JP4188471B2 - 熱切断加工機のワークテーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱切断加工機のワークテーブルに関する。
【０００２】
【従来の技術】
レーザー加工機またはプラズマ加工機の如き熱切断加工機のワークテーブルには、ワークを支持するワーク支持部材として、いわゆるスキッドがよく使用されている。このスキッドは短冊状の鉄板を長手方向を横に、かつ板面を垂直にして適当な間隔で熱切断加工機の移動軸（Ｘ軸またはＹ軸）方向に平行配列してある。また、上述のスキッドに使用する短冊状の鉄板には、ワークの裏面を当接支持する部分を三角形の山形に形成してあり、この山形のワーク支持部、いわゆる剣山を適宜なピッチで多数設けて有る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如きスキッドを使用した従来の熱切断加工機のワークテーブルにおいては、スキッドが熱切断加工機のワーク位置決め装置の制御軸（Ｘ軸またはＹ軸）方向に平行に配置してあるので、スキッドがレーザ光またはアークにより焼損する可能性が大きいという問題がある。
【０００４】
また、焼損したスキッドから反射するスパッターによりスキッド直上のワークが加工不良を起こす可能性もある。
【０００５】
制御軸（Ｘ軸またはＹ軸）方向に平行に配置したスキッドの焼損の確率を小さくするために、菱形網状のメタルラスを使用することも考えられるが、ワークの支持精度があまり良くない上、消耗品として使用するにはコストが高いという問題がある。
【０００６】
本発明は上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の課題はスキッドの焼損の確率が小さく、かつコストの安い熱切断加工機のワークテーブルを提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の如き従来の問題に鑑みてなされたもので、請求項１に係る発明は、Ｘ軸ワーク移動、Ｙ軸光軸移動型の熱切断加工機のワークテーブルにおいて、前記ワークテーブルにＹ軸方向の中央および両端部にＸ軸方向に平行な梁部材を設け、該梁部材のそれぞれに前記Ｘ軸方向に延伸し、かつ上部にＴ字形の板状スキッドを装着する複数の装着溝を適宜なピッチに形成したスキッド支持部材を設け、前記板状スキッドは上部のワーク支持部を山形に形成すると共に、下方に突出したＴ字形の下方凸部に前記ワークテーブルの両端部の梁部材に係合可能な係止部と、前記ワークテーブルの中央の梁部材に嵌合する溝とを設け、かつ前記板状スキッドの係止部に水平方向の切込みを設け、該板状スキッドを前記スキッド支持部材に中央が両端に比較して凹または凸状となるよう円弧状に変形させて着脱する際に該板状スキッドの変形が容易であることを要旨とするものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面によって説明する。図１を参照するに、熱切断加工機の一つであるレーザー加工機１は、Ｘ軸方向に延伸した箱型状のベース３を備えており、このベース３上にはワークＷを載置するためのワークテーブル５が図示省略の駆動装置により、Ｘ軸方向に移動位置決め自在に設けてある。
【００１０】
前記ワークテーブル５を跨いで門型の本体フレーム７が前記ベース３のほぼ中央部に立設してある。この本体フレーム７は左右のサイドフレーム９Ｌ、９Ｒと、左右のサイドフレーム９Ｌ、９Ｒの上部を連結した上部フレーム１１とで構成してある。この上部フレーム１１にはＹ軸方向に移動自在なＹ軸キャリッジ１３が設けてあり、このＹ軸キャリッジ１３も図示省略の駆動装置により、上部フレーム１１に沿ってＹ軸方向に移動位置決め自在に設けてある。
【００１１】
前記Ｙ軸キャリッジ１３には、図示しない駆動装置にっよってＺ軸方向に移動位置決め自在な加工ヘッド１５が設けてある。この加工ヘッド１５の下端部には集光レンズ（図示省略）で集光されたレーザービームとアシストガスとが通過可能な噴射口（図示省略）を備えたノズル１７が装着してある。
【００１２】
上記構成のレーザー加工機により、ワークテーブル５とＹ軸キャリッジ１３とを、Ｘ軸方向およびＹ軸方向の適宜な位置に移動位置決めすると共に、アシストガスをノズル１７からワークＷに噴射すると同時に集光されたレーザービームを照射することにより、ワークＷの適宜な位置にレーザー加工を行うことができる。
【００１３】
なお、前記ワークテーブル５、Ｙ軸キャリッジ１３および加工ヘッド１５の位置決め制御はサイドフレーム９Ｒの全面上部設けたＮＣ制御装置１９の制御の下に行われる様になっている。
【００１４】
また、前記ワークテーブル５の別の実施の形態として、前記レーザー加工機１にＸ軸方向に移動位置決め自在のテーブルベース（図示省略）を設け、このテーブルベース上に前記ワークテーブルを着脱自在に設けても構わない。
【００１５】
図２は、前記ワークテーブル５のワーク支持部を示したものであり、長方形のワークテーブル５の外枠２１の内側には、短冊状の鉄板からなるワーク支持部材、いわゆるスキッド２３がＸ軸方向にほぼ等間隔に配列してある。
【００１６】
更に詳細には、Ｙ軸方向の直線を接線とする円弧状に弾性変形させたスキッド２３をＸ軸方向にほぼ等間隔に配列してある。
【００１７】
また、前記ワークテーブル５をエリアＡとエリアＢの二つのエリアに分割し、エリアＡとエリアＢにおけるスキッド２３の円弧の凸方向を逆向きに配置してある。なお、実施例では、エリアＡとエリアＢにおける円弧の向きを、共に外側に凸に配置してあるが内側に凸に配置してしても構わない。また、すべて同一方向に向けて配置することも出来る。
【００１８】
さて、図３、図４を参照するに、上述のワークテーブル５の底板２５には、適宜に離隔した３列の梁部材２７（ａ，ｂ，ｃ）がＸ軸方向にほぼ平行に設けてある。この３列の梁部材２７（ａ，ｂ，ｃ）は前記ワークテーブル５の内側のほぼ全長にわたって設けてあって、この梁部材２７（ａ，ｂ，ｃ）のそれぞれにＸ軸方向に延伸するスキッド支持部材２９（ａ，ｂ，ｃ）が適数のボルト３１により固定してある。
【００１９】
前記スキッド支持部材２９（ａ，ｂ，ｃ）は、平板からなっていて、上部は折曲げて山形断面にしてある。そして、この山形断面部にスキッド２３を装着するための多数の溝３３が適宜なピッチで設けてある。
【００２０】
図３によく示されている様に、Ｔ字形のスキッド２３の上部のワーク支持部をギザギザの山形に形成すると共に、下方の凸部に前記梁部材２７（ａ，ｃ）に係合可能な係止部３７が設けてある。この下方凸部の係止部３７には水平方向の切込み３５が設けてある。また、凸部中央に前記梁部材２７ｂに嵌合する溝２８が設けてある。
【００２１】
上述の如き形状のスキッド２３の凸部を前記梁部材２７ａと２７ｃとの間に挿入すると共にスキッド２３を円弧状に弾性変形させて両端と中央部とをスキッド支持部材２９（ａ，ｂ，ｃ）の適宜な溝３３に装着してある。
【００２２】
このとき、スキッド２３の下方凸部の係止部３７は湾曲が少なく、前記梁部材２７（ａ，ｃ）の上部に係合した状態となり、スキッド２３がスキッド支持部材２９（ａ、ｃ）から外れるのを防止する機能を有する。
【００２３】
前記スキッド２３をスキッド支持部材（ａ，ｂ，ｃ）から取外す場合には、スキッド２３の凸部の両端部３７をスキッド支持部材２９ａと２９ｃの溝３３部まで押曲げることにより容易に外すことが出来る。
【００２４】
上述の如き構成のレーザ加工機のワークテーブルは、スキッド２３がＹ軸方向の直線を接線とする円弧状になっているので、レーザビームに照射される確率が小さくスキッドの焼損が少なくなる。また、スキッドの着脱に特別の部品を必要とせずスキッドの製作が容易であり低コストである。
【００２５】
【発明の効果】
請求項１の発明によれば、レーザビームによるスキッドの焼損が少なく、またスキッドの着脱に特別の部品を必要とせずスキッドの製作が容易であり低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係わるワークテーブル備えたレーザー加工機の全体図。
【図２】図１のレーザ加工機のワークテーブル部を説明する平面図。
【図３】図２におけるＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図。
【図４】図２におけるＰ部の拡大図。
【符号の説明】
１ レーザー加工機
３ ベース
５ ワークテーブル
７ 本体フレーム
９Ｌ、９Ｒ サイドフレーム
１１ 上部フレーム
１３ Ｙ軸キャリッジ
１５ 加工ヘッド
１７ ノズル
１９ ＮＣ制御装置
２１ 外枠
２３ スキッド
２５ 底板
２７（ａ，ｂ，ｃ） 梁部材
２８ 溝
２９（ａ，ｂ，ｃ） スキッド支持部材
３１ ボルト
３３ 溝
３５ 切込み
３７ 係止部
Claims (1)
- Ｘ軸ワーク移動、Ｙ軸光軸移動型の熱切断加工機のワークテーブルにおいて、前記ワークテーブルにＹ軸方向の中央および両端部にＸ軸方向に平行な梁部材を設け、該梁部材のそれぞれに前記Ｘ軸方向に延伸し、かつ上部にＴ字形の板状スキッドを装着する複数の装着溝を適宜なピッチに形成したスキッド支持部材を設け、前記板状スキッドは上部のワーク支持部を山形に形成すると共に、下方に突出したＴ字形の下方凸部に前記ワークテーブルの両端部の梁部材に係合可能な係止部と、前記ワークテーブルの中央の梁部材に嵌合する溝とを設け、かつ前記板状スキッドの係止部に水平方向の切込みを設け、該板状スキッドを前記スキッド支持部材に中央が両端に比較して凹または凸状となるよう円弧状に変形させて着脱する際に該板状スキッドの変形が容易であることを特徴とする熱切断加工機のワークテーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31492798A JP4188471B2 (ja) | 1998-11-05 | 1998-11-05 | 熱切断加工機のワークテーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31492798A JP4188471B2 (ja) | 1998-11-05 | 1998-11-05 | 熱切断加工機のワークテーブル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000141074A JP2000141074A (ja) | 2000-05-23 |
| JP4188471B2 true JP4188471B2 (ja) | 2008-11-26 |
Family
ID=18059334
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31492798A Expired - Fee Related JP4188471B2 (ja) | 1998-11-05 | 1998-11-05 | 熱切断加工機のワークテーブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP4188471B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2022196507A1 (ja) * | 2021-03-15 | 2022-09-22 | 株式会社アマダ | 熱切断加工機のワーク支持体 |
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| US20220379413A1 (en) * | 2019-10-31 | 2022-12-01 | Amada Co., Ltd. | Workpiece support member for use with workpiece support table, and thermal processing machine |
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1998
- 1998-11-05 JP JP31492798A patent/JP4188471B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| WO2022196507A1 (ja) * | 2021-03-15 | 2022-09-22 | 株式会社アマダ | 熱切断加工機のワーク支持体 |
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