JP4187820B2 - ラフィングジブ付きクレーン - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ラフィングジブ付きクレーンに関し、さらに詳しくは、ラフィングジブの倒れ防止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、高揚程あるいは遠隔位置での荷揚げあるいは荷下ろし作業に用いられるクレーンとしてラフィングジブがある。
ラフィングジブは、例えば、トラッククレーンに装備されているブームの先端にベースジブを取り付け、そのベースジブに対して作業条件に応じて複数の分割ジブおよびその分割ジブの先端にフックブロックを懸垂させるためのシーブを装着されたトップジブをそれぞれ連結して構成されている。
分割ジブは、複数連結されることでベースジブとトップジブとの間に中間ジブセクションを構成するようになっており、このような中間ジブセクションでの連結段数に比較して軽量化が図れるラチスジブが多用され、ラチスジブ同士の長手方向端部が連結されるようになっている。
連結のための構成としては、ラチスジブの長手方向端部の一方に互いに対向するラグ状部を形成し、このラグ状部に対し、長手方向の他方に形成されている片部を挿入し、ラグ状部および片部にそれぞれ形成されている挿通孔にピンを挿通するようにした構成がある(例えば、特開平7−69585号公報)。
【0003】
ところで、ラフィングジブは、ベースジブの基端部に所定長さの第1マストおよび第2マストが揺動可能に設けられており、こらら各マストを介してラフィングジブの立て起こしおよび起伏操作が行われるようになっている。つまり、第1マストおよび第2マストは、ベースジブによって基端が枢支されている揺動可能な部材であり、第1マストと第2マストとはテンションロッドで連結され、第2マストには旋回台に装備されているメインワイヤに連結されたテンションロッドの一端が結合され、第1マストにはトップジブの先端に連結されるテンションロッドの一端が連結され、メインウインチの引き込み・繰り出し操作により上記第1、第2の各マストを介してラフィングジブが所要の起伏角度位置において姿勢保持されるようになっている。
【0004】
ところで、ラフィングジブを構成するベースジブ、トップジブセクションおよび中間ジブセクションは、その連結長さによって次のような問題がある。
ラフィングジブの長さが短い場合、ラフィングジブの起伏角度が大きくなり、ラフィングジブ側の回転モーメントが小さくなった場合、第1、第2マストおよびワイヤーロープ等による回転モーメントの方が大きくなり、ラフィングジブの後方転倒が発生する虞がある。
このため、従来では、ブームの先端におけるベースジブ取り付け部に油圧シリンダを配置し、この油圧シリンダに対してベースジブ側に一端が取り付けられているストッパアッセンブリの他端を連結することで、後方転倒が発生する角度にラフィングジブが起伏された際、シリンダの伸長操作によってラフィングジブの起伏角度を修正するようにした構成が提案されている(例えば、本願の先願に係る特開平9−58977合公報)。
上記公報には、ベースジブの基端部にて揺動可能に支持されている第1、第2の揺動アームを設け、第1の揺動アーム側にはベースジブ取り付け部に相当するジブサポートに一端が支持されている油圧シリンダのピストンを取り付け、第2揺動アーム側にはベースジブに一端が支持されているストッパアッセンブリの他端を取り付け、これら第1、第2の各揺動アームの揺動端を挿脱可能なピンにより結合させるようにした構成が示されている。
このような構成では、ラフィングジブ組立時、第1、第2の各揺動アームをピン結合して油圧シリンダによりベースジブを支持すると共にベースジブに対して他のジブセクションを連結する際にジブセクションを起仰させるようになっている。第1、第2の揺動アーム同士のピン結合が解除されると、油圧シリンダに関係なく旋回台側のウインチによるメインワイヤロープを介したラフィングジブの起伏操作が行われる。
一方、ラフィングジブが後方転倒を生じる角度に起伏された場合には、第1、第2の各揺動アームの揺動端が当接嵌合したのを検知することで油圧シリンダを伸長操作してラフィングジブの後方転倒を回避するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の後方転倒防止機構を用いたラフィングジブ付クレーンの構成には次のような問題がある。
つまり、ラフィングジブ組立時には、油圧シリンダによるベースジブの引き起こし作業が必要となるために油圧シリンダが設けられている第1の揺動アームとストッパアッセンブリが設けられている第2の揺動アームとを連結するピンの結合する一方、ラフィングジブ組立後は、上記ピンを抜き取って第1、第2マストによるラフィングジブの起伏操作を行わせることになるので、ピンの挿脱作業が必要となることで組立工数が増加してしまう。
ラフィングジブの組み手立て後、ピンを抜き取る際には、ラフィングジブをつり下げるために起仰されているブームの先端での作業となり、いわゆる高所作業となる。このため、抜き取り作業が危険なものとなるばかりでなく、ピンの挿脱作業が面倒なものとなるので、オペレータの操作労力が増加してしまう。
【0006】
しかも、ラフィングジブの後方転倒が発生する危険がある場合には、オペレータがその状態を確認し、さらにはラフィングジブの後方転倒が生じないように油圧シリンダを操作してラフィングジブを倒伏させることになるが、この操作を実行するために他の操作が中断されてしまう。
【0007】
本発明の目的は、上記従来の後方転倒防止機構を備えたクレーンにおける問題に鑑み、組立の際の作業工数を低減できると共に、ラフィングジブの後方転倒防止を自動的に行えるようにして作業者の作業労力を軽減できる構成を備えたラフィングジブ付クレーンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ブーム先端にて第1、第2マストを用いて起伏可能に設けられているラフィングジブと、上記ラフィングジブにおけるベースジブ側とブームのジブ取り付け部側とに横架され、上記ベースジブ側にシリンダが連結されている油圧シリンダと、上記ベースジブの起伏操作の際のテンションを検知し、テンションが所定値にない場合にオン信号を出力するテンション検知手段と、上記油圧シリンダにおいてロッドが内在しているヘッド側とこれに対向するキャップ側とに連通する油路中で、油圧ポンプからの圧油を上記油圧シリンダのヘッド側とキャップ側との一方に供給する態位と上記ヘッド側およびキャップ側からの戻り油を纏めてタンクに戻す中立態位とを選択可能な方向切り換え弁と、上記テンション検知手段からの検知信号により動作し、上記方向切り換え弁の態位を選択可能な方向切り換え弁作動用切り換え弁と、上記油圧シリンダのヘッド側およびキャップ側に連通するとともに、上記方向切り換え弁のポートに連通する一対の油路と、上記一対の油路内の圧力をパイロット圧として相互に開閉可能なカウンタバランス弁と、上記カウンタバランス弁と並列に配置されて吐出側が相対する油路に連通可能であり、上記ベースジブの起伏動作の選択に応じて開閉制御される電磁切り換え弁と上記油圧シリンダの伸縮側の出力をそれぞれ決める一対のリリーフバルブと、上記ラフィングジブの起伏方向を検出する手段とを有する差動回路とを備え、上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されているとき、上記ラフィングジブが起仰動作されて上記ロッドが収縮すると、起仰動作を検出し、キャップ側の圧油を上記電磁切り換え弁を介して差動回路におけるヘッド側に連通する油路に流すと共に、ヘッド側の油路の圧力をパイロット圧としてキャップ側の油路に配置されているカウンタバランス弁を開放してキャップ側から排出される圧油をキャップ側の油路に流して上記方向切り換え弁の中立態位にあるポートに纏めて戻されることを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されているとき、上記ラフィングジブが倒伏動作されて上記ロッドが伸長すると、ヘッド側の圧油を上記電磁切り換え弁を介して上記差動回路におけるキャップ側に連通する油路に流し、その油路に配置されているカウンタバランス弁の逆止弁を介してキャップ側に導入される一方、テンション検知手段がオンされることで上記方向切り換え弁が上記キャップ側への油路を設定されて圧油を導入されることを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されないとき、上記ラフィングジブが起仰動作されて上記ロッドが収縮すると、上記方向切り換え弁作動用切り換え弁により上記方向切り換え弁が上記キャップ側への圧油の供給態位に設定されて圧油がキャップ側の油路に配置されているカウンタバランス弁の逆止弁を介してキャップ側に導入されると共に、キャップ側の油路の圧力をパイロット圧としてヘッド側の油路に配置されているカウンタバランス弁を開放してヘッド側の圧油がタンク側に戻されることを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されないとき、上記ラフィングジブが倒伏動作されて上記ロッドが伸長すると、上記方向切り換え弁作動用切り換え弁により上記方向切り換え弁が上記キャップ側への圧油の供給態位に設定されて圧油がキャップ側の油路に配置されているカウンタバランス弁の逆止弁を介してキャップ側に導入されると共に、キャップ側の油路の圧力をパイロット圧としてヘッド側の油路に配置されているカウンタバランス弁を開放してヘッド側の圧油がタンク側に戻されることを特徴としている。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記方向切り換え弁作動用電磁弁および上記電磁切り換え弁は、上記テンションが検知されていないときに上記ラフィングジブが静止状態では、上記方向切り換え弁作動用電磁弁により上記方向切り換え弁が油圧ポンプからの圧油を上記油圧シリンダのキャップ側に供給する態位とされ、上記電磁切り換え弁が上記カウンタバランスの逆止弁を経た圧油を相対する油路に流す態位とされることにより、上記油圧ポンプからの圧油を上記方向切り換え弁、上記電磁切り換え弁を介して相対する油路に流してタンクへと循環させて上記相対する油路の一部であるホース内を流れる圧油の温度を適正に維持することを特徴としている。
【0013】
【作用】
請求項1記載の発明では、第1、第2マストを牽引するテンションが検知されているとき、ベースジブが起仰動作されてロッドが収縮する際には、キャップ側の圧油を電磁切り換え弁を介して差動回路におけるヘッド側に連通する油路に流すと共に、ヘッド側の油路の圧力をパイロット圧としてキャップ側に配置されているカウンタバランス弁を開放することでキャップ側から排出される圧油をそのままキャップ側の油路に流すことができるので、キャップ側から排出される圧油が一対の油路を介してタンクに戻されることになり、油路面積を拡大して圧力損失を低減できると共に、キャップ側の油路のみを流れる場合のように、圧油を排出する油路での圧力上昇によってラフィングジブの起伏動作の際に抵抗力となってしまうような事態を招かないようにすることができる。
【0014】
請求項2記載の発明では、ラフィングジブおよび第1、第2マストを牽引するワイヤロープのテンションが検知されているとき、ラフィングジブが倒伏動作されてロッドが伸長する際にはヘッド側の圧油を差動回路におけるキャップ側の油路に流してカウンタバランス弁の逆止弁を介してキャップ側に導入することができるので、方向切り換え弁がキャップ側への油路を設定されることにより油圧ポンプからキャップ側に導入される圧油の量が上記ヘッド側からキャップ側に流れ込んだ圧油の量に対する不足分のみで済むので、ポンプ容量を小さくすることができる。
【0015】
請求項3記載の発明では、ラフィングジブおよび第1,第2マストを牽引するワイヤロープのテンションが検知されていない場合には、方向切り換え弁作動用電磁弁および電磁切り換え弁は中立態位とし、油圧シリンダのキャップ側からの圧油はキャップ側リリーフ弁を介して排出されることとなり、キャップ側にはこのリリーフ圧が作用し、油圧シリンダは伸出力を得てラフィングジブが後方転倒しないようにすることができる。また、この時、ヘッド側への油の供給は、キャップ側リリーフ弁を介して排出された油の一部を逆止弁より行われるので、タンクに戻る流量が低減し、大幅な圧力損失の低減が図れる。
【0016】
請求項4記載の発明では、ラフィングジブおよび第1、第2マストを牽引するワイヤロープのテンションが検知されていない場合には、方向切り換え弁作動用電磁弁が強制的に油圧シリンダのキャップ側に圧油を導入する態位に設定されると共に電磁弁が中立態位にされるので、ラフィングジブおよび第1、第2マストを牽引するワイヤロープのテンションがない場合に相当するラフィングジブの後方転倒時にはテンションが検知されるまで強制的に油圧シリンダのロッドを伸長させてラフィングジブが後方転倒しないようにすることができる。
【0017】
請求項5記載の発明では、テンションが検知されない場合でラフィングジブが静止状態にあるときには、油圧ポンプからの圧油が方向切り換え弁、電磁切り換え弁およびこの電磁切り換え弁を経由して相対する油路に流れ込んでタンクへと循環するようになっているので、相対する油路の一部をなすホース内での油温を適正に維持して圧油の粘度が高粘度となるのを防止することができる。これにより、テンション減少時に素早く油圧シリンダへの圧油の供給を可能にすることができる。
しかも、請求項1乃至4記載の発明では、上記差動回路を用いることで圧油の還流を自動的に行えるようにしているので、油圧シリンダを常時ベースジブに連結した状態であっても、ベースジブの起伏動作に応じて圧油の給排制御が可能になり、ベースジブと油圧シリンダとの連結作業を要しないようにすることができる。
【0018】
【実施例】
以下、図示実施例により本発明の詳細を説明する。
図1は、ラフィングジブ付きクレーンに用いられるベースジブおよびラフィングジブ取り付け基台を示す図であり、同図においてラフィングジブ取り付け基台20は、伸縮ブーム21(図2参照)の先端にて上下左右の4ヵ所でピン結合されている。
ベースジブ22は、その基端部が予め回転支軸23を介してラフィングジブ取り付け基台20に支持されてラフィングジブ取り付け基台20と一体化されており、鉛直面内で上下に回転できるようになっている。
ベースジブ22は、この種、ジブと同様に、ラチス構造からなる枠フレームを備えており、枠フレームの長手方向において、ラフィングジブ取り付け基台20との支持端部と反対側の端部の上下左右の隅部にラグ片からなる受け部22Aが設けられており、中間ジブセクションあるいはトップジブセクションに設けられている一対のラグ片からなるエンド部(図示されず)に嵌合させた上でピン結合されるようになっている。
【0019】
一方、ベースジブ22の基端側には、図2に示すように、そのベースジブ22から突出して形成されたブラケット20Aが設けられており、そのブラケット20Aには、ラフィングジブを任意の起伏角度に支持するための第1、第2マスト24、25が揺動支点軸を介して取り付けられている。
第1、第2マスト24、25は、左右2本の支柱およびその支柱間に配置された補強材で連結した構成が用いられ、揺動支点軸が位置する基端側は、後述する第3マスト30の起上がり軌跡に相当する範囲が空間とされ、第3マストの通過空間とされている。
【0020】
ラフィングジブ取り付け基台20とベースジブ22との間には、バックストッパー装置26が設けられている。
バックストッパー装置26は、ラフィングジブを立て起こす際に振出される第1、第2マスト24、25に連動して不用意にラフィングジブが後方に向け揺動しすぎるのを防止するために設けられている。このため、バックストッパー装置26は、ベースジブ22側に設けられている油圧シリンダ27と、この油圧シリンダ27のロッドに一端が連結され他端がラフィングジブ取り付け基台20側に枢支されている主リンク29と、ロッドとベースジブ22との間に長手方向端部をそれぞれ枢支されている副リンク28とを備えている。
バックストッパー装置26は、伸縮ブーム21の伸長および起仰操作によって分割ジブを連結する際に、連結完了状態にあるジブセクションが吊り下げられた状態で油圧シリンダ27のロッドが伸長し、ジブセクションが立て起こされる角度に応じて油圧シリンダ27のロッドが収縮し、全収縮することによりベースジブ22がそれぞれ以上後方に向け揺動するのを規制することができる。
バックストッパー装置26に用いられる主リンク29は、油圧シリンダ27のロッドが収縮した際のストッパとして機能するものであり、また副リンク29は、油圧シリンダ27およびそのロッドが上方からの外力により下方に変位するのを阻止する規制部材として機能するようになっている。また、副リンク29は、後述する第3マスト30が倒れ込んだ状態を維持するとともに、第3マスト30に有するローラに当接して回り止めするようになっている。
【0021】
上記油圧シリンダ27に対する油圧制御機構は図3に示す回路構成とされている。
図3において、油圧ポンプ30から油圧シリンダ27に至る油路は、油圧シリンダ27におけるロッドが内在しているキャップ側の油室(以下、便宜上、キャップ側27Aとする)とこれに対向するヘッド側の油室(以下、便宜上、ヘッド側27Bとする)とにそれぞれ連通するようになっており、その途中には、6ポートパイロット切り換え弁で構成されている方向切り換え弁31および方向切り換え弁作動用電磁弁32が設けられている。
方向切り換え弁作動用電磁弁32は、方向切り換え弁31へのパイロット圧を印加する部材であり、後述するテンション検知センサ36がオンした際には方向切り換え弁31に対してパイロット圧を印加する態位とされる。
上記テンション検知センサ36は、図4に示すように、第1、第2マスト24,25の引き起こし・引き倒しの際に用いられるメインワイヤロープ33の一端が係止されている空中シーブ34に作用するテンションを検知するために、空中シーブ34に掛け回されているワイヤロープ35の一端に発生するテンションを検知できる構成とされている。
方向切り換え弁作動用電磁弁32は、通常態位が図示のように、方向切り換え弁31に対して態位切り換えを行わない状態とされ、テンション検知センサ36においてメインワイヤロープ33側でのテンションが検知されない場合、換言すれば、ラフィングジブ側のモーメントが第1、第2マスト側のモーメントよりも小さくなった場合に方向切り換え弁31の態位を油圧ポンプ30からの圧油が油圧シリンダ27のキャップ側27Aに供給されてロッドを伸長させるようになっている。
方向切り換え弁31は、油圧シリンダ27のヘッド側27Bあるいはキャップ側27Aに油圧ポンプ30からの圧油を供給する態位とヘッド側27Bおよびキャップ側27Aからの戻り油を纏めてタンクに戻す中立態位とを選択可能なものである。方向切り換え弁作動用電磁弁32がオンした際には、油圧シリンダ27のキャップ側27Aへの圧油の供給態位が設定される。
方向切り換え弁31の吐出側ポートには、一対のホースが接続されて油圧シリンダ27への油路が構成されている。
【0022】
油圧シリンダ27のキャップ側27Aおよびヘッド側27Bに対し連通する油路には、差動回路37が構成されている。
差動回路37は、一対のホース37A、37Bで構成される油路内の圧力をパイロット圧として相互に開閉可能なカウンタバランス弁38と、カウンタバランス弁38とを並列に配置されて吐出側が相対する油路に連通している電磁切り換え弁39、39’とを主要部として備えている。
電磁切り換え弁39は、テンションが検知され、ラフィングジブの起仰操作時に油圧シリンダ27のキャップ側27Aからの圧油を相対する油路に流す機能を有し、電磁切り換え弁39’は、テンションが検知され、ラフィングジブの倒伏操作時に油圧シリンダ27のヘッド側の圧油を相対する油路に流す機能を有している。なお、図3中、符号40、40’は、油圧シリンダの伸および縮めのための出力設定および外力による油圧シリンダの保護のためのリリーフ弁であり、電磁切り換え弁39、39’が遮断されている場合に相対する油路に環流圧油を流す機能を有している。また、符号S2は倒伏側の切り換え弁、同S1は起仰側の切り換え弁をそれぞれ示している。
【0023】
本実施例は以上のような構成であるから、以下の油路設定が行われる。
(1)テンションが検知されているとき、ラフィングジブが起仰操作されて油圧シリンダ27のロッドが収縮する場合。
この場合には、テンション検知センサ36からの信号がなく、ラフィングジブが起仰方向に操作されているのを検知し、方向切り換え弁作動用電磁弁32は通常態位とされ、方向切り換え弁31が中立態位とされる。また、テンションが検知されていることにより、電磁切り換え弁39および39’が連通状態とされる。
この状態において、ベースジブ22の起仰操作に応じて油圧シリンダ27のロッドが収縮すると、油圧シリンダ27のキャップ側27Aの油路に圧油が排出され、その圧油が電磁切り換え弁39を介してヘッド側27Bの油路に流れて余剰油が、図3中、符号Dで示すポートからホース37B内に導入され、符号B1で示すポートに流れる。
さらに、ポートDに流れた圧油により、ヘッド側27Bの油路内での圧力が上昇するとこの圧力をパイロット圧としてキャップ側27Aの油路に位置するカウンタバランス弁38が開放されるので、キャップ側27Aの油路から符号Cで示すポートに向けキャップ側27Aの圧油が流れ、この圧油が一対のホースのうちの他方37Aを介して符号A1で示すポートに導入される。これにより、キャップ側27Aから排出される圧油は、一対のホースの両方37A、37Bを介して方向切り換え弁31のポートに纏められた状態で戻されることになる。従って、ホース内を通過する圧油の流量を低減することができるので油路中を流れる圧油の圧力上昇を抑えることができるばかりでなく、タンクに戻される圧油が通過する油路の面積が2倍に相当することになるので、単一の油路を流れる場合に比べて圧力損失がかなり低減されることになる。
【0024】
(2)テンションが検知されているとき、ラフィングジブが倒伏操作されて油圧シリンダ27のロッドが伸長する場合。
この場合には、油圧シリンダ27のヘッド側27Bから圧油が排出される一方、キャップ側27Aには圧油が供給される必要がある。このため、ラフィングジブが倒伏方向に操作されることを検出し、方向切り換え弁作動用電磁弁32がオンされることにより、方向切り換え弁31が油圧ポンプ30からの圧油を油圧シリンダ27のキャップ側27Aの油路に供給する態位に切り換えられる。
一方、油圧シリンダ27のヘッド側27Bの油路に位置する電磁切り換え弁39’は、テンションが検知されていることにより連通状態とされ、ヘッド側27Aからの圧油を相対する油路、つまり、キャップ側27Aの油路に流す。キャップ側27Aの油路では、ヘッド側27Bから環流した圧油がカウンタバランス弁38の逆止弁を介してキャップ側27Aに導入される。この場合、油圧シリンダ27の出力はキャップ側27Aとヘッド側27Bとの面積差によって減少する。
油圧ポンプ30からは、差動回路37を介して油圧シリンダ27のキャップ側27Aからヘッド側27Aに環流した圧油の不足分のみを補充されることになるので、油圧ポンプ30によって直接油圧シリンダ27のキャップ側27Aに圧油を供給する場合に比べて油圧ポンプ30の容量を小さくすることができる。
【0025】
上述したように、テンションが検知されている場合には、油圧シリンダ27がラフィングジブの起伏操作に連動して追随しながら伸縮動作することができるので、ラフィングジブの組立て時点から組立後の起伏操作に至るまで油圧シリンダ27をベースジブ22に連結しておくことが可能になる。これにより、組立時と組立後とで油圧シリンダ27とベースジブ22との連結状態を変更するような作業が不要にできる。
【0026】
(3)テンションが検知されないとき、ラフィングジブが起仰操作されて油圧シリンダ27のロッドが収縮する場合。
テンションが検知されない状態とは、ベースジブ22を含むラフィングジブの重力による回転モーメントが第1,第2マスト24,25およびワイヤロープ等の重力による回転モーメントよりも小さくなったときであり、いわゆる、ラフィングジブが後方転倒を起こす虞のある状態である。ラフィングジブにおいて後方転倒する角度の違いは、ラフィングジブを構成するジブセクションの長さにもより、中間ジブセクションがない場合には、起仰角度全域においてラフィングジブの前方転倒側モーメントに比べて第1,第2マストの後方転倒側モーメントが大きくなることがある。このような状態は、例えば、瞬間的な風のあおりによっても生じる。
【0027】
そこで、本実施例では、テンション検知がない場合には、後方転倒の発生条件が整っている場合と見倣して、少なくとも、テンション検知センサ36によってテンションが検知されるまでの間、強制的に油圧シリンダ27のロッドを伸長させて前方転倒側モーメントを増加させる。
つまり、後方転倒しない状態においてラフィングジブが起仰操作されている場合、方向切り換え弁31が初期態位とされていると、電磁切り換え弁39(39’も同様にオンしてもよい。)が連通状態とされ、ラフィングジブの起仰操作に連動してロッドが収縮するのに応じて油圧シリンダ27のキャップ側27Aからの圧油が電磁切り換え弁39を介して油圧シリンダ27のヘッド側27Bの油路に環流する一方、環流した圧油がカウンタバランス弁38’の逆止弁を介して油圧シリンダ27のヘッド側27Bに流され、余剰油が差動回路37のポートDからホース37Bを経てタンクに戻る。またこの時、ポートDの圧力によってカウンタバランス弁38が開口すると、その余剰油の一部がポートCからホース37Aを経てタンクに戻る。
この状態において、前方転倒側モーメントが減少し、テンション検知センサ36からの信号により方向切り換え弁作動用電磁弁32がオン操作されると、方向切り換え弁31が油圧ポンプ30からの圧油をホース37Aを介して油圧シリンダ27のキャップ側27Aに供給するとともに、電磁切り換え弁39,39’が初期状態となる。このため、油圧シリンダ27は、それまで継続されていたロッドの収縮操作が中断され、ロッドの伸長操作へと切り換えられる。なお、前方転倒側モーメントが減少したとき、電磁切り換え弁39,39’のみを初期状態に戻すだけでもよい。
テンション検知センサ36によるテンション検知が行われた場合には、方向切り換え弁作動用電磁弁32が初期態位となり、方向切り換え弁31の態位が中立態位に復帰し、さらには電磁切り換え弁39および39’が連通状態とされる。これにより、ヘッド側27Bの油路の圧油は、カウンタバランス弁38’の逆止弁を介してヘッド側27Bに導入される一方、ヘッド側27Bの油路の圧力をパイロット圧としてキャップ側27Aの油路に位置するカウンタバランス弁38が開放されてキャップ側27Aから圧油が排出される。
【0028】
(4)テンションが検知されないとき、ラフィングジブが倒伏操作されて油圧シリンダ27のロッドが伸長する場合。
この場合も上記(3)の場合と同様に、テンション検知センサ36からの信号により方向切り換え弁作動用電磁弁32がオン操作され、そして電磁切り換え弁39,39’がオフされ、方向切り換え弁31が油圧シリンダ27のキャップ側27Aに圧油を供給する態位に設定される。
これにより、上記(3)において説明したように、強制的に油圧シリンダ27のロッドが押し出されるので、ラフィングジブが後方転倒を生じないことになる。
【0029】
以上のような実施例によれば、油圧シリンダ27をラフィングジブの起伏動作に追随して伸縮操作させるだけでなく、油圧シリンダ27そのものを駆動して伸縮動作させることができるので、ブーム側へのベースジブ22の取付時に行われるベースジブの起仰操作やあるいはラフィングジブの立て起こしの際に用いられる第3マストの起仰操作を行わせることも可能である。
いま、上述した油圧シリンダ27の用途の一つである第3マストを起仰操作する場合を説明すると、次の通りである。
図1において、第3マスト30は、揺動端が互いに枢支されてテンションロープを掛け回すためのローラ31が同一軸上に支持されている第1リンク30Aおよび第2リンク30Bを備えている。
第1リンク30Aは、ラフィングジブ取り付け基台20に有する支持ブラケット20Bにおいて揺動支点となる支軸32によって支持され、第2リンク30Bは、ベースジブ22に基部が固定されている支持台33の先端において揺動支点となる支軸34によって支持されている。
【0030】
このような第3マスト30は、図1に示すように、ベースジブ2の上方に折り畳まれた状態で運搬される。
一方、図2は、ベースジブ22が吊り下げられている状態を示しており、この状態では、ベースジブ22が回転支点(23)を中心として下方に向け回転すると、これに一体となった支持台33が回転する。支持台33が回転すると、その先端に位置する支軸32を揺動支点として有する第2リンク30Bが引かれ、図1および図2に示すように倒れた状態から立脚する。
第2リンク30Bが立脚すると、第2リンク30Bとともに揺動端が枢支されている第1リンク30Aも引かれて起こされ、揺動端に有するローラ31の位置がベースジブ22の回転支点よりもブーム前方に位置される。
油圧シリンダ27は、ロッドを伸長させることで上述したベースジブ22の下方への回転を駆動できるとともに、ロッドを収縮させることでベースジブ22の前振り出しのための駆動を行うことができる。なお、ラフィングジブ全体の振り出しは第1,第2マスト24,25がテンションロープの牽引により立て起こされることにより行われる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、第1、第2マストを牽引するテンションが検知されているとき、ベースジブが起仰動作されてロッドが収縮する際には、キャップ側の圧油を電磁切り換え弁を介して差動回路におけるヘッド側に連通する油路に流すと共に、ヘッド側の油路の圧力をパイロット圧としてキャップ側に配置されているカウンタバランス弁を開放することでキャップ側から排出される圧油をヘッド側の油路に流すことができるので、キャップ側から排出される圧油が一対の油路を介してタンクに戻されることになり、油路面積を拡大して圧力損失を低減できると共に、キャップ側の油路のみを流れる場合のように、圧油を排出する油路での圧力上昇によってラフィングジブの起伏動作の際に抵抗力となってしまうような事態を招かないようにすることができる。
【0032】
請求項2記載の発明によれば、第1、第2マストを牽引するテンションが検知されているとき、ベースジブが倒伏動作されてロッドが伸長する際にはヘッド側の圧油を差動回路におけるキャップ側の油路に流してカウンタバランス弁の逆止弁を介してキャップ側に導入することができるので、方向切り換え弁がキャップ側への油路を設定されることにより油圧ポンプからキャップ側に導入される圧油の量が上記ヘッド側からキャップ側に流れ込んだ圧油の量に対する不足分のみで済むので、ポンプ容量を小さくすることができる。
【0033】
請求項3記載の発明によれば、ラフィングジブおよび第1,第2マストを牽引するワイヤロープのテンションが検知されていない場合には、方向切り換え弁作動用電磁弁および電磁切り換え弁は中立態位とし、油圧シリンダのキャップ側からの圧油はキャップ側リリーフ弁を介して排出されることとなり、キャップ側にはこのリリーフ圧が作用し、油圧シリンダは伸出力を得てラフィングジブが後方転倒しないようにすることができる。また、この時、ヘッド側への油の供給は、アップ側リリーフ弁を介して排出された油の一部を逆止弁より行われるので、タンクに戻る流量が低減し、大幅な圧力損失の低減を可能にすることができる。
【0034】
請求項4記載の発明によれば、第1、第2マストを牽引するテンションが検知されていない場合には、方向切り換え弁作動用切り換え弁が強制的に油圧シリンダのキャップ側に圧油を導入する態位に設定されるので、第1、第2マストを牽引するテンションがない場合に相当するラフィングジブの後方転倒時にはテンションが検知されるまで強制的に油圧シリンダのロッドを伸長させてラフィングジブの起伏角度を後方転倒が生じない角度に設定することができる。
【0035】
請求項5記載の発明によれば、テンションが検知されない場合でラフィングジブが静止状態にあるときには、油圧ポンプからの圧油が方向切り換え弁、電磁切り換え弁およびこの電磁切り換え弁を経由して相対する油路に流れ込んでタンクへと循環するようになっているので、相対する油路の一部をなすホース内での油温を適正に維持して圧油の粘度が高粘度となるのを防止することができる。これにより、テンション減少時に素早く油圧シリンダへの圧油の供給を可能にすることができるので、ラフィングジブの後方転倒を迅速に防止することが可能になる。
【0036】
しかも、請求項1乃至4記載の発明によれば、上記差動回路を用いることで圧油の還流を自動的に行えるようにしているので、油圧シリンダを常時ベースジブに連結した状態であっても、ベースジブの起伏動作に応じて圧油の給排制御が可能になり、ベースジブと油圧シリンダとの連結作業を要しないようにすることができる。これにより、油圧シリンダがベースジブの起伏操作に連動して追随しながら伸縮動作することができるので、ラフィングジブの組立て時点から組立後の起伏操作に至るまで油圧シリンダをベースジブに連結しておくことが可能になり、組立時と組立後とで油圧シリンダとベースジブとの連結状態を変更するような作業が不要にできる。特に、連結状態を変更する場合には、高所作業となるのでこのような作業をなくすことでオペレータの労力負担を軽減することが可能になる。
さらに、バックテンションがある場合には、方向切り換え弁作動用電磁弁、電磁切り換え弁を励磁動作させることにより、ホースリール内に油を循環させることができ、作動油の粘性抵抗を低減でき、バックストッパシリンダの応答性を向上させると共にホース内での流通抵抗を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例によるラフィングジブ付きクレーンの要部を説明する側面図である。
【図2】図1に示した要部の一態様を説明するための側面図である。
【図3】図1に示した要部に用いられる油圧制御機構を説明するための油圧回路図である。
【図4】図3に示した油圧制御機構に用いられるテンション検知機構を説明をするための模式図である。
【符号の説明】
20 ラフィングジブ取り付け基台
22 ベースジブ
24 第1マスト
25 第2マスト
27 油圧シリンダ
27A 油圧シリンダのキャップ側の油室
27B 油圧シリンダのヘッド側の油室
30 油圧ポンプ
31 方向切り換え弁
32 方向切り換え弁作動用電磁弁
37 差動回路
37A キャップ側の油路をなすホース
37B ヘッド側の油路をなすホース
38,38’カウンタバランス弁
39,39’電磁切り換え弁
39A、39A’圧力スイッチ
Claims (5)
- ブーム先端にて第1、第2マストを用いて起伏可能に設けられているラフィングジブにおけるベースジブ側とブームのジブ取り付け部側とに横架され、上記ベースジブ側にシリンダが連結されている油圧シリンダと、
上記ベースジブの起伏操作の際のテンションを検知し、テンションが所定値にない場合にオン信号を出力するテンション検知手段と、
上記油圧シリンダにおいてロッドが内在しているヘッド側とこれに対向するキャップ側とに連通する油路中で、油圧ポンプからの圧油を上記油圧シリンダのヘッド側とキャップ側との一方に供給する態位と上記ヘッド側およびキャップ側からの戻り油を纏めてタンクに戻す中立態位とを選択可能な方向切り換え弁と、
上記テンション検知手段からの検知信号により動作し、上記方向切り換え弁の態位を選択可能な方向切り換え弁作動用電磁弁と、
上記油圧シリンダのヘッド側およびキャップ側に連通するとともに、上記方向切り換え弁のポートに連通する一対の油路と、
上記一対の油路内の圧力をパイロット圧として相互に開閉可能なカウンタバランス弁と、上記カウンタバランス弁と並列に配置されて吐出側が相対する油路に連通可能であり、上記ベースジブの起伏動作の選択に応じて開閉制御される電磁切り換え弁と上記油圧シリンダの伸縮側の出力をそれぞれ決める一対のリリーフバルブと、上記ラフィングジブの起伏方向を検出する手段とを有する差動回路とを備え、
上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されているとき、上記ラフィングジブが起仰動作されて上記ロッドが収縮すると、起仰動作を検出し、キャップ側の圧油を上記電磁切り換え弁を介して差動回路におけるヘッド側に連通する油路に流すと共に、ヘッド側の油路の圧力をパイロット圧としてキャップ側の油路に配置されているカウンタバランス弁を開放してキャップ側から排出される圧油をキャップ側の油路に流して上記方向切り換え弁の中立態位にあるポートに纏めて戻されることを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。 - 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、
上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されているとき、上記ラフィングジブが倒伏動作されて上記ロッドが伸長すると、倒伏動作を検出しヘッド側の圧油を上記電磁切り換え弁を介して上記差動回路におけるキャップ側に連通する油路に流し、その油路に配置されているカウンタバランス弁の逆止弁を介してキャップ側に導入される一方、上記方向切り換え弁が上記キャップ側への油路を設定されて圧油を導入されることを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。 - 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、
上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されないとき、上記ラフィングジブが起仰動作されて上記ロッドが収縮すると、上記方向切り換え弁作動用電磁弁が中立態位に設定されてキャップ側の圧油がキャップ側の油路に配置されているリリーフバルブを介してタンク側に戻されると共に、その排出油の一部はヘッド側の油路に配置されているカウンタバランス弁の逆止弁を介してヘッド側に圧油が供給されることを特徴とするラフィングジブ付クレーン。 - 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、
上記油圧シリンダは、上記テンションが検知されないとき、上記ラフィングジブが倒伏動作されて上記ロッドが伸長すると、上記方向切り換え弁作動用電磁弁により上記方向切り換え弁が上記キャップ側への圧油の供給態位に設定されて圧油がキャップ側の油路に配置されているカウンタバランス弁の逆止弁を介してキャップ側に導入されると共に、キャップ側の油路の圧力をパイロット圧としてヘッド側の油路に配置されているカウンタバランス弁を開放してヘッド側の圧油がタンク側に戻されることを特徴とするラフィングジブ付クレーン。 - 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、
上記方向切り換え弁作動用電磁弁および上記電磁切り換え弁は、上記テンションが検知されていないときに上記ラフィングジブが静止状態では、上記方向切り換え弁作動用電磁弁により上記方向切り換え弁が油圧ポンプからの圧油を上記油圧シリンダのキャップ側に供給する態位とされ、上記電磁切り換え弁が上記カウンタバランスの逆止弁を経た圧油を相対する油路に流す態位とされることにより、上記油圧ポンプからの圧油を上記方向切り換え弁、上記電磁切り換え弁を介して相対する油路に流してタンクへと循環させて上記相対する油路の一部であるホース内を流れる圧油の温度を適正に維持することを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。
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