とそれぞれ45度の角度となるように設けられているが、これに限定されない。例えば、図4のように断面四辺形の固定フランジ232,233を、断面四辺形の各辺が、断面四辺形の貝殻入り通水性ケース1の四つの通水面34と平行な構成としても良い。しかし、集魚効果等を考慮すると、断面四辺形の固定フランジ232,233が、断面四辺形の各辺が断面四辺形の貝殻入り通水性ケース1の四つの通水面34とそれぞれ45度の角度となるように設けることが好ましい。魚礁化した際、通水性ケース1の海水面への投影面積が増加することで、藻が繁殖しやすくなって集魚効果等が向上するからである。
一般に、通水面34の開口率が大きいほど、集魚効果等は向上する。幼稚仔や小形の魚が貝殻入り通水性ケース1内部に出入りしやすくなるからである。また、藻が貝殻等に着床しやすくなり、藻場として機能することで、繁殖した藻につられてより魚が集まってくるからである。藻の表面には小形の甲殻類、多毛類等小形の魚類や幼稚仔の好む餌料が生息する。一部の魚類は藻を餌料とし又アワビ、サザエ等の貝類も藻が重要な餌料となる。通水性ケース1内の貝殻の空間や表面には藻に生息する小形の生物が藻と同等あるいはそれ以上に生息する。また、通水面34の海水面への投影面積が大きいほど集魚効果等は向上する、藻が貝殻等により着床しやすくなると同時により繁殖しやすくなり、繁殖した藻につられてより多くの魚が集まってくるからである。
本実施の形態において、蓋本体220,221の固定フランジ230,231取付け面と反対側の面に四つの補強ツバ240,241をそれぞれ設けた構成としているが、これに限定されず、補強ツバ240,241を設けなくても良い。貝殻が大きくてかつ、厚みが厚い場合等は、補強ツバ240,241を設けなくても筒体3の端面とケース蓋210,211の蓋本体220,221との接触部分から貝殻が流出する可能性が少ないからである。補強ツバ240,241を設けない場合には、筒体3の長さは、補強アングル25の長さと等しくすることが好ましい。筒体3の端面と蓋本体220,221との間に隙間ができて、その隙間から貝殻が流出することを防止するためである。
小さい貝殻又は厚みが薄い貝殻を使用した場合に、筒体3の端面と蓋本体220,221との間の隙間から貝殻が流出することを完全に防止するためには、蓋本体220,221の固定フランジ230,231取付け面と反対側の面に、筒体3の両端面と蓋本体220,221との間の隙間を覆うような大きさの補強ツバ240,241を設けることが好ましい。また、後述するように、補強ツバ240,241は、補強アングル25をケース蓋210,211の蓋本体220,221に固定する際の位置決めの役割も有する。この点からも補強ツバ240,241をもうけた構成とすることが好ましい。補強ツバ240,241を設ける場合には、筒体3の長さは、補強アングル25の長さと同じか、図1に示すようにわずかに短くしてもよい。短くした場合は、使用するネットの面積を少なくすることができる。
四つの補強アングル25は、内向きのアングルであり、その長さは前述したように筒体3の長さと同じか、若干長くなっている。そして、図6、図7に示すように、補強アングル25は、蓋本体221の補強ツバ241が取付けられている面に、補強アングル25の長手方向の一端部端面の頂点部分が、隣接する補強ツバ241同士の間(本実施の形態では四カ所存在)に内側から貫入して、補強アングル25の長手方向の一端部端面の両端部分がそれぞれ隣接した補強ツバ241に引っ掛かるように蓋本体221に立設して取付けられている。取付手段として補強アングル25と補強ツバ241とを溶接すること等が可能である。
蓋本体220,221、固定フランジ230,231、四つの補強アングル25及び四つの補強ツバ240,241には任意の厚みの任意の材料が使用できる。しかし、材料の入手のしやすさ、作業性、海水中での強度及び耐腐食性を考慮すると、厚み10数ミリ程度以上の鋼板が好ましい。
筒体3は、樹脂被覆した防錆加工鉄線32を網加工したネット31を断面四辺形の筒状に形成してなる。本実施の形態では、図5に示すように所定の大きさの四辺形のネット31を折り曲げて形成している。具体的には、ネット31の一端辺に他端辺とのラップ部313を残して、通水面34としての四つの直線部分を形成するように、同一方向に四カ所折り曲げて(図5のR部314)筒体3を形成している。そして、図6、図7に示すように、ネット31の一端面に形成したラップ部313は断面四辺形の筒体3の四つの端面のうちの一つの端面部分からネット31の他端部と重なっている。
ラップ部313の長さLは1〜20cmが好ましい。ラップ部313の長さが短いと、詰め込まれた貝殻の圧力によって、ラップ部313とネット31の他端部との重なり部分が開き、そこから貝殻が流出する可能性がある。逆にラップ部313の長さが長いと、材料を無駄に使用することになるばかりか、ラップ部313とネット31との重なり部分で開口率が低下し、集魚効果等が低下するおそれがある。ラップ部313の長さは、より好ましくは2〜10cmである。
本実施の形態において、筒体3を構成するネット31は樹脂被覆した防錆加工鉄線32を網加工してなるが、これに制限されるものではない。例えば、防錆メッキ鉄線を網加工したもの、パンチングメタル、エキスパンドメタル、鉄筋メッシュ等が使用できる。しかし、コストメリット、集魚効果及び軽量化等を考慮すると本実施の形態のような樹脂被覆した防錆加工鉄線32が好ましい。パンチングメタル、エキスパンドメタルを使用した場合はネットの開口部の割合が低く、集魚効果等が低めになる。また、魚礁に使用されて長期間海中に放置されると腐食が発生し、海中の波等の影響でネットが破れる可能性がある。防錆メッキ鉄線を網加工したネットを使用した場合には、開口部の割合が高く、集魚効果等が高くなる。また、防錆加工がなされているため、耐腐食性も改善されるが、数十年の長期間海中に放置されると腐食が発生し、海水の流れが激しい場所ではネットが破れる可能性もある。
海水の流れが激しい環境であっても、数十年の長期間にわたって、ネットが破れないようにするには、太い防錆メッキ鉄線又は鉄筋メッシュ等を使用すればよい。しかし、これらを使用した場合には貝殻入り通水性ケース1の重量が増加する。また、折り曲げ加工が困難になるばかりか、メッシュの開口率が低下し、集魚効果等が著しく低下することとなる。よって、軽量で腐食性に優れかつ、集魚効果等が高くなる、樹脂被覆した防錆加工鉄線を使用したネットを用いることが好ましい。
防錆加工としては、亜鉛メッキ等の加工が可能である。防錆加工鉄線323を被覆する樹脂としては通水体の曲げ加工等に追随できる点を考慮すると熱可塑性樹脂が好ましい。そのなかでも、熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂を使用することが好ましい。環境面への配慮と耐水性を考慮すると高密度ポリエチレン樹脂がより好ましい。また、防錆効果を長期間持続させるため、防錆加工鉄線323と樹脂被覆324とを接着剤によって接着することも好ましい。
また、ネット31の開口部の大きさは通水性ケース1内部に詰め込む貝殻の種類に応じて変更することが好ましい。開口部の大きさが小さすぎると、筒体3の開口率が低下し、集魚効果等が低下する。逆に開口部の大きさが大きすぎると、貝殻が開口部から流出する。貝殻によっては、魚礁設置時には流出していなくても、長期間海水中に放置されることで、貝殻がひび割れて破砕し、その破砕片が開口部から流出する場合もある。貝の種類により、貝殻の大きさ、固さ等が異なるため、それぞれの貝殻に合わせたネット31の開口部の大きさを採用することで高い集魚効果等を確保しながら、長期間の放置でも貝殻が流出しにくい構造とすることができる。開口部が略正方形である場合に、ネット31の開口部の一辺の長さは、カキ貝殻を使用した場合には1〜4cm、あこや貝殻を使用した場合には2〜5cm、ホタテ貝殻を使用した場合には3〜8cmが好ましい。
ネット31は樹脂被覆した防錆加工鉄線等を平織りにしたもの等を使用できる。樹脂被覆した防錆加工鉄線32を使用する場合には、図8、図9に示すように、所定のピッチで平織りにした後、樹脂被覆した防錆加工鉄線32同士の交差点に対して上下方向から圧力を加えながら、交差点の両端部分の防錆加工鉄線32を重なり方向と同じ方向からプレス加工をしたクリンプ金網のネット31を使用することが好ましい。樹脂被覆した防錆加工鉄線32の樹脂被覆324同士がお互い食い込むため、樹脂被覆した防錆加工鉄線32同士のずれが生じにくい。よって、詰め込まれた貝殻の圧力によってネット31の開口部が経時的に拡大してそこから貝殻が流出する可能性を低くできる。
そして、図2、図6、図7に示すように、筒体3の一方の開口部331が一方のケース蓋本体221の面に当接しかつ、筒体3の四つの側面の交差縁が四つの通水体補強アングル25にそれぞれ当接するように、筒体3を通水体補強アングル25の間に嵌合させる。その後、図3に示すように、筒体3の開口部330から、通水体内部に貝殻を詰め込む。貝殻が筒体3内部から筒体3を通水体補強アングル25に向かって押し付ける程度の量になるように貝殻を詰め込む。
最後に、貝殻の充満した通水体の開口部330をもう一方のケース蓋210で蓋をする。筒体3を取り囲んでいる四つの補強アングル25の長手方向の他端部端面の頂点部分が、ケース蓋210の隣接する補強ツバ240同士の間(本実施の形態では四カ所存在)にそれぞれ内側から貫入して、補強アングル25の長手方向の他端部端面の両端部分がそれぞれ隣接した補強ツバ240に引っ掛かるように四つのアングル25を蓋本体221に取付ける。そして四つの補強アングル25とケース蓋210の補強ツバ240とを溶接等で接合して魚礁用の貝殻入り通水性ケース1が完成する。
貝殻の投入方法として、筒体3の一方の開口部331が一方のケース蓋本体221の面に当接するようにかつ、筒体3の四つの側面の交差縁が四つの通水体補強アングル25にそれぞれ当接するように、筒体3を通水体補強アングル25の間に嵌合させた状態で、開口部330を上にして水産加工現場等に設置して不要となった廃棄貝殻を順次投入することが考えられる。筒体3自体は、樹脂被覆した防錆加工鉄線32からなるネット31を使用しているため非常に軽い。また、断面正方形の筒状であるので設置場所もとらない。よって、水産加工現場等に容易に設置できるのである。水産加工現場に設置し、貝殻が一杯になったら前述したように開口部330を他方のケース蓋210で塞ぐのである。この様に使用すれば、水産加工現場で発生した廃棄貝殻を通水体内に移し替える作業が不要となり、非常に効率的である。
上記実施の形態では、樹脂被覆した防錆加工鉄線32を網加工したネット31を折り曲げて、断面四辺形の筒状に形成した筒体3を使用しているが、ネット31の折り曲げ加工を省略して、さらに簡易に貝殻入り通水性ケースを製造したい場合には、樹脂被覆した防錆加工鉄線32を網加工したネット31を曲げて、図10、図11に示すように断面円形の筒状に形成した筒体30を使用してもよい。
図10、図11に示すように、ケース蓋212,213の蓋本体222,223は、筒体30の開口部332,333の形状に合わせてその開口部332,333を覆い隠すような大きさの円形形状である。補強ツバ242,243は、断面円形状の筒体30の開口部332,333の円形状の端面が内側に嵌合する大きさの円筒状であり、断面円形状の筒体30の開口部332,333の円形状の端面をその外側から補強するように蓋本体222,223にそれぞれ設けられている。
四つの通水体補強枠としての通水体補強板26は、長板状である。そして、図10に示すように、四つの通水体補強板26は、その一端部が補強ツバ243の外側面に固定されることで、蓋本体223に立設状態で取付けられている。四つの通水体補強板26の中央部分には、通水体補強リング27が固定されているが、通水体補強リング27を設けない構成としても良い。しかし、貝殻入り通水性ケース10の強度をより向上させるため、通水体補強リング27を設けることが好ましい。
そして、筒体30を四つの通水体補強板26の間に嵌合させる。その後、筒体30の開口部333から、通水体内部に貝殻を詰め込んだ後、貝殻の充満した通水体の開口部333をもう一方のケース蓋212で蓋をして、通水体補強板26の他端部とケース蓋212の補強ツバ242とを溶接等で固定することで通水性ケース10が完成することとなる。
図12は、本発明の通水性ケース1を用いた集魚パネルの一例を示したものである。集魚パネル4は一対(二本)の角形鋼管からなる金属製取付材41の上面に三基、下面に二基の通水性ケース1を、金属製取付材41に対して互い違いの関係で通水性ケース1を接合した構成である。集魚パネル4は角形鋼管である金属製取付材41と集魚パネル4の固定フランジ230,231とを溶接することにより、各通水性ケース1と金属製取付材41とを一体にする。
集魚パネル4における通水性ケースはそれぞれに充満した貝殻に十分に海水が行き渡ることが好ましい。このため、本実施例では各通水性ケース1を互いに隔離し、各通水性ケース毎の表面積をできる限り大きくすると共に、通水性ケース間に流水域を形成し、海水の流れを妨げないようにしている。また、本実施例のように、通水性ケース1を、金属製取付材41に対して互い違いの関係で通水性ケース1を接合することが好ましい。海水の流れが妨げられないと同時に通水面34の海水面への投影面積が大きくなり、集魚効果等が向上するからである。また、本実施例のように、通水性ケース1を、45度に取付けることも好ましい。海水の流れが妨げられないと同時に、通水面34の海水面への投影面積がより大きくなり集魚効果等がさらに向上するからである。
上記集魚パネル4はあくまで、貝殻利用人工魚礁を製造するための単位構成部品(ユニット)であり、主として魚類の重要な餌料になる小形の魚類や幼稚仔又、それらの餌料となる小形の甲殻類、多毛類等の繁殖効果を発揮する部位を構成する。こうした集魚パネルを別途作成した魚礁枠体に対して取付け、単純高層型の貝殻利用人工魚礁とすることができる。基本的な構成としては、図13の単純高層型の貝殻利用人工魚礁を示すことができる。
この単純高層型の貝殻利用人工魚礁5は四辺にH鋼材を組み込んだ金属製ベース51の各角部に金属製縦アングル材52(縦方向の金属製構造材)を立設し、各金属製縦アングル材52上端を相互に金属製横アングル材53(横方向の金属製構造材)で結んで、魚礁枠体を構成している。ここで、金属製縦アングル材52の間隔はいずれも集魚パネル4の金属製取付材41の長さに等しく、金属製縦アングル材52における任意の高さに金属製補助アングル材54を架設し、集魚パネル毎の金属製取付材41の端部を前記金属製補助アングル材54に溶接で接合することにより、複数の集魚パネル4を多段に積層している。金属製縦アングル材52に対して金属製取付材41の端部を直接接合し、集魚パネル4を縦方向に取付けても良い。
金属製ベース51、金属製縦アングル材52、金属製補助アングル材54、そして各集魚パネル4は相互に溶接で一体化しているため、この単純高層型の貝殻利用人工魚礁5は水中構造物として高い構造強度を誇っている。そこで、この単純高層型の貝殻利用人工魚礁5を単位としてそのまま巨大化すれば、より大きな貝殻利用人工魚礁を製造することができる。図14に示す例は、縦横それぞれ5列、升目状にH鋼材を組んだ金属製ベース61の各H鋼材の交点に金属製縦アングル材62を立設し、各金属製縦アングル材62上端を相互に金属製横アングル材63で結んで魚礁枠体を構成し、二段を一組とした集魚パネル4を一升おきに水平面内3×3組ずつ配列したものである。
魚礁枠体の巨大化は、金属製縦横アングル材62,63及び金属製補助アングル材64が錯綜した複雑な内部構造を構成する。そして、各集魚パネル4毎の通水性ケース1に充填した貝殻が魚礁枠体内に散在することから、水中生物にとって好ましい広大な生息環境を提供できる。こうして、本実施の形態の貝殻利用人工魚礁6は、水中構造物としての単なる巨大化ではなく、集魚又は繁殖効果を高めることができる。また、複雑な構造の魚礁枠体にしても、各集魚パネル4の取付けは容易であるため、本発明の貝殻利用人工魚礁6は、製造コストの増加は抑制でき、前記集魚又は繁殖効果の向上を低廉に実現できる効果がある。
一方、上記貝殻利用人工魚礁6は、波打ち際、河川及び浅瀬では設置が困難である。この課題は、貝殻入り通水性ケース1を用いて、本体部をコンクリートで一体成形した集魚ブロックとすることにより解決できる。図15は、本発明の貝殻入り通水性ケース1を用いた集魚ブロック7を示したものである。集魚ブロック7の本体部71の内周面において、略等間隔で五基の通水性ケース1を架設し、本体部71と通水性ケース1とを一体化している。
集魚ブロック7における通水性ケース1はそれぞれに充満した貝殻は十分に海水が行き渡ることが好ましい。このため、本実施例では各通水性ケース1を互いに隔離し、各通水性ケース1毎の表面積をできる限り大きくすると共に、通水性ケース1間に流水域を形成し、海水の流れを妨げないようにしている。また、本実施例のように、通水性ケース1を、45度に取付けることも好ましい。海水の流れが妨げられないと同時に、通水面34の海水面への投影面積がより大きくなり集魚効果等がさらに向上するからである。
この集魚ブロック7を水平方向に複数個並べることで波打ち際、河川及び浅瀬でも設置可能な人工魚礁とすることができる。
本発明では、筒体3を、枠体に嵌め込んで貝殻入り通水性ケース1としているが、本発明の応用例として、特に穏やかな海水中に放置する用途に用いる場合には、通水体ケース内に貝殻が詰め込まれている貝殻入り通水体ケースにおいて、通水体ケースが樹脂被覆された防錆加工鉄線のネットからなる貝殻入り通水体ケースとしてもよい。通水体ケースとは、通水体で構成されたケースであって、通水体以外に枠体等の存在しないケースをいう。
すなわち、図17に示すように、貝殻入り通水体ケース35を枠体に嵌め込まずに、直接海中に沈めるのである。詳細に説明すると、図16に示すように、四辺形の樹脂被覆された防錆加工鉄線のネットをその中央部分から約90度折り曲げたものを二つ用意し(81,82)、それらの端面同士を連結して断面四辺形の筒体とする。図5に示すように、樹脂被覆された防錆加工鉄線のネットを折り曲げて断面正方形の筒状に形成した通水体であってもよい。そして、その開口部に合うような正方形のネット83で一端部を塞ぐ。他端部の開口部から貝殻を投入しその後、他端部もその開口部に合うような正方形のネット84で塞ぐことで貝殻入り通水体ケース35が完成する。この状態で直接海中に沈めるのである。
具体的な用い方としては、正方形のネット83で断面正方形の通水体の一端部の開口部を塞いだ状態(以下空の通水体ケースという)で、他端部の開口部を上にして水産加工現場等に設置する。そして、不要となった廃棄貝殻を前記開口部から順次投入するのである。空の通水体ケースは、樹脂被覆した防錆加工鉄線からなるメッシュを使用しているため非常に軽い。また、断面四辺形の筒状であるので設置面積も少ない。よって、本実施の形態で用いられる空の通水体ケースは、水産加工現場等に容易に設置できるのである。水産加工現場に設置し、貝殻が一杯になったら空の通水体ケースの開口部を四辺形のネット84で塞ぐのである。このように用いれば、水産加工現場等の廃棄貝殻を通水体内に移し替える作業が不要となり、非常に効率的である。また、開口部が塞がれた後は、廃棄貝殻がこぼれることが無く、貝殻入り通水体ケース35を倒した状態で運搬することも可能であり、取り扱いが非常に容易になる。
ネット同士の連結には、様々な連結手段を用いることができる。金属製であれば、溶接等が可能である。本実施例の様に樹脂被覆した防錆加工鉄線を使用した場合には、溶接による連結ができないため、例えば樹脂製のロープで、連結するネットの開口部同士を縛って連結することが考えられる。本実施例では樹脂製のバンドを使用している。
図18に示すように、図17の貝殻入り通水体ケース35を枠体に嵌め込んで、前述した集魚パネル4、集魚ブロック7及び人工魚礁5,6とすることも可能である。貝殻入り通水体ケース35が枠体に嵌め込まれていることによって、貝殻入り通水体ケース36の強度が補われるため、波の荒い海水中へも設置することができる。
また、図19に示すように、樹脂被覆された防錆加工鉄線を網加工したネットを曲げて断面円形に形成した筒体85の一端部を、その開口部に合うような円形のネット86で塞ぎ、他端部の開口部から貝殻を投入した後、他端部もその開口部に合うような円形のネット87で塞ぐことで貝殻入り通水体ケース36を製造する。この貝殻入り通水体ケース36を、通水体補強板26の間に嵌め込んで、かつ通水体補強リング27に挿入して、前述した集魚パネル4、集魚ブロック7及び貝殻利用人工魚礁5,6とすることも可能である。樹脂被覆した防錆加工鉄線32を網加工したネット31を折り曲げる作業が不要となり、簡易に貝殻入り通水性ケースを製造することができる。
貝殻入り通水性ケースの正面図である。 通水性ケースの分解斜視図である。 貝殻入り通水性ケースの他方のケース蓋を外した状態の斜視図である。 貝殻入り通水性ケースの第一の別例を示す斜視図である。 図1〜4の通水性ケースに用いられるネットの平面図である。 図1をX−X’の方向から見た拡大断面図である。 図6のP部の拡大断面図である。 通水性ケースに用いられるネットの一例を示す断面図である。 図8のQ部の拡大断面図である。 通水性ケースの第二の別例を示す分解斜視図である。 貝殻入り通水性ケースの第二の別例を示す斜視図である。 通水性ケースを用いた集魚パネルの斜視図である。 集魚パネルを積層して構成した貝殻利用人工魚礁の斜視図である。 より巨大な貝殻利用人工魚礁の斜視図である。 通水性ケースを用いた集魚ブロックの斜視図である。 本発明の第一の応用例である通水体ケースの分解斜視図である。 本発明の第一の応用例である貝殻入り通水体ケースの斜視図である。 図17の貝殻入り通水体ケースを用いた貝殻入り通水性ケースの分解斜視図である。 本発明の第二の応用例である貝殻入り通水体ケースの分解斜視図である。
符号の説明
1,10 通水性ケース
2 枠体
210,211,212,213 ケース蓋
220,221,222,223 蓋本体
230,231,232,233 固定フランジ
240,241,242,243 補強ツバ
25 補強アングル(補強枠)
26 補強板(補強枠)
27 補強リング
3,30 筒体
31 ネット
313 ラップ部
314 R部
32 樹脂被覆した防錆加工鉄線
323 防錆加工鉄線
324 樹脂被覆
330,331.332,333 開口部
34 通水面
35,36 通水体ケース
4 集魚パネル
41 金属製取付材
5 単純高層型の貝殻利用魚礁
51 ベース
52 縦アングル材
53 横アングル材
54 補助アングル材
6 貝殻利用人工魚礁
61 ベース
62 縦アングル材
63 横アングル材
64 補助アングル材
7 集魚ブロック
71 本体部
81,82,83,84,86,87 ネット
85 筒体
L ラップ部長さ

Claims (3)

  1. 貝殻入り通水性ケースであって、
    前記通水性ケースは、外部の枠体と該枠体内部に保持される筒体とからなり、
    前記枠体は、筒体両端二つのケース蓋と該ケース蓋同士を連結する複数の通水体補強枠とからなり、
    前記筒体は、ネットを折り曲げて形成してなるネットの一端部に他端部とのラップ部を残してネットを折り曲げて形成してなり、該ラップ部とネットの他端部との重なり部分の全部又は一部が、いずれかの通水体補強枠と重なっており、
    ケース蓋は、筒体の開口部を覆い隠す蓋本体と、蓋本体には通水性ケースの外側に向かって突出する固定フランジと、筒体開口部にネットの外側から補強する位置に補強ツバが固定フランジ取付け面と反対側の面に設けられており、
    前記筒体内部と筒体両端二つのケース蓋との間の空間に詰め込まれた貝殻によって、筒体が内側から通水体補強枠に圧接されて枠体内部に固定されるようにした貝殻入り通水性ケース。
  2. 筒体は、断面四辺形であり、複数個の通水体補強枠が四つの内向きのアングルであり、筒体のネット側面の交差縁が、四つの内向きのアングルにそれぞれ嵌合している請求項記載の貝殻入り通水性ケース。
  3. 筒体は、ネットを曲げて断面円形に形成し、ネットの一端部に他端部とのラップ部を残してネットを曲げて断面円形に形成してなり、該ラップ部とネットの他端部との重なり部分の全部又は一部が、いずれかの通水体補強枠と重なっている請求項1記載の貝殻入り通水性ケース。
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