JP4186597B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダクトの内部で開閉動作を行うドアを備える空調装置に関し、特にリンク機構の組付けに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、複数のリンク溝を有するリンクプレートを組付ける際、複数のドアの開度に連動するそれぞれのピンと、そのピンに対応したリンク溝とを、同時に合わせて組付けねばならない。つまり、複数のリンク溝と複数のピンを同時に位置決めし、同時に挿入しながら、リンクプレートをダクトの所定の回動位置へ組付ける必要がある(特許文献なし)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、リンクプレートに設けられた複数のリンク溝と複数のピンを同時に位置決めして、同時に挿入しながら、リンクプレートを所定の回動位置へ組付けるのは困難である。
複数のリンク溝と複数のピンの位置決めが困難な理由は、ドアが閉じた位置で組付けを行う場合、ドアはパッキングの圧縮反力(圧縮による反発力)を受けるため、ドアに連動するピンは組付位置(全閉位置)に対してドアが開く側へズレてしまうためである。
また、パッキングの圧縮反力を受けないドアの中間ポジションで組付を行う場合は、ドアに連動するピンが自由に動いてしまうため、各ピンの位置が定まらない。
【0004】
上記の理由により、各ドアが全閉または全開となるモードにてリンクプレートの組付けを行うことが多い。
そこで、リンク溝におけるピンの組付位置に、ピンが挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる面取り部を形成し、位置のズレたピンを面取り部でリンク溝の内部へ案内しながら挿入している。しかし、面取り部によってピンのズレを吸収してリンク溝の内部へピンを案内する技術では、パッキングの圧縮反力に抗しながらピンをリンク溝の奥(正規位置)まで押し込む必要があり、組付けに大きな力を要するという問題がある。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パッキングの圧縮反力によってドアに連動するピンの位置がズレた状態であっても、リンク溝とピンの位置合わせが容易で、且つリンク溝へのピンの挿入が容易な空調装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の手段〕
ドアが全閉もしくは全開の回動位置でリンク溝とピンの組付けを行うことで、ドアに連動するピンの位置が定まる。しかるに、ドアはパッキングの圧縮反力を受けるため、ドアの開度に連動するピンの組付位置がズレる。
ここで、請求項1を採用するリンクプレートのリンク溝には、複数のピンの組付位置に、パッキングの圧縮反力を逃がす側に溝を広げたピン組付部が設けられている。このため、複数のピンがパッキングの圧縮反力によってズレていても、リンクプレートをダクトの所定の回動位置へ組付ける際に、リンク溝内に複数のピンをすんなりと挿し込むことができる。
即ち、請求項1を採用する空調装置では、パッキングの圧縮反力によって複数のピンの位置がズレた状態であっても、リンク溝と複数のピンの位置合わせが容易で、且つピン組付部へ複数のピンを同時に挿入することが容易になる。
【0007】
〔請求項2の手段〕
ピン組付部は、パッキングの圧縮反力を逃がす側に溝を広げたものであるため、ピン組付部ではピンを介してパッキングの圧縮反力を受け無い(あるいは受ける圧縮反力が小さい)。そのため、ピン組付部ではパッキングによるシール性が低下する。
そこで、請求項2を採用し、リンク溝の端部に、リンクプレートの通常の作動範囲の外部へ伸びる組付モード溝を設け、この組付モード溝にピン組付部を設けることにより、通常の作動範囲内でドアが開閉する際に、パッキングのシール性が低下する不具合がない。
【0008】
〔請求項3の手段〕
請求項3を採用し、リンクプレートにリンク溝が少なくとも2本以上設けられ、各リンク溝のそれぞれに複数のピンが嵌まり合う構造を採用する場合であっても、リンクプレートをダクトの所定の回動位置へ組付ける際に、各リンク溝内に各ピンを同時に、且つすんなりと挿し込むことができる。
即ち、請求項3を採用する空調装置では、複数のリンク溝を有するリンクプレートを組付ける際、各リンク溝と各ピンとを同時に合わせて組付けるが、パッキングの圧縮反力によってピンの位置がズレた状態であっても、各リンク溝と各ピンの同時位置合わせが容易で、且つ各リンク溝への各ピンの同時挿入が容易になる。
【0009】
〔請求項4の手段〕
請求項4を採用する空調装置は、ピン組付部に、ピンが挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる面取り部を形成した。これによって、ピン位置に多少の誤差が生じても、ピンを面取り部でリンク溝の内部へ案内しながら挿入できる。つまり、ピン組付部に面取り部を設けたことにより、組付性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例および変形例を用いて説明する。
[実施例の構成]
車両用の空調装置のリンク機構を図1〜図3を参照して説明する。
この実施例のリンク機構は、室内に向かう空気流が流れるダクト(図示せず)の内部に配置された3つの板状のドア(第1〜第3ドア1〜3)を、1つのリンクプレート4によって回動操作するものである。なお、ダクトは、車室内に向けて空調風(空気流)を吹き出す周知なものである。
【0011】
この実施例の第1〜第3ドア1〜3は、ダクト内において全閉と全開の範囲内で回動可能な空気流路の切替手段(例えば、吹出モードの切替手段)であり、第1〜第3ドア1〜3のそれぞれの両面には、シール用のパッキング5が取り付けられている。
このパッキング5は、例えばスポンジ等のように、弾性変形可能なものであり、各ドアがダクト内の空気通過部を閉塞する際に、ダクト内のドア当接部A(符号、図3参照)とドアとの間で圧縮される。このように、パッキング5は、ドアとドア当接部Aとの間で圧縮されて、ドアとドア当接部Aとの間のシール性を高めるものである。
【0012】
第1〜第3ドア1〜3の回動軸には、回動軸と一体に回動するドアレバー(第1〜第3ドアレバー6〜8)が設けられている。
第1ドアレバー6には、図1に示すように、第1ドアレバー6の長手方向に伸びる第1逃がし溝6aが形成されている。一方、ダクトの所定の回動位置には、平板棒状を呈した第1従動リンク9が回動自在に取り付けられている。この第1従動リンク9の第1ドアレバー6側の端部には、第1逃がし溝6aの内部に嵌まり合う第1従動ピン9aが設けられている。このため、第1従動リンク9を回動操作することにより、第1従動ピン9a→第1逃がし溝6a→第1ドアレバー6にトルクが伝わって第1ドア1が回動操作される。
また、第1従動リンク9の他端(第1従動ピン9aとは異なった側の端部)には、リンクプレート4の第1リンク溝14(後述する)に嵌まり合う第1駆動ピン11が設けられている。
【0013】
第2ドアレバー7には、図1に示すように、第2従動ピン7aが設けられている。一方、ダクトの所定の回動位置には、平板棒状を呈した第2従動リンク10が回動自在に取り付けられている。この第2従動リンク10の第2ドアレバー7側の端部には、第2従動リンク10の長手方向に伸びる第2逃がし溝10aが形成されている。この第2逃がし溝10aは、第2従動ピン7aと嵌まり合うものである。このため、第2従動リンク10を回動操作することにより、第2逃がし溝10a→第2従動ピン7a→第2ドアレバー7にトルクが伝わって第2ドア2が回動操作される。
また、第2従動リンク10の他端(第2逃がし溝10aとは異なった側の端部)には、リンクプレート4の第2リンク溝15(後述する)に嵌まり合う第2駆動ピン12が設けられている。
【0014】
第3ドアレバー8には、図1に示すように、第3駆動ピン13が設けられている。この第3駆動ピン13は、従動リンクを介すことなく、直接リンクプレート4の第3リンク溝16(後述する)に嵌まり合う。
【0015】
この実施例のリンクプレート4は、ダクトの所定の回動位置に回転可能に取り付けられ、図示しない駆動手段(電動モータ、負圧アクチュエータ等)によって回動操作されるものであり、第1〜第3駆動ピン11〜13のそれぞれに嵌まり合う第1〜第3リンク溝14〜16が形成されている。
【0016】
第1〜第3リンク溝14〜16は、それぞれリンクプレート4の回動方向へ伸びるとともに回動中心(図1中の点0)からの距離が変化する溝であり、リンクプレート4を回動操作することにより、第1〜第3駆動ピン11〜13のそれぞれが、リンクプレート4の回動位置に応じた径方向位置へ変位し、第1〜第3駆動ピン11〜13の位置変位に連動して第1〜第3ドア1〜3が回動操作される。
【0017】
[実施例の特徴]
従来技術の項でも説明したように、リンクプレート4に設けられた複数のリンク溝(第1〜第3リンク溝14〜16)と、複数のピン(第1〜第3駆動ピン11〜13)を同時に位置決めし、同時に挿入しながら、リンクプレート4を所定の回動位置へ組付けるのは困難である。
具体的な例を第3ドア3を用いて説明する。図3(a)に示すように、通常の作動範囲内における第3ドア3を閉じる位置でリンクプレート4の組付けを行う場合、第3ドア3の閉鎖力によって、パッキング5が、第3ドア3とダクトのドア当接部Aとの間で圧縮される。このため、第3ドア3は、パッキング5の圧縮反力(圧縮による反発力)を受ける。すると、第3ドア3に連動する第3駆動ピン13は、組付位置(全閉位置)に対して第3ドア3が開く側(リンクプレート4の内径側)へズレてしまう。この結果、第3リンク溝16に対して第3駆動ピン13の位置がズレてしまう。
この位置ズレは第3駆動ピン13だけでなく、第1、第2駆動ピン11、12でも発生するため、第1〜第3駆動ピン11〜13を同時に位置決めするのは困難であった。
【0018】
また、第3駆動ピン13を第3ドア3が閉じる側へ付勢して、第3駆動ピン13を第3リンク溝16に強制的に位置合わせしても、第3駆動ピン13を第3リンク溝16に挿入する際は、第3駆動ピン13のズレ(パッキング5の圧縮反力)に抗しながら第3駆動ピン13を第3リンク溝16の奥(正規位置)まで押し込む必要があり、組付けに大きな力が必要となる。
この組付けに大きな力が必要となるのは、第3駆動ピン13の組付けだけでなく、第1、第2駆動ピン11、12でも同様に発生するため、第1〜第3駆動ピン11〜13を同時に組付けるのは困難であった。
【0019】
上記の不具合を解決するために、本実施例では、次の手段を採用している。
▲1▼第1〜第3リンク溝14〜16の同方向の端部に、リンクプレート4の通常の作動範囲(図2(a)参照)の外部へ伸びる第1〜第3組付モード溝17〜19を設ける。
▲2▼この第1〜第3組付モード溝17〜19は、この第1〜第3組付モード溝17〜19に嵌まり合う第1〜第3駆動ピン11〜13によって、第1〜第3ドア1〜3を全閉あるいは全開の状態にする。
▲3▼この第1〜第3組付モード溝17〜19に、第1〜第3駆動ピン11〜13を第1〜第3リンク溝14〜16に挿入するための第1〜第3ピン組付部21〜23を設ける。
▲4▼第1〜第3ピン組付部21〜23のそれぞれは、パッキング5の圧縮反力によって第1〜第3駆動ピン11〜13がズレる側に溝を広げる。
▲5▼溝幅が広げられた第1〜第3ピン組付部21〜23と、通常の作動範囲の第1〜第3リンク溝14〜16とは、段差なく滑らかにつなげられる。
▲6▼第1〜第3ピン組付部21〜23において、第1〜第3駆動ピン11〜13が挿し込まれる側には、第1〜第3駆動ピン11〜13が挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる第1〜第3面取り部24〜26が形成される(図2(b)参照)。
【0020】
具体的に、この実施例では、第1〜第3ドア1〜3をダクト内に組付け(第1〜第3ドアレバー6〜8の組付けも完了)、次に第1、第2従動リンク9、10をダクトに組付けた後、第1ドア1を全閉、第2ドア2を全開、第3ドア3を全閉にし(第1〜第3ドア1〜3のそれぞれは、パッキング5の圧縮反力を受ける)、この状態でリンクプレート4をダクトに組付けるものである。
なお、この実施例では、第2ドア2が全開位置でパッキング5の圧縮反力を受けるものとして説明するが、第2ドア2が全開位置でパッキング5の圧縮反力を受けなくても良い。その場合、第2ドア2の全開位置で第2駆動ピン12がパッキング5の圧縮反力によってズレないため、後述する第2ピン組付部22の溝幅を第2ドア2の閉側に広げて設けなくても良い。
【0021】
そして、第1リンク溝14の通常の作動範囲外に設けられた第1ピン組付部21は、図2に示されるように、パッキング5の圧縮反力によって第1駆動ピン11がズレる側(第1ドア1の開側)に溝が広げられるとともに、第1駆動ピン11が挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる第1面取り部24が形成されている。
また、第2リンク溝15の通常の作動範囲外に設けられた第2ピン組付部22は、図2に示されるように、パッキング5の圧縮反力によって第2駆動ピン12がズレる側(第2ドア2の閉側)に溝が広げられるとともに、第2駆動ピン12が挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる第2面取り部25が形成されている。
さらに、第3リンク溝16の通常の作動範囲外に設けられた第3ピン組付部23は、図2に示されるように、パッキング5の圧縮反力によって第3駆動ピン13がズレる側(第3ドア3の開側)に溝が広げられるとともに、第3駆動ピン13が挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる第3面取り部26が形成されている。
【0022】
リンク機構のリンクプレート4を、ダクトの所定の回動位置へ組付ける際は、第1〜第3ドア1〜3が全閉もしくは全開の回動位置で第1〜第3リンク溝14〜16と第1〜第3駆動ピン11〜13の組付けを行う。このため、第1〜第3ドア1〜3に連動する第1〜第3駆動ピン11〜13の位置が定まる。
しかるに、第1〜第3ドア1〜3のそれぞれはパッキング5の圧縮反力を受けるため、第1〜第3ドア1〜3の開度に連動する第1〜第3駆動ピン11〜13は組付位置に対して第1〜第3ドア1〜3がズレる。
【0023】
第1〜第3駆動ピン11〜13を第1〜第3リンク溝14〜16に挿入する第1〜第3ピン組付部21〜23は、上述したように、通常の作動範囲外に設けられるとともに、パッキング5の圧縮反力を逃がす側に溝を広げて設けられている。このため、第1〜第3駆動ピン11〜13がパッキング5の圧縮反力によってズレていても、ダクトの所定の回動位置にリンクプレート4を組付ける際、第1〜第3リンク溝14〜16内に第1〜第3駆動ピン11〜13を同時にすんなりと挿し込むことができる。
【0024】
この具体的な例を第3ドア3を用いて説明する。図3(b)に示すように、第3ドア3が閉じた位置で組付けを行う。この時、第3ドア3はパッキング5の圧縮反力(反発力)を受けるため、第3ドア3に連動する第3駆動ピン13は組付位置(全閉位置)に対して第3ドア3が開く側(リンクプレート4の内径側)へズレる。
しかるに、第3駆動ピン13を第3リンク溝16に挿入する第3ピン組付部23は、図3(b)に示すように、パッキング5の圧縮反力を逃がす側(リンクプレート4の内径側)に溝が広げられている。このため、第3駆動ピン13がパッキング5の圧縮反力によってリンクプレート4の内径側へズレていても、ダクトの所定の回動位置にリンクプレート4を組付ける際、第3リンク溝16内に第3駆動ピン13をすんなりと挿し込むことができる。
【0025】
上記の具体的な例では、第3ドア3を例に説明したが、第1、第2ドア1、2も同様であり、ダクトの所定の回動位置にリンクプレート4を組付ける際、第1〜第3リンク溝14〜16内に第1〜第3駆動ピン11〜13を同時にすんなりと挿し込むことができる。
即ち、パッキング5の圧縮反力によって第1〜第3駆動ピン11〜13の位置がズレた状態であっても、第1〜第3リンク溝14〜16と第1〜第3駆動ピン11〜13の同時位置合わせが容易になるとともに、第1〜第3リンク溝14〜16への第1〜第3駆動ピン11〜13の同時挿入が容易になる。
【0026】
この実施例では、第1〜第3ピン組付部21〜23をリンクプレート4の通常の作動範囲の外部へ伸びる第1〜第3組付モード溝17〜19に設けたことにより、通常の作動範囲内で第1〜第3ドア1〜3がダクト内を開閉する際に、パッキング5のシール性が低下する不具合がない。
この実施例では、第1〜第3ピン組付部21〜23に、第1〜第3駆動ピン11〜13が挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる第1〜第3面取り部24〜26を形成しているため、第1〜第3駆動ピン11〜13の位置に多少の誤差が生じても、第1〜第3駆動ピン11〜13を第1〜第3面取り部24〜26で第1〜第3リンク溝14〜16の内部へ案内しながら挿入できる。つまり、第1〜第3ピン組付部21〜23に第1〜第3面取り部24〜26を設けたことにより、リンク機構の組付性が向上する。
また、第1〜第3ピン組付部21〜23は通常の作動範囲外に存在するため、第1〜第3面取り部24〜26の面取り面積(ピンの挿入方向から見た面積)を、第1〜第3ピン組付部21〜23を通常の作動範囲内に設ける場合に比較して、大きく設定することができる。
【0027】
[変形例]
上記の実施例では、リンクプレートに複数のリンク溝(実施例では第1〜第3リンク溝14〜16)を形成し、各リンク溝のそれぞれにピン(実施例では第1〜第3駆動ピン11〜13)を挿し込む例を示したが、1つのリンクプレートに形成されるリンク溝の数は1つで、そのリンク溝に挿し込まれるピンの数を1つにしても良い。
具体的な例を示すと、互いに外周ギヤ等によって連動する複数のリンクプレートを同時にダクト(ダクトに設けたリンク取付部材を含む)に組付ける場合などに本発明を適用しても良い。
即ち、1つのリンクプレートにリンク溝とピンの嵌合が1ヶ所であっても、例えばブラケットの様な部品に複数のリンクプレートが組まれた状態(モジュール)で一体組付けする様な場合には、複数のリンク溝とピンを同時に合わせることになるため、本発明が効果を発揮する。
【0028】
上記の実施例では、吹出モード切替用ドアのリンク機構に本発明を適用した例を示したが、他のドアのリンク機構に本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】リンク機構の概略図である。
【図2】リンクプレートにおける通常の作動範囲および面取り部の説明図である。
【図3】第3ドアに連動する第3駆動ピンと第3リンク溝の組付説明図である。
【符号の説明】
1 第1ドア
2 第2ドア
3 第3ドア
4 リンクプレート
5 パッキング
6 第1ドアレバー
7 第2ドアレバー
8 第3ドアレバー
9 第1従動リンク
10 第2従動リンク
11 第1駆動ピン
12 第2駆動ピン
13 第3駆動ピン
14 第1リンク溝
15 第2リンク溝
16 第3リンク溝
17 第1組付モード溝
18 第2組付モード溝
19 第3組付モード溝
21 第1ピン組付部
22 第2ピン組付部
23 第3ピン組付部
24 第1面取り部
25 第2面取り部
26 第3面取り部

Claims (4)

  1. (a)室内に向かう空気流が内部を流れるダクトと、
    (b)このダクト内において全閉と全開の範囲内で回動可能な複数の板状のドアと、
    (c)この複数のドアが通常の作動範囲内における全閉もしくは全開の回動位置になったときに、前記複数のドアに圧縮反力を与える複数のパッキングと、
    (d)前記ダクトにおける所定の回動位置に取り付けられ、回動方向へ伸びるとともに回動中心からの距離が変化するリンク溝を有したリンクプレートと、前記リンク溝に嵌まり合うとともに前記複数のドアの回動に連動して前記リンクプレートの径方向へ変位する複数のピンとを備え、この複数のピンを前記リンクプレートの径方向へ変位させることによって前記複数のドアを回動操作するリンク機構とを具備し、
    (e)前記リンク溝のうち前記複数のピンの組付位置には、前記複数のドアが通常の作動範囲内における全閉もしくは全開の回動位置となって前記圧縮反力を受ける状態から、前記圧縮反力を逃がす側へずれた状態となるように、前記圧縮反力を逃がす側に溝を広げたピン組付部が設けられ、
    (f)前記複数のドアが通常の作動範囲内における全閉もしくは全開の回動位置となって前記圧縮反力を受ける状態から前記圧縮反力を逃がす側へずれた状態で、前記ピン組付部に対して前記複数のピンを同時に組付けられるようになっていることを特徴とする空調装置。
  2. 請求項1に記載の空調装置において、
    前記リンク溝の端部には、前記リンクプレートの通常の作動範囲の外部へ伸びる組付モード溝が設けられており、この組付モード溝に前記ピン組付部が設けられていることを特徴とする空調装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の空調装置において、
    前記リンクプレートは、前記リンク溝を少なくとも2本以上有し、各リンク溝のそれぞれに前記複数のピンが嵌まり合う構造を採用することを特徴とする空調装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の空調装置において、
    前記ピン組付部には、前記ピンが挿し込まれる方向に向けて溝幅が広がる面取り部が形成されていることを特徴とする空調装置。
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